JPH0623494B2 - 二重床用支持柱 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ＯＡ機器などを使用するために配線や空気浄
化を行いやすいオフィス用の二重床におけるフロア板支
持用の支持柱に関する。

従来の技術 一般にオフィス内の空気の浄化は、天井に空調用吐出口
を設け、廊下から外部に漏出させるか、あるいは天井に
空気吸引口を設けてオフィス内の汚染空気を回収するよ
うにしている。ところが、このような従来の空調設備で
は、温度分布が不均一であったり、塵埃を舞い上げるな
どの問題があり、特に精密部品を製造する工場などで
は、床面上にグレーチングなどの多孔床板を使用する二
重層を採用して、天井供給床吸込方式が採用されてい
る。

発明が解決しようとする問題点 ところが、それほどの精度で空調を要求されないＯＡ機
器を使用するオフィス内では、作業員の出入りや機器類
や椅子などの移動も多く、グレーチングなどの多孔床板
では、歩行や機器類の移動に支障をきたすことがあり、
また机や人、機器の重量に耐える多孔床板は高コストで
あった。さらに床全面から均一に室内の空気を吸引する
ためには床下空間内の空気を吸引しなければならず、大
形の吸引装置が必要であった。

本発明は上記問題点を解決して、低コストで大形の吸引
装置も不要な二重床を形成できる二重床用支持柱を提供
することを目的とする。

課題を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明は、下床面上に一定
間隔をあけて配置したフロワパネルを支持する受具を有
しかつ上端面がフロワパネル上面に露出する筒体を設
け、この筒体の上端開口部にフイルタを設けるとともに
筒体の下部に、下床面上に配設した空気回収パイプに接
続する接続孔を設けたものである。

作 用 上記構成において、フロワパネルを支持する複数の支持
柱の上面開口部からフイルタを介して室内の汚染空気を
均一に空気回収パイプに吸込むので、室内に形成される
空気流が塵埃を舞い上げることもなく、汚染空気を均一
に回収でき、均一な温度分布を保持できる。また、多孔
床板を使用する必要もないので、歩行や機器の移動に支
承をきたすこともなく、しかも低コストで高強度のフロ
ワパネルが使用できる。さらに空気回収パイプによって
室内の空気を吸引するので、小形の吸引装置で空気回収
を行える。

実施例 以下本発明の一実施例を第１図〜第３図に基づいて説明
する。

第２図、第３図に示すように、このオフィス１は下床面
２上に空間部３をあけて複数の支持柱４に支持されたフ
ロワパネル５により、二重床に形成されている。そし
て、天井６には、空気清浄機（図示せず）に接続されて
清浄空気をオフィス１内に供給する天井カセット７が配
設され、また、下床面２上の空間部３には外部のリター
ンダクト８に接続された複数の空気回収パイプ９が配設
される。このリターンダクト８は空気清浄機に接続され
るか、または排気装置（図示せず）により外部に排出さ
れる。

フロワパネル５は複数の正方形パネル板5aからなり、こ
のパネル板5aの四隅を支持する前記支持板４は、第１図
に示すように、座板11上に円筒体12が立設され、この円
筒体12の上端部には周部にフランジ13が形成されるとと
もに、円筒体12内の空気吸込通路14が開口14aされる。

また、円筒体12上端の開口部14aに形成された雌ねじ部1
4bにはフィルタ15付の六角ネジ16が螺着され、また、円
筒体12の外周部に形成された雄ねじ部17には、フロワパ
ネル５を支持する受具18が螺合されている。この受具18
は、内周面に雄ねじ部17に螺合する雌ねじ部19が形成さ
れるとともに、下端に回転用六角フランジ20が形成され
た胴部21と、この胴部21の上端周囲に突設されてフロワ
パネル５のパネル板5aの四隅を支持するフランジ状の受
板22とからなり、受板22と円筒体12のフランジ13とによ
りパネル板5aの四隅を挾持するように構成される。さら
に、円筒体12の下部には空気吸込流路14に連通する接続
孔23が形成され、この接続孔23には前記空気回収パイプ
９に接続されるフレキシブルパイプ24が接続される。

上記構成によれば、天井カセット７からオフィス１内に
清浄空気が供給され、煙草の煙などの汚染空気がパネル
板5a四隅に配置された支持柱４上端の開口部14aからフ
ィルタ15を介して円筒体12の空気吸込流路14内に吸引さ
れ、接続孔23からフレキシブルパイプ24、空気回収パイ
プ９を介してリターンダクト８に回収される。したがっ
て、従来の空調設備のように塵埃を巻き上げたり温度む
らが生じることもなく、しかも多孔を有しないパネル5a
を使用できるため、歩行にも支障がなく、安価で高強度
のものが得られる。また、汚染空気の吸込みも空気回収
パイプ９により行うため、大形の吸込装置も不用で、リ
ターンダクト８の負圧だけで行うことができる。

第４図は他の実施例のオフィス31を示し、空気回収パイ
プ32が接続された空気清浄機33をオフィス31内に設けた
もので、天井カセットを省略している。

第５図は上記各実施例を組み合わせたさらに他の実施例
のオフィス41を示し、空気回収パイプ42をペリメーター
ゾーンのファンコイルユニット43に接続し、天井カセッ
ト44から清浄空気を供給するとともに、オフィス41内の
空気を循環させ、空調効果を高めている。

第６図はさらに他の実施例のオフィス51を示し、上記第
５図の実施例を天井カセット44、ファンコイルユニット
43に変えて、内部にエアハンドリングユニットを内蔵し
た空調タワー52を設置したもので、この空調タワー52に
空気回収パイプ53を接続し、空調効果を高めるとともに
美観を高めている。

発明の効果 以上に述べたごとく本発明によれば、フロワパネルを支
持する複数の支持柱の上面開口部からフイルタを介して
室内の汚染空気を空気回収パイプに吸込むので、室内に
形成される空気流が塵埃を舞い上げることもなく、汚染
空気を均一に回収でき、均一な温度分布を保持できる。
また、多孔床板を使用する必要もないので、歩行や機器
の移動に支障をきたすこともなく、しかも低コストで高
強度のフロワパネルが使用できる。さらに、空気回収パ
イプによって室内の空気を吸引するので、小形の吸引装
置で空気回収を行える。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本発明の一実施例を示し、第１図は支
持柱の一部切欠き側面図、第２図はフロワパネルの一部
切欠き斜視図、第３図はオフィスの縦断面図、第４図は
他の実施例のオフィスを示す縦断面図、第５図はさらに
他の実施例のオフィスを示す縦断面図、第６図は他の実
施例のオフィスを示す縦断面図である。 ２……下床面、４……支持柱、５……フロワパネル、９
……空気回収パイプ、12……円筒体、14……空気吸込通
路、14a……開口部、15……フイルタ、18……受具、23
……接続孔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】下床面上に一定間隔をあけて配置したフロ
   ワパネルを支持する受具を有しかつ上端面がフロワパネ
   ル上面に露出する筒体を設け、この筒体の上端開口部に
   フイルタを設けるとともに、筒体の下部に下床面上に配
   設した空気回収パイプに接続する接続孔を設けたことを
   特徴とする二重床支持柱。