JPH06230660A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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Publication number
JPH06230660A
JPH06230660A JP5014656A JP1465693A JPH06230660A JP H06230660 A JPH06230660 A JP H06230660A JP 5014656 A JP5014656 A JP 5014656A JP 1465693 A JP1465693 A JP 1465693A JP H06230660 A JPH06230660 A JP H06230660A
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JP
Japan
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change
calculated
temperature
outside air
developing
Prior art date
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Application number
JP5014656A
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English (en)
Inventor
Shuichi Endo
修一 遠藤
Hiroshi Ishii
宏 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH06230660A publication Critical patent/JPH06230660A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】現像ローラーやトナーの変化に起因する現像条
件の変化を補正し、長期に渡って良好な現像を安定的に
実現し得る画像形成装置を実現する。 【構成】機内温度:Tiおよびトナー単位重量当たりの
帯電量:Qと適正な現像バイアス電位:Vとの間の関係
を定める経験式:V(Ti,Q)に基づき、機内温度の
変化ΔTiと帯電量の変化ΔQに伴う現像バイアス電位
の変化量:ΔVを算出して現像バイアス電位の調整を行
う画像形成装置であって、外気温:Toを検出する外気
温度センサー40と、可動率:ηを検出する稼働率検出
手段50と、予め設定された経験式:Ti(To,η)
に基づき機内温度:Tiと機内温度変化:ΔTiを算出
し、且つ予め設定された経験式:Q(Ti,η)に基づ
き上記ηとΔTiにより帯電量の変化:ΔQを算出し、
算出されたΔTおよびΔQに基づき、ΔVを算出する演
算手段と、ΔVだけ現像バイアス電圧を変化させる現像
バイアス制御手段30を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は画像形成装置に関す
る。この画像形成装置は、光プリンターやアナログ方式
デジタル方式の複写機等に利用できる。
【0002】
【従来の技術】潜像担持体上に形成された静電潜像をト
ナーにより可視化して記録画像を得る画像形成装置は、
各種光プリンターや、アナログ方式やデジタル方式の各
種複写機に関連して広く知られており、潜像担持体上に
形成された静電潜像を可視化する現像方式も種々のもの
が知られている。
【0003】これら現像方式のうちに「絶縁層を有する
現像ローラーの周面に保持された粉体のトナー」により
現像を行う方式のものが知られている。上記絶縁層は、
現像ローラーの表面層あるいは中間層として形成され、
トナーは現像ローラーの周面に「擦り付けられる」よう
にして上記周面に供給保持され、擦り付けられるときの
摩擦により、所定極性に摩擦帯電される。
【0004】上記現像方式において、絶縁層は現像ロー
ラーからトナーへの電荷注入を防止するためのものであ
るが、絶縁層と、これに接する中抵抗材との境界部に電
荷が蓄積し、蓄積した電荷による電圧が現像バイアス電
圧に加えられて、現像部に作用する現像電界を変化さ
せ、現像不全を生じることがある。また、トナーを現像
ローラーに供給する際にトナー作用する力によりトナー
の劣化を生じ、トナー帯電量に変化を生じて現像不全を
生じることもある。
【0005】絶縁層を有する現像ローラーを用いる上記
現像方式では、上記電荷の蓄積やトナーの劣化を避けが
たい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上述した事
情に鑑みてなされたものであって、上記電荷蓄積やトナ
ー劣化に起因する現像条件の変化を補正し、長期に渡っ
て良好な現像を安定的に実現し得る新規な画像形成装置
の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の画像形成装置
は「潜像担持体上に形成された静電潜像を、絶縁層を有
する現像ローラーの周面に保持された粉体のトナーによ
り現像するにあたり、機内温度:Tiおよびトナー単位
重量当たりの帯電量:Qと適正な現像バイアス電位:V
との間の関係を定める経験式:V(Ti,Q)に基づ
き、上記機内温度の変化ΔTiと帯電量の変化ΔQに伴
う現像バイアス電位の変化量:ΔVを算出して現像バイ
アス電位の調整を行う」画像形成装置である。
【0008】請求項1記載の画像形成装置は、外気温度
センサーと稼働率検出手段と演算手段と現像バイアス制
御手段とを有する。「外気温度センサー」は、外気温:
Toを検出する。「稼働率検出手段」は、稼働率:ηを
検出する。
【0009】「演算手段」は、検出された外気温:To
と稼働率:ηとを用い、予め設定された経験式:Ti
(To,η)に基づき機内温度:Tiと機内温度変化:
ΔTiを算出し、且つ予め設定された経験式:Q(T
i,η)に基づき上記ηとΔTiにより上記帯電量の変
化:ΔQを算出し、算出されたΔTおよびΔQに基づ
き、上記ΔVを算出する。「現像バイアス制御手段」
は、演算手段により算出された現像バイアス電圧調整
値:ΔVだけ現像バイアス電圧を変化させる。
【0010】請求項2記載の画像形成装置は、機内温度
センサーと稼働率検出手段と演算手段と現像バイアス制
御手段とを有する。「機内温度センサー」は、現像装置
近傍の機内温度:Tiを検出する。「稼働率検出手段」
は、稼働率:ηを検出する。
【0011】「演算手段」は、検出された機内温度:T
iを用いて機内温度変化:ΔTiを算出し、予め設定さ
れた経験式:Q(Ti,η)に基づき、上記ΔTiとT
iと検出されたηとを用いて上記帯電量の変化:ΔQを
算出し、算出されたΔTおよびΔQに基づき、上記ΔV
を算出する。「現像バイアス制御手段」は、演算手段に
より算出された現像バイアス電圧調整値:ΔVだけ現像
バイアス電圧を変化させる。
【0012】請求項3記載の画像形成装置は、外気温度
センサーと湿度センサーと稼働率検出手段と演算手段と
現像バイアス制御手段とを有する。「外気温度センサ
ー」は、外気温:Toを検出する。「湿度センサー」
は、外気の湿度:Hoを検出する。「稼働率検出手段」
は、稼働率:ηを検出する。
【0013】「演算手段」は、検出された外気温:To
と稼働率:ηとを用い、予め設定された経験式:Ti
(To,η)に基づき機内温度Tiと機内温度変化:Δ
Tiを算出し、検出された外気の湿度:Hoと上記T
i,η,Ho,ΔTiを用い、予め設定された経験式:
Q(Ti,η,Ho)に基づき上記帯電量の変化:ΔQ
を算出し、算出されたΔTiとΔQに基づき、上記ΔV
を算出する。
【0014】「現像バイアス制御手段」は、演算手段に
より算出された現像バイアス電圧調整値:ΔVだけ現像
バイアス電圧を変化させる。
【0015】請求項4記載の画像形成装置は、湿度セン
サーと機内温度センサーと稼働率検出手段と演算手段と
現像バイアス制御手段とを有する。「湿度センサー」
は、外気の湿度:Hoを検出する。「機内温度センサ
ー」は、現像装置近傍の機内温度:Tiを検出する。
「稼働率検出手段」は、稼働率:ηを検出する。
【0016】「演算手段」は、検出された機内温度:T
iを用いて機内温度変化:ΔTiを算出し、且つ算出さ
れたΔTiと検出されたTi,η,Hoを用い、予め設
定された経験式:Q(Ti,η,Ho)に基づき上記帯
電量の変化:ΔQを算出し、上記ΔTiとΔQとに基づ
き、上記ΔVを算出する。「現像バイアス制御手段」
は、演算手段により算出された現像バイアス電圧調整
値:ΔVだけ現像バイアス電圧を変化させる。
【0017】請求項5記載の画像形成装置は、外気温度
センサーと湿度センサーと稼働率検出手段と検出切り換
え手段と演算手段と現像バイアス制御手段とを有する。
「外気温度センサー」は、外気温:Toを検出する。
「湿度センサー」は、外気および機内の湿度:Ho,H
iを検出する。「稼働率検出手段」は、稼働率:ηを検
出する。
【0018】「演算手段」は、検出されたToとHiと
を用いて機内温度:Tiと機内温度変化:ΔTiとを算
出し、算出されたTi,ΔTiと検出されたη,Hoを
用い、予め設定された経験式:Q(Ti,η,Ho)に
基づき上記帯電量の変化:ΔQを算出し、算出されたΔ
TiとΔQに基づき上記ΔVを算出する。
【0019】「現像バイアス制御手段」は、演算手段に
より算出された現像バイアス電圧調整値:ΔVだけ現像
バイアス電圧を変化させる。
【0020】「検出切り換え手段」は、湿度センサーの
検出対象を外気湿度:Hoと機内温度:Hiに切り換え
る。湿度センサーは現像装置近傍において「外気取り入
れ用と内気排出用の共通流路部」に設けられ、外気取り
入れ口に設けられて外気を取り入れるときには開放さ
れ、内気を排出するときには閉じる取り入れ口用シャッ
ターと、現像装置と上記共通流路との間を開閉し、内気
を排出するときに開放される内気排出用シャッターと、
これら取り入れ口用シャッターと内気排出用シャッター
の開閉を選択的に切り換えるシャッター切り換え手段と
により検出切り換え手段が構成される。
【0021】上記請求項1〜5記載の画像形成装置にお
いて、稼働率検出手段の検出対象である「稼働率」は、
予め定められた一定時間内において画像形成装置が実際
に画像形成工程を行った時間的割合に対応するパラメー
タであり、専用の検出手段を用いることもできるが、請
求項2または4記載の画像形成装置においては「外気温
度センサーにより外気温:Toを検出し、機内温度セン
サーにより検出された機内温度:Tiと上記Toとを用
い、予め設定された経験式:η(To,Ti)に基づき
稼働率:ηを演算手段により算出する」ようにし、「外
気温度センサーおよび機内温度センサーと演算手段と」
により稼働率検出手段を構成することができ(請求項
6)、請求項5記載の画像形成装置においては、「外気
温度センサーにより外気温:Toを検出し、検出された
外気温:Toと、ToおよびHiとから算出される機内
温度:Tiとを用い、予め設定された経験式:η(T
o,Ti)に基づき稼働率:ηを演算手段により算出す
る」ようにし、「外気温度センサーと機内湿度センサー
と演算手段と」により稼働率検出手段を構成することが
できる(請求項7)。
【0022】上記各種の「経験式」とは、その引数と式
の表す量(例えば:η)との1:1の対応関係を云う。
経験式は、テーブルの形で与えられても良いし、解析的
な数式により近似的に表されたものであってもよい。要
するに、引数を表す量が与えられたとき、式の表す量が
1義的に決定されるような関係であれば良い。また、演
算手段や現像バイアス制御手段は、具体的にはコンピュ
ーターやCPUで実現できる。
【0023】
【作用】図5(a)は、この発明を適用できる画像形成
装置の1例を略示している。図中、符号10は画像形成
装置の外装部を示す。外装部10の外側は装置外部であ
り、外装部10の内部が装置内部、即ち「機内」であ
る。
【0024】光導電性の潜像担持体12はドラム状に形
成されて回転可能であり、画像形成時には時計回りに所
定の周速で回転される。等速回転する潜像担持体12の
周面はチャージャー14によるコロナ放電により所定極
性に均一帯電される。均一帯電された潜像担持体12の
周面には、光書込装置16により記録画像に応じた情報
が書き込まれ、記録画像に対応する「ネガ」の静電潜像
が形成される。
【0025】形成された静電潜像は現像装置18によ
り、潜像担持体表面と同極性に帯電された粉体のトナー
を用いて反転現像され、記録画像に対応した可視像が形
成される。可視像は転写紙S上に転写される。即ち、転
写紙Sはカセット20内に収納され、配紙されて転写・
分離チャージャー22により転写位置において可視像を
転写され、可視像もろとも潜像担持体12から分離さ
れ、定着装置24により可視像を定着され、搬送路26
を介して装置外部へ排出される。可視像転写後の潜像担
持体12の周面はクリーニング装置15により残留トナ
ーを除去され、除電器(図示されず)により除電され
る。
【0026】符号28で示す駆動モーターは画像形成に
伴う可動部の駆動を行う。画像形成装置全体は画像形成
プロセスに従い制御装置30により制御される。制御装
置30は例えばコンピューターである。
【0027】この発明を適用する上で、光書込装置16
としては光走査装置やLEDアレイ等の各種光書込装置
を利用でき、装置が複写機であるならば、光書込装置1
6に換えて、画像露光装置により静電潜像形成を行うこ
とができる。
【0028】また所望により公知の「両面画像形成プロ
セス」を行うように転写紙搬送経路を構成できる。勿
論、異なるサイズもしくは向きの転写紙を、別個のカセ
ットに収納し、これら複数のカセットを画像形成装置本
体に装着し、所望のサイズおよび向きの転写紙を選択す
るようにできることは云うまでもない。
【0029】図5(b)は図5(a)に符号18で示し
た現像装置の構成を示している。非磁性で粉体のトナー
18Aはカートリッジ183から現像装置ケーシング1
81の内部に供給され、アジテータ184,186によ
り撹拌されつつ供給ローラー182の周面部へ送られ
る。供給ローラー182は、矢印方向への回転によりト
ナーを搬送し、現像ローラー180の周面との接触部に
おいて、トナーを現像ローラー180の周面に「擦り付
け」る。この時の摩擦によりトナーは所定の極性に摩擦
帯電する。
【0030】かくして現像ローラー180の周面に保持
されたトナーは、均しローラー188により均一な層厚
に均されつつ、さらに摩擦帯電される。トナーは、その
後、現像ローラー180の回転により現像部(現像ロー
ラー180と潜像担持体12周面の接触部)へ送られ、
現像に供される。現像ローラー180には、現像部にお
いてトナーを潜像担持体側へ押しやる向きに現像バイア
ス電圧が印加されており、静電潜像の画像部(画像書き
込みの際に露光され、電位が低減化した部分)において
は、トナーが潜像担持体表面に移着して静電潜像を可視
化する。現像ローラー180と潜像担持体12とは、現
像部において接触しているので、現像の際にトナーの飛
散は殆ど生じない。
【0031】図5(c)(d)は現像ローラーの構造を
示している。現像ローラーは、図5(c)に示すよう
に、芯金180Aの周囲に、NBR,シリコン,EPD
M等に無添加または金属・カーボン等をフィラーとして
含む弾性ゴムによる弾性層180Bを形成され、その上
にフッ素径樹脂,エラストマー,ポリウレタン樹脂,ア
クリル樹脂,シリコン樹脂等による絶縁層180Cを有
する。
【0032】場合によっては、(d)に示すように、絶
縁層180C上に更に金属酸化物等により1010〜10
12Ω・cmの高抵抗層を有する場合もある。即ち、この
発明で現像装置に用いられる現像ローラーが「絶縁層」
を有するとは、図5(c)に示す場合のように「表面
層」として有する場合と、図5(d)に示す場合のよう
に「中間層」として有する場合とを含む。
【0033】前述したように、現像装置18を用いる現
像方式では、現像ローラーおよびトナーの状態変化に応
じて現像不全が発生する場合がある。この現像不全のメ
カニズムを以下に説明する。
【0034】まず「現像ローラーの状態変化による現像
不全」に就き説明する。現像ローラーの状態変化は主と
して現像ローラーの温度変化に起因して生じる。即ち、
現像ローラーの温度が変化すると、芯金の周囲に形成さ
れた弾性層(電気的には中程度の抵抗を持つ)の電気抵
抗が変化し現像特性が変化する。
【0035】図6(a)はこのような現像特性の変化を
表している。同図におけるグラフ線6−1は正常な場合
を示す。グラフ線6−2は上記弾性層の抵抗が温度変化
とともに低下した場合で、現像部に於て静電潜像電位と
現像ローラー周面との間の電位差が相対的に大きくなっ
て現像量:Mが増大し、文字やラインが太くなって解像
力が低下したり、トナー消費量が多くなる。グラフ線6
−3は上記弾性層の抵抗が高くなった場合で、上記の場
合とは逆にトナー消費量は少なくなるが、「ベタ」部の
濃度が低下したりする。現像ローラーの温度に関係する
機内温度:Tiと上記現像量:Mとの関係は、図6
(b)に示すようであって、温度が高くなるほど現像
量:Mは低下する傾向にある。
【0036】次に、装置内の温度即ち機内温度:Tiが
高くなると、現像ローラー周面(図5(c)(d)に即
して説明したように、絶縁性か高抵抗性である)の摩擦
係数が増大し、現像ローラー周面の摩擦帯電量が増大
し、摩擦帯電電荷による表面電位が現像バイアス電位に
加算されるため現像量:Mは増大する。上記摩擦係数の
変化に伴う現像量変化は、図6(c)に示すようであ
り、機内温度:Tiが高くなるに従い、現像量:Mは次
第に増大し、終には飽和する傾向がある。
【0037】実際の機内温度の変化に伴う現像量:Mの
変化は、上記弾性層の抵抗変化によるものと、現像ロー
ラー周面の摩擦係数変化によるものとの和である。
【0038】次に、トナーの状態変化による現像不全の
メカニズムを説明する。トナーはアジテータや現像ロー
ラーへの供給等、常に撹拌され、アジテータや現像ロー
ラーあるいは供給ローラーとの摩擦やトナー粒子相互の
摩擦によりトナー粒子の表面が剥がれたり割れたりす
る。
【0039】使用されるトナーが新しいうちは、上記の
ように表面が剥がれたり割れたりしても、現像剤中に含
有されたTiO2やSiO2、SiC等の添加剤が剥離部
等を覆うため、実質的な問題は生じない。しかしトナー
の使用が長期間にわたると、上記添加剤の作用がトナー
の損傷に追い着かなくなり、表面が剥離したり割れたり
したトナーは、露出された樹脂面が摩擦熱により軟化
し、トナー相互が付着しあって凝集し大粒径化する。
【0040】大粒径化したトナーは転がりにくく、現像
ローラーや供給ローラーとの接触が良くないため摩擦帯
電の効率が低下し、粒子の重量も増えるため単位重量あ
たりの帯電量:Qが低下する。この帯電量:Qが低下す
ると、潜像担持体表面の電荷による反発力が小さくなる
ため、反転現像においては図7に示すように、帯電量:
Qの低下とともに現像量:Mは増加する傾向がある。
【0041】以上のように、画像形成装置の機内温度:
Tiが変化すると、現像ローラーの状態が変化し、稼働
率に応じて単位重量当たりのトナーの帯電量:Qが変化
して現像状態が変化する。上記Ti,Qの変化は、何れ
も現像部においてトナーに作用する電界の変化をもたら
すから、このような現像状態の変化は「現像バイアス電
位:V」を調整することで補正可能である。換言すれ
ば、適正な現像を行うための現像バイアス電位:Vは、
TiとQとの関数であり、これをV(Ti,Q)と書く
と、これは実験により「経験式」として決定できる。
【0042】一度、この経験式:V(Ti,Q)が決定
されれば、機内温度:TiがTiからTi+ΔTiだけ
変化し、帯電量:QがQからQ+ΔQへ変化したことを
検出できれば、このとき適正な現像を実現するために変
化させるべき現像バイアス電位の変化量ΔVは、 ΔV=(∂V/∂Ti)ΔTi+(∂V/∂Q)ΔQ (1) により算出できる。従って、Ti,Q,ΔTi,ΔQを
検出できれば式(1)に従ってΔVを算出して、現像バ
イアス電位を調整して適正な現像を実現できるのである
が、QおよびΔQを直接精度良く検出するのは必ずしも
容易ではなく、検出の機構も複雑となりがちである。そ
こで、この発明では上記量の検出を間接的に行うのであ
る。
【0043】現像ローラーの状態変化もトナーの単位重
量当たりの帯電量も機内温度:Tiと相関する。またト
ナーの状態変化は、トナー相互の摩擦やアジテータ等と
の機械的な接触によるものであるから、画像形成装置の
可動率:ηに依存する。換言すれば、位重量当たりの帯
電量:Qは、機内温度:Tiと稼働率:ηとの関数であ
り、これをQ(Ti,η)と書くと、これは実験により
経験式として決定することができ、機内温度:Tiとそ
の変化量ΔTi、稼働率:ηが分かれば、帯電量:Qの
変化量ΔQを経験式に従って算出できる。
【0044】次に、画像形成装置の機内温度:Tiに就
き説明する。明らかに、画像形成装置の機内温度は、画
像形成装置が長時間使用されていなければ、装置が置か
れた環境温度、即ち外気温:Toに等しい。画像形成装
置のメインスイッチがオンにされて画像形成を行いえる
「スタンバイ状態」における温度(リーディ温度と云
う)は、通常外気温:Toよりも2〜3度高い状態で安
定する。また画像形成装置を可動させると、装置内部に
おける熱発生により機内温度は上記安定温度(η=0)
からさらに上昇する。
【0045】今、一定の時間間隔(例えば5分間)を設
定し、この時間間隔内で画像形成装置を可動したときの
実稼働時間の占める割合に1:1で対応するパラメータ
を稼働率と云う。例えば、稼働率20パーセントと云え
ば、上記時間間隔:5分間中で画像形成装置が実稼働し
た時間が1分であるという意味であり、上記5分間中実
可動状態が連続していれば、稼働率:ηは100%であ
る。
【0046】今、例えば、可動率:ηを30,50,1
00%としてある時間中、画像形成装置を可動させた場
合の機内温度の変化は、図8に示す如きものになる。即
ち、可動開始から可動停止までは、機内温度は次第に上
昇し(可動率に拘らず、可動時間が十分に長くなれば上
昇温度は、飽和する)、可動が停止されると、そのとき
の機内温度Tiとリーディ温度の差に応じて指数関数的
に減少する。
【0047】このことから分かるように、機内温度:T
iは外気温:Toと可動率:ηとの関数であり、ある時
間を基準とし、基準時における機内温度をTi0とする
と、このときの外気温:Toと可動率:ηで「所定時
間」経過したときの機内温度:Tiは、外気温:Toと
可動率:ηの関数として与えられ、これをTi(To,
η)と書くと、これは実験により経験式として決定する
ことができ、上記基準時におけるTiと新たに知られる
Tiとの差としてΔTiも算出できる。
【0048】図9は、外気温To=23度Cにおける機
内温度:Tiと、その変化量:ΔTの関係を可動率:η
をパラメータとして示している。例えば、可動率:η=
50%の場合を例にとって、この図を説明する。ここで
可動率を検出するための所定野時間間隔は5分間に設定
されているので、変化量:ΔTも上記5分間における値
である。
【0049】今、ある基準時において、機内温度が25
度であったとすると、可動率50%で画像形成装置を可
動させた場合、5分経過後には、機内温度:Tiの変化
は、上昇方向へ3.5度Cであり、機内温度は当初の2
5度Cから28.5度C上昇する。もし、このまま可動
率50%で画像形成装置を可動させると、機内温度は漸
次上昇するが、上昇変化量は次第に小さくなり、機内温
度が32.5度(縦軸の0ラインと曲線の交点の温度)
で安定する。
【0050】トナーの単位重量当たりの帯電量:Qは、
良い近似で機内温度:Tiと可動率:ηの関数であり、
これをQ(Ti,η)と書くと、これも実験により経験
式として特定できる。
【0051】図10(a),(b)は上記ΔQと単位重
量当たりの帯電量:Q(初期条件)の関係を、可動率:
ηと機内温度Ti((a)では25度C,(b)では3
5度C)をパラメータとして示している。未使用もしく
は使用時間の短い新鮮なトナーでは、単位重量あたりの
帯電量は初期状態において15μC/g程度であり、使
用時間が長くなるにつれて低下する傾向にある。例え
ば、機内温度が35度Cである場合(図10(b))、
初期状態(基準時)におけるQの値が5μC/gである
と、可動率:η=50%で可動を続けると、Qの値が略
10μC/gで安定する。従って、機内温度:Tiとそ
の変化量ΔTiおよび稼働率:ηとを知れば、帯電量:
Qの変化量:ΔQを知ることができる。
【0052】上に述べたように、Qは良い近似でTiと
ηに依存するが、実際には空気中の絶対水分量とも相関
があり、従って、上記絶対水分量の変動によるQの変化
を考慮すると、より正確にQとその変化を近似できる。
【0053】空気中の水蒸気は分圧が小さいため「理想
気体」として取扱うことができ、温度T、分圧p、密度
d、分子量mとすると、気体定数をRとして状態方程式
は、 p/d=RT/m (2) であり、温度Tにおける飽和水蒸気圧をpsとすると、
pのpsに対するパーセンテージ即ち(p/ps)×1
00%が相対湿度Hを与える。従って(2)式は相対湿
度Hを用いて、 H=RTd/(M・ps(T))×100% (3) と表すことができ、温度Tと湿度Hとを知れば、空気中
の絶対水分量dを知ることができる。換言すれば、帯電
量:Qは経験式Q(Ti,η,H)で表すことができ、
湿度Hとして外気の湿度Hoを用いることにより、ΔQ
をより正確に算出できる。
【0054】図11は、QとΔQとの関係を空気中の絶
対水分量:dをパラメータとして表したもので、(a)
はTi=25度C、η=100%の場合、(b)はTi
=25度C、η=50%の場合である。なお、d=1
1.0は、外気温:To=23度Cで相対湿度:Ho=
50%に相当する。
【0055】
【実施例】以下、具体的な実施例を説明する。図1は請
求項1記載の発明を図5に即して説明した画像形成装置
に適用した1実施例を示している。繁雑を避けるため、
混同の慮がないと思われるものについては図5における
と同一の符号を用い、それらについての説明は省略す
る。
【0056】図中、符号40で示す外気温度センサー
は、装置外装部10に設けられた空気取り入れ口10A
の直ぐ内側に配備され、取り入れられる外気の温度:T
oを検出する。一方、符号50で示す稼働率検出手段
は、駆動モーター28の回転を、1回転ごとに検出して
パルス信号を発生する回転検出センサーである。このパ
ルス信号をカウントしたパルス数は、稼働率と1:1に
対応する。
【0057】さて、画像形成装置のメインスイッチが投
入されると装置はスタンバイ状態となり、外気温度セン
サー40は以後連続して外気温:Toを検出する。検出
された外気温:Toは制御装置30に置ける演算手段の
一部を構成する記憶部に記憶される。この外気温Toに
+2度Cを加えた温度が前述のリーディ温度として同様
に記憶される。また、稼働率:ηは初期値0%が記憶さ
れる。
【0058】そして、この時の状態により、適正な現像
バイアス電位の初期値:V0が設定される。同様に、ト
ナー単位重量当たりの帯電量は初期値として15μC/
gが記憶される。
【0059】以下、5分ごとに稼働率:ηの検出が行わ
れる。稼働率の検出が行われる度に、即ち5分ごとに、
外気温:To、リーデイ温度、稼働率:ηの記憶内容が
書き替えられ、更新される。
【0060】制御装置28における演算手段は、記憶部
に記憶されたToとηとにより予め設定された経験式:
Ti(To,η)に基づき機内温度:Tiを算出し、そ
の値も記憶する。勿論、上記書換えの際に、Tiも新た
に算出されて記憶内容が更新される。また更新時にTi
の変化量ΔTiが算出され記憶部に記憶される。
【0061】演算手段は更に、ηとTiとΔTiに基づ
き、Qの変化量ΔQを算出する。変化量ΔQが有限の場
合はQの記憶内容をQ+ΔQに更新する。
【0062】演算手段は、上記ΔTiおよび/またはΔ
Qが有限の値であるときは、経験式:V(Ti,Q)に
基づき、上記Ti,Q、ΔTiおよび/またはΔQをも
ちいて現像バイアス電位の変化量:ΔVを算出する。
【0063】演算手段が算出したΔVに基づき、制御装
置28の制御部が現像バイアス電位を、それまでの値か
らΔVだけ補正する。即ち、現像バイアス電位の補正値
は5分ごとに更新される。
【0064】図1(b)は、上記現像バイアス電位の補
正の様子を示している。現像バイアス電位の適正値は、
現像バイアス電位と現像量Mとの関係を表すグラフ線と
適正現像量:M0との交点により決定される。図中の電
位V0は、上記グラフ線が曲線1−1であるときの適正
現像バイアス電位である。この状態から、例えば帯電量
Qのみが単独でΔQだけ変化すると、上記グラフ線は例
えば曲線1−2のようになり、さらに機内温度TiがΔ
Tiだけ変化すると上記グラフ線は曲線1−3のように
なる。そこでこの場合、現像バイアス電位をV0からV1
へと設定しなおすことにより、機内温度変化・帯電量変
化に拘らず、適正な現像が可能になる。
【0065】より精緻な補正を行うには、例えば、上記
データ更新の間隔を上記5分から3分あるいは1分に短
縮すればよい。
【0066】この実施例の場合、TiとQのデータを、
所定時間間隔で書き替えて更新していくため、誤差が蓄
積する慮がある。このような誤差の蓄積を防ぐには、画
像形成装置が稼働していない時間によって、データの初
期化を行えば良い。例えば、1日のうちで夜間などは、
稼働率が低いのが一般であるから、このようなときには
機内温度は略外気温に近いリーデイ温度で安定している
ので、このような機内温度でη=0の状態が一定の時間
経過したとき、Ti,Qの値を上述した初期値に置きな
おせば、以後のデータ誤差を少なくすることができる。
【0067】画像形成装置が稼働していない状態では、
トナーに作用する剪断力が解除され、トナーの温度も下
がり、凝集して大粒径化したトナーも再び細かいトナー
に分解し、帯電量:Qは当初の15μC/gに回復する
ので、上記置き換えが可能である。
【0068】図2は請求項2,6記載の発明を図5に即
して説明した画像形成装置に適用した1実施例を示して
いる。混同の慮がないと思われるものについては図1
(a)におけると同じ符号を用いた。図1の実施例との
違いは、この実施例においては回転検出センサーがな
く、空気取り入れ口10Aの直ぐ内側に外気温度センサ
ー40が設けられ、現像装置18の近傍に機内温度セン
サー45が配備されていることである。
【0069】前述したように、機内温度:Tiと外気
温:Toと稼働率:ηの間には経験式Ti(To,η)
があるから、この経験式をηに就いて解けばη(Ti,
To)となり、To,Tiが分かればηはη(Ti,T
o)により算出できる。従ってTi,Toを友に検出す
る場合には稼働率を直接検出する必要がなく、稼働率検
出手段を上記センサー40,45とこれらの検出結果に
基づきηを算出する演算手段(制御装置28に含まれて
いる)にとり稼働率検出手段を構成することができる。
【0070】この実施例では稼働率:ηを随時算出する
ことが可能である。このようにして検出されるTi,T
o、算出されるηを用い、演算手段によりΔTiを例え
ば1分ごとに算出し、Q(Ti,η)に基づきΔQを算
出する。そして、経験式:V(Ti,Q)に基づき、Δ
TiとΔQに伴う現像バイアス電位の変化量:ΔVを算
出する。
【0071】演算手段が算出したΔVに基づき、制御装
置28の制御部が現像バイアス電位を、それまでの値か
らΔVだけ補正する。この補正は、例えば上記1分ごと
に行えば良い。帯電量:Qについては、所定の機内温度
でη=0の状態が一定の時間経過したとき、初期値(1
5μC/g)に置きなおして、蓄積誤差を軽減する。こ
の実施例の場合、機内温度センサーにより機内温度を直
接検出するので、機内温度に関する蓄積誤差は生じな
い。
【0072】図3は請求項3記載の発明を図5に即して
説明した画像形成装置に適用した1実施例を示してい
る。混同の慮がないと思われるものについては図1
(a)におけると同じ符号を用いた。図1の実施例との
違いは、この実施例においては空気取り入れ口10Aの
直ぐ内側に外気温度センサー40とともに湿度センサー
60が設けられていることである。
【0073】図1の実施例の場合と同様に、外気温度セ
ンサー40は連続して外気温:Toを検出し、湿度セン
サー60は、連続して外気の相対湿度Hoを検出する。
検出されたTo,Hoは制御装置30に置ける演算手段
の一部を構成する記憶部に記憶される。外気温Toに+
2度Cを加えた温度がリーディ温度として同様に記憶さ
れる。また、稼働率:ηは初期値0%が、また帯電量:
Qとしては初期値として15μC/gが記憶される。
【0074】以下、5分ごとに稼働率:ηの検出が行わ
れる。稼働率の検出が行われる度に、即ち5分ごとに、
To,Ho、リーデイ温度、稼働率:ηの記憶内容が書
き替えられ、更新される。
【0075】制御装置28における演算手段は、記憶部
に記憶されたToとηとにより予め設定された経験式:
Ti(To,η)に基づき機内温度:Tiを算出し、そ
の値も記憶する。書換えの際に、Tiも新たに算出され
て記憶内容が更新される。また更新時にTiの変化量Δ
Tiが算出され記憶部に記憶される。
【0076】演算手段は更に、ηとTiとΔTiとHo
に基づき、Qの変化量ΔQを算出する。変化量ΔQが有
限の場合はQの記憶内容をQ+ΔQに更新する。
【0077】演算手段は、ΔTiおよび/またはΔQが
有限の値であるときは、経験式:V(Ti,Q)に基づ
き、上記Ti,Q、ΔTiおよび/またはΔQをもちい
て現像バイアス電位の変化量:ΔVを算出する。
【0078】演算手段が算出したΔVに基づき、制御装
置28の制御部が現像バイアス電位を、それまでの値か
らΔVだけ補正する。即ち、現像バイアス電位の補正値
は5分ごとに更新される。機内温度の蓄積誤差の影響を
軽減するためには、図1の実施例と同様に、所定の機内
温度でη=0の状態が一定の時間経過したとき、Ti,
Ho,Qを初期値に置きなおすようにすればよい。
【0079】図3の画像形成装置において、現像部近傍
の位置に図2の装置と同様に機内温度センサー45を設
けたものは請求項4,6記載の発明の実施例になる。こ
の場合は、外気温:To、機内温度:Ti、外気の相対
湿度:Hoが直接検出され、稼働率;ηは演算手段によ
りTo、機内温度:Tiを用いて算出される。図2の実
施例と同様に、検出されるTi,To、算出されるηを
用い、演算手段によりΔTiを例えば1分ごとに算出
し、Q(Ti,η,Ho)に基づきΔQを算出する。そ
して、経験式:V(Ti,Q)に基づき、ΔTiとΔQ
に伴う現像バイアス電位の変化量:ΔVを算出する。
【0080】演算手段が算出したΔVに基づき、制御装
置28の制御部が現像バイアス電位を、それまでの値か
らΔVだけ補正する。この補正は、例えば上記1分ごと
に行えば良い。帯電量:Qについては、所定の機内温度
でη=0の状態が一定の時間経過したとき、初期値(1
5μC/g)に置きなおして蓄積誤差を軽減する。
【0081】図4は請求項5記載の発明を、図5に即し
て説明した画像形成装置に適用した1実施例を示してい
る。混同の慮がないと思われるものについては図1
(a)におけると同じ符号を用いた。
【0082】この実施例では、空気取り入れ口10Aに
対向して空気排出用のファン500が配備され、図5
(b)に示すように、これらの間が、空気の流路55と
なっている。外気温度センサー40は空気取り入れ口1
0Aの直ぐ内側に配備され、湿度センサー60は流路5
5内の中央部の、現像装置18近傍に配備されている。
【0083】流路55は外気取り入れ用と内気排出用の
「共通流路」で、外気取入れ口である空気取り入れ口1
0Aに設けられて外気を取り入れるときには開放され、
内気を排出するときには閉じる取り入れ口用のシャッタ
ーS1と、現像装置18と共通流路との間を開閉し、内
気を排出するときに開放される内気排出用のシャッター
S2と、これらシャッターS1,S2の開閉を選択的に
切り換えるシャッター切り換え手段である制御装置28
とにより「検出切り換え手段」が構成される。
【0084】外気温:Toは、シャッターSを開放し、
シャッターS2を閉じてファン500を駆動し、流路5
5に外気を流通させつつ外気温度センサー40で検出す
る。このとき湿度センサー60により外気の相対湿度:
Hoが検出される。
【0085】内気を排出するときは、シャッターS1を
とじて、シャッターS2を開く。この状態でファン50
0を駆動すると、空気は装置内部からシャッターS2を
通り、流路55をへてファン500により機外へ排出さ
れる。このとき湿度センサー60により装置内部の相対
湿度Hiが検出される。
【0086】上記のようにして、装置内部の相対湿度:
Hiが検出されると、前述の式(3)の左辺をHiと
し、右辺の分母のTをToとして分子のTに付き解くこ
とにより機内温度:Tiが算出される。算出されたTi
と上記検出されたToを用いると稼働率:ηを算出する
ことができる。従って、Tiの変化としてΔTiを算出
するとともに、算出されたTi,ΔTi,ηと検出され
たHoを用い、経験式:Q(Ti,η,Ho)に基づき
上記帯電量の変化:ΔQを算出し、ΔTiとΔQに基づ
き、現像バイアス電圧調整値:ΔVを算出することがで
きる。
【0087】演算手段が算出したΔVに基づき、制御装
置28の制御部が現像バイアス電位を、それまでの値か
らΔVだけ補正する。即ち、現像バイアス電位の補正値
は5分ごとに更新される。機内温度の蓄積誤差の影響を
軽減するためには、図1の実施例と同様に、所定の機内
温度でη=0の状態が一定の時間経過したとき、Ti,
Ho,Hi,Qを初期値に置きなおすようにすればよ
い。
【0088】この実施例の場合、同一の湿度センサー6
0により外気の相対湿度と内気の相対湿度を検出するの
で、複数の湿度センサーを用いる場合に比して、センサ
ー間の調整を行う煩わしさがない。
【0089】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば新規な
画像形成装置を提供できる。請求項1記載の発明は上記
の如く構成されているので現像条件の経時的な変化を補
正して、長期間にわたり良好な現像を行うことができ
る。請求項2,6記載の発明では、機内温度:Tiの蓄
積誤差を軽減して、現像状態をより良好に保つことがで
きる。さらに請求項3,4,6の発明では、現像条件に
対する湿度の影響を考慮することにより、現像状態をさ
らに良好に保つことができ、請求項5記載の発明では、
装置内外の湿度を共通のセンサーで検出することにより
センサー間誤差がなく、センサー間の面倒な調整も不要
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の1実施例を説明するため
の図である。
【図2】請求項2記載の発明の1実施例を説明するため
の図である。
【図3】請求項3記載の発明の1実施例を説明するため
の図である。
【図4】請求項5記載の発明の1実施例を説明するため
の図である。
【図5】この発明の技術背景を説明するための図であ
る。
【図6】機内温度の変化が現像に及ぼす影響を説明する
ための図である。
【図7】トナー単位重量当たりの帯電量の変化が現像に
及ぼす影響を説明するための図である。
【図8】画像形成装置の稼働率と機内温度との関係を説
明するための図である。
【図9】機内温度が稼働率と外気温によりどのように変
化するかを説明するための図である。
【図10】トナー単位重量当たりの帯電量が機内温度と
稼働率によりどのように変化するかを説明するための図
である。
【図11】トナー単位重量当たりの帯電量の変化に対す
る湿度の影響を説明するための図である。
【符号の説明】
18 絶縁層を有する現像ローラーを用いる現像装
置 40 外気温度センサー 50 稼働率検出手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像担持体上に形成された静電潜像を、絶
    縁層を有する現像ローラーの周面に保持された粉体のト
    ナーにより現像するにあたり、機内温度:Tiおよびト
    ナー単位重量当たりの帯電量:Qと適正な現像バイアス
    電位:Vとの間の関係を定める経験式:V(Ti,Q)
    に基づき、上記機内温度の変化ΔTiと帯電量の変化Δ
    Qに伴う現像バイアス電位の変化量:ΔVを算出して現
    像バイアス電位の調整を行う画像形成装置であって、 外気温:Toを検出する外気温度センサーと、稼働率:
    ηを検出する稼働率検出手段と、 検出された外気温:Toと稼働率:ηとを用い、予め設
    定された経験式:Ti(To,η)に基づき機内温度:
    Tiと機内温度変化:ΔTiを算出し、且つ予め設定さ
    れた経験式:Q(Ti,η)に基づき上記ηとΔTiに
    より上記帯電量の変化:ΔQを算出し、算出されたΔT
    およびΔQに基づき、上記ΔVを算出する演算手段と、 この演算手段により算出された現像バイアス電圧調整
    値:ΔVだけ現像バイアス電圧を変化させる現像バイア
    ス制御手段を有する画像形成装置。
  2. 【請求項2】潜像担持体上に形成された静電潜像を、絶
    縁層を有する現像ローラーの周面に保持された粉体のト
    ナーにより現像するにあたり、機内温度:Tiおよびト
    ナー単位重量当たりの帯電量:Qと適正な現像バイアス
    電位:Vとの間の関係を定める経験式:V(Ti,Q)
    に基づき、上記機内温度の変化ΔTiと帯電量の変化Δ
    Qに伴う現像バイアス電位の変化量:ΔVを算出して現
    像バイアス電位の調整を行う画像形成装置であって、 現像装置近傍の機内温度:Tiを検出する機内温度セン
    サーと、稼働率:ηを検出する稼働率検出手段と、 検出された機内温度:Tiを用いて機内温度変化:ΔT
    iを算出し、予め設定された経験式:Q(Ti,η)に
    基づき、上記ΔTiとTiと検出されたηとを用いて上
    記帯電量の変化:ΔQを算出し、算出されたΔTおよび
    ΔQに基づき、上記ΔVを算出する演算手段と、 この演算手段により算出された現像バイアス電圧調整
    値:ΔVだけ現像バイアス電圧を変化させる現像バイア
    ス制御手段を有する画像形成装置。
  3. 【請求項3】潜像担持体上に形成された静電潜像を、絶
    縁層を有する現像ローラーの周面に保持された粉体のト
    ナーにより現像するにあたり、機内温度:Tiおよびト
    ナー単位重量当たりの帯電量:Qと適正な現像バイアス
    電位:Vとの間の関係を定める経験式:V(Ti,Q)
    に基づき、上記機内温度の変化ΔTiと帯電量の変化Δ
    Qに伴う現像バイアス電位の変化量:ΔVを算出して現
    像バイアス電位の調整を行う画像形成装置であって、 外気温:Toを検出する外気温度センサーと、外気の湿
    度:Hoを検出する湿度センサーと、稼働率:ηを検出
    する稼働率検出手段と、 検出された外気温:Toと稼働率:ηとを用い、予め設
    定された経験式:Ti(To,η)に基づき機内温度T
    iと機内温度変化:ΔTiを算出し、検出された外気の
    湿度:Hoと上記Ti,η,Ho,ΔTiを用い、予め
    設定された経験式:Q(Ti,η,Ho)に基づき上記
    帯電量の変化:ΔQを算出し、算出されたΔTiとΔQ
    に基づき、上記ΔVを算出する演算手段と、 この演算手段により算出された現像バイアス電圧調整
    値:ΔVだけ現像バイアス電圧を変化させる現像バイア
    ス制御手段を有する画像形成装置。
  4. 【請求項4】潜像担持体上に形成された静電潜像を、絶
    縁層を有する現像ローラーの周面に保持された粉体のト
    ナーにより現像するにあたり、機内温度:Tiおよびト
    ナー単位重量当たりの帯電量:Qと適正な現像バイアス
    電位:Vとの間の関係を定める経験式:V(Ti,Q)
    に基づき、上記機内温度の変化ΔTiと帯電量の変化Δ
    Qに伴う現像バイアス電位の変化量:ΔVを算出して現
    像バイアス電位の調整を行う画像形成装置であって、 外気の湿度:Hoを検出する湿度センサーと、現像装置
    近傍の機内温度:Tiを検出する機内温度センサーと、
    稼働率:ηを検出する稼働率検出手段と、 検出された機内温度:Tiを用いて機内温度変化:ΔT
    iを算出し、且つ算出されたΔTiと検出されたTi,
    η,Hoを用い、予め設定された経験式:Q(Ti,
    η,Ho)に基づき上記帯電量の変化:ΔQを算出し、
    上記ΔTiとΔQとに基づき、上記ΔVを算出する演算
    手段と、 この演算手段により算出された現像バイアス電圧調整
    値:ΔVだけ現像バイアス電圧を変化させる現像バイア
    ス制御手段を有する画像形成装置。
  5. 【請求項5】潜像担持体上に形成された静電潜像を、絶
    縁層を有する現像ローラーの周面に保持された粉体のト
    ナーにより現像するにあたり、機内温度:Tiおよびト
    ナー単位重量当たりの帯電量:Qと適正な現像バイアス
    電位:Vとの間の関係を定める経験式:V(Ti,Q)
    に基づき、上記機内温度の変化ΔTiと帯電量の変化Δ
    Qに伴う現像バイアス電位の変化量:ΔVを算出して現
    像バイアス電位の調整を行う画像形成装置であって、 外気温:Toを検出する外気温度センサーと、外気およ
    び機内の湿度:Ho,Hiを検出する湿度センサーと、
    稼働率:ηを検出する稼働率検出手段と、上記湿度セン
    サーの検出対象を外気湿度:Hoと機内温度:Hiに切
    り換える検出切り換え手段と、 検出されたToとHiとを用いて機内温度:Tiと機内
    温度変化:ΔTiとを算出し、且つ算出されたTi,Δ
    Tiと検出されたη,Hoを用い、予め設定された経験
    式:Q(Ti,η,Ho)に基づき上記帯電量の変化:
    ΔQを算出し、算出されたΔTiとΔQに基づき、上記
    ΔVを算出する演算手段と、 この演算手段により算出された現像バイアス電圧調整
    値:ΔVだけ現像バイアス電圧を変化させる現像バイア
    ス制御手段を有し、 上記湿度センサーは現像装置近傍において外気取り入れ
    用と内気排出用の共通流路部に設けられ、外気取り入れ
    口に設けられて外気を取り入れるときには開放され、内
    気を排出するときには閉じる取り入れ口用シャッター
    と、現像装置と上記共通流路との間を開閉し、内気を排
    出するときに開放される内気排出用シャッターと、これ
    ら取り入れ口用シャッターと内気排出用シャッターの開
    閉を選択的に切り換えるシャッター切り換え手段とによ
    り検出切り換え手段が構成されていることを特徴とする
    画像形成装置。
  6. 【請求項6】請求項2または4記載の画像形成装置にお
    いて、 外気温度センサーにより外気温:Toを検出し、機内温
    度センサーにより検出された機内温度:Tiと上記To
    とを用い、予め設定された経験式:η(To,Ti)に
    基づき稼働率:ηを演算手段により算出するようにし、 外気温度センサーおよび機内温度センサーと演算手段と
    により稼働率検出手段を構成することを特徴とする画像
    形成装置。
  7. 【請求項7】請求項5記載の画像形成装置において、 外気温度センサーにより外気温:Toを検出し、検出さ
    れた外気温:Toと、ToおよびHiとから算出される
    機内温度:Tiとを用い、予め設定された経験式:η
    (To,Ti)に基づき稼働率:ηを演算手段により算
    出するようにし、 上記外気温度センサーと機内湿度センサーと演算手段と
    により稼働率検出手段を構成することを特徴とする画像
    形成装置。
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