JPH062296U - 熱交換器用内胴ライナ - Google Patents

熱交換器用内胴ライナ

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JPH062296U
JPH062296U JP039405U JP3940592U JPH062296U JP H062296 U JPH062296 U JP H062296U JP 039405 U JP039405 U JP 039405U JP 3940592 U JP3940592 U JP 3940592U JP H062296 U JPH062296 U JP H062296U
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 内胴ライナに係り、熱交換器シェル内の温度
変動に伴う熱変形を有効に吸収し、かつ、高温流路と断
熱層とを確実に隔離する内胴ライナを提供することを目
的としている。 【構成】 内胴6の周方向に間隔をおいて複数配設され
る接続部材12と、接続部材12の相互間隙に重畳状態
に配される複数のライナ部材とを具備し、接続部材12
が、長手方向に間隔を空けて配される複数の当て板部材
13と、当て板部材13の相互間隙に重畳状態に配され
る接続片14とからなり、ライナ部材が、内胴の長手方
向に連設され相互に重畳状態とされる複数のライナ片1
6aからなるとともに、当て板部材13、接続片14、
ライナ片16aが、それぞれ支持梁20によって内胴6
に固定され、かつ、連結部材22によって内胴6の内面
に沿って移動可能に支持されている構成であり、支持梁
20を基準にして生ずる熱変形を重畳部分を相互に摺動
させて吸収する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、熱交換器用内胴ライナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
原子炉の一種に、ヘリウムを熱媒体として使用する高温ガス炉がある。この高 温ガス炉に使用される熱交換器は、図9に示すように、直立状態に配される熱交 換器シェル1の下部に設けられたノズル2から高温流体を流入させ、該高温流体 が熱交換器シェル1の内部の高温流路3に挿通させられる間に、該熱交換器シェ ル1の内部に螺旋状に配される低温流路4を挿通させられる低温流体と熱交換を 行うようになっている。
【0003】 このような熱交換器Yにあって、熱交換器シェル1は、耐圧容器としての外胴 5と、該外胴5の内周面に間隔を一定間隔を空けて配される内胴6と、該内胴6 の内周面に一定の厚さに敷設される断熱層7と、該断熱層7の内面を完全に被覆 する内胴ライナ8とから構成されている。そして、該内胴ライナ8は、高温流体 の挿通させられる高温流路3と断熱層7とを隔離するようになっている。
【0004】 ところで、高温流路3の内部には、ノズル2付近において約950℃の温度を 有する高温流体が挿通させられるために、高温流体挿通の前後における温度差に 基づく熱変形によって内胴ライナ8の寸法が変化させられることになる。そして 、その寸法変化が大きい場合であると、内胴ライナ8に過大な応力が発生して、 内胴ライナ8を破損してしまうことが考えられる。そこで、これに対処するため に、従来、図10に示す内胴ライナ8が提案されている。
【0005】 この内胴ライナ8は、断熱層7の内面に沿って配設され内胴の内面に固定され る格子状の当て板部材8aと、該当て板部材8aの窓状開口8bを閉塞する四角 形状の複数のライナ片8cとを具備している。該ライナ片8cは、上縁部8dお よび該上縁部8dと隣り合う一方の縁部8e(図4に鎖線Dで囲んだ部分)を当 て板部材8aに溶接されることにより固定されており、他の縁部8fを当て板部 材8aの内面に重畳状態に配している。これによって、熱交換器Y内部の温度が 上昇してライナ片8cが熱膨張されられた場合であっても、当て板部材8aに重 畳状態に配された縁部8fが、当て板部材8aの内面を摺動して熱応力を分散し 、かつ、高温流路3と断熱層7とを隔離状態に保持するようになっている。
【0006】
【考案が解決しようとする問題点】
しかしながら、このような構造の内胴ライナ8であると、ライナ片8cの熱変 形は、当て板部材8aに溶接された縁部8d・8eを基準として図10に示す矢 印の方向に生じることになるため、該縁部8d・8eにおいて熱変形が拘束され 、溶接箇所に過大な熱応力が発生するという不都合があった。さらに、熱交換器 Yの温度変動に伴う熱変形によって撓みが発生することを避けるために、溶接箇 所は周溶接としなければならず、逆に、薄肉のライナ片8cを周溶接した場合に は、該ライナ片8cが溶接時に熱変形させられることになり、内胴ライナ8を精 度良く構成することが困難であった。
【0007】 本考案は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、熱交換器シェル1内 の温度変動に伴う熱変形を有効に吸収し、かつ、高温流路3と断熱層7とを確実 に隔離する熱交換器用内胴ライナを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案は次の4つの手段を提案している。 第1の手段は、熱交換器内部に配される円筒状の内胴の内面を被覆するライナ であって、内胴の周方向に間隔をおいて複数配設され内胴の長手方向に沿う接続 部材と、該接続部材の相互間隙に配され該接続部材に重畳状態とされる複数のラ イナ部材とを具備するとともに、該ライナ部材が、内胴の長手方向に連設され相 互に重畳状態とされる複数のライナ片からなり、該ライナ片が、それぞれ取付部 材によって内胴の内面に取り付けられている熱交換器用内胴ライナを提案してい る。 第2の手段は、取付部材が、ライナ片と内胴との間隙に配置され該ライナ片を 内胴の内面に固定する支持梁と、該支持梁と内胴の周方向および長手方向に間隔 を空けて配置されライナ片と内胴の内面とを連結しかつライナ片を内胴の内面に 沿う方向に変位可能とする連結部材とを具備している熱交換器用内胴ライナを提 案している。 第3の手段は、連結部材に、ライナ片を半径方向に押圧して該ライナ片と内胴 の内面との間隔寸法を調整する間隔調整具が配設されている熱交換器用内胴ライ ナを提案している。 第4の手段は、接続部材が、内胴の長手方向に間隔を空けて配される複数の当 て板部材と、該当て板部材の相互間隙に重畳状態に配されかつ該当て板部材との 間にライナ片を内胴の半径方向に挟む接続片とを具備しており、該接続片および 当て板部材が支持梁および連結部材によって内胴の内面に取り付けられているこ と熱交換器用内胴ライナを提案している。
【0009】
【作用】
第1の手段に係る熱交換器用内胴ライナにあっては、熱交換器が稼働されて温 度が上昇すると、内胴の長手方向の連設される複数のライナ片にそれぞれ熱膨張 が発生し、各々のライナ片は、重畳部分を相互に摺動させて内胴の長手方向の熱 変形を吸収させる。ライナ片の周方向の熱変形は、周方向の間隙位置に配される 接続部材の表面を摺動させることによって吸収され、この結果、温度上昇に際し ても内胴の内面が被覆状態に保持されることになる。また、熱交換器の温度が下 降する場合にあっても同様に作用することになる。 第2の手段に係る熱交換器用内胴ライナにあっては、ライナ片が支持梁と連結 部材とによって内胴の内面に支持される。支持梁はライナ片を内胴の内面に固定 しているので、熱交換器の温度変動が生じた場合には、ライナ片が支持梁を基準 として熱変形を生じる。このとき、ライナ片は連結部材によって内胴の内面に沿 う方向に変位して、ライナ片に発生する熱応力が分散され、かつ、ライナ片と内 胴の内面とが連結状態に保持されることになる。 第3の手段に係る熱交換器用内胴ライナにあっては、連結部材に設けられた間 隔調整具によりライナ片を半径方向に押圧することにより、ライナ片と内胴の内 面との間隔が調整され、ライナ片と接続部材との接触状態やライナ片同士の接触 状態が適当な状態となるように調整されることになる。 第4の手段に係る熱交換器用内胴ライナにあっては、熱交換器の温度上昇が生 じた場合に、各当て板部材に、隣り合う当て板部材との相互間隙を狭める方向に 熱変形が発生する。このとき、該相互間隙に配された接続片によって該相互間隙 が閉塞状態に保持され、かつ、ライナ片を該接続片と当て板部材との間に挟んだ 状態で熱変形の方向に摺動運動させることによって、内胴の内面が被覆状態に保 持されることになる。
【0010】
【実施例】
以下、本考案に係る熱交換器用内胴ライナの一実施例について、図1ないし図 8を参照して説明する。 これら各図において、符号Yは熱交換器、5は外胴、6は内胴、7は断熱層、 11は内胴ライナ、12は接続部材、13は当て板部材、14は接続片、15・ 18・19は貫通孔、16はライナ部材、16aはライナ片、17は取付部材、 20・21は支持梁、22は連結部材、23は間隔調整具、24は固定ブロック 、25はピン、26は連結棒である。
【0011】 前記断熱層7は、複数の布状の断熱材を積層状態として円筒状の内胴の内面に 一定の厚さを有するように形成されており、該断熱層7の厚さ方向の中間位置に は、断熱層7を積層状態に保持するとともに、高温流路3からの高温流体がバイ パスとして内胴6に接触することを防止する機能を有した押え板7aが配設され ている。
【0012】 前記内胴ライナ11は、図8に示すように、円筒状の内胴6の内面に一定の厚 さとなるように積層された断熱層7の内面に、内胴6の長手方向に沿う6列の接 続部材12を周方向に間隔をおいて配設し、該接続部材12の相互間隙に、該相 互間隙を閉塞するように6個のライナ部材13を配することにより断熱層7を完 全に被覆する円筒状に構成されている。
【0013】 前記接続部材12は、内胴6の長手方向に分割状態とされ相互に間隔を空けて 配される複数の当て板部材13と、該当て板部材13の相互間隙位置に該当て板 部材13に重畳状態に配される接続片14とを具備している。
【0014】 前記当て板部材13は、図3に示すように、帯板状の部材であって、幅方向の 中央部に長手方向に沿う溝部13aが形成されている。該溝部13aの両縁には ライナ片の外面を接触させる接触面13bが形成されており、また、溝部13a の底部には、後述する取付部材17を取り付ける貫通孔15が長手方向に間隔を おいて複数箇所に配設されている。また、溝部13aの長手方向の両端には、接 続片14を接触させる接続溝13cが形成されている。
【0015】 前記接続片14は、前記当て板部材13と同程度の幅を有する板状部材であっ て、幅方向の両端に直線状のフランジ部14aを有し、該フランジ部14aの間 に溝型の連結部14bを有している。該連結部14bの底部には、後述する取付 部材17を取り付ける貫通孔15が長手方向に間隔を空けて2箇所に設けられて いる。前記連結部14bは、接続片14が当て板部材13の相互間隙に配された ときに当て板部材13の接続溝13cに密接状態に接触する形状に形成されてい る。また、前記フランジ部14aは、このときに当て板部材13の接触面13c にライナ片の厚さより若干大きな間隔を空けて対向状態に配されるようになって おり、当て板部材13の接触面13cとの間にライナ片の縁部を挟んでライナ片 と接触面13cとを接触状態に保持するようになっている。
【0016】 前記ライナ部材16は、内胴6の長手方向に連設状態に配される複数のライナ 片16aからなる。該ライナ片16aは、長方形の板材を湾曲させて円筒面の一 部を形成する形状とされており、長手方向の一辺に帯板部材を接合することによ って他のライナ片16aに重畳状態に接触する連設部16bを形成している。ま た、ライナ片16aには、後述する支持梁21および連結部材22を取り付ける 貫通孔18・19が設けられている。
【0017】 前記取付部材17は、接続部材12を内胴6の内面に固定して、該接続部材1 2の自重を支持する支持梁20と、接続部材12を内胴6の内面に連結して振動 を防止する連結部材22とからなる。
【0018】 前記支持梁20は、一端を内胴6の内面に溶接等によって固定される棒状部材 であって、断熱層7および該断熱層7の内部に配設された押え板7aを貫通状態 として、内胴6の半径方向内方に向かう先端が前記当て板部材13および接続片 14のそれぞれ一箇所の貫通孔15に挿入されるようになっている。支持梁20 の外周面には、雄ネジ20aが形成されており、該雄ネジ20aに螺合されるナ ット20bによって前記押え板7aを内胴6の半径方向に押圧して、断熱層7を 積層状態に保持するようになっている。また、支持梁20の先端には、前記接続 部材12の内胴6からの距離を設定して内胴ライナ8全体の形状を調整する間隔 調整具23が配設されている。
【0019】 該間隔調整具23は、支持梁20の先端に設けられた筒部20cに外嵌する調 整ブッシュ23aと、該調整ブッシュ23aを支持梁20の長手方向に沿って移 動させる調整ボルト23bとを具備している。調整ブッシュ23aは、前記当て 板部材13および接続片14に設けられた貫通孔15に挿入される外径寸法の筒 状部分23cと、該筒状部分23cの先端に、前記貫通孔15より大きな外径の 鍔部23dを有しており、該調整ブッシュ23aの筒状部分23cを貫通孔15 ・19に挿入状態として調整ボルト23bを締め付けることにより、接続部材1 2を鍔部23dに係合して当て板部材13および接続片14を内胴6の内面方向 に押圧するようになっている。
【0020】 前記連結部材22は、内胴6の内面に固定される固定ブロック24と、該固定 ブロック24にピン25によって摺動自在に取り付けられる連結棒26とを具備 している。
【0021】 前記固定ブロック24は、内胴6の内面に突出状態に固定される部材であって 、前記接続部材12およびライナ片の貫通孔15・19のうち、支持梁20の数 を差し引いた数だけ、該接続部材12が内胴6の内面に配されたときに貫通孔1 5・19に対応する位置に、溶接等によって固定されている。該固定ブロック2 4には、連結棒26を挿入する挿入溝24aが内胴6の長手方向に沿い、かつ内 胴6の半径方向内方に開口して形成されている。そして、該挿入溝24aの両壁 面24bには、ピン孔24cが設けられ、連結棒26をピン25によって取り付 けることにより、内胴6の長手方向への連結棒26の揺動運動を許容している。 また、挿入溝24aの溝幅は、開口方向に向かって拡幅するように形成されてお り、連結棒26の周方向への揺動運動をも許容するようになっている。
【0022】 前記連結棒26は、前記支持梁20と同様に断熱層7および押え板7aを貫通 状態として先端を接続部材12およびライナ片16aの貫通孔15・19に挿入 状態に配される部材であり、支持梁20と同様に一端に間隔調整具23を取り付 ける筒部26aを有し、外周面に押え板7aを押圧するナット26bを取り付け るための雄ネジ26cを有している。この連結棒26の他端には、前記固定ブロ ック24のピン25を挿入するピン挿入孔26dが設けられている。該ピン挿入 孔26dは、その口径が該ピン挿入孔26dの中央部で前記ピン25の外径より 若干大きな寸法を有し、かつ、外側に向かって拡径するようになっており固定ブ ロック24にピン25によって取り付けられる連結棒26を、ピン25の半径方 向に拘束するとともに、ピン25の周方向および長手方向に沿う揺動運動を許容 するようになっている。そして、このように構成される連結部材22を接続部材 12およびライナ片16aの貫通孔15・19に挿入して間隔調整具23の調整 ボルト23bを適宜締結することによって、内胴ライナ11を精度良く形成する ようになっている。
【0023】 前記支持梁21は、板状の梁であって、それぞれのライナ片16aに設けられ た1箇所の貫通孔18に嵌合する嵌合部21aと、ライナ片16aを突き当てる ことによって該ライナ片16aと内胴6との間隔寸法を決める突当部21bとを 有しており、貫通孔18に嵌合部21aを嵌合状態とし、かつ、ライナ片16a を突当部21bに突き当てた状態でライナ片16aの内面方向からライナ片16 aとの間を溶接等によって接合することによって、ライナ片16aを内胴6の内 面に取り付けるようになっている。
【0024】 このように構成された内胴ライナ11を使用した熱交換器Yを稼働したときの 、内胴ライナ11の各部の挙動について説明する。 まず、ライナ部材16について説明すると、該ライナ部材16を構成する複数 のライナ片16aは、それぞれ一箇所の支持梁21のみによって内胴6の周方向 および長手方向に固定されているので、熱交換器Yに温度変動が生じると、支持 梁21を基準として放射状に熱変形を生じることになる。隣接するライナ片16 aは、連設部16bにおいて重畳状態とされているので、その重畳部分を摺動さ せることによって断熱層7を被覆状態に保持し、かつ、熱変形を許容することに なる。また、ライナ片16aは周方向に沿う両縁を当て板部材13の接触面13 bに接触させ、かつ、該当て板部材13の接触面13bと接続片14のフランジ 部14aとによって挟まれた状態となっているので、熱変形によってライナ片1 6aが当て板部材13の接触面13bとの接触を保持しながら摺動させられるこ とになる。
【0025】 この場合にあって、ライナ片16aは、複数の連結部材22によって内胴6の 内面に連結状態に支持されているが、ライナ片16aに熱変形が発生した場合に は、連結部材22の連結棒26が熱変形に伴って自由に揺動することにより、熱 変形が許容される。このとき、連結棒26の揺動によって、調整ブッシュ23b の鍔部23cがライナ片16aに対して傾斜させられ、ライナ片16aが該鍔部 23cによって内胴6の内面方向に若干押圧されることになるが、熱変形に伴う 揺動角度は小さいのでその押圧力は微小なものであり、また、図3に示すとおり 当て板部材13がライナ片16aの外面に接触するように配置することにより、 ライナ片16aと当て板部材13との接触状態を確実なものとすることができる ことになる。これによって、熱変形によっても、ライナ片16aと内胴6の内面 との間隔寸法が保持されるので、ライナ片16aと当て板部材13およびライナ 片16a同士が接触状態に保持されて、断熱層7と高温流路3とが確実に隔離さ れることになる。
【0026】 次いで、接続部材12について説明すると、当て板部材13に内胴6の長手方 向に沿う熱変形が生じた場合に、隣り合う当て板部材13相互の間隔寸法を変化 させて該熱変形が吸収されることになる。この場合、当て板部材13は、該当て 板部材13の接触面13bに接触状態のライナ片16aとの間に摺動運動を生じ て、断熱層7の被覆状態が保持され、かつ、熱変形が許容されることになる。ま た、隣り合う当て板部材13の相互間隙に重畳状態に配される接続片14と当て 板部材13との関係にあっても、熱変形によって相互に摺動して、被覆状態の保 持と熱応力の分散とが行われることになる。さらに、該接続部材12においても 、ライナ片16aと同様に取付部材17によって内胴6の内面に支持されている ので、熱変形に伴って連結棒26が揺動させられることによって、熱変形が許容 され、かつ、振動が防止されて、内胴ライナ11が健全な状態に保持されること になる。
【0027】 〈他の実施態様〉 なお、本考案に係る熱交換器用内胴ライナにあっては、次の技術を採用するこ とができる。 当て板部材13、接続片14およびライナ片16aを内胴6に連結する連結 部材の数を任意とすること。 ライナ片16aを内胴6の内面に取り付ける支持梁21として板状の支持梁 21を使用することとしたが、これに代えて、接続部材12と同様の間隔調整具 23を有する支持梁を使用すること。 6列の接続部材12と6組のライナ部材16とを周方向に交互に配置して内 胴ライナ11を構成したが、これに代えて、任意の数の接続部材16およびライ ナ部材を使用して内胴ライナを構成すること。 ピン25とピン孔24cとの隙間によって連結棒を揺動させることとしたが 、これに代えて、球面軸受けを使用すること。
【0028】
【考案の効果】
第1の考案、つまり、請求項1の考案に係る内胴ライナによれば、隣接するラ イナ片を相互に重畳状態として内胴の長手方向に連設してなるライナ部材を、内 胴の周方向に間隔をおいて配される接続部材の相互間隙に重畳状態に配設し、か つ、各々のライナ片が取付部材によって内胴の内面に取り付けられているので、 熱交換器の温度変動時に重畳状態とされたライナ片同士およびライナ片と接続部 材とが摺動することによって熱応力が有効に分散され内胴ライナの健全性を向上 することができる。 第2の考案、つまり、請求項2の考案に係る内胴ライナによれば、ライナ片が 連結部材によって内胴の内面に沿う方向に変位可能に連結されているので、請求 項1の考案の効果に加えて、熱変形に際しても、ライナ片に熱応力を発生させる ことなく支持して内胴ライナの振動を有効に防止することができるという効果が ある。 第3の考案、つまり、請求項3の考案に係る内胴ライナによれば、連結部材に 間隔調整具が配設されているので、請求項2の考案の効果に加えて、内胴ライナ を構成する際に、ライナ片と内胴の内面との間隔を調整して、内胴ライナを精度 良く形成することにより、高温流路の流体を流れを乱すことなく流通させ、熱交 換器の伝熱性能を向上することができるという効果がある。 第4の考案、つまり、請求項4の考案に係る内胴ライナによれば、接続部材が 、分割状態の複数の当て板部材と、その相互間隙に重畳状態に配される接続片と からなり、当て板部材および接続片が支持梁および連結部材によって内胴の内面 に取り付けられるとともに、該当て板部材と接続片との間にライナ片を挟む構成 であるので、以上の効果に加えて、接続部材に熱変形が生じた場合であっても、 内胴ライナを健全な状態に保持することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る熱交換器用内胴ライナの一実施例
を示す縦断面図である。
【図2】図1の熱交換器用内胴ライナの鎖線A部を示す
拡大平面図である。
【図3】図2のB−B断面である。
【図4】図2のC−C断面である。
【図5】図1の熱交換器用内胴ライナの接続部材の支持
梁を示す縦断面図である。
【図6】図1の熱交換器用内胴ライナの連結部材を示す
縦断面図である。
【図7】図1の熱交換器用内胴ライナのライナ片の支持
梁を示す断面図である。
【図8】図1の熱交換器用内胴ライナを示す横断面図で
ある。
【図9】高温ガス炉に使用される熱交換器を示す縦断面
図である。
【図10】熱交換器用内胴ライナの従来例を示す斜視図
である。
【符号の説明】
Y 熱交換器 1 熱交換器シェル 2 ノズル 2a 流入口 3 高温流路 4 低温流路 5 外胴 6 内胴 7 断熱層 7a 押え板 8 内胴ライナ 8a 当て板部材 8b 窓状開口 8c ライナ片 8d 上縁部 8e・8f 縁部 11 内胴ライナ 12 接続部材 13 当て板部材 13a 溝部 13b 接触面 13c 接続溝 14 接続片 14a フランジ部 14b 連結部 15 貫通孔 16 ライナ部材 16a ライナ片 16b 連設部 17 取付部材 18・19 貫通孔 20 支持梁 20a 雄ネジ 20b ナット 20c 筒部 21 支持梁 21a 嵌合部 21b 突当部 22 連結部材 23 間隔調整具 23a 調整ブッシュ 23b 調整ボルト 23c 筒状部分 23d 鍔部 24 固定ブロック 24a 挿入溝 24b 壁面 24c ピン孔 25 ピン 26 連結棒 26a 筒部 26b ナット 26c 雄ネジ 26d ピン挿入孔

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器内部に配される円筒状の内胴の
    内面を被覆するライナであって、内胴の周方向に間隔を
    おいて複数配設され内胴の長手方向に沿う接続部材と、
    該接続部材の相互間隙に配され該接続部材に重畳状態と
    される複数のライナ部材とを具備するとともに、該ライ
    ナ部材が、内胴の長手方向に沿って相互に重畳状態に連
    設される複数のライナ片からなり、該ライナ片が、それ
    ぞれ取付部材によって内胴の内面に取り付けられている
    ことを特徴とする熱交換器用内胴ライナ。
  2. 【請求項2】 取付部材が、ライナ片と内胴との間隙に
    配置され該ライナ片を内胴の内面に固定する支持梁と、
    該支持梁と内胴の周方向および長手方向に間隔を空けて
    配置されライナ片と内胴の内面とを連結しかつライナ片
    を内胴の内面に沿う方向に変位可能とする連結部材とを
    具備していることを特徴とする請求項1記載の熱交換器
    用内胴ライナ。
  3. 【請求項3】 連結部材に、ライナ片を半径方向に押圧
    して該ライナ片と内胴の内面との間隔寸法を調整する間
    隔調整具が配設されていることを特徴とする請求項2記
    載の熱交換器用内胴ライナ。
  4. 【請求項4】 接続部材が、内胴の長手方向に間隔を空
    けて配される複数の当て板部材と、該当て板部材の相互
    間隙に重畳状態に配されかつ該当て板部材との間にライ
    ナ片を内胴の半径方向に挟む接続片とを具備しており、
    該接続片および当て板部材が支持梁および連結部材によ
    って内胴の内面に取り付けられていることを特徴とする
    請求項2または請求項3記載の熱交換器用内胴ライナ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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