JP2607661Y2 - 極低温容器 - Google Patents

極低温容器

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JP2607661Y2
JP2607661Y2 JP1992063972U JP6397292U JP2607661Y2 JP 2607661 Y2 JP2607661 Y2 JP 2607661Y2 JP 1992063972 U JP1992063972 U JP 1992063972U JP 6397292 U JP6397292 U JP 6397292U JP 2607661 Y2 JP2607661 Y2 JP 2607661Y2
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JP
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superconducting
heat shield
cryogenic
temperature
heat
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健吾 大倉
謙一 佐藤
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、酸化物超電導線材を用
いた超電導機器の冷却用容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、酸化物超電導機器の冷却方法に
は、超電導機器を液体ヘリウム,液体窒素等の冷媒を
用いて冷やす。超電導機器を極低温冷凍機を用いて冷
やす。の2通りがあるが、の方法として、例えば特開
平4−106373号公報に示されるものがある。これは、
4.2Kまで超電導機器を冷やすために3段の熱ステー
ジを持ち、第1、第2の熱ステージを各熱シールドに熱
接続し、第3の熱ステージを超電導機器に熱接続して冷
却することが行われている。そして、初期冷却時、冷却
を早めるため、超電導機器に液体ヘリウムガスを流す冷
却管が具えられる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、通常冷凍機の
効率は到達温度に大きく依存し、例えば4.2Kにおい
て3Wの熱負荷を冷やすのに、約6.4KWの入力電力
が必要となり、装置の重量も約300kgと大きくな
る。
【0004】又、クライオスタット容器の真空部容量が
4.2Kの場合、熱侵入を抑制するため、充分な熱シー
ルドを行う必要から断熱空間も大きくなり、クライオス
タット容器全体が大型化せざるを得なかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は上記の問題点を
解決するためになされたもので、その特徴は、20Kで
電導状態を維持できる高温超電導線材を用いた超電導機
器を収納し、外部からの輻射熱を遮断する熱シールド
と、このシールドを内蔵し、内部を真空状態に保持する
真空容器を具える極低温容器であって、前記高温超電導
線材は、(BiPb) Sr Ca Cu Oy高Tc相であり、前記熱
シールドが高温側、超電導機器が20Kの低温側となる2
段の温度レベルに冷却できるようそれぞれに熱接続され
た極低温冷凍機を具えると共に、必要時のみ液体窒素が
供給され、前記超電導機器及び熱シールドを冷却する冷
却管を具えたことにある。
【0006】
【作用】冷凍機の効率は到達温度に大きく依存すること
は先に述べたが、本考案容器は同温度をできるだけ高く
するために高温超電導材料を用いている。例えば、(B
iPb)2 Sr2 Ca2 Cu3 Oy高Tc相の超電導線
材でのJc−B特性を図3に示す。
【0007】図示のように、20KでのJcは4.2K
の場合に比べて若干低下するものの、コイル性能の大幅
な低下は見られない。従って、このような高温超電導線
材を用いれば、冷凍機の到達温度を20Kとすることが
できる。この場合、3Wの熱負荷を冷却するのに、4.
2Kの場合の半分以下の入力電力ですみ、重量も1/3
と軽量化できる。
【0008】又、クライオスタット容器の真空部容量が
20Kの場合、超電導機器の比熱が4.2Kの場合に比
べ約100倍になるので、断熱部を減らして熱侵入量が
増えても容易に機器が温度上昇しないため容器が小型化
できる。
【0009】そして、通常は冷凍機のみを用いて冷却を
行うが、超電導機器が大型化して冷却機の能力が不足す
る場合、或は常温から極低温への初期冷却時等には、超
電導機器及び熱シールドにつながる冷却管を介して、液
体窒素を供給し冷却を行う。超電導機器のみならず、熱
シールドにも冷却管を配設することで、一層効率的な冷
却を行うことができる。この場合、一旦20Kに迄冷却
されれば、超電導機器自体からの発熱はごく僅かなの
で、冷凍機による冷却のみで運転することができる。
【0010】
【実施例】以下、図に基づいて本考案実施例を説明す
る。図1は、本考案実施例の構成を示す概略図である。
図において、1はボビン2に巻回された超電導コイル
で、高温超電導線材により構成され、ボビン2と共に熱
シールド3に収納されている。このような熱シールド3
は、さらに冷凍機5付きクライオスタット4に内蔵され
ている。
【0011】この冷凍機5は、コンプレッサ(図示せ
ず)に接続されて、クライオスタット4内を所定の真空
状態に保持すると共に、第1及び第2のコールドヘッド
6,7を具え、前記熱シールド3及び超電導コイル1を
異なる2段の温度レベルに冷却する。
【0012】熱シールド3は、例えば銅シールドの外周
を断熱材で取り巻いたもので、この銅シールドが冷凍機
の第1コールドヘッド6と熱接続されて、77Kにまで
冷却される(高温側)。一方、第2コールドヘッド7
は、ボビン2の上フランジ2aに熱接続され、コイル1
を20Kにまで冷却する(低温側)。ここで、第2のコ
ールドヘッド7とボビンの上フランジ2aが一体に構成
されておれば、接触による熱伝達のロスを最少に抑える
ことができる。
【0013】そして、クライオスタット容器外部から熱
シールド3及びボビン2に冷却管8が配設されている。
これは、熱シールド3及びボビン2の周囲を取り囲むよ
うに配置され、必要時のみ液体窒素を供給して、熱シー
ルド2及びボビン2(コイル1)を冷却するものであ
る。
【0014】このような構成の極低温容器で、通常は冷
凍機の運転のみで、超電導コイルを所定の極低温に冷却
することができる。但し、常温から極低温への初期冷却
時などは、冷却管を介して液体窒素を供給することで、
一層効率的な冷却を行うことができる。
【0015】実際にBiPb超電導線材(銀シース材)
を用いてソレノイドコイルを製作し、上記構成の容器を
用いて冷却を行い、設計通りの磁場が発生できるかどう
かテストしてみた。テスト条件は以下の通りである。 (1) コイル構造 ボビン:銅製で、その上フランジが第2コールドヘッドと一体化されてい る。 外径100mm,内径50mm,高さ60mm コイル占有率0.85,電流I=100A 導 体:寸法 4mm幅×0.26mm厚 絶縁 ポリイミドテープ12.5μm (2) クライオスタット構造 クライオスタット:外径160mmφ×高さ500mm 材質SUS304 熱シールド:銅シールドを第1コールドヘッドと熱接続するため固定。 銅シールドの外周に、マイラーフィルムにAlを蒸着したも のとガラス繊維布を交互に積層した多層断熱材(スーパーイ ンシュレーション)を約20mm厚巻回。
【0016】その結果、冷凍機を作動させ約4時間で2
0Kまで冷却できた。又、コイルパワーリードよりDC
電流を流し、70Aまでクエンチなく通電できることが
確認された。このときの発生磁場は0.8テスラであっ
た。
【0017】
【考案の効果】以上説明したように、本考案容器による
と、冷凍機の到達温度を従来のものと比べ高くできるた
め、断熱構造などを簡略化でき、冷凍機及び真空容器の
小型軽量化が図れる。又、取り扱いも容易で、通常は冷
凍機による冷却を行い、必要時のみ液体窒素を供給し
て、効率的な冷却を行えばよい。従って、特にリニアモ
ーターカー等の移動体機に用いると効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案容器の構成を示す概略図である。
【図2】図1における第2コールドヘッドとボビンの接
合状態を示す構成図である。
【図3】高温超電導線材のJc−B特性を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 超電導コイル 2 ボビン 2a 上フランジ 3 熱シールド 4 クライオスタット 5 冷凍機 6 第1コールドヘッド 7 第2コールドヘッド 8 冷却管
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−106373(JP,A) 特開 昭64−89302(JP,A) 特開 昭63−67706(JP,A) 特開 昭63−278386(JP,A) 特開 昭63−292611(JP,A) 特開 平3−82176(JP,A) 特開 平4−188707(JP,A) K.Sato,et.al.Jour nal of Applied Phy sics,vol.70,no.10,15 Nov.1991,p.6484−6488

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 20Kで超電導状態を維持できる高温超電
    導線材を用いた超電導機器を収納し、外部からの輻射熱
    を遮断する熱シールドと、このシールドを内蔵し、内部
    を真空状態に保持する真空容器を具える極低温容器であ
    って、前記高温超電導線材は、(BiPb) Sr Ca Cu Oy
    高Tc相であり、前記熱シールドが高温側、超電導機器が
    20Kの低温側となる2段の温度レベルに冷却できるよう
    それぞれに熱接続された極低温冷凍機を具えると共に、
    必要時のみ液体窒素が供給され、前記超電導機器及び熱
    シールドを冷却する冷却管を具えたことを特徴とする極
    低温容器。
  2. 【請求項2】 極低温冷凍機は、熱シールド及び超電導
    機器のそれぞれに熱接続する第1及び第2コールドヘッ
    ドを具え、 前記超電導機器は、第2コールドヘッドと一体に構成さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の極低温容
    器。
  3. 【請求項3】 超電導機器は、高温超電導線材が巻回さ
    れたボビンを具え、 極低温冷凍機は、熱シールド及び超電導機器のそれぞれ
    に熱接続する第1及び第2コールドヘッドを具え、 前記第2コールドヘッドは、ボビンの軸方向から熱接続
    するように配置されたことを特徴とする請求項1または
    2に記載の極低温容器。
JP1992063972U 1992-08-19 1992-08-19 極低温容器 Expired - Lifetime JP2607661Y2 (ja)

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JPH0623265U JPH0623265U (ja) 1994-03-25
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JP4799770B2 (ja) * 2001-07-09 2011-10-26 九州電力株式会社 超電導磁石
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