JP2007156355A - 現像装置およびそれを備える画像形成装置 - Google Patents

現像装置およびそれを備える画像形成装置 Download PDF

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Abstract


【課題】 現像剤を排出する排出手段が故障するおそれを低減するとともに、トナーの帯電量が変化しても現像剤収容容器に収容される現像剤の重量を好適な範囲に維持することができる現像装置を提供する。
【解決手段】 トナーおよびキャリアが補給される現像剤収容容器24を有する現像装置12に、現像剤22を排出する手段として、現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上であることを含む排出条件を満たすと、キャリアの排出量が、前記設定時間の現像動作に伴って補給されるキャリアの補給量の平均値以上となる設定排出量の現像剤22を排出する第1排出手段26と、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の収容量が、予め定める設定収容量よりも大きい最大許容収容量を超えると、余剰の現像剤22を排出する第2排出手段27とを設ける。
【選択図】 図6

Description

本発明は、現像装置およびそれを備える画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いる画像形成装置において、カラー化の流れが加速している。これに加え、さらなる高画質化、小型化、高速化、信頼性の向上といった市場の様々な要求に応えるべく研究開発が行われている。
像担持体に形成される静電潜像を現像して可視像化する現像装置に用いられる現像方式に関しては、キャリアおよびトナーを含む2成分現像剤(以後、単に現像剤とも呼ぶ)を用いる2成分方式が広く用いられている。2成分方式は、キャリアを含まない1成分現像剤によって現像を行う1成分方式に比べて形成画像の画質、現像剤の耐久性、現像能力の点で優位である。
カラー化の流れに関しては、像担持体である感光体を4回転させてカラー画像を形成する所謂4回転プロセスを用いるものが主流である。4回転プロセスを用いる4回転型の画像形成装置では、単一(もしくは複数)の感光体にイエロー(Y)の単色像を形成し、転写体または中間転写体に転写する。同様に、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の単色像を形成し、それぞれを転写して転写体または中間転写体に各色の像が重ね合わされる多色像を形成する。しかしながら、カラー画像をより短時間で形成するために、近年では感光体を含む作像ユニットを複数(少なくとも3個以上、一般的にはY、M、C、Bkの4個)備えるいわゆるタンデム型の画像形成装置が主流である。
タンデム型の画像形成装置では、作像ユニットが占める体積が大きくなるので、小型化の観点から個々の作像ユニットを小さくする必要があり、現像装置も小型化される必要がある。現像装置の小型化のためには、現像剤収容容器などの個々の構成部品が小型化されることが必須であり、現像剤収容容器の小型化に伴って現像剤の収容量が少なくなる。
現像剤の収容量が少なくなると、現像剤の耐久性に大きな影響がある。特に2成分方式において現像剤の収容量が少なくなると、トナーを摩擦帯電させるときの1個のキャリアとトナーとの接触回数が増加し、たとえば現像剤の長期使用などによって、キャリアがトナーによって汚染されるスペント現象、キャリアとして導電性粒子に樹脂などのコート材が被覆されるコートキャリアを用いる場合に生じるキャリアのコート剥がれなど、キャリア劣化の問題が生じる。このようなキャリア劣化の問題は、サービスマンによるメンテナンス、すなわちキャリアを含む現像剤の定期的な入替を行うことで解決される。しかしながら、このような解決方法は、ユーザの視点で考えると、メンテナンスによる装置の非動作時間の発生、維持費用の増加などに繋がるので、その改善が望まれている。
このような要望から、トリクル方式と呼ばれるキャリアの交換方式が注目されている。トリクル方式とは、トナーの補給を行うとともにキャリアを少量ずつ補給し、劣化したキャリアを余剰分として排出することによってキャリアを逐次交換する方式である。トリクル方式によれば、上記のようにしてキャリアの交換が行えることによって、現像剤収容容器中の劣化したキャリアの数を低減することができるので、現像剤の性能安定化が図れ、サービスマンによるメンテナンスを不要とすることができる。トリクル方式は、上記市場の要求に対して諸課題を高水準で解決し得る現像方式であり、該トリクル方式を用いる画像形成装置が多数提案されている。
トリクル方式では、画像形成にて減少するトナーを補給するとともにキャリアを現像剤収容容器中に補給する。キャリアを補給する方法としては、補給されるトナー中に予めキャリアを混入させ、トナーとともにキャリアを補給する方法、トナーとキャリアとをそれぞれ別々に補給する方法などが提案されている。これらの中でも、補給トナー中にキャリアを混入させる方法が、キャリアを補給するための手段を別途設ける必要がなく、かつ連続的にキャリアを補給することができるので、好ましく用いられる。
ここで、特に断りがない限り、「トナー」とはトナーのみを表し、「キャリア」とはキャリアのみを表す。また「現像剤」は、トナーとキャリアとの混合物である2成分現像剤を意味し、現像剤中でのトナーの含有率はたとえば3〜10重量%である。また「補給現像剤」は、補給手段から補給されるトナーに少量のキャリアを混入させた混合物を意味し、補給現像剤中でのトナーの含有率はたとえば60〜95重量%である。
トリクル方式では、キャリアが現像剤収容容器中に補給され、現像剤収容容器中の現像剤の量が増加する。したがって、トリクル方式を用いる現像装置には、予め定める量のキャリアよりも過剰のキャリアを含む現像剤を排出するための排出手段が設けられる。トリクル方式を用いる現像装置は、前述の4回転型の画像形成装置にも搭載される。4回転型の画像形成装置では、現像装置がロータリーとともに回転する所謂ロータリー型と呼ばれる現像ユニットが多く用いられ、回転による重力作用の変化を利用する現像剤の排出手段が設けられる。
タンデム型の画像形成装置では、現像装置を回転させることはなく、現像装置が画像形成装置内で固定されて設けられるので、回転による重力作用の変化を利用することができない。したがって、現像装置に何らかの現像剤排出作用を付与することが必要であり、固定される現像装置の排出方式として、いくつかの方式が提案されている。
固定される現像装置に設けられる排出手段として例示される簡単な構成のものは、余剰現像剤を溢出させて排出するオーバーフロー方式(以後、OF方式とも呼ぶ)を用いるもの、現像剤収容容器中の現像剤の一部をスクリューによって搬送し排出するもの、強制的に感光体上にキャリアを付着させるキャリア上りを発生させ、その後除去することによって排出するものなどがある。これらの中でも、OF方式を用いる排出手段(以後、OF排出手段とも呼ぶ)は、その構成が他の排出手段よりも比較的単純でコストも低く、また原理的に現像剤収容容器中の現像剤を一定の体積に維持することができるので、広く用いられている。
現像装置の排出手段に求められる特性としては、現像剤収容容器内の現像剤の重量を現像特性に影響を与えない範囲内に維持すること、および現像剤収容容器に収容される現像剤の重量に急激な変化を与えないことが重要である。
現像装置を使用する場合、たとえば、印字率の変化などの影響によって現像剤収容容器中の現像剤の重量が大きく変動することがある。たとえばテキストパターンなどの印字率の低い条件であると、単位時間あたりのトナー補給量が少なくなり、現像剤収容容器中での現像剤の重量変化が小さい。べた画像などの印字率の高い条件ではこの逆の挙動を示し、単位時間当りに補給されるトナーの重量が増加するので、現像剤収容容器内の現像剤の重量が印字率の低い条件下よりも短時間で増加し、単位時間当りの現像剤の重量変化量が大きくなる。
現像剤収容容器に収容される現像剤の単位時間当りの重量変化量が大きくなると、トナー濃度センサの検知不良、トナーを感光体上に移行させるための現像ローラ上に付着する現像剤の重量の変化、現像剤収容容器中での撹拌性能の変化などが発生する。このことによって画像かぶり、濃度むらなどが形成画像に発生し、形成画像の画質が低下するおそれがある。
このような形成画像の画質低下の問題に対し、OF排出手段では、印字率の高い条件で連続的に現像が行われる場合などのように、現像剤収容容器中の現像剤の体積が急激に増加しても、一定の体積を超える現像剤を速やかに排出することができる。このようなOF排出手段の中でも、特に現像剤収容容器中の現像剤の重量に急激な変化を与えることを防止できるものを備える現像装置が提案されている(たとえば、特許文献1および2参照)。
特許文献1で開示される現像装置は、現像剤収容容器に形成される現像剤排出口からの排出効率を高めるために、現像剤排出方向上流側の現像剤排出口付近に設けられる搬送羽根が、現像剤排出方向下流側の現像剤排出口付近に設けられる搬送羽根よりも大きく形成される。特許文献2で開示される現像装置では、現像剤収容容器に形成される現像剤排出口付近に設けられる搬送羽根の形成される向きを変え、現像剤排出方向が現像剤排出口に向かう方向と反対方向となるようにして一部の現像剤のみを現像剤排出口に向かうようにし、過剰な現像剤の流出を防止して安定な現像剤の排出を行うことができる。
特許文献1および2に開示される現像装置によれば、それぞれ現像剤を搬送する搬送羽根の大きさ、向きなどを変化させることによって、現像剤収容容器中の現像剤面の位置変動を抑制し、現像剤の排出量の急激な変動を抑制することができる。ここで、現像剤面とは、画像形成装置に搭載される現像装置の現像剤収容容器に現像剤が収容されている状態において、該現像剤収容容器に収容される現像剤によって形成される現像剤層の上面のことである。
特許文献1および2に開示される現像装置では、上記のように現像剤面の位置変動を抑制することができ、たとえば印字率が変化しても現像剤排出口から排出される現像剤の重量を過多とすることも過少とすることもなく安定させることができるので、現像剤収容容器内の現像剤の重量が大きく変動することなく一定に保持され、良好な画像を形成することができるとされる。
ここで、現像剤収容容器に収容される現像剤の現像剤面の位置変動は、印字率の変化によるものだけではない。現像剤面の位置変動は、たとえば、画像形成装置の設置条件による現像装置の傾斜などによっても生じる。現像剤が排出される排出口側に現像装置が傾斜して設置されると、排出口付近の現像剤面が上昇し、現像剤が過剰に排出される。このように、OF排出手段を備える現像装置では、過剰量の現像剤の排出が行われて現像剤収容容器中の現像剤の重量が減少する。現像装置が排出口側と逆方向に傾くと、排出口からの現像剤の排出量が過少となり、現像剤収容容器中の現像剤の重量が増加してしまう。現像剤収容容器中の現像剤の重量が変動することによって、現像ローラへの現像剤の供給量を安定させることが困難となる。特に現像剤収容容器中の現像剤の重量が、現像剤収容容器に収容されるべき好適な範囲の重量を下回ると、現像ローラに付着する現像剤の量が少なくなる部分が発生するなど現像ローラへの現像剤の供給が一層不安定となり、形成画像に濃度むらなどが発生して良好な画像を安定して形成することが困難となる。
このような現像装置の傾斜による現像剤の排出量変化に伴って現像剤収容容器中の現像剤の重量を好適な範囲に保持することができないという問題に対して、現像装置が傾斜して配置されても現像剤の排出量が変化せず、現像剤収容容器中の現像剤の重量を安定させることができる排出手段を備える現像装置が提案されている(たとえば、特許文献3および4参照)。
特許文献3に開示される現像装置は、脚部を四隅に備える画像形成装置に搭載され、現像剤が排出されるOF排出手段としての排出口が、現像剤収容容器の、用紙排出方向に直交する上記脚部間の中心に対応する位置に形成される。特許文献4に開示される現像装置は、現像剤収容容器の中央部近傍に設けられる回収手段によって現像剤を掬い上げて排出する。
特許文献3および4に開示される現像装置では、現像剤を排出する排出口または回収手段が、現像装置の傾斜による現像剤面の位置変動がほとんど生じない現像剤収容容器の中央部近傍に設けられる。このことによって、現像装置が傾斜しても中央部近傍における現像剤面の現像剤収容容器底部からの高さはほぼ一定であり、現像剤が過剰に排出されることおよび排出されるべき現像剤が排出されないことを防止でき、現像剤収容容器中の現像剤の重量変動を抑制することができる。
特許文献1および2に開示される現像装置の技術と、特許文献3および4に開示される現像装置の技術とによっても、未だ解決が困難な問題が存在する。その問題とは、トナーの帯電量の変化、環境条件の変化などによって現像剤面が変動し、現像剤収容容器中での現像剤の体積が変化し、現像剤収容容器中の現像剤の重量を一定にできないというものである。
トナーの帯電量が大きくなると、トナー同士の反発力が大きくなり、トナー同士間の距離が大きくなる。このことによって、現像剤の見かけ密度(嵩比重)が低下し、同じ重量の現像剤が占める体積が増加するので、現像剤面の高さが上昇する。OF排出手段では、現像剤収容容器に収容される現像剤の体積を一定とすべく現像剤を排出するので、現像剤の排出量が増加し、現像剤収容容器中の現像剤の重量が減少する。また、トナーの帯電量が小さくなると逆の挙動を示し、現像剤面が低下することによって現像剤収容容器中の現像剤が排出されず、現像剤収容容器中の現像剤の重量が増大する。
このようなトナーの帯電量変化は、環境条件にも影響される。たとえば温度5℃湿度15%RH(Relative Humidity)である低温低湿環境(以後L/L環境とも呼ぶ)下では、トナーの帯電量が、たとえば温度23℃湿度60%RHの常温常湿環境(以後、N/N環境とも呼ぶ)下よりも上昇する。また、たとえば温度35℃湿度85%RHである高温高湿環境(以後H/H環境とも呼ぶ)下では、トナーの帯電量が常温常湿環境下よりも低下する傾向が一般的に知られている。このような環境条件の変化によるトナーの帯電量変化は、現像装置の実使用において重要な懸案事項である。
図20Aおよび図20Bは、OF排出手段を備える現像装置1を用いる場合に生じる問題を説明するための図である。なお図20A(b)および(c)ならびに図20Bでは、現像装置1の主要部分のみを示す。現像装置1は、現像剤3を収容する容器であって、トナーおよびキャリアを含む補給現像剤を補給する補給手段2からトナーおよびキャリアが補給される容器である現像剤収容容器4と、不図示の像担持体を臨んで現像剤収容容器4内で回転自在に設けられ、像担持体に現像剤3を供給して現像を行う現像ローラ5と、現像剤収容容器4に収容される現像剤3を撹拌する撹拌手段6,7とを含む。現像剤収容容器4には、収容される現像剤3を排出するOF排出手段の機能を有する排出口8が形成される。
排出口8は、現像剤収容容器4に収容される現像剤3が形成する現像剤層の上面である現像剤面3aの現像剤収容容器4底部からの距離である現像剤面3aの高さと、排出口8が形成される排出口部の現像剤収容容器4底部側端部の現像剤収容容器4底部からの距離である排出口8の高さ8aとが一致するように、現像剤収容容器4に形成される。排出口8は排出管9に接続される。
図20A(a)は、常温常圧環境下での排出動作を示すものである。このような排出口8によれば、図20A(a)に示すように、現像剤面3aが排出口8の高さ8aを超えると、排出口8の高さ8aを超える分の現像剤3は、排出口8を介して排出管9から現像剤収容容器4外の不図示の回収容器に排出される。
図20A(b)および(c)は、低温低湿環境下における現像剤の排出動作を示す図である。たとえば、冬場の朝は低温低湿(L/L)環境となり、この状態ではトナーの帯電量が上昇し、図20A(b)に示すように、予め定める設定収容量の現像剤3が形成する現像剤面3aの高さが常温常湿(N/N)環境下よりも上昇することによって現像剤3の排出口8からの排出量も増加する。図20A(c)に示すように、現像剤面3aの高さが排出口8の高さ8aと一致する時点で現像剤3の排出は止まるけれども、現像剤3の見かけ密度が常温常湿環境下よりも小さいので、このときの現像剤収容容器4中の現像剤の重量は、現像剤3の予め定める設定収容量よりも小さくなる。
図20B(d)および(e)は、高温高湿環境下における現像剤の排出動作を示す図である。高温高湿(H/H)環境では、トナーの帯電量が低下するので、次のように、L/L環境と逆の挙動を示す。図20B(d)に示すように、N/N環境下での重量と同じ重量の現像剤3が収容される場合、現像剤面3aの高さはN/N環境における現像剤面3aよりも低下し、排出口8の高さ8aよりも低い位置となる。したがって、排出口8からの現像剤3の排出が行われず、図20B(e)に示すように、補給現像剤が補給されて現像剤面3aの高さが排出口8の高さ8aを超えるまで、H/H環境下での現像剤の排出は行われない。換言すると、現像剤面3aの高さが排出口8の高さ8aと一致するまでは、現像剤収容容器4中に補給現像剤が補給されるけれども、現像剤3の排出は行われない。その結果、現像剤収容容器4に収容される現像剤の重量は、現像剤3の見かけ密度がN/N環境下よりも大きいので、現像剤3の予め定める設定収容量よりも大きくなる。
このような環境条件の変化による現像剤の排出は、画像形成装置に電源を投入し、最初のウォーミングアップでの現像剤撹拌動作および印字動作を開始するだけでも行われる。たとえば、冬場の朝などのL/L環境下では、トナーの帯電量が高くなり、現像剤が過剰に排出される。さらにその後、空調機器の作用で室温が常温付近になると、ウォーミングアップ時よりもトナーの帯電量が低下して現像剤面の高さが低下する。この状態では、補給現像剤が補給されても現像剤の排出が行われず、現像剤面の高さが排出口の高さに達するまで現像剤が排出されることなく補給現像剤が供給される。このような容易に予測される使用条件下においても、従来のOF排出手段を用いる現像装置では、急激な現像剤重量の変化が生じる。
現像剤収容容器に収容される現像剤の重量が変化することは、形成される画像の画質に悪影響を及ぼす。また現像剤収容容器に収容される現像剤重量の変化が急激であると、画像形成状態を制御するためのプロセスコントロールの精度に影響が及び、良好な画像を安定して形成することが困難となる場合がある。
さらに、上記のように低温環境から常温に環境が変化する状態で画像形成装置が使用された日の次の日の朝には、再び環境条件が低温となるので、前述と同様にして現像剤が過剰に排出される。このとき排出される現像剤は、前日に補給されたばかりの比較的新しいキャリアを多く含むこととなる。このように、従来のOF方式を用いる排出手段では、急激な現像剤の重量変化による現像特性への悪影響だけでなく、使用可能なキャリアが排出されることによる不経済性についての問題も生じる。
トナーの帯電量、環境条件などによって現像剤面の高さが変動して現像剤収容容器中での現像剤の重量が変化しても、現像剤の排出重量を一定に保持することが期待されるOF排出手段を備える現像装置が提案されている(たとえば、特許文献5参照)。特許文献5に開示される現像装置には、現像剤収容容器にOF方式を用いる排出手段である排出口が形成される排出口部が設けられ、さらに排出口を開閉自在に設けられる開閉手段が備えられる。開閉手段は、画像形成装置を移動させる場合などに現像装置が傾き、該現像装置の傾きによって排出口から現像剤が排出されることを防止するために設けられる。
特許文献5に開示の現像装置では、たとえば、低温低湿環境下においては現像剤が過剰に排出されないように、排出口を閉塞するように開閉手段を動作させ、高温高湿環境下においては現像剤が排出されるように、排出口を開放するように開閉手段を動作させる。このことによって、環境条件に関わらず、常に一定重量の現像剤を排出し、現像剤収容容器中の現像剤重量を一定の範囲内に保持できることが期待される。
しかしながら、上記のように環境条件に応じて開閉手段を動作させようとしても、現像剤の排出は排出口から現像剤を溢出させるOF排出手段によって行われるので、高温高湿環境下においては開閉手段を動作させても現像剤が排出されずキャリアの交換を行えないという問題がある。また低温低湿環境下では、現像剤が排出されないように排出口を閉塞すると、排出すべき現像剤についても排出を行えないことがあり、高温高湿環境下と同様にキャリアの交換を行えないという問題がある。低温低湿環境下で現像剤を排出するように排出口を開放すると、現像剤が過剰排出されてしまうという問題がある。
以上のように、環境条件の変化などによってトナーの帯電量が変化すると、現像剤を排出することができない場合が生じるので、現像剤収容容器に収容される現像剤の重量を好適な範囲に維持することは非常に困難である。
またこのような開閉手段を動作させることによって現像剤を排出する排出手段のみを用いると、現像剤の排出量および現像剤収容容器に収容される現像剤の量を制御するために、開閉手段の動作のタイミングを設定する必要がある。開閉手段の動作のタイミングを設定するためには、現像剤収容容器内の現像剤量を検知するセンサおよび現像剤の排出量を正確な量に調整する手段が必要である。
さらに特に現像剤量が急激に増加するような条件下で現像が行われる場合、たとえばベタ画像を連続して印字した場合などにおいては、現像剤収容容器内の現像剤の量を好適な範囲にするために、頻繁に開閉手段を動作させる必要がある。このことによって、たとえば開閉手段の駆動部への現像剤の噛み込みによる故障などの機械的な不具合が生じる頻度が高くなるおそれがある。このような不具合が生じることによっても、現像剤の排出動作が不安定になるので、現像剤収容容器内の現像剤の量を好適な範囲に保持することができなくなる。
特開2000−81787号公報 特開2001−265098号公報 特許第3034736号公報 特開2001−255743号公報 特許第2837309号公報
本発明の目的は、現像剤を排出する排出手段が故障するおそれを低減するとともに、トナーの帯電量が変化しても現像剤収容容器に収容される現像剤の重量を好適な範囲に維持することができる現像装置およびそれを備える画像形成装置を提供することである。
本発明は、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤を用いて、像担持体に形成される静電潜像を現像する現像装置であって、
2成分現像剤が収容され、トナーおよびキャリアが補給手段から補給される現像剤収容容器と、
現像剤収容容器内のトナーを像担持体に供給する供給手段と、
現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上であることを含む排出条件を満たすと、キャリアの排出量が、前記設定時間の現像動作に伴って補給されるキャリアの補給量の平均値以上となる設定排出量の2成分現像剤を排出する第1排出手段と、
現像剤収容容器に収容される2成分現像剤の収容量が、予め定める設定収容量よりも大きい最大許容収容量を超えると、余剰の2成分現像剤を排出する第2排出手段とを含むことを特徴とする現像装置である。
また本発明は、第1排出手段は、
現像剤収容容器の下部に形成される第1排出口を介して現像剤収容容器内の空間に連なる排出通路が形成される排出路形成部と、
現像剤収容容器から1回の排出動作によって排出される2成分現像剤の量を、前記設定排出量に調整する排出量調整手段とを含むことを特徴とする。
また本発明は、排出量調整手段は、
排出通路を開放状態または閉塞状態とするシャッタ部材と、排出通路を開放状態と閉塞状態とで切換えるようにシャッタ部材を開閉駆動する駆動部とを含むことを特徴とする。
また本発明は、排出通路は、
シャッタ部材で閉塞される状態において、第1排出口を介して現像剤収容容器から排出され、前記設定排出量と一致する量の2成分現像剤を貯留可能に形成されることを特徴とする。
また本発明は、シャッタ部材は、平板状に形成され、
駆動部は、
排出通路を開放状態とする開放位置から排出通路を閉塞状態とする閉塞位置に向かう閉塞方向および閉塞位置から開放位置に向かう開放方向にシャッタ部材を移動させることを特徴とする。
また本発明は、シャッタ部材は、
排出通路に2成分現像剤が貯留されている状態において、排出通路の延びる方向に垂直な仮想平面によって該2成分現像剤の貯留部分が切断されるとき、前記仮想平面内での投影面積のうち2成分現像剤の貯留部分に含まれる部分の面積が、前記仮想平面内での2成分現像剤の貯留部分の面積と等しくなる第1角変位状態と、第1角変位状態から角変位した状態であって、前記仮想平面内での投影面積のうち2成分現像剤の貯留部分に含まれる部分の面積が、前記仮想平面内での2成分現像剤の貯留部分の面積よりも小さくなる第2角変位状態とに角変位可能であり、
駆動部は、
シャッタ部材を第1角変位状態と第2角変位状態とに角変位駆動させることを特徴とする。
また本発明は、第2排出手段は、
現像剤収容容器に収容される予め定める設定収容量の2成分現像剤によって形成される現像剤層の上面である現像剤面よりも上方に、現像剤収容容器を貫通するように第2排出口を形成する第2排出口形成部を含むことを特徴とする。
また本発明は、供給手段は、
現像剤収容容器内で回転自在に設けられ、
第2排出口は、
供給手段の回転軸線方向に平行な方向における現像剤収容容器の中央部に形成されることを特徴とする。
また本発明は、供給手段は、
現像剤収容容器内で回転自在に設けられ、
第2排出口は、
供給手段の回転軸線方向に平行な方向における現像剤収容容器の両端部にそれぞれ形成されることを特徴とする。
また本発明は、第1排出口および第2排出口は、
現像剤面に略垂直な同一の仮想平面内に形成されることを特徴とする。
また本発明は、排出条件は、
さらに、現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量が前記設定時間の現像動作に伴って補給されるキャリアの補給量の平均値以上となることを含むことを特徴とする。
また本発明は、現像剤収容容器には、
トナーおよびキャリアを含む補給現像剤が補給手段から補給され、
現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量は、
補給現像剤に含まれるトナーの含有率から取得されることを特徴とする。
また本発明は、トナーの消費量を取得するトナー消費量取得手段を含み、
現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量は、
補給現像剤に含まれるトナーの含有率と、トナー消費量取得手段で取得されるトナーの消費量とから取得されることを特徴とする。
また本発明は、トナー消費量取得手段は、
形成される画像のドット数からトナーの消費量を取得することを特徴とする。
また本発明は、補給手段から補給される補給現像剤の補給量を検知する補給現像剤量検知手段を含み、
現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量は、
補給現像剤に含まれるトナーの含有率と、補給現像剤量検知手段で取得される補給現像剤の補給量とから取得されることを特徴とする。
また本発明は、像担持体と、前記現像装置と、現像装置の現像剤収容容器にトナーおよびキャリアを補給する補給手段と、像担持体に形成される可視像を記録媒体に転写する転写手段とを備える画像形成装置である。
本発明によれば、トナーおよびキャリアが補給される現像剤収容容器を有する現像装置は、トナーおよびキャリアが補給される現像剤収容容器内の2成分現像剤(以後、単に現像剤とも称する)を排出する手段として、現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上であることを含む排出条件を満たすと、キャリアの排出量が、前記設定時間の現像動作に伴って補給されるキャリアの補給量の平均値(以後、キャリアの平均補給量とも称する)以上となる設定排出量の現像剤を排出する第1排出手段と、現像剤収容容器に収容される現像剤の収容量が、予め定める設定収容量よりも大きい最大許容収容量を超えると、余剰の現像剤を排出する第2排出手段とを備える。
このような第1排出手段によって、たとえばキャリアの排出量が設定時間当りのキャリアの平均補給量と一致する設定排出量の現像剤を排出する場合、予め定める設定時間よりも短い時間内にキャリアの平均補給量を超える量のキャリアが補給されても、第1排出手段による現像剤の排出動作は設定時間に達するまで行われない。したがって、第1排出手段による現像剤の排出動作回数を増加させることがないので、現像剤の排出動作回数が増加することに伴って発生する第1排出手段の故障など、機械的不具合の発生率を低減することができる。
また予め定める設定時間よりも短い時間内にキャリアの平均補給量を超える量のキャリアが補給されると、現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量がキャリアの排出量よりも多いことによって現像剤収容容器内に収容される現像剤量が増加するけれども、予め定める設定収容量よりも大きい最大許容収容量を超える分の余剰の現像剤については、第2排出手段によって排出される。これによって、現像剤収容容器に収容される現像剤量が最大許容収容量を超えることが防止される。さらに現像剤収容容器に収容される予め定める設定収容量よりも大きい量の現像剤については、予め定める設定時間内に補給されるキャリアの補給量がキャリアの平均補給量未満であるときの第1排出手段による現像剤の排出によって減少させることができる。
また予め定める設定時間内に補給されるキャリアの補給量がキャリアの平均補給量未満であると現像剤収容容器に収容される現像剤量が減少するけれども、この現像剤の減少分は、予め定める設定時間内の現像剤の増加分によって補充される。このように、現像装置の現像動作に伴って予め定める設定時間内に補給されるキャリアの補給量が変動しても、現像剤収容容器内に収容される現像剤量を常に好適な範囲に保持することが可能となる。
また本発明によれば、第1排出手段は、現像剤収容容器の下部に形成される第1排出口を介して現像剤収容容器内の空間に連なる排出通路が形成される排出路形成部と、現像剤収容容器から1回の排出動作によって排出される2成分現像剤の量を、前記設定排出量に調整する排出量調整手段とを含む。第1排出手段の第1排出口が現像剤収容容器の下部に形成されることによって、現像剤収容容器の下部付近の現像剤を第1排出口に優先的に流れ込ませることができるので、たとえば現像剤収容容器の上方からトナーおよびキャリアが補給される場合、該補給されたばかりのトナーおよびキャリアが第1排出口から排出されることを防止でき、新しいキャリアの排出を防止することができる。したがって、比較的古い現像剤から排出を行うことができ、劣化したキャリアと新しいキャリアとの交換を一層容易に行うことができる。
また本発明によれば、排出量調整手段は、排出通路を開放状態または閉塞状態とするシャッタ部材と、排出通路を開放状態と閉塞状態とで切換えるようにシャッタ部材を開閉駆動する駆動部とを含んで構成される。このような排出量調整手段は、シャッタ部材を駆動させることによって排出通路を閉塞状態として排出通路に現像剤を貯留する。また排出量調整手段は、排出通路に貯留される現像剤が設定排出量に達するとともに現像動作の累計時間が予め定める設定時間に達すると、シャッタ部材を駆動させることによって排出通路を開放状態として設定排出量の現像剤を排出する。このようにシャッタ部材を開閉駆動することによって、現像剤収容容器から排出される現像剤の量を設定排出量にすることが実現される。
また本発明によれば、排出通路は、シャッタ部材で閉塞される状態において、第1排出口を介して現像剤収容容器から排出され、前記設定排出量と一致する量の現像剤を貯留可能に形成される。排出通路がこのように形成されると、シャッタ部材によって排出通路を予め定める時間開放することによって、排出通路に貯留される設定排出量と一致する量の現像剤を排出させることができるので、前記設定排出量の現像剤の排出動作を一層容易に行うことができる。
また本発明によれば、現像装置の排出量調整手段は、平板状に形成されるシャッタ部材と、排出通路を開放状態とする開放位置から排出通路を閉塞状態とする閉塞位置に向かう閉塞方向および閉塞位置から開放位置に向かう開放方向にシャッタ部材を移動させる駆動部とを備える。このような排出量調整手段は、シャッタ部材で排出通路を開放状態と閉塞状態とで切換えることによって、第1排出手段から設定排出量の現像剤を排出する排出状態と、現像剤の排出を行わず現像剤を排出通路に貯留させる非排出状態とで切換える。このように、駆動部によってシャッタ部材を開放位置と閉塞位置とに交互に移動させることによって、排出手段の排出動作の切換を簡単な構成で実現することができる。
また本発明によれば、シャッタ部材は、排出通路に2成分現像剤が貯留されている状態において、排出通路の延びる方向に垂直な仮想平面によって該2成分現像剤の貯留部分が切断されるとき、前記仮想平面内での投影面積のうち2成分現像剤の貯留部分に含まれる部分の面積が、前記仮想平面内での2成分現像剤の貯留部分の面積と等しくなる第1角変位状態と、第1角変位状態から角変位した状態であって、前記仮想平面内での投影面積のうち2成分現像剤の貯留部分に含まれる部分の面積が、前記仮想平面内での2成分現像剤の貯留部分の面積よりも小さくなる第2角変位状態とに角変位可能であり、駆動部は、シャッタ部材を第1角変位状態と第2角変位状態とに角変位駆動させるようにそれぞれ構成される。
このようなシャッタ部材を含む排出量調整手段は、シャッタ部材を第1角変位状態とすることによって排出通路を閉塞状態とすることができ、またシャッタ部材を第2角変位状態とすることによって排出通路を開放状態とすることができ、簡単な構成で排出通路の開閉を行うことができる。また駆動部は、排出路形成部に含まれる空間内でシャッタ部材を第1角変位状態と第2角変位状態とで切換えることができ、シャッタ部材を排出路形成部の占める空間外に配置する必要がなく、シャッタ部材の退避空間が不要となるので、装置の小型化が実現可能である。
また本発明によれば、現像装置に備えられる第2排出手段は、現像剤収容容器に収容される予め定める設定収容量の2成分現像剤によって形成される現像剤層の上面である現像剤面よりも上方に、現像剤収容容器を貫通するように第2排出口が形成される第2排出口形成部を含む。このような第2排出口形成部を含む第2排出手段では、第2排出口が予め定める設定収容量の2成分現像剤の現像剤面よりも上方に形成されるので、第2排出口が形成される高さを超える現像剤を流出させることによって現像剤を排出するオーバーフロー方式(以後、OF方式とも呼ぶ)が用いられる。第2排出手段は、OF方式を用いて現像剤を排出するので、現像剤収容容器内の現像剤の重量が急増しても、最大許容収容量を超える現像剤を溢出させることによって、迅速かつ容易に現像剤を排出することができる。
また本発明によれば、供給手段は、現像剤収容容器内で回転自在に設けられ、第2排出口は、供給手段の回転軸線方向に平行な方向における現像剤収容容器の中央部に形成される。供給手段の回転軸線が水平面に交差するように現像剤収容容器が水平面に対して傾斜して配置されると、供給手段の回転軸線方向に平行な方向の両端部においては現像剤収容容器中の現像剤面の高さが変化するけれども、中央部での現像剤面の高さは、現像剤収容容器が傾斜しない状態での現像剤面の高さとほぼ同じである。したがって、供給手段の回転軸線方向に平行な方向における現像剤収容容器の中央部に第2排出口が形成されることによって、現像剤収容容器の傾斜による現像剤の過剰な排出および排出されるべき現像剤の不排出を防止することができる。
また本発明によれば、供給手段は、現像剤収容容器内で回転自在に設けられ、第2排出口は、供給手段の回転軸線方向に平行な方向における現像剤収容容器の両端部にそれぞれ形成される。現像剤収容容器が水平面に対して傾斜すると、供給手段の回転軸線方向に平行な方向の両端部においては現像剤収容容器中の現像剤面の高さが変化するけれども、一方の端部側では現像剤面の高さが相対的に高くなり、他方の端部側では現像剤面の高さが相対的に低くなる。回転軸線方向に平行な方向の両端部に第2排出口が形成されると、少なくとも一方の端部側に形成される第2排出口から現像剤を排出することができるので、最大許容収容量を超える現像剤を確実に排出することができる。
また本発明によれば、第1排出口および第2排出口は、現像剤面に略垂直な同一の仮想平面内に形成される。たとえば第1排出口および第2排出口から排出される現像剤を回収する手段として、回収容器と、第1排出口から排出される現像剤を回収容器に導く排出路形成部と、第2排出口から排出される現像剤を回収容器に導く排出管とを備える場合について考える。第1排出口および第2排出口が同一の仮想平面内に形成されると、回収容器の形状を現像剤面に略垂直な前記仮想平面に対して平行に延びるような形状とすることによって、排出路形成部および排出管の形状を、回収容器の延びる方向に略垂直な方向に延びる簡単な形状とすることができる。また同様に、排出路形成部および排出管が現像剤面に略垂直な前記仮想平面に対して平行に延びるような形状、たとえば鉛直方向下向きに伸びるような形状に形成されると、回収容器の形状を排出路形成部および排出管の延びる方向に略垂直に延びる簡単な形状とすることができる。このように、第1排出口および第2排出口が現像剤面に略垂直な同一の仮想平面内に形成されることによって、第1排出口および第2排出口から排出される現像剤を回収する手段の形状を簡単な形状にすることができる。
また本発明によれば、排出条件は、さらに、現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量が前記設定時間の現像動作に伴って補給されるキャリアの補給量の平均値以上となることを含む。排出条件がこのような条件を含むと、予め定める設定時間内に補給されるキャリアの補給量がキャリアの平均補給量未満である場合、現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上であることを含む排出条件を満たしても現像剤は排出されない。これによって、予め定める設定時間内に補給されるキャリアの補給量がキャリアの平均補給量未満である状態が長時間続いても、現像剤収容容器に収容される現像剤の量が好適な範囲を下回る量となることを確実に防止することができる。
また本発明によれば、現像剤収容容器には、トナーおよびキャリアを含む補給現像剤が補給手段から補給され、現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量は、補給現像剤に含まれるトナーの含有率から取得される。現像剤収容容器にトナーおよびキャリアを含む補給現像剤が補給されることによって、キャリアのみを補給する手段とトナーのみを補給する手段との両方を備える場合に比べて、装置としての小型化を図ることができる。
またキャリアの補給量が補給現像剤に含まれるトナーの含有率から取得されることによって、次のような利点がある。たとえば、単色の画像を形成する画像形成装置において、補給現像剤のトナー含有率が前回使用していたものと異なる場合であっても、補給現像剤のトナーの含有率を取得することによって、現像剤収容容器に収容される現像剤のトナー濃度から、現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量を取得することができる。また多色の画像を形成する画像形成装置に用いられる補給現像剤では、色ごとにトナーの含有率が異なる場合がある。このような場合にも、各色ごとのキャリアの補給量を取得することができ、各色の補給現像剤に含まれるキャリアの量に応じて現像剤の排出動作を行うことができる。
また本発明によれば、現像装置はトナーの消費量を取得するトナー消費量取得手段を含み、現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量は、補給現像剤に含まれるトナーの含有率と、トナー消費量取得手段で取得されるトナーの消費量とから取得される。このような現像装置では、トナー消費量取得手段で取得されるトナーの消費量と補給現像剤のトナーの含有率とからキャリアの補給量が取得され、該取得されるキャリアの補給量に応じて現像剤の排出動作が制御されるので、現像装置の現像動作に応じて排出動作を行うことができ、現像剤収容容器に収容される現像剤の重量を好適な範囲に保持することを一層確実に行うことができる。
また本発明によれば、トナー消費量取得手段は、形成される画像のドット数からトナーの消費量を取得する。これによって、現像剤収容容器に収容される現像剤に含まれるトナーの実際の消費量を検知することなく、形成される画像のドット数から計算などの簡単な方法によってトナーの消費量を取得することができ、現像剤の排出動作を行うタイミングを容易に設定することができる。
また本発明によれば、補給手段から補給される補給現像剤の補給量を検知する補給現像剤量検知手段を含み、現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量は、補給現像剤に含まれるトナーの含有率と、補給現像剤量検知手段で取得される補給現像剤の補給量とから取得される。このような現像装置では、補給手段から補給される補給現像剤の実際の補給量からキャリアの補給量が取得されるので、実際の現像装置の現像動作に応じた排出動作によって一層確実に現像剤収容容器に収容される現像剤の重量を好適な範囲に保持することができる。
また本発明によれば、像担持体と、前記本発明の現像装置と、現像装置の現像剤収容容器にトナーおよびキャリアを補給する補給手段と、像担持体に形成される可視像を記録媒体に転写して記録媒体に画像を形成する転写手段とを含む画像形成装置が提供される。このような画像形成装置では、現像剤を排出する第1排出手段の故障などの機械的不具合が発生せず、また1回の排出動作による現像剤の排出量が設定排出量に保持されるので、現像剤収容容器に収容される現像剤の重量を好適な範囲に保持することができる。このことによって、現像手段による現像動作を良好に行うことができ、濃度むらなどのない安定した画像品位を有する画像を形成することができる。
図1は、本発明の実施の一形態である現像装置12を備える画像形成装置11の構成を概略的に示す断面図である。図1では、理解を容易にするために一部分の厚みを省略して示す。
画像形成装置11は、像担持体である感光体13と、感光体13を帯電させる帯電手段14と、帯電手段14によって帯電される感光体13を画像情報に応じた光で露光する露光手段15と、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤22(以後、単に現像剤22とも呼ぶ)を用いて、感光体13に形成される静電潜像を現像する現像装置12と、現像装置12の現像剤収容容器24にトナーおよびキャリアを含む補給現像剤23を補給する補給手段16と、現像によって感光体13に形成される可視像を記録媒体21に転写する転写手段17と、転写手段17によって転写される可視像を記録媒体21に定着させる定着手段18と、感光体13表面を清浄化するクリーニング手段19と、感光体13を除電する除電手段20と、画像形成装置11全体の動作を制御する図1においては不図示の制御手段とを備える。
画像形成装置11は、不図示の載置台に載置される原稿の画像情報を読取る画像情報読取部で読取った画像情報または外部装置であるたとえばホストコンピュータから入力される画像情報を不図示の画像処理部によって画像処理し、該画像処理部から出力される画像情報に基づいて画像を形成する。
画像形成装置11は、現像剤22が収容され、トナーおよびキャリアを含む補給現像剤23が補給手段16から補給される現像剤収容容器24と、現像剤収容容器24内のトナーを感光体13に供給する供給手段である現像ローラ25と、現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上であることを含む排出条件を満たすと、キャリアの排出量が、前記設定時間の現像動作に伴って補給されるキャリアの補給量の平均値以上となる設定排出量の現像剤22を排出する第1排出手段26と、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の収容量が、予め定める設定収容量よりも大きい最大許容収容量を超えると、余剰の現像剤22を排出する第2排出手段27とを含むことを特徴とする現像装置12を備える。
図2は現像装置12の構成を概略的に示す上面図であり、図3は現像装置12の構成を概略的に示す側面図であり、図4は図2に示す現像装置12の切断面線IV−IVから見た断面図であり、図5は図2に示す現像装置12の切断面線V−Vから見た断面図である。図面の理解を容易にするために、図2および図3では、現像装置12の現像剤収容容器24に含まれる上面部材24aを省略して示す。
現像装置12は、現像剤22を収容する現像剤収容容器24と、供給手段である現像ローラ25と、現像剤収容容器24に収容される現像剤22を撹拌し現像ローラ25に供給する撹拌供給スクリュー28,29と、現像ローラ25の外周面に形成される現像剤22の穂の高さを規制する現像剤規制部材30と、前述の第1排出手段26および第2排出手段27とを含んで構成される。現像装置12は、現像ローラ25の回転軸線方向が水平方向と一致するとともに、現像剤収容容器24の底部が鉛直方向下側となるように、画像形成装置11に搭載される。
現像剤収容容器24は、たとえば硬質の合成樹脂などからなる外形が略直方体形状の容器であり、トナーおよびキャリアを含む2成分現像剤22を収容する。現像剤収容容器24は感光体13を臨んで開口部を有する。現像剤収容容器24には、その開口部に形成される開口を介して一部が露出する状態で感光体13に対向し、感光体13からわずかに離間するように現像ローラ25が軸線まわりに回転自在に設けられる。また、現像ローラ25の回転軸線方向に直交する方向における現像剤収容容器24内部の略中央部であって、現像ローラ25の回転軸線方向に平行な方向における現像剤収容容器24の両端部間の中間部には、現像剤22の撹拌領域を仕切る仕切り部材31が設けられる。この仕切り部材31によって、現像剤収容容器24の内部空間が、現像ローラ25側の撹拌領域である第1撹拌領域31aと、現像ローラ25と反対側の撹拌領域である第2撹拌領域31bとに仕切られるとともに、現像剤22が搬送される通路が形成される。
2成分現像剤22に含まれるキャリアは、磁性を有する粒子(以後、磁性粒子とも呼ぶ)と、帯電性の制御、トナーの磁性粒子に対する粘着の抑制などの目的で磁性粒子の表面に形成される樹脂コート層とを含んで構成される。なお、キャリアはこの構成に限定されるものではなく、たとえば、樹脂コート層が形成されない磁性粒子、磁性体の粉末が樹脂中に分散されて構成される樹脂キャリアなどを用いることもできる。本実施形態では、現像剤収容容器24に収容される2成分現像剤22は、キャリアに対するトナーの重量比であるトナー濃度が、たとえば3重量%以上10重量%以下に設定される。
現像剤収容容器24内に設けられる現像ローラ25は、回転自在な非磁性の現像スリーブと、複数の磁極を有する回転しない磁石部材とを含む所謂マグネットローラである。本実施形態における現像ローラ25の回転軸線とは、現像スリーブの回転軸線である。現像スリーブは、アルミニウムなどからなる円筒状部材である。磁石部材は、現像ローラ25に内包される。現像ローラ25の半径方向内方には、極性が異なる磁石部材が略交互に現像ローラ25の周方向に配置して設けられる。現像ローラ25は、磁石部材の磁力によって現像剤すなわちトナーを担持するキャリアを吸着し、現像スリーブの外周面に磁気ブラシとよばれる現像剤22の穂を形成する。
現像ローラ25は、現像スリーブを感光体13の回転方向と反対方向に回転させることによって、現像ローラ25と感光体13との最近接対向部である現像領域へと現像剤22を搬送し、感光体13の電位と現像ローラ25の電位との差を利用してトナーのみを感光体13に供給し、感光体13表面に形成される静電潜像を現像し、トナーによって可視像(以後、トナー像とも呼ぶ)を形成する。
現像剤規制部材30は、たとえばステンレス鋼などで構成される薄板状部材である。現像剤規制部材30は、一端部である遊端部が、現像ローラ25の外周面に対して、予め定める距離すなわち形成したい現像剤22の穂の高さ(磁気ブラシの長さ)だけ離隔するようにして、他端部が現像剤収容容器24に装着される。
撹拌供給スクリュー28,29は、その回転軸線方向と現像ローラ25の回転軸線方向とが平行になるように設けられ、軸線まわりに回転する回転軸部材28a,29aと、回転軸部材28a,29aに螺旋状に設けられる第1搬送羽根部材28b,29bと、回転軸部材28a,29aの一端部に設けられる第2搬送羽根部材28c,29cとを含んで構成される。第1撹拌供給スクリュー28は、現像ローラ25側の撹拌領域である第1撹拌領域31aに存在する現像剤22を撹拌し、第2撹拌供給スクリュー29は、第2撹拌領域31bに存在する現像剤22を撹拌する。
撹拌供給スクリュー28,29は、現像剤収容容器24に収容される現像剤22を撹拌してトナーおよびキャリアを摩擦帯電させ、矢符32a,32b,32c,32d方向に移動させながら、該摩擦帯電されたトナーおよびキャリアを現像ローラ25に供給する。第1搬送羽根部材28b,29bは、矢符32a,32c方向に現像剤22をそれぞれ搬送するように設けられる螺旋状の羽根部材である。第2搬送羽根部材28c,29cは、第1搬送羽根部材28b,29bによって搬送される現像剤22を、現像ローラ25の回転軸線方向と略直交する方向であり、矢符32c,32aでそれぞれ示す第1搬送羽根部材28b,29bによって現像剤22が搬送される方向の下流側に向かう方向である矢符32b,32d方向にそれぞれ搬送するように、第1搬送羽根部材28b,29bと逆巻に設けられる。第2搬送羽根部材28c,29cは、撹拌供給スクリュー28,29の現像剤22搬送方向である矢符32a,32c方向における下流側にそれぞれ設けられる。このような撹拌供給スクリュー28,29によって、現像剤22を撹拌してトナーおよびキャリアを摩擦帯電させつつ矢符32a,32b,32c,32d方向に現像剤22を循環させるようにして搬送し、現像ローラ25に現像剤22を供給する。現像剤22の撹拌および搬送は、螺旋状の羽根を備える撹拌供給スクリューによって行われることに限定されるものではなく、パドル状の羽根を備える手段などによって行われてもよい。
現像剤収容容器24内には、現像剤収容容器24に収容される2成分現像剤22中のトナー濃度を検出するトナー濃度センサ33が備えられる。トナー濃度センサ33としては、たとえば、現像剤収容容器24内を搬送される現像剤22に接触して、現像剤22の透磁率を検知する透磁率センサなどを用いることができる。トナー濃度センサ33によって検知される透磁率から、現像剤収容容器24中の現像剤22のトナーとキャリアとの重量比、すなわちキャリアの重量に対するトナーの重量の比率であるトナー濃度が求められる。たとえば、トナー濃度センサ33に接触するキャリアの量が基準値よりも多いと、透磁率が高くなってトナー濃度が基準値よりも低いと検知され、トナー濃度に接触するキャリアの量が基準値よりも少ないと、透磁率が低くなってトナー濃度が基準値よりも高いと検知される。トナー濃度センサ33によるトナー濃度の検知結果は、後述する図9に示す制御手段61に出力される。トナー濃度センサ33によって検知されるトナー濃度が予め定める値よりも小さくなると、制御手段61の動作指令に従って補給手段16が駆動し、トナーおよびキャリアを含む補給現像剤23が現像剤収容容器24に補給される。
補給手段16は、少なくともキャリアを現像剤収容容器24に補給する手段であり、本実施形態では、トナーおよびキャリアを含む補給現像剤23を現像剤収容容器24に補給する手段である。補給手段16は、現像剤収容容器24と同様の硬質の合成樹脂からなる中空の容器状部材である補給現像剤収容槽34を有する。補給現像剤収容槽34には、その底部に現像剤収容容器24へ補給現像剤23を補給するための補給口が形成される。また補給現像剤収容槽34は、補給口と現像剤収容容器24側の開口部35によって形成される開口とが整合し、補給現像剤収容槽34の内部空間と現像剤収容容器24の内部空間とが連通するようにして、現像剤収容容器24の直上に設けられる。本実施形態では、補給手段16に収容される補給現像剤23は、補給現像剤23に含まれるトナーの重量比率(補給現像剤の重量に対するトナーの重量の比率)であるトナーの含有率が70重量%以上95重量%以下の予め定める値である。
補給現像剤収容槽34の内部には、補給口の直上に設けられる補給ローラ36と、補給現像剤収容槽34の内部に収容される補給現像剤23を撹拌する撹拌羽根部材37とが、それぞれ回転自在に装着される。補給現像剤収容槽34の内部に収容される補給現像剤23は、撹拌羽根部材37の回転によって撹拌されるとともに補給ローラ36に供給される。補給ローラ36は、供給される補給現像剤23を、補給現像剤収容槽34に形成される補給口および現像剤収容容器24の開口部35に形成される開口を介して、現像剤収容容器24内に補給する。補給現像剤収容槽34に対しては、不図示の補給現像剤カートリッジから補給現像剤23が補給される。
補給現像剤23に含まれるトナーの含有率は、たとえば、補給現像剤カートリッジに設けられるICタグに記憶されるトナーの含有率情報を読取ることによって、後述の図9に示す制御手段61に検知される。制御手段61では、このトナーの含有率情報から、補給手段16によって補給される補給現像剤23に含まれるキャリアの量を、制御手段61に備えられる不図示の算出手段を用いて算出することができる。
本実施形態では、補給手段16によって補給現像剤23が補給される現像剤収容容器24の開口部35とトナー濃度センサ33とが、離間して設けられる。詳細に述べると、現像剤収容容器24の開口部35は、図2に示すように現像剤収容容器24の上面部材24aの第2撹拌領域31b側に、現像剤搬送方向32cの上流側に補給現像剤23が補給されるように設けられ、トナー濃度センサ33は、第2撹拌領域31bの、現像剤搬送方向32cの下流側に存在する現像剤22のトナー濃度を検知するように設けられる。このような位置にトナー濃度センサ33が設けられることによって、一層正確なトナー濃度を検知することができる。現像剤収容容器24の開口部35とトナー濃度センサ33とが近接して設けられると、補給が行われた直後の補給現像剤23がトナー濃度センサ33に接触し、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の正確なトナー濃度を得ることができないおそれがある。
また本実施形態では、補給手段16によって補給現像剤23が補給される現像剤収容容器24の開口部35は、該開口部35の開口を介して補給される補給現像剤23が現像ローラ25に供給されるまでに搬送される距離が可及的に長くなるように設けられる。具体的には、現像剤収容容器24の開口部35は、撹拌供給スクリュー28,29による現像剤搬送方向32a,32b,32c,32dにおいて、現像ローラ25と可及的に離間するように、前述のように第2撹拌領域31bの、現像剤搬送方向32cの上流側に設けられる。このことによって、充分に摩擦帯電したトナーを現像ローラ25に供給することができる。
開口部35が現像剤搬送方向32a,32b,32c,32dにおいて現像ローラ25と近接して設けられると、トナー濃度が高く、充分に摩擦帯電が行われていないトナーを含む現像剤が現像ローラ25に供給されるおそれがある。該充分に摩擦帯電が行われていないトナーが現像ローラ25に供給されると、現像ローラ25から感光体13へトナーを供給するときに充分な量のトナーを感光体13に供給することができず、画像濃度低下などの問題を生じ、良好な画像を形成できないおそれがある。
補給手段16による補給現像剤23の補給は、補給ローラ36の回転駆動によって行われる。補給ローラ36は、補給口が形成される補給口部の開口縁部に周接するようにして設けられ、回転駆動されることによって補給ローラ36の外周面が補給口部の開口縁部に対して摺動し、その摺動抵抗によって撹拌羽根部材37から供給されて補給ローラ36表面に付着する補給現像剤23を補給口から現像剤収容容器24中へと補給する。補給ローラ36には、常に一定の重量の補給現像剤23が付着するように撹拌羽根部材37によって補給現像剤23の補給が行われる。また補給ローラ24は、一定の回転数(回転速度)で回転駆動される。したがって、補給ローラ36による補給現像剤23の補給量は、補給ローラ36の回転駆動時間によって決定される。
補給ローラ36の動作は、現像剤収容容器24に収容される現像剤22のトナー濃度が好ましい濃度となるように制御手段61によって制御される。補給ローラ36の駆動条件、特に補給ローラ36の回転駆動時間は、詳細については後述の図9の説明とともに述べるけれども、不図示の駆動条件検知手段にて検知される。制御手段61では、該駆動条件検知手段によって検知される結果と、補給現像剤23のトナーの含有率とからキャリアの補給量を取得する。
現像剤収容容器24に収容される2成分現像剤22の好適な重量である予め定める設定収容量とは、良好な画像を形成するために必要な現像剤22の重量であり、現像剤収容容器24の容積、撹拌供給スクリュー28,29による撹拌および搬送能力、現像装置12の現像処理能力などに応じて設定される。現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量が、この予め定める設定収容量を含む好適な範囲に保持されることによって、現像装置12による現像動作を良好に行うことができる。
本実施形態の現像装置12では、好適な量である2成分現像剤22の予め定める設定収容量が、たとえば温度23℃湿度60%RHの常温常湿環境(以後、N/N環境とも呼ぶ)において350gであり、そのときの現像ローラ25が設けられる撹拌領域と反対側の撹拌領域である第2撹拌領域31bにおける現像剤収容容器24底部から現像剤面22aまでの距離である現像剤面22aの高さH0が、17mmである。上記2成分現像剤22の予め定める設定収容量はあくまでも1つの実施形態の値であり、この数値によって本発明の構成が限定されることはない。また図では現像剤面22aが波打つように記載されているけれども、実際の現像剤面22aはほぼ水平面に平行な面となる。
現像装置12には、前述のように、現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上であることを含む排出条件を満たすと、キャリアの排出量が、前記設定時間の現像動作に伴って補給されるキャリアの補給量の平均値以上となる設定排出量の現像剤22を排出する第1排出手段26と、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の収容量が、予め定める設定収容量よりも大きい最大許容収容量を超えると、余剰の現像剤22を排出する第2排出手段27とが設けられる。
第1排出手段26は、大略、第1排出口38aを形成する第1排出口形成部38と、排出路形成部39と、シャッタ部材40および駆動部41を含む排出量調整手段42とを含んで構成される。
第1排出口形成部38によって形成される第1排出口38aは、仕切り部材31に関して現像剤収容容器24の現像ローラ25が設けられる側と反対側の側壁部材24bを貫通するように、現像剤収容容器24の下部に形成される貫通孔である。第1排出口形成部38によって形成される第1排出口38aは、現像装置12が画像形成装置11に搭載される状態において、第1排出口38aを規定する第1排出口形成部38の上側の端部の現像剤収容容器24からの距離である第1排出口38aの高さH1が、現像剤収容容器24に予め定める設定収容量の2成分現像剤22が収容されているN/N環境下での状態において、予め定める設定収容量の現像剤22によって形成される現像剤層の上面である現像剤面22aよりも下方、すなわち現像剤面22aよりも現像剤収容容器24の底部に近い側となるように形成される。本実施形態の第1排出口38aは、第1排出口形成部38の上側の端部が、予め定める設定収容量の現像剤22の現像剤面22aよりも5mm下方に位置するように、すなわち第1排出口38aの高さH1が12mmとなるように形成される。
補給現像剤23には、新しいキャリアと、現像剤収容容器24に収容される現像剤22に含まれるトナーの量よりも多量のトナーとが含まれる。本実施形態では、第1排出口38aが現像剤収容容器24の下部に、すなわち予め定める設定収容量の現像剤22の現像剤面22aよりも下方に形成されるので、現像剤収容容器24の上方から補給される補給現像剤23が第1排出口38aから直接排出されることを防止できる。
これによって、多量のトナーを含む補給現像剤23が第1排出手段26から排出されることを防止できるので、現像剤22に含まれるトナーを過剰に排出することを防止することができる。したがって、第1排出手段26から排出される現像剤22のトナー濃度を、現像剤収容容器24に収容される現像剤22のトナー濃度にほぼ一致させることができる。
また現像剤収容容器24の底部付近の現像剤22を優先的に第1排出口38aに流込ませることができ、補給された補給現像剤23よりも古い現像剤22から排出を行うことができるので、新しいキャリアを排出することが防止され、劣化したキャリアと新しいキャリアとの交換を容易に行うことができる。
第1排出口38aを介して現像剤収容容器24から排出される現像剤22は、回収容器43によって回収される。回収容器43は、図1においては不図示である。回収容器43は、本実施形態において、現像剤収容容器24の底部よりも下方に設けられる。回収容器43は、現像ローラ25の回転軸線方向に平行な方向に延びる円柱形状の中空の容器である。回収容器43は、その内部に搬出スクリュー44を備え、その下部の現像剤搬出方向下流側に廃棄用開口部45が形成される。回収容器43は、第1排出口38aを介して排出される現像剤22を回収し、該回収した現像剤22を搬出スクリュー44によって廃棄用開口部45側に搬送して廃棄用開口部45から不図示の廃棄現像剤ボックスに対して廃棄する。
第1排出口38aが形成される第1排出口形成部38と回収容器43との間には、第1排出口38aを介して現像剤収容容器24内の空間に連なる排出通路39aが形成される排出路形成部39が設けられる。排出路形成部39は、排出通路39aと回収容器43とが連通されるように排出通路39aを形成する。排出路形成部39は、現像剤収容容器24と一体的に、鉛直方向下向きに延びて形成され、その内部空間である排出通路39aの容積は現像剤収容容器24の内部空間の容積よりも小さく形成される。
さらに排出路形成部39は、シャッタ部材40で閉塞される状態において、第1排出口38aを介して現像剤収容容器24から排出され、キャリアの排出量が予め定める設定時間の現像動作に伴って補給されるキャリアの補給量の平均値以上となる設定排出量と一致する量の現像剤22を貯留可能な排出通路39aを形成する。すなわち、シャッタ部材40で閉塞される状態の排出路形成部39の容積は、N/N環境下における設定排出量の現像剤22の体積と一致するように形成される。
本実施形態において、予め定める設定時間とは、第1排出手段26によって現像剤を排出する動作が行われる間隔に等しく、この設定時間は、排出量調整手段42が該設定時間ごとに開閉駆動されても故障などの機械的不具合を発生しない時間である。この機械的不具合を発生しない時間は予め試験などによって求められる。またこの機械的不具合を発生しない時間は、排出量調整手段42が機械的不具合を発生しうる最短の時間に対して充分に余裕をもって定められることが好ましいけれども、排出量調整手段42が機械的不具合を発生しうる最短の時間よりも長い時間であればどのように定められてもよい。本実施形態における予め定める設定時間は、詳細については後述するけれども、設定時間に補給されるキャリアの補給量の平均値とキャリアの排出量とが一致するように定められる時間である。したがってこのような場合、予め定める設定時間はキャリアの補給量が変動するのに伴って変動する値となり、必ずしも現像装置12について定められる1つの固定値になるとは限らない。
また予め定める設定時間の現像動作に伴って補給されるキャリアの補給量の平均値(以後、キャリアの平均補給量とも称する)とは、詳細については後述するけれども、たとえば印字履歴などに基づいて算出される前記設定時間内に補給されるキャリアの補給量の平均値である。現像剤22の設定排出量は、N/N環境下において設定排出量の現像剤22に含まれるキャリアの量が前記平均値以上となるように設定される。本実施形態では、設定時間に補給されるキャリアの補給量の平均値が、設定排出量の現像剤22に含まれるキャリア量であるキャリアの排出量と一致するように設定される。
本実施形態における排出路形成部39は、後述するシャッタ部材40によって排出通路39aが閉塞されるときのシャッタ部材40上面から第1排出口38aの上端部までの距離である高さ寸法が1.5cm、現像ローラ25の回転軸線方向に直交する方向での長さ寸法が1cm、現像ローラ25の回転軸線方向での長さ寸法が0.5cmに形成される。これによって、シャッタ部材40で排出通路39aが閉塞されるときの排出路形成部39の容積は、約0.75cmとなる。このような大きさの排出路形成部39の内部には、たとえばトナー濃度が6.5%である場合、N/N環境下において最大約1.9gの現像剤22が貯留可能である。
排出路形成部39の回収容器43に接続される側の端部付近には、排出通路39aを開閉するシャッタ部材40と、シャッタ部材40を開閉駆動する駆動部41とを含む排出量調整手段42が設けられる。図1では、駆動部41の構成を簡略化して示す。本実施形態では、排出路形成部39の鉛直方向に延びる現像剤収容容器24側の側壁部材の回収容器43寄りの部分にシャッタ開口部46が形成され、シャッタ開口部46に形成される開口を介して排出路形成部39内部をシャッタ部材40が現像ローラ25の回転軸線方向に直交する水平方向に移動することによって、回収容器43内の空間と連通される排出通路39aを開放または閉塞状態とすることができる。
シャッタ部材40は、たとえばステンレス鋼などからなる平板状の部材であり、その水平面の面積が、排出路形成部39を水平面で切断したときの排出通路39aの切断面積以上の大きさに形成される。
駆動部41は、排出通路39aを開放状態とする開放位置から排出通路39aを閉塞状態とする閉塞位置に向かう閉塞方向および閉塞位置から開放位置に向かう開放方向にシャッタ部材40を移動させる。本実施形態の駆動部41は、図4に示すように、矢符47方向にシャッタ部材40を往復移動させ、排出通路39aを開放または閉塞し、第1排出手段26を排出状態と非排出状態とに切換える。本実施形態では、駆動部41として、支持板48と、偏心カム49と、押圧ばね50と、基台51とを含むものを用いる。
支持板48は、排出路形成部39のシャッタ開口部46を臨み、予め定められる間隔を空けてシャッタ開口部46から離隔して設けられる板状支持部材である。支持板48は、シャッタ開口部46を臨む側の端部にシャッタ部材40を支持する。支持板48がシャッタ開口部46に対して離隔される前記予め定められる間隔とは、シャッタ部材40がシャッタ開口部46に形成される開口を介して排出路形成部39内に収容され、排出通路39aがシャッタ部材40によって閉塞されるときの支持板48とシャッタ開口部46との距離である。
また支持板48には、偏心カム49の回転軸を挿通し、偏心カム49の回転が支持板48によって干渉されるのを防止する回転軸挿通用の開口52が形成される。さらに支持板48は、シャッタ部材40が固定される側と反対側の端部に、たとえば支持板48の水平面に対して垂直に設けられる突起部53を有する。支持板48は、不図示の案内部材によってシャッタ開口部46に向かう方向である閉塞方向、およびシャッタ開口部46から離反する方向である開放方向、すなわち矢符54方向に直線的に離反または近接する方向のみに移動可能に設けられる。
偏心カム49は、その回転軸部材が支持板48に形成される開口52に挿通される。偏心カム49の回転軸部材は開口52を挿通してさらに外方へ伸び、一方の端部が現像剤収容容器24に固定される軸受によって支持され、他方の端部がモータ55に接続される。このモータ55によって偏心カム49の回転軸部材が回転され、偏心カム49が回転される。モータ55としては、一般的なモータを使用できるけれども、本実施形態では、偏心カム49の回転角度位置によって決定されるシャッタ部材40の停止位置の制御のしやすさを考慮して、パルスモータが用いられる。パルスモータはステップ数で回転角度を制御できるので、偏心カム49およびシャッタ部材40を所望の位置に停止させることができる。押圧ばね50は、その長手方向の一端が支持板48に支持され、もう一端が基台51に固定される。基台51は、現像剤収容容器24に固定して設けられる。
このような駆動部41は、次のようにしてシャッタ部材40を移動させる。まず、偏心カム49を回転させて偏心カム49を支持板48に形成される突起部53に当接させ、該当接による突起部53からの押圧力によって、押圧ばね50を自然状態から圧縮された状態に変化させる。これによって、シャッタ部材40が固定される支持板48が基台51側に移動し、シャッタ部材40が排出路形成部39のシャッタ開口部46が形成される側と反対側の側壁部材から離反し、排出通路39aが開放される。
偏心カム49をさらに回転させると、または反対方向に回転させると、偏心カム49が突起部53から離反し、押圧ばね50が圧縮された状態から自然状態に戻る。このようにしてシャッタ部材40が固定される支持板48が基台51側から離反し、シャッタ部材40がシャッタ開口部46の開口を通って排出路形成部39内に移動し、排出通路39aを閉塞する。
駆動部41としては、上記の構成に限定されるものではなく、電磁石を用いるもの、モータなどの回転駆動手段と一方向クラッチとを用いるものなど、往復移動が可能な公知のものを用いることができる。また移動手段としては、シャッタ部材40を直線的に往復移動させる手段に限定されることなく、たとえば、平板状のシャッタ部材40を水平面内で回動させて排出通路39aを開放または閉塞させるものなどであってもよい。
シャッタ部材40と駆動部41とを含む排出量調整手段42による排出路形成部39の排出通路39aの開放時間は、一定時間となるように予め定められる。排出通路39aの開放時間は、たとえば、モータ55の回転数(回転速度)によって決定することができる。モータ55の回転回数は、たとえば、1回の現像剤排出動作ごとに1回転するように制御手段61によって動作制御される。モータ55の回転は、常に一定の回転数で回転するように制御され、このことによって、シャッタ部材40が1回移動するごとの排出通路39aの開放時間を、常に予め定める開放時間Tとすることができる。
図6は、第1排出手段26によって現像剤22を排出する様子を模式的に示す断面図である。本実施形態の現像装置12は、第1排出手段26と第2排出手段27との両方を備えることを特徴とするものであるけれども、ここでは第1排出手段26のみによる現像剤22の排出動作について説明する。図6では、駆動部41の構成を簡略化して示す。また理解を容易にするために、排出通路39aに貯留されるキャリアおよび排出路形成部39から排出されるキャリアを模式的に大きく示す。
第1排出口38aは、現像剤収容容器24内に予め定める設定収容量の現像剤22が収容されるときの現像剤面22aよりも5mm下方に形成されるので、図6(a)に示すように、第1排出口38aを介して常に現像剤収容容器24中の現像剤22が排出路形成部39の内部空間である排出通路39aに流れ込む。排出通路39aに流れ込んだ現像剤22bは、シャッタ部材40によって排出通路39aが閉塞されているので、排出路形成部39中の排出通路39aに貯留され堆積する。
排出路形成部39内に現像剤22bが堆積すると、後述の制御手段61によって、現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上となるタイミングにて、駆動部41が駆動されてシャッタ部材40が移動し、排出通路39aが予め定める設定時間Tだけ開放される。このことによって、図6(b)に示すように、排出路形成部39中の現像剤22bが、開放された排出通路39aから重力によって落下し、排出通路39aと連通される回収容器43(図6においては不図示)内に回収される。回収容器43に回収される現像剤22bは、回収容器43内の搬出スクリュー44によって搬送されて廃棄現像剤ボックスに廃棄される。
図7は、第1排出手段26によって現像剤22が排出される現像装置12による作用と、OF方式を用いる排出手段によって現像剤が排出される前述の図20Aおよび図20Bに示す現像装置1の作用とを対比して説明する図である。図7(a)は現像剤収容容器に収容される現像剤面の高さと経過時間との関係を示す図であり、図7(b)は第1排出手段26またはOF方式を用いる排出手段(以後、OF排出手段とも呼ぶ)によって現像剤を排出するときの排出速度と経過時間との関係を示す図であり、図7(c)は現像剤収容容器に収容される現像剤の重量と経過時間との関係を示す図である。
現像装置は印字率5%で現像を連続的に行っており、現像剤収容容器には、印字率5%で画像形成する状態を保持できるトナー濃度となるように補給現像剤が順次補給される。予め定める設定時間の現像動作に伴って補給されるキャリアの補給量の平均値は、印字率5%で連続的に現像が行われた場合のキャリアの補給量から算出されており、このことによって図7で示す条件下において、予め定める設定時間内でのキャリアの補給量の平均値は、予め定める設定時間内に現像剤収容容器24に補給される実際のキャリア補給量に一致する。
図7では、本実施形態の第1排出手段26で現像剤22を排出したときの結果を実線で示し、従来のOF排出手段で現像剤を排出したときの結果を破線で示す。またN/N環境下における予め定める設定収容量の現像剤によって形成される現像剤面の高さである基準高さ、現像剤収容容器中の現像剤の増加する速度である基準速度およびN/N環境下における予め定める設定収容量の現像剤の重量を、二点鎖線で示す。図7では、理解を容易にするために、本実施形態の第1排出手段26で現像剤22を排出したときの結果、従来のOF排出手段で現像剤を排出したときの結果および基準値のうちの少なくとも2つが一致する場合、一致する各線を縦軸についてずらして記載する。
まず、前述の図20Aおよび図20Bに示すOF排出手段を用いる現像装置1で現像剤が排出される場合の現像剤面8aの高さ、排出速度および現像剤収容容器4内の現像剤の重量について説明する。
N/N環境下では、現像剤収容容器4に収容される現像剤3が予め定める設定収容量を超える場合、OF排出排出口8から余剰の現像剤3が排出される。このことによって、図7(a)のN/N環境のグラフで示されるように、現像剤面の高さ3aは常に一定の基準高さに保持される。また、このときの現像剤3の排出速度は、補給手段2によって補給現像剤が補給される速度と、現像に用いられトナーが消費される速度とによって決定される基準速度であって、現像剤収容容器4中の現像剤3の増加する速度である基準速度に略等しくなるので、図7(b)のN/N環境のグラフで示されるように、時間が経過してもほぼ一定の値となる。現像剤収容容器4中の現像剤3の重量についても、現像剤面3aの高さが予め定める設定収容量の現像剤面の高さである基準高さに維持されるので、図7(c)のN/N環境のグラフで示されるように、ほぼ一定の予め定める設定収容量である好ましい範囲に現像剤3の重量が維持される。
たとえば温度5℃湿度15%RHである低温低湿環境(以後L/L環境とも呼ぶ)下では、トナーの帯電量が大きくなり、トナー同士の反発力が増大することによって、現像剤3の見かけ密度(嵩比重)がN/N環境下よりも低下し、同じ重量のトナーが占める体積が増加する。このことによって、N/N環境下にて設定された予め定める設定収容量の現像剤3が形成する現像剤面3aの高さは、N/N環境下での基準高さよりも高くなり、OF排出口8から該基準高さを超える高さの分の現像剤3が排出される。したがって、L/L環境下での現像剤面3aの高さは、図7(a)のL/L環境のグラフで示されるように、初期段階では基準高さよりも高く、時間経過とともに基準高さに近づくように低減される。このときの現像剤排出速度は、図7(b)のL/L環境のグラフで示すように、現像剤面の基準高さよりも高い状態において大きく、現像剤面が基準高さに近づくにつれて小さくなり、N/N環境下での現像剤排出速度である基準速度に近づく。しかしながら現像剤3の重量は、図7(c)のL/L環境のグラフで示すように、見かけ密度が低下した分小さくなり、一定の重量に保持されるべき現像剤収容容器4中の現像剤3の重量が、時間経過とともに減少する。
L/L環境でのOF排出手段による現像剤の排出についてより具体的に説明する。本実施形態の現像剤収容容器24と同じ大きさおよび形状の現像剤収容容器を用いる場合、OF排出手段のOF排出口8が形成される排出口部は、現像剤の量が350gであるときの現像剤面の高さにその下端部が位置するように、すなわち底部からの距離が17mmとなるように形成される。このようなOF排出口が形成される現像剤収容容器が用いられ、たとえば、環境条件がL/L環境となることによってトナー帯電量が大きくなり、現像剤の見かけ密度が、N/N環境における見かけ密度よりも10%小さくなる場合のOF排出手段からの現像剤の排出について考える。この場合、現像剤面3aの高さはN/N環境下よりも約10%上昇し、この約10%の上昇分がOF排出口から排出されてしまう。すなわち、L/L環境となると、元の現像剤の重量(350g)のうち、約1/11に相当する約32gが短時間のうちに排出されてしまい、現像剤収容容器4に収容される現像剤3の重量が急激に変化してしまう。このように現像剤3の重量が急激に減少してしまうと、現像剤収容容器4に収容される現像剤3の重量が好ましい範囲を下回ってしまい、現像ローラ5への現像剤3の供給が不安定になるので、形成画像に濃度むらなどを発生する。
またたとえば温度35℃湿度85%RHである高温高湿環境(以後H/H環境とも呼ぶ)下では、トナーの帯電量が小さくなり、トナー同士の反発力が小さくなることによって見かけ密度が増大し、同じ重量のトナーが占める体積がN/N環境下よりも小さくなる。このことによって、N/N環境下にて設定された予め定める設定収容量の現像剤3が形成する現像剤面の高さ3aは、N/N環境下での基準高さよりも低くなるので、OF排出口8から現像剤が排出されない。したがって、H/H環境下での現像剤面3aの高さは、図7(a)のH/H環境のグラフで示されるように、初期段階では基準高さよりも低く、時間経過とともに基準高さまで上昇する。このときの現像剤排出速度は、図7(b)のH/H環境のグラフで示すように、現像剤面3aが基準高さを超えるまで現像剤3が排出されない状態となるのでゼロとなり、N/N環境下での現像剤排出速度である基準速度よりも小さくなる。しかしながら現像剤3の重量は、図7(c)のH/H環境のグラフで示すように、見かけ密度が増大した分大きくなり、現像剤面3aが基準高さを超えるまでは一定の重量に保持されるべき現像剤収容容器4中の現像剤3の重量が、時間経過とともに上昇する。
H/H環境下でのOF排出手段による排出についてより具体的に説明する。環境条件がH/H環境となることによってトナーの帯電量が小さくなり、現像剤3の見かけ密度が10%大きくなる場合のOF排出手段からの現像剤3の排出について考える。この場合、現像剤面3aの高さはN/N環境下よりも約9%低下し、この約9%の低下分を補う量の補給現像剤が補給されない限り、現像剤3はOF排出口から排出されない。すなわち、H/H環境となると、元の現像剤3の重量(350g)の約0.9/10に相当する約32gの補給現像剤が補給されるまで現像剤3の排出が行われない。H/H環境下における現像剤収容容器4に収容される現像剤3の重量の増加は、良好な画像を形成することができなくなるほど現像ローラ5への現像剤3の供給を不安定にするということはないけれども、キャリアが排出できないことによって現像剤収容容器4に収容される現像剤3のトナー濃度を低下させるおそれがある。
以上のように、OF排出手段では、特にL/L環境などのように環境条件の変化によってトナーの帯電量がN/N環境のものと変化してしまうと、現像剤収容容器4に収容される現像剤3の重量を予め定める設定収容量を含む好適な範囲に維持することが困難になる。現像剤収容容器4に収容される現像剤3の重量が、好適な範囲よりも下回ってしまうと、トナー濃度センサの検知不良、トナーを感光体上に移行させるための現像ローラ上に付着する現像剤3の重量の変化、現像剤収容容器4中での撹拌性能の変化などが発生し、形成画像の画質を低下させる。
またOF排出手段による現像剤3の排出では、現像剤収容容器4中の現像剤3の重量が大きく変化する。現像剤収容容器4中の現像剤3の重量に急激な変化が生じると、画像形成状態を制御するためのプロセスコントロールの精度に影響が及び、安定した画像品位を維持することが困難となる場合がある。また、OF排出手段では、環境変動による現像剤3の帯電量変化だけでなく、画像形成装置の設置状態の変化による現像剤収容容器4の傾斜、不意の衝撃などによっても現像剤面3aの高さが変動し、現像剤3の排出動作が安定して行われないことがある。
次に、本発明の第1排出手段26を用いる現像装置12で現像剤が排出される場合の現像剤面の高さ、排出速度および現像剤の重量について説明する。第1排出手段26によれば、現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上となるタイミングで行われる1回の排出動作で、現像剤収容容器24から設定排出量の現像剤22を排出する。この現像剤22の設定排出量は、排出路形成部39の内部空間の容積に一致する。このことによって、単位時間に排出される現像剤22の排出体積はほぼ等しくなり、現像剤22の排出速度は経過時間によらずほぼ等しくなる。
N/N環境下では、現像剤収容容器24に収容される現像剤22のトナー濃度が好適な範囲となるように補給現像剤23が現像剤収容容器24に補給される。現像剤22の設定排出量は、前述のようにキャリアの補給量の平均値が現像剤収容容器24に補給される実際のキャリア補給量に一致するので、予め定める設定時間に1回排出される設定排出量の現像剤22に含まれるキャリアの量と、予め定める設定時間に現像剤収容容器24に補給されるキャリアの量とが一致する。
したがって、N/N環境下において現像動作の累計時間が予め定める設定時間となるタイミングで設定排出量の現像剤22の排出が行われると、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量が変化せず、現像剤収容容器24に収容されていた現像剤が設定収容量であった場合、該設定収容量に保持される。このことによって、図7のN/N環境のグラフで示されるように、現像剤面22aの高さおよび現像剤22の排出速度を一定の値とすることができ、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量も、好適な範囲に含まれる予め定める設定収容量とすることができる。
L/L環境下では、N/N環境下よりもトナーの帯電量が大きくなるので、図7(a)のL/L環境で示すように、N/N環境下にて設定された設定収容量の現像剤22が形成する現像剤面の高さが、N/N環境下での現像剤面の高さである基準高さよりも高くなる。本発明の第1排出手段26によれば、予め定める設定時間当りに排出される現像剤22の体積を一定とすることができるので、同一の環境下においては予め定める設定時間当りに排出される現像剤22の重量についても一定とすることができる。これによって、図7(b)のL/L環境で示すように、時間が経過しても常に一定の排出速度を保持することができる。
ただし、排出路形成部39内に貯留される現像剤22についても、環境の影響によって体積が増加するので、排出される現像剤22の重量としてはN/N環境よりも小さくなり、排出速度はN/N環境と比較すると小さくなる。このことによって、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量は、図7(c)のL/L環境で示すように時間経過とともにわずかに増大する傾向を示すけれども、現像剤22の重量が増大する速度は小さく、また現像剤22の重量変化の割合も小さい。このように本発明の第1排出手段26によれば、L/L環境下における現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量変化を、OF排出手段を用いるときのL/L環境下における現像剤3の重量変化と比べて大幅に小さくすることができ、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量を好適な範囲に維持することができる。L/L環境下において第1排出手段26によって現像剤22を排出する場合のほうがOF排出手段によって現像剤を排出する場合よりも現像剤の重量変化を大幅に低減できる理由については後述する。
H/H環境下では、N/N環境下よりもトナーの帯電量が小さくなるので、図7(a)のH/H環境で示すように、N/N環境下にて設定された設定収容量の現像剤22が形成する現像剤面の高さが、N/N環境下での現像剤面の高さである基準高さよりも低くなる。本発明の第1排出手段26によれば、予め定める設定時間当りに排出される現像剤22の体積を一定とすることができるので、同一の環境下においては予め定める設定時間当りに排出される現像剤22の重量についても一定とすることができる。これによって、図7(b)のH/H環境で示すように、時間が経過しても常に一定の排出速度を保持することができる。
ただし、排出路形成部39内に貯留される現像剤22についても、環境の影響によって体積が減少するので、排出される現像剤22の重量としてはN/N環境よりも大きくなり、排出速度はN/N環境と比較すると大きくなる。このことによって、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量は、図7(c)のH/H環境で示すように時間経過とともにわずかに減少する傾向を示すけれども、現像剤22の重量が減少する速度は小さく、また現像剤22の重量変化の割合も小さい。このように本発明の第1排出手段26によれば、H/H環境下における現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量変化を、OF排出手段を用いるときのH/H環境下における現像剤3の重量変化と比べて大幅に小さくすることができ、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量を好適な範囲に維持することができる。H/H環境下において第1排出手段26によって現像剤22を排出する場合のほうがOF排出手段によって現像剤を排出する場合よりも現像剤の重量変化を大幅に低減できる理由については後述する。
以上のように、第1排出手段26を備える現像装置12では、1回の排出動作で排出する現像剤22の排出量を、N/N環境下において補給されるキャリアの量と同量のキャリアを含む量と一致する設定排出量とすることによって、トナーの帯電量が変化しても、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量を予め定める設定収容量を含む好適な範囲内の重量に保持することができる。
N/N環境下においては、前述のように、補給手段16から補給される補給現像剤23に含まれるキャリアの量と、第1排出手段26から排出される現像剤22に含まれるキャリアの量とがちょうど一致し、また補給手段16から補給される補給現像剤23に含まれるトナーの量と、現像に用いられ消費されるトナーの量および第1排出手段26から排出される現像剤22に含まれるトナーの量の合計とがほぼ一致するので、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量を、好適な範囲に含まれる予め定める設定収容量に保持することができる。
以下L/L環境下およびH/H環境下において、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量を、予め定める設定収容量を含む好適な範囲に保持することができる理由について説明する。たとえば、L/L環境とH/H環境とで現像剤の見かけ密度が変化する場合、OF排出手段による現像剤3の排出量は、現像剤収容容器4に収容される全現像剤3の体積変化に影響される。
これに対して、本実施形態の第1排出手段26による現像剤22の排出重量は、排出路形成部39に貯留される現像剤22の体積変化、すなわち設定排出量の現像剤22の体積変化のみに影響される。本実施形態では、排出路形成部39に貯留される現像剤22の重量はN/N環境下において約1.9gであり、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量は予め定める設定収容量であるN/N環境下において350gを含む範囲の重量であるので、排出路形成部39の容積は、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の体積に比べて充分に小さいといえる。
本実施形態の第1排出手段26による現像剤22の排出重量は、この現像剤22の体積に比べて充分に小さい現像剤収容容器24に収容可能な現像剤22の体積変化のみに影響される。したがって、現像剤22の排出重量は環境によって変化するけれども、常に一定の設定排出量の現像剤を排出するので、現像剤収容容器24内の現像剤22の重量変動を小さくすることができ、現像剤の重量を予め定める設定収容量を含む好適な範囲に維持することができる。
このような第1排出手段26によって現像剤22が排出されると、たとえば環境条件がL/L環境からN/N環境に推移するまでの時間内において、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量は、環境条件の変化などによるトナーの帯電量変動によってほとんど変化を生じない。したがって、環境条件の変化などによってトナーの帯電量が変動しても、帯電量の変動による排出すべき現像剤22の体積変動を小さくすることができるので、現像剤収容容器24から排出される現像剤22の重量変動を小さくすることができる。このことによって、環境条件が変化する状態においても、現像剤収容容器24に収容される現像剤の重量を予め定める設定収容量を含む好適な範囲に維持することができる。
さらに、現像装置12は、図5に示すように、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の収容量が、予め定める設定収容量よりも大きい最大許容収容量を超えると、余剰の現像剤22を排出する第2排出手段27を備える。最大許容収容量とは、現像剤収容容器24の容積によって決定される現像剤22の最大許容収容体積であり、設定収容量を含む好適な現像剤の範囲の上限値以下の量である。すなわち、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の量が最大許容収容量となっても、少なくともその量を超えなければ現像装置12による現像特性の低下は生じない。
第2排出手段27は、現像装置12が画像形成装置11に搭載され、現像剤収容容器24に現像剤22が収容されている状態において、現像剤収容容器24に収容される予め定める設定収容量の現像剤22によって形成される現像剤層の上面である現像剤面22aよりも上方に、すなわち予め定める設定収容量の現像剤22の現像剤面22aよりも現像剤収容容器24の底部から遠い側に、現像剤収容容器24を貫通するように第2排出口56aが形成される第2排出口形成部56と、第2排出口56aを介して現像剤収容容器24内の空間と回収容器43内の空間とを連通するように排出管路が形成されるシュータである排出管57とを含んで構成される。
第2排出口56aは、図5に示すように、N/N環境下で現像装置12が画像形成装置11に搭載される状態において、第2排出口56aを規定する第2排出口形成部56の下端部の現像剤収容容器24の底部からの距離である第2排出口56aの高さH2が、予め定める設定収容量の現像剤22の現像剤面22aよりも上方に位置するように、さらにその位置が最大許容収容量の現像剤22の現像剤面と一致するように形成される貫通孔である。本実施形態では、第2排出口56aを規定する第2排出口形成部56は、下端部が予め定める設定収容量の現像剤面22aよりも2mm上方に、すなわち下端部の高さH2が19mmとなるように形成される。
また第2排出口56aは、現像ローラ25の回転軸線方向に平行な方向における現像剤収容容器24の中央部に形成される。具体的には、第2排出口56aは、現像剤収容容器24の現像ローラ25が設けられる側と反対側、すなわち第1排出口38aが形成される側の側壁部材24bに形成される。排出管57は、現像剤収容容器24と一体的に形成され、回収容器43内の空間と排出管57内部とが連通するように設けられる。第2排出手段27は、余剰の現像剤22を第2排出口56aから溢出させて排出するOF方式を用いて現像剤22を排出する。第2排出手段27から排出される現像剤22は、回収容器43に回収される。
第2排出口56aが現像ローラ25の回転軸線方向に平行な方向における現像剤収容容器24の中央部に形成されると、次のような利点がある。たとえば、現像剤収容容器24が水平面に対して傾斜すると、現像ローラ25の回転軸線方向の両端部においては現像剤面の高さが変化するけれども、現像ローラ25の回転軸線方向の中央部に形成される第2排出口56a付近での現像剤面22aの高さは、傾斜しない状態での現像剤面の高さとほぼ同じとなる。このことによって、OF方式を用いる排出手段で発生しやすい問題である現像剤収容容器24の傾斜による現像剤22の過剰排出および排出されるべき現像剤22の不排出を防止できる。
また本実施形態では、第1排出口38aおよび第2排出口56aは、現像剤面22aに略垂直な同一の仮想平面内に形成される。すなわち、第2排出口56aは、現像剤収容容器24の第1排出口38aが形成される側の側壁部材に形成される。このことによって、回収容器43の形状が現像剤収容容器24の側壁面に対して平行に延びるような形状であるので、排出路形成部39および排出管57の形状を、回収容器43の延びる方向に略垂直な方向に延びる簡単な形状とすることができる。また同様に、排出路形成部39および排出管57が現像剤収容容器24の側壁面に対して平行に延びるような形状、たとえば鉛直方向下向きに伸びるような形状に形成されるので、回収容器43の形状を排出路形成部および排出管の延びる方向に略垂直な簡単な形状とすることができる。
図8は、第2排出手段27による現像剤22の排出動作を説明する図である。第2排出手段27は、第2排出口56aの高さが予め定める設定収容量の現像剤22の現像剤面22aよりも上方に位置するように第2排出口56aを形成する第2排出口形成部56を含み、OF方式を用いて現像剤22を排出する。第2排出手段27では、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の現像剤面22aのうち、第2排出口56aの高さH2を超える現像剤22が、第2排出口56aを介して現像剤収容容器24から流出し、排出管57を介して回収容器43に回収される。このことによって、現像剤面22aが第2排出口56aの高さH2を超える量、すなわちN/N環境下にて設定された最大許容収容量の現像剤22が占める体積よりも大きい体積分の余剰現像剤を排出することができる。
前述のように、第1排出手段26は予め定める設定時間に1回、キャリアの補給量の平均値と一致する設定排出量の現像剤を排出する手段であるので、予め定める設定時間よりも短い時間内にキャリアの補給量の平均値を超える量のキャリアが補給される場合、現像剤収容容器24内の現像剤22の量は増加することとなる。第2排出手段27は、このようにして現像剤22の量が増加して現像剤22の最大許容収容体積を超える場合に、該最大許容収容体積を超える現像剤22を排出する。
ここで、本発明の第2排出手段27が備えられず、1回の排出動作によって設定排出量の現像剤を排出する排出手段のみによって現像剤を排出する現像装置について考える。このような現像装置では、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の量を好適な範囲に保持するために、キャリアの排出量をキャリアの補給量と一致させる必要がある。1回の排出動作によって設定排出量の現像剤を排出する手段では、キャリアの補給量が多くなるにつれてキャリアの排出動作の回数を多くする必要があり、排出手段の頻繁な動作によって故障などの機械的不具合を発生するおそれがある。
これに対して、本発明の第2排出手段27が備えられるとともに、機械的不具合が生じない予め定める設定時間ごとに1回、現像剤22を排出する第1排出手段26を備えることによって、現像剤22の排出動作の回数が増加することに伴って発生する排出手段の故障など、機械的不具合の発生率を低減することができる。
本実施形態では、現像剤22の設定収容量がN/N環境下において350gであり、そのときの現像剤面22aの高さがN/N環境下において17mmである。第2排出口56aは、予め定める設定収容量の現像剤22が形成する現像剤面22aの2mm上方に設けられるので、N/N環境下においては、予め定める設定収容量の350gの現像剤に、高さ2mm分の約41gの現像剤を加えた量(約391g)がN/N環境下における最大許容収容量となる。よって、現像剤22が余剰分として第2排出手段27から排出されるのは、N/N環境下における約391gの現像剤の体積を超える各環境下での体積の現像剤が収容されるときである。
たとえば印字率が50%と高い場合、本実施形態ではキャリアの補給量の平均値は、印字率5%で連続的に現像が行われた場合のキャリアの補給量から算出されるので、予め定める設定時間当りのキャリアの補給量がキャリアの補給量の平均値よりも多くなる。印字率が50%である場合、第1排出手段26が非排出状態であるとして考えると、トナーが80重量%含まれる補給現像剤23を用いると、約1100枚の連続印字によって約41gのキャリアが第1排出手段26の非排出状態に補給され、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の量が上記最大許容収容量を超えることとなる。第2排出手段27は、このような予め定める設定時間当りのキャリアの補給量が多い場合であっても、速やかに余剰の現像剤22を排出することができ、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量を好適な範囲である最大許容収容量以下とすることができる。
以下図1に戻って、上記のような構成を有する現像装置12が搭載される画像形成装置11の構成を説明する。
感光体13は、円筒状の導電性基体13aと、導電性基体13aの外周面に形成される光導電層13bとを含んで構成される。感光体13は、図示しない駆動手段によって軸線まわりに回転駆動可能に支持される。導電性基体13aはたとえば円柱状に形成されるものなどであってもよい。感光体13には、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、導電性基体13aであるアルミニウム素管と、アルミニウム素管の外周面に形成される光導電層13bであるアモルファスシリコン(a−Si)、セレン(Se)、有機光導電材料(OPC:Organic Photo Conductor)などから構成される感光層などとを含む、外径30mmの感光体ドラムが用いられる。たとえば有機光導電材料から構成される光導電層13bは、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを積層して形成される。有機光導電材料から構成される光導電層13bは、電荷発生物質と電荷輸送物質とを1つの層に含むものであってもよい。
帯電手段14は、感光体13の外周面を所定の極性、たとえばトナーと同極性の電位に帯電させる。帯電手段14としては、特に限定されるものではなく、タングステンワイヤなどの帯電線、金属製のシールド板、グリッド板などから構成され、コロナ帯電によって感光体13を帯電する非接触方式を用いる帯電手段、帯電ローラ、帯電ブラシなどの接触方式を用いる帯電手段など、公知のものを用いることができる。感光体13の回転方向における帯電手段14よりも下流側には、露光手段15が設けられる。
露光手段15は、不図示の画像処理部から出力される画像情報に対応する画素信号が入力され、該画素信号に応じて変調されるドット光であるレーザ光を感光体13表面に照射し、感光体13の表面に、画像情報に対応する静電潜像を形成する。露光手段15としては、たとえば、半導体レーザ、発光ダイオードなどを用いることができる。感光体13の回転方向における露光手段15よりも下流側には、上記本発明の現像装置12が設けられる。
感光体13の回転方向の現像装置12よりも下流側には、感光体13に形成される可視像を記録媒体21に転写して記録媒体21に画像を形成する転写手段17が設けられる。転写手段17は、本実施形態ではローラ状に形成される転写ローラであり、不図示の記録媒体搬送手段によってタイミングを合わせて搬送されるPPC用紙(Plain Paper Copy;普通コピー用紙)などの記録媒体21を介して感光体13に当接しかつその軸線回りに回転駆動可能に設けられる。転写手段17には、不図示の電荷付与手段によってトナーと逆極性の電荷が付与され、記録媒体搬送手段によってタイミングを合わせて搬送される記録媒体21をトナーと逆極性に帯電させる。このことによって感光体13表面に形成されたトナー像を記録媒体21に静電的に付着させ、転写する。
転写手段17は、転写ローラを用いる構成に限定されることなく、転写ローラに代えて、たとえば、コロナ転写器、転写ブラシ、転写ベルトなどを備える構成であってもよい。また転写手段17は、直接記録媒体21にトナー像を転写する直接転写方式を用いる転写手段に限定されることなく、転写ベルトにトナー像を転写し、該転写ベルトに転写されたトナー像を記録媒体21に転写する中間転写方式を用いる転写手段であってもよい。
定着手段18は、加熱ローラ58および加圧ローラ59を含んで構成される熱圧着方式を用いる定着手段である。加熱ローラ58は、記録媒体21のトナー像が転写された面に接触するように設けられ、加熱ローラ58を加熱する手段を内部に備え、予め定められる温度に加熱される。定着手段18は、転写手段17によってトナー像が転写された記録媒体21を加熱ローラ58および加圧ローラ59によって挟持して加熱および加圧し、トナー像を記録媒体21に定着する。トナー像が定着された記録媒体21は、加熱ローラ58および加圧ローラ59に狭持されて、加熱ローラ58および加圧ローラ59の回転によって搬送され、不図示の排紙手段によって画像形成装置11外に排出される。
クリーニング手段19は、たとえば、感光体13表面に残留するトナー、紙粉などを掻取る弾性材料からなるクリーニングブレードと、クリーニングブレードによって掻取られるトナーを回収するトナー回収容器とを含んで構成されるけれども、この構成に限定されない。クリーニング手段19は、トナー像が記録媒体21に転写された後に感光体13表面に残留するトナーを除去し、感光体13の表面を清浄化する。
除電手段20は、感光体13表面を除電する。除電手段20としては、たとえば除電ランプなどを用いることができるけれども、これに限定されない。
このような画像形成装置11による画像形成動作について説明する。不図示の載置台に載置される原稿の画像情報を読取る画像情報読取部で読取った画像情報または外部装置であるたとえばホストコンピュータから入力される画像情報は、画像処理部へ送られて画像処理される。画像処理された画像情報は、露光手段15に与えられ、露光手段15が、帯電手段14で一様な電位に帯電された感光体13の表面を露光して静電潜像を形成する。感光体13の表面に形成された静電潜像は、現像装置12によって現像され、感光体13表面にトナー像が形成される。このトナー像は、転写手段17によって記録媒体21に転写される。転写手段17によって記録媒体21に転写されたトナー像は、定着手段18にて定着される。記録媒体21へのトナー像の転写後、感光体13は、クリーニング手段19によって残留トナーの除去が行われ、除電手段20によって除電される。この一連の操作が繰返し実行されることによって、画像が形成される。
以下、第1排出手段26および第2排出手段27を用いて現像剤22を排出する現像装置12の動作の制御について説明する。本発明の現像装置12では、1回の排出動作によって一定量の現像剤を排出するために、排出路形成部38内の容積に一致する設定排出量の現像剤を排出するように第1排出手段26が構成される。したがって、形成される画像の印字率などに伴って変化するキャリアの補給量変化に応じて1回の排出動作によるキャリアの排出量を変化させることはできないので、予め定める設定時間に補給されるキャリアの平均補給量を、固定値であるキャリアの排出量に一致させることが必要である。
現像剤収容容器24に補給される補給現像剤の補給量は、形成される画像の印字率などに応じて決定されるものであるので、単位時間に補給されるキャリアの量を変化させることによって予め定める設定時間に補給されるキャリアの平均補給量を変化させることはできない。したがって、予め定める設定時間に補給されるキャリアの平均補給量を変化させるために、予め定める設定時間の長さを変化させる。たとえば、キャリアの排出量に比べて設定時間に補給されるキャリアの平均補給量が少ない場合、前記設定時間を長くする。またキャリアの排出量に比べて設定時間に補給されるキャリアの平均補給量が多い場合、前記設定時間を短くする。このように本実施形態では、現像剤を排出するタイミングである設定時間を変化させ、それに応じて第1排出手段26による現像剤の排出動作を制御する。
図9は、現像装置12の電気的構成を示すブロック図である。本実施形態では、実際の経過時間を測定して取得する代わりに、画像形成枚数を検知することによって現像動作の累計時間を取得する。
本実施形態の現像装置12は、画像形成が行われるPPC用紙などの記録媒体21の枚数を検知する画像形成枚数検知手段62と、画像形成枚数検知手段62で検知される画像形成枚数に応じて第1排出手段26による現像剤収容容器24からの現像剤排出動作を制御する制御手段61とを含む。画像形成枚数検知手段62としては、たとえば、不図示の記録媒体搬送手段によってタイミングを合わせて感光体13と転写手段17との間に搬送される記録媒体21を検知する通紙カウンタなどを用いることができる。制御手段61は、たとえば、CPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)などによって実現される。制御手段61は、画像形成枚数検知手段62の検知結果から画像形成枚数の累積値(以後、単に画像形成枚数とも呼ぶ)を取得する。
画像形成枚数と現像動作の累計時間との関係および現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上となるときの画像形成枚数の設定方法について説明する。まず、画像形成枚数と現像動作の累計時間との関係は、画像形成装置11によって形成される画像の連続複写速度によって与えられる。たとえば、画像形成装置11の連続複写速度が1分間当り33枚である場合、画像形成装置による画像形成が中断されることなく連続して行われると、500枚の画像を形成する時間は約15分間となる。画像形成動作が中断されることなどによって、現像動作の累計時間がこの時間よりも長くなることはあるけれども、現像動作の累計時間がこの時間よりも短くなることはない。
同一の大きさの記録媒体に画像を形成する場合、印字率が高くなるとその画像を形成するためのトナーの消費量が多くなる。トナーの消費量が多くなると、トナーの補給量が多くなり、それに伴ってキャリアの補給量も多くなる。また印字率が低くなるとその画像を形成するためのトナーの消費量が少なくなる。これによってトナーの補給量が少なくなり、それに伴ってキャリアの補給量も少なくなる。このように、1枚の画像を形成するときのキャリアの補給量は印字率によって決定づけられ、複数枚の画像を形成するためのキャリアの補給量、すなわち予め定められる設定時間の現像動作に伴って補給されるキャリアの平均補給量は、画像形成装置11によって形成される画像の平均印字率Cvによって決定づけられる。
画像形成装置11によって形成される画像の平均印字率Cvは、過去の印字履歴から求められる。平均印字率Cvとは、同一の大きさの記録媒体に画像を形成する場合、過去に画像が形成された記録媒体にトナーが付着した部分(印字部分)の面積の累積値と、過去に画像が形成された記録媒体の面積の累積値との比率である。画像が形成される記録媒体の大きさが異なる場合、平均印字率Cvは、過去に画像を形成した記録媒体が、すべて同じ面積の記録媒体であると仮定して算出される。また印字率も同様に、記録媒体の印字部分の面積と、記録媒体の面積との比として算出できる。
印字部分の面積は、たとえば、ドット数検知手段63によって検知される過去に形成した画像のドット数から得ることができる。画像のドット数は、たとえば画像処理部によって取得される。制御手段61には、ドット数検知手段63によって検知される過去に形成した画像のドット数と、画像形成枚数検知手段62によって検知される画像形成枚数とがそれぞれ入力される。制御手段61は、入力された画像のドット数と、画像形成枚数および記録媒体の面積とから、印字部分の面積の累積値と過去に画像が形成された記録媒体の面積の累積値とを算出し、平均印字率Cvを取得する。平均印字率Cvは、たとえば現像剤22が1回排出されるごとに取得される。
以下、平均印字率Cvが5%である場合を例に、現像動作の累計時間が予め定める設定時間となるときの画像形成枚数の算出方法について説明する。画像形成装置11は、JIS P0138規定のA4版(210mm×297mm)のPPC用紙(以後、単にA4用紙と呼ぶ)に画像を形成する。ここで記載する具体的な数値はあくまでも1つの実施形態での値であり、これらの数値によって本発明の構成が限定されることはない。
現像剤収容容器24には、現像剤収容容器24に収容される現像剤22のトナー濃度T/D(d)(トナーとキャリアとの重量比)が6.5%となるように、補給現像剤23が補給される。補給手段16から補給される補給現像剤23のトナー含有率T/D(s)(補給現像剤23中に含まれるトナーの重量)は80%である。上記トナー濃度T/D(d)の現像剤のN/N環境下における見かけ密度(嵩比重)ρは約2.5(g/cm)である。キャリアとしては、フェライトコア粒子に樹脂コートが施されたものを用い、その体積平均粒径は40μmである。本実施形態の現像装置12の感光体13へのトナー供給量moは0.5mg/cmである。
A4用紙の面積Sは約600cmであるので、1枚のA4用紙で消費されるトナー量mt1は、下記式(1)で求められる。
mt1=S×Cv×mo
≒600(cm)×5(%)×0.5(mg/cm
=15mg …(1)
現像剤収容容器24中のトナー濃度T/D(d)を一定に保つためには、この量に見合う量のトナーの補給が必要となる。このような量のトナーを補給現像剤23によって補給すると、キャリアも現像剤収容容器24内に補給され、余剰キャリアが発生する。補給現像剤23のトナー含有率T/D(s)が80%であるので、A4用紙1枚当りに発生する余剰キャリア量mc1は、下記式(2)で求められる。
mc1=mt1×{1− T/D(s) }/{ T/D(s) }
=15(mg)×(1−0.8)/0.8
=3.75mg …(2)
したがって、A4用紙1枚当りに発生する余剰キャリア量mc1は3.75mgである。このキャリアに付着するトナー量は、トナー濃度T/D(d)が6.5%であるので約0.24mgである。ここでは計算を簡単にするために、余剰キャリア量mc1に比べてキャリアに付着するトナー量が非常に小さいとして、キャリアに付着するトナー量を無視して計算する。このことから、A4用紙1枚当りに発生する余剰現像剤量は、約3.75mgであり、この余剰現像剤量の占める体積Vc1は、現像剤の見かけ密度ρが約2.5(g/cm)であるので、下記式(3)のようにして求められる。
Vc1≒mc1/ρ
≒3.75(mg)/2.5(g/cm)=0.0015cm
…(3)
ここで、本実施形態の排出路形成部39の容積Vは、排出路形成部39の高さが1.5cm、現像ローラ25の軸方向に直交する方向の長さが1cm、現像ローラの軸方向の長さが0.5cmであるので、約0.75cmである。したがって、このような排出路形成部39内部に収容できる現像剤22の体積は約0.75cmであり、排出路形成部39内部に収容される現像剤22がこの体積に達したとき、すなわち設定排出量に達したときに現像剤22を排出すると、排出路形成部39の容積と等しい体積の現像剤に含まれるキャリアの量と補給されるキャリアの量とが一致し、現像剤収容容器24内の現像剤22の重量を好適な範囲内に保持することができる。
したがって、排出路形成部39の容積と等しい体積の現像剤に含まれるキャリアの量と補給されるキャリアの量とが一致するタイミングと、現像剤を排出するタイミングとを一致させることによって、現像剤収容容器24内の現像剤22の重量を好適な範囲内に保持することができる。この排出路形成部39の容積と等しい体積の現像剤に含まれるキャリアの量と補給されるキャリアの量とが一致するタイミングは、現像動作の累計時間が予め定める設定時間に達するタイミングに一致する。
現像動作の累計時間が予め定める設定時間に達するまでの画像形成枚数は、排出路形成部39の容積と等しい体積の現像剤に含まれるキャリアの量と補給されるキャリアの量とが一致するまでの画像形成枚数に等しく、この画像形成枚数Aは下記式(4)で求められる。
A=V/Vc1≒0.75(cm)/0.0015(cm
=500(枚) …(4)
すなわち、平均印字率Cvが5%である場合においては、画像形成枚数が500枚に達するごとに現像剤22を排出することによって、現像剤収容容器24内の現像剤の重量を好適な範囲に保持することができる。連続複写速度が1分間当り33枚である場合、画像形成装置による画像形成が中断されることなく連続して行われると、500枚の画像を形成する時間は約15分間である。この15分間という時間は、予め試験によってその時間ごとに排出量調整手段42のシャッタ部材40が開閉駆動されても故障などの機械的不具合を発生しないことが確認されている。
式(1)〜(4)のように、本実施形態では排出路形成部39の容積から画像形成枚数を算出したけれども、実際の設計においては、算出される画像形成枚数が、現像剤排出動作の回数が故障を発生しない範囲から外れないように、排出路形成部39の容積を決定する。たとえば、キャリアの補給量の平均値が大きくなることが予測されるような画像形成装置に搭載される現像装置では、算出される画像形成枚数が小さくなり過ぎないように、排出路形成部39の容積を予め大きくしておくことが必要である。
式(1)〜(4)によって算出された画像形成枚数が少ない枚数であり、その枚数に応じて排出量調整手段42のシャッタ部材40が開閉駆動されると故障などの機械的不具合を発生するおそれがある場合、算出された画像形成枚数を用いず、機械的不具合を発生しない最小の画像形成枚数を算出された画像形成枚数として用いる。この最小の画像形成枚数は、予め試験などによって求められる。現像剤の排出されるタイミングを設定する画像形成枚数を、機械的不具合を発生しない最小の画像形成枚数以上にすることによって、第1排出手段26の頻繁な動作による機械的不具合の発生を防止することができる。
画像形成枚数が算出された画像形成枚数に達するごとに現像剤22を排出するように現像装置12を制御する制御手段61には、操作者によって操作される電源スイッチ64の出力、現像剤収容容器24に収容される現像剤22のトナー濃度を検知するトナー濃度センサ33からの出力、補給現像剤23のトナーの含有率を検知するICタグ65からの出力、過去に形成した画像のドット数を検知するドット数検知手段63からの出力、および画像形成枚数を検知する画像形成枚数検知手段62からの出力がそれぞれ与えられる。
制御手段61は、前述のように、過去に形成した画像のドット数を検知するドット数検知手段63からの出力と、画像形成枚数を検知する画像形成枚数検知手段62からの出力を用いて、予め定める設定時間に補給されるキャリアの補給量の平均値である平均印字率Cvを算出する。さらに制御手段61は、算出された平均印字率Cvから上記式(1)〜(4)のように現像剤22を排出するタイミングを設定するための予め定める画像形成枚数(以後、予め定める枚数とも称する)を算出する画像形成枚数算出手段66を備える。
また制御手段61は、補給現像剤23を補給する補給手段16の補給ローラ36を動作制御し、さらにシャッタ部材40を移動させて排出通路を開閉する駆動部41のモータ55を動作制御する。
補給現像剤23の補給動作は、たとえば、現像剤収容容器24中のトナー濃度などによって制御される。制御手段61は、たとえば、トナー濃度センサ33にて検知されるトナー濃度が予め定めるトナー濃度の値以下になると補給動作を行うように補給手段16の補給ローラ36を制御し、予め定める量の補給現像剤23を補給する。
図10は、図9に示される制御手段61の制御手順を示すフローチャートである。ステップa0のスタートにて画像形成装置11の電源スイッチ64がオンにされて現像装置12が動作可能な状態とされると、ステップa1に進み制御手段61による制御手順が開始される。ステップa1では、画像形成枚数検知手段62によって検知される画像形成枚数が取得される。ステップa2では、ステップa1で取得される画像形成枚数が、予め定める設定時間に画像が形成される記録媒体の枚数である予め定める画像形成枚数、たとえば上記のようにして算出した枚数である500枚以上か否かが判断される。
ステップa2において、画像形成枚数が予め定める枚数よりも大きいと判断されると、ステップa3で、まず駆動部41のモータ55が駆動され、シャッタ部材40が開放方向に移動されて排出通路が開放される。これによって、排出路形成部39に貯留される設定排出量の現像剤が排出される。ステップa4では、次回の現像剤22を排出するタイミングである画像形成枚数を上記式(1)〜(4)のようにして算出する。この算出結果は、次回のステップa2での判断基準として用いられる。ステップa5では、画像形成枚数の値がリセットされる。その後、現像装置12が現像動作を行っている場合はステップa1に戻り、現像装置12が現像動作を行っていない場合はステップa6のエンドに進む。ステップa2において、画像形成枚数が予め定める枚数未満であると判断されると、ステップa1に戻る。
本実施形態では、画像形成枚数が予め定める枚数に達したか否かで、現像動作の累計時間が予め定める設定時間に達したか否かを判断し、画像形成枚数が予め定める枚数に達すると、現像動作の累計時間が予め定める設定時間に達したとみなし、第1排出手段26によって設定排出量の現像剤22の排出が行われる。
このような現像装置12では、予め定める設定時間ごとに予め定める設定時間に補給されるキャリアの平均補給量に一致する量のキャリアを含む設定排出量の現像剤22が排出される。したがって、予め定める設定時間に補給されるキャリアの量が、キャリアの平均補給量に等しい場合、予め定める設定時間内でのキャリアの補給量とキャリアの排出量とが等しくなり、現像剤収容容器24内の現像剤量を増減させることなく、好適な範囲に維持することができる。
予め定める設定時間に補給されるキャリアの量が、キャリアの平均補給量よりも小さい場合、すなわち印字率が平均印字率Cvよりも低い場合、予め定める設定時間内でのキャリアの補給量がキャリアの排出量よりも少なくなり、現像剤収容容器24内の現像剤量が減少する。ただし、この現像剤量の減少は、現像特性に影響を与えるほどの減少ではない。
たとえば、平均印字率よりも低い印字率である2%の印字率で画像形成が連続的に行われる場合を想定する。このような場合、500枚ごとに現像剤の排出が行われると、1枚当りの現像剤の排出量が3.75mgであるので、500枚の画像形成中に3.75×500=1875mgのキャリアが排出される。これに対し、印字率が2%であると、この値の2/5である750mgのキャリアしか補給されない。
すなわち、2%の印字率で画像形成が連続的に行われる場合、500枚の画像形成ごとに約1.1gの現像剤22が減少するけれども、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の設定収容量が350gであることに対して、この程度の減少量であれば現像特性に影響は生じない。また2%の印字率で画像形成がさらに連続して行われると、予め定める設定時間である予め定める画像形成枚数を決定するための平均印字率が5%よりも小さくなり、予め定める画像形成枚数の値が大きくなるので、設定時間内に排出されるキャリアの排出量と、設定時間内に補給されるキャリアの補給量とを近づけることができる。
また平均印字率Cvがたとえば5%であるとき、印字率が平均印字率Cvよりも低くなるのは、印字率が0%以上5%未満の範囲となる場合であり、印字率が平均印字率Cvよりも高くなる場合に比べて非常に狭い範囲である。したがって、予め定める設定時間に補給されるキャリアの量が、予め定める設定時間に補給されるキャリアの平均値よりも小さい状態が長時間継続されたとしても、現像特性に影響を与えるほどの現像剤22の減少は生じない。
これに対して、予め定める設定時間に補給されるキャリアの量が、キャリアの平均補給量よりも大きい場合、すなわち印字率が平均印字率Cvよりも高い場合、予め定める設定時間内でのキャリアの補給量がキャリアの排出量よりも多くなり、現像剤収容容器24内の現像剤量が増加する。たとえば平均印字率Cvが5%であるとき、印字率が平均印字率Cvよりも高くなるのは印字率が5%より高く100%以下の範囲となる場合であり、印字率が平均印字率Cvよりも低くなる場合に比べて非常に広い範囲である。したがって、印字率が平均印字率Cvよりも高い状態で連続的に画像が形成されると、現像剤収容容器24内の現像剤22の増加速度が、印字率が平均印字率Cvよりも低い場合の現像剤22の減少速度に比べて非常に速くなることがある。
本実施形態の現像装置12では、第2排出手段27が備えられるので、平均印字率Cvよりも高い印字率で連続的に画像が形成されて現像剤収容容器24内の現像剤22が非常に速い速度で増加しても、最大許容収容量を超える現像剤22については第2排出手段27によって排出することができる。さらに平均印字率Cvよりも高い印字率で画像形成が連続して行われると、予め定める設定時間である予め定める画像形成枚数を決定するための平均印字率Cvが5%よりも大きくなり、予め定める画像形成枚数の値が小さくなるので、増加した分の現像剤22を予め定める設定収容量に近づけるべく現像剤収容容器24内の現像剤22の量を減少させることができる。このとき算出された画像形成枚数が第1排出手段26が故障などの機械的不具合を発生しない範囲に設定されるので、第1排出手段26による現像剤排出動作の頻度が高くなり過ぎることが防止され、第1排出手段26からの現像剤の排出を安定して行うことができる。
このようにして、現像装置12の現像動作に伴って予め定める設定時間内に補給されるキャリアの補給量が変動しても、現像剤収容容器24内に収容される現像剤22の重量を常に好適な範囲に保持することが可能となる。
上記式(1)〜(4)に示す計算例では、キャリアに付着するトナー量が無視され、排出されるキャリアの量と排出される現像剤の量とが一致するように近似されたことによって、実際に排出される設定排出量の現像剤に含まれるキャリアの量がキャリアの補給量の平均値未満となっているけれども、不足分のキャリアの量はキャリアの設定排出量に比べて小さいので、設定排出量の現像剤に含まれるキャリアの量が、キャリアの平均補給量に一致するといってよい。
設定排出量の現像剤22に含まれるキャリアの量が、キャリアの平均補給量未満であると、排出されるキャリアの量が補給されるキャリアの量に比べて少なくなり、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の量が少しずつ増加する。このような状態で現像装置12が長期にわたって使用されると、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の量が最大許容収容量に達し、その後設定時間内に補給されるキャリアの補給量がキャリアの平均補給量未満となったとしても、増加した現像剤22を予め定める設定収容量にまで減少させることは困難となる。これによって、現像剤収容容器24内の現像剤量が一旦最大収容量に達すると、その後微小の現像剤量の増減はあるけれども、現像剤量がほぼ最大収容量に保持される状態が継続されることになる。
このような場合、第2排出手段27から現像剤22が排出されることで現像剤22の量が最大収容量を超えることは防止されるけれども、第1排出手段26によって現像剤収容容器24内の現像剤量が規制されることはなく、OF方式を用いて現像剤22を排出する第2排出手段27によって現像剤収容容器24内の現像剤量が規制されることとなる。このとき、OF方式を用いる場合の問題、たとえば、L/L環境下にて多量の現像剤22が排出されてしまうことなどの問題が発生する。したがって、設定排出量の現像剤22に含まれるキャリアの量は、キャリアの平均補給量以上であることが必要である。特に本実施形態のように、キャリアの補給量に関わらず所定の画像形成枚数の画像形成ごとに現像剤の排出を行う現像装置では、設定排出量の現像剤に含まれるキャリアの量がキャリアの平均補給量と一致するように現像剤22の排出が行われることが好ましい。
また本実施形態の現像装置12は、環境条件などの変化によってトナーの帯電量が変化する場合においても現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量を好適な範囲に保持できる。L/L環境およびH/H環境においては、現像剤22の見かけ密度ρが異なるので、画像形成枚数の予測値が若干変動するけれども、前述の図7にて説明したように、排出路形成部39に貯留される現像剤22の体積が現像剤収容容器24に収容される現像剤22の全体積に比べて小さいので、現像剤22の体積変化による影響を無視することができ、環境条件の変化などによるトナーの帯電量の変動に関わらず、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量を予め定める量である好適な範囲に維持することができる。
たとえば前述のように、環境条件がL/L環境となることによってトナー帯電量が大きくなり、現像剤の見かけ密度が、N/N環境における見かけ密度よりも10%小さくなる場合について考える。現像剤の見かけ密度がN/N環境における見かけ密度よりも10%小さくなるL/L環境では、現像剤の見かけ密度ρ(LL)は、下記式(5)によって求められる。
ρ(LL)=ρ×(1−0.1)≒2.5×0.9=2.25 …(5)
したがって、L/L環境下においてA4用紙1枚当りに発生する余剰現像剤量の占める体積Vc1(LL)は、現像剤の見かけ密度ρ(LL)が約2.25であるので、式(3)と同様に、下記式(6)のようにして求められる。
Vc1(LL)≒mc1/ρ(LL)
≒3.75(mg)/2.25(g/cm
≒0.0017cm …(6)
ここで、本実施形態の排出路形成部39の容積Vは、前述のように約0.75cmであるので、L/L環境下において予め定める消費量のトナーが消費されることが予測される画像形成枚数の予測値A(LL)は、下記式(7)で求められる。
A(LL)=V/Vc1(LL)≒0.75(cm)/0.0017(cm
=450(枚) …(7)
すなわち、L/L環境下においては、画像形成枚数が450枚に達するごとに現像剤22を排出することによって、現像剤収容容器24内の現像剤22の重量を好適な範囲に保持することができることとなる。L/L環境下において、N/N環境下と同様に画像形成枚数が500枚に達するごとに現像剤22の排出動作を行うと、50枚分相当の現像剤22が余分に排出されることになるけれども、該余分に排出される50枚分の現像剤の排出量は、0.19gとなる。
ここで、OF排出手段による現像剤の排出では、前述のように、元の現像剤の重量(350g)の約1/11に相当する約32gが本発明の第1排出手段の排出動作と排出動作との間の時間よりも短時間のうちに排出される。本実施形態の第1排出手段26を用いる場合、現像剤22の余分に排出される量がOF排出手段による現像剤の余分に排出される量である32gに達するまでには、約85k枚の画像形成枚数の画像を形成する期間を要する。たとえば、1ヶ月の平均画像形成枚数が50k枚であるとすると、現像剤22の余分に排出される量がOF排出手段による現像剤の余分に排出される量に達するまでに、約1.7ヶ月かかることとなる。すなわち、現像剤収容容器24内の現像剤23の重量変化は非常に穏やかであり、また実際の使用においてはL/L環境からN/N環境へと変動する環境変動が毎日起こる状況は考えにくいので、実使用においては全く問題なく、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量を好適な範囲に保持することができる。
同様に、前述のように、環境条件がH/H環境となることによってトナー帯電量が大きくなり、現像剤の見かけ密度が、N/N環境における見かけ密度よりも10%大きくなる場合について考える。現像剤の見かけ密度がN/N環境における見かけ密度よりも10%大きくなるH/H環境では、現像剤の見かけ密度ρ(HH)は、下記式(8)によって求められる。
ρ(HH)=ρ×(1+0.1)≒2.5×1.1=2.75 …(8)
したがって、H/H環境下においてA4用紙1枚当りに発生する余剰現像剤量の占める体積Vc1(HH)は、現像剤の見かけ密度ρ(HH)が約2.75であるので、式(3)と同様に、下記式(9)のようにして求められる。
Vc1(HH)≒mc1/ρ(HH)
≒3.75(mg)/2.75(g/cm
≒0.00136cm …(9)
ここで、本実施形態の排出路形成部39の容積Vは、前述のように約0.75cmであるので、H/H環境下において予め定める消費量のトナーが消費されることが予測される画像形成枚数の予測値A(HH)は、下記式(10)で求められる。
A(HH)=V/Vc1(HH)
≒0.75(cm)/0.00136(cm
≒550(枚) …(10)
すなわち、H/H環境下においては、画像形成枚数が550枚に達するごとに現像剤22を排出することによって、現像剤収容容器24内の現像剤22の重量を好適な範囲に保持することができることとなる。H/H環境下において、N/N環境下と同様に画像形成枚数が500枚に達するごとに現像剤22の排出動作を行うと、50枚分相当の現像剤22が排出されないことになるけれども、該排出されない50枚分の現像剤の排出量は、0.19gとなる。
ここで、OF排出手段による現像剤の排出では、前述のように、元の現像剤3の重量(350g)の約0.9/10に相当する約32gの補給現像剤が補給されるまで現像剤3の排出が行われない。本実施形態の第1排出手段26を用いる場合、現像剤22排出されない量がOF排出手段による現像剤の排出されない量である32gに達するまでには、約85k枚の画像形成枚数の画像を形成する期間を要する。たとえば、1ヶ月の平均画像形成枚数が50k枚であるとすると、現像剤22の余分に排出される量がOF排出手段による現像剤の余分に排出される量に達するまでに、約1.7ヶ月かかることとなる。すなわち、現像剤収容容器24内の現像剤23の重量変化は非常に穏やかであり、また実際の使用においてはH/H環境からN/N環境へと変動する環境変動が毎日起こる状況は考えにくいので、実使用においては全く問題なく、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量を好適な範囲に保持することができる。
以上のように、本実施形態では、環境条件の変化などによってトナーの帯電量が変化しても、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の排出量に急激な変化を与えず、現像剤収容容器24に収容される現像剤22の重量を好適な範囲に維持することができる。
このような現像装置12およびそれを備える画像形成装置11は、上記の構成に限定されることなく、種々の変更が可能である。
本実施形態では、実際の画像形成に応じて現像剤22を排出するタイミングを決定する画像形成枚数を算出し、算出された画像形成枚数の画像が形成されるごとに現像剤22の排出を行うけれども、これに限定されることなく、予め試験などによって求められ設定される一定の画像形成枚数の画像が形成されるごとに現像剤22の排出を行うものであってもよい。このような場合、一定の画像形成枚数の画像形成ごとに排出されるキャリアの排出量が、長期的にみてキャリアの平均補給量未満とならないように、好ましくはキャリアの平均補給量と略一致するように、画像形成枚数または現像剤22の設定排出量、すなわち排出路形成部39の容積が決定される。このように一定の画像形成枚数の画像が形成されるごとに現像剤22の排出を行うと、現像剤収容容器24内の現像剤量が実際の現像動作に応じて変化することがあるけれども、図10に示す制御手順のステップa4を行う必要がなく、一層簡単な制御方法で現像剤の排出動作のタイミングを決定することができる。
現像剤収容容器24から1回の排出動作によって設定排出量の現像剤22を排出する第1排出手段26としては、必ずしも排出路形成部39の内部に現像剤22を一時貯留させる構成でなくてもよい。たとえば、排出路形成部39の内部に予め定める設定排出量の現像剤22を貯留して排出する代わりに、第1排出口38aが形成される排出口部の現像剤収容容器24内部側または外部側にシャッタ部材などの開閉手段を設け、該開閉手段の開放時間を制御することによって、排出手段からの現像剤の排出量を設定排出量に一致するように決定してもよい。
しかしながら、排出路形成部39内部に現像剤22を一時的に貯留することなく現像剤22を排出する排出手段では、たとえばシャッタ部材を移動させて排出通路を開放すると、現像剤収容容器24に収容される現像剤22が急激に排出通路から流出し、現像剤収容容器24中で撹拌供給スクリュー28,29によって形成される現像剤22の搬送方向への流れが乱れ、現像剤22を現像ローラ25に安定して供給することができなくなるおそれがある。したがって、上記のような構成でも本発明の目的を達成することは可能であるけれども、本実施形態に示すような排出路形成部39の内部に現像剤22を一時貯留させる構成の第1排出手段26の方が、現像剤収容容器24中において搬送方向に搬送される現像剤22の流れの乱れを防止することができるので好ましい。
また現像剤収容容器24の下部に形成される第1排出口38aは、現像剤収容容器24の現像ローラ25が設けられる側と反対側の側壁部材24bを貫通するように形成されることに限定されることなく、たとえば、現像剤収容容器24の第2撹拌領域31b側の底面部材を貫通するように形成されるものであってもよい。しかしながら、現像剤収容容器24の底面部材を貫通するように排出口が形成されると、重力によって現像剤収容容器24内の現像剤22が急激に排出口から流出し、現像剤収容容器24内での現像剤22の流れを乱してしまうおそれがある。したがって、現像剤収容容器24の下部に形成される排出口は、現像剤収容容器24の側壁部材24bを、水平面に略平行な方向に貫通するように形成され、排出口を介して排出された現像剤22が、鉛直方向下向きに延びる排出路形成部39内部を通って排出されるように構成されることが好ましい。
また画像形成装置11は、感光体13、現像装置12などを1つずつ備える単色の画像形成装置であるけれども、これに限定されることなく、少なくとも第1排出手段26を含む本発明の現像装置12が複数備えられて多色の画像を形成する画像形成装置であってもよい。このような画像形成装置では、各色の現像装置に含まれる現像剤収容容器中の現像剤の重量を好適な範囲に保持することができ、感光体に対するトナーの供給を安定して行うことができるので、高画質な多色画像を形成することができる。
ここで、補給現像剤に含まれるトナーの含有率は、各色ごとに異なる場合がある。たとえば、黒色トナーはトナーの消費量が多いことが予測され、カラートナーはトナーの消費量が黒色トナーに比べて少ないことが予測されるので、黒色の補給現像剤に含まれる黒色トナーの含有率がカラーの補給現像剤に含まれるカラートナーの含有率よりも高い場合がある。補給現像剤に含まれるトナーの含有率が変化すると、補給現像剤が補給されるときに現像剤収容容器へ補給されるキャリアの量も変化してしまい、余剰のキャリアを含む現像剤の体積も変化してしまう。よって、余剰のキャリアを排出するためには、第1排出手段26の排出路形成部39内部の容積を、補給現像剤に含まれるトナーの量に応じて変化させる必要がある。しかしながら、色ごとに第1排出手段26の形状を設定することは、困難であり、コストの上昇も招く。
また、スタートキットとして備えられる初期の補給現像剤カートリッジと、追加用の補給現像剤カートリッジとで補給現像剤のトナー含有率が異なる場合がある。このような場合、第1排出手段26の排出路形成部39の容積を初期の補給現像剤カートリッジを用いる場合と追加用の補給現像剤カートリッジを用いる場合とで変化させることは非常に困難である。
このような問題に対して、本実施形態の現像装置12では、制御手段61にICタグ65からの補給現像剤23のトナー含有率情報が入力されるので、入力されるトナーの含有率に応じて画像形成枚数を算出することができ、現像剤の排出動作を制御することができる。これによって、排出路形成部内部の容積を変化させることなく、好ましい設定排出量の現像剤を排出することができる。また補給現像剤カートリッジのICタグ65に記憶されるトナーの含有率情報によって現像剤排出動作が制御されると、同色であるけれども補給現像剤のトナー含有率が異なる場合であっても対応が可能である。
図11は本発明の実施の第2形態である現像装置71の電気的構成を示すブロック図であり、図12は図11に示される制御手段72の制御手順を示すフローチャートである。本実施形態の現像装置71は、制御手段72がキャリア補給量取得手段73と平均補給量算出手段74とを備えること以外は前述の第1実施形態の現像装置12と同様の構成を有し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略するとともに、全体の構成図を省略する。
本実施形態の現像装置71は、現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上であることを含む排出条件に加えて、さらに、現像剤収容容器24に補給されるキャリアの補給量が前記キャリアの補給量の平均値以上となることを含む排出条件を満たすと、第1排出手段26による現像剤排出動作が行われることを特徴とする。
現像装置71に含まれ、CPUなどによって実現される制御手段72には、現像剤収容容器24に補給されるキャリアの補給量を取得するキャリア補給量取得手段73が備えられる。キャリア補給量取得手段73は、たとえば、ドット数検知手段63で検知される形成された画像のドット数と、1つのドットで消費されるトナーの量とから、トナーの消費量を算出し、該トナーの消費量から補給現像剤23の補給量を算出し、さらにICタグ65から取得される補給現像剤23のトナー含有率情報と算出された補給現像剤23の補給量とから、キャリアの補給量を算出し取得する。キャリア補給量取得手段73で取得されるキャリアの補給量は、キャリアの補給量の累積値を意味する。
本実施形態では、現像剤排出動作のタイミングを決定する画像形成枚数を算出せず、予め定められる画像形成枚数である一定の画像形成枚数の画像を形成するごとに、現像剤22の排出動作を行う。したがって、本実施形態の制御手段72は、前述の第1実施形態の画像形成枚数算出手段66を備えない。ただし予め定める画像形成枚数は、一定の画像形成枚数の画像形成ごとに排出されるキャリアの排出量が、長期的にみてキャリアの平均補給量未満とならないように、好ましくはキャリアの平均補給量と略一致するように設定されるとともに、排出量調整手段42が該画像形成枚数の画像形成ごとに開閉駆動されても故障などの機械的不具合を発生しない時間の範囲に含まれるように設定される必要がある。
また制御手段72は、ドット数検知手段63で検知される形成された画像のドット数から、設定時間の現像動作に伴って補給されるキャリア、すなわち前記予め定める画像形成枚数の画像形成に伴って補給されるキャリアの平均補給量を算出する平均補給量算出手段74を備える。キャリアの平均補給量の算出は、たとえば、1回の現像剤排出動作ごとに行われる。
制御手段72には、操作者によって操作される電源スイッチ64の出力、現像剤収容容器24に収容される現像剤22のトナー濃度を検知するトナー濃度センサ33からの出力、補給現像剤23のトナーの含有率を検知するICタグ65からの出力、過去に形成した画像のドット数を検知するドット数検知手段63からの出力、および画像形成枚数を検知する画像形成枚数検知手段62からの出力がそれぞれ与えられる。
また制御手段61は、補給現像剤23を補給する補給手段16の補給ローラ36を動作制御し、さらにシャッタ部材40を移動させて排出通路を開閉する駆動部41のモータ55を動作制御する。
補給現像剤23の補給動作は、たとえば、現像剤収容容器24中のトナー濃度などに応じて制御される。制御手段61は、たとえば、トナー濃度センサ33にて検知されるトナー濃度が予め定めるトナー濃度の値以下になると補給動作を行うように補給手段16の補給ローラ36を制御し、予め定める量の補給現像剤23を補給する。
以下図11に示すフローチャートを参照し、制御手段72の制御手順を説明する。ステップb0のスタートにて画像形成装置の電源スイッチ64がオンにされて現像装置71が動作可能な状態とされると、ステップb1に進み制御手段61による制御手順が開始される。ステップb1では、ドット数検知手段63からの出力、および画像形成枚数を検知する画像形成枚数検知手段62からの出力から算出されたキャリアの補給量がキャリア補給量取得手段73にて取得される。ステップb2では、取得されたキャリアの補給量が、平均補給量算出手段74にて算出されたキャリアの補給量の平均値以上であるか否かが判断される。
ステップb2において、取得されたキャリアの補給量が算出されたキャリアの補給量の平均値未満であると判断されると、ステップb1に戻る。ステップb2において取得されたキャリアの補給量が算出されたキャリアの補給量の平均値以上であると判断されると、ステップb3で、画像形成枚数検知手段62で検知される画像形成枚数を取得する。ステップb4では、取得された画像形成枚数が、予め定める枚数以上であるか否かが判断される。
ステップb4で取得された画像形成枚数が予め定める枚数以上であると判断されると、ステップb5で、まず駆動部41のモータ55が駆動され、シャッタ部材40が開放方向に移動されて排出通路が開放される。これによって、排出路形成部39に貯留される設定排出量の現像剤が排出される。ステップb6では、次回の現像剤22を排出するタイミングを判断するための、予め定める枚数の画像形成に伴って補給されるキャリアの補給量の平均値を算出する。この算出結果は、次回のステップb2での判断基準となる。ステップb7では、算出されたキャリアの補給量をリセットする。ステップb8では、画像形成枚数の値がリセットされる。その後、現像装置71が現像動作を行っている場合はステップb1に戻り、現像装置71が現像動作を行っていない場合はステップb9のエンドに進む。
本実施形態の現像装置71は、以上の手順によって、画像形成枚数が予め定める枚数以上であること、すなわち現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上であることと、現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量がキャリアの補給量の平均値以上となることとを含む排出条件を満たすと、第1排出手段26によって設定排出量の現像剤が排出されるように構成される。
予め定める枚数の画像を形成する間に補給されるキャリアの量が、予め定める枚数の画像を形成する間に補給されるキャリアの平均補給量以上である場合、たとえば印字率が平均印字率Cvよりも高い場合、前回の排出動作後から形成される画像の画像形成枚数が予め定める枚数に達すると、設定排出量の現像剤の排出が行われる。また予め定める枚数の画像を形成する間に補給されるキャリアの平均補給量未満である場合、たとえば印字率が平均印字率Cvよりも低い場合、現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上となっても、現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量がキャリアの補給量の平均値以上とならなければ、現像剤の排出が行われない。
これによって、予め定める設定時間に補給されるキャリアの量が、予め定める設定時間に補給されるキャリアの平均補給量よりも小さい場合、現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上となっても現像剤の排出が行われないので、キャリアの排出量がキャリアの補給量よりも多くなることを防止でき、現像剤収容容器24内の現像剤量が減少することを防止できる。
このような現像装置71では、第1排出手段26によって排出される現像剤の設定排出量が、長期的にみて予め定める枚数の画像を形成する間に補給されるキャリアの排出量よりも大きい量のキャリアを含むように設定されることが好ましい。本実施形態のように現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量がキャリアの補給量の平均値以上となるまで現像剤の排出が行われない場合、キャリアの排出量をキャリアの補給量の平均値に一致させると、印字率が平均印字率Cvよりも低くなっても現像剤収容容器24内の現像剤量が減少しない。これによって、印字率が平均印字率Cvよりも高いときに増加した現像剤収容容器24内の現像剤を、印字率が平均印字率Cvよりも低いときに減少させることができなくなる。
そこで、キャリアの排出量をキャリアの平均補給量よりも若干大きくすることによって、印字率が平均印字率Cv以下である場合に、現像剤を少しずつ減少させる。このように現像剤の設定排出量が設定されると、現像剤収容容器内の現像剤が最大許容収容量まで達しても、予め定める設定収容量に近づけるように現像剤量を減少させることができる。キャリアの排出量をキャリアの平均補給量よりも大きくする場合、キャリアの排出量は、キャリアの平均補給量100重量部に対して、100重量部より多く、300重量部以下であることが好ましい。
キャリアの排出量は、排出量調整手段42の動作信頼性に対する安全率(以後、動作安全率とも称する)を決定する。ここで動作安全率とは、排出量調整手段42が開閉駆動されても故障などの機械的不具合を発生しない最短時間(以後、最短排出間隔とも呼ぶ)に対する排出量調整手段42の排出動作と排出動作との行われる間隔(以後、排出間隔とも呼ぶ)の比率(排出間隔/最短排出間隔)であり、その動作間隔で排出動作が行われることによって排出量調整手段42に不具合が発生しない確率である。たとえば、排出間隔を最短排出間隔と一致するように設定するとき、動作安全率は100%となる。また排出間隔を最短排出間隔の3倍とするとき、動作安全率は300%となる。「動作安全率が300%となる」とは、動作安全率が100%であるときの3倍確実に、排出量調整手段42の動作の安全性を保障することができることを示す。排出間隔を最短排出間隔よりも短くすると、動作安全率が100%未満となり、排出量調整手段42の動作の安全性を確実に保障することができない。
ここで、平均印字率Cvが5%である場合であっても、平均印字率Cvの3倍の印字率である15%の印字率に基づいてキャリアの排出量をキャリアの平均補給量の3倍とすると、すなわちキャリアの平均補給量100重量部に対してキャリアの排出量を300重量部とすると、排出間隔が、キャリアの排出量とキャリアの平均補給量とが等しいときの3分の1となる。これによって、排出量調整手段42の動作安定率がさらに向上し、排出量調整手段42の動作の安全性が確実に保障される。ただし、キャリアの排出量がキャリアの平均補給量100重量部に対して300重量部を超えると、1度に排出される現像剤22の量が大きくなりすぎ、現像剤収容容器24内の現像剤量が好適な範囲を下回ってしまうおそれがあるので、キャリアの排出量は、キャリアの平均補給量100重量部に対して300重量部以下であることが好ましい。
本実施形態では、キャリアの補給量を取得する方法として、ドット数と画像形成枚数とからトナーの消費量を算出し、該トナーの消費量から補給される補給現像剤の補給量を算出し、さらに算出された補給現像剤の補給量と補給現像剤のトナー含有率とからキャリアの補給量を取得する方法を用いるけれども、この方法に限定されることなく、種々の方法を用いることができる。
たとえば、キャリアの補給量を取得する方法として、補給手段16の補給ローラ36の回転回数を検知して、該検知される補給ローラ36の回転回数と、1回の回転によって補給される補給現像剤23の補給量とから補給現像剤23の補給量を算出し、算出された補給現像剤23の補給量と補給現像剤23のトナー含有率とからキャリアの補給量を取得する方法などを挙げることができる。このような方法によっても、キャリアの補給量の取得が行える。
また本実施形態では、画像形成枚数が予め定める一定の画像形成枚数以上であることを排出条件の1つとして現像剤22の排出動作が制御されるけれども、この画像形成枚数は予め定められる画像形成枚数であることに限定されない。現像剤22の排出動作のタイミングを決定する画像形成枚数は、算出されるキャリアの補給量の平均値と、設定排出量との関係から現像剤22の排出動作を行うごとに算出されてもよい。算出された画像形成枚数を用いることによって、現像剤収容容器24内の現像剤量を好適な現像剤収容量の範囲であって、予め定める設定収容量に一層近い現像剤量とすることができる。
図13は本発明の実施の第3形態である現像装置81の電気的構成を示すブロック図であり、図14は図13に示される制御手段82の制御手順を示すフローチャートである。本実施形態の現像装置81は、実施の第2形態の現像装置71と同様の構成を有し、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略するとともに、全体の構成図を省略する。
本実施形態の現像装置81は、現像剤収容容器24内の現像剤量が予め定める設定収容量以下である場合、現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上であることと、現像剤収容容器24に補給されるキャリアの補給量が予め定める補給量以上となることとを含む排出条件を満たすと、キャリアの排出量が予め定める補給量と一致する設定排出量の現像剤22を第1排出手段26によって排出し、現像剤収容容器24内の現像剤量が予め定める設定収容量を超える場合、現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上になると、キャリアの排出量が予め定める補給量となる設定排出量の現像剤22を第1排出手段26によって排出することを特徴とする。
予め定める設定時間とは、この時間内に補給されるキャリアの量が、設定排出量の現像剤に含まれるキャリアの量に等しくなるように設定される時間である。この予め定める設定時間は、排出量調整手段42が該設定時間ごとに開閉駆動されても故障などの機械的不具合を発生しない時間の範囲に含まれる必要があり、設定時間がこの範囲に含まれるように現像剤の設定排出量、すなわち排出路形成部39の容積が設定される。また予め定める補給量とは、設定排出量の現像剤に含まれるキャリアの量と等しい量である。
本実施形態では、前述の第1実施形態と同様に、排出路形成部39の容積が約0.75cmに設定され、現像剤のN/N環境下における見かけ密度(嵩比重)ρが約2.5であるので、現像剤の設定排出量は約1.9gである。本実施形態では現像剤中のトナー濃度が6.5%に設定されるので、設定排出量の現像剤に含まれるキャリアの量は、約1.8gであり、この量が予め定める補給量となる。また本実施形態では、予め定める設定時間を予め定める枚数の画像を形成する時間から換算し、予め定める画像形成枚数を500枚と設定する。
また本実施形態の現像装置81では、現像剤収容容器24内の現像剤量が予め定める設定収容量を超える量であるか否かによって現像剤を排出するタイミングが異なる。現像剤収容容器24内の現像剤量が予め定める設定収容量を超える量であるか否かについては、次のようにして現像剤収容容器24内の現像剤量の増加分を算出する増加分算出手段83による算出結果にて判断できる。
現像剤収容容器24内の現像剤量と設定収容量との差(以後、現像剤増加分とも呼ぶ)は、前回の現像剤22の排出から次回の現像剤22の排出までの間に補給される補給現像剤23の補給量から現像剤22の設定排出量を差し引いた値の累積値によって得ることができる。現像剤22が排出される際の補給現像剤23の補給量と、現像剤22の設定排出量との差がゼロである場合、現像剤収容容器24内の現像剤量は設定収容量に等しくなる。現像剤22が排出される際の補給現像剤23の補給量と、現像剤22の設定排出量との差が大きいと、現像剤収容容器24内の現像剤量は設定収容量よりも大きくなる。このようにして算出される現像剤増加分は、最大許容収容量から設定収容量を差し引いた値を最大値として、制御手段82のメモリ84に記憶される。
現像装置71に含まれ、CPUなどによって実現される制御手段72には、上記のように現像剤増加分を算出する増加分算出手段83、算出された現像剤の増加分を記憶するメモリ84、および補給現像剤23の補給量を取得する補給現像剤補給量取得手段85が備えられる。
制御手段82には、操作者によって操作される電源スイッチ64の出力、現像剤収容容器24に収容される現像剤22のトナー濃度を検知するトナー濃度センサ33からの出力、補給現像剤23のトナーの含有率を検知するICタグ65からの出力、過去に形成した画像のドット数を検知するドット数検知手段63からの出力、および画像形成枚数を検知する画像形成枚数検知手段62からの出力がそれぞれ与えられる。
以下図13に示すフローチャートを参照し、制御手段82の制御手順を説明する。ステップc0のスタートにて画像形成装置の電源スイッチ64がオンにされて現像装置81が動作可能な状態とされると、ステップc1に進み制御手段61による制御手順が開始される。ステップc1では、メモリ84に記憶される現像剤収容容器24内の現像剤増加分を取得する。ステップc2では、ステップc1で取得された現像剤増加分が0より大きいか否かが判断される。
ステップc2において、取得された現像剤増加分が0より大きいと判断されると、ステップc3に進み、画像形成枚数検知手段62で検知される画像形成枚数を取得する。ステップc4では、取得された画像形成枚数が、予め定める枚数以上であるか否かが判断される。
ステップc4で取得された画像形成枚数が予め定める枚数未満であると判断されると、ステップc3に戻る。ステップc4で取得された画像形成枚数が予め定める枚数以上であると判断されると、ステップc5で、補給現像剤補給量取得手段85によって補給現像剤23の補給量が取得される。ステップc6では、取得された補給現像剤23の補給量から現像剤22の設定排出量を差し引いた値をステップc1で取得した現像剤増加分に累積し、最新の現像剤増加分としてメモリ84に記憶する。
ステップc7では、駆動部41のモータ55が駆動され、シャッタ部材40が開放方向に移動されて排出通路が開放される。これによって、排出路形成部39に貯留される設定排出量の現像剤22が排出される。ステップc8では、取得される補給現像剤補給量をリセットする。ステップc9では、画像形成枚数の値がリセットされる。その後、現像装置12が現像動作を行っている場合はステップc1に戻り、現像装置81が現像動作を行っていない場合はステップc10のエンドに進む。
ステップc2において、取得された現像剤増加分が0以下であると判断されると、ステップc11で、補給現像剤補給量取得手段85によって補給現像剤23の補給量を取得する。ステップc12では、ステップc11で取得された補給量の補給現像剤23に含まれるキャリアの量が、予め定める補給量以上であるか否かが判断される。ステップc11で取得された補給量の補給現像剤に含まれるキャリアの量は、補給現像剤23のトナー含有率を用いて算出される。
ステップc12において、取得された補給量の補給現像剤23に含まれるキャリアの量が、予め定める補給量未満であると判断されると、ステップc11に戻る。ステップc12において、取得された補給量の補給現像剤23に含まれるキャリアの量が、予め定める補給量以上であると判断されると、ステップc13において、画像形成枚数検知手段62で検知される画像形成枚数を取得する。ステップc14では、取得された画像形成枚数が、予め定める枚数以上であるか否かが判断される。
ステップc14において、取得された画像形成枚数が、予め定める枚数未満であると判断されると、ステップc13に戻る。ステップc14において、取得された画像形成枚数が、予め定める枚数以上であると判断されると、ステップc5〜c10が行われる。
本実施形態の現像装置81では、まず現像剤収容容器24内の現像剤量が設定収容量を超えるか否かを判断し、その判断結果に応じて現像剤22の排出動作が行われる。現像剤収容容器24内の現像剤量が設定収容量を超える場合、キャリアの補給量に関わらず、故障などの機械的不具合を発生しないことが確認される予め定める枚数の画像が形成されるごとに、現像剤22の排出が行われる。これによって、キャリアの補給量が設定排出量の現像剤22に含まれるキャリアの量よりも少なくなると、現像剤収容容器24内の現像剤22を減少させて設定収容量に近づけることができる。キャリアの補給量が設定排出量の現像剤22に含まれるキャリアの量よりも多い場合、現像剤収容容器24内の現像剤量は増加するけれども、最大許容収容量を超える余剰の現像剤22については第2排出手段27によって排出されるので、現像剤収容容器24内の現像剤22が最大許容収容量を超えることはない。
現像剤収容容器24内の現像剤量が設定収容量以下であると、キャリアの補給量が設定排出量の現像剤に含まれるキャリアの量に達するまでの画像形成枚数が、予め定める枚数以上である場合と、キャリアの補給量が設定排出量の現像剤に含まれるキャリアの量に達するまでの画像形成枚数が、予め定める枚数未満である場合とで排出のタイミングを異ならせる。
キャリアの補給量が設定排出量の現像剤22に含まれるキャリアの量に達するまでの画像形成枚数が予め定める枚数を超える場合、現像剤収容容器24に補給されるキャリアの補給量が設定排出量の現像剤22に含まれるキャリアの量に達すると、現像剤22の排出が行われる。これによって、キャリアの補給量とキャリアの排出量とを等しくすることができ、現像剤収容容器24内の現像剤量を常に一定に保持することができる。
キャリアの補給量が設定排出量の現像剤22に含まれるキャリアの量に達するまでの画像形成枚数が予め定める枚数以下である場合、現像剤収容容器24に補給されるキャリアの補給量が設定排出量の現像剤22に含まれるキャリアの量に達しても現像剤22の排出を行わず、画像形成枚数が予め定める枚数に達したときにはじめて現像剤22の排出を行う。このようにして現像剤22の排出が行われると、第1排出手段26の排出動作の回数を増加させることがない。またこのような場合ではキャリアの補給量がキャリアの排出量よりも多いことに起因して現像剤収容容器24内の現像剤22が増加するけれども、最大許容収容量を超える余剰の現像剤22については第2排出手段27によって排出される。
本実施形態では、増加分の現像剤22を積極的に排出させることができ、現像剤22の設定排出量を、キャリアの量が予め定める設定時間に補給されるキャリアの補給量の平均値以上となるように設定する必要がなく、任意の設定排出量とすることができる。本実施形態では現像剤収容容器24内の現像剤増加分に応じて現像剤排出動作が制御されるので、現像剤収容容器24内の現像剤量を常に設定収容量に近づけつつ、かつ現像剤収容容器24内の現像剤量を設定収容量未満とすることがない。本実施形態では、制御手段82による制御が若干複雑になるけれども、一層確実に現像剤収容容器24内の現像剤量を好適な範囲に保持することができる。
図15は本発明の実施の第4形態である現像装置91の構成を概略的に示す上面図であり、図16は現像装置91の構成を概略的に示す側面図であり、図17は図15に示す現像装置91の構成を概略的に示す正面図である。図面の理解を容易にするために、図15では、現像装置91の現像剤収容容器92の上面部材92aを省略して示す。本実施形態の現像装置91は、前述の第1実施形態の現像装置12に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付し、説明を省略するとともに、全体の構成図を省略する。
本実施形態の現像装置91は、第2排出手段93,94の第2排出口95,96が、現像ローラ25の回転軸線方向に平行な方向における現像剤収容容器92の両端部にそれぞれ形成されることを特徴とする。
現像剤収容容器92は、第2排出口95,96が形成される数および形成される位置が異なること以外は、前述の第1実施形態の現像剤収容容器24と同様の構成であるので、説明を省略する。
本実施形態では、第2排出口95,96は、仕切り部材31によって仕切られる現像剤22の第2撹拌領域31bに存在する現像剤22を排出するように、第1排出口38aの形成される側壁部材92bと直交する側壁部材92c,92dを貫通してそれぞれ形成される。このような第2排出口95,96は、矢符32b,32dで示す現像剤排出方向に対して反対方向にそれぞれが形成されるので、撹拌供給スクリュー28,29によって第2排出口95,96に向けて現像剤22が搬送されることが防止される。したがって、撹拌供給スクリュー28,29によって第2排出口95,96側に現像剤22が多量に搬送され、第2排出口95,96から過剰に現像剤22が排出されることを防止することができる。
第2排出手段93,94は、上記のような第2排出口95,96が形成される第2排出口形成部56と、第2排出口95,96を介して現像剤収容容器92内の空間と第1排出手段26から排出される現像剤22を回収する回収容器43内の空間とをそれぞれ連通するように排出管路が形成される排出管97,98とを含んで構成される。
このような第2排出手段93,94を備える現像装置91によれば、次のような効果が発揮される。現像剤収容容器92が水平面に対して傾斜すると、現像ローラ25の回転軸線方向に平行な方向における現像剤収容容器92の両端部においては現像剤収容容器92中の現像剤面の高さが変化するけれども、一方の端部側では現像剤面の高さが相対的に高くなり、他方の端部側では現像剤面の高さが相対的に低くなる。回転軸線方向に平行な方向の両端部に第2排出口95,96が形成されると、少なくとも一方の端部側から現像剤22を排出することができるので、最大許容収容量を超える現像剤22を確実に排出することができる。また前述の図20Aおよび図20Bに示すようなOF方式を用いる排出手段では、OF排出口が予め定める設定収容量の現像剤が形成する現像剤面の高さに形成される。これに対して、第2排出口95,96は、予め定める設定収容量よりも多い量である最大許容収容量の現像剤が形成する現像剤面の高さに形成されるので、現像剤収容容器92内の現像剤量が設定収容量を下回ることを防止することができる。
第2排出口95,96としては、第1排出口38aが形成される側壁部材92bと直交する側壁部材92c、92dにそれぞれ形成されることに限定されることなく、少なくとも1つの第2排出口が、第1排出口38aが形成される側壁部材92bを貫通するように形成されてもよい。このような第1排出口38aが形成される側壁部材92bを貫通するように第2排出口が形成されると、撹拌供給スクリュー28,29によって第2排出口に向けて現像剤22が搬送されるので、現像剤22の排出を一層迅速に行うことができる。
図18は、本発明の実施の第5形態である現像装置101の要部の構成を概略的に示す断面図である。本実施形態の現像装置101は、前述の第1実施形態の現像装置12に類似し、対応する部分については同一の参照符号を付し、説明を省略するとともに、全体の構成図を省略する。
また図19は、シャッタ部材102を排出通路の延びる方向103に垂直でかつ排出路形成部104に形成される排出通路を含む仮想平面105に投影した投影面を示す図である。図19に示す領域全体は、排出通路の延びる方向103に垂直な仮想平面105のうち、排出通路に現像剤22が貯留される状態において、該貯留される現像剤22が占める領域である。また図19の斜線部で示す領域は、前記現像剤22が占める領域中で、排出通路の延びる方向103に垂直な仮想平面105に投影したシャッタ部材102の該投影される領域(投影面)106である。
本実施形態の現像装置101は、排出通路に現像剤22が貯留されている状態において、排出通路の延びる方向に垂直な仮想平面105によって該現像剤22の貯留部分が切断されるとき、前記仮想平面105内での投影面積のうち現像剤22の貯留部分に含まれる部分106の面積が、仮想平面105内での現像剤22の貯留部分107の面積と等しくなる第1角変位状態と、第1角変位状態から角変位した状態であって、前記仮想平面105内での投影面積のうち現像剤22の貯留部分に含まれる部分106の面積が、仮想平面105内での現像剤22の貯留部分107の面積よりも小さくなる第2角変位状態とに角変位可能であるシャッタ部材102と、シャッタ部材102を第1角変位状態と第2角変位状態とに角変位駆動させる駆動部108とを含む排出量調整手段109を備えることを特徴とする。ここで、角変位駆動とは回転駆動を含む。
本実施形態のシャッタ部材102は、略円柱形状であり、その軸方向が現像ローラ25の回転軸線方向に平行な方向となるように設けられる。シャッタ部材102の軸方向の両端部を除く部分には、軸方向に対して垂直に貫通孔111が形成される。シャッタ部材102は、モータなどで構成される駆動部108(図18(b)においては不図示)によって矢符110方向に角変位され、排出通路の延びる方向103に対する貫通孔111の傾斜角度が変化する。
駆動部108は、シャッタ部材102を図18(a)で示される状態である第1角変位状態と図18(b)で示される状態である第2角変位状態とで変化させる。第1角変位状態では、図18(a)で示されるように、仮想平面105に投影したシャッタ部材102の投影面106の面積が排出路形成部104の排出通路の断面積、すなわち前記現像剤22が占める領域107の面積と等しくなる。また排出通路の延びる方向103に対する貫通孔111の延びる方向の傾斜角度が略90°となる。第2角変位状態では、図18(b)および図19(b)で示されるように、仮想平面105に投影したシャッタ部材102の投影面106の面積が排出路形成部104の排出通路の断面積、すなわち前記現像剤22が占める領域107の面積よりも小さくなる。また排出通路の延びる方向103に対する貫通孔111の延びる方向の傾斜角度が略0°となる。
本実施形態では、シャッタ部材102を第1角変位状態とすることによって、貫通孔111の延びる方向を排出通路の延びる方向103に対して略垂直に傾斜させて排出路形成部104の排出通路を閉塞状態とすることができる。また、シャッタ部材102を第2角変位状態とすることによって、貫通孔111の延びる方向と排出通路の延びる方向103とを一致させて排出路形成部104の排出通路を開放状態とすることができる。このように、本実施形態の排出量調整手段109では、簡単な構成で排出通路の開閉を行うことができる。また排出路形成部104に含まれる空間内でシャッタ部材102が第1角変位状態と第2角変位状態とに角変位可能となり、シャッタ部材102が排出路形成部104の占める空間外に配置されることがなく、シャッタ部材102の退避空間が不要となるので、装置の小型化が実現可能となる。
このような排出量調整手段109を備える現像装置101としては、上記のような構成に限定されることなく、種々の変更が可能である。たとえば、シャッタ部材102の形状としては、略円柱形状に限定されることなく、球形状、円錐台形状、直方体形状など、他の形状であってもよい。また、シャッタ部材102は、貫通孔111が形成される構成に限定されない。貫通孔が形成されないシャッタ部材としては、たとえば、薄板形状のシャッタ部材を用いることができる。薄板形状のシャッタ部材を角変位させることによっても第1角変位状態と第2角変位状態とを形成することができ、排出通路を開放状態と閉塞状態とで変化させることができる。このとき、薄板形状のシャッタ部材は、シャッタ部材の中心を通る軸まわりに角変位されてもよく、排出通路の延びる方向103に垂直な方向であるシャッタ部材の一辺部を軸として角変位されてもよい。
本発明の実施の一形態である現像装置12を備える画像形成装置11の構成を概略的に示す断面図である。 現像装置12の構成を概略的に示す上面図である。 現像装置12の構成を概略的に示す側面図である。 図2に示す現像装置12の切断面線IV−IVから見た断面図である。 図2に示す現像装置12の切断面線V−Vから見た断面図である。 第1排出手段26によって現像剤22を排出する様子を模式的に示す断面図である。 第1排出手段26によって現像剤22が排出される現像装置12による作用と、OF方式を用いる排出手段によって現像剤が排出される前述の図20Aおよび図20Bに示す現像装置1の作用とを対比して説明する図である。 第2排出手段27による現像剤22の排出動作を説明する図である。 現像装置12の電気的構成を示すブロック図である。 図9に示される制御手段61の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の第2形態である現像装置71の電気的構成を示すブロック図である。 図11に示される制御手段72の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の第3形態である現像装置81の電気的構成を示すブロック図である。 図13に示される制御手段82の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の第4形態である現像装置91の構成を概略的に示す上面図である。 現像装置91の構成を概略的に示す側面図である。 図15に示す現像装置91の構成を概略的に示す正面図である。 本発明の実施の第5形態である現像装置101の要部の構成を概略的に示す断面図である。 シャッタ部材102を排出通路の延びる方向103に垂直でかつ排出路形成部104に形成される排出通路を含む仮想平面105に投影した投影面を示す図である。 OF排出手段を備える現像装置1を用いる場合に生じる問題を説明するための図である。 OF排出手段を備える現像装置1を用いる場合に生じる問題を説明するための図である。
符号の説明
11 画像形成装置
12,71,81,91,101 現像装置
13 感光体
14 帯電手段
15 露光手段
16 補給手段
17 転写手段
18 定着手段
19 クリーニング手段
20 除電手段
21 記録媒体
22 現像剤
23 補給現像剤
24,92 現像剤収容容器
25 現像ローラ
26 第1排出手段
27,93,94 第2排出手段
28,29 撹拌供給スクリュー
33 トナー濃度センサ
36 補給ローラ
38 第1排出口形成部
38a 第1排出口
39 排出路形成部
40,102 シャッタ部材
41,108 駆動部
42,109 排出量調整手段
43 回収容器
55 モータ
56 第2排出口形成部
56a,95,96 第2排出口
57,97,98 排出管
61,72,82 制御手段

Claims (16)

  1. トナーとキャリアとを含む2成分現像剤を用いて、像担持体に形成される静電潜像を現像する現像装置であって、
    2成分現像剤が収容され、トナーおよびキャリアが補給手段から補給される現像剤収容容器と、
    現像剤収容容器内のトナーを像担持体に供給する供給手段と、
    現像動作の累計時間が予め定める設定時間以上であることを含む排出条件を満たすと、キャリアの排出量が、前記設定時間の現像動作に伴って補給されるキャリアの補給量の平均値以上となる設定排出量の2成分現像剤を排出する第1排出手段と、
    現像剤収容容器に収容される2成分現像剤の収容量が、予め定める設定収容量よりも大きい最大許容収容量を超えると、余剰の2成分現像剤を排出する第2排出手段とを含むことを特徴とする現像装置。
  2. 第1排出手段は、
    現像剤収容容器の下部に形成される第1排出口を介して現像剤収容容器内の空間に連なる排出通路が形成される排出路形成部と、
    現像剤収容容器から1回の排出動作によって排出される2成分現像剤の量を、前記設定排出量に調整する排出量調整手段とを含むことを特徴とする請求項1記載の現像装置。
  3. 排出量調整手段は、
    排出通路を開放状態または閉塞状態とするシャッタ部材と、排出通路を開放状態と閉塞状態とで切換えるようにシャッタ部材を開閉駆動する駆動部とを含むことを特徴とする請求項2記載の現像装置。
  4. 排出通路は、
    シャッタ部材で閉塞される状態において、第1排出口を介して現像剤収容容器から排出され、前記設定排出量と一致する量の2成分現像剤を貯留可能に形成されることを特徴とする請求項3記載の現像装置。
  5. シャッタ部材は、平板状に形成され、
    駆動部は、
    排出通路を開放状態とする開放位置から排出通路を閉塞状態とする閉塞位置に向かう閉塞方向および閉塞位置から開放位置に向かう開放方向にシャッタ部材を移動させることを特徴とする請求項3または4記載の現像装置。
  6. シャッタ部材は、
    排出通路に2成分現像剤が貯留されている状態において、排出通路の延びる方向に垂直な仮想平面によって該2成分現像剤の貯留部分が切断されるとき、前記仮想平面内での投影面積のうち2成分現像剤の貯留部分に含まれる部分の面積が、前記仮想平面内での2成分現像剤の貯留部分の面積と等しくなる第1角変位状態と、第1角変位状態から角変位した状態であって、前記仮想平面内での投影面積のうち2成分現像剤の貯留部分に含まれる部分の面積が、前記仮想平面内での2成分現像剤の貯留部分の面積よりも小さくなる第2角変位状態とに角変位可能であり、
    駆動部は、
    シャッタ部材を第1角変位状態と第2角変位状態とに角変位駆動させることを特徴とする請求項4記載の現像装置。
  7. 第2排出手段は、
    現像剤収容容器に収容される予め定める設定収容量の2成分現像剤によって形成される現像剤層の上面である現像剤面よりも上方に、現像剤収容容器を貫通するように第2排出口を形成する第2排出口形成部を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の現像装置。
  8. 供給手段は、
    現像剤収容容器内で回転自在に設けられ、
    第2排出口は、
    供給手段の回転軸線方向に平行な方向における現像剤収容容器の中央部に形成されることを特徴とする請求項7記載の現像装置。
  9. 供給手段は、
    現像剤収容容器内で回転自在に設けられ、
    第2排出口は、
    供給手段の回転軸線方向に平行な方向における現像剤収容容器の両端部にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項7記載の現像装置。
  10. 第1排出口および第2排出口は、
    現像剤面に略垂直な同一の仮想平面内に形成されることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つに記載の現像装置。
  11. 排出条件は、
    さらに、現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量が前記設定時間の現像動作に伴って補給されるキャリアの補給量の平均値以上となることを含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の現像装置。
  12. 現像剤収容容器には、
    トナーおよびキャリアを含む補給現像剤が補給手段から補給され、
    現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量は、
    補給現像剤に含まれるトナーの含有率から取得されることを特徴とする請求項11記載の現像装置。
  13. トナーの消費量を取得するトナー消費量取得手段を含み、
    現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量は、
    補給現像剤に含まれるトナーの含有率と、トナー消費量取得手段で取得されるトナーの消費量とから取得されることを特徴とする請求項12記載の現像装置。
  14. トナー消費量取得手段は、
    形成される画像のドット数からトナーの消費量を取得することを特徴とする請求項13記載の現像装置。
  15. 補給手段から補給される補給現像剤の補給量を検知する補給現像剤量検知手段を含み、
    現像剤収容容器に補給されるキャリアの補給量は、
    補給現像剤に含まれるトナーの含有率と、補給現像剤量検知手段で取得される補給現像剤の補給量とから取得されることを特徴とする請求項12記載の現像装置。
  16. 像担持体と、請求項1〜15のいずれか1つに記載の現像装置と、現像装置の現像剤収容容器にトナーおよびキャリアを補給する補給手段と、像担持体に形成される可視像を記録媒体に転写する転写手段とを備える画像形成装置。
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