JPH0623163U - 口出線の接続部構造体 - Google Patents

口出線の接続部構造体

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JPH0623163U
JPH0623163U JP3679592U JP3679592U JPH0623163U JP H0623163 U JPH0623163 U JP H0623163U JP 3679592 U JP3679592 U JP 3679592U JP 3679592 U JP3679592 U JP 3679592U JP H0623163 U JPH0623163 U JP H0623163U
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lead wire
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雄輔 小宮
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株式会社戸上電機製作所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接続金具の周囲に緩衝体を設けることによ
り、より簡単で加工工数が少なく、かつ、接続金具の隔
壁部にまで侵入した雨水等の水分が凍結したときの体積
膨張による圧力を吸収して接続金具の圧着部の緩み、芯
線の脱落、接続金具自体の破損及びガイシの破損等を防
止した口出線の接続部構造体を提供する。 【構成】 口出線の接続部構造体であって、この接続部
構造体は、接続金具(1)と接続導線(3) とを備えてい
る。接続金具(1) は、接続筒穴(2) と、この接続筒穴
(2) の奥に設けてある隔壁部(10)を有している。接続導
線(3) は、挿入された芯線(4) が上記接続筒穴(2) に固
着してある。接続金具(1) には、上記芯線(4) の先端部
と上記隔壁部(10)との間に上記接続筒穴(2) を貫通する
貫通孔(5) が設けてある。貫通孔(5) は、筒状に形成さ
れた非吸水性の弾性体(6) を外側から密接させて被覆し
てある。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は口出線の接続部構造体に係り、特に寒冷時における外部電線からの浸 入水の凍結対策をした口出線の接続部構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高圧開閉器等の電気機器、例えば柱上開閉器は口出線を有しており、この口出 線は架空線や引下げ線等に接続される。口出線が屋外にある場合は、雨水等の水 分が口出線の末端部より接続導線の芯線やその被覆絶縁物の細隙を伝って水切り 用の接続金具の隔壁部にまで侵入してそこで溜る。この為、寒冷地においてはそ の水分が凍結し、凍結時の体積膨張による圧力により、接続金具の圧着部が緩み 、芯線がずれて脱落したり、接続金具自体が破損して導通不良や水切り不良を発 生させ、更には接続金具の膨張圧力によってガイシが破損する等の課題点があっ た。この課題点を解決するものとして、実公昭55−3646号、実開昭52− 18982号に開示されたものをあげることができる。
【0003】 これらの公報に開示された構造によれば、接続筒孔の隔壁部と接続導線の先端 部との間に、詳しくは接続金具内に緩衝体を介在させ、寒冷地における口出線の 前記課題点を解決している。 しかし、その構造上多くの加工工数を必要としていた。
【0004】
【考案の目的】
そこで本考案の目的は、接続金具の周囲に緩衝体を設けることにより、より簡 単で加工工数が少なく、かつ、接続金具の隔壁部にまで侵入した雨水等の水分が 凍結したときの体積膨張による圧力を吸収して接続金具の圧着部の緩み、芯線の 脱落、接続金具自体の破損及びガイシの破損等を防止した口出線の接続部構造体 を提供することにある。
【0005】
【考案の構成】
上記目的を達成する為に講じた考案の構成は次の通りである。 第1の考案にあっては、 口出線の接続部構造体であって、この接続部構造体は、 接続筒穴とこの接続筒穴の奥に設けてある隔壁部を有する接続金具と、 挿入された芯線が上記接続筒穴に固着してある接続導線と、 を備え、 上記接続金具には、上記芯線の先端部と上記隔壁部との間に上記接続筒穴を貫 通する貫通孔が設けてあり、 上記貫通孔は、筒状に形成された非吸水性の弾性体を外側から密接させて被覆 してある、 口出線の接続部構造体、である。
【0006】 第2の考案にあっては、 口出線の接続部構造体であって、この接続部構造体は、 接続筒穴とこの接続筒穴の奥に設けてある隔壁部を有する接続金具と、 挿入された芯線が上記接続筒穴に固着してある接続導線と、 を備え、 上記接続金具には、上記芯線の先端部と上記隔壁部との間に上記接続筒穴を貫 通する貫通孔が設けてあり、 上記貫通孔は、外側から充填された非吸水性の弾性体で閉塞してある、 口出線の接続部構造体、である。
【0007】 作用・効果 芯線や被覆絶縁物の細隙を伝って接続筒穴内に侵入した水分は、凍結・融解を 繰り返す。これによって接続金具の内部では膨張圧力が接続金具内壁部に作用す る。 しかし、水分が凍結し、凍結時の体積膨張による圧力は、第1の考案に係る口 出線の接続部構造体の場合は、貫通孔を通って接続金具の外部に逃げ、弾性体の 弾性変形によって吸収される。 また、第2の考案に係る口出線の接続部構造体の場合は、外部から充填された 貫通孔内の弾性体の弾性変形によって吸収される。 この為、接続金具内壁部に作用する圧力は大きく低減し、接続金具の固着部の 緩みによる芯線のずれや又は外れ、接続金具の破損或はガイシの破損が防止でき る。
【0008】
【実施例】
本考案を図面に示した実施例に基づき更に詳細に説明する。図1ないし図3は 第1の考案に係る口出線の接続部構造体の一実施例を示すもので、図1は概略断 面図である。 口出線の接続部構造体は、接続金具1を備えている。接続金具1は、断面円形 状に形成してあり、接続筒穴2とこの接続筒穴2の奥に設けてある隔壁部10を 有している。接続筒穴2には接続導線3の芯線4が挿入され、芯線4は、かしめ 等によって接続筒穴2に固着してある。 接続金具1には、芯線4の先端部と隔壁部10との間に接続筒穴2を貫通する 貫通孔5が設けてある。 貫通孔5の外側には、非吸水性の弾性体6、例えば独立気泡形のスポンジゴム 等を外側から密接状態に配置し、貫通孔5を閉塞させてある。 このような接続部構造体は、ガイシ7の中に配設してあり、接続導線3とガイ シ7との間の空間部には、絶縁充填物9が充填してある。11は気密パッキンで ある。なお、貫通孔5の大きさは、例えば125mm2 の芯線を固着する接続金 具では、1mm2 以上の径を有しておれば凍結膨張圧力の影響はない。 また、貫通孔5の数は、通電電流に対して適正な通電断面積及び適正な強度が 確保できれば制限はされない。
【0009】 作用・効果 図2は水分の融解時の状態を示す説明図、図3は水分の凍結時の状態を示す説 明図である。 図2及び図3に示すように、芯線4や被覆絶縁物の細隙を伝って接続筒穴2内 に侵入した水分は、凍結・融解を繰り返す。これによって接続金具1の内部では 膨張圧力が接続金具1内壁部に作用する。水分が凍結し、凍結時の体積膨張によ る圧力は貫通孔5を通って接続金具1の外部に逃げ、更に弾性体6の弾性変形に よって吸収される為、接続金具1内壁部に作用する圧力は大きく低減し、接続金 具1の固着部の緩みによる芯線4のずれや接続金具1自体の破損或はガイシ7の 破損が防止できる。
【0010】 図4ないし図6は第2の考案に係る口出線の接続部構造体の一実施例を示すも ので、図4は概略断面図である。 接続金具1には、芯線4の先端部と隔壁部10との間に接続筒穴2を貫通する 貫通孔5が設けてある。貫通孔5には、外側から非吸水性の弾性体8、例えば流 動性を有したポリウレタンが充填してあり、ポリウレタンの固化後は貫通孔5を 閉塞させてある。接続導線3とガイシ7との間の空間部には、弾性体8と同じ物 質で充填してある。 弾性体8は接続導線3の先端部を支持固定している。 その他は大体において第1の考案に係る口出線の接続部構造体と同じであるの で、説明を省略する。 なお上記した第1の考案に係る口出線の接続部構造体と同一又は同等箇所には 同じ符号を付して示している。
【0011】 作用・効果 図5は水分の融解時の状態を示す説明図、図6は水分の凍結時の状態を示す説 明図である。 図5及び図6に示すように、芯線4や被覆絶縁物の細隙を伝って接続筒穴2内 に侵入した水分は、凍結・融解を繰り返す。これによって接続金具1の内部では 膨張圧力が接続金具1内壁部に作用する。水分が凍結し、凍結時の体積膨張によ る圧力は貫通孔5を通り、貫通孔5内の弾性体8は弾性変形してこれを吸収する 為、接続金具1内壁部に作用する圧力は大きく低減し、接続金具1の固着部の緩 みによる芯線4のずれや接続金具1自体の破損或はガイシ7の破損が防止できる 。 また、本実施例では、弾性体8で接続導線3とガイシ7との間の空間部を充填 すると同時に弾性体8で貫通孔5を閉塞させてある。つまり一工程で接続導線3 とガイシ7間の充填、及び貫通孔5の閉塞ができるので作業性がよく、気密パッ キンも不要でありコストダウンができる。 なお、本考案は図示の実施例に限定されるものではなく、実用新案登録請求の 範囲の記載内において数々の変形が可能である。
【0012】
【考案の効果】
本考案は以上のような構成である為次の効果を有する。 (1) 第1の考案にあっては、貫通孔は、筒状に形成された非吸水性の弾性体を外 側から密接させて被覆してある。 第2の考案にあっては、貫通孔は、外側から充填された非吸水性の弾性体で閉 塞してある。 この為何れも構造が簡単で作業性がよく、しかも接続金具の隔壁部にまで侵入 した雨水等の水分が凍結したときの体積膨張による圧力を吸収して接続金具の圧 着部の緩み、芯線の脱落、接続金具自体の破損及びガイシの破損等を防止した口 出線の接続部構造体が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の考案に係る接続構造体の概略断面図であ
る。
【図2】第1の考案に係る接続構造体の水分の融解時の
状態を示す説明図である。
【図3】第1の考案に係る接続構造体の水分の凍結時の
状態を示す説明図である。
【図4】第2の考案に係る接続構造体の概略断面図であ
る。
【図5】第2の考案に係る接続構造体の水分の融解時の
状態を示す説明図である。
【図6】第2の考案に係る接続構造体の水分の凍結時の
状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 接続金具 2 接続筒穴 3 接続導線 4 芯線 5 貫通孔 6 弾性体 8 弾性体 10 隔壁部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口出線の接続部構造体であって、この接
    続部構造体は、 接続筒穴(2) とこの接続筒穴(2) の奥に設けてある隔壁
    部(10)を有する接続金具(1) と、 挿入された芯線(4) が上記接続筒穴(2) に固着してある
    接続導線(3) と、 を備え、 上記接続金具(1) には、上記芯線(4) の先端部と上記隔
    壁部(10)との間に上記接続筒穴(2) を貫通する貫通孔
    (5) が設けてあり、 上記貫通孔(5) は、筒状に形成された非吸水性の弾性体
    (6) を外側から密接させて被覆してある、 口出線の接続部構造体。
  2. 【請求項2】 口出線の接続部構造体であって、この接
    続部構造体は、 接続筒穴(2) とこの接続筒穴(2) の奥に設けてある隔壁
    部(10)を有する接続金具(1) と、 挿入された芯線(4) が上記接続筒穴(2) に固着してある
    接続導線(3) と、 を備え、 上記接続金具(1) には、上記芯線(4) の先端部と上記隔
    壁部(10)との間に上記接続筒穴(2) を貫通する貫通孔
    (5) が設けてあり、 上記貫通孔(5) は、外側から充填された非吸水性の弾性
    体(8) で閉塞してある、 口出線の接続部構造体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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