JPH0623265U - 極低温容器 - Google Patents
極低温容器Info
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Landscapes
- Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 通常は、極低温冷凍機による冷却のみを行
い、断熱構造を簡略化して容器の小型軽量化を図る。 【構成】 高温超電導線材を用いた超電導コイル1を収
納し、外部からの輻射熱を遮断する熱シールド3と、こ
のシールドを内蔵し、内部を真空状態に保持するクライ
オスタット4を具える極低温容器で、熱シールドが高温
側、超電導機器が低温側となる2段の温度レベルに冷却
できるようそれぞれに熱接続された極低温冷凍機5を具
える。通常は、上記冷凍機5による冷却で足りる。又、
必要時のみ液体窒素が供給できる冷却管8を具え、超電
導コイル1及び熱シールド3を冷却することで効率的な
冷却を行う。
い、断熱構造を簡略化して容器の小型軽量化を図る。 【構成】 高温超電導線材を用いた超電導コイル1を収
納し、外部からの輻射熱を遮断する熱シールド3と、こ
のシールドを内蔵し、内部を真空状態に保持するクライ
オスタット4を具える極低温容器で、熱シールドが高温
側、超電導機器が低温側となる2段の温度レベルに冷却
できるようそれぞれに熱接続された極低温冷凍機5を具
える。通常は、上記冷凍機5による冷却で足りる。又、
必要時のみ液体窒素が供給できる冷却管8を具え、超電
導コイル1及び熱シールド3を冷却することで効率的な
冷却を行う。
Description
【0001】
本考案は、酸化物超電導線材を用いた超電導機器の冷却用容器に関するもので ある。
【0002】
従来、酸化物超電導機器の冷却方法には、 超電導機器を液体ヘリウム,液体窒素等の冷媒を用いて冷やす。 超電導機器を極低温冷凍機を用いて冷やす。 の2通りがあるが、の方法として、例えば特開平4−106373号公報に示される ものがある。これは、4.2Kまで超電導機器を冷やすために3段の熱ステージ を持ち、第1、第2の熱ステージを各熱シールドに熱接続し、第3の熱ステージ を超電導機器に熱接続して冷却することが行われている。そして、初期冷却時、 冷却を早めるため、超電導機器に液体ヘリウムガスを流す冷却管が具えられる。
【0003】
しかし、通常冷凍機の効率は到達温度に大きく依存し、例えば4.2Kにおい て3Wの熱負荷を冷やすのに、約6.4KWの入力電力が必要となり、装置の重 量も約300kgと大きくなる。
【0004】 又、クライオスタット容器の真空部容量が4.2Kの場合、熱侵入を抑制する ため、充分な熱シールドを行う必要から断熱空間も大きくなり、クライオスタッ ト容器全体が大型化せざるを得なかった。
【0005】
本考案は上記の問題点を解決するためになされたもので、その特徴は、高温超 電導線材を用いた超電導機器を収納し、外部からの輻射熱を遮断する熱シールド と、このシールドを内蔵し、内部を真空状態に保持する真空容器を具える極低温 容器であって、前記熱シールドが高温側、超電導機器が低温側となる2段の温度 レベルに冷却できるようそれぞれに熱接続された極低温冷凍機を具えると共に、 必要時のみ液体窒素が供給され、前記超電導機器及び熱シールドを冷却する冷却 管を具えたことにある。
【0006】
冷凍機の効率は到達温度に大きく依存することは先に述べたが、本考案容器は 同温度をできるだけ高くするために高温超電導材料を用いている。例えば、(B iPb)2 Sr2 Ca2 Cu3 Oy高Tc相の超電導線材でのJc−B特性を図 3に示す。
【0007】 図示のように、20KでのJcは4.2Kの場合に比べて若干低下するものの 、コイル性能の大幅な低下は見られない。従って、このような高温超電導線材を 用いれば、冷凍機の到達温度を20Kとすることができる。この場合、3Wの熱 負荷を冷却するのに、4.2Kの場合の半分以下の入力電力ですみ、重量も1/ 3と軽量化できる。
【0008】 又、クライオスタット容器の真空部容量が20Kの場合、超電導機器の比熱が 4.2Kの場合に比べ約100倍になるので、断熱部を減らして熱侵入量が増え ても容易に機器が温度上昇しないため容器が小型化できる。
【0009】 そして、通常は冷凍機のみを用いて冷却を行うが、超電導機器が大型化して冷 却機の能力が不足する場合、或は常温から極低温への初期冷却時等には、超電導 機器及び熱シールドにつながる冷却管を介して、液体窒素を供給し冷却を行う。 超電導機器のみならず、熱シールドにも冷却管を配設することで、一層効率的な 冷却を行うことができる。この場合、一旦20Kに迄冷却されれば、超電導機器 自体からの発熱はごく僅かなので、冷凍機による冷却のみで運転することができ る。
【0010】
以下、図に基づいて本考案実施例を説明する。図1は、本考案実施例の構成を 示す概略図である。図において、1はボビン2に巻回された超電導コイルで、高 温超電導線材により構成され、ボビン2と共に熱シールド3に収納されている。 このような熱シールド3は、さらに冷凍機5付きクライオスタット4に内蔵され ている。
【0011】 この冷凍機5は、コンプレッサ(図示せず)に接続されて、クライオスタット 4内を所定の真空状態に保持すると共に、第1及び第2のコールドヘッド6,7 を具え、前記熱シールド3及び超電導コイル1を異なる2段の温度レベルに冷却 する。
【0012】 熱シールド3は、例えば銅シールドの外周を断熱材で取り巻いたもので、この 銅シールドが冷凍機の第1コールドヘッド6と熱接続されて、77Kにまで冷却 される(高温側)。一方、第2コールドヘッド7は、ボビン2の上フランジ2a に熱接続され、コイル1を20Kにまで冷却する(低温側)。ここで、第2のコ ールドヘッド7とボビンの上フランジ2aが一体に構成されておれば、接触によ る熱伝達のロスを最少に抑えることができる。
【0013】 そして、クライオスタット容器外部から熱シールド3及びボビン2に冷却管8 が配設されている。これは、熱シールド3及びボビン2の周囲を取り囲むように 配置され、必要時のみ液体窒素を供給して、熱シールド2及びボビン2(コイル 1)を冷却するものである。
【0014】 このような構成の極低温容器で、通常は冷凍機の運転のみで、超電導コイルを 所定の極低温に冷却することができる。但し、常温から極低温への初期冷却時な どは、冷却管を介して液体窒素を供給することで、一層効率的な冷却を行うこと ができる。
【0015】 実際にBiPb超電導線材(銀シース材)を用いてソレノイドコイルを製作し 、上記構成の容器を用いて冷却を行い、設計通りの磁場が発生できるかどうかテ ストしてみた。テスト条件は以下の通りである。 (1) コイル構造 ボビン:銅製で、その上フランジが第2コールドヘッドと一体化されてい る。 外径100mm,内径50mm,高さ60mm コイル占有率0.85,電流I=100A 導 体:寸法 4mm幅×0.26mm厚 絶縁 ポリイミドテープ12.5μm (2) クライオスタット構造 クライオスタット:外径160mmφ×高さ500mm 材質SUS304 熱シールド:銅シールドを第1コールドヘッドと熱接続するため固定。 銅シールドの外周に、マイラーフィルムにAlを蒸着したも のとガラス繊維布を交互に積層した多層断熱材(スーパーイ ンシュレーション)を約20mm厚巻回。
【0016】 その結果、冷凍機を作動させ約4時間で20Kまで冷却できた。又、コイルパ ワーリードよりDC電流を流し、70Aまでクエンチなく通電できることが確認 された。このときの発生磁場は0.8テスラであった。
【0017】
以上説明したように、本考案容器によると、冷凍機の到達温度を従来のものと 比べ高くできるため、断熱構造などを簡略化でき、冷凍機及び真空容器の小型軽 量化が図れる。又、取り扱いも容易で、通常は冷凍機による冷却を行い、必要時 のみ液体窒素を供給して、効率的な冷却を行えばよい。従って、特にリニアモー ターカー等の移動体機に用いると効果的である。
【図1】本考案容器の構成を示す概略図である。
【図2】図1における第2コールドヘッドとボビンの接
合状態を示す構成図である。
合状態を示す構成図である。
【図3】高温超電導線材のJc−B特性を示すグラフで
ある。
ある。
1 超電導コイル 2 ボビン 2a 上フランジ 3 熱シールド 4 クライオスタット 5 冷凍機 6 第1コールドヘッド 7 第2コールドヘッド 8 冷却管
Claims (1)
- 【請求項1】 高温超電導線材を用いた超電導機器を収
納し、外部からの輻射熱を遮断する熱シールドと、この
シールドを内蔵し、内部を真空状態に保持する真空容器
を具える極低温容器であって、前記熱シールドが高温
側、超電導機器が低温側となる2段の温度レベルに冷却
できるようそれぞれに熱接続された極低温冷凍機を具え
ると共に、必要時のみ液体窒素が供給され、前記超電導
機器及び熱シールドを冷却する冷却管を具えたことを特
徴とする極低温容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992063972U JP2607661Y2 (ja) | 1992-08-19 | 1992-08-19 | 極低温容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992063972U JP2607661Y2 (ja) | 1992-08-19 | 1992-08-19 | 極低温容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0623265U true JPH0623265U (ja) | 1994-03-25 |
JP2607661Y2 JP2607661Y2 (ja) | 2002-03-04 |
Family
ID=13244715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992063972U Expired - Lifetime JP2607661Y2 (ja) | 1992-08-19 | 1992-08-19 | 極低温容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2607661Y2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11288809A (ja) * | 1998-03-31 | 1999-10-19 | Toshiba Corp | 超電導マグネット装置 |
JP2003022907A (ja) * | 2001-07-09 | 2003-01-24 | Kyushu Electric Power Co Inc | 超電導磁石 |
CN108233666A (zh) * | 2016-12-09 | 2018-06-29 | 费斯托股份有限两合公司 | 运送系统 |
CN117048653A (zh) * | 2023-10-12 | 2023-11-14 | 西南交通大学 | 一种用于超导磁悬浮列车的低温恒温装置及方法 |
-
1992
- 1992-08-19 JP JP1992063972U patent/JP2607661Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11288809A (ja) * | 1998-03-31 | 1999-10-19 | Toshiba Corp | 超電導マグネット装置 |
JP2003022907A (ja) * | 2001-07-09 | 2003-01-24 | Kyushu Electric Power Co Inc | 超電導磁石 |
CN108233666A (zh) * | 2016-12-09 | 2018-06-29 | 费斯托股份有限两合公司 | 运送系统 |
CN117048653A (zh) * | 2023-10-12 | 2023-11-14 | 西南交通大学 | 一种用于超导磁悬浮列车的低温恒温装置及方法 |
CN117048653B (zh) * | 2023-10-12 | 2023-12-12 | 西南交通大学 | 一种用于超导磁悬浮列车的低温恒温装置及方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2607661Y2 (ja) | 2002-03-04 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |