JPH06223709A - 偏極電子線発生素子 - Google Patents
偏極電子線発生素子Info
- Publication number
- JPH06223709A JPH06223709A JP2982493A JP2982493A JPH06223709A JP H06223709 A JPH06223709 A JP H06223709A JP 2982493 A JP2982493 A JP 2982493A JP 2982493 A JP2982493 A JP 2982493A JP H06223709 A JPH06223709 A JP H06223709A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- semiconductor
- electron beam
- photoelectric layer
- polarized electron
- gaas
- Prior art date
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- Pending
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- Common Detailed Techniques For Electron Tubes Or Discharge Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 半導体光電層で発生した偏極電子が表面側へ
移動し易くなるようにして取出効率を向上させる。 【構成】 半導体光電層としての第2半導体16に対す
るZnのドーピング量を、内部から表面18に向かうに
従って連続的に少なくすることにより、最も内側の第1
半導体14との界面付近のキャリア濃度を1×10
19(cm-3) 程度、表面18付近のキャリア濃度を5×
1017(cm-3) 程度とし、伝導帯のエネルギーレベル
が表面18側程低くなるようにした。
移動し易くなるようにして取出効率を向上させる。 【構成】 半導体光電層としての第2半導体16に対す
るZnのドーピング量を、内部から表面18に向かうに
従って連続的に少なくすることにより、最も内側の第1
半導体14との界面付近のキャリア濃度を1×10
19(cm-3) 程度、表面18付近のキャリア濃度を5×
1017(cm-3) 程度とし、伝導帯のエネルギーレベル
が表面18側程低くなるようにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スピン方向が偏在して
いる偏極電子線を発生する偏極電子線発生素子の改良に
関するものである。
いる偏極電子線を発生する偏極電子線発生素子の改良に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】スピン方向が2種類のうちの一方に偏在
している電子群から成る偏極電子線は、高エネルギー素
粒子実験分野においては原子核内部の磁気構造を、物性
物理実験分野においては物質表面の磁気構造を調査する
上で有効な手段として利用されている。かかる偏極電子
線は、価電子帯にバンドスプリッティングを有する半導
体光電層を備えた偏極電子線発生素子を用い、その半導
体光電層に励起光を入射することによって表面から取り
出すことが可能であり、偏極電子線発生素子としては、
例えばGaAs1-x Px (混晶比x>0)半導体の上
に、それとは格子定数が僅かに異なるGaAs半導体を
結晶成長させたストレインドGaAs半導体がある。す
なわち、GaAs1-x Px 半導体に対して格子定数が異
なるGaAs半導体がヘテロ結合させられることによ
り、そのGaAs半導体には格子歪が付与されるため、
その価電子帯にバンドスプリッティングが発生してヘビ
ーホールのサブバンドとライトホールのサブバンドにエ
ネルギー準位差が生じる一方、両サブバンドの励起によ
って取り出される電子のスピン方向は互いに反対向きで
あるため、エネルギー準位が高い方すなわち伝導帯との
エネルギーギャップが小さい方のサブバンドのみを励起
するような光エネルギーをGaAs半導体に注入すれ
ば、一方のスピン方向に偏在した電子群が専ら励起され
て表面から放出され、高い偏極率を備えた偏極電子線が
得られるのである。GaAs1-x Px 半導体はGaAs
半導体よりもバンドギャップが大きいため、GaAs半
導体で発生した電子を表面側へはねかえすポテンシャル
障壁としても機能している。半導体光電層としては、上
記ストレインドGaAs半導体の他、本出願人が先に出
願した特願平4−196245号において提案したスト
レインドGaAs1-y Py (混晶比y>0)半導体や他
のストレインド化合物半導体、或いは価電子帯に元々バ
ンドスプリッティングを有するカルコパイライト型半導
体等が用いられ得る。
している電子群から成る偏極電子線は、高エネルギー素
粒子実験分野においては原子核内部の磁気構造を、物性
物理実験分野においては物質表面の磁気構造を調査する
上で有効な手段として利用されている。かかる偏極電子
線は、価電子帯にバンドスプリッティングを有する半導
体光電層を備えた偏極電子線発生素子を用い、その半導
体光電層に励起光を入射することによって表面から取り
出すことが可能であり、偏極電子線発生素子としては、
例えばGaAs1-x Px (混晶比x>0)半導体の上
に、それとは格子定数が僅かに異なるGaAs半導体を
結晶成長させたストレインドGaAs半導体がある。す
なわち、GaAs1-x Px 半導体に対して格子定数が異
なるGaAs半導体がヘテロ結合させられることによ
り、そのGaAs半導体には格子歪が付与されるため、
その価電子帯にバンドスプリッティングが発生してヘビ
ーホールのサブバンドとライトホールのサブバンドにエ
ネルギー準位差が生じる一方、両サブバンドの励起によ
って取り出される電子のスピン方向は互いに反対向きで
あるため、エネルギー準位が高い方すなわち伝導帯との
エネルギーギャップが小さい方のサブバンドのみを励起
するような光エネルギーをGaAs半導体に注入すれ
ば、一方のスピン方向に偏在した電子群が専ら励起され
て表面から放出され、高い偏極率を備えた偏極電子線が
得られるのである。GaAs1-x Px 半導体はGaAs
半導体よりもバンドギャップが大きいため、GaAs半
導体で発生した電子を表面側へはねかえすポテンシャル
障壁としても機能している。半導体光電層としては、上
記ストレインドGaAs半導体の他、本出願人が先に出
願した特願平4−196245号において提案したスト
レインドGaAs1-y Py (混晶比y>0)半導体や他
のストレインド化合物半導体、或いは価電子帯に元々バ
ンドスプリッティングを有するカルコパイライト型半導
体等が用いられ得る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の偏極電子線発生素子は、半導体光電層で発生した
電子が速やかに表面側へ移動しないため、半導体内に長
時間留まっているうちに光に戻って消滅してしまうもの
があるなど、電子をはねかえすポテンシャル障壁を有す
る場合であっても、必ずしも十分に満足できる取出効率
が得られないという問題があった。
従来の偏極電子線発生素子は、半導体光電層で発生した
電子が速やかに表面側へ移動しないため、半導体内に長
時間留まっているうちに光に戻って消滅してしまうもの
があるなど、電子をはねかえすポテンシャル障壁を有す
る場合であっても、必ずしも十分に満足できる取出効率
が得られないという問題があった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、半導体光電層で発生
した偏極電子が表面側へ移動し易くなるようにして取出
効率を向上させることにある。
もので、その目的とするところは、半導体光電層で発生
した偏極電子が表面側へ移動し易くなるようにして取出
効率を向上させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、価電子帯にバンドスプリッティングを
有する半導体光電層を備え、その半導体光電層に励起光
が入射されることによりその半導体光電層の表面からス
ピン方向が偏在している偏極電子線を発生する偏極電子
線発生素子において、前記半導体光電層の不純物のドー
ピング量を表面側より内部側の方を多くし、伝導帯のポ
テンシャルエネルギーが表面側程小さくなるようにした
ことを特徴とする。
めに、本発明は、価電子帯にバンドスプリッティングを
有する半導体光電層を備え、その半導体光電層に励起光
が入射されることによりその半導体光電層の表面からス
ピン方向が偏在している偏極電子線を発生する偏極電子
線発生素子において、前記半導体光電層の不純物のドー
ピング量を表面側より内部側の方を多くし、伝導帯のポ
テンシャルエネルギーが表面側程小さくなるようにした
ことを特徴とする。
【0006】
【作用および発明の効果】すなわち、半導体に対する不
純物のドーピング量を多くすれば、価電子帯とフェルミ
レベルとのエネルギー差が小さくなり、それに伴ってフ
ェルミレベルに対する伝導帯のポテンシャルエネルギー
は大きくなるため、半導体光電層における不純物のドー
ピング量を、表面側より内部側の方を多くすれば、伝導
帯のポテンシャルエネルギーは表面側程小さくなり、発
生した偏極電子が表面側へ移動し易くなるのである。こ
れにより、半導体光電層で発生した電子は比較的速やか
に表面から放出されるようになり、半導体光電層内に長
時間留まって光に戻ってしまう電子線量が低減されて、
偏極電子線が有効に取り出されるようになる。
純物のドーピング量を多くすれば、価電子帯とフェルミ
レベルとのエネルギー差が小さくなり、それに伴ってフ
ェルミレベルに対する伝導帯のポテンシャルエネルギー
は大きくなるため、半導体光電層における不純物のドー
ピング量を、表面側より内部側の方を多くすれば、伝導
帯のポテンシャルエネルギーは表面側程小さくなり、発
生した偏極電子が表面側へ移動し易くなるのである。こ
れにより、半導体光電層で発生した電子は比較的速やか
に表面から放出されるようになり、半導体光電層内に長
時間留まって光に戻ってしまう電子線量が低減されて、
偏極電子線が有効に取り出されるようになる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1において、偏極電子線発生素子10
は、基板12の上によく知られたMOCVD(有機金属
化学気相成長)装置により順次結晶成長させられた第1
半導体14および第2半導体16を備えている。基板1
2は350μm程度の厚みであって、Znが不純物とし
てドープされることによりキャリア濃度が5×10
18(cm-3)程度とされたp−GaAsであり、表面は
(100)面である。第1半導体14は2.0μm程度
の厚みであって、Znが不純物としてドープされること
によりキャリア濃度が5×1018(cm-3)程度とされ
たp−GaAs0.83P0.17である。また、第2半導体1
6は850Å程度の厚みであって、Znが不純物として
ドープされたp−GaAsである。この第2半導体16
に対するZnのドーピング量は内部から表面18に向か
うに従って連続的に少なくされており、最も内側の第1
半導体14との界面付近のキャリア濃度は1×10
19(cm-3)程度であるが、表面18付近のキャリア濃
度は5×1017(cm-3) 程度である。なお、図1にお
ける各半導体の厚さは必ずしも正確な割合で示したもの
ではない。
細に説明する。図1において、偏極電子線発生素子10
は、基板12の上によく知られたMOCVD(有機金属
化学気相成長)装置により順次結晶成長させられた第1
半導体14および第2半導体16を備えている。基板1
2は350μm程度の厚みであって、Znが不純物とし
てドープされることによりキャリア濃度が5×10
18(cm-3)程度とされたp−GaAsであり、表面は
(100)面である。第1半導体14は2.0μm程度
の厚みであって、Znが不純物としてドープされること
によりキャリア濃度が5×1018(cm-3)程度とされ
たp−GaAs0.83P0.17である。また、第2半導体1
6は850Å程度の厚みであって、Znが不純物として
ドープされたp−GaAsである。この第2半導体16
に対するZnのドーピング量は内部から表面18に向か
うに従って連続的に少なくされており、最も内側の第1
半導体14との界面付近のキャリア濃度は1×10
19(cm-3)程度であるが、表面18付近のキャリア濃
度は5×1017(cm-3) 程度である。なお、図1にお
ける各半導体の厚さは必ずしも正確な割合で示したもの
ではない。
【0008】上記第2半導体16を構成しているp−G
aAsの格子定数は、第1半導体14を構成しているp
−GaAs0.83P0.17より僅かに大きいため、第2半導
体16は膜厚方向において引張応力が作用させられ、そ
の引張応力による格子歪を有する状態で第1半導体14
上にヘテロ結合させられる。この格子歪により、第2半
導体16の価電子帯にバンドスプリッティングが発生
し、ヘビーホールのサブバンドとライトホールのサブバ
ンドにエネルギー準位差が生じる一方、両サブバンドの
励起によって取り出される電子のスピン方向は互いに反
対向きであるため、エネルギー準位が高い方、この場合
にはヘビーホールのサブバンドのみを励起するような光
エネルギーを有する円偏光レーザ光が表面18に照射さ
れると、一方のスピン方向に偏在した電子群が専ら励起
されて表面18から放出される。この実施例では上記第
2半導体16が半導体光電層に相当し、照射すべき円偏
光レーザ光の波長は約860nmである。
aAsの格子定数は、第1半導体14を構成しているp
−GaAs0.83P0.17より僅かに大きいため、第2半導
体16は膜厚方向において引張応力が作用させられ、そ
の引張応力による格子歪を有する状態で第1半導体14
上にヘテロ結合させられる。この格子歪により、第2半
導体16の価電子帯にバンドスプリッティングが発生
し、ヘビーホールのサブバンドとライトホールのサブバ
ンドにエネルギー準位差が生じる一方、両サブバンドの
励起によって取り出される電子のスピン方向は互いに反
対向きであるため、エネルギー準位が高い方、この場合
にはヘビーホールのサブバンドのみを励起するような光
エネルギーを有する円偏光レーザ光が表面18に照射さ
れると、一方のスピン方向に偏在した電子群が専ら励起
されて表面18から放出される。この実施例では上記第
2半導体16が半導体光電層に相当し、照射すべき円偏
光レーザ光の波長は約860nmである。
【0009】ここで、上記第2半導体16に対するZn
のドーピング量は、内部から表面18に向かうに従って
連続的に少なくされているため、図2に示されているよ
うに、フェルミレベルEF と価電子帯上端のエネルギー
レベルEV とのエネルギー差(EF −EV )は、内部か
ら表面18に向かうに従って大きくなり、それに伴って
伝導帯下端のエネルギーレベルEC は表面18に向かう
に従って低くなる。図3は、GaAs半導体における上
記エネルギー差(EF −EV )とキャリア濃度との関係
を示すグラフで、キャリア濃度が1×1019(cm-3)
の場合のエネルギー差(EF −EV )は約34meVで
ある一方、キャリア濃度が5×1017(cm-3) の場合
のエネルギー差(EF −EV )は約84meVである。
したがって、伝導帯のエネルギーレベルEC は、第1半
導体14との界面付近から表面18に向かうに従って約
50meV低下する。本実施例では、上記エネルギー差
(EF −EV )が略直線的に変化するように、第2半導
体16に対するZnのドーピング量は指数関数的に変化
させられている。
のドーピング量は、内部から表面18に向かうに従って
連続的に少なくされているため、図2に示されているよ
うに、フェルミレベルEF と価電子帯上端のエネルギー
レベルEV とのエネルギー差(EF −EV )は、内部か
ら表面18に向かうに従って大きくなり、それに伴って
伝導帯下端のエネルギーレベルEC は表面18に向かう
に従って低くなる。図3は、GaAs半導体における上
記エネルギー差(EF −EV )とキャリア濃度との関係
を示すグラフで、キャリア濃度が1×1019(cm-3)
の場合のエネルギー差(EF −EV )は約34meVで
ある一方、キャリア濃度が5×1017(cm-3) の場合
のエネルギー差(EF −EV )は約84meVである。
したがって、伝導帯のエネルギーレベルEC は、第1半
導体14との界面付近から表面18に向かうに従って約
50meV低下する。本実施例では、上記エネルギー差
(EF −EV )が略直線的に変化するように、第2半導
体16に対するZnのドーピング量は指数関数的に変化
させられている。
【0010】そして、上記のような伝導帯のエネルギー
レベルEC の傾斜により、第2半導体16で発生した電
子は表面18側へ向かって移動し易くなり、表面18か
ら比較的速やかに放出されるようになる。これにより、
第2半導体16内に長時間留まって光に戻ってしまう電
子線量が低減され、偏極電子線が有効に取り出されるよ
うになる。特に、本実施例では、GaAsにて構成され
た第2半導体16よりもGaAs0.83P0.17にて構成さ
れた第1半導体14の方がバンドギャップが大きく、そ
の第1半導体14が電子をはねかえすポテンシャル障壁
として機能するため、偏極電子線の取出効率が一層高く
なるのである。
レベルEC の傾斜により、第2半導体16で発生した電
子は表面18側へ向かって移動し易くなり、表面18か
ら比較的速やかに放出されるようになる。これにより、
第2半導体16内に長時間留まって光に戻ってしまう電
子線量が低減され、偏極電子線が有効に取り出されるよ
うになる。特に、本実施例では、GaAsにて構成され
た第2半導体16よりもGaAs0.83P0.17にて構成さ
れた第1半導体14の方がバンドギャップが大きく、そ
の第1半導体14が電子をはねかえすポテンシャル障壁
として機能するため、偏極電子線の取出効率が一層高く
なるのである。
【0011】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0012】例えば、前記実施例ではエネルギー差(E
F −EV )、言い換えれば伝導帯のエネルギーレベルE
C が直線的に変化するように、Znのドーピング量が指
数関数的に変化させられていたが、このドーピング量の
変化態様は適宜変更され得、2段階,3段階、或いは4
段階以上の多段階など段階的に変化させたり、ドーピン
グ量自体を直線的に変化させたりしても良い。
F −EV )、言い換えれば伝導帯のエネルギーレベルE
C が直線的に変化するように、Znのドーピング量が指
数関数的に変化させられていたが、このドーピング量の
変化態様は適宜変更され得、2段階,3段階、或いは4
段階以上の多段階など段階的に変化させたり、ドーピン
グ量自体を直線的に変化させたりしても良い。
【0013】また、前記実施例の偏極電子線発生素子1
0は半導体光電層としてストレインドGaAs半導体、
すなわち第2半導体16を備えていたが、GaAsP,
InGaAs,InGaAsP等の他のストレインド化
合物半導体、或いは価電子帯に元々バンドスプリッティ
ングを有するカルコパイライト型半導体等が用いられて
も良い。ドーピングする不純物の種類や量は半導体光電
層の種類に応じて適宜定められる。
0は半導体光電層としてストレインドGaAs半導体、
すなわち第2半導体16を備えていたが、GaAsP,
InGaAs,InGaAsP等の他のストレインド化
合物半導体、或いは価電子帯に元々バンドスプリッティ
ングを有するカルコパイライト型半導体等が用いられて
も良い。ドーピングする不純物の種類や量は半導体光電
層の種類に応じて適宜定められる。
【0014】また、前記実施例ではp−GaAs基板1
2が用いられていたが、AlGaAs等の他の化合物半
導体基板やSi基板等を用いることも可能である。
2が用いられていたが、AlGaAs等の他の化合物半
導体基板やSi基板等を用いることも可能である。
【0015】また、前記実施例では第1半導体14の厚
さが2.0μm程度、第2半導体16の厚さが850Å
程度であったが、これらの厚さは適宜変更され得る。
さが2.0μm程度、第2半導体16の厚さが850Å
程度であったが、これらの厚さは適宜変更され得る。
【0016】また、前記実施例では第2半導体16の格
子定数が第1半導体14よりも大きく、膜厚方向におい
て引張応力が作用させられるようになっていたが、第1
半導体よりも格子定数が小さい第2半導体を採用し、圧
縮応力によって格子歪が生じさせられるようにすること
もできる。
子定数が第1半導体14よりも大きく、膜厚方向におい
て引張応力が作用させられるようになっていたが、第1
半導体よりも格子定数が小さい第2半導体を採用し、圧
縮応力によって格子歪が生じさせられるようにすること
もできる。
【0017】また、前記実施例では第2半導体16より
もバンドギャップが大きい第1半導体14を備えていた
が、第1半導体としては少なくとも第2半導体と格子定
数が僅かに異なっておれば良く、バンドギャップが小さ
い半導体を用いることも可能である。例えば、前記p−
GaAs基板12を第1半導体として用い、その上に第
2半導体(半導体光電層)としてp−GaAs1-x Px
半導体を直接設けることもできる。
もバンドギャップが大きい第1半導体14を備えていた
が、第1半導体としては少なくとも第2半導体と格子定
数が僅かに異なっておれば良く、バンドギャップが小さ
い半導体を用いることも可能である。例えば、前記p−
GaAs基板12を第1半導体として用い、その上に第
2半導体(半導体光電層)としてp−GaAs1-x Px
半導体を直接設けることもできる。
【0018】また、半導体光電層の裏側に、半導体多層
膜や誘電体多層膜等の反射鏡を設けて励起光を反射する
ようにしたり、多重量子井戸構造のポテンシャル障壁を
設けて電子をはねかえすようにしたりすることもできる
など、素子構造は必要に応じて適宜変更され得る。
膜や誘電体多層膜等の反射鏡を設けて励起光を反射する
ようにしたり、多重量子井戸構造のポテンシャル障壁を
設けて電子をはねかえすようにしたりすることもできる
など、素子構造は必要に応じて適宜変更され得る。
【0019】また、前記実施例では表面18に励起光を
照射するようになっていたが、GaAs基板12をエッ
チング等により切り欠いたり透明基板を用いたりして、
基板側から励起光を入射させるようにすることも可能で
ある。
照射するようになっていたが、GaAs基板12をエッ
チング等により切り欠いたり透明基板を用いたりして、
基板側から励起光を入射させるようにすることも可能で
ある。
【0020】また、前記実施例ではMOCVD法を用い
て半導体を積層する場合について説明したが、MBE
(分子線エピタキシー)法等の他のエピタキシャル成長
技術を用いることも勿論可能である。
て半導体を積層する場合について説明したが、MBE
(分子線エピタキシー)法等の他のエピタキシャル成長
技術を用いることも勿論可能である。
【0021】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である偏極電子線発生素子の
構成を説明する図である。
構成を説明する図である。
【図2】図1の偏極電子線発生素子における半導体光電
層のバンド構造を説明する図である。
層のバンド構造を説明する図である。
【図3】GaAs半導体におけるエネルギー差(EF −
EV )とキャリア濃度との関係を示す図である。
EV )とキャリア濃度との関係を示す図である。
10:偏極電子線発生素子 16:第2半導体(半導体光電層) 18:表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 俊宏 愛知県春日井市中央台8丁目7番地の4 (72)発明者 中西 彊 愛知県名古屋市昭和区川名山町128−4 (72)発明者 堀中 博道 大阪府吹田市内本町2−5−25
Claims (1)
- 【請求項1】 価電子帯にバンドスプリッティングを有
する半導体光電層を備え、該半導体光電層に励起光が入
射されることにより該半導体光電層の表面からスピン方
向が偏在している偏極電子線を発生する偏極電子線発生
素子において、 前記半導体光電層の不純物のドーピング量を表面側より
内部側の方を多くし、伝導帯のポテンシャルエネルギー
が表面側程小さくなるようにしたことを特徴とする偏極
電子線発生素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2982493A JPH06223709A (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 偏極電子線発生素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2982493A JPH06223709A (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 偏極電子線発生素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06223709A true JPH06223709A (ja) | 1994-08-12 |
Family
ID=12286778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2982493A Pending JPH06223709A (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 偏極電子線発生素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06223709A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999016098A1 (fr) * | 1997-09-24 | 1999-04-01 | Hamamatsu Photonics K.K. | Surface photoelectrique de semi-conducteur |
-
1993
- 1993-01-25 JP JP2982493A patent/JPH06223709A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999016098A1 (fr) * | 1997-09-24 | 1999-04-01 | Hamamatsu Photonics K.K. | Surface photoelectrique de semi-conducteur |
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