JPH06223396A - 光ヘッド装置 - Google Patents

光ヘッド装置

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Publication number
JPH06223396A
JPH06223396A JP1226193A JP1226193A JPH06223396A JP H06223396 A JPH06223396 A JP H06223396A JP 1226193 A JP1226193 A JP 1226193A JP 1226193 A JP1226193 A JP 1226193A JP H06223396 A JPH06223396 A JP H06223396A
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JP
Japan
Prior art keywords
lens holder
objective lens
focus coil
head device
lens
Prior art date
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Application number
JP1226193A
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English (en)
Inventor
Michio Miura
美智雄 三浦
Yuji Kishi
祐司 岸
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】対物レンズ駆動部の副共振の周波数を上昇させ
ることにより、安定なフォーカス制御を実現する。また
フォーカスコイルを簡単な形状とすることにより、低コ
スト化を図ること。 【構成】レンズホルダ23は、対物レンズ21およびフ
ォーカスコイル24が取付けられ、F方向に移動自在な
ように板バネ25により支持されている。板バネ25に
は、レンズホルダ23の中央部から両端部にかけて延在
するアーム部26が設けられている。このアーム部26
はレンズホルダ23の補強部材として作用するため、副
共振周波数を上昇できる。またフォーカスコイル24は
平板状のもので構成する。これにより、L字状に巻線/
成形する必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク、光カード
などの情報記憶媒体に情報を記録再生する光学式情報装
置に係り、特に対物レンズ駆動部の不要な共振を抑圧
し、安定なフォーカス制御を得るための光ヘッド装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ビームを用いて情報記憶媒体に
情報を記録または再生する光学式情報装置が実用化され
ている。この光学式情報装置に対しては、情報を所定位
置に素速く記録したり、所定位置の情報を素速く再生す
るため、光ヘッド装置を高速に送りそして位置決めする
アクセス動作を高速化したいという要求が高まってい
る。この高速アクセスを実現する方法として、光ヘッド
装置を固定光学系と可動光学系に分離した構成が提案さ
れている。分離型の光ヘッド装置においては、アクセス
動作として可動光学系のみを送れば良く、光学系全体を
送る一体型の光ヘッド装置と比較して可動部の質量を低
減できるため、高速アクセスを図ることができる。
【0003】この分離型を採用した従来の光ヘッド装置
の一例として、特開平3−214430号公報に記載の
ものがある。この従来の技術において固定光学系は、半
導体レーザ、光検出器、ビームスプリッタ等を備えた光
学ブロックと、この光学ブロックから出射された光ビー
ムを反射偏向し精トラッキングを行なう光偏向装置とし
てのガルバノミラーよりなる。可動光学系は、ガルバノ
ミラーによって反射偏向された光ビームの進行方向を変
換する立上げプリズムと、立上げプリズムを出射した光
ビームを情報記憶媒体上に集光照射する対物レンズと、
この対物レンズを光軸方向に駆動する対物レンズ駆動装
置と、これらの立上げプリズム、対物レンズ、対物レン
ズ駆動装置が取付けられるキャリッジ(スライドブロッ
ク)よりなり、このキャリッジはリニアモータにより情
報記憶媒体の半径方向に送られ、アクセス動作がなされ
る。
【0004】対物レンズ駆動装置は、対物レンズと、対
物レンズが取付けられるレンズホルダと、このレンズホ
ルダに対してフォーカス方向に駆動力を発生するL字状
のフォーカスコイルと、これらの対物レンズ、レンズホ
ルダ、フォーカスコイルをキャリッジに対して支持する
板バネと、フォーカスコイルに対して鎖交磁束を発生さ
せる磁気回路より構成される。この光ヘッド装置では、
フォーカスコイルをリニアモータ用の磁気回路中に位置
するように配置することにより、対物レンズ駆動装置の
磁気回路をリニアモータ用の磁気回路と兼用する構成を
有している。
【0005】これに対し、従来の一般的な分離型の光ヘ
ッド装置では、対物レンズ駆動装置用とリニアモータ用
の磁気回路は独立に設けられ、対物レンズ駆動装置用の
磁気回路はキャリッジに載置されるのが通例であった。
【0006】したがって、上記の光ヘッド装置のように
対物レンズ駆動装置用の磁気回路をリニアモータの磁気
回路と兼用することにより、対物レンズ駆動装置用の磁
気回路をキャリッジに載置する必要が無いため、可動光
学系の質量を軽量化でき、高速アクセスを図ることが可
能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
光ヘッド装置おいては、フォーカスコイルをリニアモー
タ用磁気回路の磁気ギャップ中に位置させる必要がある
ため、フォーカスコイルは対物レンズのすぐ近くに設置
できず、ある程度離間した位置に設置せざるを得ない。
このため、フォーカスコイルが取付けられるレンズホル
ダは、キャリッジの移動方向に対して直交する方向の幅
寸法が大きくなってしまう。このようにレンズホルダが
大型化すると、対物レンズ駆動装置を駆動した際に発生
する副共振(高次共振)の周波数が低下し、安定なフォ
ーカス制御が困難になるという課題があった。
【0008】また、フォーカスコイルとしてL字状の外
形形状を有するものを用いているが、コイル製作時にL
字状に巻線/成形する必要があるため、工程が複雑にな
り、コストが上昇するという課題があった。
【0009】本発明は上述のような事情に鑑みてなされ
たものであって、その第1の目的は、対物レンズ駆動装
置を駆動する際に発生する副共振(高次共振)の周波数
を高めたり、副共振のピーク量を低減でき、安定なフォ
ーカス制御が可能な光ヘッド装置を提供することにあ
る。
【0010】また本発明の第2の目的は、フォーカスコ
イルの形状を簡単にできる光ヘッド装置を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、光ビ
ームを集光して光記録媒体に照射する対物レンズと、対
物レンズを駆動するフォーカスコイルと、フォーカスコ
イルおよび対物レンズを保持するレンズホルダと、レン
ズホルダを支持する弾性体とよりなる光ヘッド装置にお
いて、対物レンズが取付けられるレンズホルダ中央部か
らフォーカスコイルが取付けられるレンズホルダ端部に
わたって延在して設けられ、レンズホルダを補強するア
ーム部を弾性体と一体に設けることにより達成される。
【0012】また、光ビームを集光して光記録媒体に照
射する対物レンズと、対物レンズを駆動するフォーカス
コイルと、フォーカスコイルおよび記対物レンズを保持
するレンズホルダと、レンズホルダを支持する弾性体と
よりなる光ヘッド装置において、対物レンズが取付けら
れるレンズホルダ中央部からフォーカスコイルが取付け
られるレンズホルダ端部にわたって延在して設けられ、
レンズホルダを補強するアーム部を弾性体と一体に設
け、弾性体とレンズホルダとの間に粘弾性体を設けるこ
とにより達成される。
【0013】なお上記粘弾性体は、薄いシート状のゴム
または樹脂等で形成しても良いし、あるいは弾性体とレ
ンズホルダを結合するための接着剤に粘弾性を有するも
のを用い、この接着層に粘弾性体としての役割を果たさ
せても良い。
【0014】さらに第2の目的は、光ビームを集光して
光記録媒体に照射する対物レンズと、対物レンズを駆動
するフォーカスコイルと、フォーカスコイルおよび対物
レンズを保持するレンズホルダと、レンズホルダを支持
する弾性体と、弾性体の固定端が固定され光記録媒体の
情報トラックを横断する方向に移動自在に構成されたキ
ャリッジと、キャリッジを駆動するリニアモータコイル
と、フォーカスコイルおよびリニアモータコイルに対し
て鎖交磁束を発生させる磁気回路とよりなる光ヘッド装
置において、前記フォーカスコイルを平板状のコイルで
構成することによって、達成される。
【0015】
【作用】対物レンズおよびフォーカスコイルはレンズホ
ルダに保持される。対物レンズおよびフォーカスコイル
を保持したレンズホルダは、対物レンズの光軸方向に移
動自在なように、弾性体(板バネ)により支持される。
そして、外部からフォーカスコイルに電流を供給するこ
とにより、レンズホルダは対物レンズの光軸方向に駆動
され、フォーカス制御がなされる。ここで弾性体(板バ
ネ)には、対物レンズが設けられたレンズホルダの中央
部から、フォーカスコイルが設けられた端部にわたっ
て、アーム部が一体に備えられており、このアーム部は
プラスチック材料からなるレンズホルダを補強する作用
を有する。
【0016】このようにアーム部を設けることによりレ
ンズホルダの剛性を高めることができ、対物レンズおよ
びフォーカスコイルを保持したレンズホルダを駆動する
際の副共振(高次共振)の周波数を上昇させることがで
きるため、安定なフォーカス制御が可能となる。
【0017】また、弾性体とレンズホルダとの間にゴ
ム,樹脂等の粘弾性体を設けることにより、レンズホル
ダが副共振で変形した場合にも粘弾性体によるダンピン
グ力を作用させることができるため、対物レンズおよび
フォーカスコイルを保持したレンズホルダを駆動した際
の副共振(高次共振)のピーク量を抑圧でき、安定なフ
ォーカス制御が可能となる。
【0018】さらに、フォーカスコイルを平板状のコイ
ルで構成しているため、従来のようにコイル製作時にL
字状に巻線/成形する必要がなく、低コスト化が可能と
なる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0020】図1は、本発明による光ヘッド装置の第1
の実施例の構成を示す斜視図であり、一部を破断して示
す。図2は、同実施例における対物レンズ駆動部の縦断
面図である。
【0021】図1において、1は固定光学系であり、半
導体レーザ、コリメータレンズ、ビームスピリッタ、光
検出器等の光学部品とトラッキング駆動装置から構成さ
れており、光記録情報装置のベース(不図示)に固定さ
れている。
【0022】11はキャリッジであり、少なくとも6個
のボールベアリング12が圧入等により取付けられてお
り、ボールベアリング12がガイド軸13上を転動する
ことにより、矢印R方向に移動自在なように構成されて
いる。このキャリッジ11は、リニアモータコイル14
および磁気回路15から構成されるリニアモータによ
り、矢印R方向に駆動される。磁気回路15は、マグネ
ット16,センタヨーク17,サイドヨーク18より構
成され、光記録情報装置のベース(不図示)に固定され
ている。一方、リニアモータコイル14は、一辺が磁気
回路15の磁気ギャップ15a中に位置するようにキャ
リッジ11に取付けられている。
【0023】20は立上げミラーであり、固定光学系1
から出射された光ビーム2の進行方向を対物レンズ21
の方向に変換するためのものであり、キャリッジ11上
に固定された保持部材22に取付けられている。対物レ
ンズ21は、固定光学系1から出射され立上げミラー2
0により反射された光ビーム2を、図2に示すように情
報記憶媒体3に集光照射するためのものであり、レンズ
ホルダ23の中央部に設けられた凸部23aに取付けら
れている。
【0024】またレンズホルダ23の両端部には、対物
レンズ21およびレンズホルダ23を図中の矢印F方向
に駆動するための4個のフォーカスコイル24が設けら
れている。このフォーカスコイル24は平板状の形状を
有するものであり、図2に示すように各々の略半分が磁
気回路15の磁気ギャップ15a中に位置するように設
けられている。ここで磁気回路15は、リニアモータコ
イル14およびフォーカスコイル24の両者のために兼
用して用いられる。
【0025】25はレンズホルダ23の上下に各一枚ず
つ設けられた板バネであり、各々の一端側が接着等によ
りレンズホルダ23に取付けられており、他端側が保持
部材22にネジ止めされている。この板バネ25によ
り、対物レンズ21,レンズホルダ23,フォーカスコ
イル24は、矢印F方向に変位自在なように、保持部材
22およびキャリッジ11に対して支持されている。以
降、対物レンズ21,レンズホルダ23,フォーカスコ
イル24,板バネ25を、対物レンズ駆動部27と称す
る。
【0026】板バネ25は具体的には図3に示すような
形状を有している。穴部25aは、レンズホルダ23と
板バネ25の組付け時に使用され、レンズホルダ23中
央部の上端および下端に設けられた凸部23a,23b
が挿入される。2個の穴部25bは、板バネ25を保持
部材22にネジ止めする際に用いられる。中央の穴部2
5cは、図1示したF方向のバネ定数を小さくし、柔軟
性を持たせるためのものである。この穴部25cは、板
バネ25の板厚が薄く充分に柔軟な場合は設けなくとも
良い。26は、詳しくは後述するが、レンズホルダ23
を補強するためのアーム部であり、図示のように穴部2
5aの周囲4箇所に板バネ25と一体に設けられてい
る。
【0027】次に、本実施例の動作について、引き続き
図1および図2を用いて説明する。
【0028】固定光学系1においては、情報記憶媒体の
再生信号とともにフォーカス誤差信号、トラッキング誤
差信号が検出される。フォーカス誤差信号に応じてフォ
ーカスコイル24に電流を供給すると、フォーカスコイ
ル24には磁気回路15の磁束との電磁作用によりF方
向の駆動力が発生し、対物レンズ21が情報記憶媒体3
の面振れに対して追従するようにフォーカス制御がなさ
れる。またトラッキング誤差信号に応じて、固定光学系
1に設けられたトラッキング駆動装置(ガルバノミラー
等)により光ビーム2を偏向することにより、光ビーム
が情報記憶媒体3の情報トラックに対して追従するよう
にトラッキング制御がなされる。さらに、リニアモータ
コイル14に電流を供給することにより、リニアモータ
コイル14には磁気回路15の磁束との電磁作用により
R方向の駆動力が発生し、これに伴いキャリッジ11は
R方向に移動され、アクセス制御がなされる。
【0029】ここで、上記のフォーカス制御が安定に行
なわれるには、対物レンズ駆動部27を駆動した際に発
生する副共振(高次共振)の周波数が高いことが必要で
ある。図4は、対物レンズ駆動部27を駆動した際の副
共振の振動モードをモデル的に説明する説明図である。
実線は対物レンズ駆動部27をモデル化した原形図を示
しており、破線は副共振の振動モードを示している。図
よりこの副共振は、レンズホルダ23が中央部と両端部
が逆相で振動する曲げモードであることがわかる。そし
て、この副共振の周波数を向上させるには、レンズホル
ダ23が曲がりにくくするような方策(高剛性化)が必
要であることがわかる。
【0030】レンズホルダ23には、駆動感度を向上さ
せるため他の材料に比較して軽量なプラスチック材料が
用いられる。しかしその剛性は鉄,銅などの金属材料と
比較すると低く、縦弾性係数(ヤング率)で表すと、
鉄,銅などの1/10〜1/100に過ぎない。
【0031】そこで本実施例においては、板バネ25に
はステンレス、燐青銅、ベリリウム銅などの金属材料が
用いられることに着目して、板バネ25にアーム部26
を設け、レンズホルダ23に接着している。このアーム
部26によりレンズホルダ23を補強することができ、
高剛性化を図ることができる。
【0032】図5は、対物レンズ駆動部27を駆動した
際の周波数応答を示す特性図である。図中において、破
線は板バネ25にアーム部26を設けない場合の特性で
あり、実線は本実施例のようにアーム部26を設けた場
合の特性を示す。アーム部26を設けない場合、副共振
はPで示すように10kHz以下の周波数に発生してい
る。これに対しアーム部26を設けることにより、副共
振周波数はPからQに上昇し、10kHz以上の周波数
を示している。
【0033】以上説明したように本実施例によれば、板
バネ25にアーム部26を設けるといった極めて簡単な
方法で、対物レンズ駆動部27の副共振周波数を高める
ことができ、より安定なフォーカス制御を実現できる。
またフォーカスコイル24に平板状の形状を有するもの
を用いているため、従来のようにコイル製作時にL字状
に巻線/成形する必要がないため、低コスト化が図れ
る。
【0034】なお本実施例においては、一例として磁気
回路15がリニアモータコイル14およびフォーカスコ
イル24の両者のために兼用して用いられる光ヘッド装
置について説明したが、本発明はこのようような磁気回
路の構成を有するものに限らず、リニアモータコイル1
4およびフォーカスコイル24に対してそれぞれ独立し
た磁気回路を備えた光ヘッド装置にも適用できることは
言うまでもない。
【0035】次に、本発明による第2の実施例について
説明する。図6は、本発明による第2の実施例の要部
(対物レンズ駆動部)の縦断面図である。本実施例が、
上述の第1の実施例と異なる点は、レンズホルダ23と
板バネ25との間に粘弾性体30を介在させている点に
あり、他部は同一であるため説明は省略する。
【0036】粘弾性体30は、ゴム、樹脂等の材質から
なるシート状のものであり、レンズホルダ23の上面お
よび下面に接着等により設けられている。そして、この
粘弾性体30の上に図3で示したような板バネ25が接
着等により設けられている。このように、粘弾性体30
をレンズホルダ23と板バネ25との間に介在させるこ
とにより、レンズホルダ23にダンピング力を作用させ
ることができ、結果としてレンズホルダ23の振動を抑
圧することができる。
【0037】図7は、粘弾性体30の作用についてモデ
ル的に説明する説明図である。図においては、粘弾性体
30の変形状態は誇張して示してある。図に示すように
レンズホルダ23は、図4と同様な形態で変形しながら
振動する。この時、粘弾性体30のレンズホルダ23側
の面は、レンズホルダ23に沿って変形する。しかし、
粘弾性体30の板バネ25側の面は、板バネ25により
変形を拘束されるため、ほとんど変形しない。したがっ
て粘弾性体30はレンズホルダ23側の面と板バネ25
側の面とで変形量が異なるため、粘弾性体30の内部で
エネルギが消費されることになる。このエネルギ消費が
ダンピング力として作用し、レンズホルダ23の振動を
抑圧できるわけである。
【0038】図8は、本実施例において対物レンズ駆動
部27を駆動した際の周波数応答を示す特性図である。
図中において、破線は板バネ25にアーム部26および
粘弾性体30を設けない場合の特性であり、図5の破線
の特性と同一である。実線はアーム部26および粘弾性
体30を設けた場合の特性を示す。板バネ25にアーム
部26および粘弾性体30を設けることにより、副共振
は図中のPからRのように変化し、周波数はほとんど変
化しないが、ゲインの持上がり量(ピーク量)は著しく
低減され、実用上問題のないレベルに抑圧されているの
がわかる。
【0039】以上説明したように本実施例によれば、板
バネ25にアーム部26および粘弾性体30を設けると
いった極めて簡単な方法で、対物レンズ駆動部27の副
共振のゲインの持上がり量(ピーク量)を抑圧すること
ができ、より安定なフォーカス制御を実現できる。
【0040】上記実施例においては、粘弾性体30はゴ
ム、樹脂等の材質からなるシート状のものとしたが、以
下のように構成してもよい。すなわち、板バネ25を粘
弾性を有するゴム系接着剤でレンズホルダ23に接着す
ることで、この接着剤の層に粘弾性体30の役割を果た
させてもよい。
【0041】なお以上の第1及び第2の実施例において
は、板バネ25は図3に示すように穴部25aの周囲4
箇所にアーム部26を設けた構成としたが、本発明では
これに限らず図9に示すものでもよい。
【0042】図9は、板バネ25の他例を示す図であ
る。(a)は図3のアーム部26どうしを接続すること
により中空矩形状のアーム部31とした例であり、接続
した結果、穴部31aが設けられた形となっている。
(b)は(a)の穴部31aを埋め矩形状のアーム部3
2とした例である。(c)は台形状のアーム部33を設
けた例である。このように板バネ25は、レンズホルダ
23を補強できるようなアーム部を設けたものであれ
ば、他の形状であってもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、対
物レンズを支持する板バネにアーム部を設けるといった
極めて簡単な方法で、対物レンズ駆動部の副共振周波数
を高めることができ、より安定なフォーカス制御を実現
できる。
【0044】また、板バネにアーム部を設けると共に、
板バネとレンズホルダとの間に粘弾性体を設けるといっ
た極めて簡単な方法で、対物レンズ駆動部の副共振のゲ
インの持上がり量を抑圧することができ、より安定なフ
ォーカス制御を実現できる。
【0045】さらに、フォーカスコイルに平板状の形状
を有するものを用いているため、従来のようにコイル製
作時にL字状に巻線/成形する必要がないため、低コス
ト化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ヘッド装置の第1の実施例の構
成を示す斜視図である。
【図2】第1の実施例における対物レンズ駆動部の縦断
面図である。
【図3】本発明による板バネの一例を示す構成図であ
る。
【図4】第1の実施例における対物レンズ駆動部の副共
振の振動モードをモデル的に説明する説明図である。
【図5】第1の実施例における対物レンズ駆動部の周波
数応答を示す特性図である。
【図6】本発明による光ヘッド装置の第2の実施例にお
ける対物レンズ駆動部の縦断面図である。
【図7】第2の実施例に用いられる粘弾性体の作用につ
いてモデル的に説明する説明図である。
【図8】第2の実施例における対物レンズ駆動部の周波
数応答を示す特性図である。
【図9】本発明による板バネの他例を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
11…キャリッジ、15…磁気回路、21…対物レン
ズ、23…レンズホルダ、24…フォーカスコイル、2
5…板バネ、26…アーム部、27…対物レンズ駆動
部、30…粘弾性体、31,32,33…アーム部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ビームを集光して光記録媒体に照射する
    対物レンズと、該対物レンズを駆動するフォーカスコイ
    ルと、該フォーカスコイルおよび前記対物レンズを保持
    するレンズホルダと、該レンズホルダを支持する弾性体
    とよりなる光ヘッド装置において、 前記対物レンズが取付けられる前記レンズホルダの中央
    部から前記フォーカスコイルが取付けられる前記レンズ
    ホルダの端部にわたって延在して設けられ、前記レンズ
    ホルダを補強するアーム部を、前記弾性体と一体に設け
    たことを特徴とする光ヘッド装置。
  2. 【請求項2】光ビームを集光して光記録媒体に照射する
    対物レンズと、該対物レンズを駆動するフォーカスコイ
    ルと、該フォーカスコイルおよび前記対物レンズを保持
    するレンズホルダと、該レンズホルダを支持する弾性体
    とよりなる光ヘッド装置において、 前記対物レンズが取付けられる前記レンズホルダの中央
    部から前記フォーカスコイルが取付けられる前記レンズ
    ホルダの端部にわたって延在して設けられ、前記レンズ
    ホルダを補強するアーム部を前記弾性体と一体に設け、
    前記弾性体と前記レンズホルダとの間に粘弾性体を設け
    たことを特徴とする光ヘッド装置。
  3. 【請求項3】前記粘弾性体は、薄いシート状のゴムまた
    は樹脂等よりなることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の光ヘッド装置。
  4. 【請求項4】前記粘弾性体は、前記弾性体と前記レンズ
    ホルダを結合する接着剤で形成されることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の光ヘッド装置。
  5. 【請求項5】光ビームを集光して光記録媒体に照射する
    対物レンズと、該対物レンズを駆動するフォーカスコイ
    ルと、該フォーカスコイルおよび前記対物レンズを保持
    するレンズホルダと、該レンズホルダを支持する弾性体
    と、該弾性体の固定端が固定され前記光記録媒体の情報
    トラックを横断する方向に移動自在に構成されたキャリ
    ッジと、該キャリッジを駆動するリニアモータコイル
    と、前記フォーカスコイルおよび前記リニアモータコイ
    ルに対して鎖交磁束を発生させる磁気回路と、よりなる
    光ヘッド装置において、前記フォーカスコイルは平板状
    のコイルで構成されることを特徴とする光ヘッド装置。
JP1226193A 1993-01-28 1993-01-28 光ヘッド装置 Pending JPH06223396A (ja)

Priority Applications (1)

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JP1226193A JPH06223396A (ja) 1993-01-28 1993-01-28 光ヘッド装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112018987A (zh) * 2019-05-30 2020-12-01 日本电产三协株式会社 弹簧部件、致动器以及透镜驱动装置

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