JPH06236066A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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Publication number
JPH06236066A
JPH06236066A JP50A JP4577493A JPH06236066A JP H06236066 A JPH06236066 A JP H06236066A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 4577493 A JP4577493 A JP 4577493A JP H06236066 A JPH06236066 A JP H06236066A
Authority
JP
Japan
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toner
particle size
particles
polymer
polymerization
Prior art date
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Pending
Application number
JP50A
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English (en)
Inventor
Akira Oyamaguchi
章 大山口
Hiromitsu Kawase
広光 川瀬
Koichi Kato
弘一 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クリーニング性が良好で、かつホットオフセ
ットの発生がなく、しかも経時において安定した帯電性
を有する、小粒径で粒径分布幅の狭い電子写真用トナー
を得ること。 【構成】 少なくとも下記一般式(I)で表わされる化
合物を含有し、かつ分散重合法により作製された電子写
真用トナー。 【化1】 (式中、R1は水素またはメチル基、R2、R3は水素ま
たはアルキル基を表わす。又、R2とR3は同一であって
も異なってもよい。R4は水素またはアルキル基を表わ
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法、静電印刷法等において用いられるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真システムの高画質、高耐久化の
ために、トナーの小粒径化、シャープな粒径分布、十分
な着色力、及び均一な帯電制御などが要求されている。
即ち、小粒径化は解像力、シャープネス、ハーフトーン
再現性、写真再現性などの品質を向上させる。またシャ
ープな粒径分布であると、特にハーフトーン再現性及び
写真再現性が良くなる。更に、長時間使用しても現像剤
中のトナーの粒径分布が変化しないため、画質の安定性
と現像剤の長寿命化をもたらす。従来の一般的なトナー
の製造方法は、樹脂、染顔料、帯電制御剤を溶融混練
し、機械的に粉砕分級することにより得られるが、粒径
を小さくしようとした場合、次のような欠点があった。 (1)生産能力や収率が著しく低下し、コスト高にな
る。 (2)粒径を小さくするほど、帯電制御剤の分散不均一
によるトナー帯電特性が不良となり、地汚れや、トナー
飛散を生じ易い。 (3)さらに、粉砕で得られた小粒径トナーの表面はか
なり突起物が多く、キャリア、摩擦電部材あるいは、感
光体のフィルミングを起こし易い。 (4)小粒径化すると、トナー一個一個の着色力が弱ま
る。 (5)感光体上に残ったトナーのクリーニングが悪くな
る。特に狭い分布のトナーを得ようとした場合、生産能
力や収率が著しく低下し、コスト高になり、またたとえ
分級を繰り返したとしても、得られる粒径分布には限界
があった。
【0003】そこで、高画質、高耐久性をもたらす、粒
径分布の狭い小粒径トナーおよびその製造方法に関し、
多くの提案がなされている。例えば、着色顔料および帯
電制御剤を内部に含有する核体粒子を懸濁重合方法によ
り形成すること(特公昭51−14895号、特公昭4
7−51830号公報参照)が提案されているが、この
方法は表面に付着する分散剤、界面活性剤などの除去が
困難でた帯電劣化や環境変動を起こしやすい。更にこの
方法では小粒径で粒子径分布の狭いものを安定して製造
することは困難である。
【0004】これに対し、小粒径で粒子径分布の狭いト
ナーを簡単に得る方法として、特開昭58−10655
4号、同61−18965号、同61−275766号
公報等粒子径分布の狭い粒子の上に着色剤やトナー特性
付与物質を付着、コーティングさせて、所謂コアーシェ
ル構造のトナーを製造しようとする試みがなされたが、
着色物質などが表面に存在するため、電気的特性及び耐
久性に劣っていた。また、別のトナー製造方法として樹
脂粒子を染料溶液中に浸漬して染着する方法が提案され
ている(特開昭50−46333号、特開平1−103
631号、特開昭56−154738号、同61−22
8458号、同63−106667号、同64−904
54号公報)。この方法は、製造工程が少ないことから
好ましい方法であるが、いずれも充分に検討されておら
ず、染料が粒子内で均一に着色されているかは不明であ
り、また実用化するには困難性が伴うものであった。
【0005】特開昭61−228458号公報では、分
散重合で製造した粒子に染料を付与し、着色する試みが
述べられているが、粒子表面に恒久的に付着させた分散
安定剤によりトナーの極性を制御しているため、摩擦帯
電性は環境変動に対し不安定であり、経時安定性もよく
ない。更に提案されているトナーにおいては、小粒径化
に伴なうクリーニング不良の問題が充分に解決されてい
なかった。これは重合トナーでは形状が球形であり、ま
た小粒径になったことで従来の不定系の大きな粒径の粉
砕タイプのトナーに比べて、トナー間またはトナーと感
光体間に働く付着力が大きくなったためと思われる。ま
た分散重合トナーではポリマーとして汎用性の高いスチ
レン/アクリル系等を使用した場合にはトナーの定着領
域でホットオフセットが発生する問題があるが未だその
改良技術は確立されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、クリ
ーニング性が良好で、かつホットオフセットの発生がな
く、しかも経時において安定した帯電性を有する、小粒
径で粒径分布幅の狭いトナーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも下記一般式(I)で示される化合物を含有し、かつ
分散重合法により作製された電子写真用トナーが提供さ
れる。
【化1】 (式中、R1は水素またはメチル基、R2、R3は水素ま
たはアルキル基を表わす。又、R2とR3は同一であって
も異なってもよい。R4は水素またはアルキル基を表わ
す。)
【0008】上記化合物をトナー中に架橋剤として含有
させると、トナー中の重合体が架橋され、ゲル分(架橋
された重合体)が増加し、それによりトナーが溶融しに
くくなり、耐オフセット性が向上する。また上記トナー
表層にワックスを存在させると対オフセット性をより向
上させることができる。のみならずトナーのクリーニン
グ性を格段に向上させることができる。これは分散重合
トナーのような球形トナーでも表面にワックスが存在す
ることで感光体との付着力が減少しこれによりクリーニ
ング性が向上するものと思われる。
【0009】更に上記トナー表層にフッ素原子を有する
化合物を存在させると帯電特性を向上させることができ
る。フッ素原子を有する化合物は、電子を引き付ける能
力が極めて高いため、飽和帯電量、帯電立上り特性が向
上する。又、撥水撥油性であるので高湿度下でも水等を
寄せつけず、環境安定性にも優れている。
【0010】以下、本発明に係るトナーの構成を、使用
する材料及び作製法と共に説明する。 〔樹脂粒子〕樹脂粒子は、体積平均粒径(Dv)と個数
平均粒径(Dp)の比が1.00≦(Dv/Dp)≦
1.20の範囲にあり、Dvが1〜10μmである。上
記樹脂粒子は、親水性有機液体に該親水性有機液体に溶
解する高分子分散剤を加え、これに該親水性有機液体に
は溶解するが、生成する重合体は該親水性有機液体にて
膨潤されるか、ほとんどが溶解しない一種又は二種以上
のビニル単量体を加えて重合することにより製造され
る。またあらかじめ、目的の粒子径よりは小さいが粒度
分布の狭い重合体を利用して上述の系にて成長させる反
応も含まれる。成長反応に利用する単量体は種粒子を製
造したものと同じ単量体でもまた別の単量体でも良い
が、重合体は親水性有機液体に溶解してはならない。
【0011】〔親水性有機液体〕本発明における種粒子
の形成時および種粒子の成長反応時に用いる単量体の稀
釈剤として用いる親水性有機液体としては、たとえばメ
チルアルコール、エチルアルコール、変性エチルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコー
ル、sec−ブチルアルコール、tert−アミルアル
コール、3−ペンタノール、オクチルアルコール、ベン
ジルアルコール、シクロヘキサノール、フルフリルアル
コール、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレン
グリコール、グリセリン、ジエチレングリコール等のア
ルコール類、メチルセロソルブ、セロソルブ、イソプロ
ピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル
アルコール類などが挙げられる。
【0012】これらの有機液体は一種もしくは二種以上
の混合物を用いることができる。なお、アルコール類、
およびエーテルアルコール類以外の有機液体で上述のア
ルコール類及びエーテルアルコール類と併用すること
で、有機液体の生成重合体粒子に対して溶解性をもたせ
ない条件下で種々SP値を変化させ、重合条件を変え生
成される粒子の大きさ及び種粒子同士の合一および芯粒
子の発生を抑制することが可能である。
【0013】これらの併用する有機液体としては、ヘキ
サン、オクタン、石油エーテル、シクロヘキサン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、四塩化炭
素、トリクロルエチレン、テトラブロムエタン等のハロ
ゲン化炭化水素類、エチルエーテル、ジメチルグリコー
ル、トリオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル
類、メチラール、ジエチルアセタール等のアセタール
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサン等のエステル類、ギ酸、酢酸、
プロピオン酸等の酸類、ニトロプロペン、ニトロベンゼ
ン、ジメチルアミン、モノエタノールアミン、ピリジ
ン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の
硫黄、窒素含有有機化合物類、その他、水も含まれる。
上記親水性有機液体を主体とした溶媒にSO4 2-イオ
ン、NO2 -イオン、PO4 3-イオン、Cl-イオン、Na
+イオン、K+イオン、Mg2+イオン、Ca2+イオン、そ
の他の無機質イオンが存在した状態で重合を行なっても
よい。また、重合開始時と重合途中、重合末期とそれぞ
れ混合溶媒の種類及び組成を変化させ生成する重合体粒
子の平均粒子径、粒子径分布、乾燥条件などを調節する
ことができる。
【0014】〔分散安定剤〕種粒子製造時または成長粒
子の製造時の分散安定剤の適当な例としては、例えばア
クリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−
シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマー
ル酸、マレイン酸または無水マレイン酸等の酸類、ある
いは水酸基を含有するアクリル系単量体、例えばアクリ
ル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキ
シエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピル、メタク
リル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロ
キシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、
アクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、メタ
クリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチ
レングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレング
リコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノア
クリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステ
ル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメ
タクリルアミド等、ビニルアルコールまたはビニルアル
コールとのエーテル類たとえばビニルメチルエーテル、
ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、
または、ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する
化合物のエステル類、たとえば酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、酪酸ビニル等、アクリルアミド、メタクリル
アミド、ジアセトンアクリルアミド、あるいはこれらの
メチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル
酸クロライド等の酸クロライド類、ビニルピリジン、ビ
ニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン
等の窒素原子、またはその複素環を有するものなどのホ
モポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリ
オキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミ
ン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシ
エチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキ
ルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンステアリルフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシ
エチレン系、メチルセルロース類、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロ
ース類、または上記親水性モノマーとスチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン等のベンゼン核を有する
ものまたはその誘導体またはアクリロニトリル、メタク
リロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸もしくは
メタクリル酸誘導体との共重合体も使用可能である。
【0015】これらの高分子化合物分散剤は、使用する
親水性有機液体、目的とする重合体粒子の種および種粒
子の製造か成長粒子の製造により適宜選択されようが、
特に重合体粒子同士の合一を主に立体的に防ぐ意味で重
合体粒子表面への親和性、吸着性が高く、しかも親水性
有機液体への親和性、溶解性の高いものが選ばれる。ま
た、立体的に粒子同士の反発を高めるために、分子鎖が
ある程度の長さのもの、好ましくは、分子量が1万以上
のものが選ばれる。しかしあまり分子量が高いと、液粘
度の上昇が著しく、操作性、撹拌性が悪くなり、生成重
合体の粒子表面への析出確立のばらつきを与えるため注
意を要する。また、上記の高分子化合物分散剤の単量体
を一部、目的とする重合体粒子を構成する単量体に共存
させておくことも安定化には効果がある。また、これら
高分子化合物分散剤と併用して、コバルト、鉄、ニッケ
ル、アルミニウム、銅、スズ、鉛、マグネシウム等の金
属またはその合金(特に1μm以下の粒径が好まし
い)、また、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、酸化亜
鉛、酸化チタン、酸化珪素などの酸化物の無機化合物微
粉体、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸
エステル等の陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、
アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導
体、イミダゾリン等のアミン塩型や、アルキルトリメチ
ルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム
塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジ
ウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニ
ウム等の四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、
脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体等の非イオ
ン界面活性剤、例えば、アラニン型〔例えばドデシルジ
(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチ
ル)グリシン〕等のアミノ酸型やベタイン型の両性界面
活性剤を併用しても、生成重合体粒子の安定性および粒
径分布の改良を更に高めることができる。一般に種粒子
製造時の高分子安定剤の使用量は、目的とする重合体粒
子成用の重合性単量体の種類によって異なるが、親水性
有機液体に対し、0.1〜10wt%に好ましくは、1
〜5wt%が好ましい。高分子分散安定剤の濃度が低い
場合には、生成する重合体粒子は比較的大径のものが得
られ、濃度の高い場合には、小粒径のものが得られる
が、10wt%を越えて用いても小粒径化への効果は少
ない。
【0016】〔単量体〕本発明における単量体は、親水
性有機液体に溶解可能なものであり、例えばスチレン、
o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、
p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレンなどの
スチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸ドデ
シル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸−2−エチルヘ
キシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2−クロ
ルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸
メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタ
クリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−オクチル、メ
タクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、
メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエ
チル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのα−メ
チル脂肪酸者カルボン酸エステル類、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリ
ル酸もしくはメタクリル酸誘導体、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビ
ニル類などからなる単独または相互の混合物及びこれら
を50wt%以上含有し、これらと共重合し得る単量体
との相互の混合物を意味する。
【0017】〔架橋剤〕本発明における重合体は、耐オ
フセット性を高めるために重合性の二重結合を二個以上
有する、いわゆる架橋剤を存在させて重合する。最も好
ましく用いられる架橋剤としては、一般式(I)に示さ
れる化合物であるが、以下の化合物も一般式(I)に示
される化合物と併用して用いることができる。ジビニル
ベンゼン、ジビニルナフタレン及びそれらの誘導体であ
る芳香族ジビニル化合物、その他エチレングリコールジ
メタクリレート、ジエチレングリコールメタクリレー
ト、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、アリルメタクリレ
ート、tert−ブチルアミノエチルメタクリレート、
テトラエチレングリコールメタクリレート、1,3−ブ
タンジオールジメタクリレートなどのジエチレン性カル
ボン酸エステル、N,N−ジビニルアニリン、ジビニル
エーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンなど
全てのジビニル化合物および三個以上のビニル基を持つ
化合物が単独または混合物等で用いられる。このように
架橋された種粒子を用いて成長重合反応を引き続いて行
なった場合には、成長する重合体粒子の内部が架橋され
たものとなる。また、一方で成長反応に用いるビニル単
量体溶液に上述の架橋剤を含有させた場合には粒子表面
が硬化された重合体が得られる。
【0018】〔連鎖移動剤〕また、平均分子量を調節す
る事を目的として連鎖移動定数の大きな化合物を共存さ
せて重合を行なってもよい。例えば、メルカプト基を持
つ低分子化合物や四塩化炭素、四臭化炭素等が挙げられ
る。
【0019】〔重合開始剤〕前記単量体の重合開始剤と
して用いるものは、例えば2,2’−アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)などのアゾ系重合開始剤、ラウリルパー
オキシド、ベンゾイルパーオキシド、tert−ブチル
パーオクトエートなどの過酸化物系重合開始剤、過硫酸
カリウムの様な過硫化物系開始剤あるいはこれにチオ硫
酸ナトリウム、アミンなどを併用した系が用いられてい
る。重合開始剤濃度はビニル単量体100重量部に対し
て0.1〜10重量部が好ましい。
【0020】〔重合条件〕粒子の重合条件は重合体粒子
の目標、平均粒径、目標粒径分布に合わせて、親水性有
機液体中の高分子分散剤及びビニル単量体の濃度及び配
合比が決定される。一般に粒子の平均粒子径を小さくし
ようとするならば、高分子分散剤の濃度を高く、また、
平均粒子径を大きくしようとするならばビニル単量体濃
度を低く、また、比較的広い分布でも良い場合は、ビニ
ル単量体濃度は高く設定される。粒子の製造は親水性有
機液体に、高分子分散安定剤を完全に溶解した後、一種
または二種以上のビニル単量体、重合開始剤、その他必
要ならば無機微粉末、界面活性剤、染料、顔料等を添加
し、30〜300rpmの通常の撹拌にて、好ましくは
なるべく低速で、しかもパドル型よりもタービン型の撹
拌翼を用いて、槽内のながれば均一になるような速度で
撹拌しながら、用いた開始剤の分解速度に対応した温度
にて加熱し重合が行なわれる。尚、重合初期の温度が生
成する粒子径に大きな影響を与えるため、単量体を添加
した後に温度を重合温度まで挙げ、開始剤を少量の溶媒
に溶解して投入した方が望ましい。重合の際には窒素ガ
ス、アルゴンガス等の不活性気体にて反応容器内の空気
中窒素を充分に追い出す必要がある。もし、酸素パージ
が不充分であると微粒子が発生し易い。重合を高重合率
域で行なうには5〜40時間の重合時間が必要である
が、所望の粒子径、粒子径分布の状態で重合を停止させ
たり、また、重合開始剤を順次添加したり、高圧下で反
応を行なうことにより重合速度を速めることができる。
重合終了後は、そのまま染着工程に用いても良いし、沈
降分離、遠心分離、デカンテーションなどの操作により
不必要な粒子、残存モノマー、高分子分散安定剤などを
除いた後に、重合体スラリーとして回収し、染着を行な
っても良いが、分散安定剤を除去しない方が染着系の安
定性は高く、不要な凝集が抑制される。
【0021】〔染着工程〕本発明における染着工程は次
のようなものである。即ち、樹脂粒子Aを溶解せしめな
い有機溶媒中に樹脂粒子Aを分散し、この前又は後に前
記溶媒中に染料を溶解せしめた後、前記染料を樹脂粒子
A中に浸透させ着色せしめた後、前記有機溶媒を除去し
て染着トナーを製造する方法において、染料として、前
記染料の前記有機溶媒に対する溶解度〔D1〕及び前記
樹脂粒子Aの樹脂に対する前記染料の溶解度〔D2〕の
関係が、〔D1〕/〔D2〕≦0.5となる染料を選択
使用するというものであり、これにより、樹脂粒子Aの
深部まで染料が浸透〈拡散〉したトナーを効率良く製造
することができるものである。本発明において溶解度
は、25℃の温度で測定されたものと定義される。尚、
染料の樹脂中への溶解度とは、染料の溶媒中への溶解度
と全く同じ定義であり、樹脂中に染料が相溶状態で含有
させることができる最大量を意味する。この溶解状態、
或いは染料の析出状態の観察は顕微鏡を用いることによ
り容易に行なうことができる。樹脂に対する染料の溶解
性を知るには、上記した直接観察による方法のかわり
に、間接的な観察方法によっても良い。この方法は樹脂
と溶解度係数が近似する液体即ち、樹脂をよく溶解する
溶媒を用い、この溶媒に対する染料の溶解度を、樹脂に
対する溶解度として定めても良い。
【0022】〔ワックス〕本発明に用いるワックスとし
ては、カルナバワックス、キャンデリラワックス、鯨ろ
う、密ろう、木ろう、ホホバろう等の天然ワックス、テ
トラコサロール、ヘキサコサノール等の高級アルコール
類、及びそれらのエステル類、高級脂肪酸及びそれらの
エステル類がある。上記の化合物を単独もしくは2種類
以上混ぜ合わせて用いることができる。
【0023】〔フッ素原子を有する化合物〕フッ素原子
を有する化合物としては、例えば下記一般式(II)(化
2)で示されるな化合物が挙げられる。
【化2】 Rf−R1−(CF2)n−CF3 (II) (式中、RfはNH4、NH3Cl、NH3BrまたはN
3I、R1は−(CH2)m−(m≧1の整数)、 −C25、(r≧1の整数)、nは1以上の整数を表わ
す。) また下記一般式(III)(化3)で表わされるパーフル
オロアルキル基を有するアクリル酸エステルまたはメタ
クリル酸エステルあるいは2−フルオロアクリル酸エス
テルの単量体、またはそれら単量体のホモポリマー、ま
たはそれら単量体のコポリマーも用いることができる。
【化3】 (式中、R3はH、−CqH2q+1または−CqF2q+1
(q≧1の整数)、pは1以上の整数、但しR1及びn
は一般式(II)と同じ)
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】〔実施例1〕撹拌翼、冷却器を取り付けた
500mlの四つ口フラスコにメチルビニル−エーテル
−無水マレイン酸共重合体(分子量4万、GAF社製)
3.5重量部とメタノール100重量部を入れ60℃で
2時間撹拌し、メチルビニル−エーテル無水マレイン酸
共重合体を完全に溶解させ分散安定剤を調製した。その
後室温まで冷却し次の混合物を仕込んだ。 スチレン 60重量部 メタクリル酸メチル 40重量部 t−ドデシルメルカプタン 0.06重量部 AE2711(一般式(I)で示される化合物、新中村化学社製) 0.5重量部 次に、この混合物を撹拌しながらフラスコ内を窒素ガス
でバージし、系内の残存酸素温度が0.1%になるまで
約1時間ゆるやかに撹拌(100rpm)を続けた。そ
の後恒温水槽の温度を60℃まで上昇させた後、2,
2’−アゾビスイソブチロニトリルを開始剤に用い
(0.2重量部)24時間重合を続けた。加熱後15分
すると液は白濁し始め、24時間重合後も白濁した安定
な分散液であった。一部サンプリングしてガスクロマト
グラフィーで、内部標準法による測定を行なった結果、
重合率は95%であることが確認できた。得られた分散
液を冷却し、遠心分離機にて2000rpmで遠心分離
すると、重合体粒子は完全に沈降し上部の液は透明であ
った。上澄み液を除き、新たにメタノール200gを加
え、1時間撹拌洗浄した。遠心分離しメタノールで洗浄
する操作を繰り返し濾過した。濾別したものを、50℃
にて24時間減圧乾燥し、90%の収率で白色粉末の樹
脂粒子を得た。得られた粒子は体積平均粒径Dv=5.
44μmであった。また、Tgは63℃であった(以下
この重合粒子を(B)を呼ぶ)。次に、メタノール10
0重量部中にオイルブラック860(オリエント化学
(株))2重量部を加熱溶解した後、冷却し1μmフィ
ルターで濾別し、染料溶液を調製した。次に該濾液に重
合粒子(B)を30重量部加えて分散させ、50℃で1
時間加熱撹拌した。その後、分散液を室温まで冷却し濾
別し着色樹脂微粒子(トナー)を得た。上記トナーのゲ
ル分は約50%であり、このトナーを用いて、リコー社
製複写機イマジオ420で画像記録をおこなったとこ
ろ、未定着トナーが定着ローラに転移するオフセット現
象は見られず、地肌汚れのない細線再現性の良い画像が
得られた。
【0026】〔比較例1〕実施例1のAE2711の代
りに1、3−ブタジエンオールメタクリレートを用いる
以外は実施例1と同様にしてトナーを得た。上記トナー
のゲル分は約20%であり、このトナーを用いてイマジ
オ420で画像記録をおこなったところ、長期間使用す
るとオフセット現象が発生しやすくなり、地肌汚れが所
々にみられた。
【0027】〔実施例2〕比較例1では最後に着色樹脂
不粒子分散液を濾過、乾燥しているが、その前に次に示
す行程を入れた。着色樹脂微粒子分散液を水とメタノー
ルの混合溶液で遠心沈降洗浄して、カルナウバワックス
をノニオン系乳化剤でエマルジョン化(固形分30%)
したものを、母体粒子100重量部に対して5重量部付
着させ、表面処理粒子を得た。TEMでトナーを観察し
たところ、上記トナー表層にはカルナウバワックスが確
実に付着していることが確認できた。このトナーを定着
ローラに転移するオフセット現象は見られず、地肌汚れ
のない細線再現性の良い画像が得られた。それのみでな
くトナーと感光体との剥離が良くクリーニング性が良好
であった。
【0028】〔実施例3〕実施例1では最後に着色樹脂
微粒子分散液を濾過、乾燥しているが、その前に次に示
す行程を入れた。C25COO(CH22(CF27
3を水/メタノール=1/1に溶解させ、着色樹脂微
粒子分散液100重量部に対して2重量部加えた。TE
Mで観察したところ、上記トナー表層にはカルナウバワ
ックスが確実に付着していることが確認できた。トナー
とキャリアを十分混ぜ合わせた後、トナーの帯電量をブ
ローオフ法で測定したところ、約−25μc/gであっ
た。また、混ぜ合わせてから1分後の帯電量は約−20
μc/gであった。また、トナーとキャリアを湿度90
%の環境下で10分間混ぜ合わせた後のトナーの帯電量
は約−20μc/gであった。このトナーを用いてイマ
ジオ420で画像記録を行なったところ、未定着トナー
が定着ローラに転移するオフセット現象はみられず、地
肌汚れのない細線再現性の良い鮮明な画像が得られた。
【0029】
【発明の効果】本発明のトナーは、特定の可塑剤を含有
させて分散重合により作製されたものであるから、トナ
ー中のゲル分が増加し、それによりトナーが溶融しにく
くなり耐オフセット性が向上する。また、このトナーの
表層にワックスを存在させることによってトナーと感光
体との付着力が減少しクリーニング性を減少させること
ができる。更にこのトナー表層にフッ素化合物を存在さ
せることによって経時における帯電安定性に優れた、小
粒径で粒径分布幅の狭い電子写真用トナーが得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも下記一般式(I)で表わされ
    る化合物を含有し、かつ分散重合法により作製された電
    子写真用トナー。 【化1】 (式中、R1は水素またはメチル基、R2、R3は水素ま
    たはアルキル基を表わす。又、R2とR3は同一であって
    も異なってもよい。R4は水素またはアルキル基を表わ
    す。)
  2. 【請求項2】 トナー表層にワックスを存在させたこと
    を特徴とする請求項1の電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】 トナー表層にフッ素原子を有する化合物
    を存在させたことを特徴とする請求項1又は2の電子写
    真用トナー。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014182175A (ja) * 2013-03-18 2014-09-29 Konica Minolta Inc 静電荷像現像用トナー、その製造方法、及び画像形成方法

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JP2014182175A (ja) * 2013-03-18 2014-09-29 Konica Minolta Inc 静電荷像現像用トナー、その製造方法、及び画像形成方法

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