JPH06238089A - 洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗いを給水ポンプによる給水で行なって、そ
の後のすすぎを給水弁による給水で行なったときにも、
そのすすぎ運転を実際の給水流量に応じ適切な内容で行
ない得るようにする。 【構成】 洗いを備え付けの給水ポンプによる給水で行
なったときにも、その後のすすぎを給水弁による給水で
行なうときには、給水流量を測定するその測定結果から
すすぎの運転内容を設定し、この設定した内容ですすぎ
運転を実行するようにした。又、その設定するすすぎの
運転内容は、特にはすすぎ開始水位を給水流量が少ない
ほど低く設定することと、すすぎ時間を給水流量が少な
いほど長く設定することとした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、洗濯槽内への給水を給
水弁と給水ポンプとのいずれかにより行なって洗い及び
すすぎの運転を実行し得る洗濯機に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、洗濯機においては、洗いのための
給水時に給水弁を通じて洗濯槽内に供給される水の圧力
を圧力センサにより検知して、その検知結果から給水速
度を算出し、そして、その算出結果から、洗い直後のす
すぎの運転内容を設定し、この設定した内容ですすぎ運
転を実行するようにしたものが供されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述のものの場合、洗
いとすすぎとを同一の給水条件で行なった場合には問題
はないが、洗いを給水ポンプによる風呂水の供給で行な
い、すすぎを給水弁を通じての水道水の供給で行なった
場合、給水条件が異なることから、時間がかかり過ぎた
り、充分にすすげなかったりして、すすぎが適切に行な
えないという問題点を有していた。

【０００４】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、従ってその目的は、洗いを給水ポンプによる風
呂水の供給で行ない、すすぎを給水弁を通じての水道水
の供給で行なった場合にも、適切にすすぎを行なうこと
のできる洗濯機を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の洗濯機においては、給水弁と給水ポンプと
を具え、そのいずれかにより洗濯槽内に給水して洗い及
びすすぎの運転を実行し得るようにしたものにあって、
その給水流量を測定する給水流量測定手段と、洗濯槽内
の水位を検知する水位検知手段とを具備すると共に、上
記洗い直後のすすぎのための給水を上記給水弁及び給水
ポンプのいずれで行なうのかを設定する設定手段を具備
し、その設定手段により上記洗い直後のすすぎのための
給水を給水ポンプにより行なうことが設定されたとき
に、給水ポンプによる一定の給水流量に基づいてあらか
じめ設定された内容ですすぎ運転を実行し、給水弁によ
り行なうことが設定されたときには、上記給水流量測定
手段による測定結果から、すすぎの運転内容を設定し
て、この設定した内容ですすぎ運転を実行するようにし
たことを特徴とする。

【０００６】この場合、給水流量測定手段による測定結
果から設定するすすぎの運転内容は、すすぎ開始水位を
給水流量が少ないほど低く設定することと、すすぎ時間
を給水流量が少ないほど長く設定することとすると良
い。

【０００７】

【作用】上記手段によれば、洗いを給水ポンプによる給
水で行なったときにも、その後のすすぎを給水弁による
給水で行なうときには、給水流量測定手段による測定結
果からすすぎの運転内容を設定して、この設定した内容
ですすぎ運転を実行するのであるから、実際の給水流量
に応じた適切なすすぎができる。

【０００８】その場合、特に、給水流量測定手段による
測定結果から設定するすすぎの運転内容を、すすぎ開始
水位を給水流量が少ないほど低く設定することと、すす
ぎ時間を給水流量が少ないほど長く設定することとした
ものの場合には、すすぎ終了までの時間を極力短くし、
それでいて又、極力充分なすすぎができるようにし得
る。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例につき、図面を参照
して説明する。まず図２には洗濯機全体の外箱１を示し
ており、内部に水溜め用の外槽２を周知の吊り棒機構
（図示せず）により弾性支持して配設している。外槽２
内には洗濯槽であり脱水槽でもある多孔状の内槽３を配
設しており、内槽３内の底部に洗濯用の撹拌体４を配設
している。

【００１０】又、外槽２の外下方部には、モータ５を主
体とする駆動機構６を配設しており、この駆動機構６に
よって、洗い及びすすぎ時に内槽３を制止して撹拌体４
を回転させ、脱水時に内槽３を撹拌体４と共に回転させ
るようにしている。又、外槽２の外下方部には、外槽２
内（内槽３内）から排水するための排水ケース７，排水
弁８，及び排水ホース９を配設しており、その排水ケー
ス７にはエアトラップ１０を一体に形成している。

【００１１】一方、外箱１上にはトップカバー１１を配
設しており、このトップカバー１１の後部内方に、水位
検知手段として前記外槽２内の水位を上記エアトラップ
１０からエアチューブ１２を介する空気圧の変化で検知
する水位センサ１３を配設すると共に、内槽３内に風呂
水等を供給する給水ポンプ１４、並びに内槽３内に水道
水を供給する給水弁１５を配設している。

【００１２】又、トップカバー１１の前部上面には図３
に示す操作パネル１６を設けている。この操作パネル１
６には、全運転の残り時間を数字表示する表示装置１７
が存するほかに、上記給水ポンプ１４による給水を洗い
単独と洗い及びすすぎの双方とについて選択するための
設定手段である「ポンプ」スイッチ１８、並びにその選
択設定を発光表示する表示器１９，２０が存している。

【００１３】ここで、それらについては、「ポンプ」ス
イッチ１８を１回押すと、「洗い」表示器１９が発光し
て、洗いのみを給水ポンプ１４による給水で行なうこと
が選択設定され、「ポンプ」スイッチ１８をもう１回押
すと、「洗い」表示器１９が消光して、洗いを給水ポン
プ１４による給水で行なう設定が解除されると共に、
「洗い・すすぎ」表示器２０が発光して、洗い及びその
直後の第１回目のすすぎをともに給水ポンプ１４による
給水で行なうことが選択設定され、「ポンプ」スイッチ
１８を更にもう１回押すと、「洗い・すすぎ」表示器２
０が消光して、洗い及びその直後の第１回目のすすぎを
ともに給水ポンプ１４による給水で行なう設定が解除さ
れ、そして、「ポンプ」スイッチ１８を今１回押すと、
最初の設定，表示が行なわれるようになっている。

【００１４】なお、操作パネル１６には、そのほか、運
転をスタートさせるための「スタート」スイッチ２１も
存している。

【００１５】しかして、トップカバー１１の前部内方に
は図４に示すマイクロコンピュータ２２を配設してい
る。このマイクロコンピュータ２２は、給水流量測定手
段として機能すると共に制御手段としても機能するもの
で、前記操作パネル１６の「ポンプ」スイッチ１８や
「スタート」スイッチ２１を初めとした各種操作スイッ
チから成る操作部２３より各種操作信号が入力されると
共に、前記水位センサ１３より水位検知信号が入力され
るようになっている。

【００１６】そして、それらの入力並びにあらかじめ記
憶された制御プログラムに基づいて、マイクロコンピュ
ータ２２は、前記操作パネル１６の表示装置１７や表示
器１９，２０から成る表示部２４と、ブザー２５、前記
給水ポンプ１４、給水弁１５、排水弁８、及び前記駆動
機構６のモータ５を駆動する駆動回路２６に駆動制御信
号を与えるようになっている。

【００１７】そこで、以下には上記マイクロコンピュー
タ２２の機能に基づく作用について述べる。図１に示す
ように、マイクロコンピュータ２２は、必要な電力が供
給されて作動を開始（スタート）したその最初に、表示
装置１７に標準的運転内容による全運転の残り時間を表
示させる（ステップＳ１）。その後に、操作部２３から
の操作信号により「スタート」スイッチ２１の操作入力
があったか否かの判断をし（ステップＳ２）、あったと
判断されたところで、次に「ポンプ」スイッチ１８によ
る操作入力で洗いを給水ポンプ１４による給水で行なう
ことが選択設定されたか否かの判断をする（ステップＳ
３）。

【００１８】ここで、洗いを給水ポンプ１４による給水
で行なうことが選択設定されたと判断されると、給水ポ
ンプ１４による一定の給水流量に基づく全運転の残り時
間表示の変更をし（ステップＳ４）、次いで、給水ポン
プ１４による設定水位までの給水をして（ステップＳ
５）、洗いを行なう（ステップＳ６）。

【００１９】そして、洗い終了後、「ポンプ」スイッチ
１８による操作入力で第１回目のすすぎを給水ポンプ１
４による給水で行なうことが選択設定されたか否かの判
断をし（ステップＳ７）、選択設定されたと判断されれ
ば、脱水をして（ステップＳ８）、その後に、給水ポン
プ１４による設定水位までの給水をし（ステップＳ
９）、更に、給水ポンプ１４による一定の給水流量に基
づいてあらかじめ設定された内容でのすすぎ運転を実行
する（ステップＳ１０）。

【００２０】図５には、下段部に、給水ポンプ１４によ
る一定の給水流量（８［ｌ／ｍｉｎ］）に基づいてあら
かじめ設定されたすすぎの運転内容を示しており、標準
の「高」の設定水位で、すすぎ開始水位は「中」と
「高」の間（水量で５５［ｌ］）、すすぎ時間は２分１
０秒であり、それらによる給水の開始からすすぎ終了ま
での時間は９．０［分］で、「高」水位まで（水量で６
０［ｌ］）給水して、標準の２［分］のすすぎを行なっ
た場合（給水流量が１５［ｌ／ｍｉｎ］超のときの
「高」水位での運転内容参照）の９．５［分］に比し、
０．５［分］の時間短縮ができるようになっている。

【００２１】なお、水位は、洗濯物量を検知することに
よって自動的に、あるいは使用者のマニュアル操作に基
づいて、それぞれ設定されるようになっており、上記標
準の「高」水位のほかに、「中」水位，「低」水位があ
って、その各水位でのすすぎの運転内容は図５に示すご
とくである。

【００２２】これに対して、先のステップＳ７で、第１
回目のすすぎを給水ポンプ１４による給水で行なうこと
が選択設定されていないと判断されれば、脱水をして
（ステップＳ１１）、その後に、給水弁１５による給水
流量の測定を行なう（ステップＳ１２）。この給水流量
の測定は、内槽３内ひいては外槽２内に給水弁１５によ
り「低」水位より低いある水位からそれより若干高い水
位までの給水をして、その所要時間を測定し、その所要
時間により水量を除する演算を行なうことによってなさ
れる。

【００２３】そして、その測定結果から、給水弁１５に
よる給水流量が異常に少ない５［ｌ／ｍｉｎ］未満であ
るか否かの判断をし（ステップＳ１３）、未満であると
判断されれば、運転を停止させて（ステップＳ１４）、
ブザー２５を作動させ（ステップＳ１５）、作動を終了
（エンド）するが、未満ではないと判断されれば、測定
結果に基づいてすすぎの運転内容を設定する（ステップ
Ｓ１６）。

【００２４】図５には、下段部より上に、上述の測定結
果に基づいて設定されるすすぎの運転内容を示してお
り、給水流量が標準の１５［ｌ／ｍｉｎ］超であれば、
標準の「高」の設定水位で、すすぎ開始水位は「高」
（水量で６０［ｌ］）、すすぎ時間は２分であり、それ
らによる給水の開始からすすぎ終了までの時間は６．０
［分］未満である。

【００２５】又、給水流量が１０［ｌ／ｍｉｎ］〜１５
［ｌ／ｍｉｎ］であれば、標準の「高」の設定水位で、
すすぎ開始水位は「中」と「高」の間（水量で５５
［ｌ］）、すすぎ時間は２分２０秒であり、それらによ
る給水の開始からすすぎ終了までの時間は、給水流量が
１０［ｌ／ｍｉｎ］の場合で７．８［分］で、その給水
流量により「高」水位まで（水量で６０［ｌ］）給水し
て、標準の２［分］のすすぎを行なった場合の８［分］
に比し、０．２［分］の時間短縮ができるようになって
いる。更にこの場合、給水流量が１５［ｌ／ｍｉｎ］の
場合には、給水の開始からすすぎ終了までの時間は６．
０［分］で、その給水流量により「高」水位まで給水し
て、標準の２［分］のすすぎを行なった場合の６［分］
と同じであり、時間の延長を無しにできるようになって
いる。

【００２６】加えて、給水流量が５［ｌ／ｍｉｎ］〜１
０［ｌ／ｍｉｎ］であれば、標準の「高」の設定水位
で、すすぎ開始水位は「中」（水量で５０［ｌ］）、す
すぎ時間は２分４０秒であり、それらによる給水の開始
からすすぎ終了までの時間は、給水流量が５［ｌ／ｍｉ
ｎ］の場合で１２．７［分］で、その給水流量により
「高」水位まで給水して、標準の２［分］のすすぎを行
なった場合の１４［分］に比し、１．３［分］の時間短
縮ができるようになっている。更にこの場合、給水流量
が１０［ｌ／ｍｉｎ］の場合には、給水の開始からすす
ぎ終了までの時間は７．７［分］で、その給水流量によ
り「高」水位まで給水して、標準の２［分］のすすぎを
行なった場合の８［分］に比し、０．３［分］の時間短
縮ができるようになっている。

【００２７】なお、これらの場合も、洗濯物量を検知す
ることによって自動的に、あるいは使用者のマニュアル
操作に基づいてそれぞれ設定される水位に応じ、すすぎ
の運転内容は図５に示すごとく変わるようになってい
る。

【００２８】こうした設定の終了後、全運転の残り時間
表示の変更をし（ステップＳ１７）、その後、給水弁１
５による設定水位までの給水をして（ステップＳ１
８）、設定内容でのすすぎ運転を実行する（ステップＳ
１９）。

【００２９】又、このステップＳ１９の後、並びに先の
ステップＳ１０の後には、すすぎを２回行なったか否か
の判断をして（ステップＳ２０）、それぞれ行なってい
ないと判断されれば、ステップＳ１１に戻って上述同様
のルーチンを経、第２回目のすすぎを行なう。そしてそ
の結果、ステップＳ２０ですすぎを２回行なったと判断
されれば、脱水をして（ステップＳ２１）、作動を終了
（エンド）する。

【００３０】更に、先のステップＳ３で、洗いを給水ポ
ンプ１４による給水で行なうことが選択設定されていな
いと判断された場合には、ステップＳ１２同様の給水弁
１５による給水流量の測定をし（ステップＳ２２）、そ
の測定結果からステップＳ１７同様の全運転の残り時間
表示の変更をして（ステップＳ２３）、ステップ１８同
様の給水弁１５による給水をし（ステップＳ２４）、洗
いを行なって（ステップＳ２５）、ステップＳ１１に進
む、このように本構成のものでは、洗いを給水ポンプ１
４による給水で行なったときにも、その後のすすぎを給
水弁１５による給水で行なうときには、給水流量を測定
するその測定結果からすすぎの運転内容を設定し、この
設定した内容ですすぎ運転を実行するのであるから、実
際の給水流量に応じた適切なすすぎを行なうことができ
る。

【００３１】特に、給水流量の測定結果から設定するす
すぎの運転内容を、上述のように、すすぎ開始水位を給
水流量が少ないほど低く設定することと、すすぎ時間を
給水流量が少ないほど長く設定することとしたものの場
合には、すすぎ終了までの時間を極力短くし、それでい
て又、極力充分なすすぎができるようにし得る。

【００３２】

【発明の効果】本発明は以上説明したとおりのもので、
下記の効果を奏する。請求項１の洗濯機においては、給
水弁と給水ポンプとを具え、そのいずれかにより洗濯槽
内に給水して洗い及びすすぎの運転を実行し得るように
したものにあって、その給水流量を測定する給水流量測
定手段と、洗濯槽内の水位を検知する水位検知手段とを
具備すると共に、上記洗い直後のすすぎのための給水を
上記給水弁及び給水ポンプのいずれで行なうのかを設定
する設定手段を具備し、その設定手段により上記洗い直
後のすすぎのための給水を給水ポンプにより行なうこと
が設定されたときに、給水ポンプによる一定の給水流量
に基づいてあらかじめ設定された内容ですすぎ運転を実
行し、給水弁により行なうことが設定されたときには、
上記給水流量測定手段による測定結果から、すすぎの運
転内容を設定して、この設定した内容ですすぎ運転を実
行するようにしたことにより、洗いを給水ポンプによる
給水で行なって、その後のすすぎを給水弁による給水で
行なったときにも、そのすすぎ運転を実際の給水流量に
応じ適切な内容で行なうことができる。

【００３３】請求項２の洗濯機においては、上記給水流
量測定手段による測定結果から設定するすすぎの運転内
容を、すすぎ開始水位を給水流量が少ないほど低く設定
することと、すすぎ時間を給水流量が少ないほど長く設
定することとしたことにより、すすぎ終了までの時間を
極力短くし、それでいて又、極力充分なすすぎができる
ようにし得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す作用説明用のフローチ
ャート

【図２】全体の破断側面図

【図３】操作パネルの平面図

【図４】概略電気構成図

【図５】すすぎの給水流量別並びに給水方法別の運転設
定内容を示した図

【符号の説明】

３は内槽（洗濯槽）、１３は水位センサ（水位検知手
段）、１４は給水ポンプ、１５は給水弁、１８は「ポン
プ」スイッチ（設定手段）、２０はマイクロコンピュー
タ（給水流量測定手段、制御手段）を示す。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 給水弁と給水ポンプとを具え、そのいず
   れかにより洗濯槽内に給水して洗い及びすすぎの運転を
   実行し得るようにしたものにおいて、その給水流量を測
   定する給水流量測定手段と、洗濯槽内の水位を検知する
   水位検知手段とを具備すると共に、前記洗い直後のすす
   ぎのための給水を前記給水弁及び給水ポンプのいずれで
   行なうのかを設定する設定手段、並びにその設定手段に
   より前記洗い直後のすすぎのための給水を給水ポンプに
   より行なうことが設定されたときに給水ポンプによる一
   定の給水流量に基づいてあらかじめ設定された内容です
   すぎ運転を実行し、給水弁により行なうことが設定され
   たときには前記給水流量測定手段による測定結果からす
   すぎの運転内容を設定してこの設定した内容ですすぎ運
   転を実行する制御をする制御手段を具備したことを特徴
   とする洗濯機。
2. 【請求項２】 給水流量測定手段による測定結果から設
   定するすすぎの運転内容を、すすぎ開始水位を給水流量
   が少ないほど低く設定することと、すすぎ時間を給水流
   量が少ないほど長く設定することとしたことを特徴とす
   る請求項１記載の洗濯機。