JPH0623849Y2 - 空気調和機のドレンポンプユニット取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、空気調和機のドレンポンプユニット取付構造
に関するものである。

（従来の技術） 例えば、天井埋込式の空気調和機の場合、ドレン排出用
パイプの配管を行うに際して、天井上方の構造によって
は配管途中がドレンパンより上位とならざるを得ないる
場合が生じる。このような場合には、自然落下方式によ
るドレン排出が不可能なところから、空気調和機本体に
ドレンポンプを付設し、該ドレンポンプの揚水力によっ
てドレン排出を行うことが行われる。つまり、空気調和
機の据え付け現地において、自然落下方式によるドレン
排出を行うか、ドレンポンプによるドレン排出を行うか
が選択されることとなっているため、ドレンポンプの取
付は、現地オプションとされているのである。

上記の如き事情から、空気調和機本体に対するドレンポ
ンプの取付をいかに容易且つ確実に行い得るようにする
かということが従来から要求されてきており、種々の対
応策がなされてきている。例えば、実開昭６０−６８３
３０号公報に開示されているように、ドレンポンプ等か
らなるドレンポンプ組立品を１枚の支持板に支持し、該
支持板を空気調和機本体の外壁に形成された開口に組み
付けるようにしたものが提案されている。

（考案が解決しようとする課題） 上記公知例の場合、１枚の支持板にドレンポンプ等から
なるドレンポンプ組立品を支持したものを空気調和機本
体の開口に対して組み付けるようにしているため、組立
時における取扱いが不安定となり易く、作業性を悪くす
るおそれがあるとともに、空気調和機本体外壁に開口を
形成しなければならないところから、シール性等に問題
が商じるおそれがあり、十分な解決策とはなっていな
い。

本考案は、上記の点に鑑みてなされたもので、極めて簡
易な手段により、ドレンポンプユニットの取付を容易且
つ確実に行い得るようにすることを目的とするものであ
る。

（課題を解決するための手段） 請求項１の考案では、上記課題を解決するための手段と
して、図面に示すように、ドレンポンプ８、フロートス
イッチ９等をボックス体５内に配設してなるドレンポン
プユニット３を、空気調和機本体１のケーシング外壁１
９に取り付ける如く構成された空気調和機において、前
記ケーシング外壁１９に、前記ボックス体５の両側面に
当接されるべく構成された相対向する一対の取付部１
４，１５とケーシング外壁１９への固定部１６，１７と
を有する取付部材１３を固定するとともに、前記両取付
部１４，１５に対して前記ボックス体５を止着子２９，
２９・・を介して固定している。

請求項２の考案では、上記課題を解決するための手段と
して、図面に示すように、請求項１記載の空気調和機の
ドレンポンプユニット取付構造において、前記ボックス
板５の両側面に、前記両取付部１４，１５の上端に対し
て係合し、ドレンポンプユニット３の組付時における仮
支持を行うべく作用する一対の仮掛け部材２８，２８を
設けている。

請求項３の考案では、上記課題を解決するための手段と
して、図面に示すように、請求項１あるいは２記載の空
気調和機のドレンポンプユニット取付構造において、前
記両固定部１６，１７を一体に連結せしめている。

請求項４の考案では、上記課題を解決するための手段と
して、図面に示すように、請求項１、２あるいは３記載
の空気調和機のドレンポンプユニット取付構造におい
て、前記ケーシング外壁１９に断熱材２７を貼設する一
方、前記各固定部１６，１７に、該固定部１６，１７の
ビス孔２３を挟む位置に形成された一対の通孔２４，２
４を貫通して前記断熱材２７に切り込む一対の脚部２
６，２６を有する座金２５を付設し、該座金２５を貫通
するビス２２を前記ケーシング外壁１９に固着せしめて
いる。

（作用） 請求項１の考案では、上記手段によって次のような作用
が得られる。

即ち、ドレンポンプユニット３を空気調和機本体１のケ
ーシング外壁１９に取り付けるに当たっては、ドレンポ
ンプユニット３を構成するボックス体５両側面を取付部
材１３の取付部１４，１５に当接することにより位置決
めされた状態のもとに止着子２９，２９・・により固定
される。

請求項の２考案では、上記手段によって次のような作用
が得られる。

即ち、ドレンポンプユニット３を空気調和機本体１のケ
ーシング外壁１９に取り付けるに当たっては、ボックス
体５両側面を取付部材１３の取付部１４，１５に当接す
ることにより位置決めしつつ、該ボックス体５に設けら
れた仮掛け部材２８，２８を取付部材１３の取付部１
４，１５上端に係合せしめて仮支持状態となし、その状
態のもとに止着子２９，２９・・により固定される。

請求項３の考案では、上記手段によって次のような作用
が得られる。

即ち、取付部材１３を一体構成としてことにより、取付
部１４，１５間の間隔が製作時に決定できることとな
り、空気調和機本体１に対して固定部１６，１７を取り
付けるだけで、ドレンポンプユニット３の取付態勢が確
保される。

請求項４の考案では、上記手段によって次のような作用
が得られる。

即ち、取付部材１３の固定部１６，１７をケーシング外
壁１９に固定するに当たって、座金２５を介してビス２
２を固着する時、該座金２５の脚部２６，２６がケーシ
ング外壁１９に貼設された断熱材２７に切り込むことと
なり、ビス止め時に作用する押圧力によって生じる断熱
材２７の変形が他の部分へ波及するのが防止される。

（考案の効果） 請求項１の考案によれば、ドレンポンプ８、フロートス
イッチ９等をボックス体５内に配設してなるドレンポン
プユニット３を、空気調和機本体１のケーシング外壁１
９に取り付ける如く構成された空気調和機において、前
記ケーシング外壁１９に、前記ボックス体５の両側面に
当接されるべく構成された相対向する一対の取付部１
４，１５とケーシング外壁１９への固定部１６，１７と
を有する取付部材１３を固定するとともに、前記両取付
部１４，１５に対して前記ボックス体５を止着子２９，
２９・・を介して固定するようにしたので、ドレンポン
プユニット３を空気調和機本体１のケーシング外壁１９
に取り付けるに当たっては、ボックス体５両側面を取付
部１４，１５に当接することにより位置決めされた状態
のもとに止着子２９，２９・・により固定できることと
なり、ドレンポンプユニット３の組付が容易且つ確実に
行え、組付作業性の向上が図れるという実用的な効果が
ある。

請求項２の考案によれば、請求項１記載の空気調和機の
ドレンポンプユニット取付構造において、前記ボックス
体５の両側面に、前記取付部１４，１５の上端に対して
係合し、ドレンポンプユニット３の組付時における仮支
持を行うべく作用する一対の仮掛け部材２８，２８を設
けたので、ドレンポンプユニット３を空気調和機本体１
のケーシング外壁１９に取り付けるに当たっては、ボッ
クス体５両側面を取付部１４，１５に当接することによ
り位置決めしつつ、仮掛け部材２８，２８を取付部１
４，１５上端に係合せしめて仮支持状態となし、その状
態のもとに止着子２９，２９・・により固定できること
となり、ドレンポンプユニット３の組付作業性がより一
層向上するという実用的な効果がある。

請求項３記載の考案によれば、請求項１あるいは２記載
の空気調和機のドレンポンプユニット取付構造におい
て、前記両固定部１６，１７を一体に連結せしめて取付
部材１３を一体構成としたので、部品点数の削減が図れ
るとともに、取付部１４，１５間の間隔が製作時に決定
できるため、空気調和機本体１に対して固定部１６，１
７を取り付けるだけで、ドレンポンプユニット３の取付
態勢が確保されることとなり、取付作業性が極めて良好
となるという実用的な効果がある。

請求項４記載の考案によれば、請求項１、２あるいは３
記載の空気調和機のドレンポンプユニット取付構造にお
いて、前記ケーシング外壁１９に断熱材２７を貼設する
一方、前記各固定部１６，１７に、該固定部１６，１７
のビス孔２３を挟む位置に形成された一対の通孔２４，
２４を貫通して前記断熱材２７に切り込む一対の脚部２
６，２６を有する座金２５を付設し、該座金２５を貫通
するビス２２を前記ケーシング外壁１９に固着せしめる
ようにしたので、取付部材１３の固定部１６，１７をケ
ーシング外壁１９に固定するに当たって、座金２５を介
してビス２２を締結する時、該座金２５の脚部２６，２
６が断熱材２７に切り込まれ、ビス止め時に作用する押
圧力によって生じる断熱材２７の変形が他の部分へ波及
するのが防止されることとなり、ケーシング外壁１９へ
の取付部材１３の取付状態が強固且つ確実となるという
実用的な効果がある。

（実施例） 以下、添付の図面を参照して、本考案の幾つかの実施例
を説明する。

実施例１ 第１図ないし第５図には、本考案の実施例１にかかる空
気調和機のドレンポンプユニット取付構造が示されてい
る。

本実施例の空気調和機は、第５図図示の如く、空気調和
機本体１と、該空気調和機本体１の下面に結合される化
粧パネル２とからなる天井埋込式とされている。そし
て、前記空気調和機本体１の所定の角隅部には、後述す
るドレンポンプユニット３を取り付けるべき凹部１ａが
形成されている。符号４は加湿装置ユニットである。

前記ドレンポンプユニット３は、第４図図示の如く、直
方体状のボックス体５内に、前記空気調和機本体１のド
レンパン（図示省略）から排出パイプ６（第２図参照）
を介して排出されるドレンを貯溜するドレン溜７、ドレ
ンポンプ８、フロートスイッチ９等を配設して構成され
ており、空気調和機の据え付け現地において、自然落下
方式によるドレン排出が不可能な場合にのみ現地オプシ
ョンとして取り付けられるものである。符号１０はドレ
ン入口、１１はドレン出口、１２はドレンポンプ７等に
接続されるリード線である。

そして、前記空気調和機本体１の角隅部に形成された凹
部１ａには、第１図図示の如く、前記ドレンポンプユニ
ット３を取り付けるための取付部材１３が固定されてい
る。

該取付部材１３は、前記ボックス体５の両側面に当接さ
れるべく構成された相対向する一対の取付部１４，１５
と該各取付部１４，１５から一体に延設され、前記空気
調和機本体１の外周面を構成するケーシング外壁１９
（外面に断熱材２７が貼設されている）に固定される固
定部１６，１７と、該固定部１６，１７を相互に連結す
る連結部１８とからなる断面略コ字状の一体成形品とさ
れている。

一方の取付部１４と固定部１６とは、両者に対して直交
する段差部２０（第２図参照）を介して連続せしめられ
ている。他方の取付部１５と固定部１７とは、互いに直
交状とされており、取付部１５の先端下部には切欠部２
１が形成されている。該切欠部２１は固定部１６の固定
時においてドライバー等の工具を挿入するための作業用
として供せられる。

しかして、前記取付部材１３の固定部１６，１７は、前
記ケーシング外壁１９に対してビス２２，２２・・によ
り固定されるが、その固定構造は第３図図示の如く構成
されている。

即ち、固定部１６（あるいは１７）に形成されたビス孔
２３を挟む両側位置には、長穴状の一対の通孔２４，２
４が形成されており、該通孔２４，２４には、ビス２２
を挿通すべき座金２５に一体に突設された一対の脚部２
６，２６が貫通せしめられている。該脚部２６，２６
は、ビス２２の締結時においてケーシング外壁１９に貼
設された断熱材２７に対して切り込まれるものであり、
ビス止め時に作用する押圧力によって生じる断熱材２７
の変形が他の部分へ波及するのを防止する如く作用す
る。

さらに、前記ドレンポンプユニット３のボックス体５に
おいて前記取付部１４，１５に当接されるべき両側面上
部には、面取付部１４，１５の上端に対して係合し、ド
レンポンプユニット３の組付時における仮支持を行うべ
く作用する一対の仮掛け部材２８，２８が設けられてい
る。符号３２はケーシング外壁１９の内面側に貼設され
た断熱材である。

上記の如き構成により、ドレンポンプユニット３を空気
調和機本体１のケーシング外壁１９に対して取り付ける
に当たっては、ドレンポンプユニット３を構成するボッ
クス体５の両側面を取付部材１３の両取付部１４，１５
に当接することにより位置決めしつつ、仮掛け部材２
８，２８を前記取付部１４，１５上端に係合せしめて仮
支持状態となし、その状態のもとに止着子２９，２９・
・によりボックス体５の両側面と取付部１４，１５とを
結合せしめることにより固定される。なお、この時、一
方の仮掛け部材２８と取付部１４と固定部１６との間の
段差部２０との係合によりボックス体５の最終的位置決
めが行なわれる。

つまり、本実施例によれば、ドレンポンプユニット３の
空気調和機本体１への取付が、極めて容易且つ確実に行
えることとなっているのである。

なお、ドレンポンプユニット３のボックス体５から引き
出されるリード線１２は、固定部１６に沿って案内され
た後、スイッチボックス３０内に引き込まれるようにな
っている。符号３１はリード線１２を固定部１６に支持
するための止め具である。

実施例２ 第６図には、本考案の実施例２にかかる空気調和機のド
レンポンプユニット取付構造が示されている。

本実施例の場合、取付部材１３は、取付部１４と固定部
１６とからなる第１分割片１３ａと、取付部１５と固定
部１７とからなる第２分割片１３ｂとに分割された構成
とされている。その他の構成および作用効果は前述の実
施例１の場合と同様なので、その説明を省略する。

上記説明では、天井埋込式空気調和機を実施例としてい
るが、本考案は、ドレンポンプユニットを必要とするも
のであれば、他の形式の空気調和機にも適用可能なこと
は勿論である。

本考案は、上記実施例の構成に限定されるものではな
く、考案の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更
可能なことも勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例１にかかる空気調和機のドレン
ポンプユニット取付構造を示す分解斜視図、第２図は本
考案の実施例１にかかる空気調和機のドレンポンプユニ
ット取付構造を示す斜視図、第３図は第１図図示の取付
部材とケーシング外壁との結合状態を示す部分拡大断面
図、第４図は内部を部分的に開示したドレンポンプユニ
ットの正面図、第５図は第１図図示のドレンポンプユニ
ット取付構造を有する空気調和機の平面図、第６図は本
考案の実施例２にかかる空気調和機のドレンポンプユニ
ット取付構造を示す斜視図である。 １……空気調和機本体 ３……ドレンポンプユニット ５……ボックス体 １３……取付部材 １４，１５……取付部 １６，１７……固定部 １９……ケーシング外壁 ２２……ビス ２３……ビス孔 ２４……通孔 ２５……座金 ２６……脚部 ２７……断熱材 ２８……仮掛け部材 ２９……止着子

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ドレンポンプ（８）、フロートスイッチ
   （９）等をボックス体（５）内に配設してなるドレンポ
   ンプユニット（３）を、空気調和機本体（１）のケーシ
   ング外壁（１９）に取り付ける如く構成された空気調和
   機において、前記ケーシング外壁（１９）には、前記ボ
   ックス体（５）の両側面に当接されるべく構成された相
   対向する一対の取付部（１４），（１５）とケーシング
   外壁（１９）への固定部（１６），（１７）とを有する
   取付部材（１３）を固定するとともに、前記両取付部
   （１４），（１５）に対して前記ボックス体（５）を止
   着子（２９），（２９）・・を介して固定したことを特
   徴とする空気調和機のドレンポンプユニット取付構造。
2. 【請求項２】前記ボックス体（５）の両側面には、前記
   両取付部（１４），（１５）の上端に対して係合し、ド
   レンポンプユニット（３）の組付時における仮支持を行
   うべく作用する一対の仮掛け部材（２８），（２８）を
   設けたことを特徴とする前記請求項１記載の空気調和機
   のドレンポンプユニット取付構造。
3. 【請求項３】前記両固定部（１６），（１７）が一体に
   連結されていることを特徴とする前記請求項１あるいは
   ２記載の空気調和機のドレンポンプユニット取付構造。
4. 【請求項４】前記ケーシング外壁（１９）に断熱材（２
   ７）を貼設する一方、前記各固定部（１６），（１７）
   には、該固定部（１６），（１７）のビス孔（２３）を
   挾む位置に形成された一対の通孔（２４），（２４）を
   貫通して前記断熱材（２７）に切り込む一対の脚部（２
   ６），（２６）を有する座金（２５）を付設し、該座金
   （２５）を貫通するビス（２２）を前記ケーシング外壁
   （１９）に固着せしめたことを特徴とする前記請求項
   １、２あるいは３記載の空気調和機のドレンポンプユニ
   ット取付構造。