JPH06234569A - 摺動部品 - Google Patents

摺動部品

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JPH06234569A
JPH06234569A JP5022594A JP2259493A JPH06234569A JP H06234569 A JPH06234569 A JP H06234569A JP 5022594 A JP5022594 A JP 5022594A JP 2259493 A JP2259493 A JP 2259493A JP H06234569 A JPH06234569 A JP H06234569A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】過酷な使用条件下においても、耐摩耗性に優
れ、かつ長期間使用しても結晶相が安定であり、また摺
動相手部品も摩耗させることが少ない耐久性の優れた摺
動部品を提供する。 【構成】酸化セリウムを5〜20モル%と、酸化アルミ
ニウムを10〜60モル%と、残部が酸化ジルコニウム
とから成るセラミックス焼結体で形成したことを特徴と
する。また酸化イットリウム、希土類元素酸化物、酸化
マグネシウム、酸化カルシウムから選択される少なくと
も1種を5〜20モル%と、酸化セリウムを10〜60
モル%と、残部が酸化ジルコニウムとから成るセラミッ
クス焼結体で形成してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は摺動部品に係り、特にロ
ータリコンプレッサ用ベーン材として有用であり、耐摩
耗性を改善し、耐久性の向上を図った摺動部品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】冷凍機、冷蔵庫、空調機やショーケース
においては冷媒を圧縮する圧縮機(コンプレッサ)が主
要機器として装備されている。上記用途例において一般
的に使用されているコンプレッサとして、図1および図
2に示すような密閉型の2段式ロータリコンプレッサが
ある。
【0003】このロータリコンプレッサ1は、ケ―シン
グ2の内部にモータ3aと圧縮要素3bとを内蔵し、圧
縮要素3bはモータ3から延びる回転軸4を主軸受5と
副軸受6に挿通させ、この主軸受5と副軸受6との間
に、仕切板7を介して2基のシリンダ8a,8bを配設
し、各シリンダ8a,8b内において、前記回転軸4に
形成された偏心部9a,9bにそれぞれ円筒状のローラ
10a,10bを嵌合させる一方、図2に示すように偏
心回転するローラ10a,10bの外周面に対して常時
押し付けて接触摺動するように、ベーン11a,11b
が配設されて構成される。このベーン11a,11b
は、シリンダ8a,8bに形成されたベーン溝12a,
12bに出入自在に嵌装される。ベーン11a,11b
は偏心部9a,9bおよびローラ10a,10bの回転
に応じて往復動し、各シリンダ8a,8b内部を圧力的
に仕切る役割を果している。こうして圧縮機1は、モー
タ3の駆動によって前記ローラ10a,10bをシリン
ダ8a,8b内において偏心回転させることにより、シ
リンダ8a,8b内に吸入したガスを圧縮して吐出する
ものである。
【0004】上記のようなロータリコンプレッサ1にお
いては、主副軸受5,6と回転軸4、シリンダ8とベー
ン11、仕切板7とローラ10など相互に摺接する摺動
部品における摩耗が特に顕著になるため、高い耐摩耗性
を有する摺動材で形成する必要がある。特に上記ベーン
11は、その側面13がベーン溝12に摺接するととも
に、その先端面14がローラ10の外周面に摺接するた
め、特に高度な耐摩耗特性を有する摺動材で形成する必
要がある。
【0005】従来、この種の摺動材としては、高速度鋼
や共晶黒鉛鋳鉄の溶解材、さらにより具体的には2.2
Si−3.4C−残部Feから成るFC200、SMF
4030などのSMF−4種材(鉄−炭素−銅系合金)
など耐摩耗性を高めた摺動部品が一般に使用されてい
る。
【0006】特にベーンを構成する材料としては、高速
度鋼(SKH−51相当)やそれらの高速度鋼に窒化処
理を施して表面硬度を高めた材料が使用されていた。さ
らに近年は、摺動部品の耐摩耗性の向上を目的として、
セラミックス焼結体で形成した摺動部品も多用化されて
いる。中でも強度および靭性値に優れた酸化ジルコニウ
ム(ジルコニア)を主体とし、強化材としてアルミナ
(Al2 3 )を添加し、さらに安定化剤としての酸化
イットリウムを添加したセラミックス焼結体で形成した
摺動部品も使用されている。
【0007】上記ジルコニアは、他のセラミックス焼結
体と比較して強度および破壊靭性値に優れた材料であり
ジルコニア焼結体においては、室温において高温型であ
る正方晶の結晶粒子が組織内に封じ込められた形態で存
在させて強靭化を図ったものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記ジル
コニア焼結体製の摺動部品を200〜300℃の使用温
度において長時間動作させると摺動部品の組織が相変態
し、クラックの発生や異常摩耗が多発することが、本発
明者らの確認試験によって明らかになった。
【0009】例えば、上記従来のジルコニア焼結体製の
ベーンをロータリコンプレッサに組み込み、冷蔵庫用コ
ンプレッサとして使用したところ、圧縮不良やブレード
の摺動不良が発生した。この原因を調査した結果、ジル
コニアは使用中にT(正方晶)相からM(単斜晶)相へ
と相変態を引き起こし、その相変態に伴う体積膨脹によ
ってベーンがベーン溝に接触し摺動不良を引き起こした
り、ベーン組織におけるクラックの発生により、その機
械的性質が低下し、異常摩耗が発生することが確認され
た。ちなみに下記の条件で摩耗確認試験を実施したとこ
ろ、下記のような結果が得られた。すなわち冷媒として
R−22、潤滑油として鉱油、潤滑油最高温度を130
℃、電源周波数を50Hzとした条件下でロータリコン
プレッサを試験したところ、、1000時間後にベーン
組織の11%、2000時間後には24%が正方晶相か
ら単斜晶相に相変態し、5000時間経過後には、異常
摩耗が発生した。
【0010】近年、圧縮機は冷凍機用、冷蔵庫用、空調
機用などの用途を問わず、高性能化や使用条件の拡大が
求められている。特に空調機においては、使用者の住空
間の変化や快適性の要求水準の高まりが著しく、インバ
ータを装備したものが標準品になりつつある。このよう
な空調機に使用される圧縮機では従来以上に過酷な運転
条件、すなわち高負荷条件下での高速運転や変速運転が
要求されている。また従来のフロン系冷媒が環境保護の
ために使用禁止になるとともに、より運転温度が高い新
規な冷媒に切換が進行しており、より熱的に安定で耐久
性の高い摺動部品が求められている。
【0011】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたものであり、上記のような過酷な使用条件下にお
いても、耐摩耗性に優れ、かつ長期間使用しても結晶相
が安定であり、また摺動相手部品も摩耗させることが少
ない耐久性の優れた摺動部品を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するため、特に過酷な条件下で使用されるベーン材
などの摺動部品の組成を種々変えて、組織の安定性およ
びその摺動特性を比較検討した。その結果、ジルコニア
を基材とし、所定量の酸化セリウムを安定化剤または分
散強化材として添加したセラミックス焼結体で摺動部品
を形成したときに、使用温度200〜300℃と高い場
合においても、摺動部品の組織の相変態が少なく、かつ
耐摩耗性に優れたロータリコンプレッサが得られること
が判明した。本発明は上記知見に基づいて完成されたも
のである。
【0013】すなわち本発明に係る摺動部品は、酸化セ
リウムを5〜20モル%と、酸化アルミニウムを10〜
60モル%と、残部が酸化ジルコニウムとから成るセラ
ミックス焼結体で形成したことを特徴とする。
【0014】また他の構成として、酸化イットリウム、
希土類元素酸化物、酸化マグネシウム、酸化カルシウム
から選択される少なくとも1種を5〜20モル%と、酸
化セリウムを10〜60モル%と、残部が酸化ジルコニ
ウムとから成るセラミックス焼結体で形成したことを特
徴とする。
【0015】さらにセラミックス焼結体の平均結晶粒径
は3μm以下に設定するとよい。またセラミックス焼結
体の母材を構成する酸化ジルコニウムは主として正方晶
または正方晶と立方晶とから構成するとよい。
【0016】酸化ジルコニウム(ZrO2 )は、主とし
て摺動部品の基地を構成するセラミックスであり、特に
摺動部品の構造強度および破壊靭性値を向上させるため
に50〜99モル%、より好ましくは60〜75モル%
の割合で添加される。
【0017】また酸化セリウム(CeO2 )は主として
安定化剤として働くものであり、上記摺動部品の結晶組
織を安定化させ相変態を防止するために5〜20モル%
の割合で添加される。添加量が5モル%未満の場合に
は、相変態の防止効果が不充分である一方、添加量が2
0モル%を超えると基材が完全安定化ジルコニアとなっ
て構造強度が低下してしまうため、添加量は5〜20モ
ル%の範囲に設定される。
【0018】さらに酸化アルミニウム(Al2 3 )は
主として分散強化剤として働くものであり、硬度が高
く、ジルコニア基材中に分散されてベーン材の構造強度
を高めるとともに、耐摩耗性および摺動特性を改善する
ために10〜60モル%の割合で添加される。添加量が
10モル%未満の場合には上記改善効果が不充分となる
一方、添加量が60モル%を超える場合には、基地を構
成するジルコニア本来の性質が喪失し、強度および靭性
値が低下してしまう。したがって、酸化アルミニウムの
添加量は上記範囲に設定されるが、より好ましくは20
〜40モル%の範囲に設定するとよい。
【0019】また他の構成として分散強化材として酸化
セリウムを添加する場合には、この酸化セリウムが基材
の変態防止機能をも発揮するため、ジルコニア基材の安
定化剤としては従来の焼結助剤である酸化イットリウ
ム、希土類元素酸化物、酸化マグネシウム、酸化カルシ
ウムを使用することができる。
【0020】ここで分散強化材としての酸化セリウムの
添加量は、上記Al2 3 の場合と同様に10〜60モ
ル%に設定される。添加量が10モル%未満の場合には
強度、耐摩耗性および摺動特性の改善効果が不充分とな
る一方、60モル%を超えると基地を構成するジルコニ
ア本来の靭性値が失われ、強度が低下してしまうため、
CeO2 の添加量は上記範囲に設定される。
【0021】また上記分散強化材として添加するセラミ
ックス粒子(Al2 3 またはCeO2 )の平均粒径
は、原料セラミックス粒子の取扱性、ジルコニア基材と
セラミックス粒子との接合強度および摺動特性の均一性
に大きな影響を及ぼすため、本発明では0.01〜10
μmの範囲に設定するのがよい。平均粒径が0.01μ
m未満の場合には、ジルコニア基材中への均一分散が困
難となるとともに、製造工程において飛散し易く取扱い
性が悪化する一方、平均粒径が10μmを超える場合に
はジルコニア基材とセラミックス粒子との接合面積が小
さくなり、摺動部品自体の構造強度が低くなるととも
に、ジルコニア基材に対するセラミックス粒子の分散状
態が悪くなり、摺動部品全体として均一な摺動特性を発
揮しにくくなる。したがって平均粒径は、上記範囲に設
定するのがよいが、より好ましくは1〜8μmに設定す
るとよい。
【0022】また摺動部品を形成するためのセラミック
ス焼結体の平均結晶粒径が0.2〜0.8μmとなるよ
うに結晶組織を微細化することにより、摺動部品の機械
的強度をさらに高めることができる。さらにセラミック
ス焼結体の母材を形成する酸化ジルコニウムが、主とし
て正方晶または正方晶と立方晶とから成るように構成す
ることにより、高温域における相変態を効果的に抑制で
きる。
【0023】本発明の摺動部品を構成するセラミックス
焼結体は、下記の手順によって製造される。すなわち、
まずジルコニア原料粉末に前記安定化剤粉末および分散
強化材粉末を所定量添加して混合粉末とし溶媒中で粉砕
混合し、スプレードライヤーにて造粒する。得られた造
粒粉末を成形圧50〜200MPaで圧縮して所定形状
の成形体とした後に、得られた成形体を窒素等の非酸化
性ガス雰囲気において、温度400〜700℃で1〜2
時間脱脂処理する。さらに脱脂した成形体を、大気雰囲
気中にて1200℃〜1700℃で1〜3時間常圧焼結
する。また、必要に応じて、この後、アルゴンまたは窒
素雰囲気中で1300℃〜1700℃,圧力5〜200
MPaの条件下で熱間静水圧プレス処理を行なって製造
される。この焼結体を所定寸法に研磨加工後、図1に示
すコンプレッサ1の圧縮要素3bに組み込むことによ
り、ロータリコンプレッサが得られる。
【0024】
【作用】上記構成に係る摺動部品によれば、酸化セリウ
ムを安定化剤または分散強化材として含有したセラミッ
クス焼結体で摺動部品を形成しているため、高温度域か
ら低温度域までの広い温度範囲において摺動部品の結晶
組織の相変態が効果的に抑制される。また分散強化材に
よって摺動部品の耐摩耗性および摺動性を大幅に改善す
ることができる。したがって、高温度条件下で長期間使
用する場合においても耐久性および信頼性に優れた摺動
部品を提供することができる。
【0025】
【実施例】次に本発明に係る摺動部品について、ロータ
リコンプレッサのベーン材に適用した一実施例について
従来のベーン材を使用したロータリコンプレッサと比較
してより具体的に説明する。
【0026】実施例1〜12 実施例1〜12に係る摺動部品として、図1のようなロ
ータリコンプレッサに使用するベーンを下記の手順でそ
れぞれ調製した。すなわち基材となるジルコニア粉末
に、分散強化材としてのAl2 3 粉末またはCeO2
粉末と、安定化剤としてのCeO2 粉末またはY2 3
粉末とを表1に左欄に示す組成となるように配合して1
2種類の原料混合体を調製した。次にスプレードライヤ
を使用して各原料混合体を造粒し、平均粒径100μm
の造粒粉をそれぞれ調製した。さらに得られた各造粒粉
を成形圧10MPaで加圧してベーン成形体を得た。そ
して各ベーン成形体を窒素ガス雰囲気において温度60
0℃で2時間加熱することにより脱脂した。次に脱脂し
た各成形体を大気雰囲気下で温度1200〜1700℃
で1〜3時間焼結し、それぞれベーン焼結体とした。
【0027】なお実施例4〜6および実施例10〜12
に係る摺動部品用の各ジルコニア焼結体に対しては、さ
らにアルゴン雰囲気中にて温度1300〜1700℃、
加圧力100MPaの条件下で熱間静水圧プレス(HI
P)処理を実施し緻密化を図った。
【0028】そして得られた各ベーン焼結体を機械研削
研磨加工して、図4に示すようなロータリコンプレッサ
用の板状のベーン11を製造し、さらに図1〜図3に示
すように鋳鉄製のローラ10およびシリンダ8と上記実
施例1〜12に係る各ベーン11とを組み合せてロータ
リコンプレッサをそれぞれ調製した。
【0029】比較例1〜4 一方、分散強化材としてのAl2 3 粉末、安定化剤と
してのY2 3 粉末とを基材となるジルコニア粉末に添
加し、最終的に組成が表1左欄に示すように原料混合体
を調製した以外は、実施例1〜3と同一条件で成形、脱
脂、焼結して4種類のベーン焼結体を比較例1〜4に係
る摺動部品として調製し、同様に機械研磨加工後、ロー
ラ10およびシリンダ8と組み合せて各ロータリコンプ
レッサをそれぞれ調製した。
【0030】こうして調製した実施例1〜12および比
較例1〜4に係る摺動部品としての各ベーン11をロー
タリコンプレッサに組み込み、各ベーン11の耐摩耗特
性、摺動特性およびコンプレッサ全体としての耐久性を
評価するために、下記運転条件で実機耐久試験を実施し
た。すなわち、圧縮冷媒としてR−22、潤滑油として
鉱油を使用し、また潤滑油の最高温度を130℃、電源
周波数を50Hz、最大吐出圧力を15kg/cm2 Gに設
定して連続的に1000時間運転する耐久試験を実施し
た。そして運転時間が1000時間に達した時点におけ
る各コンプレッサのベーン11先端部の摩耗量およびベ
ーン結晶組織の相変態量を測定し、下記表1に示す結果
を得た。なお、相変態量は各ベーン組織のX線回析を行
い、その回析パターンのX線強度比から算出した。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示す結果から明らかなように、安定
化剤または分散強化材として酸化セリウム(セリア)を
含有するジルコニア焼結体で形成したベーンを摺動部品
として装備した実施例1〜12に係るロータリコンプレ
ッサにおいては、高温度条件下で長時間運転した場合に
おいても、酸化セリウムによってベーンの結晶組織の相
変態が効果的に抑制されるため、ベーン先端部および側
面部の摩耗量が従来の1/6以下と少なくなり、耐久性
に優れたロータリコンプレッサが得られた。
【0033】特にベーン焼結体をさらに熱間静水圧処理
して緻密化した実施例4〜6および実施例10〜12に
係るベーンを装備したロータリコンプレッサでは、さら
にベーンの摩耗量が低減され、優れた耐摩耗性および耐
久性が発揮されることが確認された。
【0034】一方、安定化剤または分散強化材として酸
化セリウムを含有しない従来のベーンを装備した比較例
1〜4に係るロータリコンプレッサにおいては、Al2
3から成る分散強化材を配合した場合においても摩耗
量が高く、相変態量も17〜27と大きく、異常摩耗が
発生し易いことが確認された。
【0035】
【発明の効果】以上説明の通り、本発明に係る摺動部材
によれば、酸化セリウムを安定化剤または分散強化材と
して含有したセラミックス焼結体で形成されているた
め、高温度域から低温度域までの広い温度範囲において
摺動部品の結晶組織の相変態が効果的に抑制される。ま
た分散強化材によって摺動部品の耐摩耗性および摺動性
を大幅に改善することができる。したがって、上記摺動
部品を使用することにより、高温度条件下で長期間使用
する場合においても耐久性および信頼性に優れたロータ
リコンプレッサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】密閉型ロータリコンプレッサの構造を示す縦断
面図。
【図2】図1に示すロータリコンプレッサのロータ部を
示す平断面図。
【図3】図2に示すロータ部の1段のみを示す斜視図。
【図4】図3に示すベーンの形状を示す斜視図。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 ケーシング 3a モータ 3b 圧縮要素 4 回転軸 5 主軸受 6 副軸受 7 仕切板 8,8a,8b シリンダ 9,9a,9b 偏心部 10,10a,10b ローラ 11,11a,11b ベーン 12,12a,12b ベーン溝 13 ベーン側面 14 ベーン先端面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化セリウムを5〜20モル%と、酸化
    アルミニウムを10〜60モル%と、残部が酸化ジルコ
    ニウムとから成るセラミックス焼結体で形成したことを
    特徴とする摺動部品。
  2. 【請求項2】 酸化イットリウム、希土類元素酸化物、
    酸化マグネシウム、酸化カルシウムから選択される少な
    くとも1種を5〜20モル%と、酸化セリウムを10〜
    60モル%と、残部が酸化ジルコニウムとから成るセラ
    ミックス焼結体で形成したことを特徴とする摺動部品。
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