JPH0622054Y2 - コンクリート止め - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、取付けを簡単にしたコンクリート止めに関す
る。

（従来の技術） 平面的に面積の広いスラブのコンクリート打設にあたっ
ては、工区別にコンクリートを打ち止め施工することが
行われている。この打ち止めに用いるコンクリート止め
としては、従来より細竹を縄で編んですだれ状にしたい
いわゆる“よしず”を用いている。

（考案が解決しようとする課題） 従来例によると、このよしずを取付ける際、横方向に編
り込んである縄がスラブに配筋された鉄筋にぶつかって
邪魔をして、取付けに手間がかかっていた。またよしず
を取付けた状態では鉄筋が細竹の間を貫通するのである
が、この鉄筋が鉄筋径の幅分だけ両側の細竹を押し広げ
るため、細竹の間隙が広がってしまい、この間隙からコ
ンクリートノロが流出しやすい不都合があった。

本考案の目的は取付けが簡単でコンクリートノロが流出
しにくいようにすることにある。

（課題を解決するための手段） 本考案は、並設してある複数本の弾力性を有する発泡合
成樹脂製棒体２と、棒体２の並ぶ方向に配設してある固
定板３，４とを具備し、固定板３，４で棒体２を挟持固
定していることを特徴とするものである。

（作用） 棒体２が自由端となっているために、棒体間にスラブ鉄
筋８を円滑に差し入れることができる。取付け時に、棒
体２の弾力性により棒体間に位置しているスラブ鉄筋８
を両側の棒体内面で抱持する。

（実施例） 以下本考案の一実施例を説明する。

第１，２図に示すようにスラブコンクリート打継ぎ用コ
ンクリート止め１は複数の同一長の棒体２，…を並べ、
これらの棒体２の上部を固定板３，４で挟持固定してい
るものである。

各棒体２は、例えば発泡ポリウレタンからなる合成樹脂
製丸棒体である。また一方の固定板３はＬ形鋼板からな
り、他方の固定板４は平板状鋼板からなり、両固定板
３，４間を間隔を置いて配してあるボルト５で締付けて
連結固定している。

次に取付けについて説明する。

第３図鎖線に示すようにスラブコンクリート打継ぎ用コ
ンクリート止め１をスラブコンクリート６の打継ぎ面の
上方に位置させてから、矢印方向に下し、スラブ型枠７
上に立てる。この過程で、棒体２，２間にスラブ鉄筋
８，８が強制的に押し込まれるが、棒体２の下部が自由
端になっているために、棒体２が押し広げられるため
に、各スラブ鉄筋は円滑に棒体２間に位置することにな
る。そしてスラブコンクリート打継ぎ用コンクリート止
め１がセットされた状態では、第４図に示すようにスラ
ブ鉄筋８，８が当る棒体２の内面が内側に押されてへこ
み、棒体２がスラブ鉄筋８，８を抱持することになるた
めに、棒体２の間隙がスラブ鉄筋８，８によって広くな
らず、打設したスラブコンクリート６のノロが打継ぎ面
外側（第３図左側）に流出しない。

（考案の効果） 以上説明したように本考案によれば、棒体が自由端とな
っているために、棒体間に鉄筋を円滑に差し込むことが
でき、このために取付けが簡単となる。そして取付け時
に、棒体の弾力性により棒体間に位置している鉄筋を棒
体内面で抱持することになるから、コンクリートノロが
流出しにくい。さらに本体を構成する棒体は発泡体であ
るので、打設したコンクリートと難しやすく、取外しが
容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は一部の正面図、 第２図は第１図II−II線断面図、 第３図は取付け状態を示す断面図、 第４図は棒体とスラブ鉄筋との関係を断面図である。 １…コンクリート止め（スラブコンクリート打継ぎ用コ
ンクリート止め）、 ２…棒体、 ３，４…固定板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】並設してある複数本の弾力性を有する発泡
   合成樹脂製棒体を、棒体の並ぶ方向に配設してある固定
   板で挟持固定していることを特徴とするコンクリート止
   め。