JPH06222300A - レーザービーム整形装置 - Google Patents

レーザービーム整形装置

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JPH06222300A
JPH06222300A JP3109793A JP3109793A JPH06222300A JP H06222300 A JPH06222300 A JP H06222300A JP 3109793 A JP3109793 A JP 3109793A JP 3109793 A JP3109793 A JP 3109793A JP H06222300 A JPH06222300 A JP H06222300A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザービームを所望とする断面形状、強度
分布および波面状態に高効率で変換して出力可能とす
る。 【構成】 入射レーザービームBi の強度分布に応じた
凹凸の反射面を有し、入射レーザービームBi の位相と
反射方向を強度分布に応じて局所的に変えて目的とする
強度分布に変換する反射面の形状・凹凸可変の第1のミ
ラー3を有する第1のミラーシステム1と、この第1の
ミラーシステム1で反射されたレーザービームの波面の
歪みに応じた凹凸の反射面を有しレーザービームの位相
を変えて波面の歪みを補正して平坦な波面に変換する反
射面の形状・凹凸可変の第2のミラー9を有する第2の
ミラーシステム2とから成り、第1のミラーシステム1
における反射によって第2のミラーシステム上でレーザ
ービームの強度分布を均一に変換すると共に波面の乱れ
を第2のミラーシステム2で補正し、出射レーザービー
ムBo の波面をきれいな状態に保ちながら目的とする断
面形状並びに均一な強度分布に整形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザービーム整形装
置に関する。更に詳述すると、本発明は、レーザーレー
ダなどの計測器やレーザー加工器、レーザー光化学反応
におけるレーザービーム伝送装置において、計測領域や
加工領域、光反応領域に適合するようにレーザービーム
の断面形状、強度分布および波面の状態を変換するレー
ザービーム整形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般にレーザー光を用いたレーザ
ー化学反応などにおいては、レーザービームは、反応領
域との空間的マッチングを考慮した場合には四角形で均
一な強度分布であることが望ましい。しかし、レーザー
ビームの強度分布は多くの場合には円形のガウシャンビ
ームであったり、矩形であってもその強度分布が不均一
であることが少なくない。そこで、レーザー光の波面を
きれいな状態に保ちながら強度分布を変換する技術が求
められる。
【0003】レーザービームの強度分布を他の形状に変
換する方法としては、従来、ホログラフィを用いる方法
が提案されている。例えば、図8に示すように、2枚の
ホログラフィ101,102を用いてレーザー103か
ら射出された円形ガウシャンビームを円形の均一強度の
ビームに変換する方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このビ
ーム形状変換方法では、 ホログラフィーの回析効率で変換効率が抑えられてし
まうこと、 エネルギー強度の高いレーザーに対して熱的安定性も
含めて使用可能なホログラフィー材料がないこと、 ビームの状態の経時的な変動に対して対応ができない
こと 等の問題がある。
【0005】そこで、本発明は、レーザービームの波面
をきれいな状態に保ちながら強度分布を変換するレーザ
ービーム整形装置、即ちレーザービームを目的とする断
面形状と強度分布に変えて尚かつそれをその形状のまま
遠くまで飛ばし得るレーザービームに変換し得る装置の
提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明のレーザービーム整形装置は、入射レーザー
ビームの強度分布に応じた凹凸の反射面を有し入射レー
ザービームの位相と反射方向を強度分布に応じて局所的
に変えて目的とする強度分布に変換する第1のミラーシ
ステムと、この第1のミラーシステムで反射されたレー
ザービームの波面の歪みに応じた凹凸の反射面を有しレ
ーザービームの位相を変えて波面の歪みを補正して平坦
な波面に変換する第2のミラーシステムとから構成し、
第1のミラーシステムにおける反射によって第2のミラ
ーシステム上でレーザービームの強度分布を均一に変換
すると共に波面の乱れを第2のミラーシステムで補正
し、出射レーザービームの波面をきれいな状態に保ちな
がら目的とする断面形状並びに均一な強度分布に整形す
るようにしている。
【0007】また、本発明のレーザービーム整形装置に
おいて、好ましくは、第1のミラーシステムはアクチュ
エータの作動によって反射面の形状が変化する第1ミラ
ーと、出射レーザービームの強度分布を検出する強度分
布センサーと、該センサーによって検出された強度分布
に基づき目的とするレーザービームの形状と強度分布を
得るミラー反射面の形状を算出して前記アクチュエータ
に制御信号を出力する第1コントローラとから成り、第
2のミラーシステムはアクチュエータの作動によって反
射面の形状が変化する第2ミラーと、出射レーザービー
ムの波面状態を検出する波面センサーと、この波面セン
サーによって検出された波面状態に基づき波面の乱れを
正すミラー反射面の形状を算出してアクチュエータに制
御信号を出力する第2コントローラとから構成されてい
る。
【0008】
【作用】したがって、入射レーザービームは、その強度
分布に応じて目的とするビーム形状・強度分布に変換す
べく設定された第1のミラーシステムの反射面で反射す
る際に位相と各々の反射方向を変えて第2のミラーシス
テムの反射面上で目的とする強度分布に変換される。そ
して、さらに均一強度分布に変換されたレーザービーム
は、第2のミラーシステムの反射面での反射によって位
相を変えて波面の乱れを補正して平坦な波面に変換され
る。
【0009】このビーム強度分布変換の基本的な考え方
は、例えばOlof Bryngdahl(オルフブリングダー)によ
って考え出された方法によって説明される。ここで、第
1のミラーシステムの素子・ミラーはψ(x,y)とい
う位相分布をもつとする。そして、この第1のミラーシ
ステムの素子・ミラーにa(x,y)という強度分布の
レーザービームが入射し、このビームがレンズにより2
枚目の素子・第2のミラーシステムのミラーの位置する
B点の面に至るとする。この時のレーザービームは平面
波とする。B点の座標を(u,v)で表すと、この位置
でのビームの強度分布a’(u,v)は数式1で表され
る。
【0010】
【数1】 右辺の2番目のexpはレンズによるフーリエ交換を表
す。レンズが無い場合でも1枚目の素子・第1のミラー
システムのミラーにレンズの機能を付加すれば、即ち強
度分布に応じて強度分布が均一となる方向に反射方向を
局所的に(ある単位面積当たりの光束毎に)制御すれば
同様の結果を得ることが可能となる。
【0011】次に、1枚目の素子・ミラーの位相関数を
求める。ここで、1枚目の素子の位相関数ψ(x,y)
と変換u=u(x,y)およびv=v(x,y)とは数
式2及び数式3の関係を有する。
【0012】
【数2】 レンズが無い場合には
【数3】 ここで、zは2枚の素子・ミラー間の距離である。
【0013】1枚目の素子即ち第1のミラーシステムの
ミラーの位相関数は、u=u(x,y):v=v(x,
y)が分かっていれば数式2または数式3から容易に求
めることが可能である。これらの式は光線追跡的観点か
ら、波面の傾きはビームの進行方向に垂直であることを
考えると容易に理解できる。
【0014】望ましいマッピング関数u=u(x,
y):v=v(x,y)は入射ビーム強度分布a(x,
y)と目的の強度分布a’(u,v)から求めなければ
ならない。入射強度分布が数式4のように1次元問題に
変換できる場合には容易である。
【0015】
【数4】 この場合にはマッピング関数は数式5により求められ
る。
【数5】
【0016】円形ガウシャンビームから四角形均一ビー
ムまたは円形均一ビームなどの場合には数式から直に求
められるが、場合により、ニュートン・ラプソン法など
の数値解析により各々のxに対しuを計算することが必
要となることもある。このようにしてマッピング関数u
(x)、v(y)が求められたならば、位相関数は次の
数式6で表される。
【0017】
【数6】
【0018】このようにしてB点上即ち第2のミラーシ
ステムのミラー上に目的の強度分布を再現するのであ
る。通常もしくは開発の進んだレーザーではガウシャン
ビームかレーザー媒質の回折や励起分布により決定され
たプロファイルになると思われるので、このような数式
4の範囲内でも充分要求を満たすと思われる。
【0019】次に2枚目の素子・第2のミラーシステム
のミラーの位相関数の求め方を考える。基本的にはレー
ザーの波面は1枚目の素子・第1のミラーシステムのミ
ラーにより数式1の指数部のような位相成分を足し合わ
されるのであるから、波面に歪み・乱れが起こるのでそ
の分を2枚目の素子・第2のミラーシステムのミラーで
補正すれば良い。ここで、入射レーザービームが平面波
ではなく、θ(x,y)なる位相分布を持つ場合には、
位相関数−θ(x,y)を持つ素子・ミラーを追加すれ
ば良い。これは1枚目の素子・ミラーに追加可能であ
る。この場合の1枚目の素子・ミラーの位相関数は数式
7とすれば良い。
【0020】
【数7】
【0021】また、第1及び第2のミラーシステムを出
力レーザービームの強度分布、波面状態に応じて反射面
の凹凸を変化させるフィードバック制御を行う場合、入
力されるビームの断面形状および強度分布が経時的に変
動したとしても、随時検出されて第1及び第2のミラー
システムのミラー反射面が対応する形状に直ちに変更さ
れる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。
【0023】図1に本発明のレーザービーム整形装置の
基本的構成の一例を示す。このレーザービーム整形装置
は、入射レーザービームBi の強度分布に応じた凹凸の
反射面を有し入射レーザービームBi の位相・反射方向
を強度分布状態に合わせて変え目的とする強度分布に変
換する第1のミラーシステム1と、この第1のミラーシ
ステム1で反射されたレーザービームの波面の歪みに応
じた凹凸の反射面を有しレーザービームの位相を変えて
波面の歪みを補正して平坦な波面に変換する第2のミラ
ーシステム2とから成り、第1のミラーシステム1にお
ける反射によって第2のミラーシステム2上でレーザー
ビームの強度分布を均一に変換すると共に波面の乱れを
第2のミラーシステム2で補正し、入射レーザービーム
i を目的とする断面形状並びに均一な強度分布に変換
し、尚かつ波面の乱れを補正して伝搬特性を向上させる
ものである。
【0024】第1のミラーシステム1は、具備するアク
チュエータ4の作動によって反射面の形状・凹凸を可変
にした第1のミラー3と、第2のミラーシステム2を経
て出力される出射レーザービームBo の強度分布を検出
する強度分布センサー5と、この強度分布センサー5に
よって検出された強度分布に基づいて目的とするビーム
形状と強度分布を得るミラー反射面の形状を算出してア
クチュエータ4の駆動量を決めこれを制御信号としてア
クチュエータ4に与える第1のコントローラ6とによっ
て構成されている。この第1のミラーシステム1はフィ
ードバック制御系を構成し、出射レーザービームBo
強度分布の変化に応じて第1のミラー3の反射面の形状
・凹凸を変化させるように設けられている。
【0025】また、第2のミラーシステム2は、具備す
るアクチュエータ12の作動によって反射面の形状・凹
凸を可変にした第2のミラー9と、この第2のミラー9
で反射された後の出射レーザービームBo の波面状態を
検出する波面センサー10と、この波面センサー10に
よって検出された波面の乱れ・歪みを補正して平坦な面
とするためのミラー反射面の形状を算出してアクチュエ
ータ12の駆動量を決めこれを制御信号としてアクチュ
エータ12に与える第2のコントローラ11とによって
構成されている。この第2のミラーシステム2も第1の
ミラーシステム1と同様にフィードバック制御系を構成
し、出射レーザービームBo の波面状態に応じて第2の
ミラー9の反射面の形状・凹凸を変化させるように設け
られている。
【0026】第1のミラー3及び第2のミラー9として
用いられるミラーとしては、反射面の凹凸即ち反射面形
状を部分的にあるいは全面的に変化させ得るミラー(以
下これをアダプティブミラーと称する)が採用されてい
る。このアダプティブミラー3,9は、例えば図7に示
すように、アクチュエータ4,12としてピエゾ素子を
利用し、変形可能な板厚数mmの石英ガラス製のミラー
13と、共通電極14と、ピエゾ素子15及び個別電極
16,…,16から主に構成されている。ここで、ミラ
ー13が必要とする変形はレーザービームの波長の数倍
程度に相当する数μm程度の凹凸を形成できれば足りる
ことから、石英ガラスのようなものの使用も問題となら
ない。また、図示されているアダプティブミラーは一部
分であり、電極14,16とピエゾ素子15は、図示さ
れていない部分にも一定ピッチで設置されている。個別
電極16には、コントローラ6(または11)からの出
力される制御信号に基づく制御電圧が印加(リード線の
図示は省略)され、対応するピエゾ素子15が伸縮させ
られる。このピエゾ素子15の動きがミラー13へ伝え
られその表面形状つまり反射面の凹凸が変化させられ
る。尚、本実施例では連続したミラー13をピエゾ素子
で変形させるようにしたものを例示しているが、これに
特に限定されるものではなく、平坦な反射面を有する小
型のミラー片を多数集めて1つのアダプティブミラーを
構成し、各ミラー片をピストンやその他のアクチュエー
タで駆動させるようにしても良い。
【0027】第1及び第2のミラーシステム1,2は出
射レーザービームBo を取り込むことによって作動す
る。そこで、部分反射・部分透過型のミラーなどから成
るビームスプリッタ7によって出射レーザービームBo
の一部が分離され強度分布センサー5及び波面センサー
10に入射される。強度分布センサー5はレーザービー
ムの強度分布並びにビーム断面形状を検出するためのも
ので、例えばCCD(Charge-Coupled Device )を用い
た画像センサーが使用され、強度分布とビーム断面形状
が輝度信号に変換されて得られる。また、波面センサー
10はレーザービームの波面の状態を検出するためのも
ので、例えば干渉計とCCDを組み合わせたようなもの
が使用され、波面状態が干渉縞を表す輝度信号に変換さ
れて得られる。
【0028】第1のコントローラ6は、強度分布センサ
ー5からの信号を画像処理して検出された出射レーザー
ビームBo の強度分布並びにビーム断面形状と目的とす
る強度分布並びにビーム断面形状とを比較して目的とす
る強度分布並びにビーム断面形状を得るための反射面形
状・凹凸を例えばOlof Bryngdahlによって考え出された
方法に基づいて算出し、アクチュエータ4の駆動を制御
するものである。また、第2のコントローラ11は、波
面センサー10からの信号を画像処理して検出された出
射レーザービームBo の波面状態と目的とする波面状態
とを比較して目的とする波面状態を得るための反射面形
状・凹凸を例えばOlof Bryngdahlによって考え出された
方法に基づいて算出し、アクチュエータ12の駆動を制
御するものである。これら第1のコントローラ6及び第
2のコントローラ11は、例えばCPUなどの演算処理
手段あるいは演算回路によって構成される。
【0029】以上ように構成されたレーザービーム整形
装置により強度分布が不均一で波面が乱れたビームを波
面がきれいで均一な強度分布の断面矩形状のビームに変
換する経過を図2−図6に基づいて以下に説明する。
【0030】図示されていないレーザービーム発振器か
ら発信された入射レーザービームBi は、第1のミラー
システム1のアダプティブミラー(第1のミラー)3へ
45度の入射角度で入射される。レーザービーム発振器
が発信するビームは、中心に光束が集中し強度分布が不
均一であり、しかも波面に乱れを有していることが少な
くない。この入射ビームBi の強度分布状態を図2に示
す。同図においてX軸およびY軸はビームの断面寸法
を、またZ軸は光強度を表わしている。
【0031】第1のミラーシステム1において、図2に
示す円錐状のガウシャンビームから図3に示す四角柱状
のビームを得るには、入力ビームを構成する光束の光路
を変更して光束配分を配分し直す必要がある。そこで、
第1のアダプティブミラー3の反射面の凹凸を入射レー
ザービームBi の強度分布に応じて変えることによっ
て、レーザービームの位相を変えて局所的に異なる方向
に反射させ目的とする形状でかつ均一な強度分布に変換
する。
【0032】入射レーザービームBi は第1のアダプテ
ィブミラー3の反射面で光路変更を伴う反射を起こし、
第2のミラーシステム2の第2のアダプティブミラー9
の反射面上において強度分布が変換され図3の形状のビ
ームとされる。この第1のミラーシステム1の反射面に
おける光路変更の一例が図4に示されている。この図
は、光路変更をベクトルによって表わしたマップであ
る。各々のベクトルは、図2のビームを構成するビーム
断面の各分布地点における光束の進路方向およびビーム
断面方向への変位量を表すものである。変位量は、第1
のミラーシステム1および第2のミラーシステム2のア
ダプティブミラー3,9間の光路上での移動距離であ
る。つまり、第1のアダプティブミラー3に入射直前の
反射面上における図4の矢印の根元に位置する各光束は
第1のアダプティブミラー3での反射によってその光路
を各々変えられ、第2のアダプティブミラー9の反射面
上即ち入射直前では矢印の先端位置へ移される。即ち、
第1のミラー3にレンズ機能が与えられている。これに
よって、図2のガウシャンビームの断面形状と強度分布
が図3の四角柱状ビームへその形態が変えられる。図4
のベクトルとミラーの凹凸との関係は、矢印の方向が矢
印の根元の反射面の傾斜方向を示し矢印の長さが傾斜角
度に比例する。尚、図4によって示されたベクトルに
は、光の干渉を生じさせないため第1のアダプティブミ
ラー3から第2のアダプティブミラー9間において光束
が交差せずできるだけ均一配分となることが求められ
る。この図4のマッピングを実現する第1のアダプティ
ブミラー3の反射面の凹凸を図5の(A)に示す。同図
のX軸およびY軸はミラーの縦および横の寸法(cm)
を表し、Z軸はミラーの凹凸量(μm)を表している。
この第1のアダプティブミラー3の平面形状をモアレ縞
で表すと図5の(B)に示すようになる。
【0033】ここで、第1のアダプティブミラー3は、
コントローラ6から出力される制御信号によりアクチュ
エータ4を作動させて所望とする反射面の凹凸に変化さ
せる。したがって、入射レーザービームBi の断面形状
や強度分布が経時的に変動しても、あるいは第1のミラ
ーシステム1と第2のミラーシステム2との間の空間状
況が経時的に変動しても、出射レーザービームBo の形
状等が目的とする形状等に変換されるように絶えず制御
される。
【0034】第1のミラーシステム1により入射レーザ
ービームBi は、図3に示すような四角柱状のビームに
変換されるが、その波面には歪み・乱れが生ずる。この
波面の乱れは、第1のミラーシステム1における強度分
布並びに断面形状の変換の際に起こる他、レーザー装置
の出力が時間的に変動したり、ビーム伝播空間の状況が
時間的に変動することによっても起こる。波面の乱れ
は、伝播特性を悪化させて矩形状のレーザービームを遠
くまで飛ばすことができなくなるので取り除く必要があ
る。そこで、第2のミラーシステム2ではレーザービー
ムの波面の位相を変えて波面の乱れを解消する。この第
2のミラーシステム2の第2のアダプティブミラー9の
反射面の凹凸形状は例えば図6に示されるように、図3
のビーム波面形状の乱れを相殺して平坦な面とするよう
な凹凸とされている。
【0035】ここで、出射レーザービームBo は常時そ
の一部分が部分透過ミラー7,8で分離されて波面セン
サー10へ入力される。波面センサー10の出力は、コ
ントローラ11で目的とする波面状態と比較され、波面
の乱れが検出されたときに、その乱れを解消し得る第2
のアダプティブミラー9の凹凸を演算し、アクチュエー
タ12を作動させて反射面の凹凸を制御する。この制御
は常時実行されるため波面の乱れの経時的な変化、いわ
ゆる波面の揺らぎを補正することが可能である。
【0036】以上のようにして、レーザービーム整形装
置は、例えば図2に示すような円形の入射レーザービー
ムBi の強度分布を均一でかつ四角形の出射レーザービ
ームBo として出力することができる。
【0037】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形実施が可能
である。例えば、レーザービームの出力やビーム伝播空
間の状況等のその他の状況が時間的に一定であれば、第
1及び第2のミラーシステム1,2の各アダプティブミ
ラー3,9の表面・反射面はあらかじめ所定形状に調整
または加工された状態のまま固定しても良い。また、本
実施例では出射レーザービームBo の形状を四角形とし
たが、これに特に限定されず、円形は勿論のこと楕円形
やその他の形状でも良い。また、ミラーのビームの入射
角度は本実施例の場合、45度としたがこれに限定され
ず何度でも良い。アダプティブミラーは2枚に限定され
ず、例えば、入射レーザービームBi が平面波でなく、
θ(x,y)の位相分をもつ場合には、位相関数−θ
(x,y)を持つアダプティブミラーが追加される。
【0038】
【発明の効果】以上の説明より明かなように、本発明の
レーザービーム整形装置は、入射レーザービームの強度
分布に応じた凹凸の反射面を有し入射レーザービームの
位相と反射方向を強度分布に応じて局所的に変えて目的
とする強度分布に変換する第1のミラーシステムと、こ
の第1のミラーシステムで反射されたレーザービームの
波面の歪みに応じた凹凸の反射面を有しレーザービーム
の位相を変えて波面の歪みを補正して平坦な波面に変換
する第2のミラーシステムとから構成し、第1のミラー
システムにおける反射によって第2のミラーシステム上
でレーザービームの強度分布を均一に変換すると共に波
面の乱れを第2のミラーシステムで補正するようにして
いるので、出射レーザービームの波面をきれいな状態に
保ちながら目的とする断面形状並びに均一な強度分布に
整形することができる。しかも、本発明はミラーによる
反射を利用してビームの形状・強度分布並びに波面を目
的の形状としているので、ほぼ100%の効率で目的と
する断面形状並びに均一強度分布で波面のきれいなレー
ザービームに変換することができる。したがって、レー
ザー化学反応などにおいて効果的とされる矩形状でかつ
均一強度分布のレーザービームをそのままの形状で遠く
まで飛ばし得る形態に容易に変換できる。
【0039】また、本発明のレーザービーム整形装置に
おいて、第1及び第2のミラーシステムを出力レーザー
ビームの強度分布、波面状態に応じて反射面の凹凸を変
化させるフィードバック制御を行う場合、レーザービー
ムの出力やビーム伝播空間の状況などが経時的に変動し
ても、これが随時検出されて第1及び第2のミラーシス
テムのミラー反射面が対応する形状に直ちに変更される
ので、波面がきれいで尚かつ目的とする形状で均一な強
度分布のビームを出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザービーム整形装置の基本的構成
の一例を示した概念図である。
【図2】整形する前の入射レーザービームの強度分布例
を表した3軸図である。
【図3】第1のミラーシステムによって第2のアダプテ
ィブミラー上に合成されたレーザービームの強度分布例
を表した3軸図である。
【図4】円形ガウシャンビームを四角形均一ビームに変
換するための光束の進路変更例を示すベクトル図であ
る。
【図5】円形ガウシャンビームを矩形均一ビームに変換
するためのミラー表面形状を示す図で、(A)は3軸
図、(B)はモアレ縞で示す平面図である。
【図6】第2のミラーシステムに用いる第2のアダプテ
ィブミラーの表面形状を示す3軸図である。
【図7】第1および第2のアダプティブミラーの一実施
例を示す断面図である。
【図8】ホログラフィを用いた従来のレーザービーム整
形装置の概念図である。
【符号の説明】
1 第1のミラーシステム 2 第2のミラーシステム 3 第1のミラー(アダプティブミラー) 4 アクチュエータ 5 強度分布センサー 6,11 コントローラ 7,8 ビームスプリッタ 9 第2のミラー(アダプティブミラー) 10 波面センサー 12 アクチュエータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射レーザービームの強度分布に応じた
    凹凸の反射面を有し前記入射レーザービームの位相と反
    射方向を強度分布に応じて局所的に変えて目的とする強
    度分布に変換する第1のミラーシステムと、この第1の
    ミラーシステムで反射されたレーザービームの波面の歪
    みに応じた凹凸の反射面を有しレーザービームの位相を
    変えて波面の歪みを補正して平坦な波面に変換する第2
    のミラーシステムとから成り、前記第1のミラーシステ
    ムにおける反射によって前記第2のミラーシステム上で
    レーザービームの強度分布を均一に変換すると共に波面
    の乱れを前記第2のミラーシステムで補正し、出射レー
    ザービームの波面をきれいな状態に保ちながら目的とす
    る断面形状並びに均一な強度分布に整形することを特徴
    とするレーザービーム整形装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のミラーシステムはアクチュエ
    ータの作動によって反射面の形状が変化する第1ミラー
    と、出射レーザービームの強度分布を検出する強度分布
    センサーと、該センサーによって検出された強度分布に
    基づき目的とするレーザービームの形状と強度分布を得
    るミラー反射面の形状を算出して前記アクチュエータに
    制御信号を出力する第1コントローラとから成り、第2
    のミラーシステムはアクチュエータの作動によって反射
    面の形状が変化する第2ミラーと、出射レーザービーム
    の波面状態を検出する波面センサーと、この波面センサ
    ーによって検出された波面状態に基づき波面の乱れを正
    すミラー反射面の形状を算出して前記アクチュエータに
    制御信号を出力する第2コントローラとから成ることを
    特徴とする請求項1記載のレーザービーム整形装置。
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