JPH0623232Y2 - 汎用形コンバインの投込式供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、手刈りなどで採集した小豆などの作物をフィ
ーダ室の前方側から投込式で供給できるようにした汎用
形コンバインの投込式供給装置に関する。

［従来の技術］ 従来は、脱穀部の前部に連通して昇降できるフィーダ室
の前部には、掻込リール、刈刃、掻込オーガなどを配備
した刈取部を連通連設して構成する汎用形コンバインに
おいて、手刈りなどで採集した小豆などの作物は、前記
刈取部に投込んで供給するようになっていた。

［考案が解決しようとする問題点］ すなわち、掻込リールを取外したり、また、掻込リール
を刈刃を駆動した状態で作物を投げ込んでいたので、非
常に危険な作業となり、しかも、作業性も悪い、といっ
た問題点を有していた。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、その問題点を解決し、安全性および作業性良
く投込作業ができるようにしたものであり、そのため、
刈取部の後端部をフィーダ室の前端部に着脱自在に連結
するとともに、フィーダ室の前端部には、上方側および
後方側を開放したホッパーの後部を着脱自在に連結して
構成したものである。

［作用］ したがって、刈取部を取り外してホッパーをフィーダ室
の前端部に連結すると、ホッパーに投込むだけで安全に
供給作業を行うことができることになり、また、フィー
ダ室を上昇させてホッパーに供給すると、フィーダ室内
の搬送性能が良くなって良好に脱穀部へ供給できること
になり、しかも、ホッパーの連結により機体前部の横幅
が狭くなって機動性の良い供給作業ができることにな
る。

［実施例］ 次に、図面に示す実施例について説明する。第２図は汎
用形コンバインの側面図を示し、両クローラ(5)により
支持する機体上にはスクリュー形シリンダ(6)などを内
装した脱穀部(A)を搭載し、該脱穀部(A)の前部にはチェ
ーン式コンベア(7)を内装したフィーダ室(B)の後部を連
通連設するとともに、下方に介装した油圧シリンダ(8)
によりフィーダ室(B)が後部を支点として回動しながら
昇降できるように装設し、前記脱穀部(A)の横側方に搭
載した籾タンク(9)の前方には搭乗運転部(D)を連設し、
フィーダ室(B)の前端部には、掻込リール(1)、刈刃
(2)、掻込オーガ(3)などを配備した幅広の刈取部(C)の
後部を連結して従来形構造同様に構成する。

前記フィーダ室(B)の開口した前端部の上方には上向き
に突出する係合片(10)を固設するとともに下方には連結
片(11)を垂設し、前記フィーダ室(B)の前端側開口に合
致するよう前記刈取部(C)の後方枠部(12)に形成した連
通口(13)の上方には、前記係合片(10)に上方から嵌合で
きるフック金具(14)を横設し、前記連通口(13)の下方に
は、前記連結片(11)との間にボルトナット(15)(15)を挿
着して着脱自在に連結できる連結板(16)(16)を垂設し
て、刈取部(C)の後端部をフィーダ室(B)の前端部に着脱
自在に連結できるように構成する。

(4)はホッパー全体を示し、上面が４角形で開放すると
ともに後面が前記フィーダ室(B)の前端開口に合致でき
て開放するように側面３角状に形成し、その後面上部に
は前記フック金具(14)と同じ形状のフック金具(17)を横
方向に架設し、その後面下方にはフィーダ室(B)側の前
記連結片(11)に接合し手摺り前記ボルトナット(15)(15)
を挿着できる連結板(18)を垂設して構成する。

なお、前記油圧シリンダ(8)の作動によりフィーダ室(B)
を上昇させて支持する状態では、フィーダ室(B)に下部
側と油圧シリンダ(8)の先端部との間んにストッパーを
介装して固定支持できるように構成するが、図示省略す
る。

したがって、通常は、第２図に示すようにフィーダ室
(B)の前方に刈取部(C)を連結してコンバイン作業を行う
が、手刈りした小豆などの作物を投込式で供給する場合
には、ボルトナット(15)(15)を外すとともにフック金具
(14)を係合片(10)から外して刈取部(C)を取り外し、ホ
ッパー(4)の後面開口をフィーダ室(B)の前面開口に合致
さるようにしてフック金具(17)を係合片(10)に係合する
とともに、接合する連結板(18)と連結片(11)にボルトナ
ット(15)(15)を挿着すると、第１図および第５図に示す
ようにフィーダ室(B)の前方にホッパー(4)を連通連設す
ることができることになる。

そのため、ホッパー(4)の周囲は広くなるとともに可動
するものがないので、小豆などの作物を安全に投込むこ
とができることになり、また、投込みやすいように、第
１図に示すようにフィーダ室(B)を上昇させて支持して
おくと、チェーン式コンベア(7)の搬送部が弛い傾斜に
なるので、投込んだ作物を効率良く搬送して脱穀部(A)
へ供給できることになる。

［考案の効果］ このように本考案は、刈取部(C)を取外してホッパー(4)
をフィーダ室(B)の前端部に連通状に連結できるように
構成したので、手刈りした小豆などの作物を投込んで供
給する場合には、周囲が広くて投込みがしやすい状態で
しかも危険な可動部がない状態で安全良好に投込み作業
ができることになり、また、フィーダ室(B)を上昇させ
ておくと、投込みやすくしてしかもフィーダ室(B)内の
搬送性能を良好にして脱穀部(A)へ供給することができ
ることになり、ホッパー(4)を連結した場合の機体の機
動性も良くなって好適に実施できる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例である要部の側面図、第２図は
コンバインの全体の側面図、第３図は第２図の一部の拡
大側面図、第４図は刈取部の後部の背面図、第５図は第
１図の平面図、第６図は第１図の一部の拡大図、第７図
は第６図の分解図を示す。 (A)……脱穀部、(B)……フィーダ室 (1)……掻込リール、(2)……刈刃 (3)……掻込オーガ、(C)……刈取部 (4)……ホッパー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】脱穀部(A)の前部に連通して昇降できるフ
   ィーダ室(B)の前部には、掻込リール(1)、刈刃(2)、掻
   込オーガ(3)などを配備した刈取部(C)を連通連設して構
   成する汎用形コンバインにおいて、前記刈取部(C)の後
   端部を前記フィーダ室(B)の前端部に着脱自在に連結す
   るとともに、前記フィーダ室(B)の前端部には、上方側
   および後方側を開放したホッパー(4)の後部を着脱自在
   に連結して構成したことを特徴とする投込式供給装置。