JPH06222462A - 映像システムのスクリーンユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 快適なインテリア空間を実現しつつ、テレビ
とプロジェクターとの簡易迅速な使い分けを実現し、ス
クリーン収納部の前後移動とスクリーン自体の展開及び
収納を連動させる。 【構成】 シャフトインモータ２を内部に備えたスクリ
ーン巻回ローラ３を収納ラック本体４内に軸着し、この
収納ラック４本体からスクリーン移動体７を伸縮圧器６
によって収納ラック本体４の前面開口部４ａとこの開口
部４ａより前方に突出した位置との間で移動可能に支持
し、このスクリーン移動体７にスクリーン巻ローラ３に
巻回されるスクリーン５を懸架すると共に巻込み時に係
合させるようにする。シャフトインモータ２を駆動させ
ることにより、スクリーン移動体７の前後移動とスクリ
ーン５自体の上下移動とを連動させて行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、スライドプロジェクタ
ーやビデオプロジェクター等で投影する大型スクリーン
を装備した映像システムのスクリーンユニットに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、ニュース番組等を見る時はテレビ
を使用し、映画等を見る時はプロジェクターを使用して
画像を大型のスクリーンに投影する映像システムが一般
家庭においても用いられるようになってきた。

【０００３】しかし、床面の有効活用上、テレビ等のオ
ーディオ機器と大型のスクリーンとを一緒に収納するこ
とが必要である。

【０００４】そこで、従来、図５に示すような映像シス
テムの収納ラック１１が考えられている。この映像シス
テムの収納ラック１１は、テレビ等のオーディオ・ビジ
ュアル機器ＡＶを収納するＡＶ収納ラック１２と、スク
リーン１３を巻回収納するスクリーン収納ラック１４と
から構成されている。

【０００５】このうちＡＶ収納ラック１２は、テレビ等
の機器ＡＶを載置可能な下ボックス部１２ａと、この下
ボックス部１２ａに載置される上ボックス部１２ｂとか
らなり、またスクリーン収納ラック１４は上ボックス部
１２ｂ上に設けられ、スクリーン移動体１４ａが前述し
たＡＶ収納ラック１２の前面、即ち、体裁面Ｆより前方
に突出移動可能に収納され、このスクリーン移動体１４
ａにスクリーン１３を巻回するローラ１５が軸着されて
いる。

【０００６】このスクリーン巻回ローラ１５はモータ１
６によって駆動されスクリーン１３の昇降が行われるよ
うになっている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の映像システム１１は、スクリーン１３を
使用する際に、まずスクリーン収納ラック１４からスク
リーン移動体１４ａを体裁面Ｆより前方に手動で引出し
た後、モータ１６を駆動させてスクリーン巻回ローラ１
５を巻戻し方向に回転させ、スクリーン１３を下方に展
開させなければならない。

【０００８】その際、スクリーン移動体１４ａはある程
度の重量があり、手動で前方に引出すにはかなりの労力
を要し、また、スクリーン移動体１４ｂの前後移動と、
スクリーン１３の昇降作動とは、２つの異なる操作を必
要とするので、スクリーン１３を完全に展開したり収納
するのに二重の手間と時間を要するという不具合があっ
た。

【０００９】本発明は、このような不具合を解決し、テ
レビ等のオーディオ機器と大型のスクリーンとを迅速に
使い分けることができる映像システムのスクリーンユニ
ットを提供することを目的する。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明の映像システムの
スクリーンユニットは、前述した不具合等を解決し、前
述した目的を達成するため、モータにより回転されるス
クリーン巻回ローラと、このスクリーン巻回ローラを内
部に軸着し、前面側に開口部が設けられた収納ラック本
体と、この収納ラック本体内に備えられ、開口部から前
方へ伸長される伸縮圧器と、収納ラック本体の開口部側
に配されて伸縮圧器により前方の所定位置に突出移動さ
れるように支持され、スクリーン巻回ローラに巻回され
るスクリーンが懸架されると共にスクリーンが巻込み時
に係合されるスクリーン移動体とを有し、スクリーンが
スクリーン巻回ローラの巻戻し回転に伴い伸縮圧器の伸
長により前方に突出移動されるスクリーン移動体から垂
下されると共に、巻込み時にスクリーン移動体に係合さ
れ、巻込み動作に伴ってスクリーン移動体を収納ラック
本体の開口部側へ後退させるように構成する。

【００１１】

【作用】本発明の映像システムのスクリーンユニット
は、前述の如く構成したことにより、スクリーンの不使
用時には、スクリーンはスクリーン巻回ローラに巻込ま
れ、スクリーン移動体は収納ラック本体の開口部に嵌合
される。即ち、この状態では、スクリーンは端部がスク
リーン移動体に係合して巻込まれており、これによりス
クリーン移動体は引込まれ伸縮圧器を押圧して収縮させ
た状態で収納ラック本体内に嵌合保持される。

【００１２】スクリーンを使用する時は、モータを駆動
させてスクリーン巻回ローラを巻戻し方向に回転させる
と、スクリーンは巻戻されてスクリーン移動体の牽引を
解除し、これによりスクリーン移動体は伸縮圧器の伸長
によって前方へ移動され、スクリーンを引き出す。この
スクリーン移動体の前方移動が停止した段階で、スクリ
ーン自体は垂下展開され、投影に最適な位置でモータが
停止されてその位置に保持される。

【００１３】スクリーンを収納する際は、スクリーン巻
回ローラをモータにより巻込み方向に回転させることに
より、スクリーンは巻込まれ、この巻込み終了直前にお
いてスクリーン移動体に係合し、さらに巻込まれること
によりスクリーン移動体は、伸縮圧器を収縮させながら
後退されて収納ラック本体の開口部側へ引込まれて嵌合
される。

【００１４】

【実施例】以下、本発明を適用した映像システムのスク
リーンユニットの一実施例を図１乃至図４を参照して説
明する。

【００１５】本実施例の映像システムのスクリーンユニ
ット１は、図１及び図２に示すように、内部にシャフト
インモータ２を備えたスクリーン巻回ローラ３を収納ラ
ック本体４内に軸着し、このスクリーン巻回ローラ３に
スクリーン５を巻装して収納ラック本体４の前面開口部
４ａから伸縮圧器６によって収納ラック本体４の前面、
即ち、体裁面Ｆとこの体裁面Ｆより前方に突出した所定
位置との間で移動されるスクリーン移動体７に懸架する
と共に先端部において係合するようになし、前述のスク
リーン巻回ローラ３のモータ２による駆動と伸縮圧器６
の伸縮によるスクリーン移動体７の前後移動とによりス
クリーン５の前後及び上下移動、即ち、引出し、収納動
作を自動的に行うように構成している。

【００１６】このうち、スクリーン巻回ローラ３は、図
２に示すように、外周にスクリーン５を巻回する筒状の
ローラ本体３ａの内壁部に一方の口端から軸方向に二条
のキー溝３ｂ₁,３ｂ₂ を形成し、このキー溝３ｂ₁,３ｂ
₂ にモータ２の回転軸２ａに固定した回転体２ｂを、そ
の外周に突設した係合突子２ｃ₁,２ｃ₂ を介して係合さ
せてローラ本体３ａと周方向に連結させると共に、モー
タ２の外匣体２ｄの一端部側をローラ本体３ａの一方の
口端から突出させた状態でこのモータ外匣体２ｄの外周
とローラ本体３ａの内壁との間にベアリング８を介在さ
せてモータ外匣体２ｄとローラ本体３ａとを同心状で互
いに回転可能に対応させてある。

【００１７】そして、このスクリーン巻回ローラ３は、
収納ラック本体４の内部に軸着するが、この軸着は一端
側においては、モータ２の外匣体２ｄの突出端部を一方
の軸受体４ｂ₁ に固定し、他端側においては、ローラ本
体３ａの他端部に固定された軸３ｃを他方の軸受体４ｂ
₂ に軸支することにより行われ、ローラ本体３ａが軸受
体４ｂ₁,４ｂ₂ に対して回転可能になっている。

【００１８】即ち、モータ２を駆動し回転軸２ａを回転
させると、この回転軸２ａと一体に回転される回転体２
ｂの回転が、ローラ本体３ａに、係合突子２ｃ₁,２ｃ₂
とキー溝３ｂ₁,３ｂ₂ との回転方向の係合により伝達さ
れてローラ本体３ａは固定状態にあるモータ外匣体２ｄ
に対して回転される。

【００１９】このスクリーン巻回ローラ３のローラ本体
３ａに巻装されるスクリーン５の端末には、所要の重量
を有するエンドバー５ａを、両端部をスクリーン５の両
側縁から突出させて固定してある。

【００２０】また、伸縮圧器６は本体６ａと、この本体
６ａからガスの圧力によって前方に突出される棒状支持
体６ｂとからなり、本体６ａを収納ラック本体４の内側
に固定し、棒状支持体６ｂの前端をスクリーン移動体７
の前面板７ａに固定してある。

【００２１】このようにしてスクリーン巻回ローラ３が
収納軸着される収納ラック本体４の前面開口部４ａ側に
伸縮圧器６により前後移動可能に支持されるスクリーン
移動体７は、収納ラック本体４の前面側体裁面Ｆを形成
する前面板７ａの内面両側に側面板７ｂ₁,７ｂ₂ を取付
け、この両側面板７ｂ₁,７ｂ₂ 間に位置して、前面板７
ａの内面側に、この内面より僅かな間隔を置いてスクリ
ーン５が掛渡されるガイドローラ９ａが、その両端側に
スクリーン５のエンドバー５ａがその両端部において係
止される係止アーム９ｂ₁,９ｂ₂ を介して横架されてい
る。

【００２２】そして、スクリーン巻回ローラ３のシャフ
トインモータ２としてはＡＣ１００Ｖのリバーシブルモ
ータが用いられ、収納ラック本体４の一側部に制御電源
収納部４ｃを設けてモータ２に駆動電圧を供給するよう
になされており、またこの制御電源は収納ラック本体４
の前面上部に備えられた光学受信器１０からの信号によ
り制御され、この光学受信器１０は光学コマンダ（図示
せず）により、遠隔操作するようになされている。

【００２３】このように制御される制御電源より駆動さ
れるモータ２によりスクリーン巻回ローラ３のローラ本
体３ａは正逆回転され、スクリーン５が巻戻し、巻取り
動作されるが、このスクリーン５の巻戻し端、巻取り端
においてモータ２が停止保持されるようにモータ２には
上限及び下限のリミッタ機構が備えられている。

【００２４】このように構成されるスクリーン装置を内
蔵する収納ラック本体４は前述した図５に示す従来例の
スクリーン収納ラック１３と同様にＡＶ収納ラック１２
の上面等に載置して固定する。

【００２５】次に、以上のように構成されるスクリーン
ユニット１の作用について説明する。テレビ等のＡＶ機
器を使用する場合、即ち、スクリーン５の不使用時は、
スクリーン５をスクリーン巻回ローラ３に巻込んでお
く。この状態でスクリーンエンドバー５ａがスクリーン
移動体７側の係止アーム９ｂ₁,９ｂ₂ に引張る状態で係
合されてスクリーン移動体７は伸縮圧器６の突出偏倚力
に抗して収納ラック本体４内に引込まれ保持されてい
る。

【００２６】そこで、プロジェクター等により画像を投
影する場合、即ち、スクリーン５を使用する場合は、収
納ラック本体４に備えた光学受信器１０に光学コマンダ
により光信号を送信して制御電源を操作し、スクリーン
巻回ローラ３のシャフトインモータ２を駆動してスクリ
ーン巻回ローラ３を巻戻し回転させる。

【００２７】これにより、スクリーン５は巻戻されてス
クリーンエンドバー５ａの係止アーム９ｂ₁,９ｂ₂ に対
する引張り係合が解除される状態となり、スクリーン移
動体７は伸縮圧器６の支持体６ｂの伸長偏倚により前方
へ押出し移動されて、これに伴ってスクリーン５はガイ
ドローラ９ａを介して前方へ張出される。この状態でス
クリーン移動体７が所定の最前端位置まで移動される
と、スクリーン５はスクリーン巻回ローラ３の巻戻し回
転の持続と、スクリーンエンドバー５ａの自重によりガ
イドローラ９ａの掛渡し部から垂下される。

【００２８】そして、スクリーン５が所定の位置まで垂
下された状態でシャフトインモータ２の下限スイッチが
作動し、モータ２の停止によりスクリーン巻回ローラ３
は停止されてスクリーン５は所定の位置に展開保持さ
れ、プロジェクター等で映像を投影することができる。

【００２９】また、この状態からスクリーン５を収納す
るには、上述の場合と反対方向にシャフトインモータ２
を駆動させてスクリーン巻回ローラ３を巻取り回転さ
せ、スクリーン５を巻取ることによりスクリーンエンド
バー５ａが引上げられて前方へ押出し移動されている状
態のスクリーン移動体７の係止アーム９ｂ₁,９ｂ₂ に、
その両端部において下側から係合される。

【００３０】この状態でスクリーン巻回ローラ３をさら
に回転させることによりスクリーン５はスクリーンエン
ドバー５ａが係止アーム９ｂ₁,９ｂ₂ に係合したまま巻
取られることになり、このためスクリーン移動体７はス
クリーン５により引張られて伸縮圧器６の伸長偏倚力に
抗して収納ラック本体４内に引込まれ、このスクリーン
移動体７が完全に引込まれた状態でシャフトインモータ
２の上限スイッチが作動してモータ２が停止し、これに
よりスクリーン巻回ローラ３が係止されてスクリーン５
が巻込まれ、スクリーン移動体７が引込まれた状態、即
ち収納ラック本体４内に収納状態で保持される初期の状
態に戻る。

【００３１】このように構成される本実施例によれば、
スクリーン巻回ローラ３の巻戻し及び巻取り回転とスク
リーン移動体７の伸縮圧器６による前後移動動作との協
動により、スクリーン５の昇降位置の前後移動と昇降及
び収納動作が一連の動作として行われるので、スクリー
ン５の使用時の送出しと、使用終了後の収納が迅速に行
え、特にこの操作はスクリーン巻回ローラ３のシャフト
インモータ２を遠隔操作することにより行うので操作が
容易となり、ＡＶ機器とプロジェクター等との切換使用
が簡易迅速に行える。

【００３２】また、スクリーン装置を内蔵する収納ラッ
ク本体４はＡＶ機器を収納するＡＶ収納ラック１２上に
載置固定するので床面を有効に活用でき、トータルイン
テリア性、エンターテイメント性を創出することができ
る。

【００３３】以上、本発明の一実施例を説明したが本発
明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の趣
旨を逸脱しない範囲で種々変更できるものである。例え
ば、スクリーン巻回ローラはシャフトインモータを用い
ることなく外部モータにより回転駆動するようにしても
よく、また、収納ラック本体の形状、寸法等はスクリー
ンの大きさ等により適宜変更できるものである。

【００３４】

【発明の効果】以上のように本発明による映像システム
のスクリーンユニットをＡＶ機器の収納ラックに合体す
ることにより、スクリーン収納ＡＶファニチュアとフロ
ント投影型プロジェクタシステムを両立することができ
て、ホームシアターをより身近なものとすることができ
る。特に、圧迫感のないインテリア空間を実現しつつ、
ブラウン管ＴＶとフロント投影型プロジェクターとの簡
易迅速な使い分けを実現できる。また、遠隔操作によっ
てスクリーン収納部の前後移動とスクリーン自体の展開
及び収納が簡易な操作で実現可能となる等の効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の概略斜視図

【図２】同、スクリーン巻回ローラの一部省略拡大断面
図

【図３】同、スクリーン収納状態の拡大断面側面図

【図４】同、スクリーンを展開された状態の拡大断面側
面図

【図５】従来の映像システムの収納ラックの一部断面側
面図

【符号の説明】

１ 映像システムの収納ラック ２ モータ ３ スクリーン巻回ローラ ４ 収納ラック本体 ４ａ 前面開口部 ５ スクリーン ６ 伸縮圧器 ７ スクリーン移動体 Ｆ 体裁面

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 陽子 東京都品川区西五反田３−９−17 ソニー サウンドテック株式会社内 (72)発明者 菊池 太郎 東京都新宿区下落合３−12−35 株式会社 キクチ科学研究所内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 モータにより回転されるスクリーン巻回
   ローラと、 このスクリーン巻回ローラを内部に軸着し、前面側に開
   口部が設けられた収納ラック本体と、 この収納ラック本体内に具えられ、開口部から前方へ伸
   長される伸縮圧器と、 前記収納ラック本体の開口部側に配されて前記伸縮圧器
   により前方の所定位置に突出移動されるように支持さ
   れ、前記スクリーン巻回ローラに巻回されるスクリーン
   が懸架されると共に前記スクリーンが巻込み時に係合さ
   れるスクリーン移動体とを有し、 前記スクリーンが前記スクリーン巻回ローラの巻戻し回
   転に伴い前記伸縮圧器の伸長により、前方に突出移動さ
   れる前記スクリーン移動体から垂下されると共に、巻込
   み時に前記スクリーン移動体に係合され、巻込み動作に
   伴って前記スクリーン移動体を前記収納ラック本体の開
   口部側へ後退させるようにしたことを特徴とする映像シ
   ステムのスクリーンユニット。