JPH0622079Y2 - 中柱収納式多連昇降シャッター - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、多連昇降シャッターの開放時、その可動中柱
を開口部側壁面から突出させずに収納できるようにした
中柱収納式多連昇降シャッターに関する。

〔従来の技術〕 従来、パネルシャッター等の昇降開閉シャッターでは、
開口部間口が広い場合、シャッターを多連式として可動
中柱を設け、シャッターの開放時には開口部の邪魔とな
らないように開口部側壁のガイドレールに重ねて収め、
シャッターの閉鎖時には開口部のシャッターの連接位置
に引出して固定し、シャッターを降下させるようにして
いる。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記従来の多連昇降シャッターでは、開放時、開口部側
壁のガイドレールに重ねて収めた可動中柱は開口部の側
壁面から突出するため、開口部間口が広く中柱の本数が
多い場合には非常に見苦しいという問題があった。

本考案は上記従来の問題を解決することを課題としてな
されたものであって、多連昇降シャッターの開放時、開
口部側壁に引込んだ可動中柱が側壁面から突出する見苦
しさを解消した中柱収納式多連昇降シャッターを提供す
ることを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため本考案は、可動中柱を設けた多
連昇降シャッターにおいて、開口部側壁に立設するガイ
ドレール体の裏側、側壁内部に可動中柱の収納部を設け
ると共に、前記ガイドレール体をもって前記収納部入口
の開閉扉とし、閉鎖位置でガイドレール体が開口部側壁
面と一平面となって前記昇降シャッターを昇降可能に
し、開放位置で可動中柱を中柱収納部に収納可能にした
中柱収納式多連昇降シャッターを特徴としている。

〔作用〕

多連昇降シャッターの閉鎖時、開口部側壁のガイドレー
ル体は閉鎖位置にあって開口部側壁と一平面をなし、そ
の裏側、側壁内部に設けた可動中柱の収納部入口を閉鎖
し、各可動中柱は開口部の各昇降シャッターの連接位置
に引出され、各昇降シャッター開口部側壁のガイドレー
ルと可動中柱間、および左右可動中柱間に両側部を支持
されて降下している。

ここで昇降シャッターを開動操作すれば昇降シャッター
は上昇して開口部を開放する。そこで開口部側壁のガイ
ドレール体を開放位置にして可動中柱の収納部入口を開
き、可動中柱を収納部内に送込む。そして最後の可動中
柱で収納部の入口を塞げば、開口部の側壁は一平面とな
って可動中柱は収納部内に収納され、引込んだ可動中柱
が開口部側壁面から突出する見苦しさが解消される。

〔実施例〕

以下本考案を図示の実施例に基いて詳細に説明する。

第１図は、本考案に係る多連昇降シャッターの開放時に
可動中柱を中柱収納部に収納した状態の要部平断面図、
第２図は、同シャッターの閉鎖時に可動中柱を中柱収納
部から開口部に引出して同シャッターを降下した状態の
要部平断面図、第３図は同シャッター閉鎖時の略正面図
である。

多連昇降シャッターは単体の昇降シャッターを複数連装
したもので、昇降シャッターの一例として図はパネルシ
ャッターを示している。

パネルシヤツター１は、複数のシャッターパネル２が各
両側部をチェーン（図示省略）で上下に連結され、開閉
機（図示省略）でチェーンを巻上げるとシャッターパネ
ル２が上昇して天井下面に重合垂下して収納されて開口
部３が開放され、チェーンを巻下げるとシャッターパネ
ル２が順次垂直平面状に配列して降下し、開口部が閉鎖
される。パネルシャッター１は開口間口が広い場合には
２連以上連設され、連数に応じて開口部３の中間に可動
中柱４が設けられ、開口部３側部のパネルシャッター
１′は、開口部側壁５のガイドレール体６の外面に形成
された案内溝６ａと可動中柱４の両側部に形成された案
内溝４ａの一方に両側部を案内され、中間のパネルシャ
ッター１は、両側の可動中柱４，４の各案内溝４ａ，４
ａに両側部を案内されて昇降される。

開口部側壁５のガイドレール体６の裏側、側壁内部に
は、可動中柱４の外面を開口部３の間口に直角方向に旋
回して収納できる入口幅を有する中柱収納部７が設けら
れ、ガイドレール体６は収納部入口７ａを塞ぐ幅を有す
る扉体状に形成され、一側のバネ入りヒンジ８によって
常時開方に付勢され、収納部入口７ａを閉鎖する閉鎖位
置で外面が開口部側壁５と一平面となり、中柱収納部７
の内側へ回動した開放位置で可動中柱４を中柱収納部７
に収納するようになっている。

図中９はカイドレール体６の開閉錠で、ガイドレール体
６の開放位置では開閉錠９のラッチ９ａがラッチ受けの
スイッチ１０をオフにして開閉機の電源を遮断し、閉鎖
位置で施錠することによりラッチ９ａが同スイッチ１０
をオンにして開閉機の電源を通じ、中柱４の引出し時に
のみパネルシャッター１の昇降を可能にする安全装置と
なっている。１１はガイドレール体６と中柱収納部入口
７ａとの間に介在され、パネルシャッター１の昇降時の
ガイドレール体６の振動音を緩和するクッション材であ
る。

可動中柱４は、開口部３の上部に架設され、中柱収納部
７内まで延長されたハンガーレール１２に吊金具１３の
ローラ１４によって移動自在に上部を吊支されると共
に、垂直中心軸回りに回動自在となっている。

図中１６は可動中柱４上部を各パネルシャッター１の連
接位置に固定するキャッチボックス、１７は可動中柱４
下部を同位置に固定する上げ落し、１８は可動中柱４収
納時のスペーサーである。

中柱収納部７は可動中柱４の本数の多少により、開口部
３の一側に設けても両側に設けてもよく、一側に設ける
場合中柱収納部のない側は一般の固定式ガイドレールと
なる。

叙上の構成において、パネルシャッター１の閉鎖時、ガ
イドレール体６はその案内溝６ａを開口部３の間口方向
に向けてその外面が開口部側壁５と一平面をなす閉鎖位
置に開閉錠によって施錠保持され、可動中柱４もその両
側部の案内溝４ａを開口部３の間口方向に向けて開口部
３に引出され、キャッチボックス１６および上げ落し１
７によってパネルシャッターの連接位置に固定され、各
パネルシャッター１はガイドレール体６と可動中柱４の
各案内溝６ａ，４ａに両側部を支持されて降下してい
る。

ここでパネルシャッター１を開閉機によって開動操作す
れば、開閉錠９の施錠によってラッチ受けのスイッチ１
０がオンとなっているため開閉機に電源が通じ、パネル
シャッター１は上昇し開口部３を開放する。この時、ガ
イドレール体６と収納部入口７ａとの間に介在するクッ
ション材１１によってパネルシャッター１上昇時の振動
音は緩和される。次にガイドレール体６の開閉錠９の施
錠を解くと、ラッチ受けのスイッチ１０がオフとなって
開閉機の電源を遮断すると共にガイドレール体６はバネ
入りヒンジ８の付勢によって中柱収納部７内側の開放位
置に開動し、収納部入口７ａが開かれる。そこで可動中
柱４を中柱収納部７方向に移動すると共に９０度旋回し
てその外面を中柱収納部７の入口面方向に向けて中柱収
納部内に送込む。そして最後の可動中柱４の外面で収納
部入口７ａを塞げば、開口部側壁５は一平面となって可
動中柱４は中柱収納部７内に収納される。この可動中柱
４を収納した状態では開閉機の電源が遮断され、開閉機
を誤操作してもパネルシャッター１が降下する事故が防
止される。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案は、可動中柱を設けた多連昇
降シャッターにおいて、開口部側壁に立設するガイドレ
ール体の裏側、側壁内部に可動中柱の収納部を設けると
共に、前記ガイドレール体をもって前記収納部入口の開
閉扉とし、閉鎖位置でガイドレール体が開口部側壁面と
一平面となって前記昇降シャッターを昇降可能にし、開
放位置で可動中柱を中柱収納部に収納可能にしたもので
あるから、多連昇降シャッターの開放時開口部の側壁に
引込んだ可動中柱が完全に側壁内部の中柱収納部に収納
され、可動中柱が開口部側壁面から突出する見苦しさが
解消され、外観のよい開口部が実現される。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は本考案に係る
多連昇降シャッターの開放時に可動中柱を中柱収納部に
収納した状態の要部平断面図、第２図は同シャッターの
閉鎖時に可動中柱を中柱収納部から開口部に引出して同
シャッターを降下した状態の要部平断面図、第３図は同
シャッター閉鎖時の略正面図である。 １…パネルシャッター、２…シャッターパネル、３…開
口部、４…可動中柱、４ａ，６ａ…案内溝、５…開口部
側壁、６…ガイドレール体、７…中柱収納部、７ａ…収
納部入口、８…バネ入りヒンジ、９…開閉錠、９ａ…ラ
ッチ、１０…スイッチ、１１…クッション材、１２…ハ
ンガーレール、１３…吊金具、１４…ローラ、１５…垂
直中心軸、１６…キャッチボックス、１７…上げ落し、
１８…スペーサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】可動中柱を設けた多連昇降シャッターにお
   いて、開口部側壁に立設するガイドレール体の裏側、側
   壁内部に可動中柱の収納部を設けると共に、前記ガイド
   レール体をもって前記収納部入口の開閉扉とし、閉鎖位
   置でガイドレール体が開口部側壁面と一平面となって前
   記昇降シャッターを昇降可能にし、開放位置で可動中柱
   を中柱収納部に収納可能にしたことを特徴とする中柱収
   納式多連昇降シャッター。