JP4467657B2 - 電子部品包装用成形体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明性、衝撃強度、成形性に優れたゴム変性スチレン系重合体を用いた成形体で、かつ良好な外観を呈し、透明で、衝撃強度に優れた電子部品包装用成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品包装用成形体の材料として、従来から透明性を必要とするものは塩化ビニル樹脂が使用されている。
しかしながら、塩化ビニル樹脂は、廃棄物として焼却する際に発生する塩化水素による焼却炉の腐食間題、大気中に放出された塩化水素による大気汚染間題に加え、焼却炉で発生するダイオキシン類の原因物質のひとつとして考えられており、このような問題から塩化ビニル樹脂に代わる材料が求められてきている。
これらの問題が生じない代替材料としてポリカーボネート、透明ABS等が一部市場で実績はあるものの、両者ともに価格が高く低価格の塩化ビニル樹脂の代替材料としての実用性に欠ける欠点があった。
また、電子部品包装用成形体の材料としては剛性、耐衝撃性の良好なことも必要とされ、透明で、衝撃強度に優れ、剛性が高く、低価格の代替材料が望まれていた。
【0003】
一方、低価格の材料としてスチレン系重合体が存在する。スチレン系重合体は、透明性、成形性、剛性に優れた合成樹脂であるところから、家庭用品、電気製品、包装等の成形材料として広く用いられてきた。そして、利用分野が拡大するにつれてスチレン系重合体の衝撃強度向上が強く求められるようになってきた。スチレン系重合体の衝撃強度を向上させるために、ゴム状弾性体を分散粒子として含有するスチレン系重合体、即ちゴム変性スチレン系重合体が知られている。しかしながら、このゴム変性スチレン系重合体はゴム変性しないスチレン系重合体に比べて透明性が劣り、透明性をとくに求められる分野では使用できない欠点があった。
【0004】
また、ポリスチレンにスチレン−ブタジエンブロック共重合体をブレンドして衝撃強度を向上させる技術も知られている。しかし、このスチレン系重合体組成物は、成形加工時の熱履歴によりスチレン−ブタジエンブロック共重合体が架橋し、いわゆるゲル状物質が生成し、成形品外観を悪化させるという欠点を有している。さらに、このスチレン系重合体組成物は価格が高いという難点もある。
また、スチレン、メタクリル酸メチル及びスチレン−ブタジエンブロック共重合体からなる衝撃強度の優れた透明なゴム変性スチレン系重合体を得る技術も知られているが、優れた透明性を求められる市場の要求を満足させるには至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に述べた電子部品包装成形体の課題を、透明性に優れ、かつ衝撃強度及び成形性に優れたゴム変性スチレン系重合体を用いることによって解決し、透明で、衝撃強度に優れ、外観の良好な電子部品包装用成形体を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる目的を果たすべく鋭意研究を重ねた結果、ゴム変性スチレン系重合体の分散相を形成するゴム状弾性体として、ポリスチレン部分の重量平均分子量(Mw)が45,000〜75,000であり、かつ重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が1.20〜1.80であるスチレン−ブタジエンブロック共重合体を用いることにより、優れた透明性を有するゴム変性スチレン系重合体が得られることを見出し、このゴム変性スチレン系重合体に高級脂肪酸の金属塩を含有させたゴム変性スチレン系樹脂組成物を電子部品包装用成形体に用いることによって、本発明を完成するに至ったものである。
【0007】
即ち本発明は、(I)ゴム状弾性体からなる分散相が1〜15重量部であり、スチレン系単量体単位35〜75重量%及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位65〜25重量%を含有する重合体からなる連続相が99〜85重量部であるゴム変性スチレン系重合体において、ゴム状弾性体がスチレン単量体単位30〜50重量%とブタジエン単量体単位70〜50重量%からなるスチレン−ブタジエンブロック共重合体であって、該スチレン−ブタジエンブロック共重合体のポリスチレン部分の重量平均分子量(Mw)が45,000〜75,000であり、かつ重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が1.20〜1.80であるゴム変性スチレン系重合体100重量部に対して、(II)高級脂肪酸の金属塩0.01〜0.5重量部を含有させたゴム変性スチレン系樹脂組成物からなる電子部品包装用成形体である。
【0008】
以下に本発明を詳しく説明する。
本発明の(I)ゴム変性スチレン系重合体で使用されるゴム状弾性体は、スチレン−ブタジエンブロック共重合体である。そして、スチレン−ブタジエンブロック共重合体のスチレン単量体単位とブタジエン単量体単位の重量比が30〜50:70〜50であることがゴム変性スチレン系重合体の良好な透明性を得るために必要である。また、スチレン−ブタジエンブロック共重合体はポリスチレン部分の重量平均分子量(Mw)が45,000〜75,000の範囲にあることも必要である。Mwが45,000未満であるか75,000を越えると、ゴム変性スチレン系重合体の透明性が劣る。さらに、重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)は1.20〜1.80である。この範囲を外れるとやはりゴム変性スチレン系重合体の優れた透明性を得ることができない。
なお、ポリスチレン部分の分子量は、スチレン−ブタジエンブロック共重合体を文献「RUBBERCHEMISTRY AND TECHNOLOGY」、Vol.58、P.16(Y.Tanaka,et.al.,1985)に記載の方法でオゾン分解して得たポリスチレンをGPCで測定し、各ピークに対応する分子量を標準ポリスチレンを用いて作成した検量線から求めて算出した。
【0009】
本発明で使用されるスチレン−ブタジエンブロック共重合体は、有機溶媒中で有機リチウム化合物を開始剤としてスチレン単量体とブタジエン単量体を特定の条件下に重合することによって得られる。有機溶媒としてはブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素あるいはベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素等公知の有機溶媒が使用できる。また、有機リチウム化合物は分子中に1個以上のリチウム原子が結合した化合物であり、例えばエチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等が使用できる。そして、スチレン−ブタジエンブロック共重合体のポリスチレン部分の重量平均分子量(Mw)は、スチレン単量体とブタジエン単量体の添加量に対する開始剤の添加量割合を調整することにより制御される。また、スチレン−ブタジエンブロック共重合体のポリスチレン部分の重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)は、酢酸、ステアリン酸のような有機酸、エタノール、ブタノールのようなアルコールあるいは水等の失活剤を、重合途中に使用量あるいは添加時期を調整して添加することにより制御される。
【0010】
本発明のゴム変性スチレン系重合体に含まれるゴム状弾性体は1〜15重量部である。ゴム状弾性体が1重量部未満では優れた衝撃強度を得ることができず、15重量部を越えると透明性、成形性が低下し好ましくない。
【0011】
つぎに、本発明で使用される、連続相を形成する重合体単位であるスチレン系単量体及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体について説明する。
本発明で使用されるスチレン系単量体とは、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等をあげることができるが、好ましくはスチレンである。これらスチレン系単量体は、単独で用いてもよいが二種類以上を併用してもよい。一方(メタ)アクリル酸エステル系単量体とは、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−メチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート等があげられるが、好ましくはメチルメタクリレートまたはn−ブチルアクリレートである。これらの(メタ)アクリル酸エステル系単量体は単独で用いてもよいが二種類以上を併用してもよい。
【0012】
本発明のゴム変性スチレン系重合体の連続相を形成するスチレン系単量体単位と、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位の重量比は35〜75:65〜25であり、好ましくは42〜59:58〜41である。スチレン系単量体単位と(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位の重量比が35〜75:65〜25の範囲外では、ゴム変性スチレン系重合体及びゴム変性スチレン系樹脂組成物の透明性が低下する。
【0013】
なお、必要に応じてこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、アクリロニトリル、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等を共重合させることもできる。
【0014】
本発明のゴム変性スチレン系重合体はスチレン系重合体の製造で常用されている塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等が用いられる。また、回分式重合法、あるいは連続式重合法のいずれの方法も用いることができる。
これらの重合法は、重合開始剤としてアゾビスブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等のアゾ化合物や、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、エチル−3,3−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブチレート等の有機過酸化物を用いることができる。また、分子量調節剤としてt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、4−メチル−2,4−ジフェニルペンテン−1を、また、可塑剤としてブチルベンジルフタレート等を必要に応じて添加してもよい。
【0015】
本発明において用いる高級脂肪酸の金属塩とは炭素数14以上を有する脂肪酸の金属塩をいう。好ましくは炭素数18〜22の脂肪酸の金属塩である。高級脂肪酸としてはステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、エルカ酸などがあげられ、また金属としてはカルシウム、マグネシウム、バリウム、亜鉛、鉛などがあげられる。
【0016】
本発明においては、高級脂肪酸の金属塩は、ゴム変性スチレン系重合体100重量部に対し0.01〜0.5重量部含有することが必要であり、好ましくは0.03〜0.3重量部である。高級脂肪酸の金属塩の含有量が0.01重量部未満では、得られる電子部品包装用成形体を目視した場合透明感が低下し、現に光学測定をすると曇り度が大きくなり透明性が劣るものとなる。また、0.5重量部を越えると得られる電子部品包装用成形体を目視した場合白濁感が増し、光学測定をすると光線透過率が低下し透明性が劣るものとなり、優れた電子部品包装用成形体を得ることができない。
【0017】
また、本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物の性能を損なわない範囲で、高級脂肪酸エステル及び/又はポリエチレンワックスを添加することもできる。
【0018】
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物は、ゴム変性スチレン系重合体と高級脂肪酸の金属塩を含有してなる組成物である。これらの混合方法については特に規定はないが、たとえばバンバリーミキサー、コニーダー、単軸押出機、二軸押出機等の公知のブレンダーでゴム変性スチレン系重合体に練り込ませる方法がある。
また、ヘンシェルミキサー等のブレンダーによりゴム変性スチレン系重合体と高級脂肪酸の金属塩をドライブレンドする方法でもよい。あるいはゴム変性スチレン系重合体の重合開始前、重合反応中に添加配合する方法でもよい。
【0019】
また、本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物には、これまでに説明した本発明を構成する添加剤以外の酸化防止剤、耐候剤、滑剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤、あるいは鉱油等の添加剤を、本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物の性能を損なわない範囲で配合してもよい。配合する時期については重合開始前、重合反応途中、重合体の後処理、重合体の造粒、成形、加工等の任意の段階を適宜選べる。
【0020】
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物における電子部品包装用成形体は、ゴム変性スチレン系樹脂組成物を一般的に用いられている異型押出成形することにより得られる。樹脂温度は160〜200℃、好ましくは170〜190℃が適している。
【0021】
【実施例】
次に実施例をもって本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
なお、以下の記載中に「部」、「%」とあるのはそれぞれ「重量部」、「重量%」を意味する。
【0022】
最初に、実施例及び比較例で使用したゴム変性スチレン系重合体の製造について述べる。
ゴム変性スチレン系重合体−1
スチレン58.5部、メチルメタクリレート36.0部及びn−ブチルアクリレート5.5部のモノマー混合物に、スチレン−ブタジエンブロック共重合体A(スチレン単量体単位含量40%、ポリスチレン部分のMw62,500、Mw/Mn=1.52)を6.0部溶解し、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.04部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン0.2部を添加し、攪拌しながら90℃で8時間加熱した後、冷却して塊状重合を停止した。
ついで該反応混合液に新たに重合開始剤としてジクミルパーオキサイドを0.2部を添加した。純水200部にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.001部、第三リン酸カルシウム0.5部を懸濁安定剤として添加し、攪拌しながら混合液を分散させた。そしてこの混合液を100℃で2時間、115℃で3.5時間、130℃で2.5時間加熱重合させた。
反応終了後、洗浄、脱水ならびに乾燥してビーズ状のゴム変性スチレン系重合体を得た。得られたゴム変性スチレン系重合体の組成を表1に、またその物性を表2に示した。
【0023】
ゴム変性スチレン系重合体−2
スチレン58.5部、メチルメタクリレート36.0部及びn−ブチルアクリレート5.5部のモノマー混合物に、スチレン−ブタジエンブロック共重合体B(スチレン単量体単位含量40%、ポリスチレン部分のMw46,500、Mw/Mn=1.27)を6.0部溶解し、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.04部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン0.2部を添加し、攪拌しながら90℃で8時間加熱した後、冷却して塊状重合を停止した。
以下実施例1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系重合体を得た。得られたゴム変性スチレン系重合体の組成を表1に、またその物性を表2に示した。
【0024】
ゴム変性スチレン系重合体−3
スチレン58.5部、メチルメタクリレート36.0部及びn−ブチルアクリレート5.5部のモノマー混合物に、スチレン−ブタジエンブロック共重合体C(スチレン単量体単位含量40%、ポリスチレン部分のMw46,300、Mw/Mn=1.71)を6.0部溶解し、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.04部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン0.2部を添加し、攪拌しながら90℃で8時間加熱した後、冷却して塊状重合を停止した。
以下実施例1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系重合体を得た。得られたゴム変性スチレン系重合体の組成を表1に、またその物性を表2に示した。
【0025】
ゴム変性スチレン系重合体−4
スチレン−ブタジエン共重合体としてスチレン−ブタジエンブロック共重合体D(スチレン単量体単位含量40%、ポリスチレン部分のMw73,500、Mw/Mn=1.26)を用いた以外は実施例1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系重合体を得た。得られたゴム変性スチレン系重合体の組成を表1に、またその物性を表2に示した。
【0026】
ゴム変性スチレン系重合体−5
スチレン−ブタジエン共重合体としてスチレン−ブタジエンブロック共重合体E(スチレン単量体単位含量40%、ポリスチレン部分のMw73,300、Mw/Mn=1.72)を用いた以外は実施例1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系重合体を得た。得られたゴム変性スチレン系重合体の組成を表1に、またその物性を表2に示した。
【0027】
ゴム変性スチレン系重合体−6
スチレン54.5部、メチルメタクリレート45.5部のモノマー混合物に、スチレン−ブタジエンブロック共重合体A(スチレン単量体単位含量40%、ポリスチレン部分のMw62,500、Mw/Mn=1.52)を6.0部溶解し、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.04部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン0.2部を添加し、攪拌しながら90℃で8時間加熱した後、冷却して塊状重合を停止した。
以下実施例1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系重合体を得た。得られたゴム変性スチレン系重合体の組成を表1に、またその物性を表2に示した。
【0028】
ゴム変性スチレン系重合体−7
スチレン58.5部、メチルメタクリレート36.0部及びn−ブチルアクリレート5.5部のモノマー混合物に、スチレン−ブタジエンブロック共重合体F(スチレン単量体単位含量40%、ポリスチレン部分のMw43,300、Mw/Mn=1.51)を6.0部溶解し、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.04部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン0.2部を添加し、攪拌しながら90℃で8時間加熱した後、冷却して塊状重合を停止した。以下実施例1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系重合体を得た。得られたゴム変性スチレン系重合体の組成を表1に、またその物性を表2に示した。
【0029】
ゴム変性スチレン系重合体−8
スチレン−ブタジエン共重合体としてスチレン−ブタジエンブロック共重合体G(スチレン単量体単位含量40%、ポリスチレン部分のMw77,700、Mw/Mn=1.51)を用いた以外は実施例1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系重合体を得た。得られたゴム変性スチレン系重合体の組成を表1に、またその物性を表2に示した。
【0030】
ゴム変性スチレン系重合体−9
スチレン−ブタジエン共重合体としてスチレン−ブタジエンブロック共重合体H(スチレン単量体単位含量40%、ポリスチレン部分のMw63,200、Mw/Mn=1.16)を用いた以外は実施例1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系重合体を得た。得られたゴム変性スチレン系重合体の組成を表1に、またその物性を表2に示した。
【0031】
ゴム変性スチレン系重合体−10
スチレン−ブタジエン共重合体としてスチレン−ブタジエンブロック共重合体I(スチレン単量体単位含量40%、ポリスチレン部分のMw63,000、Mw/Mn=1.86)を用いた以外は実施例1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系重合体を得た。得られたゴム変性スチレン系重合体の組成を表1に、またその物性を表2に示した。
【0032】
ゴム変性スチレン系重合体−11
スチレン−ブタジエン共重合体としてスチレン−ブタジエンブロック共重合体J(スチレン単量体単位含量40%、ポリスチレン部分のMw40,900、Mw/Mn=1.86)を用いた以外は実施例1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系重合体を得た。得られたゴム変性スチレン系重合体の組成を表1に、またその物性を表2に示した。
【0033】
ゴム変性スチレン系重合体−12
スチレン54.5部及びメチルメタクリレート45.5部のモノマー混合物に、スチレン−ブタジエンブロック共重合体J(スチレン単量体単位含量40%、ポリスチレン部分のMw40,900、Mw/Mn=1.86)を6.0部溶解し、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.04部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン0.2部を添加し、攪拌しながら90℃で8時間加熱した後、冷却して塊状重合を停止した。以下実施例1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系重合体を得た。得られたゴム変性スチレン系重合体の組成を表1に、またその物性を表2に示した。
【0034】
ゴム変性スチレン系重合体−13
スチレン58.5部、メチルメタクリレート36.0部及びn−ブチルアクリレート5.5部のモノマー混合物に、スチレン−ブタジエンブロック共重合体A(スチレン単量体単位含量40%、ポリスチレン部分のMw62,500、Mw/Mn=1.52)を0.7部溶解し、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.04部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン0.2部を添加し、攪拌しながら90℃で8時間加熱した後、冷却して塊状重合を停止した。以下実施例1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系重合体を得た。得られたゴム変性スチレン系重合体の組成を表1に、またその物性を表2に示した。
【0035】
ゴム変性スチレン系重合体−14
スチレン58.5部、メチルメタクリレート36.0部及びn−ブチルアクリレート5.5部のモノマー混合物に、スチレン−ブタジエンブロック共重合体A(スチレン単量体単位含量40%、ポリスチレン部分のMw62,500、Mw/Mn=1.52)を17.0部溶解し、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.04部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン0.2部を添加し、攪拌しながら90℃で8時間加熱した後、冷却して塊状重合を停止した。以下実施例1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系重合体を得た。得られたゴム変性スチレン系重合体の組成を表1に、またその物性を表2に示した。
【0036】
なお、表2の各物性値は、上記で得たゴム変性スチレン系重合体を単軸押出機(アイケージー社製PMS40−28)にてシリンダー温度220℃で押出してペレットとし、次いでこのペレットを2オンスインラインスクリュー射出成形機(新潟鉄工所社製)にてシリンダー温度220℃で射出成形した試験片を試料に用いて求めた。ただし、MFRは上記ペレットを用いた。
各組成値及び各物性値の測定方法は次のとおりである。
(1)アイゾット(IZOD)衝撃強度:ASTM D256に準拠して、12.7×64×6.4mm厚の試験片に深さ2.54mmのノッチを入れ、打撃速度3.46m/秒で測定した。
(2)伸び:ASTM D638に準拠して、タイプ1ダンベルを用い、チャック間隔114mm、引張速度5mm/分で測定した。
(3)MFR:JIS K7210に準拠し、温度200℃、荷重5Kgfで測定した。
(4)曇度:ASTM D1003に準拠し、30×90×2mm厚の試験片を用いて測定した。
(5)全光線透過率:ASTM D1003に準拠し、30×90×2mm厚の試験片を用いて測定した。
(6)ゴム変性スチレン系重合体中のゴム状弾性体の量:赤外吸収スペクトル法によりあらかじめ求めたゴム状弾性体のスチレンとブタジエンの重量比と、赤外吸収スペクトル法により求めたゴム変性スチレン系重合体中のブタジエンの重量比から、ゴム変性スチレン系重合体中のゴム状弾性体の量を求めた。赤外吸収スペクトルは、日本バイオラッドラボラトリーズ社製 FTS−575C型を用いて測定した。
(7)ゴム変性スチレン系重合体中の連続相の構成単位:ゴム変性スチレン系重合体をトルエンに溶解後、遠心分離を行い、上澄み液を分取しメタノールを加え、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系重合体を沈澱させた。この沈澱物を乾燥し、これを重クロロホルムに溶解して2%溶液に調製して測定試料とし、FT−NMR(日本電子社製FX−90Q型)を用いて、13Cを測定し、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系重合体のピーク面積から連続相の構成単量体単位を求めた。
【0037】
【表1】
Figure 0004467657
【0038】
【表2】
Figure 0004467657
【0039】
実施例1〜8及び比較例1〜10
ゴム変性スチレン系重合体−1〜14に対し、高級脂肪酸の金属塩としてステアリン酸亜鉛(日本油脂社製 ジンクステアレートGP(商品名))を表3に示した量で配合し、二軸押出機(東芝機械社製TEM35B)にてシリンダー温度220℃でブレンド押出してペレットとし、次いでこのペレットを単軸押出機(アイケージー社製 PMS40−28)にてシリンダー温度180℃で異型押出成形し、厚さ0.4mm、横30mm、縦20mmの切断面が長方形状の押出成形品であるマガジン成形体を得た。このマガジン成形体を長さ60mmに切断し試験試料に用いて衝撃強度及び透明性測定を行った。測定値を表3に示した。
【0040】
【表3】
Figure 0004467657
【0041】
なお、表3の各物性値の測定方法は次の通りである。
(1)衝撃強度:マガジン成形体を長さ60mmに切断しこれを試験片として、30mm×60mm面に錘先端5R、錘径14mmφ、重量50gの錘を落下させ、50%破壊高さで破壊エネルギーとして表した。
(2)曇度:ASTM D1003に準拠してマガジン成形体の30mm×60mmの平面部を切り出しこれを試験片として測定した。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、特定のゴム変性スチレン系重合体と高級脂肪酸の金属塩からなるゴム変性スチレン系樹脂組成物を用いることによって、外観が良好で、透明性、衝撃強度に優れた電子部品包装用成形体を提供することができる。

Claims (1)

  1. (I)ゴム状弾性体からなる分散相が1〜15重量部であり、スチレン系単量体単位35〜75重量%及び[メタアクリル酸エステル系単量体単位及び/又はアクリル酸エステル系単量体単位]65〜25重量%を含有する重合体からなる連続相が99〜85重量部であるゴム変性スチレン系重合体において、ゴム状弾性体がスチレン単量体単位30〜50重量%とブタジエン単量体単位70〜50重量%からなるスチレン−ブタジエンブロック共重合体であって、該スチレン−ブタジエンブロック共重合体のポリスチレン部分の重量平均分子量(Mw)が45,000〜75,000であり、かつ重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が1.20〜1.80であるゴム変性スチレン系重合体100重量部に対して、(II)ステアリン酸亜鉛0.01〜0.5重量部を含有してなるゴム変性スチレン系樹脂組成物からなる成形体で、かつ該成形体の曇度が2.5%以下であることを特徴とする電子部品包装用マガジン成形体。
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