JPH06240150A - 強化された極性熱可塑性樹脂 - Google Patents

強化された極性熱可塑性樹脂

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JPH06240150A
JPH06240150A JP5203292A JP20329293A JPH06240150A JP H06240150 A JPH06240150 A JP H06240150A JP 5203292 A JP5203292 A JP 5203292A JP 20329293 A JP20329293 A JP 20329293A JP H06240150 A JPH06240150 A JP H06240150A
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JP5203292A
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Samuel Jack Makower
サミユエル・ジヤツク・マカウアー
Richard Michael Kopchik
リチヤード・マイクル・コプチク
Wen-Long Liu
ウエン−ロン・リウー
Alan D Stein
アラン・ダニエル・スタイン
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Rohm and Haas Co
Original Assignee
Rohm and Haas Co
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 強化された極性熱可塑性樹脂の提供。 【構成】(a)100部の極性ポリマー、(b)少なく
とも50重量%のC2〜C8アルキルアクリレートから誘
導されるユニット及び少なくとも10重量%のC1〜C4
アルキルメタクリレートから誘導されるユニットなる耐
衝撃性改質剤の約5〜約80部からなる強化されたブレ
ンドであって、多段階架橋したエマルジョン調製ポリマ
ー粒子の集合体から形成され、第一段階は1つ又はそれ
より多いC2〜C8アルキルアクリレートから誘導される
ユニットが優勢なポリマーであり、共重合性不飽和カル
ボン酸から誘導されるユニット及び多官能不飽和モノマ
ーから誘導されるユニットを含み、第二段階ポリマーは
第一段階ポリマーの存在下で形成され、第二段階ポリマ
ーは50%より多いメチルメタクリレートから誘導され
るユニットであり、第二段階ポリマーは第一のポリマー
マトリックスの中で架橋した領域として形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】本発明は熱可塑性極性ポリマー、例えば
ポリ(メタクリレート)、ポリ(ビニルクロリド)、ポ
リアミド例えばポリカプロラクタムなどの、第二段階ポ
リマーがゴム状の架橋したマトリックス中の領域として
見出される多段階エマルジョン調製ポリマー(multista
ge emulsion-prepared polymer)に基づく新規な耐衝撃
性改質剤による耐衝撃性改質に関する。
【0002】
【従来技術】25年以上の間、プラスチック工業は耐衝
撃性改質熱可塑性樹脂を捜し求めてきた。アクリルゴム
例えばポリ(ブチルアクリレート)に基づく耐衝撃性改
質剤はほどよい靭性と熱安定性を提供することが知られ
ている。最良の結果はアクリルゴムが架橋しており、そ
して熱可塑性樹脂マトリックス中に比較的小さい粒子と
なって分散している場合に得られること、そしてこれは
コア/シェル構造をつくることによりもっともよく実現
され、この場合コアは架橋したアクリルゴムであり、そ
してシェルは改質されるマトリックスと混和性のポリマ
ー例えばメチルメタクリレートに基づくそれであること
も知られていた。さらにこのシェルはマトリックスポリ
マー中のある種の官能基例えばポリアミド中のアミン末
端基と反応することができる官能基例えば酸を組み込む
ことにより改質される。
【0003】これらの努力は商業的には成功したが、し
かしなお加熱たわみ温度及び硬度のマトリックス性質を
保持する一方、衝撃強さ、溶融流れ、及び他の性質の釣
合いを改良する必要性が存在していた。本発明はその構
造が市販の強化された(toughened)ポリマーに通常存
在するありきたりのコアシェル構造とは異なるアクリル
多段階耐衝撃性改質材で改質した熱可塑性極性ポリマー
に関する。
【0004】高いアクリルエステル含量の耐衝撃性改質
剤に関しては、従来技術はほとんど何も教えていない。
Falk等、米国特許4,473,679はゴム状アクリルの
シェルを持つ多段階コア/シェル組成物を教えている。
Novak、米国特許4,474,927はポリアミドの改質
のためのアクリレートゴムのコア及び酸基を含む官能化
アクリレートゴムのシェルの多段階ポリマーを教えてい
る。Peascoe等、欧州特許出願295,562はある熱可
塑性樹脂の混和化に有用な架橋した(メタ)アクリレー
トエステルゴム相及び相互浸透性の架橋したスチレン樹
脂相を教えている。Frankel等、米国特許4,814,3
73は本明細書で教える耐衝撃性改良剤と同様の構造特
徴を持つエラストマー性アクリルゴム素材を教えてお
り、参照により本明細書に組み入れるものであるが、し
かしそのような構造物の耐衝撃性改良剤としての有用性
を教えていない。Koller等、米国特許5,066,708
は熱硬化性非極性エラストマーとブレンドした防振用組
成物として有用なFrankel等のポリマーと同様のそれを
教えている。
【0005】多段階エマルジョン重合において得ること
ができる形態について取り組んだいくつかの特許又は研
究論文が存在する。一般にこれらは2相のコア/シェル
構造又は相互浸透性網状構造のいずれかであって、少な
くともその1つの相は架橋しているそれを述べている。
そこには本明細書に教示する「領域」構造が有用な耐衝
撃性改質剤をつくることを示していない。むしろ、この
コア/シェルポリマーは噴霧乾燥又は凝固による分離を
容易にし、そして耐衝撃性改質されるべきマトリックス
との混和性をも可能にする堅いシェルに包まれた耐衝撃
性を付与するゴムと説明されている。
【0006】Owensの米国特許3,808,180は段階
(メタ)アクリルエマルジョンポリマーをつくるために有
用な乳化剤、グラフト連結用モノマー、架橋用モノマ
ー、開始剤などのすぐれた記述を含み、参照により本明
細書に組み入れるものであるが、しかしながら彼は本発
明の耐衝撃性改質されたブレンドを直接教えていない。
【0007】
【発明の概要】本発明者らは、(a)100部の1つ又
はそれより多い極性ポリマー、(b)少なくとも50重
量%のC2〜C8アルキルアクリレート、例えばエチルア
クリレート、n−ブチルアクリレート、n−オクチルア
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどから
誘導されるユニット、及び少なくとも10重量%のC1
〜C4アルキルメタクリレート、例えばメチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレ
ートなどから誘導されるユニットからなる耐衝撃性改質
剤の約5〜約80部からなる強化されたブレンドを発見
したが、この場合前記耐衝撃性改質剤は多段階架橋した
エマルジョン調製ポリマー粒子の集合体から形成され、
第一段階は1つ又はそれより多いC2〜C8アルキルアク
リレートから誘導されるユニットが優勢なポリマーであ
り、そして約2重量%〜約10重量%の少なくとも1つ
の共重合性不飽和カルボン酸、例えばメタクリル酸、ア
クリル酸、イタコン酸、アクリルオキシプロピオン酸、
ビニル安息香酸などから誘導されるユニット、及び約
0.2〜約1.0重量%の少なくとも1つの多官能不飽和
モノマーを含み、第二段階ポリマーは50%より多いメ
チルメタクリレートから誘導されるユニットであり、第
二段階ポリマーは第一のポリマーマトリックス中で架橋
した領域として形成され、第二段階ポリマーは全段階の
エマルジョンポリマー粒子の約40重量部より少なく、
第二段階ポリマーはマレイミド又はそのN置換誘導体か
ら誘導されるユニットがなく、そして第二段階ポリマー
は少なくとも1つのポリ不飽和モノマーから誘導される
ユニットの約0.5重量%から約5重量%より少ない
量、好ましくは約0.5〜約2重量%を含む。
【0008】上述のブレンドの好ましい変形は製造の容
易さと領域構造(domain structure)を調整する理由か
ら、第一段階ポリマーの存在下で、重合して第二段階ポ
リマーを形成するモノマーの平衡なしにつくられる第二
段階ポリマーに関する。
【0009】我々はさらに上述のブレンドからつくった
成形した又は押出し成形した物品を発見した。
【0010】極性ポリマーとは炭素又は水素原子以外
の、好ましくは酸素又は塩素を含むポリマーを意味す
る。そのような原子は例えばポリ(ビニルクロリド)、
又はポリ(メチルメタクリレート)中にペンダント基と
して、環状構造に組み込まれていて、例えばジメチル−
N−メチルグルタルイミドを含むポリマー中に、又は極
性鎖の部分として例えばポリアミド又はポリエステル中
に存在することができる。極性ポリマーとして好ましい
のはポリ(ビニルクロリド)、ポリ(アルキルメタクリ
レート)、又はポリアミドである。
【0011】この記述においては、ポリスチレンは非極
性ポリマーであり、ここで教える耐衝撃性改質剤は無効
である。意外なことに、それらはブタジエンエラストマ
ーの大きな領域が既に組み込まれた高い耐衝撃性のスチ
レンポリマーの衝撃強さを改良するために有効である。
それらは、そのような高度に耐衝撃性のポリスチレンを
さらにポリ(フェニレンエーテル)とブレンドすると有
効でない。
【0012】極性ポリマーの性質により、このブレンド
はこの技術分野で普通に知られている充填剤、可塑剤、
抗酸化剤、抗オゾン化剤、紫外線安定剤、熱安定剤、顔
料又は染料の少なくとも1つを含むことができる。例え
ばポリ(ビニルクロリド)(PVC)がマトリックスポ
リマーの場合、PVC用熱安定剤は例えば有機スズ化合
物、有機鉛化合物、バリウム−カドミウム塩混合物など
である。高温で加工するポリマー例えばポリアミドの場
合、耐衝撃性改質剤用熱安定剤、例えば有機フォスファ
イト、ヒンダードフェノール抗酸化剤などを存在させる
ことができる。
【0013】好ましいブレンド組成は、費用、耐衝撃性
能及び分離の容易さの釣合いから第一段階ポリマーが少
なくとも70重量%のブチルアクリレートから誘導され
るユニットであり、そして第二段階ポリマーが少なくと
も55重量%のメチルメタクリレートから誘導されるユ
ニットである組成物を含む。高度に極性のマトリックス
ポリマーとブレンドするには、本質的にすべてのメチル
メタクリレートの第二段階ポリマーが好ましい。マトリ
ックスポリマー例えばメチルメタクリレート/スチレン
コポリマーのマトリックスとの混和性を調整するためあ
る種の他のポリマーとブレンドするため、又は耐衝撃性
改質剤について高い屈折率が望まれる場合、第二ポリマ
ーがさらに約20重量%〜約45重量%のビニル芳香族
モノマーから誘導されるユニットであるブレンドが好ま
しい。
【0014】特にメチルメタクリレートに富む第二段階
ポリマーが望まれる場合、約2〜約10重量%の少なく
とも1つの不飽和カルボン酸を含む耐衝撃性改質剤であ
って、前記カルボン酸は少なくとも40%が第二段階の
形成の時点でアンモニウム塩の形に中和されているそれ
を含むのが好ましい。
【0015】
【発明の詳述】本発明の本質はコア/シェルポリマーで
ない多段階アクリルポリマーが極性熱可塑性樹脂用耐衝
撃性改質剤として有用であり得ることである。エマルジ
ョン粒子中のこれらの多段階アクリルポリマーは領域構
造を示し、第二段階メタクリレートポリマーは連続する
アクリルエステルポリマー網状構造中で小領域を形成す
る。そのような耐衝撃性改質剤としての新規な構造はこ
の技術分野で知られていない。Frankel等、米国特許4,
814,373はそのような形態のアクリルポリマーを
教えているが、第二段階重合における高水準の多官能モ
ノマーを強調しており、重合の開始前第一のアクリルポ
リマーラテックス中で第二段階モノマーの平衡を必要と
し、そして耐衝撃性改質剤としての有用性については何
も教えていない。
【0016】本出願と同日に出願し、2人の本発明者が
願書に名を連ねており、そして両出願とも同じ譲受人に
譲渡されている米国特許出願中で、そのようなアクリル
多段階エマルジョンの改良された製造方法及びそのよう
なエマルジョンから分離されたポリマーの熱可塑性エラ
ストマーとしての使用を開示している。この出願はその
ような「領域」形態を持つアクリル多段階ポリマーを好
ましくは第一に形成されたポリアクリレートラテックス
中で、形成される第二のポリマーのモノマーのための計
画的な膨潤又は平衡段階を含まないエマルジョン法によ
りつくることができると記述している。これは新しい粒
子が形成されない条件下、すなわち臨界ミセル濃度に少
なくとも近く、そして好ましくはそれより低い乳化剤水
準を伴う条件下における付随する重合を伴う、バッチ又
は漸次添加法(gradual additionmethods)により第二
段階重合を実行することにより実現される。さらにこの
重合は場合によりコモノマー例えばビニル芳香族モノマ
ーを使用して、この芳香族モノマーを全第二段階モノマ
ーユニットの少量部分として存在させることにより、そ
して第一のポリマー段階における好ましくは弱塩基によ
り中和される酸基の存在を要件として達成される。
【0017】使用する好ましい合成法は多年の間この技
術分野で逐次または段階的エマルジョン重合として知ら
れるそれに酷似している。最初にブチルアクリレートが
優勢な架橋したポリマーの既知の方法により、バッチ又
は漸次添加法のいずれかにより、粒子寸法が調節されそ
して乳化剤量が、粒子が重合の早い時期に一旦確立され
るとその後新しい粒子が形成されないために十分低い水
準にとどまる条件下でつくられる。いくつかの慣用的な
エマルジョン重合開始剤を使用することができるが、重
合の制御を容易にするためより低い温度における開始を
実現し得るようにレドックス開始剤を利用するのが好ま
しい。逐次エマルジョン重合に有用であることが知られ
ている種々の乳化剤を使用することができ、重合のきれ
いさ(cleanliness)にとって好ましいのはドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウムである。ラテックスとモノ
マーはエステル基を含むので、加水分解を避けるため約
8より高くないpHで重合を実行するのが好ましい。約1
00nm〜約180nmの粒子寸法範囲が合成を容易にする
ために好ましいが、しかしながらより大きいか又はより
小さい粒子寸法も使用することができる。
【0018】領域形態を実現するため、約40重量%よ
り少ない二段階重合が最終段階であるべきであり、それ
より多く使用するといくらかのコア/シェル構造が認め
られ、領域構造により付与される特異な性質が悪い影響
を受けることがある。
【0019】第二段階ポリマーが約55%より少ないメ
チルメタクリレートの場合、その極性ポリマーとのブレ
ンドにおける性質は魅力に乏しく、これは種々の段階と
マトリックスポリマーとの混和性が貧弱なためである。
約100%までの含量のメチルメタクリレートを第二段
階ポリマーで使用することができるが、しかしながらア
ルキルメタクリレートの重合の前に酸のアンモニア中和
をしないかぎり、平衡膨潤を避ける条件下ではいくらか
のコア/シェル形成を防ぐことが困難になる。第二段階
ポリマーはさらに約20重量%〜約45重量%のビニル
芳香族モノマー例えばスチレン、p−メチルスチレン、
クロロスチレン、ビニルトルエンなどから誘導されるユ
ニットを含むことができる。費用の点からスチレンが好
ましい。
【0020】耐衝撃性改質剤は第一段階ポリマーが約2
重量%〜約10重量%の少なくとも1つの不飽和カルボ
ン酸を含む組成物からなる。1つの好ましい具体化はカ
ルボン酸が少なくとも40%がアンモニウム塩の形に中
和されている組成物からなり、この場合アンモニウムは
NH4(+)、NH3R(+)、NH22(+)、又はNHR
3(+)(Rはアルキル基である)を意味する。中和にア
ルカリ金属塩の使用は耐衝撃性を付与するために有用な
ポリマーをつくるが、しかしながらこの物はその極めて
高い粘性のため加工が著しく困難であり、その上マトリ
ックスポリマー中に分散させることが困難である。この
アンモニウム塩は第二段階ポリマー形成の間及び通常の
分離の間は存在するが、熱にさらすとアンモニア又はア
ミンは脱蔵され、そして最終の成形生産物は遊離酸形態
で共重合した酸を含む。
【0021】第一段階重合混合物の主要成分はC2〜C8
アクリレート、好ましくはブチルアクリレートである。
他のビニルモノマー例えばアルキルメタクリレートとの
コポリマーも約20%までのコモノマーと一緒に使用す
ることができる。スチレンのようなモノマーを約20%
量まで存在させて屈折率を第二段階ポリマーのそれに適
合させるように上げ、そして最終ブレンドの明澄度又は
着色剤の添加に対する反応を改良することができる。
【0022】次の議論及び特許請求の範囲における用語
「多官能不飽和モノマー」はOwensが定義した架橋用モ
ノマー又はグラフト連結用モノマーのいずれかを指すも
のとする。架橋用モノマーはOwensが記述したそれのい
ずれかを選ぶことができる。Owensが定義したグラフト
連結用モノマーが上述の水準で存在するのが好ましく、
ジアリルマレエート及びアリルメタクリレートが好まし
い。
【0023】第二段階モノマーは熱加工後のブレンドの
特性を維持するため、Owensが記述したグラフト連結用
及び/又は架橋用モノマーの少なくとも1つをすべての
第二段階モノマーの重合量に基づいて約0.2〜約2.0
重量%の水準で含むのが極めて好ましい。
【0024】Owensはコア/シェルポリマーをメチルメ
タクリレートポリマーの耐衝撃性改質剤として使用する
場合、ウォーター・ヘージング(water-hazing)を抑制
する目的で彼の第一段階ポリマーに親水性モノマーの存
在を教えている。彼の親水性モノマーの表にはアクリル
及びメタクリル酸があるが、しかしながら彼はその用途
を例示しておらず、又は酸基を中和して第一段階ポリマ
ーの中にカルボン酸塩ユニットを遊離する条件下でその
重合を実行していないか又は実行を教えていない。本発
明においては、少なくとも約2重量%の共重合性不飽和
酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、ア
クリルオキシプロピオン酸などを重合の間に使用し、次
いで好ましくはこれらの少なくとも一部分を第二段階重
合を実行する前に中和することが必要である。中和は水
酸化アンモニウム、メチルアミンなどのような塩基を用
いて実行することができる。他の塩基による中和は、大
部分のアンモニア中和との併用を含めて、結果として生
じる高い加工トルクが抑止力とならない場合使用するこ
とができる。
【0025】第二段階重合の条件は新しいポリマー粒子
をつくる過剰の乳化剤がないこと、酸基が第一段階ラテ
ックス中に、メチルメタクリレートに極めて富む組成と
して存在し、これらの基は第二段階モノマーの開始前少
なくとも一部分が中和されていること、第二段階モノマ
ー組成は少なくとも55%のメチルメタクリレートであ
ること、そして好ましくは開始前第一ポリマー粒子の存
在下で第二段階モノマーの計画的な平衡段階がないこと
を要する。この開始は室温又はそれより高温で始めるこ
とができ、熱により開始しても又はレドックス開始によ
ってもよく、そして第二のモノマーはすべてを一度に又
は徐々に添加することができる。第二段階ポリマーの領
域は小さく、一般に約2〜50ナノメーター、好ましく
は10〜30ナノメーターの程度であり、これが第二段
階領域形成ポリマーの屈折率が第一段階ポリマーのそれ
に正確に適合しない場合でも分離ポリマーがすぐれた光
学的性質を示す原因である。
【0026】重合完了後、ポリマー粒子は適当な光及び
熱に対する安定剤と配合することができる。そのような
安定剤は分離する前にポリマーエマルジョンに添加する
ことができる。そのような安定化はポリ(メチルメタク
リレート)に要求される加工のための溶融温度より高い
それが要求される熱可塑性樹脂の改質にもっとも適して
いる。
【0027】用語「集合体」(assemblage)は耐衝撃性
改質剤がそれによって使用され、そしてそれについて物
理的、化学的、及び形態的パラメーターを測定する形態
を表すために選ばれた。領域構造は個々の粒子において
認めることができるが、粒子の集合体につきそのような
形状を調べるのがはるかに容易である。この集合体はエ
マルジョンを必要により加熱して蒸発し凝集性フィルム
形成させるか、又は凝固により又は別の方法でポリマー
エマルジョンを不安定にし、次いで熱及び/又は圧力を
いくらか加えて凝集性シート、フィルム、成形品又は押
出し成形物を形成させることによりつくることができ
る。
【0028】望まれる形態の確認は最小の熱経歴で薄膜
に流延しついでフィルムを検査することによるポリマー
粒子の直接の検査、又は成形品を検査することによりな
される。試料はアクリル基又はスチレン基のいずれかを
選択的にハイライトに染色することができ、もっとも有
効な方法はスチレン基のルテニウム染色法である(Tren
t et al., Macromolecules, 16,588(198
3))。粒子構造の検査には、10%のエマルジョンを
ブチルアクリレート52/メチルメタクリレート46.
7/メタクリル酸1.3のバインダーエマルジョンと配
合し、そして通常はラウリル硫酸ナトリウムである追加
の乳化剤(5%)を添加する。試料をフィルムに乾燥
し、低温切断し、そして四酸化ルテニウム蒸気に1時間
さらす。
【0029】エマルジョンにつくられた粒子は種々の方
法で乾燥固体として分離することができる。粒子特に低
い第二段階含量を持つそれは一般に柔らかすぎて噴霧乾
燥するのが困難であり、そして分離を助けるため米国特
許5,066,708に記述された方法と同様にして第三
の硬質の架橋していない相を粒子上に重合させることが
できる。このようなポリマーはいくらかより剛性且つ硬
質である。第三段階ポリマーは好ましくは第二段階で使
用するそれと同様にメタクリレートからつくられるポリ
マーであるが、多官能モノマーは使用しない。第三段階
ポリマーがアクリレートポリマーの中に形成されるのを
防ぐため、pHを下げ、そしてそのポリマーがポリアクリ
レートの中に形成されそうにないメチルメタクリレート
ホモポリマー(又は少なくとも90重量%のメチルメタ
クリレートのポリマー)を使用するのが好ましい。
【0030】被覆に要する第三相ポリマーの量を減らす
ため粒子の部分的凝集を第三段階の形成及び噴霧乾燥の
前に実行することができる。
【0031】好ましい分離方法は凝固及び脱水である。
エマルジョンは塩の添加により、凍結及び融解により、
又は水混和性溶剤の添加により凝固させることができ
る。「塩」は塩化ナトリウムに限定されず、凝固技術に
おいて使用する多くの水溶性物質例えばナトリウム、カ
リウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム又はマグネシ
ウムの可溶性の例えば硝酸塩、塩酸塩、硫酸塩、リン酸
塩、次亜リン酸塩などを含む。
【0032】湿潤ケーキは濾過及び乾燥により脱水し、
好ましくは最終乾燥の前ポリマーから水、塩、乳化剤な
どをしぼり取る機械的操作を加えることができる。合成
又は天然ゴムラテックスの凝固及び分離に使用する装置
例えばアンダーソンエキスペラーをこの目的に使用する
ことができる。連続凝固を使用することができる。非圧
縮粉末が望まれる場合、硬質ポリマーの外側段階を重合
させる噴霧乾燥ポリマーについて上で述べた方法を使用
することができ、又はGrandzol等が米国特許4,463,
131で教える段階凝固法(staged coagulation metho
d)を使用することができる。
【0033】特に好ましい方法は、耐衝撃性改質剤をペ
レット形態にすることが望まれる場合、押出機凝固とそ
れに続く洗浄及び液体状態における脱水である。そのよ
うな操作はBortnickが米国特許3,751,527で教え
ており、この開示は参照により本明細書に組み入れる。
この操作においてはTPEをペレットとして回収し、こ
れを容易に最終製品に加工することができる。Bortnick
が教えるように多くの凝固剤を使用することができる。
良好な色が得られる好ましい凝固剤はHungが米国特許
4,602,083で教える次亜リン酸カルシウムであ
り、この開示は参照により本明細書に組み入れる。
【0034】耐衝撃性改質剤及び/又は最終ブレンドは
添加剤例えば熱又は酸化安定剤、抗オゾン化剤、染料、
着色剤、充填剤、滑剤などを、特に風雨にさらす条件下
で使用する場合含ませることができる。この目的に有用
な物質は亜リン酸塩例えばトリス(ノニルフェニル)ホ
スファイト、硫黄化合物例えばジラウリルチオジプロピ
オネート、滑性にする目的のワックス例えばパラフィン
ワックス、置換フェノール抗酸化剤例えばオクタデシル
・3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシン
ナメート、及びベンゾトリアゾール光安定剤例えば2−
(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾールである。
【0035】好ましい非平衡法又はFrankel等の平衡法
によりつくった本発明のポリマーは、Koller等が教える
方法と同様にして単独で又は熱硬化性エラストマーと組
み合わせて振動を隔離するための防振材料として使用す
ることもできる。適当な配合により、非平衡法によりつ
くったラテックス形態のポリマーはコーキング材、マス
チック、壁装材、セメント質添加剤などとして有用であ
り、アクリルラテックスが有用であるような多くの用途
がFrankel等により開示されている。一般にそのような
用途のためには低水準の第二段階ポリマーを利用するこ
と及び第二段階ポリマーが室温よりあまり高くないガラ
ス温度を持つのが好ましい。
【0036】実施例1 次の実施例はブチルアクリレートの第一段階及びメチル
メタクリレート/スチレンコポリマーの第二段階を持つ
耐衝撃性改質剤の製造を記述する。撹拌器、液体添加用
装置、還流コンデンサー、及び窒素スパージラインを備
える適当な反応容器に630部の水を添加し、これを窒
素で1時間スパージする。別に開始剤溶液A、B及びC
を調製する。Aは水中の1%t−ブチルヒドロペルオキ
シドであり、Bは水中のナトリウム・ホルムアルデヒド
・スルホキシラートであり、Cは水中の1%硫酸第一鉄
である。別に水168部、乳化剤(23%ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム)16.0部、ブチルアクリ
レート(BA)536.4部、エチルアクリレート(E
A)144部、メタクリル酸(MAA)18部、アクリ
ル酸(AA)18部、ジアリルマレエート(DAlM)
2.9部、及びブチレングリコールジアクリレート(B
GDA)0.7部のエマルジョンをつくり、エマルジョ
ンを115部の洗浄水と一緒に撹拌しながら秤量済み部
分(ショット)に分割する。
【0037】反応容器中の水に2.8部のドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムを添加する。スパージを止
め、45部のモノマーエマルジョンを添加し、次に4.
3部の溶液A、次に2.8部の溶液B、次に0.5部の溶
液Cを5部の洗浄水と一緒に、次に23部の洗浄水を添
加する。発熱が起こって31℃に到達し、発熱ピークの
15分後90部のモノマーエマルジョンと23部の洗浄
水、次いで8.6部の溶液Aと5.4部の溶液Bを添加す
る。発熱が起こって43℃に達し、発熱ピークの15分
後180部のモノマーエマルジョンと23部の洗浄水、
次いで17.1部の溶液Aと10.8部の溶液Bを添加す
る。発熱が起こって57℃に達する。発熱ピークの10
分後360部のモノマーエマルジョンと23部の洗浄
水、次いで34.2部の溶液Aと22.5部の溶液Bを添
加する。発熱が起こって75℃に達し、発熱ピークの1
5分後反応物を50℃に冷却し、そして次に229部の
モノマーエマルジョンと23部の洗浄水、次いで20.
7部の溶液Aと14.5部の溶液Bを添加する。最終発
熱の15分後10部の水中の0.13部のt−ブチルヒ
ドロペルオキシド及び10部の水中の0.09部のナト
リウム・ホルムアルデヒド・スルホキシラートを添加す
る。発熱はもはや認められない。
【0038】別に23部の水、2部のドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム、54部のスチレン(St)、1
24.2部のメチルメタクリレート(MMA)、1.26
部のジビニルベンゼン(DVB)、及び0.54部のブ
チレングリコールジアクリレートのエマルジョンをつく
る。第一段階エマルジョンを85℃に加熱し、そして第
二のモノマーエマルジョン混合物を30分間かけて添加
する。同じ開始時間に36部の水中の過硫酸ナトリウム
(0.9部)の開始剤溶液を35分かけて添加する。反
応混合物を85℃で15分間長く撹拌し、次いで段階1
におけると同じ方法で2回「追跡する」(chased)。こ
のエマルジョンを冷却し、そしてチーズクロスで濾過し
てすべてのゲルを取り除く。
【0039】実施例2 次の実施例は実施例1におけると同様の耐衝撃性改質剤
の製造を記述しており、しかしこの場合第一段階酸含有
ポリマーを第二段階重合を実行する前に中和する。第一
段階重合は実施例1におけるように実行する。希釈した
アンモニア(約14%)をエマルジョンのpHが7.4に
達するまで撹拌しながら滴加する。次いでエマルジョン
を85℃に加熱し、そして第二段階反応を実施例1にお
けるように実行する。
【0040】エマルジョンからの分離を実現し得るいく
つかの手段がある。1つのエマルジョンの一部分をドラ
イアイス/アセトン浴中での凍結、融解、及び濾過、次
いで60℃で真空オーブン乾燥により分離する。他の方
法では、エマルジョンをHungの参考文献に開示されてい
るように3.2mmのWelding Extruder反転非かみ合い2
軸スクリュー押出機を使用して凝固により分離するが、
但し凝固は単軸スクリュー押出機で実行し、次に押出機
は凝固ポリマー及び水性媒質を脱水ゾーンに供給する。
凝固剤は次亜リン酸カルシウム/酢酸(重量で6/1
0)であり、ラテックス固体に対して全量1%である。
水及びすべての揮発性残留物を除いた後、安定剤例えば
トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジラウリルチ
オジプロピオネート、ヒドロキシベンゾトリアゾールな
どを押出しの前にペレットに添加する。
【0041】実施例3 次の実施例は実施例1と2の製造法の変法を記述してお
り、この場合第一段階酸含有ポリマーはメタクリル酸の
みを含み、酸基は第二段階重合を実行する前に中和し、
そして第二段階モノマーの添加は2つの部分で実行す
る。第一段階重合は実施例1のように行い、但しアクリ
ル酸は同当量のメタクリル酸で置き換える。希釈したア
ンモニア(約14%)をエマルジョンにpHが7.4にな
るまで撹拌しながら滴下する。次にエマルジョンを85
℃に加熱し、そして第二段階反応を実施例1におけるよ
うに徐々に添加しながら実行する。
【0042】実施例3のポリマーは0.8インチ(20.
3mm)の直径の反転2軸押出機により凝固させて分離す
る。
【0043】実施例4 ラテックス形態の実施例3のポリマーを透過型電子顕微
鏡(Hitachi H-7000 STEMを100KeVの加速電圧で作
動)を用いる鏡検により検査する。100,000倍の
倍率で、バインダー中のエマルジョン粒子はポリアクリ
レート第一段階の20〜30ナノメーターの領域寸法を
持つ第二のスチレン含有ポリマーの領域による相互浸透
を明らかに示しており、この場合ラテックスポリマー粒
子の粒子寸法は約150nmである。いくらかの第二段階
ポリマーは粒子の表面でシェルを形成する。
【0044】押し出したペレット及び成形品の形態は類
似し、アクリレート第一段階ポリマーの連続構造(加工
段階の熱経歴の結果として、これが個々のラテックスポ
リマー構造を除去する)及びスチレン含有第二段階ポリ
マーの領域を示す。
【0045】実施例1と2のポリマーは同様の顕微鏡検
査で同様の構造を示し、ここでは第二段階ポリマーが第
一段階ポリマーの連続するマトリックス中で主として分
離した領域として存在する。
【0046】実施例5 この実施例においては種々の重量の実施例3のポリマー
を、重量平均分子量が約110,000の87/13メ
チルメタクリレート/エチルアクリレートコポリマーで
ある「アクリル成形用粉末」と、100rpmで作動させ
る0.8インチ(20.3mm)の単軸押出機により溶融混
合しそしてペレットとして押し出した。本明細書のすべ
ての実施例においては、単軸押出機の値はゾーン1/ゾ
ーン2/ゾーン3/ダイ1/ダイ2//ダイ圧(kPa)
//溶融温度を℃で報告する。この場合の値は182/
188/193/188/188℃である。50℃で真
空中で一晩後乾燥後、ペレットをArburg成形機を使用し
て約800psi(550kPa)の圧力、約180℃の溶融
温度、及び約100℃の型温度(ASTM型)で射出成
形する。引張り特性はZwick試験機を用いて測定する。
対照はポリ(メチルメタクリレート)中の約40%のブ
チルアクリレート/スチレン//メチルメタクリレート
ヘテロポリマーに基づく市販の強化された透明アクリル
成形用粉末である。
【0047】
【表1】 表示の値は改良された衝撃強さの一方硬度及び引張り強
さにおける損失を示している。この試料は半透明であ
り、これは耐衝撃性改質剤がMMA/EAマトリックス
との屈折率適合に向けて調整されていないからである。
【0048】実施例6〜8 成形により実施例5の物理的性質と同様のそれを示すポ
リマーを実施例5におけるように製造する。実施例6に
おいては、すべてのブチレングリコールジアクリレート
を両段階から除く。さらに第二段階を2つの部分に分割
し、すべてのジビニルベンゼンを第一の供給において、
そしてn−ドデシルメルカプタン(モノマーに対してx
%)を第二の供給において添加する。実施例7はメルカ
プタンを10倍量使用するが、その他は実施例6を繰り
返す。実施例8においては、いずれの段階にもブチレン
グリコールジアクリレートがなく、第二段階ではそれを
アリルメタクリレートで置き換える。そのようなポリマ
ーはメチルメタクリレート及びポリ(ビニルクロライ
ド)の有効な耐衝撃性改質剤である。
【0049】実施例9 組成BA/EA/MAA/DALM/BGDA//MM
A/St/DVB/BGDA=80(74.5/20/
5/0.4/0.1//20(69/30/0.7/0.
3)のポリマーを実施例1の製造方法と同様のそれ、す
なわち、第二段階重合が完了するまで中和しない、メル
カプタンを使用しない、第二段階モノマーの重合の前に
平衡期間を置かない、そして第二段階モノマーを徐々に
添加することにより製造される。しかしながらアクリル
酸は使用しない。5ショットの活性剤(B)及び触媒
(A)を第一段階重合で使用する。
【0050】ポリマーを実施例5におけるように分離
し、成形しそして検査し、ポリ(メチルメト)の改質に
おけると同様の結果が得られる。
【0051】中和を除いて同様の方法で、実施例9の第
二段階のスチレンをメチルメタクリレートで置き換える
ことができ、その結果第二段階ポリマーは本質的にすべ
てメチルメタクリレートになる。同様の分離の後得られ
るポリマーは本明細書で教示する極性ポリマーの有効な
耐衝撃性改質剤である。
【0052】実施例10 実施例9のポリマーを正確なゴム含量が知られていない
市販の高耐衝撃性ポリスチレンとブレンドする。この物
はAmoco ChemicalsからAmoco H4Rの名称で販売されてい
る。2つのポリマーの乾燥ブレンドをつくり、そして混
合物を0.8インチ(20.3mm)の単軸押出機を使用し
て、168/171/171/177/177℃の条件
で溶融混合しそしてペレット化する。このポリマーをAr
burg射出成形機を使用してノズル/ゾーン3/ゾーン2
/ゾーン1=85/88/91/88℃、射出圧551
0kPa、背圧345kPa、型温度38℃の条件でASTM
プラックに成形し、それから得られる試験片をダイナタ
ップ落槍試験(ASTM4272)及びアイゾット衝撃
法(ASTM 256)により検査する。ブレンド組成
物はphr=マトリックスポリマーの100部当たり添加
剤の部数で報告する。すべての結果は(ft−lb//ジュ
ール)又は(ft-lb/in//ジュール/m)で示す。す
べてのアイゾット破断はなめらか(clean)であり、ち
ょうつがい状にならない(not hinged)。改良はノッチ
なし及び落下試験において特に顕著である。
【0053】
【表2】
【0054】実施例11 実施例9のポリマーをK値51の市販のポリ(ビニルク
ロリド)とブレンドする。使用する配合物はPVC 1
00部/有機スズ安定剤2部/エステル滑剤2.7部/
ワックス0.3部/高分子ポリ(メタクリレート)加工
助剤1部である。2つのポリマーの乾燥ブレンドをつく
り、そして混合物を0.8インチ(20.3mm)の単軸押
出機を使用して、166/166/171/177/1
77℃の条件で溶融混合しそしてペレット化する。この
ポリマーをArburg射出成形機を使用してノズル/ゾーン
3/ゾーン2/ゾーン1=79/79/77/66℃、
射出圧5860kPa、背圧2400kPa、型温度32℃の
条件で耐衝撃性試験用プラックに成形する。ブレンド組
成物はphr=マトリックスポリマーの100部当たり添
加剤の部数で報告する。すべての結果は(ft−lb//ジ
ュール)又は(ft-lb/in//ジュール/m)で示す。
改質されたノッチ付試料のすべてのアイゾット破断はち
ょうつがい状にならず、なめらかでなく、耐衝撃性改質
剤添加ノッチなし試料は曲げられたが破断しなかった。
改質されないノッチなし試料はもろい破断及びなめらか
な破断の両方を示し、括弧内の値は検査した5試料中の
1つのなめらかな破断のそれである。コア/シェル改質
剤で知られているように、30phrの耐衝撃性改質剤は
過剰量であり、そして衝撃強さは約20phrよりさらに
改良されることはない。
【0055】
【表3】
【0056】実施例12 実施例9のポリマーを分子量約18,000の市販のポ
リカプロラクタムとブレンドする。2つのポリマーの乾
燥ブレンドをつくり、そして混合物を0.8インチ(2
0.3mm)の単軸押出機を使用して、227/227/
238/238/232℃の条件で溶融混合しそしてペ
レット化する。このポリマーをArburg射出成形機を使用
してノズル/ゾーン3/ゾーン2/ゾーン1=132/
124/121/121℃、射出圧3030kPa、背圧
345kPa、型温度60℃の条件で試験片に成形し、そ
れについてダイナタップ及びアイゾット衝撃法で検査す
る。ブレンド組成物はphr=マトリックスポリマーの1
00部当たり添加剤の部数で報告する。すべての結果は
(ft−lb//ジュール)又は(ft-lb/in//ジュール
/m)で示す。30phrの耐衝撃性改質剤を使用(実施
例9のみ)するまですべてのノッチ付アイゾットは破断
はなめらかであるが、30phr使用の場合試料はちょう
つがい状になる衝撃挙動を示す。すべてのノッチなし試
料は検査により曲げられた。
【0057】
【表4】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リチヤード・マイクル・コプチク アメリカ合衆国ペンシルベニア州18966. サウサンプトン.ステイーブンウエイ1335 (72)発明者 ウエン−ロン・リウー アメリカ合衆国ペンシルベニア州18954. リツチボーロ.グレニフアーヒルロード 156 (72)発明者 アラン・ダニエル・スタイン アメリカ合衆国ペンシルベニア州19067. ヤードリー.リバーロード817−ビー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)100部の1つ又はそれより多い
    極性ポリマー、 (b)少なくとも50重量%のC2〜C8アルキルアクリ
    レートから誘導されるユニット及び少なくとも10重量
    %のC1〜C4アルキルメタクリレートから誘導されるユ
    ニットなる耐衝撃性改質剤の約5〜約80部 からなる強化されたブレンドであって、前記耐衝撃性改
    質剤は多段階架橋したエマルジョン調製ポリマー粒子の
    集合体から形成され、第一段階は1つ又はそれより多い
    2〜C8アルキルアクリレートから誘導されるユニット
    が優勢なポリマーであり、そして少なくとも約2重量%
    〜約10重量%の共重合性不飽和カルボン酸から誘導さ
    れるユニット及び約0.2〜約1.0重量%の少なくとも
    1つの多官能不飽和モノマーから誘導されるユニットを
    含み、第二段階ポリマーは第一段階ポリマーの存在下で
    形成され、第二段階ポリマーは50%より多いメチルメ
    タクリレートから誘導されるユニットであり、第二段階
    ポリマーは第一のポリマーマトリックスの中で架橋した
    領域として形成され、第二段階ポリマーは全段階のエマ
    ルジョンポリマー粒子の約40重量部より少なく、第二
    段階ポリマーはマレイミド又はそのN置換誘導体から誘
    導されるユニットがなく、そして第二段階ポリマーは約
    0.5重量%から約5重量%より少ない量までの少なく
    とも1つのポリ不飽和モノマーを含む、上記した強化さ
    れたブレンド。
  2. 【請求項2】 第二段階ポリマーが第一段階ポリマーの
    存在下で、重合して第二段階ポリマーを形成するモノマ
    ーの平衡なしに形成される請求項1記載の強化されたブ
    レンド。
  3. 【請求項3】 極性ポリマーがポリ(ビニルクロリ
    ド)、ポリ(アルキルメタクリレート)、又はポリアミ
    ドである請求項1又は2のいずれか一項記載のブレン
    ド。
  4. 【請求項4】 さらに充填剤、可塑剤、抗酸化剤、抗オ
    ゾン化剤、紫外線安定剤、熱安定剤、顔料又は染料の少
    なくとも1つを含む請求項1又は2のいずれか一項記載
    のブレンド。
  5. 【請求項5】 さらに、第一段階ポリマーが少なくとも
    70重量%のブチルアクリレートから誘導されるユニッ
    トであり、そして第二段階ポリマーが少なくとも55重
    量%のメチルメタクリレートから誘導されるユニットで
    あることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項記
    載のブレンド。
  6. 【請求項6】 第二段階ポリマーがさらに約20重量%
    〜約45重量%のビニル芳香族モノマーから誘導される
    ユニットである請求項5記載のブレンド。
  7. 【請求項7】 第一段階ポリマーが約2重量%〜約10
    重量%の少なくとも1つの不飽和カルボン酸から誘導さ
    れるユニットを含み、前記カルボン酸は第二段階が形成
    される時少なくとも約40%がアンモニウム塩の形態に
    中和されている請求項1又は2のいずれか一項記載のブ
    レンド。
  8. 【請求項8】 第二段階ポリマーが約0.5重量%〜約
    2.0重量%の多官能不飽和モノマーから誘導されるユ
    ニットを含む請求項1又は2のいずれか一項記載のブレ
    ンド。
  9. 【請求項9】 請求項1〜9のいずれか一項記載のブレ
    ンドからつくられる成形した又は押出し成形した物品。
JP5203292A 1992-08-18 1993-08-17 強化された極性熱可塑性樹脂 Pending JPH06240150A (ja)

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DE19635645C2 (de) * 1996-09-03 2000-12-28 Bruker Daltonik Gmbh Verfahren für die hochauflösende Spektrenaufnahme von Analytionen in einem linearen Flugzeitmassenspektrometer

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