JPH0622688A - 果汁入りヨーグルト飲料の製造方法 - Google Patents
果汁入りヨーグルト飲料の製造方法Info
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- JPH0622688A JPH0622688A JP20316492A JP20316492A JPH0622688A JP H0622688 A JPH0622688 A JP H0622688A JP 20316492 A JP20316492 A JP 20316492A JP 20316492 A JP20316492 A JP 20316492A JP H0622688 A JPH0622688 A JP H0622688A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】品質が安定して長期間分離せず、褐変及び酸化
が極めて少ない風味の高い嗜好性のよい果汁入りヨーグ
ルト飲料の製造方法を提供することを目的とする。 【構成】低酸度で発酵させたヨーグルト原液に所望の果
汁を加え、高温高圧で均質化を行った後、溶存酸素を除
去し、密封容器に充填後加熱処理することを特徴とする
果汁入りヨーグルト飲料の製造方法
が極めて少ない風味の高い嗜好性のよい果汁入りヨーグ
ルト飲料の製造方法を提供することを目的とする。 【構成】低酸度で発酵させたヨーグルト原液に所望の果
汁を加え、高温高圧で均質化を行った後、溶存酸素を除
去し、密封容器に充填後加熱処理することを特徴とする
果汁入りヨーグルト飲料の製造方法
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヨーグルト飲料の製造
方法、特に果汁入りのヨーグルト飲料の製造方法に関す
る。
方法、特に果汁入りのヨーグルト飲料の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術と問題点】ヨーグルト中にオレンジ、グレ
ープフルーツ、ブドウ、甘夏みかん等の果肉を加えるこ
とは既に広く行われているが、高酸度果汁をヨーグルト
原液に混合したものは普及した製品には至っていない。
これは、果肉の場合にはヨーグルト原液中に固体として
分散されるに過ぎないため蛋白分離が局所的になるため
乳化調整の問題が生じないが、高酸度果汁の場合には全
体に分散されて原液の酸度を高めるため、均質な乳化ベ
ースができにくく、蛋白質成分が凝固して水分が分離す
るので、製品化できない傾向があり、また糖酸度のバラ
ンスがとれず、ヨーグルトの風味が乏しくなる傾向があ
るためである。これを避けるため、乳化調整剤としてペ
クチン等が添加されるが、乳化ベースの安定を確実にす
るため過剰に添加されることが多く、そのため風味の劣
化が生ずることが多い。また、レトルト処理は製品のp
Hが高い場合は不可欠であるが、果汁等を含むため高温
殺菌により製品の酸化と褐変が生じ易く、この点でも良
品を得られない難点がある。
ープフルーツ、ブドウ、甘夏みかん等の果肉を加えるこ
とは既に広く行われているが、高酸度果汁をヨーグルト
原液に混合したものは普及した製品には至っていない。
これは、果肉の場合にはヨーグルト原液中に固体として
分散されるに過ぎないため蛋白分離が局所的になるため
乳化調整の問題が生じないが、高酸度果汁の場合には全
体に分散されて原液の酸度を高めるため、均質な乳化ベ
ースができにくく、蛋白質成分が凝固して水分が分離す
るので、製品化できない傾向があり、また糖酸度のバラ
ンスがとれず、ヨーグルトの風味が乏しくなる傾向があ
るためである。これを避けるため、乳化調整剤としてペ
クチン等が添加されるが、乳化ベースの安定を確実にす
るため過剰に添加されることが多く、そのため風味の劣
化が生ずることが多い。また、レトルト処理は製品のp
Hが高い場合は不可欠であるが、果汁等を含むため高温
殺菌により製品の酸化と褐変が生じ易く、この点でも良
品を得られない難点がある。
【0003】
【発明の目的】本発明は、以上の欠点を解消するために
考案されたものであり、品質が安定して長期間分離せ
ず、褐変及び酸化が極めて少ない風味の高い嗜好性のよ
い果汁入りヨーグルト飲料の製造方法を提供することを
目的とするものである。
考案されたものであり、品質が安定して長期間分離せ
ず、褐変及び酸化が極めて少ない風味の高い嗜好性のよ
い果汁入りヨーグルト飲料の製造方法を提供することを
目的とするものである。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明を要約すると、
低酸度で発酵させたヨーグルト原液に所望の果汁を加
え、高温高圧で均質化を行った後、溶存酸素を除去し、
密封容器に充填後加熱処理することを特徴とする果汁入
りヨーグルト飲料の製造方法である。更に説明すると、
本発明に係るヨーグルト原液は公知の方法により脱脂乳
をホモジナイズし、殺菌、冷却後、発酵させて得られる
ものであるが、発酵工程において酸度(乳酸)を0.4
〜0.7%、望ましくは0.5〜0.6%の低酸度に押
えて発酵させることを特徴とするものである。かかるヨ
ーグルト原液にオレンジ、グレープフルーツ、ブドウ、
甘夏みかん等の所望の果汁(果肉を含む)を加え、撹拌
後均質機で350〜450気圧、55〜65℃でホモジ
ナイズして、乳化したヨーグルト原液を得る。この乳化
ヨーグルト原液は熱交換機で5〜10℃に冷却される。
更に、脱酸素剤等を使用してヨーグルト原液中の溶存酸
素を除去した後、袋、缶、瓶等のレトルト容器に密封充
填し125〜130℃で加熱殺菌するものである。従来
の脱気装置による脱気は、溶存した空気とともに香りや
風味も減少するが、脱酸素剤による溶存酸素の除去は、
香りや風味はそのままに酸素のみを除去するものであ
る。
低酸度で発酵させたヨーグルト原液に所望の果汁を加
え、高温高圧で均質化を行った後、溶存酸素を除去し、
密封容器に充填後加熱処理することを特徴とする果汁入
りヨーグルト飲料の製造方法である。更に説明すると、
本発明に係るヨーグルト原液は公知の方法により脱脂乳
をホモジナイズし、殺菌、冷却後、発酵させて得られる
ものであるが、発酵工程において酸度(乳酸)を0.4
〜0.7%、望ましくは0.5〜0.6%の低酸度に押
えて発酵させることを特徴とするものである。かかるヨ
ーグルト原液にオレンジ、グレープフルーツ、ブドウ、
甘夏みかん等の所望の果汁(果肉を含む)を加え、撹拌
後均質機で350〜450気圧、55〜65℃でホモジ
ナイズして、乳化したヨーグルト原液を得る。この乳化
ヨーグルト原液は熱交換機で5〜10℃に冷却される。
更に、脱酸素剤等を使用してヨーグルト原液中の溶存酸
素を除去した後、袋、缶、瓶等のレトルト容器に密封充
填し125〜130℃で加熱殺菌するものである。従来
の脱気装置による脱気は、溶存した空気とともに香りや
風味も減少するが、脱酸素剤による溶存酸素の除去は、
香りや風味はそのままに酸素のみを除去するものであ
る。
【0005】
【実施例】乳固形10%の脱脂粉乳10リットルを撹拌
してホモジナイズした後、90℃で10分間殺菌し、3
7℃に冷却した。次いで、乳酸菌を含むスターターを添
加し、37℃で16時間発酵させ、酸度すなわち乳酸量
が0.6%になったとき発酵を終了し、再び撹拌を行
い、ヨーグルト原液を得た。一方、果糖400g、ペク
チン78gを撹拌混合してベースを作り、これに甘夏果
汁3リットルを加えた。果汁のpHは3.3、ブリック
ス15.1度、酸度(クエン酸量)は1.5%であっ
た。これに再び果糖600gを加え、混合、加熱後、前
記ヨーグルト原液に加え撹拌した。更にホモジナイズの
ため均質機に搬入し、400気圧、60℃で30分均質
化を行った。これを冷却後、脱酸素剤を作用させてヨー
グルト原液中の溶存酸素を除去し、原液を200ミリリ
ットル入りビン詰60本に詰め、120℃で殺菌して製
品化した。これらを10℃の冷蔵庫に貯蔵し、貯蔵後、
11日、25日、37日に開栓し品質テストを行った。
してホモジナイズした後、90℃で10分間殺菌し、3
7℃に冷却した。次いで、乳酸菌を含むスターターを添
加し、37℃で16時間発酵させ、酸度すなわち乳酸量
が0.6%になったとき発酵を終了し、再び撹拌を行
い、ヨーグルト原液を得た。一方、果糖400g、ペク
チン78gを撹拌混合してベースを作り、これに甘夏果
汁3リットルを加えた。果汁のpHは3.3、ブリック
ス15.1度、酸度(クエン酸量)は1.5%であっ
た。これに再び果糖600gを加え、混合、加熱後、前
記ヨーグルト原液に加え撹拌した。更にホモジナイズの
ため均質機に搬入し、400気圧、60℃で30分均質
化を行った。これを冷却後、脱酸素剤を作用させてヨー
グルト原液中の溶存酸素を除去し、原液を200ミリリ
ットル入りビン詰60本に詰め、120℃で殺菌して製
品化した。これらを10℃の冷蔵庫に貯蔵し、貯蔵後、
11日、25日、37日に開栓し品質テストを行った。
【0006】そのテスト結果は下記の通りである。
【表1】 注 1) : ハンター測色値 注 2) : 明度 注 3) : 赤 注 4) : 黄
【0007】
【効果】以上の通り、本発明においては、ヨーグルト原
液に果汁が混入されても、糖酸度のバランスが取れてお
り、また、酸度が高くならないので乳化剤の添加量を抑
えることができ、過剰添加に伴う風味の劣化と、蛋白/
水分の分離が防止される。殊に乳化状態が極めて安定で
あり、長期間分離せず、また脱酸素処理を行っているの
で、レトルト処理によっても酸化褐変が生ぜず、優良な
果汁入りヨーグルト飲料を提供できるものである。
液に果汁が混入されても、糖酸度のバランスが取れてお
り、また、酸度が高くならないので乳化剤の添加量を抑
えることができ、過剰添加に伴う風味の劣化と、蛋白/
水分の分離が防止される。殊に乳化状態が極めて安定で
あり、長期間分離せず、また脱酸素処理を行っているの
で、レトルト処理によっても酸化褐変が生ぜず、優良な
果汁入りヨーグルト飲料を提供できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿曽田 清 熊本県宇土郡三角町大字中村1308番地熊本 三角農業協同組合内 (72)発明者 谷口 健二 熊本県熊本市安政町8番地16号タニショ ウ・ロイヤル株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 低酸度で発酵させたヨーグルト原液に所
望の果汁を加え、高温高圧で均質化を行った後、溶存酸
素を除去し、密封容器に充填後加熱処理することを特徴
とする果汁入りヨーグルト飲料の製造方法 - 【請求項2】 ヨーグルト原液の発酵時の酸度が0.4
〜0.7であることを特徴とする請求の範囲第1項の果
汁入りヨーグルト飲料の製造方法 - 【請求項3】 前記均質化が250〜550気圧、55
〜75℃で行われることを特徴とする請求の範囲第1項
の果汁入りヨーグルト飲料の製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20316492A JP2890338B2 (ja) | 1992-07-08 | 1992-07-08 | 果汁入りヨーグルト飲料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20316492A JP2890338B2 (ja) | 1992-07-08 | 1992-07-08 | 果汁入りヨーグルト飲料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0622688A true JPH0622688A (ja) | 1994-02-01 |
JP2890338B2 JP2890338B2 (ja) | 1999-05-10 |
Family
ID=16469509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20316492A Expired - Fee Related JP2890338B2 (ja) | 1992-07-08 | 1992-07-08 | 果汁入りヨーグルト飲料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2890338B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012133015A1 (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-04 | 株式会社明治 | 液状発酵乳及びその製造方法 |
CN103153075A (zh) * | 2010-10-12 | 2013-06-12 | 株式会社明治 | 液态发酵乳的制造方法 |
JP2015503339A (ja) * | 2012-01-03 | 2015-02-02 | ネステク ソシエテ アノニム | 熱処理された、保存安定性のある乳製品をベースとする組成物及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-07-08 JP JP20316492A patent/JP2890338B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103153075A (zh) * | 2010-10-12 | 2013-06-12 | 株式会社明治 | 液态发酵乳的制造方法 |
WO2012133015A1 (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-04 | 株式会社明治 | 液状発酵乳及びその製造方法 |
CN103269599A (zh) * | 2011-03-30 | 2013-08-28 | 株式会社明治 | 液态发酵乳及其制造方法 |
JPWO2012133015A1 (ja) * | 2011-03-30 | 2014-07-28 | 株式会社明治 | 液状発酵乳及びその製造方法 |
JP2015503339A (ja) * | 2012-01-03 | 2015-02-02 | ネステク ソシエテ アノニム | 熱処理された、保存安定性のある乳製品をベースとする組成物及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2890338B2 (ja) | 1999-05-10 |
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Legal Events
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