JPH06231376A - 物品電子監視システム用2状態マーカーおよび製品 - Google Patents

物品電子監視システム用2状態マーカーおよび製品

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JPH06231376A
JPH06231376A JP32384793A JP32384793A JPH06231376A JP H06231376 A JPH06231376 A JP H06231376A JP 32384793 A JP32384793 A JP 32384793A JP 32384793 A JP32384793 A JP 32384793A JP H06231376 A JPH06231376 A JP H06231376A
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JP32384793A
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Ching-Long Tsai
チン−ロン・ツァイ
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3M Co
Original Assignee
Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可逆的に反応する薄くて柔軟性と耐久性のあ
る物品電子監視システム用2状態マーカーを提供する。 【構成】 2状態EASマーカー10は、柔軟な基材1
2を有し、基材12はパーマロイのような高透磁率・低
保磁力の磁性薄膜14を有する。残留磁性薄膜16が磁
性薄膜14に接触して延在する。マーカー10が探知ゾ
ーンの交番磁界にさらされると、残留磁性薄膜16が消
磁される場合には、磁性薄膜14がアラーム信号を発生
するが、残留磁性薄膜16が磁化されている場合には、
アラーム信号を発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気方式の物品電子監
視(EAS)システム用2状態マーカーに関する。詳しく
は、EASシステムにおいて好都合な可逆的に反応する
(reversiblyreactivatable)2状態マーカーに関する。
さらに詳しくは、上記マーカーの一つを有する物品が、
磁界の向きが交互に反転する交番磁界を有する探知ゾー
ンを通過するとき、マーカーの磁化状態が周期的に反転
し、遠隔において検知可能な反応(本明細書では、“ア
ラーム信号"ということがある)を生じる。
【0002】本発明はまた、このようなマーカーの製造
と従来例のマーカーに対して2つの状態を持つようにす
る制御要素として用いることのできる製品に関する。
【0003】
【従来の技術】磁気方式のEASシステムは、衣類、書
籍、カセットのような商品が盗まれないようにするため
に、広く用いられている。このようなシステムで用いら
れるマーカーは、一般に、細長いリボン状の金属箔を備
える。この金属箔は、高透磁率かつ低保磁力であり、磁
気方式のEASシステムで用いられる比較的弱い交番磁
界において、その磁化状態を反転することができる。こ
のような磁界の平均ピーク強度は数エルステッドであ
り、一般的には、EASシステムの検知ゾーンの中央部
で約1エルステッド、端部で約20エルステッドの範囲
である。
【0004】エルダー氏の米国特許第3,765,007
号明細書においては、残留磁性層 (remanently magnet
izable layer)がこのようなリボンに積層され、マーカ
ーが2つの状態をもつようにする制御要素として働く。
残留磁性層が磁化されるとマーカーは非作動状態にな
り、マーカーが付着された物品がEASシステムの探知
ゾーンを通って持ち運ばれるときに、マーカーはアラー
ム信号を発生することができない。残留磁性層が消磁さ
れると、マーカーは敏感な状態になり、したがって、マ
ーカーはアラーム信号を発生できる。エルダー氏の特許
では、ディスク形状のマーカーは、十分に薄いと、好都
合な消磁要素であることも提案している。
【0005】ともにモンテーン氏による米国特許第4,
710,754号明細書および第4,746,908号明
細書を引用すると、これらは、郵便切手のサイズにでき
るパーマロイ箔のような低保磁力かつ高透磁率のマーカ
ーを開示している。モンテーン氏の'754号での箔
は、少なくともひとつのスイッチングセクションと、各
スイッチングセクションの各端部の近傍における磁束収
集部とを有する形状である。実質的に異なる向きに延在
する少なくとも2つのスイッチングセクションを有する
と、マーカーは、その向きとは無関係に検知され得る。
このようなマーカーは、エルダー氏の特許の一方向性マ
ーカーに対して、“2方向性"と呼ぶことができる。敏
感化された一方向性マーカーが交番磁界のすべての成分
と垂直な容易軸(easy axis)方向に検知ゾーンを通過す
ると、信号発生箔の磁化が反転せず、したがって、箔は
アラーム信号を発生しない。
【0006】また、モンテーン氏の'908号のマーカ
ーも、2方向性となり得る。このマーカーは残留磁性層
を有する特別な形状の箔を有しており、予め決められた
パターンに磁化されると、検知ゾーンにおいて、アラー
ム信号を発生することができる。残留磁性層が消磁され
ると、マーカーはアラーム信号を発生しない。モンテー
ン氏の '754号および '908号のマーカーは、本出
願を譲受した会社より、クワドラタグ(QuadraTag,商
標)EASマーカーとして、現在、発売されている。
【0007】ペティグリー氏他の米国特許第4,960,
651号明細書は、敏感化されたときに、マーカーは低
い消磁要素を有し、弱い検知磁界で用いられることがで
き、パーマロイ箔のリボンのような金属リボンが十分に
長く、低い消磁要素を達成しなければならないことを、
指摘している。ペティグリー氏の特許は、低い消磁要素
を有しかつ基材上に低保磁力高透磁率の磁性薄膜、好ま
しくは1から5μmの厚さの薄膜を形成することによっ
て作られるマーカーに関する。相対的に薄い金属製リボ
ンのマーカー(一般に10μm以上の厚さであり、約25
μmの厚さが多い)に比べると、ペティグリー氏の薄膜マ
ーカーは非常に薄く、機械的柔軟性がより高く、それ
故、より強度がある。マーカーが薄いと、目に付きにく
くなり得る。また、値札の寸法・形状に形成するのに都
合がよく、四角形や円形にすることができる。
【0008】ペティグリー氏のマーカーは、半硬質磁性
材料の不活性化層に適用することにより、2つの状態を
とりうるように作ることができ、低保磁力の磁性薄膜の
有効磁気特性を変化し、探知ゾーンで検知されないよう
にする。ペティグリー氏の特許の各実施例において、不
活性化層には、薄いシート(コラム15,19行)すなわ
ち箔や、スラリーや、ニードルや、鋼毛すなわち網(コ
ラム16,15ー24行)が用いられた。ペティグリー氏
の特許は、“不活性材料は薄膜工程により製造できる"
(コラム6,62ー64行)と記載されているが、実行可
能な説明がなく、代わりに、低保磁力の磁性薄膜の製造
についての説明を参照している。
【0009】その他、薄膜を用いたマーカーを提供しよ
うとしたものがある。すなわち、たとえば、フェーロン
氏の米国特許第4,539,558号明細書(コラム1
6、2−14行)では、細長いマーカーをフェロ磁性材
料が交互にスパッタ加工された層を有する細片から形成
すると提案している。その構成において、各層は蒸着コ
ーチング層、たとえば、酸化アルミニウムによって分離
されている。フェーロン氏は、細長い形状が必要であ
り、検知ゾーンにおいて適した向きが連続する必要があ
ると、やはり強調している。フィーロン氏の米国特許第
4,682,154号明細書も参照されたい。
【0010】ペトロスキー氏他の米国特許第5,083,
112号明細書を引用すると、そのマーカーは、柔軟な
基材上に形成された複数の磁性薄膜の層状組織を備え、
隣接する磁性薄膜の間には介在する極めて薄い(以下、
“極薄"という)非磁性薄膜、すなわち極薄非磁性薄膜を
有する。各磁性薄膜層は、高透磁率であり、特定の磁化
状態を保持しないように低保磁力であり、保磁力は、探
知ゾーンにおいて遭遇する磁界の平均強度より低い。そ
して、このような磁界にさらされると、マーカーの磁化
状態が周期的に反転し、アラーム信号を発生する。ひと
つの磁性薄膜の容易軸が、他の磁性薄膜の容易軸と異な
る方向に延在するとき(図3のように)、すなわち磁性薄
膜が2以上の容易軸をもつとき、マーカーは2方向性で
ある。
【0011】ペトロスキー氏の特許は、複数の磁性薄膜
により、従来例で可能であった以上にマーカーはより小
さくなり、またより鋭くより強い信号を発することがで
きることを示している。その5つの実施例は、7から1
5組の磁性薄膜(たとえば、Ni−Fe)と非磁性薄膜(た
とえば、SiOx)の組を用いている。2つの状態をもた
らすために、ペトロスキー氏のマーカーは、磁性ステン
レス鋼やバーカロイの薄い箔すなわち酸化ガンマ鉄物質
の拡散のような残留磁性材料の層を含むことが可能であ
る。
【0012】
【発明の要旨】本発明は、検知ゾーンにおいて、平均ピ
ーク強度が数エルステッドの交番磁界を発生する磁気方
式のEASシステムで用いるための可逆的に反応する2
状態マーカーを提供する。本発明に係る2状態マーカー
は、従来例のマーカーと同様に経済的に製造でき、少な
くとも、面積は同じ程度に小さく、上述のマーカーに比
べて、より薄く、より柔軟性があり、より耐久性があ
り、性能が劣ることはない。新規なマーカーは、何らか
の層の間に隠されると外観上発見できない薄さである
が、よく機能する。モンテーン氏の米国特許第4,74
6,908号明細書で指摘しているように、“盗むため
に小さな永久磁石を持ち込んで磁化しようとする可能性
が知られている、すなわち、マーカーを消磁してそれに
よって検知されないようにする"(コラム1,51−54
行)が、もしマーカーを発見できなければ、これは困難
になる。
【0013】すなわち、本発明に係る2状態マーカーは
基材と、該基材に支持される、信号発生層および信号遮
断層とを備える。信号発生層は、少なくとも一つの磁性
薄膜を備え、該薄膜は高透磁率でありかつ上記ゾーンで
遭遇する最小ピーク強度より小さい保磁力を有し、検知
ゾーンの磁界にさらされると、上記の少なくとも一つの
磁性薄膜の磁化状態が周期的に反転して、遠隔から検知
可能な特徴的な反応(すなわち、アラーム信号)を発生す
る。上記の少なくとも一つの磁性薄膜は厚さの合計が2
00から1000nmである。厚さの合計が200nmより
十分に小さいと、マーカーは磁気方式のEASシステム
において、アラーム信号を発生することができないであ
ろう。一方、厚さの合計が1000nmを十分に越える
と、マーカーのコストが高くなるだけであり、特別な利
点をもたらさない。
【0014】新規なマーカーの信号遮断層は、すくなく
とも一つの残留磁性薄膜を備え、該薄膜は、その厚さの
合計が、少なくとも、信号発生層の上記の少なくとも一
つの磁性薄膜の厚さの合計に等しい。信号遮断層は、信
号発生層の領域に実質的に接触し、その上に延在し、信
号遮断層が磁化されると、信号発生層が検知ゾーンでア
ラーム信号を発生するのを防ぐのに十分な寸法と保磁力
とを有する。
【0015】信号発生層と信号遮断層とは同一の装置で
同時に連続的に製造可能であるので、新規なマーカーは
妥当なコストで製造できる。
【0016】好ましくは、信号遮断層の保磁力は、10
0エルステッドを越えず、マーカーが付着された物品に
悪影響を与えない程度、たとえば、磁気カセットテープ
のデータが消去されない程度の弱い磁界によって消磁さ
れることが可能である。好ましくは、信号遮断層は少な
くとも25エルステッドであり、偶発的な消磁や再磁化
を防ぐ。
【0017】新規なマーカーの信号遮断層は、適切な厚
さを有し、磁化されると、十分な磁束を提供し、信号発
生層の隣接部分が飽和する。これを保証するために、上
記の少なくとも一つの磁性薄膜の厚さの合計は、好まし
くは、信号発生層である上記の少なくとも一つの磁性薄
膜の厚さの2倍から5倍である。経済的に製造するに
は、上記少なくとも一つの薄膜の厚さの合計は、好まし
くは200から500nmであり、上記の少なくとも一つ
の残留磁性薄膜の厚さの合計は、800から1200nm
である。厚さの合計が1200nmより十分に大きいと、
導電性の残留磁性薄膜は、高周波数の探知磁界にさらさ
れると、うず電流が増加する可能性があるので、消磁さ
れるときに、好ましくない遮断効果を有するかもしれな
い。探知磁界が高周波であるほど、新規なマーカーの信
号発生層は、より大きな振幅のアラーム信号を発生す
る。
【0018】単層の残留磁性薄膜で十分であるはずだ
が、複数の残留磁性薄膜と介在する非磁性薄膜とによ
り、信号遮断層は四角いB−Hループを有することがで
きなくなり、したがって、信号遮断層の表面における残
留磁束密度はより大きくなる。このような信号遮断層
は、磁化されると、信号発生層をより信頼性高く非作動
状態にする。正確でないアラームについて同様に確実に
するためには、単層の残留磁性薄膜では、非常に薄くす
る必要があり、したがって、製造は難しくかつ費用が高
くなり、マーカーは不経済となる。好ましくは、信号遮
断層は、3から11組の残留磁性薄膜と介在する非磁性
薄膜との組を有する。
【0019】信号発生層が単層の磁性薄膜を備えると
き、新規なマーカーは、現在市場に出回っているほとん
どの磁気方式のEASシステムにおいてアラーム信号を
発生するのに十分に鋭く強い信号を発生できる。しか
し、(ペトロスキーの特許のように)信号発生層が複数の
磁性薄膜と介在する非磁性薄膜とを備えるとき、新規な
マーカーは、より鋭く、より強く、したがってより信頼
性の高い信号を発生できる。信号発生層用の好ましい磁
性薄膜材料には、パーマロイ、“ センダスト (Sendus
t)"、アモルファス磁性合金が含まれ、これらは、ジョ
ージ氏他による米国再発行特許第32,427号明細書
のコラム6、11−18行にリストされている。
【0020】理想的には、信号遮断層は信号発生層とま
ず接触し、信号遮断層が磁化されると、その磁束が信号
発生層に効果的に短絡する。しかし、信号発生層と信号
遮断層とを結び付ける化学反応や不都合な磁性変化から
防御するために、極薄非磁性層を介在させるのが好まし
い。信号発生層と信号遮断層との間のみならず、信号発
生層の複数の磁性薄膜の間にも挿入されるこのような極
薄非磁性薄膜は、極薄非磁性薄膜が分離する薄膜より薄
くすべきであり、5から20nmのようにできるだけ薄く
すべきである。
【0021】信号遮断層として最も効果的であった残留
磁性材料は、約20アトミックパーセント(atomic per
cent)までCr成分を含むFe−Cr合金である。好ましく
は、Cr成分は、1から15アトミックパーセントであ
り、保磁力は25から100エルステッドとなる。他の
有益な残留磁性材料には、Fe−Co−Cr合金、Fe−N
i−Cr合金、Ni−Cr合金、部分的に酸化された(parti
ally oxidized)Ni−Fe合金が含まれる。極薄非磁性薄
膜は、ケイ素、アルミニウムその他の酸化物から容易に
形成することができる。
【0022】非磁性薄膜、信号発生層の磁性薄膜、信号
遮断層の残留磁性薄膜は、蒸着、スパッタリング、昇華
等によって形成可能である。
【0023】新規な2状態マーカーの薄膜の信号遮断層
は、好ましくは不連続である。すなわち、もし、連続な
らば、モンテーン氏の米国特許第4,746,908号明
細書の図23のようなデバイスによって、磁極が変わる
パターンに磁化される。したがって、上記の少なくとも
一つの磁性薄膜の非作動状態を確実にするのがより好ま
しい。不連続な信号遮断層により、新規なマーカーは、
現在市場に出回っている磁気方式のEASシステムにお
いて磁化され得るのに対し、連続する信号遮断層では、
一方向性磁界を横切ることによってマーカーを非作動状
態にするEASシステムの機器において、十分に消磁さ
れないかもしれない。連続する信号遮断層は、刻み目を
いれることにより不連続にできる。すなわち、マスクを
介して不連続薄膜すなわち複数の薄膜を形成することが
可能となる。好ましい不連続パターンとしては、ペトロ
スキー氏の特許の第5図の磁性材料86とグレゴー氏の
特許の第4図の磁性要素44とのパターンである。好ま
しくは、不連続パターンの区画は実質的に均一な寸法と
形状であり、各区画は1から100mm2の面積を有す
る。
【0024】新規なマーカーの基材は、好ましくは、柔
軟であり、たとえば、厚さが25から50μmの耐熱ポ
リエステルウェブである。ポリイミドは優れた機械的特
性を有しており、高温時の安定性もあるが、吸湿性が高
く、約1重量パーセントの水分を含む。このような薄膜
では、形成前にガス抜きする必要がある。このようなガ
ス抜きは、基材薄膜を真空チャンバー内で、毎分約60
cmの速度で、315°Cに加熱されたローラー上を3回
通過させることによって達成できる。応用としては、非
磁性ステンレス鋼、アルミニウム、銅の薄い金属箔もま
た、使用可能である。
【0025】基材は、新規なマーカーの永久部分とする
こともできるし、また、薄膜を基材に形成する代わり
に、窃盗を防ぐ商品、たとえば、カセットのシェル自体
に形成することも可能である。そうするときには、マー
カーを見えるようにする透明なコーティングが施される
のが好ましい。
【0026】ペティグリー氏の特許のように、新規なマ
ーカーは、値札の寸法・形状のように、種々の形状を有
することが可能であり、四角形や円形にできる。容易に
検知可能なアラーム信号を発生するために、その面積
は、好ましくは、少なくとも1cm2、より好ましくは、
2から10cm2である。同じ理由で、上記の少なくとも
一つの磁性薄膜は、最大微分透磁率(maximum differen
tial permeability)は、少なくとも5,000であり、
保磁力は5エルステッドより大きくない。
【0027】
【実施例】以下に、図1〜4に示した本発明の実施例に
係る2状態EASマーカーについて詳細に説明する。
【0028】図1,2を参照し、第1実施例である2状
態EASマーカー10を説明する。図1に示すように、
2状態EASマーカー10は、柔軟な基材12を有し、
基材12はたとえばパーマロイのような高透磁率・低保
磁力の磁性薄膜14を有し、磁気薄膜14は信号発生層
として機能する。残留磁性薄膜16が磁性薄膜14に接
触して延在し、信号遮断層として機能する。図2に示す
ように、残留磁性薄膜16は、四角体18が不連続なパ
ターン、すなわち離して並べられたパターンを有する。
【0029】図3に、第2実施例である2状態EASマ
ーカー20を示す。2状態マーカー20は、柔軟な基材
22を有し、この基材22には、複数の信号発生層23
が形成される。信号発生層23は、パーマロイのような
複数の磁性薄膜24と、SiOxのような複数の極薄非磁
性薄膜25とを含み、隣接する磁性薄膜24の間には、
極薄磁性薄膜25が介在する。非磁性薄膜26が最も外
側の磁性薄膜24に接触して延在し、その非磁性薄膜2
6を覆う連続する磁性薄膜27が信号遮断層として機能
する。
【0030】図4に、薄膜での実験値32に基づくFe
−Cr合金の保磁力近似直線30を示す。
【0031】以下に、3つの実例を詳細について説明す
る。
【0032】まず、第1実例を説明する。
【0033】図3に示すような2状態マーカーは、イオ
ンビームスパッタ蒸着装置とガラス基板を用いて準備し
た。ガラス基板上にCoベースのアモルファス合金の混
合薄膜を形成した。その厚さは350nmであった。そし
て、これを350°Cで30分間、薄膜のプレートに沿
って5エルステッドの強さの一方向磁界中で焼きなまし
た。振幅2エルステッドで10kHzの交番磁界におい
て、一辺が2.5cmのサンプルは、以下の特性であっ
た。
【表1】 この信号発生層上に極薄Si薄膜を形成し、極薄Si薄膜
上に信号遮断層を形成した。信号遮断層は、4層の非金
属Si薄膜が介在する5層のFe90−Cr10合金を形成す
ることにより形成した。なお、すべての層は基材と同一
の広がりをもつ。残留磁性Fe−Cr薄膜ができ上がった
2状態をもたらす。Fe−Cr薄膜の各層の厚さは70nm
であり、極薄Si薄膜の各層の厚さは10nmであった。
Fe−Cr薄膜全体は、連続する信号遮断層となり、約
0.9の正方形で約100エルステッドの保磁力を有す
る。
【0034】そして、信号遮断層は、磁化されてインチ
あたり12列(4.7列/cm)に逆方向磁化領域となり、
したがって前述の磁界にされされたときに、マーカーは
アラーム信号を発生できないようになる。この磁界にお
いて、信号発生層のヒステリシスカーブは、マイナール
ープ(minor loop)となり、その結果、調和成分は低く
過ぎてアラームとして認識されない。
【0035】2状態マーカーは、3M社の3300B型
磁気方式EASシステムで試験した。信号遮断層が磁化
されると、マーカーは非作動状態となり、EASシステ
ムの探知ゾーンでアラーム信号を発生しなかった。信号
遮断層が消磁されると、信号発生層の磁化状態が周期的
に反転して、アラーム信号を発生した。
【0036】つぎに、第2実例を説明する。
【0037】厚さ50μmの耐熱ポリ(エチレンテレフタ
レート)膜上に、Ni−Fe合金の7層の薄膜(各層の厚さ
は50nmであり、電子ビーム蒸着により形成した)と、
SiOxの7層の非磁性薄膜(各層の厚さは10nmであ
り、昇華により形成した)による7組の層を形成し、表
面にNi−Feを有する信号発生層を形成する。振幅2エ
ルステッドで10kHzの交番磁界において、一辺が2.
5cmの正方形サンプルは以下の特性であった。
【表2】 別の操作において、厚さ2μmのFe88−Cr12合金の単
層残留磁性薄膜は、厚さ50μmのポリイミド樹脂(
“カプトン(Kapton)" )上に電子ビーム蒸着により形成
される。でき上がった層状組織を一辺が4.2mmの四角
体に切断した。厚さ25μmの感圧接着トランスファー
フィルム(pressure−sensitive adhesivetransfer fi
lm)を用いて、四角体のさらされた表面を、信号発生層
の最外層のNi−Fe薄膜に接着し、隣接する四角体の間
に2.1mmの間隔を設ける図2に示したパターンにす
る。
【0038】完成した2状態マーカーの区画されたFe
−Cr信号遮断層は、一方向磁界を横切ることにより磁
化される。第1実例と同様のEASシステムで試験した
ところ、信号遮断層が磁化されたときにマーカーは非作
動状態となり、探知ゾーンにおいてアラーム信号を発生
しなかった。信号遮断層が消磁されると、信号発生層の
磁化状態は周期的に反転し、アラーム信号を発生した。
【0039】最後に、第3実例を説明する。
【0040】2状態マーカーは、指摘する点を除き、第
2実例で説明したのと同様に準備した。ポリイミド樹脂
(“カプトン")薄膜上には、Ni−Fe合金の磁性薄膜(各
層の厚さは35nm)とSiOxの非磁性薄膜(各層の厚さは
10nm)との11組の層を連続的に形成した。振幅2エ
ルステッドで10kHzの交番磁界において、一辺が2.
5cmの正方形サンプルの特性は、以下の通りであった。
【表3】 さらされたNi−Fe薄膜層上には、Fe90Cr10の残留磁
性薄膜層(各層は100nmの厚さである)とCrOxの非磁
性薄膜(各層は10nmの厚さであり、不活性スパッタリ
ングにより形成される)との4組の層を形成した。
【0041】完成した2状態マーカーの連続する信号遮
断層を、第1実例と同様に磁化すると、それによって、
マーカーは上述の磁界にさらされてもアラーム信号を発
生しなかった。
【0042】2状態マーカーは、3M社3300B型E
ASシステムで試験した。信号遮断層が磁化されると、
マーカーは非作動状態となり、EASシステムの検知ゾ
ーンにおいてアラーム信号を発生しなかった。信号遮断
層が消磁されると、信号発生層の磁化状態が周期的に反
転して、アラーム信号を発生した。
【0043】なお、本発明は上記各実例に限定されるも
のではなく、その他種々の態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る2状態EASマー
カーの端面図である。
【図2】 図1のマーカーの平面図である。
【図3】 本発明の第2実施例に係る2状態EASマー
カーの端面図である。
【図4】 本発明に係るEASマーカーの信号遮断層と
して用いることができる種々のFe−Cr合金の保磁力を
示すグラフ図である。
【符号の説明】
10 マーカー 12 基材 14 磁性薄膜 16 残留磁性
薄膜 18 四角体 20 マーカー 22 基材 23 信号発生
層 24 磁性薄膜 25 極薄非磁
性薄膜 26 極薄非磁性薄膜 27 残留磁性
薄膜 30 直線 32 実験値

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均ピーク強度が数エルステッドである
    交番磁界を探知ゾーンにおいて発生させる磁気方式の物
    品電子監視システムで用いる2状態マーカー(10)であ
    って、 該マーカー(10)は、基材(12)と、該基材(12)にそ
    れぞれ支持される少なくとも一つの磁性薄膜(14)およ
    び少なくとも一つの残留磁性薄膜(16)とを備え、 (a) 上記の少なくとも一つの磁性薄膜(14)は、(i) 厚
    さを合計すると200から1000nmであり、(ii) 高
    透磁率でありかつ上記探知ゾーンで受ける平均ピーク強
    度より低い保磁力であり、上記のような磁界にさらされ
    ると、磁化状態が周期的に反転して、アラーム信号を発
    生し、 (b) 少なくとも一つの残留磁性薄膜(16)は、(i) 厚さ
    を合計すると、上記の少なくとも一つの磁性薄膜(14)の
    厚さの合計に少なくとも等しく、(ii) 上記の少なくとも
    一つの磁性薄膜(14)の領域と実質的に接触しかつ該領域
    の上に延在し、磁化されると、上記の少なくとも一つの
    磁性薄膜(14)が上記探知ゾーンにおいてアラーム信号を
    発生するのを妨げるのに十分な寸法と保磁力とを有する
    ことを特徴とする物品電子監視システム用2状態マーカ
    ー。
  2. 【請求項2】 平均ピーク強度が数エルステッドの交番
    磁界を探知ゾーンにおいて発生させる磁気方式の物品電
    子監視システムで用いる2状態マーカー(20)であっ
    て、 該マーカー(20)は、基材(22)と、該基材(22)にそ
    れぞれ支持される信号発生層(23)および信号遮断層と
    を備え、 (a) 信号発生層(23)は、高透磁率でありかつ上記探知
    ゾーンで受ける平均ピーク強度より低い保磁力である少
    なくとも一つの磁性薄膜(24)を備え、上記のような磁
    界にさらされると、信号発生層(23)の磁化状態が周期
    的に反転してアラーム信号を発生し、 (b) 信号遮断層は、複数の残留磁性薄膜(27)と、隣接
    する該残留磁性薄膜(27)間に介在するひとつの極薄非
    磁性薄膜(26)とを備え、信号発生層(23)の領域に実
    質的に接触しかつ該領域の上に延在するとともに、上記
    残留磁性薄膜(27)が磁化されると、信号発生層(23)
    が探知ゾーンにおいてアラーム信号を送ることを妨げる
    のに十分な寸法と保磁力とを有することを特徴とする物
    品電子監視システム用2状態マーカー。
  3. 【請求項3】 上記の少なくとも一つの残留磁性薄膜
    (16,27)は、不連続であることを特徴とする請求項
    1または2記載の物品電子監視システム用2状態マーカ
    ー。
  4. 【請求項4】 マーカーを有する物品が磁気方式の物品
    電子監視システムの探知ゾーンを通過するときアラーム
    信号を発生する高透磁率かつ低保磁力の信号発生層を有
    する2状態マーカーを非作動状態にするのに用いること
    ができる製品であって、 該製品は、 (a) 基材と、該基材にそれぞれ保持される、 (b) 上記の信号発生層と実質的に接触するよう配置され
    るときに、磁化されると、信号発生層が上記探知ゾーン
    においてアラーム信号を発生するのを妨げる寸法と保磁
    力とを有する複数の残留磁性薄膜と、 (c) 隣接する上記残留磁性薄膜間に介在しかつ該隣接す
    るどちらの残留磁性薄膜よりも薄い極薄非磁性薄膜とを
    備えることを特徴とする製品。
JP32384793A 1992-12-23 1993-12-22 物品電子監視システム用2状態マーカーおよび製品 Pending JPH06231376A (ja)

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