JPH0623730Y2 - エンジンの燃料制御装置 - Google Patents
エンジンの燃料制御装置Info
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- JPH0623730Y2 JPH0623730Y2 JP594589U JP594589U JPH0623730Y2 JP H0623730 Y2 JPH0623730 Y2 JP H0623730Y2 JP 594589 U JP594589 U JP 594589U JP 594589 U JP594589 U JP 594589U JP H0623730 Y2 JPH0623730 Y2 JP H0623730Y2
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- engine
- fuel
- water temperature
- fuel injection
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はエンジンの燃料制御装置に関するものであっ
て、とくに冷間始動時においてスロットル全開時には燃
料供給を停止してエンジンの始動性の向上を図るように
したものに関する。
て、とくに冷間始動時においてスロットル全開時には燃
料供給を停止してエンジンの始動性の向上を図るように
したものに関する。
[従来の技術] 一般にエンジンにおいては、冷間始動時には燃料の気化
・霧化が悪いので、空燃比(A/F)が理論空燃比より
かなりリッチ側にセットされる。このため、一度エンジ
ンの始動に失敗すると燃焼室内に燃料がたまり、点火プ
ラグに液状の燃料が付着して良好な火花が発生しなくな
り、エンジンの再始動が困難になる場合がある。このよ
うなとき、キャブレタを備えたエンジンではスロットル
弁を全開にすれば、吸気通路内が大気圧となり、燃料供
給系統から吸気通路内に燃料が吸い出されなくなるの
で、自然に燃焼室への燃料供給が停止され、点火プラグ
まわりの液状の燃料が速やかに気化し、エンジンの再始
動が容易となる。
・霧化が悪いので、空燃比(A/F)が理論空燃比より
かなりリッチ側にセットされる。このため、一度エンジ
ンの始動に失敗すると燃焼室内に燃料がたまり、点火プ
ラグに液状の燃料が付着して良好な火花が発生しなくな
り、エンジンの再始動が困難になる場合がある。このよ
うなとき、キャブレタを備えたエンジンではスロットル
弁を全開にすれば、吸気通路内が大気圧となり、燃料供
給系統から吸気通路内に燃料が吸い出されなくなるの
で、自然に燃焼室への燃料供給が停止され、点火プラグ
まわりの液状の燃料が速やかに気化し、エンジンの再始
動が容易となる。
しかしながら、燃料噴射方式のエンジンにおいては、通
常エンジン始動時には吸気通路内の圧力に関係なく水温
に応じて燃料噴射量が決定されるようになっているの
で、スロットル弁を全開しても燃料噴射弁から燃料が噴
射され、点火プラグまわりの液状の燃料がなかなか気化
せずエンジンの再始動がむずかしくなるといった問題が
ある。
常エンジン始動時には吸気通路内の圧力に関係なく水温
に応じて燃料噴射量が決定されるようになっているの
で、スロットル弁を全開しても燃料噴射弁から燃料が噴
射され、点火プラグまわりの液状の燃料がなかなか気化
せずエンジンの再始動がむずかしくなるといった問題が
ある。
そこで、燃料噴射弁を備えたエンジンにおいて、エンジ
ン始動時にスロットル弁が全開となっているときには燃
料噴射を停止する、いわゆるデチョークシステムを備え
たエンジンの燃料制御装置が提案されている(例えば、
特開昭53−17837号公報参照)。
ン始動時にスロットル弁が全開となっているときには燃
料噴射を停止する、いわゆるデチョークシステムを備え
たエンジンの燃料制御装置が提案されている(例えば、
特開昭53−17837号公報参照)。
[考案が解決しようとする課題] ところで、エンジン停止後それ程時間が経過していない
場合など、温間時にエンジンを始動させるときには、停
止中にエンジンからの放熱により燃料供給系統内にベー
パが発生していることが多く、このためエンジン始動時
の燃料供給量が予定された量より少なくなり、混合気が
リーン化することが多い。とくに燃料としてアルコール
混入ガソリンを使用する場合には、アルコールの蒸気圧
が高いので燃料供給系統内にベーパが発生しやすい。
場合など、温間時にエンジンを始動させるときには、停
止中にエンジンからの放熱により燃料供給系統内にベー
パが発生していることが多く、このためエンジン始動時
の燃料供給量が予定された量より少なくなり、混合気が
リーン化することが多い。とくに燃料としてアルコール
混入ガソリンを使用する場合には、アルコールの蒸気圧
が高いので燃料供給系統内にベーパが発生しやすい。
そして、前記のようなデチョークシステムを備えたエン
ジンにおいて、温間始動時にアクセルペダルが踏み込ま
れスロットル弁が全開された場合、燃料供給が停止され
るので、混合気がますますリーン化し、エンジンの始動
が非常にむずかしくなるといった問題があった。
ジンにおいて、温間始動時にアクセルペダルが踏み込ま
れスロットル弁が全開された場合、燃料供給が停止され
るので、混合気がますますリーン化し、エンジンの始動
が非常にむずかしくなるといった問題があった。
本考案は上記従来の問題点に鑑みてなされたものであっ
て、エンジンの冷間始動時と、温間始動時のいずれにお
いてもエンジンの始動性を良好に保つことができるエン
ジンの燃料制御装置を提供することを目的とする。
て、エンジンの冷間始動時と、温間始動時のいずれにお
いてもエンジンの始動性を良好に保つことができるエン
ジンの燃料制御装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本考案は上記の目的を達成するために、エンジン始動時
であり、かつスロットル弁全開時であるときには、燃料
供給を停止するように制御するエンジンの燃料制御装置
において、上記燃料供給停止制御を水温が所定値以下の
ときのみ行うとともに、水温を検出する水温検出手段が
故障したときには上記燃料供給停止制御を禁止するよう
にしたことを特徴とするエンジンの燃料制御装置を提供
する。
であり、かつスロットル弁全開時であるときには、燃料
供給を停止するように制御するエンジンの燃料制御装置
において、上記燃料供給停止制御を水温が所定値以下の
ときのみ行うとともに、水温を検出する水温検出手段が
故障したときには上記燃料供給停止制御を禁止するよう
にしたことを特徴とするエンジンの燃料制御装置を提供
する。
[考案の作用・効果] 本考案によれば、エンジン始動時においてスロットル弁
が全開されている場合、水温が所定値以下である冷間時
のみ燃料供給を停止する(デチョークシステムを作動さ
せる)ようにしているので、温間始動時にはスロットル
弁を全開してもデチョークシステムが作動せず、燃料供
給は停止されない。このため、温間始動時の混合気のリ
ーン化を防止することができ、温間始動時のエンジンの
始動性を良好に保つことができる。また、冷間始動時に
おいてスロットル弁が全開されたときにはデチョークシ
ステムが作動して燃料供給が停止されるので、エンジン
の始動に失敗してエンジンを再始動する場合に、点火プ
ラグのぬれが早期に解消され、エンジンの始動性の向上
を図ることができる。
が全開されている場合、水温が所定値以下である冷間時
のみ燃料供給を停止する(デチョークシステムを作動さ
せる)ようにしているので、温間始動時にはスロットル
弁を全開してもデチョークシステムが作動せず、燃料供
給は停止されない。このため、温間始動時の混合気のリ
ーン化を防止することができ、温間始動時のエンジンの
始動性を良好に保つことができる。また、冷間始動時に
おいてスロットル弁が全開されたときにはデチョークシ
ステムが作動して燃料供給が停止されるので、エンジン
の始動に失敗してエンジンを再始動する場合に、点火プ
ラグのぬれが早期に解消され、エンジンの始動性の向上
を図ることができる。
また、水温センサが故障したときには、通常エンジンの
コントロールユニットは水温センサの出力値が最小値
(例えば20℃)である、すなわち冷間時であると判定
するようになっている。このため、単に温間時にデチョ
ークシステムの作動を禁止するだけでは、水温センサが
故障すると、温間始動時にスロットル弁が全開されたと
きにデチョークシステムが作動して燃料供給が停止さ
れ、混合気がリーン化してエンジンの始動が非常にむず
かしくなる。しかしながら、水温センサ故障時には、デ
チョークシステムの作動を禁止しているので、水温セン
サ故障時でも、温間始動時にスロットル弁が全開された
ときには、通常の始動時と同様の燃料供給が行なわれ、
温間時におけるエンジンの始動性の向上を図ることがで
きる。
コントロールユニットは水温センサの出力値が最小値
(例えば20℃)である、すなわち冷間時であると判定
するようになっている。このため、単に温間時にデチョ
ークシステムの作動を禁止するだけでは、水温センサが
故障すると、温間始動時にスロットル弁が全開されたと
きにデチョークシステムが作動して燃料供給が停止さ
れ、混合気がリーン化してエンジンの始動が非常にむず
かしくなる。しかしながら、水温センサ故障時には、デ
チョークシステムの作動を禁止しているので、水温セン
サ故障時でも、温間始動時にスロットル弁が全開された
ときには、通常の始動時と同様の燃料供給が行なわれ、
温間時におけるエンジンの始動性の向上を図ることがで
きる。
[実施例] 以下、本考案の実施例を具体的に説明する。
第2図に示すように、エンジンCEは、吸気弁1が開か
れたときに、吸気ポート2から燃焼室3内に吸気(混合
気)を吸入し、この吸気(混合気)をピストン4で圧縮
して点火プラグ5で着火・燃焼させ、燃焼ガスを排気弁
6が開かれたときに排気ポート7を介して排気通路8に
排出するようになっている。なお、点火プラグ5はディ
ストリビュータ9によって点火タイミングが決定され
る。
れたときに、吸気ポート2から燃焼室3内に吸気(混合
気)を吸入し、この吸気(混合気)をピストン4で圧縮
して点火プラグ5で着火・燃焼させ、燃焼ガスを排気弁
6が開かれたときに排気ポート7を介して排気通路8に
排出するようになっている。なお、点火プラグ5はディ
ストリビュータ9によって点火タイミングが決定され
る。
そして、燃焼室3に吸気を供給するために、共通吸気通
路10が設けられ、この共通吸気通路10には、上流か
ら順に、吸気中の浮遊塵を除去するエアクリーナ11
と、吸気量を検出するエアフローメータ12と、アクセ
ルペダル(図示せず)と連動して開閉されるスロットル
弁13と、吸気量を安定化するためのサージタンク15
とが設けられている。上記サージタンク15には、各気
筒(第2図では、第1気筒のみ図示)の吸気ポート2と
連通する独立吸気通路16が接続され、この独立吸気通
路16には吸気ポート2の直ぐ上流において、燃料噴射
弁17が噴射口を下流側に傾けて配置されている。
路10が設けられ、この共通吸気通路10には、上流か
ら順に、吸気中の浮遊塵を除去するエアクリーナ11
と、吸気量を検出するエアフローメータ12と、アクセ
ルペダル(図示せず)と連動して開閉されるスロットル
弁13と、吸気量を安定化するためのサージタンク15
とが設けられている。上記サージタンク15には、各気
筒(第2図では、第1気筒のみ図示)の吸気ポート2と
連通する独立吸気通路16が接続され、この独立吸気通
路16には吸気ポート2の直ぐ上流において、燃料噴射
弁17が噴射口を下流側に傾けて配置されている。
エンジンCEの各種制御を行うために、マイクロコンピ
ュータで構成されるコントロールユニット20が設けら
れ、このコントロールユニット20は、吸気温センサ2
1によって検出される吸気温、エアフローメータ12に
よって検出される吸気量、スロットルセンサ22によっ
て検出されるスロットル開度、水温センサ23によって
検出される水温、ディストリビュータ9に対して設けら
れたクランク角センサ24によって検出されるクランク
角(エンジン回転数)、スタータスイッチ25のオン・
オフ信号等を入力情報として所定の制御を行うようにな
っている。なお、コントロールユニット20は、本願請
求項1に記載された燃料制御装置を含む。
ュータで構成されるコントロールユニット20が設けら
れ、このコントロールユニット20は、吸気温センサ2
1によって検出される吸気温、エアフローメータ12に
よって検出される吸気量、スロットルセンサ22によっ
て検出されるスロットル開度、水温センサ23によって
検出される水温、ディストリビュータ9に対して設けら
れたクランク角センサ24によって検出されるクランク
角(エンジン回転数)、スタータスイッチ25のオン・
オフ信号等を入力情報として所定の制御を行うようにな
っている。なお、コントロールユニット20は、本願請
求項1に記載された燃料制御装置を含む。
上記コントロールユニット20は、空燃比制御、点火時
期制御等の通常のエンジン制御を行うとともに、第1図
にハード的に捉えたときの論理構成を示すように、スタ
ータスイッチがオンであり、エンジン回転数が500r.
p.m.以下であり、スロットル弁13の全開スイッチがオ
ンでありかつアイドルスイッチがオフであり、水温が8
0℃未満であり、スロットル弁13の全開スイッチにフ
ェイルが発生せず、かつ水温センサ23にフェイルが発
生していないときには、燃料噴射弁17からの燃料噴射
を停止する、いわゆるデチョーク制御を行うようになっ
ている。
期制御等の通常のエンジン制御を行うとともに、第1図
にハード的に捉えたときの論理構成を示すように、スタ
ータスイッチがオンであり、エンジン回転数が500r.
p.m.以下であり、スロットル弁13の全開スイッチがオ
ンでありかつアイドルスイッチがオフであり、水温が8
0℃未満であり、スロットル弁13の全開スイッチにフ
ェイルが発生せず、かつ水温センサ23にフェイルが発
生していないときには、燃料噴射弁17からの燃料噴射
を停止する、いわゆるデチョーク制御を行うようになっ
ている。
以下、第4図〜第6図に示すフローチャートに従ってデ
チョーク制御の制御方法を説明する。
チョーク制御の制御方法を説明する。
<基本噴射パルス幅算出ルーチン> 第4図に示すフローチャートに従って、基本噴射パルス
幅算出ルーチンを説明する。
幅算出ルーチンを説明する。
制御が開始されるとステップP1で、クランク角、エア
フローメータ出力値、吸気温等の各種入力情報が読み込
まれる。
フローメータ出力値、吸気温等の各種入力情報が読み込
まれる。
ステップP2では、クランク角センサ24によって検出
されるクランク角に基づいて、クランク角が360°変
化するのに要する時間からエンジン回転数Neが算出され
る。
されるクランク角に基づいて、クランク角が360°変
化するのに要する時間からエンジン回転数Neが算出され
る。
ステップP3ではエアフローメータ12の出力値(体
積)と吸気温とから吸入空気量Q(重量)が算出され
る。
積)と吸気温とから吸入空気量Q(重量)が算出され
る。
ステップP4では、上記のエンジン回転数Neと吸入空気
量Qとに基づいて、次式により基本燃料噴射パルス幅Tp
が算出される。
量Qとに基づいて、次式により基本燃料噴射パルス幅Tp
が算出される。
Tp=a・(Q/Ne) 上式において、(Q/Ne)は燃焼室3への吸気の1回吸
入量を示し、aは吸気の1回吸入量に対する燃料基本噴
射パルス幅Tpを算出するための普通の比例定数である。
入量を示し、aは吸気の1回吸入量に対する燃料基本噴
射パルス幅Tpを算出するための普通の比例定数である。
ステップP5では、ステップP4で算出された基本噴射
パルス幅Tpが出力される。この後、制御ルーチンはステ
ップP1に復帰する。
パルス幅Tpが出力される。この後、制御ルーチンはステ
ップP1に復帰する。
<割り込みルーチン> 第5図に示すフローチャートに従って、所定のクランク
角毎に割り込んで実行され、燃料噴射弁17に燃料噴射
を行わせ、または燃料噴射を停止させる割り込みルーチ
ンについて説明する。
角毎に割り込んで実行され、燃料噴射弁17に燃料噴射
を行わせ、または燃料噴射を停止させる割り込みルーチ
ンについて説明する。
クランク角が所定の値になると、この割り込みルーチン
が起動され、まずステップS1で、イグニッションスイ
ッチ信号、スタータスイッチ信号、エンジン回転数、水
温、後で説明するフェイルフラグルーチン(第6図参
照)でセットされるフェイルフラグ等の各種信号が読み
込まれる。
が起動され、まずステップS1で、イグニッションスイ
ッチ信号、スタータスイッチ信号、エンジン回転数、水
温、後で説明するフェイルフラグルーチン(第6図参
照)でセットされるフェイルフラグ等の各種信号が読み
込まれる。
ステップS2では、イグニッションスイッチ信号がオン
であるか否かが比較され、オンでなければ(NO)、エ
ンジンCEの運転が停止されているので、制御ルーチン
をこれ以上進めず、ステップS2が繰り返し実行され、
実質的に本ルーチンの実行が停止される。
であるか否かが比較され、オンでなければ(NO)、エ
ンジンCEの運転が停止されているので、制御ルーチン
をこれ以上進めず、ステップS2が繰り返し実行され、
実質的に本ルーチンの実行が停止される。
ステップS2での比較の結果、イグニッションスイッチ
信号がオンであれば(YES)、制御ルーチンはステッ
プS3に進められ、スタータスイッチ信号がオンである
か否かが比較される。比較の結果、スタータスイッチ信
号がオンでなければ(NO)、エンジンCEの始動操作
は終了しているので、エンジンCEが正常に回転してい
るか否かを判定するために、制御ルーチンはステップS
11に進められる。
信号がオンであれば(YES)、制御ルーチンはステッ
プS3に進められ、スタータスイッチ信号がオンである
か否かが比較される。比較の結果、スタータスイッチ信
号がオンでなければ(NO)、エンジンCEの始動操作
は終了しているので、エンジンCEが正常に回転してい
るか否かを判定するために、制御ルーチンはステップS
11に進められる。
ステップS11では、エンジン回転数Neが700r.p.m.
未満であるか否かが比較される。Neがアイドル回転数に
相当する700r.p.m.以上であればエンジンCEが正常
に回転していると判定される。比較の結果、Ne≧700
r.p.m.であれば(NO)、エンジンCEは始動を完了し
て正常に回転し始めているので、ステップS12で次式
によって、実際の燃料噴射パルス幅Tが算出される。
未満であるか否かが比較される。Neがアイドル回転数に
相当する700r.p.m.以上であればエンジンCEが正常
に回転していると判定される。比較の結果、Ne≧700
r.p.m.であれば(NO)、エンジンCEは始動を完了し
て正常に回転し始めているので、ステップS12で次式
によって、実際の燃料噴射パルス幅Tが算出される。
T=Tp・b 上式において、bはバッテリ電圧の低下等を補正するた
めの普通の補正係数である。この後、ステップS9で上
記噴射パルス幅Tが出力され、燃料噴射弁17から燃料
噴射が行なわれ、本制御ルーチンは終了する。
めの普通の補正係数である。この後、ステップS9で上
記噴射パルス幅Tが出力され、燃料噴射弁17から燃料
噴射が行なわれ、本制御ルーチンは終了する。
一方、ステップS11での比較の結果、Ne<700r.p.
m.であれば(YES)、始動完了後エンジンCEがエン
ストを起こしたものと考えられるので、燃料噴射を停止
する必要がある。このため、制御ルーチンはステップS
8に進められ、燃料噴射パルス幅Tが0にセットされ
る。このとき次のステップS9では燃料噴射が行なわれ
ず、本ルーチンは終了する。以下では、ステップS8→
ステップS9での燃料噴射の停止操作をデチョーク操作
という。
m.であれば(YES)、始動完了後エンジンCEがエン
ストを起こしたものと考えられるので、燃料噴射を停止
する必要がある。このため、制御ルーチンはステップS
8に進められ、燃料噴射パルス幅Tが0にセットされ
る。このとき次のステップS9では燃料噴射が行なわれ
ず、本ルーチンは終了する。以下では、ステップS8→
ステップS9での燃料噴射の停止操作をデチョーク操作
という。
ところで、ステップS3での比較の結果、スタータスイ
ッチ信号がオンであれば(YES)、エンジンCEが自
力で回転し始めたか否かを判定するために、制御ルーチ
ンはステップS4に進められる。
ッチ信号がオンであれば(YES)、エンジンCEが自
力で回転し始めたか否かを判定するために、制御ルーチ
ンはステップS4に進められる。
ステップS4では、エンジン回転数Neが500r.p.m.以
下であるか否かが比較される。Ne>500r.p.m.であれ
ば(NO)、エンジンCEが自力で回転し始めたものと
考えられるので、ステップS12→ステップS9で前記
したような通常時(エンジン始動時ではない)用の燃料
噴射が行なわれる。
下であるか否かが比較される。Ne>500r.p.m.であれ
ば(NO)、エンジンCEが自力で回転し始めたものと
考えられるので、ステップS12→ステップS9で前記
したような通常時(エンジン始動時ではない)用の燃料
噴射が行なわれる。
ステップS4での比較の結果、Ne≦500r.p.m.であれ
ば(YES)、まだエンジンCEが自力で回転し始めて
いないので、ステップS5〜ステップS7の始動時用ル
ーチンに進められる。
ば(YES)、まだエンジンCEが自力で回転し始めて
いないので、ステップS5〜ステップS7の始動時用ル
ーチンに進められる。
ステップS5では水温THAが80℃未満であるか否
か、すなわち冷間時であるか否かが比較される。THA
≧80℃であれば(NO)、温間始動時であり、たとえ
スロットル弁13が全開であっても燃料噴射を停止する
必要がないので、ステップS10で噴射パルス幅Tが温
間時用の所定の燃料噴射パルス幅Psにセットされ、この
後ステップS9で上記噴射パルス幅Tに従って燃料噴射
が行なわれる。
か、すなわち冷間時であるか否かが比較される。THA
≧80℃であれば(NO)、温間始動時であり、たとえ
スロットル弁13が全開であっても燃料噴射を停止する
必要がないので、ステップS10で噴射パルス幅Tが温
間時用の所定の燃料噴射パルス幅Psにセットされ、この
後ステップS9で上記噴射パルス幅Tに従って燃料噴射
が行なわれる。
ステップS6ではフェイルフラグが0であるか否か、す
なわち、水温センサ23またはスロットルセンサ22が
フェイルしているか否かが比較される。なお、フェイル
フラグは、後で説明するフェイルフラグルーチン(第6
図参照)でセットされる。フェイルフラグ=0であれば
(YES)、水温センサ23またはスロットルセンサ2
2がフェイルしている。このためデチョーク操作を行う
と、温間始動時またはスロットル弁非全開時に燃料噴射
を停止するといった不具合が起こる。これを防止するた
めに、制御ルーチンはステップS10→ステップS9に
進められ温間時用の燃料噴射が行なわれる。
なわち、水温センサ23またはスロットルセンサ22が
フェイルしているか否かが比較される。なお、フェイル
フラグは、後で説明するフェイルフラグルーチン(第6
図参照)でセットされる。フェイルフラグ=0であれば
(YES)、水温センサ23またはスロットルセンサ2
2がフェイルしている。このためデチョーク操作を行う
と、温間始動時またはスロットル弁非全開時に燃料噴射
を停止するといった不具合が起こる。これを防止するた
めに、制御ルーチンはステップS10→ステップS9に
進められ温間時用の燃料噴射が行なわれる。
ステップS7ではスロットル開度TVOが全開時の7/
8以上であるか否か、すなわち実質的に全開であるか否
かが比較される。TVO<7/8であれば(NO)、ス
ロットル弁13は全開されておらず、デチョーク操作を
行う必要がないので、制御ルーチンはステップS10→
ステップS9に進められ、温間時用の燃料噴射が行なわ
れる。
8以上であるか否か、すなわち実質的に全開であるか否
かが比較される。TVO<7/8であれば(NO)、ス
ロットル弁13は全開されておらず、デチョーク操作を
行う必要がないので、制御ルーチンはステップS10→
ステップS9に進められ、温間時用の燃料噴射が行なわ
れる。
一方、ステップS5〜ステップS7での一連の比較の結
果、THA<80℃であり、フェイルフラグ≠0(=
1)であり、かつ、TVO≧7/8であれば、冷間時で
あり、水温センサ23あるいはスロットルセンサ22が
フェイル状態にはなく、かつスロットル弁13が実質的
に全開されているので、燃料噴射を停止してデチョーク
操作を行うために、制御ルーチンはステップS8→ステ
ップS9に進められる。ステップS8では、噴射パルス
幅Tが0にセットされ、したがってステップS9では燃
料噴射が行なわれない。このとき、エンジンCEの始動
に失敗して、エンジンCEを再始動するときにはデチョ
ーク操作により燃料の噴射が停止されるので、燃焼室3
内に燃料がたまるのが防止され、点火プラグ5のぬれが
速やかに解消され、エンジンCEの始動性の向上を図る
ことができる。
果、THA<80℃であり、フェイルフラグ≠0(=
1)であり、かつ、TVO≧7/8であれば、冷間時で
あり、水温センサ23あるいはスロットルセンサ22が
フェイル状態にはなく、かつスロットル弁13が実質的
に全開されているので、燃料噴射を停止してデチョーク
操作を行うために、制御ルーチンはステップS8→ステ
ップS9に進められる。ステップS8では、噴射パルス
幅Tが0にセットされ、したがってステップS9では燃
料噴射が行なわれない。このとき、エンジンCEの始動
に失敗して、エンジンCEを再始動するときにはデチョ
ーク操作により燃料の噴射が停止されるので、燃焼室3
内に燃料がたまるのが防止され、点火プラグ5のぬれが
速やかに解消され、エンジンCEの始動性の向上を図る
ことができる。
<フェイルフラグルーチン> 第6図に示すフローチャートに従ってフェイルフラグル
ーチンを説明する。なお、この制御ルーチンによってセ
ットされるフェイルフラグは、前記したとおり、第5図
に示す割り込みルーチンのステップS6で用いられる。
ーチンを説明する。なお、この制御ルーチンによってセ
ットされるフェイルフラグは、前記したとおり、第5図
に示す割り込みルーチンのステップS6で用いられる。
ステップQ1ではシステムのイニシャライズが行なわれ
る。
る。
ステップQ2では水温センサ23の検出値スロットルセ
ンサ22の検出値等の各種入力信号が読み込まれる。
ンサ22の検出値等の各種入力信号が読み込まれる。
ステップQ3では水温センサ検出値が所定の上限値α1
を越えるか否かが比較され、ステップQ4では水温セン
サ検出値が所定の下限値β1未満であるか否かが比較さ
れる。上記α1は冷却水として通常ありうる最高温度に
設定され、上記β1は冷却水として通常ありうる最低温
度に設定されている。したがって、水温センサ検出値が
上限値α1を超えるか、または下限値β1未満であれ
ば、水温センサ23が冷却水としてありえない温度を示
していることになるので、水温センサ23がフェイルし
たものと判定される。ステップQ3,Q4での比較の結
果、水温センサ検出値がα1を超えるか、またはβ1未
満であれば、水温センサ23がフェイルしているので、
ステップQ9で水温THAが20℃にセットされる。す
なわち、上記の異常な水温センサ検出値を制御情報とし
て用いることはできないが、さりとて水温が不定である
とエンジンCEの制御を行うことができないので、とり
あえず20℃が仮の情報としてセットされる。この後ス
テップQ8でフェイルフラグに0(フェイル状態)がセ
ットされる。
を越えるか否かが比較され、ステップQ4では水温セン
サ検出値が所定の下限値β1未満であるか否かが比較さ
れる。上記α1は冷却水として通常ありうる最高温度に
設定され、上記β1は冷却水として通常ありうる最低温
度に設定されている。したがって、水温センサ検出値が
上限値α1を超えるか、または下限値β1未満であれ
ば、水温センサ23が冷却水としてありえない温度を示
していることになるので、水温センサ23がフェイルし
たものと判定される。ステップQ3,Q4での比較の結
果、水温センサ検出値がα1を超えるか、またはβ1未
満であれば、水温センサ23がフェイルしているので、
ステップQ9で水温THAが20℃にセットされる。す
なわち、上記の異常な水温センサ検出値を制御情報とし
て用いることはできないが、さりとて水温が不定である
とエンジンCEの制御を行うことができないので、とり
あえず20℃が仮の情報としてセットされる。この後ス
テップQ8でフェイルフラグに0(フェイル状態)がセ
ットされる。
一方、ステップQ3,Q4での比較の結果、水温センサ
検出値がα1以下で、かつβ1以上であれば、水温セン
サ23はフェイルしていないので、さらにステップQ
5,Q6で、スロットルセンサ22がフェイルしている
か否かが判定される。
検出値がα1以下で、かつβ1以上であれば、水温セン
サ23はフェイルしていないので、さらにステップQ
5,Q6で、スロットルセンサ22がフェイルしている
か否かが判定される。
ステップQ5ではスロットルセンサ検出値が所定の上限
値αを越えるか否かが比較され、ステップQ5ではスロ
ットルセンサ検出値が所定の下限値β未満であるか否か
が比較される。第3図に示すように、上記αはスロット
ル開度としてありうる最高開度に設定され、上記βはス
ロットル開度としてありうる最小開度に設定されてい
る。したがって、水温センサ検出値が上限値αを超える
か、または下限値β未満であれば、スロットルセンサ2
2がありえない開度を示していることになるので、スロ
ットルセンサ22がフェイルしたものと判定される。ス
テップQ5,Q6での比較の結果、スロットルセンサ検
出値がαを超えるか、またはβ未満であれば、スロット
ルセンサ22がフェイルしているので、ステップQ8
で、フェイルフラグに0がセットされる。
値αを越えるか否かが比較され、ステップQ5ではスロ
ットルセンサ検出値が所定の下限値β未満であるか否か
が比較される。第3図に示すように、上記αはスロット
ル開度としてありうる最高開度に設定され、上記βはス
ロットル開度としてありうる最小開度に設定されてい
る。したがって、水温センサ検出値が上限値αを超える
か、または下限値β未満であれば、スロットルセンサ2
2がありえない開度を示していることになるので、スロ
ットルセンサ22がフェイルしたものと判定される。ス
テップQ5,Q6での比較の結果、スロットルセンサ検
出値がαを超えるか、またはβ未満であれば、スロット
ルセンサ22がフェイルしているので、ステップQ8
で、フェイルフラグに0がセットされる。
一方、ステップQ5,Q6での比較の結果、スロットル
セット検出値がα以下で、かつβ以上であれば、スロッ
トルセンサ22がフェイルしておらず、かつステップQ
3,Q4ですでに水温センサ23がフェイルしていない
と判定されているので、ステップQ7でフェイルフラグ
に1(正常)がセットされる。
セット検出値がα以下で、かつβ以上であれば、スロッ
トルセンサ22がフェイルしておらず、かつステップQ
3,Q4ですでに水温センサ23がフェイルしていない
と判定されているので、ステップQ7でフェイルフラグ
に1(正常)がセットされる。
第1図は、本考案にかかる燃料制御装置を備えたエンジ
ンのデチョーク操作における燃料供給停止の判定基準を
示す図である。 第2図は、本考案にかかる燃料制御装置を備えたエンジ
ンのシステム構成図である。 第3図は、スロットルセット検出値のスロットル開度に
対する特性を示す図である。 第4図は基本噴射パルス幅算出ルーチンを示すフローチ
ャートである。 第5図は、燃料噴射制御を行う割り込みルーチンを示す
フローチャートである。 第6図は、フェイルフラグをセットするためのフェイル
フラグルーチンを示すフローチャートである。 CE…エンジン、3…燃焼室、5…点火プラグ、10…
共通吸気通路、12…エアフローメータ、13…スロッ
トル弁、16…独立吸気通路、17…燃料噴射弁、20
…コントロールユニット、21…吸気温センサ、22…
スロットルセンサ、23…水温センサ。
ンのデチョーク操作における燃料供給停止の判定基準を
示す図である。 第2図は、本考案にかかる燃料制御装置を備えたエンジ
ンのシステム構成図である。 第3図は、スロットルセット検出値のスロットル開度に
対する特性を示す図である。 第4図は基本噴射パルス幅算出ルーチンを示すフローチ
ャートである。 第5図は、燃料噴射制御を行う割り込みルーチンを示す
フローチャートである。 第6図は、フェイルフラグをセットするためのフェイル
フラグルーチンを示すフローチャートである。 CE…エンジン、3…燃焼室、5…点火プラグ、10…
共通吸気通路、12…エアフローメータ、13…スロッ
トル弁、16…独立吸気通路、17…燃料噴射弁、20
…コントロールユニット、21…吸気温センサ、22…
スロットルセンサ、23…水温センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 柴田 勲 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−17837(JP,A) 特開 昭62−282140(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】エンジン始動時であり、かつスロットル弁
全開時であるときには、燃料供給を停止するように制御
するエンジンの燃料制御装置において、 上記燃料供給停止制御を水温が所定値以下のときのみ行
うとともに、水温を検出する水温検出手段が故障したと
きには上記燃料供給停止制御を禁止するようにしたこと
を特徴とするエンジンの燃料制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP594589U JPH0623730Y2 (ja) | 1989-01-21 | 1989-01-21 | エンジンの燃料制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP594589U JPH0623730Y2 (ja) | 1989-01-21 | 1989-01-21 | エンジンの燃料制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0296445U JPH0296445U (ja) | 1990-08-01 |
JPH0623730Y2 true JPH0623730Y2 (ja) | 1994-06-22 |
Family
ID=31209764
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP594589U Expired - Lifetime JPH0623730Y2 (ja) | 1989-01-21 | 1989-01-21 | エンジンの燃料制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0623730Y2 (ja) |
-
1989
- 1989-01-21 JP JP594589U patent/JPH0623730Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0296445U (ja) | 1990-08-01 |
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