JPH0623816Y2 - スイベルフランジ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、例えば、パワーショベルのような土木機械
のアームの先端にブレーカなどのアタッチメントを取付
ける場合などにおいてその作動用流体の配管用などに用
いるスイベルフランジに関するものである。

〔従来の技術〕

例えばアームの先端に油圧作動のブレーカなどのアタッ
チメントを取付ける場合、その油圧配管に用いる耐圧ホ
ースは最短距離となり、しかも折り曲がらないような曲
げ半径で配管しなければならない。

しかし、ブレーカなどの給油口や排油口は必ずしも最短
距離の配管に適する位置にあるとは限らない。

このために、ブレーカなどと耐圧ホースとをスイベルジ
ョイントを用いて自由度をもたすように接続する方法が
用いられている。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記のように、スイベルジョイントを用いると、配管は
容易であるが、ブレーカのような振動の激しい機器に用
いた場合、振動の度にジョイントがある角度回転し揺動
するため、ジョイントに用いているシール材が早期に摩
耗して油洩れが発生するなどの問題があった。

この考案は上記のような問題点を解決して振動により回
転するおそれのないスイベルフランジを提供することを
目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するために、この考案は流体により作
動する機器における作動流体用開口に、エルボアダプタ
の内端部を回動自在にはめ込むとともに、同アダプタの
外周の全周に亘る内フランジを機器の外表面に当てが
い、上記内フランジの外周にはまるリング状のガイドフ
ランジを同機器の表面に当てがい、上記ガイドフランジ
上に重ねたリング状のロックフランジの内外側には前記
内フランジの外周とガイドフランジの外周突部内側に設
けたテーパ面に圧着するテーパ面を形成し、このロック
フランジとガイドフランジに設けた複数の挿通孔に挿通
したボルトで上記ロックフランジをガイドフランジ上に
締付けるものである。

〔作用〕

この考案のスイベルフランジは上記の構成であるから、
所望の機器の作動流体用開口形成部の外表面にエルボア
ダプタの内フランジを当てがい、この内フランジの外側
にはめたガイドフランジも外表面に当てがう。

つぎに、上記ガイドフランジ上にロックフランジを当て
がい、このロックフランジとガイドフランジの複数の挿
通孔に挿通したボルトを機器のネジ孔にねじ込む。

上記の各ボルトを締付ける前に、エルボアダプタの向き
を最も効果的な方向に向ける。

こうして、エルボアダプタを所定の向きに設定したの
ち、各ボルトによりロックフランジを締付けてエルボア
ダプタを固定する。

〔実施例〕

第１図、第２図はこの考案のスイベルフランジＡを取付
けた機器の１例としてのブレーカを示すものである。

これらの図において、１はシリンダ、２はその上部に固
定したヘッドキャップ、３は下部に固定したチゼルホル
ダで、このホルダ３内にチゼル４を装着する。

また、シリンダ１の側部には切換弁Ｖを取付け、この切
換弁Ｖによる油圧回路の切換と、ヘッドキャップ２内の
高圧ガス室のガス圧とで、シリンダ１内のピストンを往
復させて、その下端でチゼル４を打撃する。

上記スイベルフランジＡは、切換弁Ｖの油入口と油出口
とにそれぞれ取付ける。

第３図、第４図はスイベルフランジＡの詳細を示すもの
で、第３図、第４図では第１図、第２図の切換弁Ｖの弁
箱に該当するものを機器１１とし、油入口と油出口を作
動流体用開口１２としている。

１４はエルボアダプタで、その内端部１５は開口１２に
嵌合する径で、その外周の周溝にシール材としてＯリン
グ１６をはめて液密を保っているが内端部１５は開口１
２に対して回転自在である。

上記内端部１５側の外周には内フランジ１７を一体に形
成し、このフランジが機器１１の外表面１８に密着す
る。

また、内フランジ１７の外周外寄りはテーパ面１９とな
り、内フランジ１７より外の部分のエルボアダプタ１４
がＬ形に屈曲している。

２１は上記内フランジ１７の外周にはめるリング状のガ
イドフランジである。

このガイドフランジ２１には複数の挿通孔２２があり、
フランジ２１の上面外周には内側がテーパ面２３となっ
た突部２４が全周に設けてある。

２５はリング状のロックフランジで、前記テーパ面１９
と２３に一致するテーパ面２６、２７を内外に有する台
形横断面を有し、かつ、ガイドフランジ２１の各挿通孔
２２に一致する複数のボルト挿通孔２８を有している。

２９はボルトで、図示例ではこのボルト２９を各挿通孔
２２、２８に挿通し、機器１１に設けたネジ孔にねじ込
んで、ボルト２９の頭部によりロックフランジ２５をガ
イドフランジ２１上に締付ける。

上記のようにボルト２９でロックフランジ２５を締付け
る前に、エルボアダプタ１４を回し、配管に最も適する
向きとしたのち、ボルト２９を締め込む。

上記のようにボルト２９を締め付けたのち、各ボルト２
９に適宜の弛み止めを施すとよい。

上記実施例ではボルト２９を大径頭部付きのものにした
が、その他にボルト２９を頭部のないものとし、これを
機器１１のネジ孔にねじ込んで固定して植込ボルトと
し、このボルトにねじこんだナットによりロックフラン
ジ２５を締付けるようにしてもよい。

なお、実施例はブレーカについて説明したが、ブレーカ
以外の各種機器で油圧や空気圧などの各種の流体を用い
るものに利用できることは勿論である。

〔考案の効果〕

この考案は上記のように、ロックフランジによってエル
ボアダプタと一体の内フランジとガイドフランジを締付
けてエルボアダプタを固定するものであるから、固定前
においてエルボアダプタを無段階に任意の方向に向ける
ことができエルボアダプタの向きが決ったのちは、ボル
トでロックフランジを締付けることにより完全に固定さ
れるが、このさい、エルボアダプタの内フランジに設け
たテーパ面とガイドフランジの外周突部内側のテーパ面
にロックフランジの内外側のテーパ面が密着してエルボ
アダプタとガイドフランジを強固に結合するとともに機
器に固定するので機器が振動してもエルボアダプタが動
くようなはおそれは全くない。従って従来のスイベルジ
ョイントのようなシール材の摩耗が全くなくなる。

【図面の簡単な説明】 第１図はこの考案のスイベルフランジを用いたブレーカ
の正面図、第２図は同上の側面図、第３図は同上のスイ
ベルフランジ部の拡大縦断側面図、第４図は同上の縦断
正面図である。 １１……機器、１２……作動流体用開口、 １４……エルボアダプタ、 １５……内端部、１７……内フランジ、 １８……外表面、 １９、２３、２６、２７……テーパ面、 ２１……ガイドフランジ、 ２２、２８……挿通孔、 ２５……ロックフランジ、 ２９……ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】流体により作動する機器における作動流体
   用開口に、エルボアダプタの内端部を回動自在にはめ込
   むとともに、同アダプタの外周の全周に亘る内フランジ
   を機器の外表面に当てがい、上記内フランジの外周には
   まるリング状のガイドフランジを同機器の表面に当てが
   い、上記ガイドフランジ上に重ねたリング状のロックフ
   ランジの内外側には前記内フランジの外周とガイドフラ
   ンジの外周突部内側のテーパ面に圧着するテーパ面を形
   成し、このロックフランジとガイドフランジに設けた複
   数の挿通孔に挿通したボルトで上記ロックフランジをガ
   イドフランジ上に締付けたスイベルフランジ。