JPH0623880B2 - 静電記録装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 電子写真プリンタや複写機などのように、潜像を静電式
に形成し、トナーで可視像化する静電記録装置におけ
る、プロセスユニットの着脱構造に関し、 上本体を開けて、開口から下本体中にプロセスユニット
を着脱する方式において、下本体中にプロセスユニット
を高精度に位置決めでき、かつ安定して固定できるよう
にすることを目的とし、 プロセスユニットの一端寄りの両側にロック用の突起を
有し、プロセスユニットの他端寄りの両側には、上下方
向位置決め用の突起を有し、また他端寄りの下部両側
に、水平方向の位置決め用の下向き凹部を有しているこ
と、 一方、下本体内には、両側において、プロセスユニット
の前記ロック用突起が嵌入するカギ状の凹部と、前記上
下方向位置決め用突起が係合するフックを有するレバー
とが配設され、 また下本体の底部には、プロセスユニットの前記下向き
凹部に嵌入する突起が上向きに配設されており、さら
に、プロセスユニットの前記上下方向位置決め用突起側
を押し上げる弾圧手段を有していること、を特徴とする
構成とする。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、電子写真プリンタや複写機などのように、潜
像を静電式に形成し、トナーで可視像化する静電記録装
置における、プロセスユニットの着脱構造に関する。

〔従来の技術〕

第５図は従来の電子写真式静電記録装置の全容を示す斜
視図、第６図は同装置の側面図である。装置本体１中に
は、プロセスユニット２、転写器３、定着器４が内蔵さ
れ、プロセスユニット２中の感光ドラム５、定着器４、
搬送ローラ６…は、モータＭで駆動される。

プロセスユニット２は、感光ドラム５の周りに、前帯電
器７、現像ユニット８、クリーナユニット９を配設する
ことで、ユニット化されている。

いまこの装置において、用紙カセット１０ａまたは１０
ｂから印字用紙１１が供給され、搬送ローラ６…によっ
て、感光ドラム５と転写器３との間に移送され、定着器
４を通過して、スタッカー１２上に排出される。

感光ドラム５の周りには、前帯電器７、静電潜像形成装
置１３、現像ユニット８、転写器３、クリーナユニット
９の順に配設されている。そのため、感光ドラム５が反
時計方向に回転し、前帯電器７によって一様帯電された
面が、次の静電潜像形成装置１３によって、情報に対応
した静電潜像が形成された後、現像ユニット８によっ
て、可視像化される。このトナー像は、転写器３によっ
て印字用紙１１に転写された後、定着器４によって定着
され、ハードコピーとなってスタッカー１２上に排出さ
れる。

ところで、現像ユニット８中のトナーが消耗すると、現
像ユニット８などを含むプロセスユニット２の単位で新
品と交換することが行なわれている。このプロセスユニ
ットの交換は、装置本体１の側壁から、スライド式に行
なわれる。すなわち、装置本体１の側壁部より、使用済
みのプロセスユニット２を、感光ドラム５の軸方向に引
き出し、代わって新品のプロセスユニットを側壁部から
挿入する。

このような装置は、特公昭58-54392号公報、特公昭61-4
8152号公報などで知られている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、このように装置本体１の側壁からプロセ
スユニットを抜き差しする構造では、装置側壁に、プロ
セスユニットが通過できる窓穴を開けなければならず、
装置本体１の強度低下を来たすので、特開昭62-17762号
公報に記載のように、本体上部を本体下部に対して開放
可能に支持するとともに、潜像担持ユニットと現像ユニ
ットを支持した位置決めフレームを下部本体中に回動可
能に着脱する構造が提案されている。

ところが、位置決めフレームの一端を下部本体中に回動
可能に軸支するだけなため、高精度に位置決めできず、
また安定した固定が望めない。

本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、上本
体を開けて、開口から下本体中にプロセスユニットを着
脱する方式において、下本体中にプロセスユニットを高
精度に位置決めでき、かつ安定して固定できるようにす
ることにある。

〔課題を解決するための手段〕

第１図は本発明による静電記録装置の基本原理を説明す
る斜視図である。この装置における装置本体は、下本体
１ａと上本体１ｂとに分かれており、上本体１ｂは、支
軸１４を中心として開閉できる。そしてプロセスユニッ
ト２は、上本体１ｂを開けた状態で、上本体１ｂと下本
体１ａ間の開口部１７から、下本体１ａ中に挿入するこ
とで、装着される。

第２図、第３図に例示するように、プロセスユニット２
の一端寄りの両側にロック用の突起Ａを有している。プ
ロセスユニット２の他端寄りの両側には、上下方向位置
決め用の突起Ｂを有し、また他端寄りの下部両側に、水
平方向の位置決め用の下向き凹部Ｃを有している。

一方、下本体１ａ内には、両側において、プロセスユニ
ット２の前記ロック用突起Ａが嵌入するカギ状の凹部ａ
と、前記上下方向位置決め用突起Ｂが係合するフックｂ
を有するレバー１６とが配設されている。

また、下本体１ａの底部には、プロセスユニット２の下
向き凹部Ｃに嵌入する突起ｃが上向きに配設されてお
り、さらに、プロセスユニット２の前記上下方向位置決
め用突起Ｂ側を押し上げる弾圧手段１５を有している。

〔作用〕

前記の構造において、プロセスユニット２を下本体１ａ
中に挿入すると、プロセスユニット２のロック用突起Ａ
が下本体１ａの凹部ａ中に嵌入し、また突起Ｂがレバー
１６を押し退けて下降し、フックｂを通過して、脱落不
能にロックされるとともに、弾圧手段15でプロセスユニ
ット２が押し上げられて突起Ｂがフックｂに突き当たる
ことで、下本体１ａに対し上下方向の位置決めが行なわ
れる。

しかも、プロセスユニット２の下向き凹部Ｃ中に、下本
体１ａの上向き突起ｃが嵌入するため、プロセスユニッ
ト２の前後方向および左右方向の位置決めが行なわれ
る。

このように、プロセスユニット２を下本体1a中に挿入す
る際に、ロック用突起Ａを下本体1aのカギ状の凹部ａに
嵌入させるだけで、プロセスユニット２が下本体1a中の
所定の位置に確実に固定され、かつ高精度に位置決めさ
れるため、プロセスユニット中の感光ドラム５が、静電
潜像形成装置や転写器に対し、正確に位置合わせされ
る。

〔実施例〕

次に本発明による静電記録装置が実際上どのように具体
化されるかを実施例で説明する。第２図、第３図は本発
明による静電記録装置の実施例を示す側面図である。第
２図は、プロセスユニット２を下本体１ａから分離した
状態、第３図は、プロセスユニット２が下本体１ａに装
着された状態である。

プロセスユニット２の両側の側部には、ロック用の突起
Ａ、上下方向位置決め用の突起Ｂを有している。またプ
ロセスユニット２の下部の両側には、水平方向の位置決
め用の凹部Ｃを有している。

一方、下本体１ａ内には、両側において、プロセスユニ
ット２のロック用突起Ａが嵌入するロック用のカギ状の
凹部ａと、上下方向位置決め用突起Ｂが係合するフック
ｂを有するレバー１６が配設されている。また下本体１
ａの底部には、プロセスユニット２の凹部Ｃに嵌入する
突起ｃが上向きに配設されている。

該突起ｃ側には、プロセスユニット２を押し上げ板バネ
１５を有している。

この構造において、プロセスユニット２を下本体１ａ内
に挿入すると、プロセスユニット２のロック用突起Ａが
下本体１ａの凹部ａ中に嵌入し、また上下方向位置決め
用突起Ｂが、レバー１６を押し退けて下降し、上下方向
位置決め用フックｂを通過する。このとき、凹部Ｃ中
に、下本体１ａ側の突起ｃが嵌入する。

上下方向位置決め用突起Ｂがフックｂを通過した状態
で、プロセスユニット２を開放すると、第３図のよう
に、板バネ１５によってプロセスユニット２が押し上げ
られ、上下方向位置決め用突起Ｂがフックｂに突き当た
ることで、プロセスユニット２の上下方向の位置決めが
行なわれる。またプロセスユニット２の両側の凹部Ｃ中
に、下本体１ａ側の突起ｃが嵌入することで、プロセス
ユニット２の水平方向、すなわち前後方向および左右方
向の位置決めが行なわれる。

このように、プロセスユニット２が下本体１ａ中におい
て、前後左右および上下方向に位置決め固定されること
で、プロセスユニット２中の感光ドラム５は、静電潜像
形成装置や転写器に対し、正確に位置決めされる。

プロセスユニット２の交換に際して、プロセスユニット
２を下本体１ａから取り外すには、第３図において、プ
ロセスユニット２をレバー１６側に押して、ロック用の
突起Ａが凹部ａから外れた状態において、プロセスユニ
ット２を持ち上げると、上下方向位置決め用突起Ｂもフ
ックｂから外れるため、プロセスユニット２を下本体１
ａから容易に取り外すことができる。

第４図は、第２図、第３図の位置決め固定機構を実施し
た静電記録装置の側面図であり、プロセスユニット２の
着脱のために、上本体１ｂを開いた状態である。感光ド
ラム５を含むプロセスユニット２が、下本体１ａ側に装
着され、プロセスユニット２の上側を印字用紙１１が移
送される。すなわち、用紙搬送部を境にして、上本体１
ｂが下本体１ａから分離・開放する、クラムシェル方式
の構造になっている。そのため、上本体１ｂ側に、転写
器３、定着器４およびガイドローラ６…が装備されてお
り、上本体１ｂを閉じると、上本体１ｂ側の転写器３と
プロセスユニット２の感光ドラム５との間を、印字用紙
１１が搬送され、静電記録が行なわれる。

このように、上本体１ｂが下本体１ａから分離・開放す
る、クラムシェル方式の装置においては、上本体１ｂの
開放状態において、プロセスユニット２が開口部１７に
露出するため、本発明のように、プロセスユニット２を
開口部１７から着脱するのに適している。

〔発明の効果〕

以上のように本発明によれば、上本体１ｂを開けて下本
体１ａ中のカギ状の凹部ａ中に、プロセスユニット２の
ロック用突起Ａを嵌入させると、プロセスユニットの突
起Ｂが下本体１ａのレバー１６を押し退けて下降し、フ
ックｂに脱落不能にロックされ、またプロセスユニット
のロック用突起Ａが凹部ａのカギ部に引っ掛かるので、
プロセスユニットは下本体１ａ中に安定かつ堅固に固定
される。

また、下本体１ａ中の弾圧手段15でプロセスユニット２
が押し上げらて、突起Ｂがフックｂに突き当たること
で、上下方向の位置決めが行なわれ、プロセスユニット
２の下向き凹部Ｃ中に、下本体１ａの上向き突起ｃが嵌
入して、プロセスユニット２の前後方向および左右方向
の位置決めが行なわれるので、プロセスユニット２が下
本体１ａ中の規定の位置に高精度に位置決めされる。そ
の結果、プロセスユニット中の感光ドラム５が、静電潜
像形成装置や転写器に対し、正確に位置合わせされる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による静電記録装置の基本原理を説明す
る斜視図、第２図、第３図は本発明による静電記録装置
の位置決め・固定機構の実施例を示す側面図、第４図は
同位置決め・固定機構を実施した静電記録装置の側面
図、第５図、第６図は従来の静電記録装置を示す斜視図
と側面図である。 図において、１ａは下本体、１ｂは上本体、２はプロセ
スユニット、３は転写器、４は定着器、５は感光ドラ
ム、６…はガイドローラ、７は前帯電器、８は現像ユニ
ット、９はクリーナユニット、１１は印字用紙、１３は
潜像形成装置、１４は支軸、１５は板バネ、１６はレバ
ー、Ａはロック用の突起、Ｂは上下方向位置決め用突
起、Ｃは水平方向の位置決め用凹部、ａはロック用の凹
部、ｂはフック、ｃは突起をそれぞれ示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】用紙搬送部を境にして、上本体(1b)を、下
   本体(1a)から開放できるクラムシェル方式の静電記録装
   置において、 上本体(1b)を開けた状態で、上本体(1b)と下本体(1a)間
   の開口部(17)から、プロセスユニット(2)を下本体(1a)
   中に挿入することで、装着される構造であって、 プロセスユニット(2)の一端寄りの両側にロック用の突
   起(A)を有し、 プロセスユニット(2)の他端寄りの両側には、上下方向
   位置決め用の突起(B)を有し、また他端寄りの下部両側
   に、水平方向の位置決め用の下向き凹部(C)を有してい
   ること、 一方、下本体(1a)内には、両側において、プロセスユニ
   ット(2)の前記ロック用突起(A)が嵌入するカギ状の凹部
   (a)と、前記上下方向位置決め用突起(B)が係合するフッ
   ク(b)を有するレバー(16)とが配設され、 また下本体(1a)の底部には、プロセスユニット(2)の前
   記下向き凹部(C)に嵌入する突起(c)が上向きに配設され
   ており、さらに、プロセスユニット(2)の前記上下方向
   位置決め用突起(B)側を押し上げる弾圧手段を有してい
   ること、 を特徴とする静電記録装置。