JPH06231352A - 自動販売機の商品送出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、スパイラル部材により、商品を送
出する際に、商品のラベルが傷付くことを防止すること
を目的とする。 【構成】 本発明は、上下方向に延在した駆動軸３に固
定され、かつこの駆動軸３の周りに螺旋状に上下に延び
るスパイラル部材２を配備し、該スパイラル部材２の各
ピッチ間に横置に挟み込んで棚内に収納された商品Ｓを
搬送信号に従って駆動軸３の駆動操作により順に下方に
送り出して商品を下端から送出する自動販売機におい
て、スパイラル部材２の下端が商品Ｓの支持を開放した
際に、商品Ｓの後側が落下する軌道上に商品の後側を支
持する支持部９を設け、スパイラル部材２から送出する
商品の後側を支持することにより商品を前側から落下さ
せる構成である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動販売機の商品送出
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】商品収納コラム内にスパイラル部材を巻
装した駆動軸を上下方向に配置し、駆動軸の所定回動に
よりスパイラル部材の間隔に挿入支持させた商品を下方
へ移動し、収納コラム下部の送出口から送出するように
した自動販売機が例えば特開昭６２−２１７３９７号公
報に示されている。

【０００３】このような従来例の一例を、図１１，１２
に基づいて説明すると、１は、商品Ｓ（例えば、ビン入
りの飲料であり、側部には商品の銘柄等を表示するラベ
ルＬが添付されたビール等）を収納する商品収納コラム
であり、該商品収納コラム１は前面に開口部１Ｅを設け
た、左右の側壁１Ａ，１Ｂと後壁１Ｃとからなってい
る。商品収納コラム１の上部には駆動部３Ａが設けら
れ、スパイラル部材２を巻装し上下方向に配置した駆動
軸３を駆動する。駆動軸３は下部を台座部４に軸支され
ている。

【０００４】また、駆動部３Ａは、駆動軸３に設けた図
示しないカムにより動作するマイクロスイッチにより、
駆動軸３の駆動を停止させるなどの位置決めを行う。販
売する商品Ｓは、商品収納コラム１の開口部１Ｅ側から
見て駆動軸３より左側のスパイラル部材２の上下の間隔
に挿入される。挿入された商品Ｓは後壁１Ｃと左側壁１
Ａとスパイラル部材２に支持され後方が下がった斜めの
状態で収納される。スパイラル部材２の最下部に対応し
て、スパイラル部材２から送出された商品Ｓを販売指令
まで待機させておく待機商品収納部５が設けられ、待機
商品収納部５の下部には待機している商品Ｓを商品販売
口に排出する商品排出機構６を設けている。

【０００５】商品排出機構６は、半円筒状であり、通常
は底部を上方に向け、待機商品収納部５の底面を閉塞し
て、スパイラル部材２から送出された商品Ｓを載置して
いる。そして販売指令により駆動部６Ａが半回転するこ
とにより、商品Ｓを商品排出機構６内に受け入れて、さ
らに半回転することにより商品Ｓを図示しない商品販売
口に排出するとともに通常の待機状態に戻る構成であ
る。

【０００６】上記構成の商品送出装置の商品送出動作を
説明すると、まず、販売指令に基づき、駆動部６Ａを駆
動して商品排出機構６を回転し待機商品収納部５に収納
されている商品Ｓを図示しない商品取出口に排出する。
すると、次に販売する商品Ｓを待機商品収納部５に送出
して待機させるために駆動部３Ａを駆動して駆動軸３を
図１２において反時計方向に回転させる。そしてスパイ
ラル部材２が回動して商品Ｓを下方に送り出して、商品
Ｓをスパイラル部材２の下端まで送り、商品Ｓの支持を
開放すると商品Ｓは送出され待機商品収納部５に収納さ
せて、次の販売指令迄商品Ｓを待機させる。そして、駆
動軸３に設けたカムがマイクロスイッチを動作させるこ
とにより駆動部３Ａを停止させる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の技術では、スパイラル部材２の駆動量や停止位置
を駆動軸３に設けたカムにより検知するものであるが、
通常カムは駆動軸２にネジ止め等されるが、ネジ等がゆ
るんでしまいカムの位置がずれてしまうと、スパイラル
部材２が商品Ｓを送出するのに適切な位置で停止させる
ことができなくなり、商品Ｓが送出されていないのにス
パイラル部材２が停止してしまうなどの問題があった。

【０００８】よって第１項に示す本発明は、実際にスパ
イラル部材が位置している回動位置とずれることなく、
スパイラル部材の回動位置が検知できることを目的とす
る。また、商品Ｓがスパイラル部材２からの支持を開放
される際、図１１，１２にて示すように、最下位の商品
Ｓが載っているスパイラル部材２は、駆動軸３の回動に
基づき、商品Ｓの支持を後方から徐々に開放していく。
スパイラル部材２と後壁１Ｃとによる商品Ｓを支持する
バランスが崩れると商品Ｓの後端は、後壁１Ｃと摺動し
ながら下方に落下する。この際、商品Ｓは、スパイラル
部材２の最下部の先端２Ａに当接して摺動しながら落下
するために、スパイラル部材２の最下部の先端２Ａが商
品Ｓの側部に貼付されているラベルＬに当接して摺動し
ながら商品Ｓが落下すると、ラベルＬが切れて商品価値
が下がってしまう問題があった。

【０００９】よって第２項に示す本発明は、スパイラル
部材により、商品を送出する際に商品のラベルが傷付く
ことを防止することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、上下方向に延在した駆動軸の周りに螺旋状に上下に
延びるスパイラル部材を配備し、該スパイラル部材の各
ピッチ間に横置に収納された商品を、搬送信号に基づき
駆動軸の回動により順に下方に送り出して下端から送出
する自動販売機において、前記スパイラル部材の周縁部
に当接する当接部を設け、該当接部が周縁部の状況に基
づき動作してスパイラル部材の回動位置を検知するもの
である。

【００１１】また、上下方向に延在した駆動軸の周りに
螺旋状に上下に延びるスパイラル部材を配備し、該スパ
イラル部材の各ピッチ間に前後方向で横置に収納された
商品を、搬送信号に基づく駆動軸の回動により順に下方
に送り出して下端から送出する自動販売機において、ス
パイラル部材の下端が商品の支持を開放した際に、商品
の後側が落下する軌道上に商品の後側を支持する支持部
を設け、スパイラル部材から送出する商品の後側を支持
することにより商品を前側から落下させるものである。

【００１２】

【作用】スパイラル部材の側端に当接してスパイラル部
材の回転量を検知することにより、簡単な構成で、駆動
軸に設けるカム等をなくすことができる。またスパイラ
ル部材を直接検知しているので、実際にスパイラル部材
が位置している回動位置を検知することができる。

【００１３】また、スパイラル部材から送出される商品
を後側を支持部により支えることにより、商品を送出す
る際に、商品とスパイラル部材の先端とが当接する位置
にかかる力を分散することができる。

【００１４】

【実施例】図１乃至図１０は本発明の実施例を示すもの
であり、図１１，図１２にて示した従来の構成と同じ構
成の物には同じ図番を用いて説明する。１は、商品Ｓ
（例えば、ビン入りの飲料であり、側部には商品の銘柄
等を表示するラベルＬが添付されたビール等）を収納す
る商品収納コラムであり、該商品収納コラム１は左右の
側壁１Ａ，１Ｂと後壁１Ｃとから構成され、前方に開口
部１Ｅを設けている。

【００１５】商品収納コラム１の上部には駆動部３Ａが
設けられ、スパイラル部材２を巻装し上下方向に配置し
た駆動軸３を駆動する。駆動軸３は下部を台座部４に軸
支されている。販売する商品Ｓは、商品収納コラム１の
開口部１Ｅ側から見て駆動軸３より左側のスパイラル部
材２の上下の間隔に挿入される。挿入された商品Ｓは後
壁１Ｃと左側壁１Ａとスパイラル部材２に支持され後方
が下がった斜めの状態で収納される。

【００１６】スパイラル部材２の最下部に対応して、ス
パイラル部材２から送出された商品Ｓを販売指令まで待
機させておく待機商品収納部５が設けられ、待機商品収
納部５の下部には待機している商品Ｓを商品販売口に排
出する商品排出機構６を設けている。商品排出機構６
は、半円筒状であり、通常は底部を上方に向け、待機商
品収納部５の底面を閉塞して、スパイラル部材２から送
出された商品Ｓを載置している。そして販売指令により
駆動部６Ａが半回転することにより、商品Ｓを商品排出
機構６内に受け入れて、さらに半回転することにより商
品Ｓを図示しない商品販売口に排出するとともに通常の
待機状態に戻る構成である。

【００１７】台座部４の上部でスパイラル部材２の側方
には、スパイラル部材２の軌道上に進退可能に位置して
いる可動部材７が設けられ、略Ｌ字状に構成されてい
る。該可動部材７の一方の端は、台座部４に回動可能に
軸支された軸支部７Ａであり、他方は上方に延びスパイ
ラル部材２のピッチ間隔ａよりも短く形成することによ
りスパイラル部材２の軌道内に進退可能とした当接部７
Ｂである。

【００１８】該当接部７Ｂの上部は上方をスパイラル部
材２から遠ざかるように傾斜させた傾斜部７Ｃを備えて
おり、下方は略垂直に設けた垂直部７Ｄを備えている。
前記傾斜部７Ｃは当接部７Ｂがスパイラル部材２に当接
せずに、スパイラル部材２の軌道内に進出したときに上
端はスパイラル部材２の周縁部の軌道よりも外方に位置
している。

【００１９】また、軸支部７Ａには、一端を台座部４に
係止し、常に当接部７Ｂをスパイラル部材２に押付ける
方向に付勢するバネ部材８を接続しているとともに、一
端を前記待機商品収納部５内へ延出した支持部９が固定
されている。よって当接部７Ｂはスパイラル部材２の最
下部の先端２Ａが、当接部７Ｂを通過すると、当接部７
Ｂから真上のスパイラル部材２まで１ピッチ間隔あるの
で、当接部７Ｂはスパイラル部材２からの支持を受けず
にバネ部材８により付勢されスパイラル部材２の軌道内
に回動して進出する。このとき支持部９は待機商品収納
部５内に延在して、スパイラル部材２から送出された商
品Ｓの後側が当接する位置に存在する。

【００２０】スパイラル部材２は回動することにより、
当接部７Ｂの真上に位置するスパイラル部材２の位置が
下がってくるが当接部７Ｂの傾斜部７Ｃの上端はスパイ
ラル部材２の軌道よりも外方に位置しているので、スパ
イラル部材２の周縁部が傾斜部７Ｃに当接する。傾斜部
７Ｃに当接したスパイラル部材２がさらに回動すること
により下方に下がると、スパイラル部材２が傾斜部７Ｃ
を押圧することにより、当接部７Ｂはバネ部材８に抗し
てスパイラル部材２より外方に押されて回動するもので
ある。

【００２１】また可動部材７は、スパイラル部材２の回
動が続き、スパイラル部材２が垂直部７Ｄに当接した
時、スパイラル部材２側から離れる方向に最大に回動
し、支持部９が待機商品収納部５の後壁１Ｃに沿って後
退位置し、支持部９上に載置した商品Ｓの後側を開放し
て落下させ、待機商品収納部５に収納させるものであ
る。また、支持部９が商品の後側を開放し落下させたと
きに駆動するように後壁１ＣにスイッチＳＷを設けてい
る。すなわちスパイラル部材２が垂直部７Ｄに当接して
支持部９を商品の後部から離れるべく後壁１Ｃに沿って
後退位置するとスイッチＳＷを押圧するものである。

【００２２】上記構成の自動販売機の商品送出装置の動
作を説明すると、まず図８，９にあるように、商品が待
機商品収納部５に収納されている状態から説明すると、
自動販売機の利用者の操作により、商品の販売指令が制
御部から発せられると、図示しない駆動部６Ａが駆動し
て商品排出機構６を回転する。従って商品排出機構６は
略半回転すると商品２を受け入れて、さらに半回転する
ことにより、商品を図示しない商品取出口へと排出し、
商品の販売を行う。

【００２３】次に制御部は次販売商品を待機商品収納部
５へ送出するために駆動部３Ａを駆動して駆動軸３を図
９などに示されるように上方から見た状態において、反
時計方向に回転させる。このとき、スパイラル部材２は
可動部材７の垂直部７Ｄに当接しているので、支持部９
は後壁１Ｃに沿って位置しており、スイッチＳＷは動作
（オン）した状態である。

【００２４】そして駆動部３Ａの駆動によって、図１，
２，３に示すようにスパイラル部材２の先端２Ａが可動
部材７を過ぎると、先端２Ａと真上に位置するスパイラ
ル部材２は１ピッチ分間隔が開いているので、各ピッチ
より短く構成された当接部７Ｂは、スパイラル部材２に
当接せずにバネ部材８に付勢されて駆動軸３方向に回動
する。従って支持部９は同期して、商品Ｓの後側に当接
係止可能な位置に前進し、かつスイッチＳＷを動作（オ
フ）する。

【００２５】さらに、駆動部３Ａにより駆動軸３がスパ
イラル部材２を回動させると、図４，５に示すように、
スパイラル部材２が当接部７Ｂの上方に設けた傾斜部７
Ｃに当接するが、上方程広く傾斜しているので可動部材
７がバネ部材８に抗して回動する量は少なく、支持部９
は商品Ｓの後側に当接可能な待機商品収納部５内に進出
している。よって商品Ｓの前側はスパイラル部材２によ
って支持され、商品Ｓの後側は支持部９と後壁１Ｃに支
持される。

【００２６】また、さらに駆動軸３を回動してスパイラ
ル部材２を回動させると、図６，７に示すようにスパイ
ラル部材２は商品の前方の支持を開放する。このとき当
接部７Ｂの傾斜部７Ｃに当接するスパイラル部材２の当
接位置が下方に下がり、図４，５の状態よりもさらに可
動部材７を後壁１Ｃ側に移動させるが、支持部９は待機
商品収納部５に進出した状態であり商品の後側に当接し
ている。よって商品は前方が開放され、後側が支持され
ているので、商品の前方が先に待機商品収納部５内に落
下する。

【００２７】そして、スパイラル部材２がさらに回動す
ることにより、図８，９に示すようにスパイラル部材２
と当接部７Ｂとの当接する位置が、さらに下方になり、
当接部７Ｂの垂直部７Ｄに当接すると、可動部材７はス
パイラル部材２から離れる方向に最大に回動して、支持
部９が後壁１Ｃ沿いに後退移動して、商品Ｓの後側の係
止を開放し、商品Ｓの全体を待機商品収納部５内に収納
させるとともに、支持部９が後壁１Ｃ沿いに移動したこ
とをスイッチＳＷが検知して動作（オン）する。このス
イッチＳＷの動作により駆動部３Ａを停止させる。すな
わち、制御部は駆動部３Ａを駆動してからスイッチＳＷ
が動作（オフ、オン）すると駆動を停止している。

【００２８】スパイラル部材２の位置を直接可動部材７
が検知しているので、スパイラル部材２の停止位置をカ
ム等の部品を用いることなく、正確に行うことができ
る。また、本発明はスパイラル部材から送出した商品を
待機商品収納部に待機させた後、商品排出機構により商
品販売口に送出する構成であるがスパイラル部材から送
出した商品を直接商品販売口に送出する構成であっても
良いことは言うまでもない。さらに、スパイラル部材の
周縁部の所定ピッチ間隔での上下変化によりスパイラル
部材の回動位置を検知したが、スパイラル部材の周縁部
に突起等を設け可動部材により検知する構成とすること
も考えられる。

【００２９】

【発明の効果】請求項１に記載された本発明により、商
品を送出する為に駆動したスパイラル部材を直接検知す
ることにより、実際にスパイラル部材が位置している回
動位置とずれることなく、スパイラル部材の回動位置を
検知することができる。また請求項２に記載された本発
明により、商品の後側を支持して、商品の前側から落下
するので、スパイラル部材と商品のラベル部分との摺動
を少なくするとともに、スパイラル部材と商品とにかか
る力を分散させることができ、ラベルが傷付くことを防
止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の商品送出装置の構成を模式的に示した
縦断側面図。

【図２】本発明の商品送出装置の構成を模式的に示した
縦断正面図。

【図３】本発明の商品送出装置の構成を模式的に示した
横断平面図。

【図４】本発明の商品送出装置の動作を示す縦断側面
図。

【図５】本発明の商品送出装置の動作を示す横断平面
図。

【図６】本発明の商品送出装置の動作を示す縦断側面
図。

【図７】本発明の商品送出装置の動作を示す横断平面
図。

【図８】本発明の商品送出装置の動作を示す縦断側面
図。

【図９】本発明の商品送出装置の動作を示す横断平面
図。

【図１０】本発明の商品送出装置の要部構成の斜視図。

【図１１】従来の商品送出装置の構成を模式的に示した
縦断側面図。

【図１２】従来の商品送出装置の構成を模式的に示した
横断平面図。

【符号の説明】

２ スパイラル部材 ３ 駆動軸 ７ 可動部材 ９ 支持部 Ｓ 商品

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下方向に延在した駆動軸の周りに螺旋
   状に上下に延びるスパイラル部材を配備し、該スパイラ
   ル部材の各ピッチ間に横置に収納された商品を、搬送信
   号に基づき駆動軸の回動により順に下方に送り出して下
   端から送出する自動販売機において、 前記スパイラル部材の周縁部に当接する当接部を設け、
   該当接部が周縁部の状況に基づき動作してスパイラル部
   材の回動位置を検知することを特徴とする自動販売機の
   商品送出装置。
2. 【請求項２】 上下方向に延在した駆動軸の周りに螺旋
   状に上下に延びるスパイラル部材を配備し、該スパイラ
   ル部材の各ピッチ間に前後方向で横置に収納された商品
   を、搬送信号に基づく駆動軸の回動により順に下方に送
   り出して下端から送出する自動販売機において、 スパイラル部材の下端が商品の支持を開放した際に、商
   品の後側が落下する軌道上に商品の後側を支持する支持
   部を設け、スパイラル部材から送出する商品の後側を支
   持することにより商品を前側から落下させることを特徴
   とする自動販売機の商品送出装置。