JPH0622784Y2 - オ−バ−ドア用可動中柱の高さ調整装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は車庫等の出入口を開閉するオーバードアにおい
て、該オーバードアを昇降自在に案内する可動中柱の高
さ調整装置に関するものである。

（従来の技術） 間口の広い出入口にオーバードアを配設する場合、オー
バードアを分割すると共に出入口の中間部に可動中柱を
設けて該可動中柱の両側ガイドレールと出入口の両側内
面に固着した固定ガイドレールとをガイドとしてオーバ
ードアを昇降させるように構成している。

この可動中柱は、出入口の上端に固定した横ガイドに沿
って横動自在に吊支され、オーバードアを開放している
時には出入口の一側方に移動させて収納しておく一方、
オーバードアの閉止時には出入口の中間部にまで移動さ
せて所定位置で固定しているが、従来からこのような可
動中柱としては、出入口の設計開口高さに応じた長さの
ものを使用して施工している。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、施工時等において出入口の開口高さに変
更が生じた場合、可動中柱の下端と床面との間に大きな
隙間が生じたり、或いは可動中柱の下端が床面に当接し
て移動不能となる場合が生じる等の問題点があった。

本考案はこのような問題点を解消することを目的とした
オーバードア用可動中柱の高さ調整装置を提供するもの
である。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案のオーバードア用可
動中柱の高さ調整装置は、実施例に対応する図面に示す
ように、両端側にオーバードアのガイドレール(2)(2)を
有する可動中柱において、その中柱本体(1)の下端に底
面部材(3)の上部を上下摺動自在に嵌合させ、この底面
部材(3)の両側部に立設した垂直ガイドレール片(6)(6)
の上端と前記中柱主体(1)の両側ガイドレール(2)(2)の
下端とを連結部材(7)によって互いに接離する方向に移
動調整自在に接続し、底面部材(3)に下部施錠杆(20)の
係合ロッド挿通孔(4)(4)を設けてなることを特徴とする
ものである。

（作用） 可動中柱の施工時に、その長さが出入口の開口高さより
も若干短い場合には、底面部材(3)を中柱本体(1)の下端
に対して下方に引出し、全体の長さを長くして該底面部
材(3)の下面を床面に接地又は近接させるようにする。

又、可動中柱の全体の長さが出力口の開口高さよりも若
干長くなった場合には、底面部材(3)の上部を中柱本体
(1)の下端部内に押し込み、底面部材(3)の下面が床面に
接地又は近接させるように調整するものである。

（実施例） 本考案の実施例を図面について説明すると、(1)は中柱
本体で、第３図に示すように、横断面が横長長方形状の
柱体部(1a)の背面両側部に一定幅の垂直レール取付板(1
b)(1b)を後方に向かって一体に並設、固着してなるもの
で、この垂直レール取付板(1b)(1b)の外側面に垂直ガイ
ドレール(2)(2)を固定してある。この垂直ガイドレール
(2)(2)は中柱本体(1)の上端から下端近傍部にまで連続
的に設けられ、その下端と中柱本体(1)の柱体部(1a)の
下端間にはガイドレールが設けられていない部分を形成
していると共に柱体部(1a)の下端両側部(1c)(1c)を中柱
本体(1)の下端から適宜長さだけ下方に突設させてあ
る。

(3)は中柱本体(1)と略同一横断面形状に形成された底面
部材で、横長長方形状の短寸底枠部(3a)の背面両側部に
該底枠部(3a)と同一高さの平面Ｕ字状の有底背面枠(3b)
を一体に固着してなるものであり、この背面枠(3b)の底
板(3c)の両側部に後述する下部施錠杆(20)の係合ロッド
挿通孔(4)(4)を設けていると共に背面枠(3b)の両内側面
に縦長の垂直取付板(5)の下端を固着して該垂直取付板
(5)(5)を上方に並設状態で突設し、これらの垂直取付板
(5)(5)の外側面に前記中柱本体(1)の両側垂直ガイドレ
ール(2)(2)の垂直下方に位置させて垂直ガイドレール片
(6)(6)を固着してある。

この底面部材(3)の底枠部(3a)の両側上部を前記中柱本
体(1)の下端から突出した両側部(1c)(1c)の内周面に上
下摺動自在に嵌合して両者の摩擦力により保持させると
共に垂直ガイドレール片(6)(6)の上端を中柱本体(1)の
両側ガイドレール(2)(2)の下端下方に適宜間隔を存して
対向させ、両側部にガイドレール(2)及びガイドレール
片(6)の後部屈曲面に沿う屈曲保持部(7a)(7a)を有する
横長長方形状の連結部材(7)をこれらのガイドレール(2)
とガイドレール片(6)間に配設して、該連結部材(7)の両
側屈曲保持部(7a)(7a)の上下内部にガイドレール(2)の
下端部とガイドレール片(6)の上端部とを摺動自在に挿
嵌させてある。

なお、(3d)は上端部を底枠部(3a)に固着した接地リップ
で、ゴム等の弾性材料よりなり、底枠部(3a)から下方に
突設させて床面に密接させ、雨水や塵埃等の浸入を防止
するものである。

中柱本体(1)の背面（室内側）中央部には平面コ字状の
台座(8)を固着して該台座(8)に操作ハンドル(9)の左右
レバー(10)(11)をピン(12)により上下方向に回動自在に
枢着してあり、この枢着ピン(12)を中央にして左右レバ
ー(10)(11)の上下部にリンク(13)を介して上下施錠杆(1
4)(15)を夫々連結し、操作ハンドル(9)の上下回動操作
によって上下施錠杆(14)(15)を同時に上下方向に進退さ
せるように構成してある。

これらの上下施錠杆(14)(15)の先端から適宜長さ部分に
は螺子部(16)を形成してあり、該螺子部(16)に側面コ字
状の連結金具(17)の内端中央部を挿通してナット(18)に
より上下移動調節自在に固定していると共に、これらの
連結金具(17)の外端側には左右一対の上部結合ロッド(1
9)(19)と下部結合ロッド(20)(20)を夫々突出して出入口
のマグサ部適所及び床面の適所に固定した受け金具(21)
(22)の係止孔(23)(24)に夫々係脱させるように構成して
ある。

このように構成した可動中柱は、出入口の開口上縁に沿
って固定した横ガイド(25)にその上端面に取付けたハン
ガーローラ(26)を介して横動可能に吊支されるものであ
るが、施工時において、その長さが出入口の開口高さよ
りも短い場合には、底面部材(3)の底枠部(3a)を下方に
押圧すると、該底枠部(3a)の両側部が柱体部(1a)の突出
両側部(1c)の内周面に摺動しながら下方に移動すると共
に垂直ガイドレール片(6)(6)の上端部も連結部材(7)の
内面を摺動して底枠部(3a)と一体に下動し、底面部材
(3)の下面が床面に接地又は近接する。

又、可動中柱の全体の長さが出入口の開口高さよりも若
干長い場合には、底面部材(3)の底枠部(3a)の両側上部
を中柱本体(1)の下端突出両側部(1c)内に押し込み、底
面部材(3)の下面が床面に接地又は近接させるように調
整するものである。

こうして出入口の開口高さに応じて長さ調整された可動
中柱は、出入口を閉止する場合には横ガイド(25)に沿っ
て出入口の中間部にまで移動させ、上下係合ロッド(19)
(20)が固定係止孔(23)(24)に係止可能な位置で停止させ
る。

しかるのち、操作ハンドル(9)を把持してその左右レバ
ー(10)(11)を枢着ピン(12)を中心として下方に回動させ
ると、一方のレバー(10)にリンク(13)を介して連結して
いる上部施錠杆(14)が上動すると同時に他方のレバー(1
1)にリンク(13)を介して連結している下部施錠杆(15)が
下動してこれらの上下施錠杆(14)(15)の先端側に設けた
上下係合ロッド(19)(20)が同時に固定係止孔(23)(24)に
夫々係止し、可動中柱が所定位置に固定される。

この状態にすると、中柱本体(1)の両側ガイドレール(2)
(2)が出入口の室内側天井面に配設した中間ガイドレー
ル(27)(27)の開口端に連接し、室内側天井面から出入口
の両側面に沿って床面まで配設した固定ガイドレール(2
8)(28)とこれらの中間ガイドレール(27)(27)及び中柱本
体(1)の両側ガイドレール(2)(2)にガイドさせながらオ
ーバードアを閉止させることができる。

又、オーバードアを開放したのち操作ハンドル(9)の左
右レバー(10)(11)を上方に回動させると、前述とは逆に
上下施錠杆(14)(15)が同時に後退してその係合ロッド(1
9)(20)が固定係止孔(23)(24)から離脱し、可動中柱の固
定が解除されて該可動中柱を横ガイド(25)に沿って出入
口の側方に移動させ、出入口を大きく開口させるもので
ある。

（考案の効果） 以上のように本考案のオーバードア用可動中柱の高さ調
整装置によれば、両側端にオーバードアのガイドレール
(2)(2)を有する可動中柱において、その中柱本体(1)の
下端に底面部材(3)の上部を上下摺動自在に嵌合させ、
この底面部材(3)の両側部に立設した垂直ガイドレール
片(6)(6)の上端と前記中柱本体(1)の両側ガイドレール
(2)(2)の下端とを連結部材(7)によって互いに接離する
方向に移動調整自在に接続し、底面部材(3)に下部施錠
杆(20)の係合ロッド挿通孔(4)(4)を設けてなるものであ
るから、施工時等において出入口の開口高さに変更が生
じた場合、可動中柱の長さが出入口の開口高さよりも短
い時には底面部材(3)を中柱本体(1)の下端に対して下方
に引出すことにより全体の長さを長くして該底面部材
(3)の下面を床面に接地又は近接させることができ、
又、可動中柱の全体の長さが出入口の開口高さよりも若
干長い時には、底面部材(3)の上部を中柱本体(1)の下端
部内に押し込み、底面部材(3)の下面が床面に接地又は
近接させるように調整することができるものである。従
って、可動中柱の下端と床面との間に大きな隙間を生じ
させたり、或いは可動中柱の下端が床面に当接して移動
不能となることなく、間口の開口寸法に応じて精度よく
可動中柱の高さが設定できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は簡略背面
図、第２図はその側面図、第３図は中柱本体の横断面
図、第４図は底面部材の平面図、第５図はその一部を断
面した側面図、第６図は出入口全体の正面図、第７図は
その簡略縦断側面図である。 (1)……中柱本体、(2)(2)……両側ガイドレール、(3)…
…底面部材、(4)(4)……挿通孔、(6)(6)……垂直ガイド
レール片、(7)……連結部材、(20)……下部施錠杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】両側端にオーバードアのガイドレール(2)
   (2)を有する可動中柱において、その中柱本体(1)の下端
   に底面部材(3)の上部を上下摺動自在に嵌合させ、この
   底面部材(3)の両側部に立設した垂直ガイドレール片(6)
   (6)の上端と前記中柱主体(1)の両側ガイドレール(2)(2)
   の下端とを連結部材(7)によって互いに接離する方向に
   移動調整自在に接続し、底面部材(3)に下部施錠杆(20)
   の係合ロッド挿通孔(4)(4)を設けてなるオーバードア用
   可動中柱の高さ調整装置。