JPH06239684A - ガス発生剤組成物 - Google Patents

ガス発生剤組成物

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JPH06239684A
JPH06239684A JP2570593A JP2570593A JPH06239684A JP H06239684 A JPH06239684 A JP H06239684A JP 2570593 A JP2570593 A JP 2570593A JP 2570593 A JP2570593 A JP 2570593A JP H06239684 A JPH06239684 A JP H06239684A
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JP
Japan
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bitetrazole
gas
hydrogen
tricalcium phosphate
metal salt
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JP2570593A
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English (en)
Inventor
Kazunori Matsuda
和典 松田
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C06EXPLOSIVES; MATCHES
    • C06BEXPLOSIVES OR THERMIC COMPOSITIONS; MANUFACTURE THEREOF; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS EXPLOSIVES
    • C06B43/00Compositions characterised by explosive or thermic constituents not provided for in groups C06B25/00 - C06B41/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C06EXPLOSIVES; MATCHES
    • C06DMEANS FOR GENERATING SMOKE OR MIST; GAS-ATTACK COMPOSITIONS; GENERATION OF GAS FOR BLASTING OR PROPULSION (CHEMICAL PART)
    • C06D5/00Generation of pressure gas, e.g. for blasting cartridges, starting cartridges, rockets
    • C06D5/06Generation of pressure gas, e.g. for blasting cartridges, starting cartridges, rockets by reaction of two or more solids

Abstract

(57)【要約】 【目的】 取扱い上または使用上の感度を適正な感度ま
で低下させて安全性を向上させ、成形体の機械強度を強
固に維持するとともに、燃焼速度を極端に低下させず、
かつ燃焼による生成ガスを清浄にする。 【構成】 ガス発生剤組成物は、水素を含まないビテト
ラゾール化合物のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金
属塩と酸化剤とを含有し、これにさらにリン酸三カルシ
ウムを含有する。水素を含まないビテトラゾール化合物
のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩としては、
ビテトラゾール二カリウム等が用いられる。酸化剤とし
ては、過マンガン酸カリウム等が用いられる。ビテトラ
ゾール化合物とリン酸三カルシウムはいずれも水素を含
有しないので、燃焼ガス中に有害なシアン化水素やアン
モニアは含まれない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばエアバッグを
膨張させるためのガス発生装置(以下、単に「ガス発生
器」という)に利用されるガス発生剤組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ガス発生剤は、通常ペレット状もしくは
ディスク状に加圧形成され、ステンレスやアルミニウム
等の金属製ガス発生器ケースの中に組み込まれる。この
エアバッグは、例えば、自動車の室内のステアリングホ
イールに装着され、乗員の衝突保護用として用いられ
る。
【0003】このガス発生剤組成物は自動車用として特
に適しているが、空気を入れて膨らませるゴムボートの
ように、大量のガスを必要とするものに使用することも
できる。さらに、船舶、飛行機のような高速で移動する
乗り物について、衝突または墜落時に乗客を保護するた
め、エアバッグを利用することも当該技術分野において
知られている。その際、エアバッグに装填されるガス発
生剤の形状は、要求性能に応じて粉体、ペレット、ブロ
ック等様々である。
【0004】このようなガス発生剤として、アジ化ナト
リウムと各種酸化剤とを主成分とするものが知られてい
る。アジ化ナトリウムは毒性の強い物質であり、容易に
加水分解されてアジ化水素を生成する。このアジ化水素
は極めて毒性が高く、かつ爆発し易い物質である。さら
に、アジ化ナトリウムとアジ化水素とはいずれも、銅や
鉛のような重金属と容易に反応して、極めて不安定な爆
発性の固体を生成する。
【0005】このようなアジド化合物からなるガス発生
剤組成物を安全に取り扱うには、その製造、貯蔵および
最終的廃棄の際にまで特別な取扱いをする事が必要であ
る。その上、アジ化ナトリウムと酸化剤とからなるガス
発生剤組成物は、燃焼にともなって有害なナトリウムや
ナトリウム化合物を生成する。
【0006】このような観点から、アジ化ナトリウム以
外の燃料を併用するかまたはアジ化ナトリウムを含まな
いガス発生剤組成物により、前記目的を達成させる手段
が提案されている。
【0007】例えば、特公昭57−2677号公報に
は、アジ化ナトリウムとアミノテトラゾールまたはアミ
ノテトラゾール水和物と酸化剤との3成分からなるガス
発生剤組成物が提案されている。酸化剤としては、過塩
素酸のアルカリ金属塩または重クロム酸のアルカリ金属
塩が示されている。
【0008】また、特開平2−225159号公報には
水素を含むテトラゾール化合物と、酸素を含む酸化剤と
からなるガス発生組成物が提案されている。酸素を含む
酸化剤としてはアルカリ金属、アルカリ土類金属および
アンモニウムの硝酸塩または過塩素酸塩が示されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の技術
で使用されているアミノテトラゾールやビテトラゾール
化合物は摩擦や衝撃感度が高く、取扱い上非常に危険で
あるとともに、アミノテトラゾールは熱的に不安定なも
のであるため、ガス発生剤組成物としては不適当であ
る。また、分子中に水素が含まれているテトラゾール化
合物は、燃焼による生成ガス中に極めて有毒なシアン化
水素やアンモニアガスを生じるという問題がある。
【0010】そのため、例えば水素を含まないビテトラ
ゾール化合物の金属塩と、酸化剤として二酸化マンガン
のような金属酸化物、過マンガン酸塩のような金属過酸
化物の塩とからなるガス発生剤組成物が知られている。
しかし、このガス発生剤組成物は成形性が悪く、優れた
機械強度を有するペレットやディスクを作ることが難し
いという問題がある。
【0011】また、水素を含まないビテトラゾール化合
物の金属塩と、酸化剤として過塩素酸カリウムのような
過塩素酸塩または過マンガン酸カリウムのような金属過
酸化物の塩とからなるガス発生剤組成物も知られてい
る。しかし、このガス発生剤組成物は摩擦や衝撃に対す
る感度が高く、安全性に問題がある。
【0012】この発明はこのような従来技術の問題に着
目してなされたものであって、その目的は取扱い上また
は使用上の感度を適正な感度まで低下させて安全性を向
上させることができ、成形体の機械強度を強固に維持で
きるとともに、ガス発生剤組成物の燃焼速度を極端に低
下させず、かつ燃焼による生成ガスが清浄であるガス発
生剤組成物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明者らは上記目的
を達成すべく研究を重ねた結果、水素を含まないビテト
ラゾール化合物の金属塩と酸化剤と特定の添加剤とを用
いたガス発生剤組成物を使用することで上記目的を達成
することができることを見出し、この発明を完成するに
至った。
【0014】すなわち、この発明は、水素を含まないビ
テトラゾール化合物のアルカリ金属塩またはアルカリ土
類金属塩と酸化剤とを含有し、これにさらにリン酸三カ
ルシウムを含有するものである。
【0015】次に、この発明について詳細に説明する。
水素を含まないビテトラゾールとは、ビテトラゾール二
カリウム(K2C2N8)のように分子中に水素が含まれてい
ないものであり、例えば特公昭64−6157号公報に
示されているビテトラゾール化合物があげられる。
【0016】ビテトラゾール化合物中に水素が含有され
ていると燃焼ガス中に、シアン化水素やアンモニアガス
が生成する。このシアン化水素は極めて毒性が強く、ア
ンモニアガスは極めて刺激臭が強い。エアバックを膨ら
ませるためのガスとして、このようなガスは人体との接
触が考えられるため不適当である。
【0017】水素を含まないビテトラゾールの金属塩と
しては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、例えばビテ
トラゾール二ナトリウム、ビテトラゾール二カリウム、
ビテトラゾール二リチウム、ビテトラゾールカルシウム
が好ましく、これら二種以上の混合物であってもよい。
【0018】この発明で使用する特徴的な成分はリン酸
三カルシウム(第三リン酸カルシウム、Ca3 (P
4 2 )である。このリン酸三カルシウムは水素を含
んでいないため、反応によりシアン化水素やアンモニア
などの有毒なガスを発生するおそれがない。このリン酸
三カルシウムを用いることで摩擦や衝撃感度が適正な感
度まで低下するとともに、より優れた機械的強度を有す
るガス発生剤組成物を得ることができる。なかでも、加
圧により成形されたガス発生剤組成物の成形体により高
い機械的強度を付与するためには、リン酸三カルシウム
の粒子径が50μm以下が特に好ましい。
【0019】この発明で使用する酸化剤は過マンガン酸
カリウム、過塩素酸カリウム、二酸化マンガン等であ
る。次に、この発明のガス発生剤組成物の反応について
説明する。
【0020】水素を含まないビテトラゾールの金属塩と
してビテトラゾール二カリウムと、酸化剤として過マン
ガン酸カリウムと、リン酸三カルシウムとは次のように
反応する。 K2 2 8 +2KMnO4 →2K2 O+2MnO+4
2 +2CO2 8K2 2 8 +5Ca3 (PO4 2 →8K2 O+5
Ca3 2 +32N2 +16CO2 この反応において、ビテトラゾール二カリウムとリン酸
三カルシウムとの反応は、低温の場合進行せず、過マン
ガン酸カリウムのような酸化剤とビテトラゾール二カリ
ウムとの反応によって生じる反応熱によって高温状態に
なると進行する。
【0021】水素を含まないビテトラゾール化合物の金
属塩と酸化剤の配合割合については、使用するビテトラ
ゾール化合物の金属塩の種類と、酸化剤の種類によりそ
の最適組成は異なる。リン酸三カルシウムの配合割合
は、通常1〜25重量%の間であることが適当である。
【0022】リン酸三カルシウムが多すぎると反応性が
極端に低下し、反応が持続しない可能性がある。これ
は、燃焼速度の極端な低下や、燃焼中に自然消火の可能
性があることを表している。また、リン酸三カルシウム
が少なすぎると成形性や、摩擦や衝撃感度を十分に低下
させることができない場合がある。
【0023】
【実施例】次に、この発明を具体化した実施例を比較例
と対比して説明する。 (実施例1)ビテトラゾール二カリウム45重量%、過
マンガン酸カリウム45重量%およびリン酸三カルシウ
ム10重量%になるように、各原材料を量り取る。次
に、過マンガン酸カリウムとリン酸三カルシウムとから
なる混合物に水/アセトン混合液を適量添加した後、品
川式混和機(三英製作所製商品名)で約20分間予備混
合を行った。予備混合後、ビテトラゾール二カリウムを
加え、混合物に水/アセトン混合液を適量添加した後、
品川式混和機で約20分間混和を行った。
【0024】混合後の湿薬を32メッシュの絹網を用い
て裏ごしすることにより、粒径約0.5mmの造粒薬を
作った。造粒薬を乾燥した後、その2.0gを島津製作
所製のカロリーメータ、型式P−202の密閉容器中で
着火させ、燃焼後のガスを、サンコープラスチック社
製、容量1リットルのテドラーパックで捕集した後、ア
ンモニアおよびシアン化水素濃度を光明理化学工業社製
の北川式ガス検知管を用いて判定した。
【0025】また、倉持科学器械製作所製のBAM式摩
擦感度試験器を用いて、造粒薬の6回の試験で1回発火
する摩擦感度を測定した。これとは別に、専用の金型と
手動式油圧プレス機を使用し、径6.5mm×高さ6m
mの円柱状成形品(以下「ペレット」という)を作成
し、強度試験の測定に用いた。ペレット強度試験は、島
津製作所製オートグラフDSS−500によりペレット
の円周方向における圧壊強度を測定することにより行っ
た。
【0026】また、専用の金型と手動式油圧プレス機を
使用し、横5mm×縦8mm×長さ50mmの角柱状成
形品(以下「ストランド」という)を作成し、燃焼速度
の測定に用いた。燃焼速度は、ストランドの側面をエポ
キシ樹脂でコーティングすることにより、全面燃焼を防
止する対策を施した後、直径0.5mmのドリルを用い
て長手方向に適当な間隔で2箇所の小穴を開け、ここに
燃焼時間測定用の溶断ヒューズを各穴1本ずつ貫通させ
た。
【0027】そして、このストランド試料を所定の固定
台に設置し、30気圧の加圧下で、ストランドの一端か
らニクロム線で点火し、燃焼面が通過する際にヒューズ
が溶断する瞬間を電気的に測定し、2点間の距離をその
時間差で割ることにより、燃焼速度を線燃焼速度として
求めた。その結果を表1に示す。 (実施例2〜4)表1に示すように、リン酸三カルシウ
ムの添加量を代えた以外は、実施例1と同様な方法によ
り、ガス発生剤組成物を各々製造し、同じ方法で各々の
特性を評価した。その結果を表1に示す。 (比較例1)表1に示すように、リン酸三カルシウムを
添加しなかった以外は、実施例1と同様な方法により、
ガス発生剤組成物を各々製造し、同じ方法でそれぞれの
特性を評価した。その結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1に示したように、実施例1〜4では、
リン酸三カルシウムを添加しない比較例1に比べて摩擦
感度が適正な感度まで下がり(いずれも36 kgf/cm2
上)、より安全性が高い。また、各実施例ではペレット
強度も高いレベルにある。しかも、実施例1〜3では極
端に燃焼速度を低下させず、アンモニアやシアン化水素
の発生も少ない。従って、水素を含まないビテトラゾー
ルの金属塩と水素を含まないリン酸三カルシウムを使用
することで、燃焼生成ガスが清浄なものになることが明
らかである。また、リン酸三カルシウムの配合量が30
重量%である実施例4では燃焼速度が低下することか
ら、リン酸三カルシウムの配合量は1〜25重量%の範
囲が適当であることもわかる。
【0030】その上、酸化剤とリン酸三カルシウムを予
め混合しておくことで、局部的なビテトラゾール二カリ
ウムと過マンガン酸カリウムとからなる2成分系のガス
発生剤の生成を防ぐことができ、ガス発生剤組成物を安
全に製造することが可能となる。 (実施例5〜7)表2に示すように、酸化剤を代えた以
外は、実施例1と同じ方法でガス発生剤組成物を製造
し、各々の特性を評価した。その結果を表2に示す。 (比較例2)表2に示すように、リン酸三カルシウムを
添加しなかった以外は、実施例1と同じ方法でガス発生
剤組成物を製造し、各々の特性を評価した。その結果を
表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】表2に示したように、実施例5〜7では比
較例2に比べて摩擦感度が下がり(いずれも36 kgf/c
m2以上)、安全性が向上する。また、各実施例ではペレ
ット強度も向上する。加えて、実施例5,6では燃焼速
度をほとんど低下させず、アンモニアやシアン化水素の
発生も少ない。 (実施例8〜10)表3に示すように、酸化剤を代えた
以外は、実施例1と同様な方法により、ガス発生剤組成
物を各々製造し、同じ方法でそれぞれの特性を評価し
た。その結果を表3に示す。 (比較例3)表3に示すように、リン酸三カルシウムを
添加しなかった以外は、実施例1と同様な方法により、
ガス発生剤組成物を各々製造し、同じ方法でそれぞれの
特性を評価した。その結果を表3に示す。 (比較例4)ビテトラゾール二カリウムをビテトラゾー
ルに代え、表4に示す配合条件で、実施例1と同様な方
法により、ガス発生剤組成物を製造し、同じ方法で生成
ガス成分を評価した。その結果を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】表3に示したように、実施例5〜7では比
較例3に比べてペレット強度が格段に向上する。加え
て、実施例8,9では燃焼速度を大きく低下させず、ア
ンモニアやシアン化水素の発生も少ない。 (実施例11〜13)ビテトラゾールの各種金属塩を用
い、表4に示す配合条件で、実施例1と同様な方法によ
り、ガス発生剤組成物を各々製造し、同じ方法で燃焼速
度を除く各々の特性を評価した。その結果を表4に示
す。 (比較例5〜7)表4に示すように、リン酸三カルシウ
ムを添加しなかった以外は、実施例1と同様な方法によ
り、ガス発生剤組成物を各々製造し、同じ方法で燃焼速
度を除く各々の特性を評価した。その結果を表4に示
す。
【0035】
【表4】
【0036】表4に示したように、実施例11〜13で
は比較例5〜7に比べて摩擦感度が下がり(いずれも3
6 kgf/cm2以上)、安全性に優れている。しかも、実施
例11〜13においては、比較例5〜7に比べてペレッ
ト強度がかなり向上する。加えて、実施例11〜13で
はアンモニアやシアン化水素の発生も少ない。なお、水
素を含むビテトラゾールと過マンガン酸カリウムの組合
せよりなる比較例4では、生成ガス中のシアン化水素は
150ppm であり、アンモニアは50ppm であって、い
ずれも相当多量である。
【0037】表1〜4に示した結果からわかるように、
実施例1〜13に示すビテトラゾールの金属塩と酸化剤
とリン酸三カルシウムとからなるガス発生剤は、比較例
1,2および5〜7に示すリン酸三カルシウムを含まな
いガス発生剤に比べて、摩擦感度が低下して、取扱い上
または使用上より安全なものである。
【0038】また、表1、表3の結果からわかるよう
に、実施例1〜4および実施例8〜10に示すビテトラ
ゾールの金属塩と酸化剤とリン酸三カルシウムとからな
るガス発生剤は、比較例1,3に示すビテトラゾールの
金属塩と酸化剤とからなるガス発生剤に比べて、成形性
が良く、ペレット強度が相当に高くなっている。
【0039】しかも、各実施例のガス発生剤組成物は、
水素を含有しないビテトラゾールの金属塩と、水素を含
有しないリン酸三カルシウムを用いていることから、燃
焼による生成ガスが清浄なものとなり、安全性が高い。
【0040】また、表1〜3の結果からわかるように、
リン酸三カルシウムの配合量が1〜25重量%であれ
ば、燃焼速度を大きく低下させることはない。一方、リ
ン酸三カルシウムの配合量が30重量%以上の場合(実
施例4、7、10)、いずれも燃焼速度は急激に低下し
ている。また、リン酸三カルシウムの添加量が1〜25
重量%の範囲内である場合(実施例2、5、8)、ペレ
ット強度等の効果はいずれも十分である。従って、リン
酸三カルシウムの配合量は1〜25重量%であれば特に
好ましいことがわかる。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明のガス発
生剤組成物は、取扱い上または使用上の感度を適正な感
度まで低下させて安全性を向上させることができ、成形
体の機械強度を強固に維持できるという優れた効果を奏
する。加えて、この発明のガス発生剤組成物は、その燃
焼速度を極端に低下させず、かつ燃焼による生成ガスが
清浄であるという優れた効果を奏する。そのため、この
発明のガス発生剤組成物は、自動車等に装着されるエア
バッグを膨張させるためのガス発生器用として非常に有
用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素を含まないビテトラゾール化合物の
    アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩と酸化剤とを
    含有し、これにさらにリン酸三カルシウムを含有するこ
    とを特徴とするガス発生剤組成物。
JP2570593A 1993-02-15 1993-02-15 ガス発生剤組成物 Pending JPH06239684A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006076824A (ja) * 2004-09-09 2006-03-23 Daicel Chem Ind Ltd ガス発生剤組成物
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