JPH06220793A - 水解性紙用バインダー及び水解性紙 - Google Patents
水解性紙用バインダー及び水解性紙Info
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 優れた水解性及び湿潤強度をもった水解性紙
を与え得るバインダー及びそれを用いて抄紙された水解
性紙の提供。 【構成】 エーテル化度が0.5〜1.0、1%水溶液
粘度が10〜1000mpa・sであるカルボキシメチ
ルセルロース塩と粉末有機酸とを含有する水解性紙用バ
インダー及びそれを用いて抄紙された水解性紙。
を与え得るバインダー及びそれを用いて抄紙された水解
性紙の提供。 【構成】 エーテル化度が0.5〜1.0、1%水溶液
粘度が10〜1000mpa・sであるカルボキシメチ
ルセルロース塩と粉末有機酸とを含有する水解性紙用バ
インダー及びそれを用いて抄紙された水解性紙。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水解性紙用バインダー及
び水解性紙に関するもので、さらに詳しくは抄紙された
乾燥後の紙に紙力及び湿潤強度があり、かつ湿潤すると
わずかな撹拌により水解する紙を与えるバインダー及び
それを用いて抄紙された水解性紙に関するものである。
び水解性紙に関するもので、さらに詳しくは抄紙された
乾燥後の紙に紙力及び湿潤強度があり、かつ湿潤すると
わずかな撹拌により水解する紙を与えるバインダー及び
それを用いて抄紙された水解性紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近清掃用具として紙製品が、その安価
なこと又使い捨てが可能なこともあり、各方面で使われ
ている。特にトイレ用清掃用具として殺菌除菌成分を含
んだ紙製品が多用されている。これらはトイレに使用さ
れ、使用後廃棄のため、トイレに流される事が多い。こ
のため水解性でない紙製品ではトイレの詰りあるいは浄
化槽中で水解せず、いつまでも浮遊したりして問題とな
っている。そこでこれらを解決するために各種の水解性
紙やそのバインダーが研究開発されている。
なこと又使い捨てが可能なこともあり、各方面で使われ
ている。特にトイレ用清掃用具として殺菌除菌成分を含
んだ紙製品が多用されている。これらはトイレに使用さ
れ、使用後廃棄のため、トイレに流される事が多い。こ
のため水解性でない紙製品ではトイレの詰りあるいは浄
化槽中で水解せず、いつまでも浮遊したりして問題とな
っている。そこでこれらを解決するために各種の水解性
紙やそのバインダーが研究開発されている。
【0003】特公昭40−968号,特公昭43−12
14号公報には、カルボキシメチルセルロースとパルプ
等の抄紙原料とを混抄した後、アルカリ剤でカルボキシ
メチルセルロースをそのアルカリ金属塩に変換すること
による方法が、又特開昭62−141199号公報に
は、アルギン酸塩とアルギン酸グリコールエステルとの
混合体のヒドロゲル繊維をバインダーとするシートが開
示されている。
14号公報には、カルボキシメチルセルロースとパルプ
等の抄紙原料とを混抄した後、アルカリ剤でカルボキシ
メチルセルロースをそのアルカリ金属塩に変換すること
による方法が、又特開昭62−141199号公報に
は、アルギン酸塩とアルギン酸グリコールエステルとの
混合体のヒドロゲル繊維をバインダーとするシートが開
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら特公昭4
0−968号,特公昭43−1214号公報によるもの
においては、二段階工程をとることの煩雑さ、又特開昭
62−141199号公報によるものにおいては、繊維
バインダーの製造の煩雑さが問題となっており、いずれ
も実用的でない。
0−968号,特公昭43−1214号公報によるもの
においては、二段階工程をとることの煩雑さ、又特開昭
62−141199号公報によるものにおいては、繊維
バインダーの製造の煩雑さが問題となっており、いずれ
も実用的でない。
【0005】本発明の目的は湿潤するとわずかな撹拌に
より水解する優れた水解性及び優れた湿潤強度をもった
水解性紙を与え得るバインダー及びそれを用いて抄紙さ
れた水解性紙を提供することにある。
より水解する優れた水解性及び優れた湿潤強度をもった
水解性紙を与え得るバインダー及びそれを用いて抄紙さ
れた水解性紙を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は特定のカルボ
キシメチルセルロース塩(以後CMCという)に粉末有
機酸を配合したものをバインダーとして用い、パルプと
抄紙することにより、前記の問題点を克服できることを
見出し本発明を完成した。すなわちエーテル化度が0.
5〜1.0、1%水溶液粘度が10〜1000mpa・
sであるCMCと粉末有機酸とを含有する水解性紙用バ
インダーである。
キシメチルセルロース塩(以後CMCという)に粉末有
機酸を配合したものをバインダーとして用い、パルプと
抄紙することにより、前記の問題点を克服できることを
見出し本発明を完成した。すなわちエーテル化度が0.
5〜1.0、1%水溶液粘度が10〜1000mpa・
sであるCMCと粉末有機酸とを含有する水解性紙用バ
インダーである。
【0007】(手段を構成する要件)本発明に使用する
CMCはエーテル化度が0.5〜1.0、1%水溶液粘
度が10〜1000mpa・sのものを使用する。この
範囲以外のCMCでは製造が困難であったり、高価格で
もあり実用性に乏しい。又CMCにおける塩はNa,
K,NH4 塩等が挙げられ、これらの混合塩でもよい。
更にこのCMCは水溶液ではなく粉末のものを使用する
のが好ましい。
CMCはエーテル化度が0.5〜1.0、1%水溶液粘
度が10〜1000mpa・sのものを使用する。この
範囲以外のCMCでは製造が困難であったり、高価格で
もあり実用性に乏しい。又CMCにおける塩はNa,
K,NH4 塩等が挙げられ、これらの混合塩でもよい。
更にこのCMCは水溶液ではなく粉末のものを使用する
のが好ましい。
【0008】本発明に使用する有機酸は例えばリンゴ
酸,コハク酸,乳酸又はスルファミン酸が挙げられ、2
種以上混合して使用してもよい。又この有機酸はCMC
と配合するために粉体のものが用いられ、混合が容易な
ように粒度分布の合致した粉末品が望ましい。
酸,コハク酸,乳酸又はスルファミン酸が挙げられ、2
種以上混合して使用してもよい。又この有機酸はCMC
と配合するために粉体のものが用いられ、混合が容易な
ように粒度分布の合致した粉末品が望ましい。
【0009】又この粉末有機酸のCMCへの配合量は特
に限定はないが、紙の粘着力と抄紙時のpHの関係から
CMCに対し1〜5重量%であることが望ましい。
に限定はないが、紙の粘着力と抄紙時のpHの関係から
CMCに対し1〜5重量%であることが望ましい。
【0010】本発明のバインダーとパルプ、再生セルロ
ース繊維、合成繊維等のパルプ原料を配合し公知の方法
により抄紙すれば本発明の水解性紙が得られる。
ース繊維、合成繊維等のパルプ原料を配合し公知の方法
により抄紙すれば本発明の水解性紙が得られる。
【0011】
【作用】本発明に使用するCMC単独でバインダーとし
て使用した時には、抄紙時に綱(ワイヤー)への付着や
抄紙品の剥離が出来ない、又湿潤紙力強度が低下した
り、逆に紙力強度が強すぎ、水解性が悪くなる等の問題
がある。しかしながら粉末の有機酸を配合することによ
って、抄紙時のpHを7.5以下にコントロールし、抄
紙性、湿潤紙力強度、水解性が改善される。
て使用した時には、抄紙時に綱(ワイヤー)への付着や
抄紙品の剥離が出来ない、又湿潤紙力強度が低下した
り、逆に紙力強度が強すぎ、水解性が悪くなる等の問題
がある。しかしながら粉末の有機酸を配合することによ
って、抄紙時のpHを7.5以下にコントロールし、抄
紙性、湿潤紙力強度、水解性が改善される。
【0012】
【実施例】実施例1〜18及び比較例1〜9 実施例及び比較例を下記の抄紙条件及び評価方法によっ
て行った。 抄紙条件 使用パルプ:NBKPシートを水に水解させたもの パルプ/バインダー* 配合比(重量):パルプ/バイン
ダー=85/15 坪量 :30g/m2 添加順 :パルプ→バインダー→抄紙 抄紙器 :丸型シートマシーン(JIS P−820
9) プレス条件:1kgf/cm2 ×1分間 乾燥機 :回転式ドライヤー(表面温度100℃×3
分間) *所定量のCMCと粉末有機酸とを粉体混合機によって
予め混合したものを使用
て行った。 抄紙条件 使用パルプ:NBKPシートを水に水解させたもの パルプ/バインダー* 配合比(重量):パルプ/バイン
ダー=85/15 坪量 :30g/m2 添加順 :パルプ→バインダー→抄紙 抄紙器 :丸型シートマシーン(JIS P−820
9) プレス条件:1kgf/cm2 ×1分間 乾燥機 :回転式ドライヤー(表面温度100℃×3
分間) *所定量のCMCと粉末有機酸とを粉体混合機によって
予め混合したものを使用
【0013】評価方法 下記の3点による評価を行い、その結果を表1,表2に
示した。 抄紙性…抄紙品をワイヤーよりはがす時のはがれやすさ
及びその後のワイヤー汚れの有無を見て、下記基準にて
評価した。 はがれ易く、ワイヤーへの附着ないもの…○ はがれるが、若干ワイヤーへの附着あるもの…△ はがれにくく、ワイヤーへの附着あるもの…× 水解性…内径27mm、長さ270mmのガラス円筒管
に抄紙した紙片20mm×20mmを2枚入れて200
mmまで純水を入れゴム栓をした後円筒管の上下を交互
にひっくりかえす操作を続け、紙片が破れた時の回数を
読む。 湿潤強度…抄紙したものを25mm巾に切りとり純水で
湿らせた後、余分の水分をろ紙で吸い取ったものを強力
試験機(JIS−P−8113)で引っ張り湿潤強度を
求める。
示した。 抄紙性…抄紙品をワイヤーよりはがす時のはがれやすさ
及びその後のワイヤー汚れの有無を見て、下記基準にて
評価した。 はがれ易く、ワイヤーへの附着ないもの…○ はがれるが、若干ワイヤーへの附着あるもの…△ はがれにくく、ワイヤーへの附着あるもの…× 水解性…内径27mm、長さ270mmのガラス円筒管
に抄紙した紙片20mm×20mmを2枚入れて200
mmまで純水を入れゴム栓をした後円筒管の上下を交互
にひっくりかえす操作を続け、紙片が破れた時の回数を
読む。 湿潤強度…抄紙したものを25mm巾に切りとり純水で
湿らせた後、余分の水分をろ紙で吸い取ったものを強力
試験機(JIS−P−8113)で引っ張り湿潤強度を
求める。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【発明の効果】本発明のバインダーを用いる事により、
抄紙性、水解性がよく湿潤紙力強度の優れた水解性紙を
得る事ができる。
抄紙性、水解性がよく湿潤紙力強度の優れた水解性紙を
得る事ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 21/50 17/14
Claims (3)
- 【請求項1】 エーテル化度が0.5〜1.0、1%水
溶液粘度が10〜1000mpa・sであるカルボキシ
メチルセルロース塩と粉末有機酸とを含有する水解性紙
用バインダー。 - 【請求項2】 前記粉末有機酸がリンゴ酸,コハク酸,
乳酸及びスルファミン酸からなる群より選ばれた少なく
とも1種である請求項1記載のバインダー。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のバインダーを用い
て抄紙された水解性紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5029920A JPH06220793A (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 水解性紙用バインダー及び水解性紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5029920A JPH06220793A (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 水解性紙用バインダー及び水解性紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06220793A true JPH06220793A (ja) | 1994-08-09 |
Family
ID=12289436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5029920A Pending JPH06220793A (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 水解性紙用バインダー及び水解性紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06220793A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10140494A (ja) * | 1996-11-07 | 1998-05-26 | Kao Corp | 水解紙 |
EP0900878A3 (en) * | 1997-09-08 | 2000-05-24 | Uni-Charm Corporation | Water-disintegrable fibrous sheet |
JP2005124884A (ja) * | 2003-10-24 | 2005-05-19 | Daio Paper Corp | 家庭用衛生薄葉紙 |
JP2017115065A (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 日本製紙パピリア株式会社 | 成形材料及び成形品 |
-
1993
- 1993-01-25 JP JP5029920A patent/JPH06220793A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10140494A (ja) * | 1996-11-07 | 1998-05-26 | Kao Corp | 水解紙 |
EP0900878A3 (en) * | 1997-09-08 | 2000-05-24 | Uni-Charm Corporation | Water-disintegrable fibrous sheet |
US6132557A (en) * | 1997-09-08 | 2000-10-17 | Uni-Charm Corporation | Water-disintegratable fibrous sheet containing fibers having different fiber lengths and process for producing the same |
JP2005124884A (ja) * | 2003-10-24 | 2005-05-19 | Daio Paper Corp | 家庭用衛生薄葉紙 |
JP2017115065A (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 日本製紙パピリア株式会社 | 成形材料及び成形品 |
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