JPH062340U - 面光源装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、導光体を用いた面光源装置で、
導光体の裏面に形成したパターンが見えないようにした
面光源装置を提供することを目的としている。 【構成】 本考案の面光源装置は、導光体の表面（光
が射出する側の面）に配置した拡散板を凹凸面を有する
シートに光拡散性を有する塗料にてコーティングしたも
のとした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、液晶表示装置のバックライト等に利用する面光源装置で、導光体 を用いた面光源装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

導光体を用いた面光源装置は、図３に示すような基本構成を有するもので、 冷陰極管等の直線状の光源１に入射端面２ａを近づけて導光体２を配置し、又導 光体２の表面側には拡散板３を設け裏面側には反射面４を配置したものである。

【０００３】 このような面光源装置は、光源１よりの光を入射端面２ａより導光体２内に 入射させて導光体内を伝達させる間に一部をその表面より出射させこれをさらに 拡散板３にて拡散光とすることによって、面光源とするものである。

【０００４】 ここで、従来の面光源装置は、拡散板３を次のような構成とすることが一般 的である。即ち、拡散板３を図４に示すように乳白色の拡散シート１１と一方の 面１２ａが比較的粗い凹凸面又他方の面１２ｂが細かい凹凸面であるシート１２ とを組み合わせたものである。拡散板３をこのように二つのシートより構成する 理由は次の通りである。即ち、導光体２の裏面には一般に導光体２の表面より一 定の光量を出射させるためと、導光体２より出射する光のうち、光源１に近い側 （入射端面２ａに近い側）の光量が大でそれより遠くなるにつれて小になること による輝度むらをなくすためとにより拡散作用を有する微小拡散部を多数設けた 図５に示すようなパターンを形成している。拡散板３を一枚の拡散シートにて構 成した場合、上記のパターンが拡散板の外から見え、例えば面光源装置を用いて 液晶表示板を照明して観察する際にも上記のパターンが見え好ましくない。特に 導光体２の厚みが３ｍｍ以下と薄いものを用いた面光源装置の場合、上記のパタ ーンが拡散板３の外から見えやすかった。そのため拡散板として乳白色の拡散シ ートを２枚重ねたものとすることが考えるが、その場合照明装置が暗くなる。し たがって前述のように乳白色の拡散シートと凹凸を有するシートとを組み合わせ て一つの拡散板とすることで、上記のパターンが拡散板３の外から見えることを 防ぐと同時に、出射光の輝度むらをなくしていた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

前記のような従来の面光源装置は、拡散板が２枚のシートより構成されてお りコスト高になる欠点を有していた。また、１枚のシートで、上記のパターンが 見えることを防ごうとすると、光の透過率の悪いシートを用いなければならず、 面光源装置から出射される光量が低下してしまうという欠点があった。

【０００６】 本考案は、拡散板を１枚のシートにて構成し、しかも導光体裏面に形成され たパターンが見えず拡散作用も十分得られる面光源装置を提供することを目的と している。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の面光源装置は、直線状の光源と、導光体と、拡散板とからなり、拡 散板を一方の面に細かい凹凸、他方の面に粗い凹凸を有する透明シートの一方の 面に光拡散性塗料によるコーティングを施したものにて形成したもので、拡散板 が１枚のシートからなり、導光体の裏面に形成されたパターンが見えず、しかも 明るく、拡散作用も十分である面光源装置である。特に光拡散性塗料によるコー ティング層を細かい凹凸の面に形成することが好ましく、更に導光体と反対側に このコーティング層がくるように配置することが望ましく、一層明るく又ゴミ等 がシート面につきにくい面光源装置が得られる。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案の面光源装置の断面図で、１は直線状の光源、２は導光体、３ は拡散板、４は反射面で、これらは従来の導光体を用いた面光源装置と基本的に 同じである。しかしこの実施例は、拡散板３が一方の面５ａが粗い凹凸を有し面 粗度約０．１１ｍｍ、他の面５ｂが細かい凹凸を有し面粗度が約０．０２ｍｍの シートで、細かい凹凸を有する面５ｂの面上に光拡散性塗料、例えば、硫酸バリ ウムや酸化チタン等を含有した白色塗料によるコーティング６が施されている。

【０００９】 この実施例は、拡散板３を１枚のシートのみにて構成されているが、粗い凹 凸を有する面５ａで拡散し、更に面５ａに形成した光拡散材料より成るコーティ ング層６により拡散され、十分に拡散された光になし得る。又導光体２の裏面に 形成されたパターンは、コーティング層６により見えることがない。しかも１枚 のシートのみからなるため減光されることなく明るい光源になし得る。

【００１０】 図１に示す実施例では、粗い面５ａを導光体側にしているが、図２に示すよ うに細かい面５ｂを導光体２側に配置し、粗い面５ａに光拡散塗料を設けてもよ い。しかし凹凸の細かい面が導光体側に位置した場合、導光体表面とシート面と が密着に近い状態になり、コーティングを施さない面での拡散作用が低下又はほ とんど期待出来なくなり、拡散板自体の拡散作用が若干低下することになる。

【００１１】 又図１に示すものは図２に示すものより明るくなる。実験した結果、図１の ものが、輝度が２６５ｎｉｔ（ニト）であるのに対して全く同じ条件の図２の構 成のものは、２４４ｎｉｔであり前者の方が明るくなっている。

【００１２】 更に光拡散性塗料にてコーティングした面が導光体の表面側に来るように拡 散板を配置してもよい。しかしその場合、コーティング層が近くなり、コーティ ング層を充分に厚く設けないと、導光体裏面のパターンが見えるようになる。こ のパターンの見えを消すために厚くコーティングすると明るさが低下してしまう 。

【００１３】 尚本考案は、導光体の他の端面にも光源を配置したいわゆる２灯式や４灯式 の面光源装置にも適用出来る。

【００１４】

【考案の効果】 本考案の面光源装置は、拡散板を１枚のシートにより構成してコストの低下 をはかるとともに明るく拡散作用が十分得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例の断面図

【図２】 本考案の他の実施例の断面図

【図３】 従来の面光源装置の断面図

【図４】 従来の面光源装置で用いられる拡散板の具
体的構成を示す図

【図５】 導光体裏面に設けられているパターンの一
例を示す図

【符号の説明】

１ 光源 ２ 導光体 ３ 拡散板 ４ 反射面 ５ 粗面を有するシート ６ 拡散塗料によるコーティング層

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 透明材料よりなり平板状をした導光体
   と、前記導光体の少なくとも一つの端面に近接配置され
   た直線状の光源と、前記導光体の表面側に配置された拡
   散板と、前記導光体の裏面側に配置された反射面と、前
   記導光体の裏面に形成された輝度分布を均一にするため
   等に用いられるパターンとを有し、前記拡散板が一方の
   面が細かい凹凸を有し他方の面が粗い凹凸を有するシー
   トよりなり、その一方の面上に拡散塗料によりコーティ
   ングを施したことを特徴とする面光源装置。