JPH06222820A - 数値制御装置における可動許容領域チェック方法 - Google Patents

数値制御装置における可動許容領域チェック方法

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JPH06222820A
JPH06222820A JP2841993A JP2841993A JPH06222820A JP H06222820 A JPH06222820 A JP H06222820A JP 2841993 A JP2841993 A JP 2841993A JP 2841993 A JP2841993 A JP 2841993A JP H06222820 A JPH06222820 A JP H06222820A
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JP2841993A
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Toshiaki Otsuki
俊明 大槻
Haruhiko Kozai
治彦 香西
Ryoji Eguchi
亮二 江口
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Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワーク座標系の選択状況に関わらず、その時
点で選択されている座標系の値で工具の可動許容領域を
簡単に設定することのできる可動許容領域チェック方法
を提供すること。 【構成】 可動許容領域を設定する指令コードG22.
1と共に侵入禁止領域のパラメータ値が設定された場合
には選択されている座標系に対応する記憶部にパラメー
タ値を記憶し(S6,S7)、かつ、このパラメータ値
によって工具が侵入禁止領域内にあるか否かを判別する
一方(T2〜T4)、指令コードG22.1のみが指令
された場合には選択されている座標系に対応して記憶部
に記憶されているパラメータ値を読み出し(S7)、該
パラメータ値によって工具が侵入禁止領域内にあるか否
かを判別する(T2〜T4)。ワーク座標系の値で直接
パラメータ値を設定することにより機械座標系への変換
処理を不要とし、プログラム作成等の作業性を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、数値制御装置における
可動許容領域チェック方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械に固有の機械座標系を基準とし
て数値制御装置に設定されたストーアードストロークリ
ミットの禁止領域に工具が入ろうとした場合にアラーム
信号を出力して工具の移動を減速停止させるようにした
数値制御装置における可動許容領域チェック方法が既に
公知である。また、ワーク座標系を選択するための指令
コードとしては、G54〜G59の各コード、および、
ワーク座標系を追加設定するためのG54.1Pnコー
ド(n=1〜48の範囲で使用可能)が公知であり、数
値制御装置に対しては全体として54種のワーク座標系
を設定することができる。通常の加工制御においては、
数値制御装置からの原点復帰指令により機械座標系原点
への工具の復帰を行った後、前記のコードG54〜G5
9またはG54.1Pnで機械座標系原点を基準とする
ワーク原点オフセット量を選択することにより、各コー
ドに対応して予め数値制御装置に設定されていたワーク
座標系を呼び出し、加工プログラム上では、これらのワ
ーク座標系上の所望位置に工具を移動させることができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】実際に工具を移動させ
て加工を行う場合には、ワークの形状等により工具経路
とワークとの間で干渉が生じる恐れがあり、これを防止
することが望まれる。工具経路とワークとの干渉を防止
すること自体は、前記従来技術により干渉の恐れのある
領域をストーアードストロークリミットの禁止領域とし
て予め数値制御装置に設定しておくことにより実現され
得るが、ワーク座標系を設定して加工プロラムを作成し
ているような場合には、ワーク座標系上で確認された干
渉の恐れのある領域を機械座標系の値に変換してからス
トーアードストロークリミットとして数値制御装置に設
定する必要が生じ、データの変換が面倒になる欠点があ
る。また、多数のワーク座標系を設定してプログラム作
業を行っているような場合やG92コードで新たな座標
系を決めたような場合には、選択されているワーク座標
系とワーク原点オフセット量との相関関係等をオペレー
タが勘違いすることもあり、ストーアードストロークリ
ミットを設定する際に誤った変換操作が行われる危険も
ある。
【0004】そこで、本発明の目的は、これら従来技術
の欠点を解消し、ワーク座標系の選択状況に関わらず、
その時点で選択されている座標系の値で工具の可動許容
領域を簡単にチェックすることのできる数値制御装置に
おける可動許容領域チェック方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による可動許容領
域チェック方法は、ワーク座標系に対応して工具の可動
許容領域を設定すると共に、工作機械の駆動制御時に前
記ワーク座標系上における工具位置が前記可動許容領域
内か否かを判別し、該領域を出る場合はアラーム信号を
出力する構成により前記目的を達成した。また、可動許
容領域を設定する指令コードを設け、該指令コードと共
に設定されたパラメータ値により可動許容領域の設定お
よび再設定を行う構成により、加工プログラムの進捗状
況等に応じて可動許容領域を任意に設定変更できるよう
にした。更に、設定されたワーク座標系毎に可動許容領
域を決めるパラメータ値を記憶する記憶部を設け、可動
許容領域を設定する指令コードと共に可動許容領域のパ
ラメータ値が設定されると、選択されている座標系に対
応する前記記憶部に該パラメータ値を記憶し、かつ、該
パラメータ値によって工具の可動許容領域を判別し、一
方、前記指令コードのみが指令されると、選択されてい
る座標系に対応して前記記憶部に記憶されているパラメ
ータ値によって工具の可動許容領域を判別する構成によ
り、ワーク座標系の選択状況および加工プログラムの進
捗状況等に応じた可動許容領域の設定および可動許容領
域の判別を行えるようにした。
【0006】
【作用】可動許容領域を設定する指令コードと共に可動
許容領域のパラメータ値が設定されると、数値制御装置
は、選択されている座標系に対応する記憶部に該パラメ
ータ値を記憶すると共に、該パラメータ値によって工具
の可動許容領域を判別し、工具位置が可動許容領域を出
るような場合にアラーム信号を出力する。また、指令コ
ードのみが指令されると、数値制御装置は、選択されて
いる座標系に対応して記憶部に記憶されているパラメー
タ値によって工具の可動許容領域を判別し、工具位置が
可動許容領域を出るような場合にアラーム信号を出力す
る。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の方法を実施する一実施例の数値制
御装置10および該数値制御装置10により駆動制御さ
れる工作機械の要部を概略で示すブロック図である。
【0008】プロセッサ11は数値制御装置10を全体
的に制御するプロセッサであり、バス21を介して、R
OM12に格納されたシステムプログラムを読み出し、
このシステムプログラムに従って、数値制御装置10を
全体的に制御する。RAM13には一時的な計算データ
や表示データ、および、CRT/MDIユニット70を
介してオペレータが入力した各種データ等が格納され
る。CMOSメモリ14は図示しないバッテリでバック
アップされ、数値制御装置10の電源がオフにされても
記憶状態が保持される不揮発性メモリとして構成され、
インターフェイス15を介して読み込まれたNC加工プ
ログラムやCRT/MDIユニット70を介して入力さ
れたNC加工プログラム、および、工作機械の駆動制御
に必要とされるパラメータの値等が記憶されるようにな
っている。また、ROM12には、NC加工プログラム
の作成および編集等のために必要とされるデータ入力モ
ードの処理や自動運転のための再生モードの処理等を実
施するための各種のシステムプログラムが予め書き込ま
れている。
【0009】インターフェイス15は数値制御装置10
に接続可能な外部機器のためのインターフェイスであ
り、紙テープリーダや紙テープパンチャーおよび外部記
憶装置等の外部機器72が接続される。紙テープリーダ
や外部記憶装置からはNC加工プログラム等が読み込ま
れ、また、数値制御装置10内で編集されたNC加工プ
ログラムを紙テープパンチャーや外部記憶装置に出力す
ることができる。
【0010】PMC(プログラマブル・マシン・コント
ローラ)16は、数値制御装置10に内蔵されたシーケ
ンスプログラムで工作機械側の補助装置、例えば、工具
交換用のロボットハンド等といったアクチュエータを制
御する。即ち、NC加工プログラムで指令されたM機
能,S機能およびT機能に従って、これらシーケンスプ
ログラムで補助装置側で必要な信号に変換し、入出力ユ
ニット17から補助装置側に出力する。この出力信号に
より各種アクチュエータ等の補助装置が作動する。ま
た、工作機械本体や補助装置側のリミットスイッチおよ
び工作機械に配備された操作盤の各種スイッチ等の信号
を受け、必要な処理をして、プロセッサ11に渡す。
【0011】工作機械各軸の現在位置,アラーム,画像
データ等の画像信号はCRT/MDIユニット70に送
られ、そのグラフィックディスプレイに表示される。C
RT/MDIユニット70はグラフィックディスプレイ
やキーボードおよび各種のソフトキー等を備えた手動デ
ータ入力装置であり、インータフェイス18はCRT/
MDIユニット70のキーボードからのデータを受けて
プロセッサ11に渡す。また、ROM12に格納された
自動プログラミングのためのシステムプログラムを起動
してCRT/MDIユニット70のグラフィックディス
プレイに対話画面を表示させ、製品形状等に関する簡単
なデータを入力することにより、対話形式でNC加工プ
ログムを作成する、いわゆる、自動プログラミング作業
を行うことも可能である。インターフェイス19は手動
パルス発生器71に接続され、手動パルス発生器71か
らのパルスを受ける。手動パルス発生器71は工作機械
本体の操作盤に実装され、手動操作に基く分配パルスに
よる各軸制御で工作機械の可動部を精密に位置決めする
ために使用される。
【0012】軸制御回路30〜32はプロセッサ11か
らの各軸の移動指令を受けて、各軸の指令をサーボアン
プ40〜42に出力する。サーボアンプ40〜42はこ
の指令を受けて、テーブルの各軸を移動させるサーボモ
ータ50〜52を駆動する。各軸のサーボモータ50〜
52には位置検出用のパルスコーダが内蔵されており、
このパルスコーダからの位置信号がパルス列としてフィ
ードバックされる。場合によっては、位置検出器とし
て、リニアスケールが使用される。また、このパルス列
をF/V(周波数/速度)変換することにより、速度信
号を生成することができる。図1ではこれらの位置信号
のフィードバックおよび速度フィードバックの説明は省
略している。
【0013】スピンドル制御回路60は工作機械への主
軸回転指令を受け、スピンドルアンプ61にスピンドル
速度信号を出力する。スピンドルアンプ61はこのスピ
ンドル速度信号を受けて、工作機械の主軸モータ62を
指令された回転速度で回転させる。主軸モータ62には
歯車あるいはベルト等でポジションコーダ63が結合さ
れ、ポジションコーダ63が主軸の回転に同期して帰還
パルスを出力し、その帰還パルスはインターフェイス2
0を経由してプロセッサ11によって読み取られる。ま
た、NC加工プログラム等で指定された所定位置に主軸
の回転位置を位置決めするような場合においては、ポジ
ションコーダ63からの1回転信号を検出してプロセッ
サ11の処理で主軸の位置制御、即ち、C軸制御を行う
ことにより、該主軸を所定の位置決め位置に停止保持で
きるようになっている。
【0014】本実施例におけるパラメータ記憶部はCM
OSメモリ14によって構成され、該CMOSメモリ1
4には、数値制御装置10に設定されるワーク座標系毎
の可動許容領域を記憶するためのパラメータ記憶領域、
例えば、G54〜G59で定義されるワーク座標系1〜
ワーク座標系6およびG54.1P1〜G54.1P4
8で定義される追加ワーク座標系1〜追加ワーク座標系
48の各々に対応するパラメータ記憶領域が予め割り付
けられているか、もしくは、ワーク座標系が新たに設定
される毎にこれに対応するパラメータ記憶領域が追加設
定されるようになっている。また、ワーク座標系の設定
操作自体に関しては、従来の数値制御装置と同様、CR
T/MDIユニット70の操作によりワーク座標系1〜
ワーク座標系6等を初めとする各ワーク座標系のワーク
原点オフセット量をデータ設定する方式、および、加工
プログラム中のG10コードにより各ワーク座標系に対
して各軸のワーク原点オフセット量を指定する方式等が
用いられる。CRT/MDIユニット70の操作による
ワーク座標系のデータ設定と共に可動許容領域を設定す
ることも可能であり、この場合、CRT/MDIユニッ
ト70より入力された可動許容領域の値はこのワーク座
標系に対応するCMOSメモリ14のパラメータ記憶領
域に自動的に格納される。
【0015】なお、実施例では工具の侵入を禁止する侵
入禁止領域、即ち、可動許容範囲の背反要素を設定する
ことにより、実質上の可動許容範囲を設定するようにな
っており、パラメータ記憶領域に記憶されるのは侵入禁
止領域の値である。侵入禁止領域は、ワーク座標系を構
成する直交3軸の値で示される2点(x,y,z)と
(i,j,k)とを結ぶ線分を対角線として有し、各軸
に対して平行な辺によって形成される直方体によって規
定され、これらx,y,z,i,j,kの値を入力する
ことにより設定される。
【0016】図2は数値制御装置10によるプログラム
実行モードでプロセッサ11がROM12の制御プログ
ラムに基づいて実施する自動運転処理の概略を示すフロ
ーチャート、図3は数値制御装置10に電源が投入され
ている間にプロセッサ11が所定周期毎に繰り返し実行
する領域チェック処理の概略を示すフローチャートであ
り、以下、これらのフローチャートを参照して本実施例
の可動許容領域チェック方法について説明する。
【0017】まず、プログラム実行モードにおける自動
運転処理を開始したプロセッサ11は、実行対象となっ
ている加工プログラムから1ブロックのステートメント
を読み込み(ステップS1)、このステートメントがプ
ログラムエンドを示すものであるか否かを判別するが
(ステップS2)、プログラムエンドを示すものでなけ
れば、更に、領域チェック非実行指令G23.1である
か否かを判別する(ステップS3)。そして、G23.
1指令でもなければ、更に、可動許容領域設定指令G2
2.1であるか否かを判別し(ステップS4)、G2
2.1指令でなければ、従来と同様に、今回読み込んだ
ステートメントに基づいて1ブロック分の処理を実行す
る(ステップS9)。
【0018】従って、今回読み込んだステートメントが
G54〜G59やG54.1P1〜G54.1P48の
ようにワーク座標系の選択に関するステートメントであ
れば、予めCMOSメモリ14内に設定記憶されている
ワーク座標系および追加ワーク座標系のうち今回のステ
ートメントで選択されたワーク座標系がステップS9の
処理により自動的に選択される。工具移動のための指
令,M機能,S機能およびT機能等に関する指令が読み
込まれた場合の処理も従来と全く同様であるが、G92
指令によりワーク座標系の新規設定が行われた場合の処
理に関しては従来と多少異なり、G92指令によって生
じるワーク座標系の移動量はステップS9の処理により
従来と同様にして全てのワーク原点オフセット量に加算
されると共に、本実施例においては更に全てのパラメー
タ記憶領域の値にも加算される。
【0019】以下、プロセッサ11は、プログラムエン
ドを示すステートメントや領域チェック非実行指令G2
3.1もしくは可動許容領域設定指令G22.1が読み
込まれるまでの間、前記と同様にして、ステートメント
の読み込みに関するステップS1の処理およびステップ
S2〜ステップS4の判別処理と、各ステートメントの
実行に関するステップS9の処理を従来と同様にして繰
り返し実行することとなる。
【0020】この間にも図3に示される領域チェック処
理は所定周期毎に繰り返し実行されるが、領域チェック
実行フラグFの初期値は0であるから、所定周期毎の領
域チェック処理においてはステップT1の判別処理が繰
り返し実行されるのみであって、ステップT2以降の処
理、即ち、領域チェックに関する実質的な処理は非実行
とされている。
【0021】自動運転処理におけるステップS1〜ステ
ップS4およびステップS9の処理を繰り返し実行する
間に加工プログラムから可動許容領域設定指令G22.
1が読み込まれたことがステップS4の判別処理で検出
されると、プロセッサ11は、該1ブロック分のステー
トメントによって可動許容領域を設定するためのパラメ
ータ値が入力されているか否かを判別することとなる
(ステップS5)。
【0022】可動許容領域設定指令G22.1は、領域
チェックの実行のみを指令する指令、および、可動許容
領域の設定と領域チェックの実行を同時に指令する指令
を兼ねるものであり、該ステートメントが可動許容領域
設定指令“G22.1”のみで与えられた場合には領域
チェック実行のための指令として取り扱われ、また、可
動許容領域を設定するためのパラメータ値と共に“G2
2.1 X”の形で与えられた
場合には可動許容領域の設定と領域チェックの実行のた
めの指令として取り扱われる(下線部にはパラメータ値
として任意の値が書き込まれている)。
【0023】そこで、今回の処理で読み込まれた可動許
容領域設定指令G22.1にパラメータ値が設定されて
いる場合、即ち、ステップS5の判別結果が真となった
場合には、プロセッサ11は、該1ブロックのステート
メントで与えられた各パラメータ値を現時点で選択され
ているワーク座標系に対応するCMOSメモリ14のパ
ラメータ記憶領域に書き込むと共に(ステップS6)、
該ワーク座標系に対応するCMOSメモリ14のパラメ
ータ記憶領域に書き込まれている各パラメータ値を読み
込んでRAM13のパラメータ一時記憶レジスタに記憶
し(ステップS7)、領域チェック実行フラグFに1を
設定する(ステップS8)。例えば、実行対象となって
いる加工プログラムにおいて既に読み込みおよび実行が
完了したワーク座標系の選択に関するステートメントの
うち、直前のステートメントでG54でワーク座標系1
が指定されていたとすれば、今回読み込まれたパラメー
タ値の各々がワーク座標系1に対応するCMOSメモリ
14のパラメータ記憶領域に書き込まれることとなる。
【0024】また、今回の処理で読み込まれた可動許容
領域設定指令G22.1にパラメータ値が設定されてい
ない場合、即ち、ステップS5の判別結果が偽となった
場合には、プロセッサ11はステップS6の処理を非実
行とし、現時点で選択されているワーク座標系に対応す
るCMOSメモリ14のパラメータ記憶領域に書き込ま
れている各パラメータ値を読み込んでRAM13のパラ
メータ一時記憶レジスタに記憶し(ステップS7)、領
域チェック実行フラグFに1を設定する(ステップS
8)。従って、前述の例のように現時点でワーク座標系
1が選択されていたとすれば、CRT/MDIユニット
70の操作による初期設定の段階でワーク座標系1に対
応してCMOSメモリ14のパラメータ記憶領域に設定
されていたパラメータ値、もしくは、既に実行されたス
テップS6の処理でワーク座標系1に対応して新たに書
き込まれたパラメータ値がCMOSメモリ14のパラメ
ータ記憶領域から読み込まれてRAM13のパラメータ
一時記憶レジスタに記憶されることとなる。
【0025】可動許容領域設定指令G22.1が読み込
まれて領域チェック実行フラグFに1が設定された場合
には、図3の領域チェック処理におけるステップT1の
判別結果が真となり、領域チェックに関する実質的な処
理、即ち、ステップT2以降の処理が開始されることと
なる。
【0026】そこで、プロセッサ11は、領域チェック
処理において、まず、現時点で選択されているワーク座
標系上における工具現在位置を各軸サーボモータの現在
位置記憶レジスタから求めると共に、パルス分配処理の
実行対象となっている移動指令で与えられている工具終
点位置を求め(ステップT2)、工具現在位置もしくは
移動指令で与えられている工具終点位置がRAM13の
パラメータ一時記憶レジスタに格納されたパラメータ値
x,y,z,i,j,kによって示される侵入禁止領域
内にあるか否かを確認し(ステップT3)、ステップT
4の判別処理を実行する。そして、ワーク座標系上にお
ける工具現在位置もしくは移動指令で与えられている工
具終点位置がRAM13のパラメータ一時記憶レジスタ
に格納されたパラメータ値x,y,z,i,j,kによ
って示される侵入禁止領域内にある場合、即ち、現時点
で選択されているワーク座標系に対して設定されている
可動許容領域から工具が出る場合には、アラームフラグ
をセットしてCRT/MDIユニット70のディスプレ
イ画面にアラームメッセージを表示する一方(ステップ
T5)、可動許容領域から工具が出ない場合には、ステ
ップT5の処理を非実行として、この周期における領域
チェック処理を終了する。
【0027】アラームフラグがセットされた場合、プロ
セッサ11は軸補間周期の処理で各軸のサーボモータに
対するパルス分配処理の実行を直ちに停止し、工具の送
りを停止させる。従って、移動指令で与えられている工
具位置の終点がRAM13のパラメータ一時記憶レジス
タに格納されたパラメータ値x,y,z,i,j,kに
よって示される侵入禁止領域内にある場合には該移動指
令に対応するパルス分配開始直後の段階で工具の移動が
停止され、工具は侵入禁止領域との間にほぼ前記動指令
に対応する分の間隙を残して停止する。また、該移動指
令によって与えられる工具移動経路が侵入禁止領域と干
渉し、かつ、その終点位置が侵入禁止領域外に位置する
場合には、工具現在位置が侵入禁止領域に入った直後の
段階で工具の送りが停止されることとなる。なお、この
停止方式自体はストーアードストロークリミットによる
従来の可動許容領域チェック方法と同様である。
【0028】一方、現時点で選択されているワーク座標
系に対して設定されている可動許容領域から工具が出る
ことがなくアラームフラグがセットされなければ、プロ
セッサ11は、領域チェック処理におけるステップT1
〜T4の処理のみを所定周期毎に前記と同様にして繰り
返し実行し、工具の移動を許容する。
【0029】また、このような処理を繰り返し実行する
間に自動運転処理におけるステップS3の判別処理で領
域チェック非実行指令G23.1が検出されると、プロ
セッサ11は、領域チェック実行フラグFをリセットし
(ステップS10)、領域チェック処理におけるステッ
プT2以降の処理を非実行として、工具が侵入禁止領域
に入るか否かに関わりなく工具の移動を許容する。
【0030】そして、最終的に、ステップS2の判別処
理でプログラムエンドを示すステートメントが検出され
ると、プロセッサ11は実行対象として選択されている
加工プログラムに関する全ての処理を終え、自動運転処
理を終了する。
【0031】以上に説明したように、可動許容領域設定
指令“G22.1”に基づいてCMOSメモリ14のパ
ラメータ記憶領域からRAM13のパラメータ一時記憶
レジスタに読み込まれるパラメータ値は常に現時点で選
択されているワーク座標系に対応するものとなるので
(ステップS7参照)、各ワーク座標系に対応するパラ
メータの値を一旦CMOSメモリ14に設定記憶してし
まった後は、領域チェック処理に必要とされるパラメー
タの値を一々ステートメント内に明示する必要はなく、
領域チェックの実行のみを指令する指令としての可動許
容領域設定指令“G22.1”および領域チェック非実
行指令“G23.1”を加工プログラム上の任意位置に
設定しておくだけで、既に設定されているパラメータ値
に基づく領域チェックを自由に停止および再開すること
ができる。また、G92の指令が読み込まれた場合には
該指令によって生じるワーク座標系の移動量が全てのパ
ラメータ記憶領域の値に加算されるので(ステップS9
参照)、プログラム上でワーク座標系が任意変更された
ような場合であっても、領域チェックの処理に必要とさ
れるパラメータ値を設定し直す必要はない。
【0032】更に、可動許容領域の設定と領域チェック
の実行を同時に指令するための指令である“G22.1
”を加工プログラム上の所
望位置に設定してCMOSメモリ14内のパラメータ値
を書き替えることによって侵入禁止領域の設定を任意に
変更することができるので、加工プログラムの進捗状況
等に応じた領域チェック処理を行わせることができる。
例えば、加工プログラムの実行開始直後の段階では侵入
禁止領域Aに工具が干渉する恐れがあるが侵入禁止領域
Bに工具が干渉する恐れは全くなく、一方、加工プログ
ラムの完了間際の段階では侵入禁止領域Bに工具が干渉
する恐れがあるが侵入禁止領域Aに工具が干渉する恐れ
は全くない等といった状況では、加工プログラムの前半
で侵入禁止領域Aに関するパラメータ値を用いて領域チ
ェック処理を行わせた後、加工プログラム上の指令によ
りパラメータ値の書き替えを行わせ、加工プログラムの
後半では侵入禁止領域Bに関するパラメータ値を用いて
領域チェック処理を行わせるといったことが可能であ
る。
【0033】
【発明の効果】本発明の可動許容領域チェック方法は、
ワーク座標系に対応して工具の可動許容領域を設定する
と共に、工作機械の駆動制御時にワーク座標系上におけ
る工具位置が可動許容領域内か否かを判別し、工具が可
動許容領域を出る場合にアラーム信号を出力するように
したので、従来のようにワーク座標系上の位置を機械座
標系の値に変換して工具の可動許容領域を設定するとい
った煩わしさが解消される。
【0034】また、可動許容領域を設定する指令コード
を設け、指令コードと共に設定されたパラメータ値によ
り可動許容領域の設定および再設定を行えるようにした
ので、加工プログラムの進捗状況による変化、例えば、
工具移動等によるワークと工具との相対位置関係の変化
等に応じ、工具の可動許容領域を任意に設定変更して工
具の安全位置を確認することができる。
【0035】更に、設定されたワーク座標系毎に可動許
容領域を決めるパラメータ値を記憶する記憶部を設け、
可動許容領域を設定する指令コードと共に可動許容領域
のパラメータ値が設定された場合には選択されている座
標系に対応する記憶部にパラメータ値を記憶し、かつ、
このパラメータ値によって工具の可動許容領域を判別す
る一方、指令コードのみが指令された場合には選択され
ている座標系に対応して記憶部に記憶されているパラメ
ータ値によって工具の可動許容領域を判別するようにし
たので、ワーク座標系の選択状況および加工プログラム
の進捗状況等に応じた可動許容領域の設定および可動許
容領域の判別を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する一実施例の数値制御装
置の要部を概略で示すブロック図である。
【図2】同実施例の数値制御装置による自動運転処理の
概略を示すフローチャートである。
【図3】同実施例の数値制御装置による領域チェック処
理の概略を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 数値制御装置 11 プロセッサ 12 ROM 13 RAM 14 CMOSメモリ 30〜32 軸制御回路 40〜42 サーボアンプ 70 CRT/MDIユニット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワーク座標系に対応して工具の可動許容
    領域を設定すると共に、工作機械の駆動制御時に前記ワ
    ーク座標系上における工具位置が前記可動許容領域内か
    否かを判別し、該領域を出る場合はアラーム信号を出力
    するようにした数値制御装置における可動許容領域チェ
    ック方法。
  2. 【請求項2】 前記可動許容領域を設定する指令コード
    を設け、該指令コードと共に設定されたパラメータ値に
    より可動許容領域の設定および再設定を行えるようにし
    た請求項1記載の数値制御装置における可動許容領域チ
    ェック方法。
  3. 【請求項3】 設定されたワーク座標系毎に可動許容領
    域を決めるパラメータ値を記憶する記憶部を設け、可動
    許容領域を設定する指令コードと共に可動許容領域のパ
    ラメータ値が設定されると、選択されている座標系に対
    応する前記記憶部に該パラメータ値を記憶し、かつ、該
    パラメータ値によって工具の可動許容領域を判別し、一
    方、前記指令コードのみが指令されると、選択されてい
    る座標系に対応して前記記憶部に記憶されているパラメ
    ータ値によって工具の可動許容領域を判別する請求項1
    記載の数値制御装置における可動許容領域チェック方
    法。
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