JPH06233549A - インバータ制御装置 - Google Patents

インバータ制御装置

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JPH06233549A
JPH06233549A JP5262665A JP26266593A JPH06233549A JP H06233549 A JPH06233549 A JP H06233549A JP 5262665 A JP5262665 A JP 5262665A JP 26266593 A JP26266593 A JP 26266593A JP H06233549 A JPH06233549 A JP H06233549A
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JP
Japan
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phase
signal
current
duty
inverter
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Application number
JP5262665A
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English (en)
Inventor
Takeshi Sawada
武志 沢田
Hiroshi Fujita
浩 藤田
Hiroya Tsuji
浩也 辻
Kanji Takeuchi
鑑二 竹内
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多相交流モータにおいて、一相のスイッチン
グを停止して駆動制御する方式においてもモータを駆動
する電流が急変することの無いインバータ制御装置の提
供。 【構成】 インバータは、駆動信号を出力して多相交流
モータを駆動する。センサでは、この駆動信号(電流セ
ンサからの値)を検出し、偏差算出器11、13にて、
この駆動信号と出力指令信号(電流指令値)との差を各
相について算出する。電流指令値の位相と、基準波5と
に基づいて、第1rom25、相選択用アナログスイッ
チ26、第2rom27にてオフセットを持たせる相を
選択すると共にオフセット量を算出して、基準波5にオ
フセットを持たせる。このオフセットされた基準波5と
電流指令値とを比較器31、32、33にて比較するこ
とでデューティ波形を算出して二相変調を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インバータ制御装置に
関し、特にインバータのある相のデューティを所定の位
相において0または1に固定する二相変調方式のインバ
ータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、三相インバータのPWM制御
装置において、スイッチングロスの低下及びDC→AC
の変換比の増大を図ることができる二相変調方式が提唱
されている。この二相変調方式とは、三相のうちのある
一相を停止し、残りの二相で変調する方式であり、特開
昭59−216476号公報(図27参照)に開示され
ている。この図27(a)において、81はインバータ
であり、82は負荷であるモータ、83は電流検出器、
84は電流検出回路、85は第1の演算回路、86〜8
8は電流制御器、89は電流制御回路、90は第2の演
算回路である。
【0003】この従来の制御回路においては、第1の演
算回路85からモータ82を制御するために、図27
(b)に示すような電流指令値iaR、ibR、icRを用い
て制御している。この電流指令値iaR、ibR、icRは、
何れかの相の電流指令値iaR、ibR、icRが、最大値M
axに固定された形状の正弦波形となっており、三相の
うちのある一相のスイッチングを停止するものとしてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般の三相
変調方式のインバータ制御においては、ノイズや温度特
性等の理由による回路の特性値変動により、電流指令値
どうりにモータ82に電流(実電流)が流れないことが
ある。そのため、電流指令値と実電流との差をとり電流
指令値を補正するのが通例となっている。
【0005】上記従来の特開昭59−216476号公
報に開示された二相変調方式においては、電流指令値i
aR、ibR、icRを、その一部において最大値Maxに固
定された形状の正弦波形とし、通常の正弦波形に対して
一相のみ変形し、他の相は基の正弦波形のままの電流指
令値にてモータを駆動しているため、モータに印加され
る電流は正弦波形とは異なる歪んだ波形となっている。
このため、正弦波形に対して変形した分の電流が余分に
流れることとなり、モータの制御性が悪くなる。そこ
で、フィードバック制御を行うことでモータの制御性を
向上させる構成としている。
【0006】しかしながら、モータを制御するインバー
タからの実電流の波形は正弦波であることが望ましいの
であるが、電流指令値iaR、ibR、icRは、その一部に
おいて最大値Maxに固定された形状の正弦波形である
ため、電流指令値と実電流との偏差を電流制御回路89
にて算出し、この偏差に基づいて制御する構成として
も、実電流を正弦波形に近づけることができず、モータ
の制御性が悪いものとなっている。
【0007】そこで、本発明は、三相モータにおける二
相変調方式の如く多相交流モータにおいて、一相のスイ
ッチングを停止して駆動制御する方式においても、モー
タの制御性を向上することができるインバータ制御装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の本発明は、多相交流モータと、この
多相交流モータの各相に対応する複数の駆動信号を前記
多相交流モータに出力するインバータと、このインバー
タの各相を制御する駆動指令信号と基準の波形である基
準波形とに基づき前記インバータを駆動する各相に対応
したデューティ信号を発生する信号発生手段と、前記各
相に対応したデューティ信号の一つを所定の条件にて固
定すると共に、このデューティ信号の一つを固定するた
めの量に応じて他の相のデューティ信号を変更する信号
変更手段と、を備えることを要旨とする。
【0009】また、上記目的を達成するために、請求項
2記載の本発明は、請求項1において、前記信号変更手
段が、前記基準波形のレベルを切り換えて前記デューテ
ィ信号の一つを固定すると共に、他の相のデューティ信
号を変更することを要旨とする。また、上記目的を達成
するために、請求項3記載の本発明は、請求項1もしく
は請求項2において、前記信号変更手段が、前記駆動指
令信号の位相に基づきデューティ信号を固定する相を選
択することを要旨とする。
【0010】また、上記目的を達成するために、請求項
4記載の本発明は、請求項1において、前記信号変更手
段が、前記駆動指令信号のレベルを切り換えて前記デュ
ーティ信号の一つを固定すると共に、他の相のデューテ
ィ信号を変更することを要旨とする。また、上記目的を
達成するために、請求項5記載の本発明は、請求項1乃
至請求項4において、前記信号発生手段が、前記インバ
ータが前記モータに出力する各相の駆動信号を検出する
検出手段と、この検出手段にて検出された各相の駆動信
号と前記各相の駆動指令信号との偏差を算出する偏差算
出手段と、を備え、この偏差算出手段にて算出された偏
差と前記基準波形とに基づきデューティ信号を発生する
ことを要旨とする。
【0011】また、上記目的を達成するために、請求項
6記載の本発明は、請求項5において、前記信号変更手
段が、前記偏差のレベルを切り換えて前記デューティ信
号の一つを固定すると共に他の相のデューティ信号を変
更することを要旨とする。また、上記目的を達成するた
めに、請求項7記載の本発明は、請求項1乃至請求項6
において、前記インバータが、電源に直列接続された一
対の半導体スイッチ3組で構成された三相インバータで
あり、対になる半導体スイッチは、前記信号発生手段に
より互いに反転入力されることを要旨とする。
【0012】また、上記目的を達成するために、請求項
8記載の本発明は、請求項1乃至請求項7において、前
記駆動指令信号に対する前記駆動信号の位相遅れを予測
して駆動指令信号の位相補償を行う位相補償手段を備え
ることを要旨とする。また、上記目的を達成するため
に、請求項9記載の本発明は、請求項5乃至請求項8に
おいて、前記信号変更手段が、固定された相の偏差と前
記基準波形との差分を算出する差分算出手段と、この差
分算出手段により算出された差分に応じて前記基準波形
をオフセットする切換手段と、を備え、このオフセット
された基準波形に基づいて、他の相のデューティ信号を
発生することを要旨とする。
【0013】また、上記目的を達成するために、請求項
10記載の本発明は、請求項1乃至請求項9において、
前記信号変更手段によるデューティ信号の固定を禁止す
る信号変更禁止手段を備えることを要旨とする。また、
上記目的を達成するために、請求項11記載の本発明
は、請求項1乃至請求項10において、前記信号変更手
段におけるデューティ信号の変化を緩和する緩和手段を
備えることを要旨とする。
【0014】
【作用および発明の効果】上記構成よりなる本発明のイ
ンバータ制御装置によれば、信号発生手段により駆動指
令信号と基準波形とに基づいてデューティ波形を発生
し、このデューティ波形に基づきインバータを制御し、
モータを駆動する。この制御において、各相のデューテ
ィ信号の何れか一つを、信号変更手段により所定の条件
において固定すると共に、このデューティ信号の一つを
固定するための量に応じて、残りの他の相のデューティ
信号を変更している。
【0015】このようにして、位相変更手段により何れ
か一つのデューティ波形を固定すると共に、このデュー
ティ信号の一つを固定するための量に応じて残りの他の
相のデューティ信号を変更することで、デューティ信号
の一つを固定してモータに流れる駆動信号が変化する量
を、他の相の駆動信号にて補うことができる。従って、
モータの駆動に際して、従来の如く、デューティ信号を
固定するために一相のみの駆動指令信号を正弦波形に対
して変化させているのではなく、本発明では、デューテ
ィ信号を固定する相のみでなく、残りの他の相のデュー
ティ信号もデューティ信号を固定するための量に応じて
変化させることで、モータ全体に流れる駆動信号の収支
を一定にすることができるために、モータの制御性を向
上することができるという効果がある。
【0016】また、このインバータ制御装置によれば、
駆動指令信号を駆動信号と同じ正弦波形として二相変調
制御することができるので、請求項4の如く駆動信号を
検出し、この駆動信号と駆動指令信号とを比較すること
によりフィードバック制御することで、より一層、モー
タの制御性を向上することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明のインバータ制御装置の実施例
について図面に基づき説明する。図13の電気自動車の
全体構成図に示すように、電気自動車60は、主に、メ
インバッテリ61、インバータ62、アクセルセンサ6
3、制御部であるECU64、ギア65、インダクショ
ンモータ66、回転センサ67、サスペンション68、
走行用タイヤ69を備える。本発明は、上記のインバー
タ62のスイッチ群の制御に関し、この制御をECU6
4にて行う。
【0018】インバータ62は、図14に示すように、
スイッチング素子である6個のトランジスタ(IGB
T)620〜625と、3個の否定論理素子626〜6
28と、平滑コンデンサ629とからなっている。モー
タ66は、図5に示す如く、三相のコイル661〜66
3を備え、このコイル661〜663の励磁により駆動
される。
【0019】そこで、まず、本発明の二相変調方式のイ
ンバータ制御の原理について以下に説明する。一般的
に、図2に示すような積分要素のある回路にパルス電圧
を印加した場合、回路に流れる電流は図3のようにな
る。そして、その平均電流は、図4に示すようにパルス
電圧のデューティ比に比例して増減する。また、端子間
電圧VB を変えても平均電流を変えることができるの
で、平均電流に相当する電圧VO は下記の如く表わすこ
とができる。尚dutyはデューティ比である。
【0020】
【数1】VO =VB ・duty 次に、図5に示す如くスター結線されている回路におい
て、端子間電圧をVu,v,w 又流れる電流をiu,v,
w とするとき、キルヒホッフの式より以下の条件が成
立する。尚、下記のiu,v,w はすべて平均電流なの
で、負荷もR成分としている。
【0021】
【数2】 また、u相,v相,w相それぞれのデューティ比をdu,
v,w とすると各相の端子間電圧値以下の如く表わす
ことができる。
【0022】
【数3】 さらに、上記数式2及び数式3により各相の電流iu,
v,w をデューティ比du,v,w を用いて以下の如く
表わすことができる。
【0023】
【数4】
【0024】ここで、一例として図6に示す各相の相電
流を制御二相変調方式により達成するため、制御は60
°区切りで行なわれる。図7は図6(a)に示されるu
相電流を得るためのスイッチング波形を示しており、他
の相についてはそれぞれv相はa区間でデューティ比を
0に、及びd区間でデューティ比を1に固定し、w相は
c区間でデューティ比を0に、及びf区間でデューティ
比を1に固定するスイッチング波形とする。
【0025】つまりu相に関して言えば、b区間はスイ
ッチング上アームon,下アームoffに固定、e区間
はスイッチング上アームoff,下アームonに固定す
るものである。今、io =VB /2Rとしたとき、電流
の振幅をiC としてμ=iC /iO と定義すると、三相
電流を示す数4とから、u相基準で以下の式を満足すれ
ば良いことがわかる。
【0026】
【数5】
【0027】従って、数式5に上述した各相のスイッチ
ングの条件を適用して得られる以下の6つの条件式を満
たすよう、各相をスイッチングすればよい。すなわち、
0≦θ<1/3πの時
【0028】
【数6】
【0029】1/3π≦θ<2/3π の時、
【0030】
【数7】
【0031】2/3π≦θ≦π の時、
【0032】
【数8】
【0033】π≦θ≦4/3π の時、
【0034】
【数9】
【0035】4/3π≦θ<5/3π の時、
【0036】
【数10】
【0037】5/3π≦θ<2π の時、
【0038】
【数11】
【0039】尚、各デューティ比が充分0〜1におさま
るのであれば上記数式6〜数式11の条件式を完全に満
たすものでなくてもよい。
【0040】
【表1】
【0041】以下、本発明の特徴とする上記数式6〜数
式11の条件を満たすデューティ比の発生方法について
説明する。すなわち、本発明は電流指令と基準波とを比
較してデューティ比を発生させるものにおいて、図8に
示すように基準波にオフセット電圧を印加してデューテ
ィ比を変えるものである。
【0042】電流指令をS〔V〕としたときのデューテ
ィ比Dは、
【0043】
【数12】
【0044】で示すことができる。今、基準波にOF
〔V〕オフセットすると
【0045】
【数13】
【0046】と示すことができる。(基準波を例えば三
角波とした場合の例を図9及び図10に示す。)今簡単
のため、u相の電流指令をSu 〔V〕,v相をS
v 〔V〕,w相をSw 〔V〕とすると、数式12より、
【0047】
【数14】
【0048】これに各相オフセットをもたせコンパレー
タ後のデューティ比は数式13より、
【0049】
【数15】
【0050】とある。数式4に数式14を代入すると、
【0051】
【数16】
【0052】同様に数式4に数式15を代入すると、
【0053】
【数17】
【0054】数式17に前述の数式6〜数式11と同様
な条件付けをすると、代表として、0≦θ<1/3πの
時、Dov=0であるから、数式15より次式が得られ
る。
【0055】
【数18】OFv =Sv −VTmin そして、数式18を数式17に代入して得られる次式、
【0056】
【数19】
【0057】と数式16が同じになればよいため、数式
16と数式19とから次式が得られる。
【0058】
【数20】
【0059】つまり、オフセットはu,v,wとも共通
で、かつSv を用い容易に作れることがわかる。従っ
て、60°ごとに次の式が成立する。
【0060】
【数21】
【0061】尚、Dou〜Dowが0〜1に収まれば、特に
θに関係なく数式21のオフセットを用いてもかまわな
い。上記数式20,数式21が示されるオフセットを加
えられる回路の第1実施例を図1に示す。この第1実施
例において、11はU相の電流指令値iu と電流センサ
にて検出された実電流値iu1との偏差を算出するU相偏
差算出器であり、同様に、13はW相の電流指令値iW
と電流センサにて検出された実電流値iW1との偏差を算
出するW相偏差算出器である。ここで、電流指令値は駆
動指令信号に相当する。また、実電流値が駆動信号に相
当する。
【0062】21はU相偏差算出器11にて算出された
偏差をPI演算するU相PI演算部であり、モータに付
加するためのU相信号Su を出力する。同様に、23は
W相偏差算出器13にて算出された偏差をPI演算する
W相PI演算部であり、モータに付加するためのW相信
号Sw を出力する。なお、U相に与えるU相信号S
wは、上記の数式2に基づき、U相信号Su とW相信号
w との和を算出し、符号を反転する加算器29にて求
められる。
【0063】一方、現在の電流指令値iu 、iw の位相
θに基づき、各位相θにおいて数式21に示した如くオ
フセットを持たせるために、第1rom25と、相選択
用アナログスイッチ26と、第2rom27と、基準波
発生器5と、加算器6と、第2加算器28を備える。第
1rom25は、電流指令値iu 、iw の位相θに基づ
いて、U相、V相、W相の何れかからオフセットを持た
せる相を選択し、この選択された信号をオフセットデー
タとして出力する。相選択用アナログスイッチ26は、
第1rom25で選択された相のスイッチをオンして、
U相とV相とW相の信号Su 、Sv 、Sw のうちの何れ
かの相の信号を取り込む。
【0064】第2rom27は、現在の位相θにおい
て、基準波を、最大値Vtmaxと最小値Vtminの何れにす
るのかを数式21に基づき選択し、基準波をオフセット
するためのVtmaxもしくは、−Vtminを出力する。基準
波発生器5は、図1の如くの三角波を出力する。加算器
6は、基準波発生器5にて出力された三角波と第2ro
m27にて出力されたVtmaxもしくは、−Vtminとを加
算して、波形を出力する。第2加算器28は、加算器6
にて加算された波形と、相選択用アナログスイッチ26
にて取り込まれた信号Su 、Sv 、Sw の何れかとを加
算して出力波形を出力する。
【0065】31は、U相信号Su と、第2加算器28
にて出力された出力波形とを比較して、U相のデューテ
ィ信号dutyU(U相のPWM信号)を算出する比較器で
ある。同様にして、32は、V相信号Sv と、第2加算
器28にて出力された出力波形とを比較して、V相のデ
ューティ信号dutyV(V相のPWM信号)を算出する比
較器であり、33は、W相信号Sw と、第2加算器28
にて出力された出力波形とを比較して、W相のデューテ
ィ信号dutyW(W相のPWM信号)を算出する比較器で
ある。
【0066】次に、上記構造の本発明の第1実施例の作
動について説明する。電流の位相θより第1rom25
にオフセットする相選択用データを入れ、信号Su 、S
v 、Sw を位相に応じ選択する。又第2rom27にV
tmaxもしくは−Vtminのデータを入れ、三角波に加えら
れる。このことにより数式21に示されるオフセットを
得ることができる。
【0067】このオフセットと、U相とV相とW相の電
流信号Su 、Sv 、Sw とに基づき、それぞれ比較器3
1、32、33にて比較することで、図7に示す如く二
相変調のPWM信号をえることができる。そして、この
二相変調のPWM信号に基づきインバータのスイッチン
グ素子を制御し、モータを駆動する。この制御を行うと
大電流の通過時にスイッチングが停止するため、スイッ
チングに伴うロスが減り、発熱量がかなり小さくなる。
又オフセットを加えるため実質的なデューティ比が下が
り、DC→AC変換比を2/√3倍迄多く取ることがで
きる。
【0068】また、この二相変調方式では、電流指令値
u 、iw として、図6に示す如く正弦波形を用いてい
るため、実電流iu1、iW1との偏差を取り、フィードバ
ック制御することができる。次に、本発明の第2実施例
について図11に基づき説明する。基準波にオフセット
を持たせデューティ比を変換する方法として、上記第1
実施例では電流指令値を用いたが、電流指令に応じro
m等でオフセット電圧を出しても良い。図11は、この
本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同
一の構成部においては同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0069】本実施例における第1rom35は、位相
θと電流の角速度ωが入力され、この位相θと電流角速
度ωに基づき、第1実施例の第1rom25と同様に、
オフセットデータを算出して出力する。乗算型DA36
は、電流の振幅値Wと、第1rom25からのオフセッ
トデータが入力され、電流振幅値Wとオフセットデータ
の乗算値を算出する。第2rom37は、位相θと電流
角速度ωが入力され、この位相θと電流角速度ωに基づ
き、第1実施例の第2rom27と同様にして、基準波
をオフセットするためのVtmaxもしくは、−Vtminを出
力する。
【0070】この第2実施例では、電流の周波数が上が
ってくると、図12に示すように実電流と電流指令値と
の間に位相差ができるため、一番電流の多く流れる時に
スイッチングを停止できなくなるのを防ぐものである。
この第2実施例のように、第1rom35及び第2ro
m37に入力するデータを位相θと電流角速度ωの2元
マップにすることで、電流角速度ωに対してオフセット
をずらし、適切にスイッチングを停止するようにするこ
とができる。
【0071】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。ところで、上記第1実施例及び第2実施例の如く2
相変調方式を採用する場合、スイッチングを停止する区
間は各相の電流の絶対値が最大の点を中心とする部分に
設定する。すなわち図16(a)のような3相交流に対
する理想的な2相変調PWM信号は図16(b)のよう
になる。なお、この図16(b)はU相のPWM信号で
ある。
【0072】しかしながら電流指令値と実際にインバー
タの出力として流れる実電流との間には図17のように
位相差がある。このような状態で電流指令値をもとに、
2相変調PWM信号を発生するためのスイッチング停止
部分を設定すると、図17のようにスイッチング停止部
分と電流値の大きい部分が一致しなくなる。この位相差
は高回転時ほど大きくなり、効率の低下、異音の発生、
目標出力が達成できない等の影響を及ぼす。
【0073】これを解決するために実電流をもとに2相
変調を行う方法も考えられるが、実電流には多くのノイ
ズが含まれており波形が乱れているので、これを基にス
イッチングを停止する区間を決定するのは無理がある。
また2相変調時にはスイッチング停止時にその相の電位
が急変するため、これが電流制御ループに外乱として作
用し、フィードバックループを不安定にし、実電流波形
の歪の原因となっている。
【0074】そこで、本実施例では、上記問題点に鑑
み、電流指令にモータによる位相遅れを加え、その位相
遅れを加えた波形をもとに2相変調信号を発生させるフ
ィードフォワード制御を行い、電流指令をもとに求めら
れたスイッチング停止区間の位相と、実電流の電流値が
最大になる区間の位相を一致させるものである。この第
3実施例を図15に基づき、その構成について説明す
る。なお、図15において、上記の第1実施例及び第2
実施例と同一の構成部分については同一の番号を付して
説明を省略する。
【0075】図15において、1は位相補償器、2は位
相判定器、3はマルチプレクサ、4は積分器、7は差分
回路、8は電流センサ、9は電流検出器、10は演算処
理装置(ECU)、34はゲート駆動回路である。モー
タ制御を行う場合、定常状態の誘導モータの1相分の等
価回路として図18に示すようなT型等価回路が最も一
般的に用いられる。各定数はそれぞれRsが固定子抵
抗、lsおよびlrがインダクタンス、Mが各巻線間の
相互インダクタンス、Rrは回転子抵抗、ωseはモー
タ軸角速度を表す。このT型等価回路のボード線図を求
めると図19のようになる。すなわち高回転時には位相
遅れを生じ、電流指令と実電流との間に位相差が生じる
ことになる。
【0076】このT型等価回路を制御対象としたときの
閉ループ伝達関数は1次遅れ系となり、図20の位相補
償回路に電流指令を加えることにより、フィードフォワ
ード制御として位相補償を行う。これが位相補償器1で
ある。この位相補償器1は、電流指令値iu 、iv 、i
w が入力され、それぞれの電流指令値iu 、iv 、i w
に対して位相補償を行い、位相補償後電流指令値iu2
v2、iw2を得る。この位相補償器によりそのときのモ
ータ回転数に応じた実電流波形の位相を予測する。
【0077】位相判定器2は、この位相補償器1にて位
相補償された電流指令値iu2、iv2、iw2に基づいて現
在の位相θを得る。また、本第3実施例では、指令値と
して与える電流がどのようなモードにあるかということ
に着目し、その状態をコードで表すことにした。位相補
償器1を通って実電流と位相が等しくなった図21
(a)のような3相交流曲線があるとする。各相の瞬時
値と0レベルとを比較し、プラスの時は0、マイナスの
時は1というような信号を与えると、3相交流の1周期
は図21(b)のように6つのモードに分けられること
がわかる。3相をそれぞれ0または1で表現するため、
3ビットの信号ですべてのモードが表現されることにな
る。
【0078】なお、3ビットで表現される状態は8つあ
り、図21(b)のほかにすべての相がプラスの場合と
すべての相がマイナスの場合が考えられるが、本実施例
ではそれらのモードを表すコードは別の目的に使用する
ことにし、後で説明する。また、この3ビットの信号を
発生させる位相判定器2は、図21(c)にあるような
簡単な構成の比較器によって実現される。
【0079】また、本発明では、PI演算器21、23
の出力と、オフセットを持ってシフトされた三角波の差
をとることにより2相変調のPWM信号が得られるが、
このときのシフト量の求め方について、例えば、三角波
をシフトする場合について説明する。図22(a)に示
す如く、従来の三相変調においても各相の正弦波状の電
流指令値と三角波とを比較し、何れのレベルが高いかに
応じてPWM波形を生成している。図22(b)は、こ
の図22(a)の部分拡大図である。簡単のためにU相
PI演算器の出力が、図22(b)の一点鎖線の直線a
で表されるとし、この電位をVaとする。このとき本発
明の如くPWM信号のデューティ比を100%として二
相変調とするには三角波の正のピークがVaであればよ
い。よってそのシフト量を△Vaとすると、シフト量Δ
Vaは次式で求められる。
【0080】
【数22】△Va=Va−Vp=Va+(−Vp) つまり、シフト量ΔVaは三角波の負のピ−ク値とPI
出力との加算で求められる。次に電流指令値が直線bで
ある場合についてシフト量ΔVbを求めてみると上記の
場合と同様に、次式の如く求められる。
【0081】
【数23】△Vb=Vb−(−Vp)=Vb+Vp すなわち、シフト量ΔVbは三角波の正のピーク値とP
I出力との加算で求められる。他の相についても同様に
求められ、シフト量はPI出力と三角波の±ピ−ク値と
の加算で求められることがわかる。この加算を行う加算
器6は図23のような簡単な抵抗からなる回路により実
現でき、すべてのモードのシフト量を求め、適切なシフ
ト量を選択すればよいことがわかる。
【0082】では、このシフト量の演算とその選択につ
いて詳しく説明する。PI出力に相当する電位をそれぞ
れVu,Vv,Vwとすると、図23の抵抗回路部分で
すべてのモードに対するシフト量が求められる。それぞ
れのモードに対するシフト量は図24の様になる。この
中から図23のマルチプレクサ3によりそのモードにあ
ったシフト量を選択する。例えばモードが[011]の
場合、マルチプレクサ3により入力端子2が選択され、
シフト量はVu−Vpとなる。
【0083】このマルチプレクサ3にて出力されたシフ
ト量は、積分器4を介して加算器6に入力され、この加
算器6にて三角波のレベルに加算することで、オフセッ
トを持った三角波としている。このオフセットを持つ三
角波は、比較器31、32、33に入力され、電流指令
値をPI演算したSU 、SV 、SW とそれぞれ比較する
ことで、デューティ比、即ちPWM信号に変換する。そ
して、ゲ−ト駆動回路34を介して3相インバ−タにP
WM信号による電圧指令を加える。これによりモータ1
0の入力電流が電流指令値通りに流れモータが制御され
る。
【0084】この時、特定相のスイッチングを停止させ
る2相変調を用いてモータを制御する。この2相変調の
方法としては、上記にて説明したように、電流指令の位
相に応じてスイッチングを停止させる相を決定し、スイ
ッチングを停止させる指令値を三角波に加えて2相変調
のPWM波形をつくっている。ところで、ゲート駆動回
路34は、比較器31、32、33からのPWM信号を
受けて、三相インバータ62のスイッチング素子620
〜625のゲートを駆動してインバータの制御を行う。
センサ8は、三相インバータ62によりモータ66を駆
動している実電流を検出する電流センサであり、何れか
2つの相が検出できれば良い。この実施例ではU相とW
相の電流を検出している。そして、このセンサ8にて検
出された実電流は、電流検出器9にて電流指令値iu
w と比較できる実電流信号iu1、iw1にする。
【0085】上記の2相変調においては電流指令のモー
ドが変わる度にシフトする相が切り替わり、各相のデュ
ーティ比が急変して量の切り替えが行われるわけである
が、この時モータの各相の平均電位が図25(a)の実
線のようにステップ的に変化し、電流制御マイナループ
の応答が追従できず電流波形に歪が現れる。これを防止
するため、図25(b)の如くオペアンプ41とコンデ
ンサ42と可変抵抗43で構成される積分器4を設けて
ステップ状の変化を緩和し、制御系に与える外乱を減少
させる。この結果、図25(a)のステップ状の変化は
破線の様になり、電流制御マイナループの応答範囲内に
落ちつくことができる。
【0086】また、三相インバータ62の制御におい
て、2相変調はすべての場合に有効ではなく、3相変調
で制御した方がよい場合もある。このような場合に本発
明では2相変調と3相変調の切り替えが容易にできるの
も一つの特徴である。本実施例では、2相変調のPWM
波形を作る段階で三角波をシフトするという方法を用い
ている。すなわちこのシフト量を0とすると、一般の3
相変調方式のPWM波形によるモータ制御と何等変わり
がなくなる。そこで、位相判定器2の出力側に、図26
の様な、3つのアンド回路44、45、46を有し、こ
のアンド回路44、45、46のそれぞれに位相判定器
2の出力が入力される回路47を設ける。この回路47
ではアンド回路44、45、46に対して抵抗48を介
して電源(図示省)に接続した状態での「High」信
号か、スイッチSWを介してグランドに接続した状態で
の「Low」信号が入力される。そこで、ECU10か
らの指令により図26中のスイッチSWをオンする事
で、3つのアンド回路44、45、46に「Low」信
号を入力して[000]のコード信号を出力することが
できる。マルチプレクサ3では、シフト量0のモード、
すなわち、オフセットする相を設けないようにするモー
ドを[000]のコードに対応させておき、このシフト
量0のモードを選択するようにすれば、3相変調と2相
変調の切り替えを任意のタイミングで行うことができ
る。
【0087】上記の如く第3実施例の構成によると、モ
ータの高回転領域でも歪の少ない実電流波形を得ること
ができ、2相変調によるスイッチングロスの低減効果を
全領域で得ることができる。また、スイッチング停止モ
ードのコード化を行うことにより、2相変調と3相変調
の切り替えを容易に、かつ任意のタイミングで行うこと
ができる。
【0088】また積分器により各相電位のステップ的な
変化を緩和することにより実電流への影響を抑えること
ができる。なお、上記の第1〜第3実施例では、三角波
にオフセットを持たせて二相変調する例について説明し
たが、これに限らず、正弦波状の電流指令値にそれぞれ
オフセットを持たせて二相変調としても良い。
【0089】次に、本発明の第4実施例について説明す
る。電気自動車は、加速時のパワ−を走行用バッテリか
ら取り出すために一般的に走行用バッテリには高電圧の
バッテリが使用される。この高電圧バッテリは、PWM
制御のスイッチング動作によるノイズが多いため、ま
た、安全性の観点から車室内に配線されていない。
【0090】従って、制御装置は図28のように信号処
理部70とパワ−制御部71の二つのコンポ−ネントに
分けて搭載されるのが一般的である。信号処理部70
は、アクセル踏込量72などからCPU702の処理に
よりモ−タ電流指令値を作り、パワ−制御部71で検出
された電流検出信号との偏差からPI補償してPWM制
御信号を作る。パワ−制御部71は、PWM制御信号に
基づいてインバ−タ62を駆動してモ−タ66に通電
し、その電流をセンサ8で検出する。この装置に於い
て,電流検出信号が断線故障などによってなくなると、
フィ−ドバック制御量がなくなるため過大な電流が流れ
る。また、PWM制御信号が断線するとインバ−タ62
が正常に駆動できず、制御不能の電流が流れる可能性が
ある。自動車は断線故障まで設計上考慮する必要がある
ため、制御装置のインタフェ−ス仕様が複雑になるとい
う問題がある。
【0091】そこで、第4実施例では、断線故障を自動
的に判別できるインタフェ−ス仕様とすること、そし
て、パワ−制御部71内に定電流制御回路部を内蔵させ
ることにより信号処理部70からアナログ電源を省略さ
せて低コスト化と高信頼性の実現することを図るもので
ある。図29には、第4実施例のシステム構成図を示
す。
【0092】信号処理部74は、アクセルセンサ72や
ブレ−キセンサ73からの信号をA/D変換器701に
よって読みとり、この信号をCPU703で処理する。
そして、PWM信号発生器741にてモ−タ電流指令値
としてPWM信号を出力する。パワ−制御部75は、モ
−タ電流指令値であるPWM信号発生器741からのP
WM信号を電流指令変換器751で3相のアナログ電流
指令値に変換する。インバ−タ62の出力電流は電流セ
ンサ8で検出され、偏差算出器11、13にて前述の電
流変換器751で設定された電流指令値と各々偏差を求
める。この偏差は、各PI補償器21、23に入力され
てフィ−ドバック制御される。PI演算された各々の偏
差は、PWM変換器30でデュ−ティ信号に変換され、
ゲ−ト駆動回路34に接続されてインバ−タ62を駆動
してモ−タ66の制御が行われる。
【0093】ゲ−ト駆動回路34には、電流制限器71
1が接続されており、この電流制限器711では過電流
の有無を判定し、過電流ならばゲート駆動回路34の全
てのゲ−トをオフしてインバ−タ62を停止させてモー
タ66を保護している。また、3相電流検出信号を全波
整流器704で直流レベルに変換してモ−タ電流として
信号処理部74に伝える。そして、A/D変換器701
によってCPU702に取り込み、モ−タ電流指令値と
比較することにより、電流サ−ボ系が正常であるか故障
診断を行うことができる。
【0094】ところで、モ−タ66には交流電流が流れ
ることから、電流検出及び定電流制御回路は、±電源が
パワ−制御部75に必要となる。しかし、全波整流で直
流レベルに変換されモ−タ電流の大きさだけが必要な信
号処理部74は単電源回路でよく、図28に示す装置と
比べて、ガソリン自動車と同程度の回路構成となり低コ
スト化が実現できる。
【0095】次に、信頼性を向上させるインタフェ−ス
仕様について説明する。信号処理部74からパワ−制御
部75に送るモ−タ電流指令値のPWM信号化について
説明する。電気自動車は起動や加速トルクを必要とする
ことから、インダクションモ−タのベクトル制御が採用
される。このベクトル制御は、3相各々に正弦波電流を
流し、次のような関係が成立する。
【0096】
【数24】Iu =Ip ・sin(ωt+θu )
【0097】
【数25】Iv =Ip ・sin(ωt+θv )
【0098】
【数26】Iw =Ip ・sin(ωt+θw )
【0099】
【数27】Iu +Iv +Iw =0 ベクトル制御は、CPU702で演算処理されてパラメ
−タとして電流振幅指令Ip と位相指令sin(ωt+θ)
が求められる。また、数式27からIw はIw=−(Iu
+Iv )で求められる。自動車の配線は断線故障を想
定してシステムの安全性を考える必要があることから、
重要な信号は冗長設計が求められる。
【0100】図30のように電流振幅指令Ip と二つの
位相指令により3相電流指令を求めることで、いずれか
の信号がない場合には乗算器の出力が零となり全ての相
の電流指令が零となるため冗長設計になる。また、乗算
となるため、各々の分解能の積での分解能となる。次
に、電流指令値のPWM信号化について説明する。
【0101】図31のようにPWM信号のデュ−ティ比
は、最小値と最大値を設けて必ず信号が0→1または1
→0に変化するような信号とした。この信号をマイクロ
プロセッサの故障診断に用いられるウォッチドッグタイ
マに接続すると断線故障を判定できる。図31の信号変
調領域に対して、図32のような特性を持たせる。電流
振幅指令は正の信号だけでよいが、位相指令は正負の信
号となるためデュ−ティ=50%のとき零となるような
特性とする。
【0102】図32のような特性を実現する回路を図3
3に示す。信号処理部74とパワ−処理部75とのイン
タフェ−スは、ノイズに強い電流ル−プとするためフォ
トカプラ−76、77、78を用いる。これにより、グ
ランド電位の変動に関係なくなる。まず、電流振幅指令
信号により、フォトカプラ−78がオン−オフする。抵
抗901は、抵抗902に比べて十分小さいため、ウォ
ッチドッグタイマ93に0または1の信号が伝わる。ま
た、抵抗902を介してコンデンサ903の充放電が行
われる。そこで、抵抗902とコンデンサ903からな
るフィルタ−周波数を電流振幅指令のPWM周波数より
も十分小さな周波数に設定すれば、PWM信号が直流レ
ベルに変換される。PWM信号は図31のようにデュ−
ティ比が最小値以下にならないことから、オフセット電
圧発生器94にて最小値に見合うオフセット電圧を発生
し、このオフセット電圧とコンデンサ903の出力電圧
とを差動増幅器95に接続して、図32のような特性が
得られる。
【0103】このとき、フォトカプラ−78の信号変化
の有無をウォッチドッグタイマ93で検出する。変化が
なければ、コンデンサ903と並列に接続されているト
ランジスタ904をオンして電流振幅指令を零とする。
差動増幅器95の出力電圧を反転増幅器96(但し、増
幅ゲイン=1)により電流振幅指令の±信号を作る。
【0104】位相指令を検出するフォトカプラ−76、
77は、各々アナログスイッチ971、981とウォッ
チドッグタイマ91、92に接続されている。アナログ
スイッチには前述の電流振幅指令の±信号が接続され、
位相指令のデュ−ティ比によって±信号がアナログスイ
ッチの出力に現れる。これを抵抗を介して積分器を構成
するオペアンプ972、982に接続すると、積分器を
構成する抵抗973とコンデンサ974のフィルタ−周
波数がPWM周波数よりも十分低いので、電流振幅と同
様に直流レベルに変換されて各相電流指令値に変換され
る。このとき、コンデンサ974の充電電流は、アナロ
グスイッチの出力電圧、即ち電流振幅指令に比例する。
従って、図30のような各相の電流指令値が得られる。
【0105】また、位相指令信号を入力する入力線が断
線故障すると、ウォッチドッグタイマ91または92に
よって判別され、アナログスイッチ975または985
によってグランド電位に短絡する。これにより、積分器
972または982の出力が零となり、自動的に断線故
障した信号の出力が安全サイドに固定される。上記の如
く本実施例では、ウォッチドッグタイマ91、92、9
3によってアナログ出力を零に固定するようにしたが、
例えば、ROM等で構成し、インバ−タの禁止条件にし
てどれか一つでも検出されるとオフする構成としてもよ
い。3相インダクションモ−タの相電流周波数は、現実
的には0から約200Hz程度であるので、PWM周波
数は20倍以上の5kHz以上であればよい。すると、
CPUのクロック周波数も上がり、5kHz=200μ
sならば、デュ−ティ分解能も8bit 以上確保できる。
【0106】上記第1〜第3実施例においても第4実施
例の如く構成することで、電気自動車においても冗長な
設計とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の第1実施例を示す、三相インバー
タのデューティ比制御装置の回路構成を示す図である。
【図2】積分要素を有する回路の一例を示す図である。
【図3】図2の回路にパルス電圧を印加した時の電流波
形を示す図である。
【図4】パルス電圧のデューティ比と平均電流との関係
を示す図である。
【図5】実施例の説明に供する三相回路図である。
【図6】各相の電流波形を示す図である。
【図7】u相のスイッチング波形を示す図である。
【図8】本実施例の要部の回路構成を示す図である。
【図9】電流指令と基準波との関係を示す図である。
【図10】電流指令と基準波との関係を示す図である。
【図11】本発明の第2実施例の回路構成を示す図であ
る。
【図12】電流周波数と位相差との関係を示す図であ
る。
【図13】電気自動車の全体構成図である。
【図14】インバータの内部構成図である。
【図15】本発明の第3実施例の回路構成を示す図であ
る。
【図16】(a)は、各相の電流波形を示す図である。
(b)は、U相のPWM波形を示す図である。
【図17】電流指令値と実電流との関係を示す図であ
る。
【図18】T型等価回路を示す図である。
【図19】図18に示すT型等価回路のボード線図であ
る。
【図20】位相補償回路を示す図である。
【図21】(a)は、各相の電流波形を示す図である。
(b)は、コード信号を示す図である。(c)は、位相
判定器を示す図である。
【図22】(a)は、従来方式による各相の電流波形と
PWM波形を示す図である。(b)は、(a)の部分拡
大図である。
【図23】加算器を示す図である。
【図24】コードとシフト量との関係を示す図である。
【図25】(a)は、電流波形を示す図である。(b)
は、積分器4を示す構成図である。
【図26】2相変調方式と3相変調方式の切換回路を示
す図である。
【図27】(a)は、従来の二相変調方式のインバータ
制御を用いたシステム図である。(b)は、従来の二相
変調方式における電流指令値を示す図である。
【図28】従来の電気自動車制御装置の全体構成図であ
る。
【図29】本発明の第4実施例の全体構成図である。
【図30】電流指令変換器の詳細図である。
【図31】PWM信号のデューティ比を示す図である。
【図32】位相指令信号及び電流振幅信号の特性図であ
る。
【図33】電流指令変換器の構成図である。
【図34】特許請求の範囲に対応する図である。
【符号の説明】
1 位相補償器(位相補償手段) 2 位相判定器 3 マルチプレクサ 4 積分器 5 基準波発生器 6 加算器 7 差分回路 8 センサ(検出手段) 9 電流検出器 10 ECU 11、12、13 偏差算出器(偏差算出手段) 21、22、23 PI演算器 31、32、33 比較器(信号発生手段) 25 第1rom(信号変更手段) 27 第2rom(信号変更手段) 62 三相インバータ(インバータ) 66 モータ(多相交流モータ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 鑑二 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多相交流モータと、 この多相交流モータの各相に対応する複数の駆動信号を
    前記多相交流モータに出力するインバータと、 このインバータの各相を制御する駆動指令信号と基準の
    波形である基準波形とに基づき前記インバータを駆動す
    る各相に対応したデューティ信号を発生する信号発生手
    段と、 前記各相に対応したデューティ信号の一つを所定の条件
    にて固定すると共に、このデューティ信号の一つを固定
    するための量に応じて他の相のデューティ信号を変更す
    る信号変更手段と、 を備えるインバータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記信号変更手段は、前記基準波形のレ
    ベルを切り換えて前記デューティ信号の一つを固定する
    と共に、他の相のデューティ信号を変更する請求項1記
    載のインバータ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記信号変更手段は、前記駆動指令信号
    の位相に基づきデューティ信号を固定する相を選択する
    請求項1もしくは請求項2記載のインバータ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記信号変更手段は、前記駆動指令信号
    のレベルを切り換えて前記デューティ信号の一つを固定
    すると共に、他の相のデューティ信号を変更する請求項
    1記載のインバータ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記信号発生手段は、前記インバータが
    前記モータに出力する各相の駆動信号を検出する検出手
    段と、 この検出手段にて検出された各相の駆動信号と前記各相
    の駆動指令信号との偏差を算出する偏差算出手段と、 を備え、この偏差算出手段にて算出された偏差と前記基
    準波形とに基づきデューティ信号を発生する請求項1乃
    至請求項4記載のインバータ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記信号変更手段は、前記偏差のレベル
    を切り換えて前記デューティ信号の一つを固定すると共
    に、他の相のデューティ信号を変更する請求項5記載の
    インバータ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記インバータは、電源に直列接続され
    た一対の半導体スイッチ3組で構成された三相インバー
    タであり、対になる半導体スイッチは、前記信号発生手
    段により互いに反転入力される請求項1乃至請求項6記
    載のインバータ制御装置。
  8. 【請求項8】 前記駆動指令信号に対する前記駆動信号
    の位相遅れを予測して駆動指令信号の位相補償を行う位
    相補償手段を備える請求項1乃至請求項7記載のインバ
    ータ制御装置。
  9. 【請求項9】 前記信号変更手段は、固定された相の偏
    差と前記基準波形との差分を算出する差分算出手段と、 この差分算出手段により算出された差分に応じて前記基
    準波形をオフセットする切換手段と、 を備え、このオフセットされた基準波形に基づいて、他
    の相のデューティ信号を発生する請求項5乃至請求項8
    に記載のインバータ制御装置。
  10. 【請求項10】 前記信号変更手段によるデューティ信
    号の固定を禁止する信号変更禁止手段を備える請求項1
    乃至請求項9記載のインバータ制御装置。
  11. 【請求項11】 前記信号変更手段におけるデューティ
    信号の変化を緩和する緩和手段を備える請求項1乃至請
    求項10記載のインバータ制御装置。
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