JPH0622722A - 茸食品の製造方法 - Google Patents

茸食品の製造方法

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JPH0622722A
JPH0622722A JP4203163A JP20316392A JPH0622722A JP H0622722 A JPH0622722 A JP H0622722A JP 4203163 A JP4203163 A JP 4203163A JP 20316392 A JP20316392 A JP 20316392A JP H0622722 A JPH0622722 A JP H0622722A
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JP
Japan
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mushrooms
mushroom
seasoning liquid
retort
vacuum
Prior art date
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Application number
JP4203163A
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English (en)
Inventor
Chikashi Kamimura
親士 上村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KUMAMOTO PREF GOV
Kumamoto Prefecture
Original Assignee
KUMAMOTO PREF GOV
Kumamoto Prefecture
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Publication date
Application filed by KUMAMOTO PREF GOV, Kumamoto Prefecture filed Critical KUMAMOTO PREF GOV
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  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】茸食品のなまの原形を保ち歯応えに富み品質を
低下させることなくで長期間保存でき、コストも低廉で
あることを可能にした茸食品の製造方法を提供しようと
する。 【構成】石突きまたは石突きを含む軸を除去し茸すなわ
ち主として傘部分をレトルト用袋内に配列して詰め、こ
れを真空パックし加熱殺菌することにより製造する食品
の製造方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保存性の高い茸食品の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術と問題点】茸は人工栽培が盛んとなり供給
が安定しており、また近年癌に対する抑止効果があると
して注目されており、その消費量は拡大する一方であ
る。しかし、茸は基本的には生ものであり、保存には限
界がある。その保存性を高めるためには、椎茸において
よく行われているように、乾燥による干し椎茸とした
り、あるいは瓶詰・缶詰にすること一般的である。しか
し、干し椎茸にするためには乾燥のための燃料費及び人
件費がかかりそれが製品コストをアップする欠点があ
り、また瓶詰・缶詰の場合汁が多く組織上歯ごたえがな
くしかも保存性を高めるために味を濃くしているため
に、茸本来の味が消え嗜好性に乏しいものとならざるを
得なくなっている。これは、プラスチック製包装による
レトルト食品の場合でも同じことであり、特に佃煮風加
工品では汁の中に細断された茸が浮遊している状態を呈
し、外観上も芳しくないのが現状である。特に椎茸につ
いては、耐熱性のプラスチック容器に包装してレトルト
食品とされた例はない。これは、茸は傘と軸からなる
が、軸の部分が突出しているため包装形態が不揃いであ
るだけでなく空間領域が必然的に形成され、そこに残存
する気泡のため保存性が悪く、また可及的にそのような
空間領域を小さくしても変色を抑制できない欠点があっ
た。
【0003】
【問題点を解決するための手段】本発明は、以上の点に
鑑み茸食品のなまの原形を保ち歯応えに富み品質を低下
させることなくで長期間保存でき、コストも低廉である
ことを可能にした茸食品の製造方法を提供しようとする
ものであり、その要旨とするところは、石突きまたは石
突きを含む軸を除去し茸すなわち主として傘部分をレト
ルト用袋内に配列して詰め、これを真空パックし加熱殺
菌することにより製造する食品の製造方法である。椎茸
等の茸は、下面にヒダを有する傘部と、傘部中央から下
に垂下し下端に石突きを有する軸部とからなる。この軸
部と傘部の物性は生椎茸においては次の通り相当異なる
ものである。
【0004】
【表1】 ここから分かるように、石突きまたはこれを含む軸部分
は組織が密で且つ堅牢であるためかなりの圧力をかけな
いと内部組織が真空化しないのに対し、傘部は組織が柔
らかく真空化し易い。発明者は、このことに着目し、採
取された石突きまたはこれを含む軸を除去し、主として
傘部分をレトルト用袋内に配列して詰め、これを真空パ
ックし加熱殺菌したところ、本発明の完成を見たもので
ある。
【0005】すなわち、本発明のごとく茸食品をなまの
原形を保ち品質を低下させることなくで長期間保存可能
となったのは、茸は一般に傘部と軸部において組織上の
相違があり、軸特に石突きは予想以上に組織が密で通常
の方法では脱気が不十分であることが分かった上、軸部
の硬度に焦点を合わせて加圧処理すると傘部分の組織が
もろく保形性に劣るという問題があり、これらの点を踏
まえて長年研究したからであり、また定かではないが軸
部特に石付きに何らかの有害成分が含まれており、それ
が保存性を低下させ、また変色の原因となっているので
はないかとも推測され、本発明はこれらの点を考究する
ことにより完成を見たものである。
【0006】更に詳しく説明すると、一般に茸は培地内
で菌糸が培養されそれが接合して培地の上に伸長しその
先端に傘状の子実体が形成されて出来るものであり、そ
の傘部の裏にはヒダが形成され、そこから胞子が培地に
落下して、菌糸成長、子実体の形成が反復して行われる
ものである。接合した菌糸は一般の植物の幹に等しい軸
となるが、軸の下端部は石突きといわれ培地に接する根
本部分である。本発明が適用される茸は、軸部と傘部か
らなるすべての茸に適用され、椎茸、松茸、はらたけ、
えのきだけ、マッシュルームのほか、傘が小さいながら
人工栽培によるえのきだけに対しても適用される。本発
明では、採取された茸の石突きまたは石突きを含む軸を
除去する。椎茸の場合には石突きだけでなく軸全体を除
去することが望ましい。松茸や人工栽培されたえのきだ
けの場合には軸がかなりの容量を占めるので石突きのみ
を除去すればよい。このように処理された茸は、レトル
ト用袋内に重ならないよう平面的に配列して詰め、これ
を真空パックして通常の加圧条件でレトルト加熱殺菌す
るものである。
【0007】ここにレトルト用袋とは、レトルト殺菌釜
内で加熱殺菌を行える耐熱性プラスチックフィルムまた
はアルミ箔からなる袋であり、処理済み茸はその中に配
列して真空パックする。これにより、傘部分を主要部と
する内部の茸は脱気される。また平面的な配列のためパ
ックは偏平となる。袋詰めのときに、必要ならば調味液
を加えてもよいが、調味液は酸化の原因の1つであり、
調味液を加えない方が望ましい。開封後の味付けは、開
封後使用者の好みに応じて、加えればよい。調味液を加
える場合には、必ず調味液の脱気を行う。調味液は、
塩、醤油、イノシン酸、アスコルビン酸、グルタミン酸
ソーダ、香辛料を用途に応じ、適当な割合で調整したの
ち、加圧釜で加熱することにより溶存酸素を沸騰させて
除去する。かくして脱気された調味液は、空気の混入を
出来るだけ防止しながらレトルト用袋内に注入し、真空
パックする。調味液の混入は望ましくは、噴霧器を用い
て茸に噴霧するのがよい。この場合混入量は、茸を10
0重量部に対し少なくとも2〜3重量部にするのが望ま
しく、調味液の場合には最大200重量部まで加えられ
る。以上のように、石突きまたは石突きを含む軸を除去
した茸は、そのままあるいは調味液とともにレトルト用
袋に詰められ、真空パックの後、120℃で20〜30
分加熱し、F値は12以上にする。爾後冷却し製品を得
る。
【0008】
【作用】本発明は以上のように、採取した茸から石突き
または石突きを含む軸を除去しているので、傘部が主要
部となり、その部分は子実体として組織がもっとも柔ら
かく、レトルト処理により脱気が極めて効果的に行われ
得るものであり、その結果、空気に酸素に依る酸化、変
色が防がれ、またその部分の除去によりそこに含まれる
有害成分による影響を阻止できる。また、調味液を加え
る場合調味液を事前に脱気しているので、調味液の溶存
酸素による影響を受けない。
【0009】
【実施例】ほだ木栽培した生の椎茸2kgを水洗し軸全
体を根本から切断除去し、1.2kgの傘部分だけから
なる茸原材料を得た。傘部の直径の平均は5cmであっ
た。一方、塩、イノシン酸、アスコルビン酸、グルタミ
ン酸ソーダ、香辛料を適量混ぜたやや濃い目の調味液を
真空釜で脱気し、一部をスプレー容器に入れて準備して
おいた。この調味液を軸等を除去処理した椎茸原料に椎
茸100g当たり3〜4gスプレーし、これを手早くレ
トルト用の耐熱性プラスチック性の袋(容量200g)
に重ならないように配列しながら詰め、直ちに脱気し真
空パックした。このパックを、レトルト釜に搬入し12
0℃で25分加熱した。レトルト釜から搬出後、自然冷
却し製品を得た。この製品について、50袋毎に3つの
グループに分け、保温機で光を当てながらそれぞれ25
℃、30℃、45℃の条件で3ケ月間保存テストした
が、その間微生物の発生が認められなかったのは勿論の
こと、酸化、変色、ガスの発生もなく初期のままの状態
が確認された。また傘部の型崩れも視認されなかった。
更に、歯応え(弾性)について5段階評価(Aを優良と
する)で本発明品と市販されているパック入り佃煮袋詰
製品の比較官能テストを行ったところ、本発明品はAの
評価が与えられたのに対し、佃煮袋詰品はCの評価であ
った。
【0010】この点について確認のため物性試験を行っ
たところ、表2の通りであった。
【表2】 以上の結果物性テストによっても、従来の製法による加
工品より本発明法に基づく椎茸が、弾性上有利であり、
歯応え、しこしこ感に富むものであることが確認された
ものである。
【0011】更に、椎茸の軸部をレトルトしその物性を
調べた結果を表3に示す。
【表3】 表3から明らかな如く、軸部は、レトルトしても、表2
に示すように傘部のレトルトに比べ組織が固めであるの
に反して歯応え等に欠けるものである。
【0012】
【効果】以上のように、本発明においては経時的な酸化
及び変色が製品化後3ケ月経ってもほとんど変化が見ら
れず、また歯応えもしっかりしており、保形性の点でも
優れていることが確認されたものである。更に、椎茸等
において軸部を除去し傘部のみを平面的に配列している
ので、真空パック時において空隙が生ぜず気泡の残存が
極めて少なく脱気効果が高い製品とすることができるも
のである。
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】ここにレトルト用袋とは、レトルト殺菌釜
内で加熱殺菌を行える耐熱性プラスチックフィルムまた
はアルミ箔からなる袋であり、処理済み茸はその中に配
列して真空パックする。これにより、傘部分を主要部と
する内部の茸は脱気される。また平面的な配列のためパ
ックは偏平となる。袋詰めのときに、必要ならば調味液
を加えてもよいが、調味液は酸化の原因の1つであり、
調味液を加えない方が望ましい。開封後の味付けは、開
封後使用者の好みに応じて、加えればよい。調味液を加
える場合には、必ず調味液の脱気を行う。調味液は、
塩、醤油、イノシン酸、アスコルビン酸、グルタミン酸
ソーダ、香辛料を用途に応じ、適当な割合で調整したの
ち、真空釜で減圧することにより溶存酸素を沸騰させて
除去する。かくして脱気された調味液は、空気の混入を
出来るだけ防止しながらレトルト用袋内に注入し、真空
パックする。調味液の混入は望ましくは、噴霧器を用い
て茸に噴霧するのがよい。この場合混入量は、茸を10
0重量部に対し少なくとも2〜3重量部にするのが望ま
しく、調味液の場合には最大200重量部まで加えられ
る。以上のように、石突きまたは石突きを含む軸を除去
した茸は、そのままあるいは調味液とともにレトルト用
袋に詰められ、真空パックの後、120℃で20〜30
分加熱し、F値は12以上にする。爾後冷却し製品を得
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石突きまたは軸を除去した茸を、レトルト
    用袋内に配列して詰め、これを真空パックし加熱殺菌す
    ることにより製造する茸食品の製造方法
  2. 【請求項2】石突きまたは軸を除去した茸に、脱気した
    調味液を加えることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    の茸食品の製造方法
  3. 【請求項3】調味液の量が茸100重量部に対し2〜2
    00重量部であることを特徴とする特許請求の範囲第2
    項の茸食品の製造方法
  4. 【請求項4】石突きまたは軸を除去した茸をレトルト用
    袋内に平面的に配列して真空パックすることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項の茸食品の製造方法
JP4203163A 1992-07-08 1992-07-08 茸食品の製造方法 Pending JPH0622722A (ja)

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