JPH06227928A - 懸濁状殺ダニ剤組成物 - Google Patents
懸濁状殺ダニ剤組成物Info
- Publication number
- JPH06227928A JPH06227928A JP5036173A JP3617393A JPH06227928A JP H06227928 A JPH06227928 A JP H06227928A JP 5036173 A JP5036173 A JP 5036173A JP 3617393 A JP3617393 A JP 3617393A JP H06227928 A JPH06227928 A JP H06227928A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 使用上の問題点が少なく、薬剤抵抗性発現の
可能性の少ない殺ダニ剤の提供。 【構成】 リン脂質１〜２０重量部、動、植物若しくは
鉱物油のいづれか一以上５〜３０重量部を有効成分とし
てなる殺ダニ剤。 【効果】 ミカンハダニおよびニセナミハダニに対して
懸濁状製剤は、１００倍希釈で安定した効果を示した。
可能性の少ない殺ダニ剤の提供。 【構成】 リン脂質１〜２０重量部、動、植物若しくは
鉱物油のいづれか一以上５〜３０重量部を有効成分とし
てなる殺ダニ剤。 【効果】 ミカンハダニおよびニセナミハダニに対して
懸濁状製剤は、１００倍希釈で安定した効果を示した。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、リン脂質と鉱物油を有
効成分とする殺ダニ剤に関するものであり、更に、界面
活性剤及び水を加えて成る懸濁状殺ダニ剤組成物に関す
るものである。
効成分とする殺ダニ剤に関するものであり、更に、界面
活性剤及び水を加えて成る懸濁状殺ダニ剤組成物に関す
るものである。
【０００２】
【従来の技術とその問題点】従来、ハダニ類の防除対策
としては、鉱物油乳剤、或は、有機合成殺ダニ剤による
防除が行われてきた。しかしながら、現在ハダニ類に対
して農薬登録がある有機合成殺ダニ剤は多数あるが、近
年それら薬剤に対するハダニ類の抵抗性が発現し、効果
の低下が問題となっている。更に、効果の低下に伴い散
布量、散布回数が増加し、植物体に薬害を生じたり、当
然、環境汚染の問題にもつながる恐れがある。また、古
くから使用されている鉱物油乳剤は、物理的作用により
ハダニ類を防除するものであるから、一般的に薬剤に対
する抵抗性はつきにくいと言われており、人畜及び、天
敵に対しても悪影響が少なく安全であるが、使用時期の
制約があり、汎用性に乏しいことが問題とされている。
後述の本発明に係るリン脂質と鉱物油を有効成分とする
殺ダニ剤に関する先行技術としては、特開昭５６−１４
０９１０、特開平２−１９３０９号がある。しかし、前
者は、リン脂質単独で殺ダニ性を述べたものであり、そ
の使用量も限定されていない。また、後者は、鉱物油に
リン脂質を添加することによる薬害軽減につき述べたも
のであり、殺ダニ効果を目的としたものではない。
としては、鉱物油乳剤、或は、有機合成殺ダニ剤による
防除が行われてきた。しかしながら、現在ハダニ類に対
して農薬登録がある有機合成殺ダニ剤は多数あるが、近
年それら薬剤に対するハダニ類の抵抗性が発現し、効果
の低下が問題となっている。更に、効果の低下に伴い散
布量、散布回数が増加し、植物体に薬害を生じたり、当
然、環境汚染の問題にもつながる恐れがある。また、古
くから使用されている鉱物油乳剤は、物理的作用により
ハダニ類を防除するものであるから、一般的に薬剤に対
する抵抗性はつきにくいと言われており、人畜及び、天
敵に対しても悪影響が少なく安全であるが、使用時期の
制約があり、汎用性に乏しいことが問題とされている。
後述の本発明に係るリン脂質と鉱物油を有効成分とする
殺ダニ剤に関する先行技術としては、特開昭５６−１４
０９１０、特開平２−１９３０９号がある。しかし、前
者は、リン脂質単独で殺ダニ性を述べたものであり、そ
の使用量も限定されていない。また、後者は、鉱物油に
リン脂質を添加することによる薬害軽減につき述べたも
のであり、殺ダニ効果を目的としたものではない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、係る問
題を解決すべく検討を行った。ハダニ類の防除を考える
場合、殺ダニ効果はもちろんのこと、薬剤抵抗性を回避
することが重要である。それには鉱物油乳剤を利用した
物理的防除法が最も有効であり、古くから使用されてい
る。ところが鉱物油乳剤は、作物によっては油浸斑の薬
害が生じたり、また、病害虫防除に不可欠な他の薬剤と
の混用散布、前後散布によって双方の薬害が助長される
といった理由により使用上の制約がある。それらの制約
を解除する手段として、当然、鉱物油成分の濃度を下げ
る方法が考えられるが、同時に殺ダニ効果も低下してし
まい実用的ではない。これらの問題点を解決すべく鋭意
努力した結果、単独でもある程度の殺ダニ効果を示すリ
ン脂質に着目し、鉱物油を薬害の生じない程度に少量配
合することにより殺ダニ効果の安定を図ったところ、リ
ン脂質及び鉱物油の有効成分含量を前者４〜６重量部、
後者５〜１５重量部とし好ましくは更に界面活性剤１〜
４重量部になるように配合した懸濁状組成物が、双方の
有効成分の濃度からはとうてい考えられない殺ダニ効果
を示すことを見出し、本発明を完成した。以上の記述か
ら明らかなように、本発明の目的はリン脂質と鉱物油を
更に好ましくは界面活性剤を有効成分として含有し、使
用上の制限がなく、薬剤抵抗性の発現の可能性が低いこ
とを特徴とする懸濁状殺ダニ剤組成物を提供することで
ある。
題を解決すべく検討を行った。ハダニ類の防除を考える
場合、殺ダニ効果はもちろんのこと、薬剤抵抗性を回避
することが重要である。それには鉱物油乳剤を利用した
物理的防除法が最も有効であり、古くから使用されてい
る。ところが鉱物油乳剤は、作物によっては油浸斑の薬
害が生じたり、また、病害虫防除に不可欠な他の薬剤と
の混用散布、前後散布によって双方の薬害が助長される
といった理由により使用上の制約がある。それらの制約
を解除する手段として、当然、鉱物油成分の濃度を下げ
る方法が考えられるが、同時に殺ダニ効果も低下してし
まい実用的ではない。これらの問題点を解決すべく鋭意
努力した結果、単独でもある程度の殺ダニ効果を示すリ
ン脂質に着目し、鉱物油を薬害の生じない程度に少量配
合することにより殺ダニ効果の安定を図ったところ、リ
ン脂質及び鉱物油の有効成分含量を前者４〜６重量部、
後者５〜１５重量部とし好ましくは更に界面活性剤１〜
４重量部になるように配合した懸濁状組成物が、双方の
有効成分の濃度からはとうてい考えられない殺ダニ効果
を示すことを見出し、本発明を完成した。以上の記述か
ら明らかなように、本発明の目的はリン脂質と鉱物油を
更に好ましくは界面活性剤を有効成分として含有し、使
用上の制限がなく、薬剤抵抗性の発現の可能性が低いこ
とを特徴とする懸濁状殺ダニ剤組成物を提供することで
ある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記（１）お
よび（２）の構成を有する。 （１）リン脂質４〜６重量部と鉱物油５〜１５重量部を
水と混合してなる懸濁状殺ダニ剤組成物。 （２）リン脂質４〜６重量部と鉱物油５〜１５重量部、
界面活性剤１〜４重量部及び、水７５〜９０重量部を混
合し全量を１００重量部として成る、懸濁状殺ダニ剤組
成物。
よび（２）の構成を有する。 （１）リン脂質４〜６重量部と鉱物油５〜１５重量部を
水と混合してなる懸濁状殺ダニ剤組成物。 （２）リン脂質４〜６重量部と鉱物油５〜１５重量部、
界面活性剤１〜４重量部及び、水７５〜９０重量部を混
合し全量を１００重量部として成る、懸濁状殺ダニ剤組
成物。
【０００５】本発明の構成と効果につき以下に詳述す
る。本発明の殺ダニ剤組成物の有効成分であるリン脂質
及び鉱物油の配合割合は、前者４〜６重量部、後者５〜
１５重要部、好ましくは前者５重量部、後者１０重量部
に限定される。その理由としては、鉱物油乳剤を水希釈
した場合の粒径が平均φ５μｍであるのに対し、リン脂
質の界面活性作用（乳化作用）を利用して鉱物油を水中
に分散させた懸濁状組成物は、水に希釈した場合の平均
粒径がφ０．８〜１．２μｍと鉱物油の粒子が非常に細
かく分散する。これによって、虫体表面への付着が均一
になり、安定した油膜を形成し、更に、虫体への浸透が
より速やかになることが考えられる。
る。本発明の殺ダニ剤組成物の有効成分であるリン脂質
及び鉱物油の配合割合は、前者４〜６重量部、後者５〜
１５重要部、好ましくは前者５重量部、後者１０重量部
に限定される。その理由としては、鉱物油乳剤を水希釈
した場合の粒径が平均φ５μｍであるのに対し、リン脂
質の界面活性作用（乳化作用）を利用して鉱物油を水中
に分散させた懸濁状組成物は、水に希釈した場合の平均
粒径がφ０．８〜１．２μｍと鉱物油の粒子が非常に細
かく分散する。これによって、虫体表面への付着が均一
になり、安定した油膜を形成し、更に、虫体への浸透が
より速やかになることが考えられる。
【０００６】本発明に使用するリン脂質は限定されない
が、それらの具体例としては、大豆リン脂質であるレシ
チンＤＸ、ベイシスＬＰ−２０、ベイシスＬＧ−４０
Ｓ、ベイシスＬＧ−１０Ｅ（何れも日清新製油株式会社
商品名）の他にナタネリン脂質、サフラワーリン脂質、
綿実リン脂質、卵黄リン脂質等を用いることができる。
が、それらの具体例としては、大豆リン脂質であるレシ
チンＤＸ、ベイシスＬＰ−２０、ベイシスＬＧ−４０
Ｓ、ベイシスＬＧ−１０Ｅ（何れも日清新製油株式会社
商品名）の他にナタネリン脂質、サフラワーリン脂質、
綿実リン脂質、卵黄リン脂質等を用いることができる。
【０００７】本発明に使用する界面活性剤は、乳化安定
性を持続させるために少量添加するものであり、その種
類は、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン
界面活性剤および陰イオン界面活性剤のいづれでもよ
く、特に限定されないが、例えば、ハイマール３２６Ｈ
（松本油脂（株）製）を使用することができる。本発明
の剤型は、使用時に水に希釈して使用する水和剤、乳剤
の剤型であっても構わないが、懸濁状組成物が望まし
い。
性を持続させるために少量添加するものであり、その種
類は、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン
界面活性剤および陰イオン界面活性剤のいづれでもよ
く、特に限定されないが、例えば、ハイマール３２６Ｈ
（松本油脂（株）製）を使用することができる。本発明
の剤型は、使用時に水に希釈して使用する水和剤、乳剤
の剤型であっても構わないが、懸濁状組成物が望まし
い。
【０００８】本発明は以上の構成を有するもので、この
殺ダニ剤の防除対象となるダニ類としては、リンゴハダ
ニ、ナミハダニ、カンザワハダニ、ミカンハダニ、オウ
トウハダニ、ニセナミハダニ、クローバーハダニ、ニセ
クローバーハダニ、スミスハダニ、コウノシロハダニ、
ミヤケハダニなどのハダニ類、ブドウヒメハダニ、カキ
ヒメハダニなどのヒメハダニ類、ミカンサビダニ、ブド
ウサビダニなどのフシダニ類、マダニ類およびチリダニ
類などがあげられる。
殺ダニ剤の防除対象となるダニ類としては、リンゴハダ
ニ、ナミハダニ、カンザワハダニ、ミカンハダニ、オウ
トウハダニ、ニセナミハダニ、クローバーハダニ、ニセ
クローバーハダニ、スミスハダニ、コウノシロハダニ、
ミヤケハダニなどのハダニ類、ブドウヒメハダニ、カキ
ヒメハダニなどのヒメハダニ類、ミカンサビダニ、ブド
ウサビダニなどのフシダニ類、マダニ類およびチリダニ
類などがあげられる。
【０００９】本発明の殺ダニ剤組成物は、食品、化粧
品、などの分野で広く利用されているリン脂質と人畜お
よび天敵に対して悪影響の少ない鉱物油を有効成分と
し、しかも低濃度で配合することにより薬害等の使用上
の制約が少ないため汎用性が広く、人畜に対して安全で
かつ環境汚染が少ないことを特徴としている。また、リ
ン脂質と鉱物油を低濃度で配合しても、その配合比が
１：２に近いほど相乗効果による殺ダニ効果が非常に高
くなる特徴がある。尚、本発明の殺ダニ剤組成物は殺菌
剤としても優れた効力を示す。
品、などの分野で広く利用されているリン脂質と人畜お
よび天敵に対して悪影響の少ない鉱物油を有効成分と
し、しかも低濃度で配合することにより薬害等の使用上
の制約が少ないため汎用性が広く、人畜に対して安全で
かつ環境汚染が少ないことを特徴としている。また、リ
ン脂質と鉱物油を低濃度で配合しても、その配合比が
１：２に近いほど相乗効果による殺ダニ効果が非常に高
くなる特徴がある。尚、本発明の殺ダニ剤組成物は殺菌
剤としても優れた効力を示す。
【００１０】
【実施例】以下、実施例、比較例および試験例によって
本発明を説明するが、これらは本発明を限定するもので
はない。 実施例１〜３、比較例１〜９ マシン油５〜１５重量部（以下、重量部を単に部と表
す）とリン脂質（商品名：ベイシスＬＧ−１０Ｅ日清製
油（株）製）１〜７部を各実施例の配合比に混合し、防
腐剤（商品名：Ｐｒｏｘｅｌ ＧＸＬ ＩＣＩ製）０．
１５部、ハイマール３２６Ｈ（松本油脂（株）製）２部
を混合し、蒸留水を残量添加後、ガラスビーズ（直径１
ｍｍ）を製剤仕込量と同量加え、ペイントシェイカーで
１５分間混合し、１００部の懸濁状製剤を製造した。
本発明を説明するが、これらは本発明を限定するもので
はない。 実施例１〜３、比較例１〜９ マシン油５〜１５重量部（以下、重量部を単に部と表
す）とリン脂質（商品名：ベイシスＬＧ−１０Ｅ日清製
油（株）製）１〜７部を各実施例の配合比に混合し、防
腐剤（商品名：Ｐｒｏｘｅｌ ＧＸＬ ＩＣＩ製）０．
１５部、ハイマール３２６Ｈ（松本油脂（株）製）２部
を混合し、蒸留水を残量添加後、ガラスビーズ（直径１
ｍｍ）を製剤仕込量と同量加え、ペイントシェイカーで
１５分間混合し、１００部の懸濁状製剤を製造した。
【００１１】比較例１０ マシン油４０部とリン脂質（商品名：ベイシスＬＧ−１
０Ｅ日清製油（株）製）２０部、乳化剤（商品名：エマ
ルゲン９１０花王（株）製）１５部、シクロヘキサノン
を残量混合し、１００部の乳剤を製造した。
０Ｅ日清製油（株）製）２０部、乳化剤（商品名：エマ
ルゲン９１０花王（株）製）１５部、シクロヘキサノン
を残量混合し、１００部の乳剤を製造した。
【００１２】参考例１ マシン油９７部と乳化剤（商品名：ハイマール３２６Ｈ
松本油脂（株）製）３部を混合し、１００部の乳剤を製
造した。
松本油脂（株）製）３部を混合し、１００部の乳剤を製
造した。
【００１３】参考例２ リン脂質（商品名：ベイシスＬＧ−１０Ｅ日清製油
（株）製）６部、防腐剤（商品名：Ｐｒｏｘｅｌ ＧＸ
Ｌ ＩＣＩ製）０．１５部を混合し、蒸留水を残量添加
後、カラスビーズ（直径１ｍｍ）を製剤仕込量と同量加
え、ペイントシェイカーで１５分間混合し、１００部の
懸濁状製剤を製造した。
（株）製）６部、防腐剤（商品名：Ｐｒｏｘｅｌ ＧＸ
Ｌ ＩＣＩ製）０．１５部を混合し、蒸留水を残量添加
後、カラスビーズ（直径１ｍｍ）を製剤仕込量と同量加
え、ペイントシェイカーで１５分間混合し、１００部の
懸濁状製剤を製造した。
【００１４】試験例１ 実施例１〜３、比較例１〜９より得た懸濁状製剤を１０
０倍に希釈した後、ミカン１樹あたり、５０００ｍｌ十
分量散布した。散布後ほぼ１週間間隔で、１樹あたり４
５枚の葉に寄生しているミカンハダニ成虫数をカウント
した。散布２７日後の防除効率について検討した。
０倍に希釈した後、ミカン１樹あたり、５０００ｍｌ十
分量散布した。散布後ほぼ１週間間隔で、１樹あたり４
５枚の葉に寄生しているミカンハダニ成虫数をカウント
した。散布２７日後の防除効率について検討した。
【００１５】
【式１】
【００１６】Ｃｂ ：無散布区の散布前寄生ダニ数 Ｃａｉ：無散布区の散布後ｉ回目調査の寄生ダニ数 Ｔｂ ：散布区の散布前寄生ダニ数 Ｔａｉ：散布区の散布後ｉ回目調査の寄生ダニ数
【００１７】以上の実施例１〜３，比較例１〜９におけ
るミカンハダニに対する防除効果を表１に示す。リン脂
質とマシン油成分の混合濃度について１２例に関する検
討を行った。混合濃度に関してはマシン油成分量の増加
に伴い防除効率も向上する傾向が見られるが、リン脂質
に関しては５重量部のときに最も安定した効果を示し
た。これらの結果より、リン脂質５重量部とマシン油成
分５〜１５重量部、特に１０重量部を混合した場合に防
除効率が飛躍的に向上し、相乗効果が認められた。
るミカンハダニに対する防除効果を表１に示す。リン脂
質とマシン油成分の混合濃度について１２例に関する検
討を行った。混合濃度に関してはマシン油成分量の増加
に伴い防除効率も向上する傾向が見られるが、リン脂質
に関しては５重量部のときに最も安定した効果を示し
た。これらの結果より、リン脂質５重量部とマシン油成
分５〜１５重量部、特に１０重量部を混合した場合に防
除効率が飛躍的に向上し、相乗効果が認められた。
【００１８】
【表１】
【００１９】試験例２ 比較例３，６、実施例１，２，３、比較例９より得た懸
濁状製剤は１００倍に希釈、さらに実施例１，２，３に
関しては２００倍，４００倍に希釈した後、ミカン１樹
あたり５０００ｍｌ十分量散布した。散布後ほぼ１週間
間隔で、１樹あたり４５枚の葉に寄生しているミカンハ
ダニ成虫数をカウントした。散布２１日後の防除効率に
ついて検討した。以上の比較例３，６、実施例１，２，
３、比較例９におけるミカンハダニに対する防除効果を
表２に示す。リン脂質とマシン油成分の希釈倍率につい
て検討を行った。試験例１で有望と思われた混合濃度に
関し１００倍，２００倍，４００倍に希釈して検討した
結果、リン脂質５重量部＋マシン油１０重量部で２００
倍希釈まで高い防除効果が示された。リン脂質５重量部
＋マシン油５重量部ならびにリン脂質５重量部＋マシン
油１５重量部に関しても、その他の混合割合と比較して
高い防除効果を示したが、リン脂質５重量部＋マシン油
１０重量部に若干劣った。これらの結果よりリン脂質５
重量部とマシン油成分５〜１５重量部、特に１０重量部
を混合した場合に２００倍希釈でも防除効率が飛躍的に
向上し、相乗効果が認められた。
濁状製剤は１００倍に希釈、さらに実施例１，２，３に
関しては２００倍，４００倍に希釈した後、ミカン１樹
あたり５０００ｍｌ十分量散布した。散布後ほぼ１週間
間隔で、１樹あたり４５枚の葉に寄生しているミカンハ
ダニ成虫数をカウントした。散布２１日後の防除効率に
ついて検討した。以上の比較例３，６、実施例１，２，
３、比較例９におけるミカンハダニに対する防除効果を
表２に示す。リン脂質とマシン油成分の希釈倍率につい
て検討を行った。試験例１で有望と思われた混合濃度に
関し１００倍，２００倍，４００倍に希釈して検討した
結果、リン脂質５重量部＋マシン油１０重量部で２００
倍希釈まで高い防除効果が示された。リン脂質５重量部
＋マシン油５重量部ならびにリン脂質５重量部＋マシン
油１５重量部に関しても、その他の混合割合と比較して
高い防除効果を示したが、リン脂質５重量部＋マシン油
１０重量部に若干劣った。これらの結果よりリン脂質５
重量部とマシン油成分５〜１５重量部、特に１０重量部
を混合した場合に２００倍希釈でも防除効率が飛躍的に
向上し、相乗効果が認められた。
【００２０】
【表２】
【００２１】試験例３ 実施例３より得た懸濁状製剤を１００倍希釈、比較例１
０より得た懸濁状製剤を４００倍希釈後、ミカン１樹あ
たり５０００ｍｌ十分量散布した。散布後ほぼ１週間間
隔で、１樹あたり４５枚の葉に寄生しているミカンハダ
ニ成虫数をカウントした。散布２１日後の防除効率につ
いて検討した。以上の実施例３、比較例１０におけるミ
カンハダニに対する防除効果を表３に示す。試験例１，
２で有望と思われた混合比率について懸濁状製剤と同比
率の乳剤について圃場でその効果の比較を行った結果、
懸濁状製剤の防除効率が乳剤のそれに勝り、懸濁状製剤
の方が有望であると思われた。
０より得た懸濁状製剤を４００倍希釈後、ミカン１樹あ
たり５０００ｍｌ十分量散布した。散布後ほぼ１週間間
隔で、１樹あたり４５枚の葉に寄生しているミカンハダ
ニ成虫数をカウントした。散布２１日後の防除効率につ
いて検討した。以上の実施例３、比較例１０におけるミ
カンハダニに対する防除効果を表３に示す。試験例１，
２で有望と思われた混合比率について懸濁状製剤と同比
率の乳剤について圃場でその効果の比較を行った結果、
懸濁状製剤の防除効率が乳剤のそれに勝り、懸濁状製剤
の方が有望であると思われた。
【００２２】
【表３】
【００２３】試験例４ 実施例３より得た懸濁状製剤を１００倍希釈、ミカンハ
ダニ雌成虫１個体あたり０．２μιをマイクロシリンジ
で滴下した。滴下乾燥後実体顕微鏡下でミカンハダニ雌
成虫の生死を判断し、殺ダニ率について検討した。以上
の実施例３におけるミカンハダニ雌成虫に対する効果を
表４に示す。リン脂質とマシン油を混合したときの殺ダ
ニ率は、リン脂質ならびにマシン油を実施例３と同成分
量でそれぞれ単独で用いたときの殺ダニ率よりもはるか
に高く、混合による相乗効果が認められた。
ダニ雌成虫１個体あたり０．２μιをマイクロシリンジ
で滴下した。滴下乾燥後実体顕微鏡下でミカンハダニ雌
成虫の生死を判断し、殺ダニ率について検討した。以上
の実施例３におけるミカンハダニ雌成虫に対する効果を
表４に示す。リン脂質とマシン油を混合したときの殺ダ
ニ率は、リン脂質ならびにマシン油を実施例３と同成分
量でそれぞれ単独で用いたときの殺ダニ率よりもはるか
に高く、混合による相乗効果が認められた。
【００２４】
【表４】
Claims (2)
- 【請求項１】 リン脂質４〜６重量部と鉱物油５〜１５
重量部を水と混合してなる懸濁状殺ダニ剤組成物。 - 【請求項２】 リン脂質４〜６重量部と鉱物油５〜１５
重量部、界面活性剤１〜４重量部及び、水７５〜９０重
量部を混合し全量を１００重量部として成る、懸濁状殺
ダニ剤組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5036173A JPH0742209B2 (ja) | 1993-02-01 | 1993-02-01 | 懸濁状殺ダニ剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5036173A JPH0742209B2 (ja) | 1993-02-01 | 1993-02-01 | 懸濁状殺ダニ剤組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06227928A true JPH06227928A (ja) | 1994-08-16 |
| JPH0742209B2 JPH0742209B2 (ja) | 1995-05-10 |
Family
ID=12462360
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5036173A Expired - Fee Related JPH0742209B2 (ja) | 1993-02-01 | 1993-02-01 | 懸濁状殺ダニ剤組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0742209B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE4339191A1 (de) * | 1992-11-18 | 1994-07-28 | Mitsubishi Electric Corp | Verfahren und Vorrichtung zum Steuern der Energieversorgung einer elektrischen Entladungsmaschine |
| JP2008520562A (ja) * | 2004-11-16 | 2008-06-19 | バラシンハム、アマラナサン（ネイサン） | 農業用または園芸用添加剤 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6140035B2 (ja) | 2013-09-04 | 2017-05-31 | 山洋電気株式会社 | 三相電磁モータ |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JPH0219309A (ja) * | 1988-07-07 | 1990-01-23 | Nippon Soda Co Ltd | 農薬組成物 |
-
1993
- 1993-02-01 JP JP5036173A patent/JPH0742209B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JPH0219309A (ja) * | 1988-07-07 | 1990-01-23 | Nippon Soda Co Ltd | 農薬組成物 |
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0742209B2 (ja) | 1995-05-10 |
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