JPH06222757A - 電子管楽器 - Google Patents

電子管楽器

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JPH06222757A
JPH06222757A JP4181647A JP18164792A JPH06222757A JP H06222757 A JPH06222757 A JP H06222757A JP 4181647 A JP4181647 A JP 4181647A JP 18164792 A JP18164792 A JP 18164792A JP H06222757 A JPH06222757 A JP H06222757A
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JP
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breath
lip
tone
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musical
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JP4181647A
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English (en)
Inventor
Shigeo Sakashita
重夫 坂下
Akio Iba
章雄 伊庭
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子管楽器に於いて、ステレオ楽音出力の音
像定位の位置をブレスセンサまたはリップセンサの出力
で可変制御させることを目的とする。 【構成】 パン制御モードスイッチ15はノーマル、ブ
レス、リップの各モードを有し、楽音発生回路3と4の
ステレオ出力の音像定位位置を、ノーマルモードでは通
常のステレオ効果の位置に、ブレスモードではブレスセ
ンサ6の出力に応じて、またリップモードではリップセ
ンサ12の出力に応じてCPU1が可変制御するように
し、演奏中でも手指を用いること無く音像定位位置が制
御できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、楽音のステレオ音響
出力を得るステレオ方式の電子管楽器における音像の定
位に関する。
【0002】[従来技術と発明が解決すべき課題]従来
の電子管楽器では、ステレオ音響出力を得るステレオ方
式であってもそのステレオ楽音出力の音像の定位位置は
固定されており、ブレスセンサよりのブレス情報や、リ
ップセンサよりのリップ情報に基づいて音像の定位位置
を可変制御することはできず、ステレオ演奏による効果
が単調であるという問題点がある。なおここで、音像の
定位位置とは、ステレオ楽音出力の再生において、楽音
が聞こえてくる位置、つまり楽音の音源の方向もしくは
距離を意味するものであって、音がある位置に定位する
要素としては、一般には、左右のスピーカからの楽音出
力の音量差、位相差などがあげられる。
【0003】
【発明の目的】この発明は、ブレスセンサのブレス操作
あるいはリップセンサのリップ操作の少なくとも一方の
操作に対応して、放音されるステレオ楽音出力の音像定
位位置を任意に可変制御することが可能な電子管楽器を
提供することを目的としている。
【0004】
【発明の要点】この発明は上記目的を達成するために、
楽音発生手段にて生成された楽音に基づき、複数の楽音
出力手段にてステレオ楽音出力を出力するにあたり、ブ
レスセンサ手段よりのブレス情報とリップセンサ手段よ
りのリップ情報のうちの少なくとも一方の情報に基づい
て、音像定位制御手段により、そのステレオ楽音出力に
おける音像定位位置を可変制御するようにしたことを要
点とする。
【0005】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例であ
る電子管楽器について述べる。
【0006】第1実施例 <構 成>図1は、この第1実施例に係る電子管楽器の
全体回路構成図であり、楽音パラメータを制御する楽音
パラメータ制御手段であるマイクロコンピュータの中央
処理装置(CPU)1は次のような機能を有している。
まずCPU1は、管楽器本体KGに設けられた音高指定
スイッチ群2の指定操作により出力される音高情報を受
け取り、これを楽音発生回路I3及び楽音発生回路II4
に出力する。また、吹き口部5に設けられて音高指定ス
イッチ群2により指定された音高の楽音の発生をブレス
操作により指示するブレスセンサ手段6よりのブレス情
報を、電圧変換回路7にて電圧に変換し、この電圧値を
さらに、A/D変換器8にてデジタル値に変換し、この
デジタル値に変換されたデジタルブレス情報をCPU1
は受け取り、これを楽音の発音開始指示情報、音量や音
色等の楽音パラメータ制御情報として楽音発生回路I
3、楽音発生回路II4に出力する。CPU1の第3番の
機能としては、音高指定スイッチ群2からの音高情報と
音色・効果切換スイッチ群9にて選択されている音色・
効果情報とを受け取り、この各情報に従って、特定の音
色・効果にて特定の音高の楽音を増幅器10−1とスピ
ーカ10−2とから成る楽音出力装置I10及び同様に
増幅器11−1とスピーカ11−2とから成る楽音出力
装置II11へ出力することである。またCPU1は、吹
き口部5を噛む力を検出してリップ情報を出力するリッ
プセンサ手段12よりのリップ情報を、電圧変換回路1
3にて電圧に変換し、この電圧値をさらに、A/D変換
器14にてデジタル値に変換し、このデジタル値に変換
されたデジタルリップ情報を受け取り、楽音の音高を変
化させるベンド情報、モジュレーション情報として楽音
出力装置I10及び楽音出力装置II11へ出力する。更
にこの電子管楽器の特徴として、CPU1は、パン制御
モード選択スイッチ15の選択切換操作によるノーマ
ル、ブレス、リップの各モード選択に対応して電圧VDD
を受け取り、後述するように、デジタルブレス情報とデ
ジタルリップ情報のうちの少なくとも一方の情報に基づ
いて、楽音出力装置I10及び楽音出力装置II11から
出力されるステレオ楽音出力の音像定位(パン)位置を
可変制御する音像定位制御手段として機能する。
【0007】図2はこの電子管楽器の全体外観図の一例
であり、図1と同一の参照符号を付したものは同一の機
能を有するものである。
【0008】図3は、この電子管楽器の楽音発生回路I
3の構成図であり、CPU1のEV端子からの音像定位
制御信号が楽音波形整形出力制御部3−1及びエンベロ
ープ制御部3−2に加えられ、楽音発生回路II4にも同
様な制御信号がCPU1より加えられることより、発生
されるべきステレオ楽音出力の音量、音質及び音像定位
位置が可変制御されるものである。
【0009】<動 作>次に上記のような構成の電子管
楽器の動作について述べる。まず、パン制御モード選択
スイッチ15の選択切換操作に対応して、音像定位制御
手段としてのCPU1がどのように動作するかを述べ
る。パン制御モード選択スイッチ15によりノーマルモ
ードが選択された場合、音色・効果切換スイッチ群9に
より選択切換された音色情報に基づいて、楽音発生回路
I3から、例えばヴァイオリンの音色の楽音信号が発生
して楽音出力装置I10からヴァイオリンの音色の楽音
が放音され、楽音発生回路II4からは例えばフルートの
音色の楽音信号が発生して楽音出力装置II11からフル
ートの音色の楽音が放音され、通常の左右2チャンネル
のステレオ方式によるステレオ楽音出力が得られる。こ
の場合のステレオ楽音出力の音像定位位置は、楽音発生
回路I3よりの楽音出力レベルがゼロで、楽音発生回路I
I4よりの楽音出力レベルが最大のときは、右側つま
り、楽音出力装置II11の側に定位し、両楽音発生回路
I3、II4の楽音出力レベルが同一のときは、楽音出力
装置I10及び楽音出力装置II11の双方から、聴取者
より、同一の距離の位置に定位し(この場合、音像定位
の方向は変わらない。)、楽音発生回路I3の楽音出力
レベルが最大で楽音発生回路II4の楽音出力レベルがゼ
ロのときは、左側つまり、楽音出力装置I10の側に定
位する。
【0010】次にパン制御モード選択スイッチ15によ
ってブレスモードが選択されている場合は、音色・効果
切換スイッチ群9により切換選択された音色情報に代わ
り、ブレスセンサ6から検出されたブレス情報によりス
テレオ楽音出力の音像定位位置が制御されるのである。
例えば、吹奏による息圧つまりブレス情報が大きくなる
に従って放音される楽音の全体の音量が大きくなると共
に、左側(又は右側)の楽音出力装置I10(又は楽音
出力装置II11)から放音されるヴァイオリン(又はフ
ルート)の音色の楽音の音量が大きくなり、つまりステ
レオ楽音出力の音像定位位置が左側の近い位置(又は右
側の近い位置)に定位するように制御される。
【0011】更に、パン制御モード選択スイッチ15が
リップモードに選択されている場合は、音色・効果切換
スイッチ群9により切換選択された音色情報に代わり、
リップセンサ12から検出されたリップ情報によりステ
レオ楽音出力の音像定位位置が可変制御されるのであ
る。もし、楽音発生回路I3よりヴァイオリンの音色の
楽音信号が発生され、楽音発生回路II4よりフルートの
音色の楽音信号が発生されるようにセットされていると
すると、リップ操作をしないで(吹き口部5を噛まない
で)演奏したときは、左側の楽音出力装置I10からヴ
ァイオリンの音色の楽音のみが放音されて右側の楽音出
力装置II11からは楽音が放音されず、逆に吹き口部5
を最も強く噛んでリップ情報が最大となるように演奏す
ると、反対に、左側の楽音出力装置I10からは楽音が
放音されず、右側の楽音出力装置II11のみからフルー
トの音色の楽音が放音され、また、中程度の噛む力でリ
ップ操作した場合は、左側からヴァイオリン、右側から
フルートの各音色の楽音が同時に放音されることにな
る。そして、この場合、リップ操作の程度を変化させる
ことにより、左右の各音色の楽音の定位位置の方向は変
わらないが、距離が変化することになる。
【0012】図4はパン制御モード選択スイッチ15に
よりリップモードが選択されている場合のリップセンサ
12からのリップ情報によるステレオ楽音出力音像定位
(パン)位置の可変制御を説明するためのステレオ楽音
出力時間特性図である。図4(1)はブレスセンサ6か
らのブレス情報のブレスデータ値の時間特性図であり、
CPU1によりA/D変換器8からのデジタルブレス情
報は、最小値0〜最大値1のブレスデータに変換処理さ
れている。図4(2)はリップセンサ12からのリップ
情報のリップデータ値の時間特性図であり、CPU1に
よりA/D変換器14からのデジタルリップ情報は、同
様に最小値0〜最大値1のリップデータに変換処理され
ている。CPU1は、上記ブレスデータ及びリップデー
タを図3に示すようにV端子から楽音発生回路I3及びI
I4のEV端子へ出力するのであり、図4(3)はCP
U1のEV端子から楽音発生回路I3にブレスデータ
(0〜1)×{1−リップデータ(0〜1)}なるデー
タ式であらわされるデータが音像定位制御情報として出
力された場合の、左側位置にセットされた楽音出力装置
I10から放音されるヴァイオリンの音色の楽音出力波
形特性図である。すなわち、図4(2)に示すようにリ
ップデータのレベルが最大値“1”に対応する時間つま
り、吹き口部を最も強く噛んだタイミングでは、フルー
トの音色の楽音は放音されなくなる。図4(4)はCP
U1のEV端子から楽音発生回路II4にブレスデータ
(0〜1)×リップデータ(0〜1)なるデータ式であ
らわされるデータが音像定位制御情報として出力された
場合の、右側位置にセットされた楽音出力装置II11か
ら放音されるフルートの音色の楽音出力波形特性図であ
る。この場合、ブレス情報又はリップ情報のうち少なく
とも一方のレベルがゼロであれば、CPU1から出力さ
れるデータもゼロとなるのでフルートの音色の楽音出力
波形の出力レベルもゼロとなる。そして、もし、楽音発
生回路I3、II4共、同一音色の、つまり同一波形の楽
音信号を発生するように設定してあれば、図4(3)、
図4(4)に示されるように、楽音出力装置I10、II
11より放音されるステレオ楽音出力の音像定位位置は
リップセンサ12より検出されるリップ情報に基づいて
左右に移動する。
【0013】次に、ステレオ楽音出力の音像定位位置を
可変制御する音像定位制御手段としてのCPU1の動作
についてさらに詳しく述べる。
【0014】図5はパン制御モード選択スイッチ15の
スキャンフローチャート図であり、メインルーチン(図
示しない)に対してインタラプト又は所定タイミングで
繰返し動作するフローである。ステップ5−1において
パン制御モード選択スイッチ15の操作状態の前回イン
タラプト時との比較における変化の有無を判断し、YE
Sのときは、次のステップ5−2にてモード変化フラグ
に1が立っているか否かを判断し、YESのときは既に
現在パン制御がなされている場合であるから、新たな処
理動作は不要であり、直ちにメインルーチンにリターン
する。
【0015】ステップ5−2にてNOのときは、今回の
インタラプトに際して新たにパン制御モード選択スイッ
チ15が選択操作された場合であり、ステップ5−3に
おいて、ノーマルモードが選択されているか否かを判断
し、YESのときは、ステレオ楽音出力の音像定位は通
常のステレオ方式の場合と同様に固定音像定位とされる
のであって、ステップ5−4にて現在音色・効果切換ス
イッチ群9により選択されている楽音の音色情報に設定
されている固定的な音像定位情報を楽音発生回路I3及
びII4に出力する。ステップ5−5にてブレスフラグと
リップフラグを共に0にリセットしてノーマルモードで
あることを示し、メインルーチンにリターンする。
【0016】ステップ5−3にてNOと判断されると、
ステップ5−6においてブレスモードが選択されている
か否かを判断し、YESのときはステップ5−7におい
てブレスフラグに1を立て、リップフラグをリセットし
てブレスモード状態であることを示し、ステップ5−8
にてモード変化フラグに1を立ててパン制御モードが選
択されていることを示すようにしてメインルーチンにリ
ターンする。ステップ5−6にてNOのときは、ステッ
プ5−9にてリップフラグに1をセットし、ブレスフラ
グをリセットしてリップモード状態が選択されているこ
とを示し、同様にステップ5−8にてモード変化フラグ
に1をセットしてメインルーチンにリターンする。
【0017】ステップ5−1において、NOと判断され
ると、パン制御モード選択スイッチ15の選択操作状態
には変化が無い場合であり、ステップ5−11にてモー
ド変化フラグに1が立っているか否かを判断し、NOの
ときはそのままメインルーチンにリターンし、YESの
ときは、ステップ5−10にてモード変化フラグをリセ
ットした後メインルーチンにリターンする。
【0018】図6はブレス(リップ)情報入力フローチ
ャート図であり、このフローはメインルーチンに対しタ
イマインタラプトするものであり、また、ブレス情報と
リップ情報のいずれに対しても同様に働くフローである
ので、リップ情報に関しては( )書きする。
【0019】まずステップ6−1にてブレスセンサ6
(リップセンサ12)にて検出したブレス情報(リップ
情報)をA/D変換器8(14)にてデジタル変換して
得たデジタルブレス情報(デジタルリップ情報)を例え
ば8bit(0〜255段階)のデジタルデータ値とし
て入力し、CPU1内のAレジスタにストアする。ステ
ップ6−2にて(A÷255)を演算して上記デジタル
データ値を0〜1の範囲内のデータ値に変換し、その変
換値をAレジスタに移しておく。ステップ6−3におい
て、そのAレジスタ内のデータをブレスデータ(リップ
データ)をストアするBRETHバッファ(LIPBバ
ッファ)に移した後メインルーチンに戻る。
【0020】図7は音像定位制御手段としてのCPU1
の処理動作に関する音像定位制御情報出力フローチャー
ト図であり、このフローもメインルーチンに対してタイ
マインタラプトするものである。ステップ7−1におい
てブレスフラグに1が立っているか否かをチェックし、
YESのときはパン制御モード選択スイッチ15により
ブレスモードが選択操作されているとき、つまり、ブレ
ス情報によってステレオ楽音出力の音像定位位置を可変
制御する必要がある場合であり、ステップ7−2にて楽
音発生回路I3に対してCPU1のEV端子より、BR
ETHバッファ内ストアデータ×BRETHバッファ内
ストアデータなるブレスデータを出力すると共に、楽音
発生回路II4に対して同様にEV端子より、BRETH
バッファ内データ×(1−ブレスバッファ内ストアデー
タ)なるデータ式であらわされるブレスデータを出力し
てメインルーチンにリターンする。
【0021】すなわち、このステップ7−2において
は、楽音発生回路I3及びII4における楽音波形整形出
力制御部3−1及びエンベロープ制御部3−2に対して
CPU1より、音像定位制御情報としてのブレス情報
(ブレスデータ)が送出されて、ブレスモードが選択さ
れた場合のステレオ楽音出力の音像定位位置が、ブレス
センサ6よりのブレス情報により可変制御されることに
なる。
【0022】ステップ7−1にてNOのときは、ブレス
モードが選択されていないときであり、次のステップ7
−3にて、リップフラグに1が立っているか否かをチェ
ックし、YESのときはパン制御モード選択スイッチ1
5によってリップモードが選択操作されている場合であ
り、ステレオ楽音出力の音像定位位置をリップ情報によ
って可変制御する必要がある。ステップ7−4におい
て、図4(3)に示すように楽音発生回路I3に対し
て、BRETHバッファ内ストアデータ×(1−LIP
Bバッファ内ストアデータ)なるデータ式であらわされ
るデータを送出すると共に、楽音発生回路II4に対し
て、BRETHバッファ内ストアデータ×LIPBバッ
ファ内ストアデータなるデータを送出してメインルーチ
ンにリターンする。すなわち、このステップ7−4にお
いては、楽音発生回路I3及びII4に対してCPU1よ
り音像定位制御情報としてのデータが送出されて、リッ
プモードが選択された場合のステレオ楽音出力の音像定
位位置が、ブレスセンサ6よりのブレス情報とリップセ
ンサ12のリップ情報に基づいて可変制御されることに
なる。
【0023】<第1実施例の効果>上述したように、こ
の発明の第1実施例によれば、パン制御モード選択スイ
ッチ15を選択操作することにより、楽音出力装置I1
0及び楽音出力装置II11より出力される2チャンネル
のステレオ楽音出力の音像定位位置が、ノーマルモード
(通常のステレオ方式による音像定位モード)とブレス
モード(ブレスセンサ6よりのブレス情報による音像定
位制御モード)及びリップモード(リップセンサ12よ
りのリップ情報による音像定位制御モード)の3通りの
方法により制御されるのであり、演奏者のブレス操作及
びリップ操作の少なくともいずれか一方の操作により、
任意にかつ演奏中に手指を用いることなく容易にステレ
オ楽音出力の音像定位位置における特に遠近の距離を可
変制御することが可能な電子管楽器が得られる。
【0024】第2実施例 <構 成>図8は、この発明の第2実施例に係る電子管
楽器の全体回路構成図である。図において、図1は同一
の参照符号を付したものは同一機能を有するものである
のでその説明は省く。
【0025】この第2実施例が前述した第1実施例と大
きく異なる点は楽音発生回路20が1つしか存在しない
点である。楽音発生回路20はCPU1より送出された
音高情報に基づく音高の楽音波形信号を生成するための
音源装置である。16及び17は2チャンネルに分けら
れた楽音波形信号の第1チャンネル信号を入力とする乗
算器、18及び19は同じく第2のチャンネル信号を入
力とする乗算器である。ここで乗算器16及び17は振
幅比変換装置として機能するCPU1で定められた振幅
比のパラメータに基づいて音源波形信号の振幅レベルを
演算し、同様に乗算器18及び19は同じく振幅比変換
装置として機能するCPU1で定められた振幅比のパラ
メータに基づいて音源波形信号の振幅レベルを演算す
る。楽音出力装置I10は乗算器17よりの第1のチャ
ンネルの音源波形信号を増幅、放音する増幅器10−1
及びスピーカ10−2を有し、楽音出力装置II11は同
じく乗算器19よりの第2のチャンネルの音源波形信号
を増幅、放音する増幅器11−1及びスピーカ11−2
を有している。
【0026】なお、この第2実施例の全体外観図は図2
に示したものと同じであり、楽音発生回路20の構成図
も図3に示したものと同一であるのでそれらの説明は省
く。
【0027】<動 作>上記のような構成の第2実施例
の動作について述べる。まず、パン制御モード選択スイ
ッチ15によりノーマルモードが選択された場合、音色
・効果切換スイッチ群9により選択された音色情報に基
づいて、楽音発生回路20からは、例えばヴァイオリン
の音色の楽音波形信号が生成される。振幅比変換装置と
して機能するCPU1においてはブレスセンサ6から検
出されたブレスデータBを変数とする振幅比変換関数
α、すなわちα=f(B)の関数データが得られる。
【0028】図9(a)はその関数α(0≦α≦1)の
変化を(B、α)座標軸上に示すグラフであり、関数α
としては、図9(a)、図9(b)、図9(c)に示す
ように、関数αが0≦α≦1の範囲内で、直線的、指数
的、対数的に変化する関数が選択的に設定される。いま
例えば直線関数α=f(B)を設定すると、図9(a)
に示すように、ブレスデータBが大きくなるにつれて、
0≦α≦1の範囲でαが直線的に大きくなり、したがっ
て乗算器16において演算された第1のチャンネル信号
はそのレベルが(1−α)倍されて除々に小さくなり、
乗算器18において演算された第2のチャンネル信号は
そのレベルがα倍されて逆に除々に大きくなり、それぞ
れ乗算器17及び乗算器19に入力される。なお、関数
αとしては、図10(a)、(b)及び(c)に示すよ
うに、Bが増加するにつれてαが逆に減少するような勾
配を持った関数を設定すれば、ブレスデータBが大きく
なるにつれて第1のチャンネル信号のレベルが連続的に
増加し、第2のチャンネル信号のレベルが連続的に減少
するように構成することもできる。
【0029】また振幅比変換装置として機能するCPU
1においては、リップセンサ12から検出したリップデ
ータlを変数とする振幅比変換関数β=f(l)の関数デ
ータが得られる。図11はその関数β(0≦β≦1)の
変化を(l、β)座標軸上に示すグラフであり、関数β
としては、図11(a)、(b)、(c)にそれぞれ示
すようにβが0≦β≦1の範囲で直線的にあるいは曲線
的に変化する関数が設定される。いま例えば直線関数β
=f(l)を設定すると、図11(a)に示すように、
リップデータlが大きくなるにしたがって、βは0≦β
≦1の範囲で直線的に大きくなり、乗算器17において
演算された第1のチャンネル信号はそのレベルが(1−
β)倍されて連続的に減少し、乗算器19において演算
された第2のチャンネル信号はそのレベルがβ倍されて
逆に連続的に増加する。なお、関数βとしては、図12
(a)、(b)及び(c)に示すように、lが増加する
につれてβが減少する勾配を持った関数を設定すれば、
リップデータlが増加するにつれて第1のチャンネル信
号の振幅レベルが減少し、lが減少するにつれて逆に第
2のチャンネル信号の振幅レベルが増加することにな
る。
【0030】そして乗算器17及び乗算器19からそれ
ぞれ出力される第1のチャンネル信号及び第2のチャン
ネル信号はそれぞれ増幅器10−1、スピーカ10−2
及び増幅器11−1、スピーカ11−2からステレオの
音響出力として放音される。
【0031】さらに、図13は、ブレスモードが設定さ
れた場合のステレオ楽音出力特性図であり、図13
(1)のように時間とともにブレスデータのレベルが変
化した場合は、第1、第2両チャンネル信号によるステ
レオ楽音の全体の出力レベルは図13(2)に示すよう
になる。この場合、ブレス操作を徐々に強めてゆくと、
全体の出力音量が増加するとともに第1チャンネルおよ
び第2チャンネルの出力レベルはそれぞれ図13
(3)、(4)に示すように変化するので、音像定位位
置は、徐々に第1チャンネルから第2チャンネルへ、す
なわち、たとえば、左から右に移動することになる。
【0032】ここで乗算器16、18及びCPU1は、
ブレス情報であるブレスデータBに基づいて、楽音出力
装置I10、II11から出力されるステレオ出力の音場
定位を連続的に可変制御する音場定位制御手段を構成
し、乗算器17、19及びCPU1は、リップ情報(リ
ップデータ)lに基づいて、楽音出力装置I10、II11
から出力されるステレオ出力の音場定位を連続的に可変
制御する音場定位制御手段を構成するものである。すな
わちこの音場定位制御手段は、ブレスセンサ6にて検出
されたブレスデータ及びリップセンサ12にて検出され
たリップデータのうちの少なくとも一方の情報に基づい
て、複数の楽音出力装置から出力されるステレオ出力の
音場定位位置を可変制御するものである。
【0033】なお、楽音発生回路20としては、アナロ
グ、デシタル両方式の電子楽器の音源装置を用いること
ができ、例えばデジタル音源方式としては、正弦波合成
方式、可変フィルタ方式、波形メモリ読出し方式、周波
数変調方式等々多様な内容の音源装置が可能である。
【0034】また、複数のチャンネルの音源波形信号の
振幅比をブレスデータまたはリップデータの関数として
変換させる振幅比変換関数は、実施例の関数に限定され
るものではない。更にまたステレオ音響出力としては2
チャンネルに限定されず、多次元の立体的なステレオ出
力も可能である。
【0035】また、音場定位制御手段を構成する振幅比
変換手段としてはCPU1によるデジタル手段に限ら
ず、アッテネータのようなアナログ手段による処理など
も実施可能である。
【0036】さらに、前記音場定位制御手段及び楽音出
力装置I10、II11は、電子管楽器本体に内蔵せず、
その外部に配置するようにしてもよい。
【0037】<第2実施例の効果>以上の説明から明ら
かなように、この第2実施例によれば、電子管楽器にお
いて音高指定スイッチ群2および音色・効果切換スイッ
チ群9にて指定された音高(周波数)および音色に対応
する楽音波形信号を1つの楽音発生回路20にて生成す
ると共に、その楽音波形信号を2チャンネルのステレオ
音響出力として放音するための2つの楽音出力装置I1
0、II11を設け、更にブレス情報であるブレスデータ
およびリップ情報であるリップデータを検出するように
して、これらブレスデータ及びリップデータの少なくと
も一方に基づいてステレオ音響出力の音場定位を可変制
御する音場定位制御手段を備えるようにしている。した
がって、ユーザーはブレス操作あるいはリップ操作を任
意に調節することによって、容易にかつ連続的に音場定
位を変化させることが可能なステレオ音響効果を有する
電子管楽器が提供される。
【0038】すなわち、例えばブレス操作を徐々に強く
すれば全体の音量が増加するとともに、音像定位位置
は、徐々に、たとえば右から左へ移動するというよう
に、従来に類例のないステレオ効果を有する電子管楽器
が得られる。
【0039】<変形実施例>なお、上記第1、第2実施
例では、バン制御モード選択スイッチ15を設けている
が、この選択スイッチは設けずに、パン制御モードをブ
レスモードあるいはリップモードに固定することもで
き、楽音出力装置の数は2チャンネルに限定されるもの
ではなく、4チャンネル等の多チャンネルとしてもよ
く、また、それ等は管楽器本体の外部に設けて電気的に
管楽器本体と接続するようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
ブレスセンサ手段よりのブレス情報とリップセンサ手段
よりのリップ情報のうちの少なくとも一方の情報に基づ
いて、楽音出力手段から出力されるステレオ楽音出力に
おける音像定位位置を、音像定位制御手段にて可変制御
するようにしたので、吹奏演奏中においても、手指を用
いることなく、ブレスセンサのブレス操作あるいはリッ
プセンサのリップ操作の少なくとも一方を行うことによ
り、放音されるステレオ楽音出力の音像定位位置を容易
にかつ任意に移動させることができ、多様なステレオ演
奏が可能となる電子管楽器が得られるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例に係る電子管楽器を説明
するための全体回路構成図。
【図2】全体外観図。
【図3】楽音発生回路構成図。
【図4】リップモード時ステレオ楽音出力特性図。
【図5】パン制御モード選択スイッチスキャンフローチ
ャート図。
【図6】ブレス・リップ情報入力フローチャート図。
【図7】音像定位制御情報出力フローチャート図。
【図8】この発明の第2実施例に係る電子管楽器を説明
するための全体回路構成図。
【図9】振幅比変換関数のグラフを示す図。
【図10】振幅比変換関数のグラフを示す図。
【図11】振幅比変換関数のグラフを示す図。
【図12】振幅比変換関数のグラフを示す図。
【図13】ブレスモード時のステレオ楽音出力特性図。
【符号の説明】
1 CPU 2 音高指定スイッチ群 3 楽音発生回路I 4 楽音発生回路II 6 ブレスセンサ 10 楽音出力装置I 11 楽音出力装置II 12 リップセンサ 15 パン制御モード選択スイッチ 16〜19 乗算器 20 楽音発生回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管楽器本体に設けられ、音高指定操作に
    より所定の音高の楽音が指定可能な音高指定手段と、 吹き口部に設けられて前記音高指定手段により指定され
    た音高の楽音の発生を、ブレス操作により指示するブレ
    スセンサ手段と、 このブレス操作手段よりのブレス情報と前記音高指定手
    段よりの音高情報に基づきそれぞれ楽音を発生する楽音
    発生手段と、 前記吹き口部を噛む力を検出してリップ情報を出力する
    リップセンサ手段と、 前記楽音発生手段にて生成された楽音に基づき複数の音
    響出力をステレオ楽音出力として出力する複数の楽音出
    力手段と、 前記ブレスセンサ手段よりのブレス情報と前記リップセ
    ンサ手段よりのリップ情報のうちの少なくとも一方の情
    報に基づいて、前記各楽音出力手段から出力されるステ
    レオ楽音出力の音像定位位置を可変制御する音像定位制
    御手段と、 を備えていることを特徴とする電子管楽器。
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