JPH06240389A - 特殊合金系金色材 - Google Patents

特殊合金系金色材

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JPH06240389A
JPH06240389A JP5023393A JP5023393A JPH06240389A JP H06240389 A JPH06240389 A JP H06240389A JP 5023393 A JP5023393 A JP 5023393A JP 5023393 A JP5023393 A JP 5023393A JP H06240389 A JPH06240389 A JP H06240389A
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隆 清峰
Masanori Setoguchi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装飾品などに用いる金色の銅合金であって、
安価で、金色の度合いが高く、加工が容易で、しかも機
械的特性に優れたものを提供する。 【構成】 Zn:8〜15%,Ni:1〜5%,Sn:
1〜5%,Mn:0.1〜1%,Cu90%以下の含有
重量%よりなるα相の特殊銅合金系金色材とする。また
は、Zn:8〜15%,Ni:1〜5%,Sn:1〜5
%,Mn:0.1〜1%,Cu90%以下の含有重量%
よりなり、固溶体硬化により引張り強さ及び硬さを改善
されたα相の特殊銅合金系金色材とする

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、装飾品などに用いる金
色をした銅合金に関し、安価で、金色の度合いが高く、
加工が容易で、機械的特性に優れた銅合金に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金色をした銅合金で、装飾品、建
築金具、照明器具部品、及び食器などに使用するもの
は、黄銅(Cu65%Zn35%)またはCu−Zn系
にAu,Ag,Snなどの成分を適宜組み合わせるもの
であった(例えば特開昭56−69338)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Auや
Agなどを含むものは高価な合金になってしまう。ま
た、金色の度合いを高くするために、例えばZnを多く
含むと(正確には38%以上含むと)合金がα相から2
相になり、加工の際に高い温度で焼鈍しなければならず
設備コストなどが高くついてしまうものであった。ま
た、Cuに含まれる他の金属成分を少なくしα相にする
と、今度は引張り強さや硬さといった機械的特性が劣る
傾向にあった。
【0004】本発明は、以上の問題点を解決するために
成されたもので、安価で、加工が容易であり、金色の度
合いがピンクゴールド14或いはホワイトゴールド14
以上で、機械的特性に優れた特殊銅合金系金色材を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、この出願の第1発明は、Zn:8〜15%,N
i:1〜5%,Sn:1〜5%,Mn:0.1〜1%,
Cu90%以下の含有重量%よりなるα相の特殊銅合金
系金色材である。第2発明は、Zn:8〜15%,N
i:1〜5%,Sn:1〜5%,Mn:0.1〜1%,
Cu90%以下の含有重量%よりなり、固溶体硬化によ
り引張り強さ及び硬さを改善されたα相の特殊銅合金系
金色材である。
【0006】
【作用】第1発明及び第2発明は、成分から明らかなよ
うにα相の合金であり、2相の合金に比べ加工が容易で
ある。また高価なAuやAgを含まない。金色の度合い
は、図4に示すように、優れている。また機械的特性
は、図2及び図3に示すように、優れている。
【0007】Znは、8%以下では金色の度合い及び機
械的特性に与える影響が小さく、15%以上では耐蝕性
の劣化の原因となる。Niは、金色の度合いに効果があ
るが、1%以下ではその効果が認められず、5%以上で
は合金を2相としてしまう。Snも同様の理由により1
%以上で5%以下とする。Mnは、Ni及びSnの添加
効果が大であり、限定範囲として0.1〜1.0%とす
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例である3通りの合金
〜の成分を従来の合金の成分と比較表1に示して説明
する。
【0009】
【表1】
【0010】表1に示すように本実施例の3つの合金
〜はその成分重量%から解るように、全てα相合金で
ある。特に、NiやSnの%が押さえられ2相合金にな
らないよう配慮されている。
【0011】一般に、金色の銅合金からなる線、板など
は素材インゴットの段階で、即ち製品化をおこなう前
に、圧延加工や焼鈍により機械的な性質、形状、寸法、
及び組織を均一化する中間加工を行う。その後、再び焼
鈍して製品化加工を行う。銅合金などの合金には、周知
のように、α合金と2相合金があるが、これらは成分に
より決まる。
【0012】α合金は、冷間加工が容易であり、通常圧
延加工率が大で、焼鈍などの特殊な熱処理を必要としな
い。これに対し2相合金は焼鈍などの特殊な熱処理をし
なければ加工が困難である。例えば、2相の金色の銅合
金は、850℃〜950℃の高温で焼鈍を行う中間加工
を経て、製品化加工の際には更に800℃〜1000℃
のより高温で焼き入れ、60〜90分の長時間の焼戻し
をする焼鈍を経て加工を行わねばならない。これに対し
α相の金色の銅合金は、素材インゴットからの中間加工
は冷間加工が行え、製品化加工前にも600℃〜700
℃の比較的低温で10〜30分の空冷をして焼鈍を行え
ばよい。
【0013】従って、従来のように例えばZnを多く含
むCu−Zn銅合金(正確にはZnを38重量%以上含
む合金)は焼鈍が面倒で高価な設備を必要としコスト高
となる。これに対し本実施例の銅合金は、初めの中間加
工は冷間加工で済み、製品化加工の際の焼鈍も比較的低
温の焼き入れ、短時間の焼戻しでよい。よって、素材イ
ンゴットから種々の形状に塑性加工することが容易に行
える。ひいては、プレス性、深絞り性にも優れる。
【0014】また、AuやAgなどの非常に高価な金属
は含まず、Ni,Sn,Mnなどは比較的少量となって
おり、安価な銅合金とすることができる。次に、比較合
金〜との機械的特性の比較を表2に示して行う。
【0015】
【表2】
【0016】この比較は、各合金〜とも、同一の質
別1/2H材(JISで規定された合金の質)となるよ
うに加工を行った後に比較実験を行ったものである。こ
れら比較合金〜もα相銅合金であり加工は比較的容
易であるが、本実施例の銅合金は更に機械的特性も優れ
ている。即ち、引張り強さや硬度の値が比較合金に比べ
高い。
【0017】この機械的特性は、表3に示すように1度
圧延加工などの中間加工により金属に固溶体硬化を生じ
させることで、更に改善される。
【0018】
【表3】
【0019】表3は各合金〜とも焼鈍等の加工をお
こなわないままの状態から比較実験をしたものである。
特に黄銅(Cu65%Zn35%)に比べ、冷間加工
率に対する引張り強さまたは硬度の増加が大きい。ま
た、本実施例のの銅合金は、アルミ青銅の機械的
特性を超えるものとなっている。
【0020】このように機械的特性が優れることで、従
来強度が必要な金具などではステンレスに金メッキを施
し使用していたものに対し、本実施例の合金をそのまま
使用することも可能な場合が生じる。
【0021】尚、従来においては機械的特性を向上させ
るためNiやSnの重量%を増加させていたが、この増
加により金属はα+θの2相になるため、加工を行うに
際しては特殊な熱処理が必要となる。これに対し本実施
例は前記したようにα相の範囲であり、機械的特性に優
れているにもかかわらず前記特殊な熱処理は不要とな
る。
【0022】本実施例の金色の度合いは、表4に
示すように優れている。
【0023】
【表4】
【0024】表4における判定は、◎○□△の順に優れ
ている。実施例である銅合金は18金と同等の金色の
度合いを有し、銅合金は14金と同等の金色の度合い
を有する。また、比較的金色の度合いが低い本実施例の
銅合金であっても、ピンクゴールド14(Au55
%,Cu31%,Ni4%)と同等であり、ホワイトゴ
ールド14(Au58%,Cu15%,Ni15%)よ
りも優れている。尚、これらの合金は全て圧延加工した
し#1000バフ研磨した後に比較した。
【0025】また、本実施例の銅合金は耐蝕性において
黄銅、アルミ青銅に対し同等またはそれ以上の性質を有
する。
【0026】更に、本実施例の銅合金は、表5に示すよ
うに直接金メッキ性に優れている。
【0027】
【表5】
【0028】即ち、従来の黄銅はCuまたはNiメッ
キを前処理として行った後でなければ金メッキができに
くいものであったが、このようにして行った金メッキの
出来具合いに対し、本実施例の銅合金に直接金メッ
キを施したものは同等の出来具合いであった。そして、
本実施例の銅合金においては、それ以上の出来具合い
を示した。これらに比べ従来の青銅の金メッキは劣る
ものであった。
【0029】合金の表面に金メッキをする際にも、経年
変化を考えると合金自体が金色をしていることが望まし
い。そして、金メッキ前に前処理のメッキが必要でなけ
れば、その分だけ工数が少なくなり、コストダウンがは
かれる。また、Niアレルギーにより女性の皮膚にトラ
ブルを生じることがあるが、Niメッキによる前処理が
必要でなくなれば、そのようなトラブルも防止できる。
【0030】以上の実施例は3つの銅合金につい
て説明したが、本発明はこれらの銅合金の成分に限るこ
となく、特許請求の範囲の成分の重量%により同等の効
果、或いはそれ以上の効果を得ることができる。
【0031】特にZnは、鋳造性、加工性の向上及び金
色の色彩の選択に有効である。但し、8%以下では色
彩、機械的特性に大きな影響を与えることがなくなる。
また、15%以上では特に耐蝕性の劣化の原因となる。
従って限定範囲として8〜15%とする。
【0032】Niは、耐蝕性、靱性の向上と、金色の度
合いを高める効果がある。但し、1%以下ではその効果
が認められない。また、Snの%との組み合わせにもよ
るが、Niが5%以上になるとα+θの2相合金とな
り、加工の前に特殊な熱処理を必要とするなど加工性が
悪くなる。よって限定範囲を1〜5%とする。
【0033】Snは、耐蝕性、機械的特性の改善及び溶
接性の向上と金色の度合い向上にも有効である。但し1
%以下では有効性が認められない。前記Niの場合と同
様、Niの%との組み合わせにもよるが、Snが5%以
上となると加工性が悪くなるので、5%以下とする。
【0034】Mnは、脱酸及び鋳造性に効果がある。ま
た、耐蝕性、機械的特性の改善にも効果があるが、Ni
及びSnの添加効果が大であり、限定範囲として0.1
〜1.0%とする。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の特殊銅合
金系金色材によれば、AuやAgを含まず安価であり、
α相金属であることから加工が容易であり、しかもピン
クゴールド14及びホワイトゴールド14以上の金色度
合いを有し、黄銅などに比べ引張り強さ及び硬さに優れ
ている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Zn:8〜15%,Ni:1〜5%,S
    n:1〜5%,Mn:0.1〜1%,Cu90%以下の
    含有重量%よりなるα相の特殊銅合金系金色材。
  2. 【請求項2】 Zn:8〜15%,Ni:1〜5%,S
    n:1〜5%,Mn:0.1〜1%,Cu90%以下の
    含有重量%よりなり、固溶体硬化により引張り強さ及び
    硬さを改善されたα相の特殊銅合金系金色材。
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