JPH0623072Y2

JPH0623072Y2 - 小型電気機器

Info

Publication number: JPH0623072Y2
Application number: JP1988130283U
Authority: JP
Inventors: 毅典和田
Original assignee: フオスター電機株式会社
Priority date: 1988-10-04
Filing date: 1988-10-04
Publication date: 1994-06-15
Anticipated expiration: 2003-10-04
Also published as: JPH0251429U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は防水手段が施された小型電気機器に関する。

（従来の技術）小型電気機器としては種々のものがあるが、このうち、
例えばトランシーバなどの小型の通信機は通信手段の多
様化に伴いその機能も益々複雑になっている。すなわ
ち、トランシーバはマイクロホンを備えているが、この
マイクロホンには、通信機システムの操作性を上げるた
め、例えばチャネル切替えと称している送受信周波数切
替えのためのスイッチやモード（機能）切替え用のスイ
ッチ（以下、セレクションスイッチと云う）が設けられ
たりしている。

また、このほか、送・受の切替え用のスイッチ（以下、
このスイッチをその操作であるpush to talkを略してPT
Tスイッチと云う）が設けられたりし、かつマイクロホ
ンには受信の再生用スピーカを内蔵しなければならず、
マイクロホン自体の構造も年々複雑になってきている。

しかるに、マイクロホンを備えるトランシーバの如き小
型電気機器にあっては屋外で使用されることが圧倒的に
多いことを考えると防水対策を施す必要があるが、内部
構造が複雑になると防水対策もやりにくくなるという問
題がある。

（考案が解決しようとする課題）しかして、従来の防水形マイクロホンにおいてはフロン
トケースとリアケースの嵌合部に入れる防水用パッキン
と各スイッチのパッキンとがそれぞれ別体となっている
ため、各パッキンを個々に製造しなければならず製造が
煩雑で、かつコスト高を招来するおそれがあるという課
題があった。

また、マイクロホンを組立てる際、個々のパッキンをそ
れぞれ組み入れていかなければならず、組立作業性が悪
いという課題があった。

さらに、各パッキンはそれぞれ独立しているため、ケー
ス間に入れるパッキンと各スイッチのパッキンとの間に
隙間が生じてしまうことがあり、完全な防水性が得られ
ないという課題もあった。

本考案はこのようなことに鑑み提案されたもので、その
目的とするところは、ケース内に、その外側から切り替
え操作するスイッチを有し、かつ屋外で使用される機会
の多いマイクロホンの如き小型電気機器において、フロ
ントケースとリアーケースとの嵌合部分からスイッチ操
作部分にわたって完全にシールでき、さらに前記シール
機能と、ケースの外側からスイッチを操作可能とするス
イッチ操作機能とを持った防水用パッキンを容易に製造
でき、しかもケース内に設置されたスイッチ本体に対応
する位置に、防水用パッキンの当該スイッチ用パッキン
およびスイッチ操作部分を的確にかつ簡単に位置決めし
て取り付け、シールし得る小型電気機器を提供すること
にある。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成するため、本考案はフロントケースとリ
アーケースとを互いに嵌合させ、この嵌合されたケース
内の嵌合部分寄りの位置に、少なくとも１個のスイッチ
本体を設けた小型電気機器において、前記フロントケー
スとリアーケースとの嵌合部分における前記スイッチ本
体に対応する位置にスイッチ用パッキン取付部を設け、
前記フロントケースとリアーケースとの嵌合部分の周囲
をシールする帯状パッキンと、前記スイッチ用パッキン
取付部に装着可能に形成されかつケースの外側から操作
可能に設けられたスイッチ操作部を有するスイッチ用パ
ッキンとを一体に形成した防水用パッキンを配備すると
ともに、前記フロントケースとリアーケースとの嵌合部
分の周囲に前記帯状パッキンを装着し、前記スイッチ用
パッキン取付部には前記スイッチ操作部を当該スイッチ
本体側に向けて前記スイッチ用パッキンを装着し、前記
帯状パッキンおよびスイッチ用パッキンにより、フロン
トケースとリアケースとの嵌合部分からスイッチ操作部
分にわたってシールしたものである。

（作用）本考案では、フロントケースとリアーケースとの嵌合部
分の周囲をシールする帯状パッキンと、ケースの外側か
ら操作可能に設けられたスイッチ操作部を有するスイッ
チ用パッキンとを一体に形成した防水用パッキンを配備
し、前記フロントケースとリアーケースとの嵌合部分の
周囲を帯状パッキンによりシールし、ケース内に設置さ
れたスイッチ本体に対応する部分をスイッチ用パッキン
によりシールしているので、ケース内にその外側から切
り替え操作するスイッチを有し、かつ屋外で使用される
機会の多いマイクロホンの如き小型電気機器でおって
も、フロントケースとリアーケースとの嵌合部分からス
イッチ操作部分にわたって完全にシールすることができ
る。

さらに、本考案ではフロントケースとリアーケースとの
嵌合部分をシールする帯状パッキンと、スイッチ操作部
を有するスイッチ用パッキンとを一体に形成しているの
で、前記フロントケースとリアーケースとの嵌合部分お
よびスイッチ本体に対応する部分のシール機能と、ケー
スの外側からスイッチを操作するスイッチ操作機能とを
持った防水用パッキンを、少ない工数で容易に製造する
ことができる。

しかも、本考案ではフロントケースとリアーケースとの
嵌合部分におけるスイッチ本体に対応する位置に、スイ
ッチ用パッキン取付部を設け、スイッチ操作部を有する
スイッチ用パッキンを、前記スイッチ用パッキン取付部
に装着可能に形成しているので、ケース内に設置された
スイッチ本体に、前記防水用パッキンのスイッチ用パッ
キンおよびスイッチ操作部を的確にかつ簡単に位置決め
して取り付けることができる。

（実施例）以下、本考案の一実施例はマイクロホンに応用したもの
として第１図ないし第４図によって説明する。

図において１はマイクロホン、２はマイクロホンのフロ
ントケース、３はリアーケースである。このフロントケ
ース２およびリアーケース３は合成樹脂の成形品で、半
円状のコード挿通孔４が設けてあり、また、フロントケ
ース２のコード挿通孔４の左右側にあってその外周部に
はリアーケース３との嵌合部５が設けてある。この嵌合
部５は溝状のものでフロントケース２の周辺部に連なっ
ている。この嵌合部５はリアーケース３の嵌合部に設け
られた凸部３ａに嵌合される構成になっている。また、
この嵌合部５の延長上で前記コード挿通孔４の反対側に
は、セレクションスイッチＳ_１を構成するセレクション
スイッチ用パッキン取付部６Ａが形成されてある。

すなわち、このセレクションスイッチＳ_１と称されるス
イッチ機構は、第２図に示すように、第１，第２の押し
ボタン７_１，７_２およびその周辺に一体形成された略矩
形のパッキン取付部７_３からなるセレクションスイッチ
用パッキン７と、外周が肉厚になっているパッキン取付
部７_３の内側空間部分に収納される板状であって可撓性
をし、一対の孔を有する補強部材８と、各押しボタン７
_１，７_２に対応して設けられ、かつケース内の適位置に
取付けられる第１，第２のスイッチ本体９_１，９_２とに
て構成されている。

しかして、上記セレクションスイッチ用パッキン７のパ
ッキン取付部７_３は前記セレクションスイッチ用パッキ
ン取付部６Ａの内壁６_１と外壁６_２との間に挿入・保持
される。また、この部分におけるフロントケース２には
詳しくは第３図に示すように、それぞれ略方形の切欠部
10_１および10_２が形成されている。

そして、この切欠部10_１，10_２内にそれぞれセレクショ
ンスイッチＳ_１の第１，第２の押しボタン７_１，７_２が
位置され、その後方に第１，第２のスイッチ本体９_１，
９_２が配置され、押しボタン７_１，７_２の何れかを押す
とスイッチ本体９_１，９_２の正面中央部に突設された出
没自在のオン・オフ用のスイッチ９_１′，９_２′が押圧
されスイッチが適宜作動するように構成されている。

また、セレクションスイッチ用パッキン７には細帯状の
帯状パッキン７_４を介しPTTスイッチＳ_２と称せられる
スイッチ機構を構成するPTTスイッチ用パッキン11が一
体形成されている。

換言すると、セレクションスイッチＳ_１を構成する防水
用のセレクションスイッチ用パッキン７とPTTスイッチ
Ｓ_２を構成する同防水用のPTTスイッチ用パッキン11と
フロントケース２およびリアーケース３とを結合する際
に両者間の嵌合部分に設けられる防水用の帯状パッキン
７_４とが一体に形成され、一部材に構成されている。

なお、PTTスイッチＳ_２は、詳しくは、第１図、第２図
および第３図に示すように、フロントケース２およびリ
アーケース３のコーナー部分に取付けられる。オン・オ
フ用の押しボタンスイッチ12と、この押しボタンスイッ
チ12の内側に突設された、駆動杆12ａに押圧されるスイ
ッチ部11_１および周辺に一体形成されたパッキン取付部
11_２にてなる上記PTTスイッチ用パッキン11と、このパ
ッキン部11のスイッチ部11_１によって押圧されオン・オ
フするスイッチ本体13とにて構成されている。

これらの部材は、第１図、第３図および第４図に示すよ
うにしてフロントケース２内に組み込まれる。すなわ
ち、押しボタンスイッチ12の一端部には孔12ｂが形成さ
れているとともに、フロントケース２のコーナ部分の一
端部にピン２ａが突設され、このピン２ａに孔12ｂを挿
通することにより、この部分を支軸として押しボタンス
イッチ12がフロントケース２に対し回動自在に取付けら
れる。また、パッキン11のパッキン取付部11_２はPTTス
イッチ用パッキン取付部６Ｂの内壁６_１と外壁６_２との
間に挿通・保持され、このパッキン11の内側であってフ
ロントケース２上にスイッチ本体13が適宜の固定手段を
介して取付けられる。このスイッチ本体13にはバネ性を
有するバネ板13ａが設けられ、外側から押しボタンスイ
ッチ12を押すとその駆動杆12ａ、パッキン11のスイッチ
部11_１によってバネ板13ａが押圧されることによりスイ
ッチ本体13側に設けられた出没自在な作動杆13ｂが押圧
され、スイッチ本体13がオン・オフするようになってい
る。この場合、各パッキン７，７_４．11はゴムの如き弾
性材からなり防水機能を有するとともに、パッキン11は
その材質に起因してPTTスイッチＳ_２を構成する押しボ
タンスイッチ12のスプリングの緩衝材の役割りをも果た
している。

なお、第１図および第４図において図中14はマイクロホ
ン用のスピーカ（図示せず）が設けられる部分で、14ａ
は音孔用のスリットである。また、第１図中15はリアー
ケース３に形成されたネジ穴、16はフロントケース２に
形成された螺着部である。また、第２図および第４図等
に示した各スイッチ本体９_１，９_２，13の端子17_１〜17
_３等は適宜の回路と接続され所望の動作を行うように構
成される。

次に、マイクロホン１の組立例について説明する。

フロントケース２にはその外周部分にケースの形状に沿
って溝状の嵌合部５が形成され、所定の位置において嵌
合部５と連通する、内・外壁６_１，６_２にてなる二重壁
構造のスイッチ用パッキン取付部６Ａ，６Ｂが形成され
ている。

したがって、各スイッチ用パッキン取付部６Ａ，６Ｂに
各スイッチＳ_１，Ｓ_２のスイッチ用パッキン７，11の取
付部分を挿入して取付けるとともに、嵌合部５の溝に帯
状パッキン７_４を充填する。この場合、第１図に示すよ
うに、コード挿通孔４に向かって延びる嵌合部５の端部
内側の内壁６_１には切除部６ａが形成されており、嵌合
部５に充填した帯状パッキン７_４に余りが生じた場合、
いちいち切断したりする必要がないようにこの切除部６
ａを介し帯状パッキン７_４をフロントケース２内に逃が
すように配慮され、作業性が良いようになっている。

ついで、PTTスイッチＳ_２の押しボタンスイッチ12をフ
ロントケース２のコーナー部分に取付け、かつ各スイッ
チ本体９_１，９_２，13がフロントケース２上の所定の位
置に取付けられる。なお、これらの作業手順は適宜定め
られる。また、フロントケース２上には所定の機器を構
成するためにスピーカーやその他の必要な部材（図示せ
ず）が適宜設けられ、このフロントケース２のパッキン
を有する嵌合部５にリアーケース３の突部３ａを挿入
し、両ケース２，３をネジ等の結合用の部材を用いて締
付けて一体にすれば良い。

なお、上記の実施例ではフロントケース２、リアーケー
ス３とを嵌合させ、かつセレクションスイッチＳ_１，PT
TスイッチＳ_２を備えるマイクロホンを例として説明し
たが、PTTスイッチＳ_２のみを備える一般的なマイクロ
ホンや、セレクションスイッチＳ_１のみを備えるリモコ
ンスイッチの如き電気機器、さらにはその他の電気機器
にも本考案を適用できることは勿論である。

（考案の効果）以上説明したように、本考案ではフロントケースとリア
ーケースとの嵌合部分の周囲をシールする帯状パッキン
と、ケースの外側から操作可能に設けられたスイッチ操
作部を有するスイッチ用パッキンとを一体に形成した防
水用パッキンを配備し、前記フロントケースとリアーケ
ースとの嵌合部分の周囲を帯状パッキンによりシール
し、ケース内に設置されたスイッチ本体に対応する部分
をスイッチ用パッキンによりシールしているので、ケー
ス内にその外側から切り替え操作するスイッチを有し、
かつ屋外で使用される機会の多いマイクロホンの如き小
型電気機器であっても、フロントケースとリアーケース
との嵌合部分からスイッチ操作部にわたって完全にシー
ルし得る効果がある。

さらに、本考案ではフロントケースとリアーケースとの
嵌合部分をシールする帯状パッキンと、スイッチ操作部
を有するスイッチ用パッキンとを一体に形成しているの
で、前記フロントケースとリアケースとの嵌合部分およ
びスイッチ本体に対応する部分のシール機能と、ケース
の外側からスイッチを操作するスイッチ操作機能とを持
った防水用パッキンを、少ない工数で容易に製造し得る
効果がある。

しかも、本考案ではフロントケースとリアケースとの嵌
合部分におけるスイッチ本体に対応する位置に、スイッ
チ用パッキン取付部を設け、スイッチ操作部を有するス
イッチ用パッキンを、前記スイッチ用パッキン取付部に
装着可能に形成しているので、ケース内に設置されたス
イッチ本体に、前記防水用パッキンのスイッチ用パッキ
ンおよびスイッチ操作部を的確にかつ簡単に位置決めし
て取り付け得る効果がある。

また、本考案では前述の如く防水用パッキンを容易に製
造できること、および防水用パッキンを簡単に位置決め
して取り付けることができることとが相俟ち、小型電気
機器全体のコストダウンを図り得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の概略分解斜視図、第２図は本考案のス
イッチ機構の分解斜視図、第３図は本考案の正面図、第
４図は本考案の組立状態を示す要部平面図である。１……マイクロホン、２……フロントケース、３……リ
アーケース、４……コード挿通孔、５……嵌合部、６
Ａ，６Ｂ……パッキン取付部、７……セレクションスイ
ッチ用パッキン、９_１，９_２，13……スイッチ本体、11
……PTTスイッチ用パッキン、12……押しボタンスイッ
チ、Ｓ_１……セレクションスイッチ、Ｓ_２……PTTスイ
ッチ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】フロントケースとリアーケースとを互いに
嵌合させ、この嵌合されたケース内の嵌合部分寄りの位
置に、少なくとも１個のスイッチ本体を設けた小型電気
機器において、前記フロントケースとリアーケースとの嵌合部分におけ
る前記スイッチ本体に対応する位置にスイッチ用パッキ
ン取付部を設け、前記フロントケースとリアーケースとの嵌合部分の周囲
をシールする帯状パッキンと、前記スイッチ用パッキン
取付部に装着可能に形成されかつケースの外側から操作
可能に設けられたスイッチ操作部を有するスイッチ用パ
ッキンとを一体に形成した防水用パッキンを配備すると
ともに、前記フロントケースとリアーケースとの嵌合部分の周囲
に前記帯状パッキンを装着し、前記スイッチ用パッキン
取付部には前記スイッチ操作部を当該スイッチ本体側に
向けて前記スイッチ用パッキンを装着し、前記帯状パッ
キンおよびスイッチ用パッキンにより、フロントケース
とリアーケースとの嵌合部分からスイッチ操作部分にわ
たってシールしたこと、を特徴とする小型電気機器。