JPH06220712A - 合成樹脂繊維 - Google Patents

合成樹脂繊維

Info

Publication number
JPH06220712A
JPH06220712A JP919693A JP919693A JPH06220712A JP H06220712 A JPH06220712 A JP H06220712A JP 919693 A JP919693 A JP 919693A JP 919693 A JP919693 A JP 919693A JP H06220712 A JPH06220712 A JP H06220712A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
synthetic resin
fiber
color
resin fiber
ion concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP919693A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Ochiai
勝 落合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP919693A priority Critical patent/JPH06220712A/ja
Publication of JPH06220712A publication Critical patent/JPH06220712A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 無色透明の顕色液を吹き付ける事により可逆
的に色変化する合成樹脂繊維を提供する。 【構成】 合成樹脂量に対して水素イオン濃度指示薬が
0.01重量%〜5重量%包含されている合成樹脂繊
維。 【効果】 アルカリ性もしくは酸性の顕色液を吹き付け
る事により発色して色変化が起こり、従来に無い新しい
機能を付加した合成樹脂繊維が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人形用頭髪あるいは織
布等の繊維製品に用いられ、アルカリ性あるいは酸性の
顕色液を吹き付けることによって可逆的に色変化する合
成樹脂繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】人形頭髪あるいは織布等の繊維製品は、
原料着色あるいは後染めによって各種の色に着色されて
いるが、当然のことながらいづれの場合も着色剤の種類
によってその色は固定されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、昨今の
市場ニーズの多様化にともない繊維表面に無色透明の顕
色液を吹き付ける事により可逆的に色変化する繊維が得
られればより好ましいと考え、鋭意検討して本発明にい
たった。すなわち、本発明の目的は、無色透明の顕色液
を吹き付ける事により可逆的に色変化する合成樹脂繊維
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決するために鋭意研究した結果、合成樹脂繊維に水素イ
オン濃度指示薬を包含させることにより達成できること
を見出した。すなわち、本発明は、合成樹脂量に対して
水素イオン濃度指示薬が0.01重量%〜5重量%包含
されていることを特徴とする合成樹脂繊維である。
【0005】以下、本発明を説明する。本発明の合成樹
脂繊維は、例えば、ポリアミド系、ポリ塩化ビニール
系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリアクリロニトリル系等
で代表される合成樹脂繊維の総称である。中でも吸水性
が少なく顕色液を吹き付けた後の乾燥性に優れるポリ塩
化ビニール系、ポリ塩化ビニリデン系合成樹脂繊維は、
顕色させた色が乾燥により元の色に戻り易い利点があっ
て特に好ましい。
【0006】合成樹脂繊維の太さは通常0.005mm
〜1.0mm好ましくは0.03mm〜0.5mmの太
さのものが用いられ、一般には0.03mm〜0.1m
mの単繊維の集合体であるマルチフィラメントとして用
いられる。また、合成樹脂繊維の断面形状は、単繊維表
面に凸凹が多い異形断面形状のものが好ましく、例えば
山の数が3〜10個の星型、歯車型等の断面形状のもの
が好ましい。何故ならば異形断面形状にすると合成樹脂
繊維の表面積が増大するので水素イオン濃度指示薬の包
含効果が向上して発色性に優れる合成樹脂繊維が得られ
る。
【0007】更に、繊維断面形状が中空状を呈している
と合成樹脂繊維の見かけ密度が低下するのでかさ高性が
向上して風合いが良くなると言う利点を有するのでより
好ましい。中空率は断面積で5%〜50%のものを用い
ることが好ましい。何故ならば中空率が5%未満では見
かけ密度の低下率が少ない為、かさ高性向上効果が得ら
れず、中空率が50%を越えると合成樹脂繊維の取扱い
時等に中空形状が潰れて実質見かけ密度が低下し、かさ
高性向上効果が失われる。
【0008】水素イオン濃度指示薬とは、例えば理化学
辞典(発行所:岩波書店)の第694ページに定義され
るものである。具体的には、アルカリ性もしくは酸性の
顕色液を吹き付ける事によって色変化を起こす機能を有
するものであり、たとえば、フェノールフタレイン、チ
モールフタレイン、m・ニトロフェノール、ブロモクレ
ゾールグリーン、ブロモチモールブルー、アリザリンレ
ッド等を言う。
【0009】これらは目的とする色変化に合わせて単独
もしくは組み合わせ等任意に使用することができる。中
でもフェノールフタレインは可逆的に色変化することに
優れるので特に好ましい。ここで言う可逆的色変化と
は、アルカリ性もしくは酸性の顕色液を吹き付ければ色
変化を起こし顕色液が乾燥すれば消色して元の状態に戻
り、この操作を繰り返し行う事ができる色変化の事を言
う。
【0010】合成樹脂繊維に水素イオン濃度指示薬を包
含させる方法としては、水素イオン濃度指示薬を溶剤に
溶かして溶液として合成樹脂繊維表面に塗布する方法
と、該指示薬そのものを合成樹脂原料内に混合する方法
があり、これらの方法は単独で或いは併用して包含させ
る事ができるが併用した方がより優れた色変化をする合
成樹脂繊維が得られるので好ましい。何故ならば、水素
イオン濃度指示薬の塗布のみであるとアルカリ性もしく
は酸性の顕色液を吹き付けたときに、水素イオン濃度指
示薬が洗い流されて色変化性能が弱められるのに対し
て、水素イオン濃度指示薬を合成樹脂原料内へ混合した
場合は、合成樹脂繊維内部に存在している水素イオン濃
度指示薬がアルカリ性もしくは酸性の顕色液を吹き付け
ても洗い流される事がないのでより優れた色変化をする
合成樹脂繊維が得られる。反面、合成樹脂原料内への混
合のみで充分な発色性を得るには多量の水素イオン濃度
指示薬を混合する必要が生じ経済性に劣る為合成樹脂繊
維表面への塗布と原料内への混合を併用した方が好まし
い。
【0011】水素イオン濃度指示薬の包含量は、合成樹
脂量に対して0.01重量%〜5重量%である。実用的
には包含させる方法が例えば塗布法単独の場合は0.0
2重量%〜0.2重量%、混合法単独の場合は0.5重
量%〜5重量%、塗布法と混合法を併用する場合は、混
合法で0.3重量%〜1重量%とし、その上に塗布法で
0.02重量%〜0.1重量%を塗布し、合計量で0.
4重量%〜1.1重量%包含される事が望ましい。いず
れの場合も包含量が0.01重量%未満では充分な色変
化性能が得られず、5重量%を越えても色変化性能効果
は変わらず経済性が悪化する。
【0012】水素イオン濃度指示薬を塗布する場合は、
水素イオン濃度指示薬の溶液中に糊剤を含んだ液にして
繊維に塗布する事が好ましい。何故ならば、糊剤を併用
する事により水素イオン濃度指示薬がより強固に合成樹
脂繊維表面に固着され、アルカリ性もしくは酸性の顕色
液を吹き付けた場合に、水素イオン濃度指示薬の洗い流
される量が少なくなって、より優れた色変化をする合成
樹脂繊維が得られる。
【0013】糊剤としては通常の合成樹脂繊維用糊剤を
用いる事ができる。例えば、ビニール系、アクリル系、
合成ゴム系等を目的に応じて単独もしくは併用して使用
する事ができる。中でもアクリル系糊剤を用いると水素
イオン濃度指示薬がポリ塩化ビニール系樹脂やポリ塩化
ビニリデン系樹脂の繊維表面により強固に固着するので
特に好ましい。
【0014】糊剤の塗布量は、合成樹脂量に対して通常
0.01重量%〜0.2重量%の割合になる配合にして
塗布する。合成樹脂原料、特にポリ塩化ビニール系及び
ポリ塩化ビニリデン系合成樹脂原料内に水素イオン濃度
指示薬を混合して溶融紡糸を行う場合は、水素イオン濃
度指示薬の混合による押出機内での熱分解促進を抑制す
るために、熱安定剤を併用する事が望ましい。
【0015】熱安定剤としては、エポキシ化アマニ油、
エポキシ化脂肪酸グリセリド、ジオクチルマレート、エ
ポキシ化ステアリン酸オクチル等を単独もしくは併用し
て用いる事ができる。熱安定剤の添加量は、合成樹脂量
に対して通常1重量%〜10重量%を添加する。
【0016】かくして得られた合成樹脂繊維は、用いた
水素イオン濃度指示薬の変色域にあったアルカリ性もし
くは酸性の顕色液を吹き付ける事により可逆的に色変化
をする合成樹脂繊維となる。
【0017】
【実施例】以下、実施例に従い本発明を説明する。
【0018】
【実施例1】フェノールフタレイン6重量%を含むアル
コール溶液とイオン交換水を1:1の割合に調合した塗
布液を、単繊維の太さ約0.07mmの塩化ビニリデン
系合成樹脂繊維〔商品名:サラン繊維 旭化成工業
(株)製〕の表面に合成樹脂量に対して3重量%塗布し
て、フェノールフタレインが合成樹脂量に対して0.0
9重量%塗布された繊維を得た。該繊維が乾燥後に0.
02モルの炭酸ナトリウム水溶液(水素イオン濃度=1
1.2)の顕色液を吹き付け色変化性能を調べた。結果
を表1に示す。
【0019】
【実施例2】塩化ビニリデン系合成樹脂粉末にあらかじ
めフェノールフタレインを1.0重量%混合して溶融紡
糸を行いフェノールフタレインを含有した単繊維の太さ
約0.07mmの塩化ビニリデン系合成樹脂繊維を得
た。同繊維表面に実施例1と同様に塗布液を塗布して色
変化性能を調べた。結果を表1に示す。
【0020】
【実施例3】フェノールフタレイン6重量%を含むアル
コール溶液とアクリル系糊剤〔商品名:アクリロンF1
64 荒川化学(株)製〕とイオン交換水を50:3:
47の割合に調合した塗布液を単繊維の太さ約0.07
mmの塩化ビニリデン系合成繊維〔商品名:サラン繊維
旭化成工業(株)製〕の表面に合成樹脂量に対して3
重量%塗布して、フェノールフタレイン及びアクリル系
糊剤がそれぞれ合成樹脂量に対して0.09重量%塗布
された繊維を得た。該繊維が乾燥後に実施例1と同様の
顕色液を繊維表面に吹き付け色変化性能を調べた。結果
を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明による合成樹脂繊維は、水素イオ
ン濃度指示薬が包含されているので、アルカリ性もしく
は酸性の顕色液を吹き付ける事により発色して、可逆的
に色変化する合成樹脂繊維が得られ、従来に無い新しい
機能を付加した合成樹脂繊維の提供が可能となる。
【0023】上記実施例群では無色の繊維を用いたが、
あらかじめ着色しておいた繊維を用いても同様の効果が
得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂量に対して水素イオン濃度指示
    薬が0.01重量%〜5重量%包含されていることを特
    徴とする合成樹脂繊維。
JP919693A 1993-01-22 1993-01-22 合成樹脂繊維 Withdrawn JPH06220712A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP919693A JPH06220712A (ja) 1993-01-22 1993-01-22 合成樹脂繊維

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP919693A JPH06220712A (ja) 1993-01-22 1993-01-22 合成樹脂繊維

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06220712A true JPH06220712A (ja) 1994-08-09

Family

ID=11713760

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP919693A Withdrawn JPH06220712A (ja) 1993-01-22 1993-01-22 合成樹脂繊維

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06220712A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004081267A1 (en) * 2003-03-10 2004-09-23 Politechnika Lódzka The method of making modified cellulose fibers
JP4890256B2 (ja) * 2004-10-01 2012-03-07 電気化学工業株式会社 人工毛髪用繊維及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004081267A1 (en) * 2003-03-10 2004-09-23 Politechnika Lódzka The method of making modified cellulose fibers
JP4890256B2 (ja) * 2004-10-01 2012-03-07 電気化学工業株式会社 人工毛髪用繊維及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO1988001161A1 (en) Oxidizing hair tinting compound, its manufacturing process and use thereof
MXPA02006182A (es) Sistema indicador dependiente del uso para los articulos absorbentes.
JP3044801B2 (ja) 着色活性炭
JPH06220712A (ja) 合成樹脂繊維
Harwood et al. Adsorption of Cationic Dyes by Acrylic Films I—Sorption Isotherms
JPH06228469A (ja) 防菌防かび性表面処理剤組成物
JP2942315B2 (ja) 熱変色性ポリビニルアルコール系繊維及びその製造方法
CN107699399B (zh) 一种长效洗衣机防串色块及其制备方法
JPH06313210A (ja) 光可逆変色性アクリル繊維とその製造方法
JPH06235171A (ja) 合成樹脂繊維及びその製造方法
JPH0768646B2 (ja) かつら・ド−ルヘア用フイラメント
JP4745194B2 (ja) アクリル系繊維及びその製造方法
KR20070001077A (ko) 아크릴계 수축 섬유
DE1494668A1 (de) Verfahren zur Herstellung von anfaerbbaren Acrylnitrilpolymerisatfasern oder -faeden
JP2015067917A (ja) 光変色性ポリビニルアルコール系繊維
JPS62184114A (ja) 感温変色性アクリル系繊維
JPH0121999Y2 (ja)
JP3257285B2 (ja) ポリエステル繊維コーティング加工布およびその製造方法
DE937225C (de) Verfahren zur Erzeugung von Reserven unter unloeslichen Azofarbstoffen
JPH0674550B2 (ja) 熱可塑性樹脂成形品の模様現出用着色剤
CN106381765B (zh) 一种超细化纤丝专用纱管封面纸的制作方法
EP0327413B1 (en) Method for producing pattern on denim product
JPH06280112A (ja) 塩化ビニリデン系合成樹脂繊維
JPH0569144B2 (ja)
SU1617071A1 (ru) Состав дл печатани по хлопчатобумажным ткан м

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000404