JPH06220458A - 廃プラスチック処理システム - Google Patents

廃プラスチック処理システム

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JPH06220458A
JPH06220458A JP1324993A JP1324993A JPH06220458A JP H06220458 A JPH06220458 A JP H06220458A JP 1324993 A JP1324993 A JP 1324993A JP 1324993 A JP1324993 A JP 1324993A JP H06220458 A JPH06220458 A JP H06220458A
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JP
Japan
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thermal decomposition
waste plastic
oil
catalytic reaction
reaction tower
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JP1324993A
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English (en)
Inventor
Shuichi Sugano
周一 菅野
Akio Honchi
章夫 本地
Ryokichi Yamada
良吉 山田
Akira Kato
加藤  明
Hisao Yamashita
寿生 山下
Hiroshi Miyadera
博 宮寺
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】廃プラスチックを熱分解した熱分解生成物を一
度ガス成分と油成分とに分離し、ガス成分を分離温度の
異なる分離装置に供給し、油成分は再び蒸発させて触媒
反応塔に供給した。 【効果】その結果、ガソリン,軽油等の燃料を高効率で
回収できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃プラスチックを熱分
解し、得られた熱分解生成物を触媒により軽質化して、
ガソリン,軽油等の燃料を回収する廃プラスチック処理
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】廃プラスチックを熱分解したのち、触媒
を用いて軽質化を行ない、油回収する方法が特開昭63−
178195号公報に開示されている。この方法は、ポリオレ
フィン系プラスチック(特に熱可塑性プラスチック)を
390〜500℃の溶融液相で熱分解させ、発生した蒸
気状生成物を触媒充填層中で200〜350℃で接触転
化させ、低沸点炭化水素油を回収する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、廃
プラスチック熱分解生成物を全て触媒充填層へ導入して
おり、この場合、軽質化を必要としないC6〜C9の炭
化水素も触媒により軽質化されてしまい、未回収ガス成
分が増大し、油回収量が減少する。また、軽質化を必要
としない炭化水素も触媒上の活性点で反応してしまうた
め活性点が効率良く使用されず、触媒劣化も加速され
る。ガソリン,軽油等の燃料回収率向上のためには、軽
質化を必要とする炭化水素のみ軽質化すれば良いのであ
る。
【0004】廃プラスチック熱分解温度は、プラスチッ
クの種類により異なるが、通常300〜500℃であり、
高エネルギを必要とする。このため、システムの規模の
増大とともに、必要とするエネルギが増大する。廃プラ
スチック処理の低エネルギ化、ランニングコストの低減
のためには、熱分解温度の低下が必要である。
【0005】単一プラスチックを処理する場合には、そ
のプラスチックの熱分解温度、熱分解生成物組成等によ
り最適軽質化触媒を選択可能であるが、混合廃プラスチ
ックの場合、数種の主要熱分解生成物が発生するため、
一種の触媒では熱分解生成物によって軽質化に差が生
じ、最適な燃料回収が行なわれない。混合廃プラスチッ
ク処理には熱分解生成物により使用触媒を使い分けるこ
とにより燃料回収率が向上する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題の一つである、
軽質化を必要とする炭化水素のみ軽質化を行なうという
課題を解決するため検討を行なった。廃プラスチックと
して、熱可塑性プラスチックの一つであるポリスチレン
を用いて、最大油回収量が得られる400℃で熱分解を
行なった。0℃の氷浴槽で回収された油の組成は、C1
5以上の成分が回収油量中約60wt%を占めることが
分かった。また、ポリスチレンの熱分解生成物を触媒反
応塔へ導入し、軽質化反応を行なわせた結果、回収され
る油量が、通常の熱分解で回収される油量に比べ、約5
0%減少した。軽質化反応で得られた油の組成分析を行
なった結果、C15以上の成分の減少とともに、C7〜
C8の成分の減少が見られた。ガソリン,軽油等の燃料
を高効率で回収するためにはC7〜C8成分を減少させ
ずに回収し、炭素鎖の長いC15以上の成分のみを軽質
化させたい。そこで、熱分解生成物中のC15以上の成
分のみを触媒へ導入できれば良いと考え、熱分解炉と触
媒反応塔との間に第一油分離装置を置き、熱分解生成物
を一度ガス成分と油成分とに分離し、ガス成分はそのま
ま第二油分離装置へ導入し、油成分は加熱炉で再び蒸発
して触媒反応塔へ導入し軽質化を行ない、触媒反応塔出
口ガスを第三油分離装置へ導入することにより解決され
ることを見い出した。第一油分離装置の温度を、直鎖C
15パラフィン(n−ペンタデカン)の沸点である27
0℃に調節し、熱分解生成物を導入した結果、第一油分
離装置で、C15以下の成分はガス成分、C15以上の
成分は油成分に分離できることが分かった。さらに、第
一油分離装置で分離されたC15以上の成分を触媒反応
塔に導入したとき回収される油量は、熱分解生成物全て
を触媒反応塔に導入したときよりも増大した。また、他
の解決手段として、一定温度の熱分解炉中にプラスチッ
クを投入する通常の熱分解であると、広範囲の沸点成分
が一度に生成してしまうが、熱分解生成物を選択的に生
成させることができれば、軽質化を必要とする成分のみ
を触媒反応塔へ導入することが可能になると考え、種々
検討の結果、熱分解炉に温度勾配を付け、低温側からプ
ラスチックを移動させ熱分解を行なうと、低沸点成分か
ら順に生成し、熱分解生成物を選択的に触媒反応塔へ導
入することが可能であることが分かった。さらに、ポリ
スチレンの場合はC15以上の成分の軽質化を必要とす
るが、処理するプラスチックの種類によっては、軽質化
を必要とする成分がC10以上の場合もある。この時、
第一油回収油の温度が不適当であると高効率な油回収は
行なわれない。そこで、第一油分離装置の温度を熱分解
生成物の組成によって制御可能にすれば最適な油回収が
可能であると考え、熱分解炉と触媒反応塔との間で、ガ
スクロ,GC−MS等の熱分解生成物分析装置により熱
分解生成物の組成分析を行ない、その組成により第一油
分離装置温度を制御することが、最適な油回収にとって
有効であることが分かった。
【0007】ところで、軽質化に用いる触媒の細孔径が
小さいと、炭素鎖の長い熱分解生成物は末端部しか細孔
内に入って行けず、ガス成分が大量に生成してしまう。
ポリスチレンの場合、軽質化が必要なのはC15以上の
成分であり、これらの軽質化には細孔径の大きい触媒が
必要であると考え、触媒として細孔径5Å以上のゼオラ
イト系触媒を用いることにより高効率で軽質化されるこ
とを見い出した。このような型のゼオライトの具体例は
Y型ゼオライト,L型ゼオライト,モルデナイト等があ
る。また、触媒の軽質化活性向上を考え、ゼオライトに
触媒活性金属(La,Sn,Mn,Fe,Co,Ga,
Ru,PtおよびReの一種以上)を坦持させたところ
触媒活性が向上した。ゼオライトは通常H型で用いられ
るがカチオン交換(HをNa,Ca,K,Rb,Csで
交換)により触媒活性が向上した。このようなゼオライ
トを使用するときの形状は、粒状,球状,板上,ハニカ
ム状などいずれでも良い。もちろん、ハニカム担体上に
コーティングして用いてもよい。
【0008】上記課題の一つである、熱分解温度の低温
化について検討を行なった。廃プラスチック処理システ
ム全体の消費エネルギ減少、ランニングコストの低下の
ためには、最もエネルギを必要とする廃プラスチック熱
分解工程の低温化が効果的である。廃プラスチックの熱
分解反応はラジカル反応であることが知られており、反
応初期に大量のラジカル分子を存在させることで、低温
での熱分解が誘発されると考え、廃プラスチックに、熱
分解によりラジカル分子を生成する熱分解性分子を混合
することを試みたところ、予想通りの結果が得られた。
なお、熱分解によりラジカル分子を生成する熱分解性分
子としてはメタン誘導体(過酸化ジメチル,過酸化ジ第
三ブチル等)を用いた。また、熱分解炉内部に光照射可
能な熱分解炉を用い、プラスチックに、ポリビニルケト
ン等の、光によりラジカル分子を生成する光分解性分子
を混合し、紫外線照射を行ないながら熱分解を行なって
も、同様の効果が得られた。さらに、油回収槽で回収さ
れた油の一部をリサイクルによりプラスチックと混合し
たのち熱分解を行なうと、熱分解の低温化が起こった。
これは、リサイクルした油によってプラスチックへの伝
熱効率が向上したためと考える。
【0009】次にもう一つの課題である、混合プラスチ
ック処理の問題を解決するため検討を行なった。従来、
処理するプラスチックは良質プラスチック、すなわち、
熱可塑性プラスチックに限られていた。この場合、熱分
解生成物が容易に予測されるため、軽質化最適触媒の選
択が可能であったが、通常は数種のプラスチックが混ざ
った混合廃プラスチックの処理が要求される。混合廃プ
ラスチックの熱分解では、各プラスチックの主要熱分解
生成物が混在するため、ある熱分解生成物の軽質化に適
当な触媒が、他の生成物については軽質化が進みすぎガ
ス化させてしまい、最適な燃料回収が行なわれない。混
合廃プラスチックからの最大の収率で燃料を回収するた
めには、触媒反応塔に酸点量の異なる触媒を複数種用
い、熱分解炉と触媒反応塔との間に置かれた熱分解生成
物分析装置により検出される熱分解生成物の組成によっ
て、最適な軽質化が行なわれるよう、使用する触媒を変
化させることを考えた。熱分解生成物の組成を分析し、
主要生成物を判断し、使用する触媒を選択することで油
回収率が増大することが分かった。なお、種々のプラス
チックを処理するために、本システムにCl,S等の除
去装置を付加した場合も同様の効果が得られる。
【0010】
【作用】この発明では、熱分解炉と触媒反応塔との間に
置かれた第一油分離装置を電気炉等で270℃に調節
し、プラスチック熱分解生成物を、沸点の差により、C
15以下の成分を含むガス成分とC15以上の成分を含む
油成分とに分離する。ガス成分は触媒反応塔に導入せず
そのまま油回収し、油成分のみを触媒反応塔へ導入する
ことで、軽質化を必要としない成分まで触媒層を通すこ
とによる触媒活性点の競争吸着を防ぎ、低沸点炭化水素
油を効率良く回収する。
【0011】第一油分離装置は、ポリスチレンでは軽質
化の必要な成分がC15以上であるため、直鎖C15炭
化水素であるn−ペンタデカンの沸点である270℃に
調節した。プラスチックの種類によってはC10以上の
軽質化を必要とする場合もあると考えられるため、熱分
解生成物の組成をガスクロ,GC−MS等により分析
し、規定したしきい値量を越えた炭化水素を検出し、自
動的にその炭化水素の沸点に第一油分離装置の温度を制
御する。
【0012】熱分解炉に温度勾配をつけ、その中を低温
側からプラスチックを移動させると、熱分解生成物中の
低沸点生成物から順に発生させることができるため、熱
分解炉をしきり板で複数に区切り、反応初期に生成する
低沸点生成物はバイパスを通し、直接油分離装置へ導入
する。高沸点生成物は触媒反応塔へ導入し、軽質化を行
なう。
【0013】触媒は、細孔径が小さいと炭素鎖の長い熱
分解生成物は末端部しか細孔内に入って行けず、ガス成
分が大量に生成するので、細孔径5Å以上のゼオライト
系触媒を用いる必要がある。しかし、これだけでは活性
が不十分であるため、このようなゼオライトをカチオン
交換,触媒活性金属の担持等の処理を行なって用いる
が、これはオレフィン吸着に有効に働いていると考えら
れる。同時に、酸点量制御,細孔径制御の役割をも果た
していると考えられる。
【0014】熱分解の際、廃プラスチックに、ラジカル
分子を生成する熱分解性分子を混合するとプラスチック
熱分解の低温化が見られた。これは、熱分解反応初期に
ラジカル分子が増大するため、一般のラジカル重合と同
様、開始剤の添加により分解反応速度が増大していると
考える。同様に、光分解性物質を混合し、光照射を行な
いながら熱分解を行なった場合も同様の効果によるもの
と考えられる。最終生成物である低沸点炭化水素油の一
部を熱分解炉に導入すると熱分解温度が低下するが、こ
れは油混合により固体プラスチックへの伝熱効率が向上
するため、低温での熱分解が誘発されているためと考え
ている。
【0015】混合プラスチックを熱分解すると、主要熱
分解生成物が数種生成するため、触媒の酸点量,酸強度
が、ある生成物には最適であるのに対し、他の生成物に
対しては酸点量が多過ぎたり、酸強度が強過ぎることが
ある。従って、酸点量及び酸強度の異なる数種の触媒を
用い、各主要熱分解生成物を適切に軽質化する触媒を選
択することで、最適な油回収が行なわれると考えられ
る。
【0016】
【実施例】
(実施例1)図1は本発明の一実施例を示すシステム図
である。
【0017】窒素ガス1をキャリアガスとして500m
l/min でポリスチレン20gを充填した熱分解炉2に
流しながら、400℃で加熱した。熱分解生成物は第一
油分離装置3に導入される。第一油分離装置3は270
℃に調節され、ガス成分は0℃に調節された第二油分離
装置4へ導入され、ガソリン留分が回収される。第一油
分離装置3での油成分は、400℃に調節された加熱炉
5で蒸発され、触媒反応塔6へ導入される。触媒を20
ml充填し、触媒層は350℃に調節した。触媒反応塔
出口ガスは0℃に調節された第三油分離装置7へ導入さ
れ、油回収される。表1に種々の細孔径を持つゼオライ
トを用いたときの油回収の結果を示す。
【0018】
【表1】
【0019】触媒は、エリオナイト,H型A型ゼオライ
ト(HAと略す)、HZSM−5,モルデナイト,H型
Y型ゼオライト(HYと略す)を用いた。その結果、5
Å以上の細孔径を持つゼオライトで高い活性を示した。
また、HYに触媒活性金属としてLaを担持したもの
(La/HYと略す)を用いると油回収率92wt%
が、HYのHをNaで交換したNa型Y型ゼオライト
(NaYと略す)ものを用いると油回収率90wt%が
得られ、触媒活性が向上した。また、La/HYを用い
たときとHAを用いたときに回収された油をGC−MS
で組成分析を行なった結果、La/HYを用いたとき、
ガソリン留分(C6〜C9成分)の回収率が向上した。
触媒活性金属の担持法は、担体重量の5wt%の触媒活
性金属(貴金属は1wt%)を含む硝酸塩または塩化物
を担体であるY型ゼオライトに含浸させ、1h乾燥,2
h焼成して担持させた。
【0020】(実施例2)図2は本発明の一実施例を示
すシステム図である。
【0021】窒素ガス1を流しながら200〜500℃
の温度勾配のついた電気炉8中を、ポリスチレン20g
をベルトコンベア9で低温側から移動させた。電気炉8
中をしきり版10により400℃で二つに区切り、低温
側での熱分解生成物はそのまま油分離装置11へ、高温
側での熱分解生成物は触媒反応塔6へ導入した。触媒反
応塔6にはLa/HYを20ml充填し、350℃に調
節した。触媒反応塔出口ガスは油分離装置11へ導入
し、油回収した。その結果、油回収率は87wt%であ
り、高回収が行なわれた。
【0022】(実施例3)図3は本発明の一実施例を示
すシステム図である。
【0023】窒素ガス1をキャリアガスとして500m
l/min でポリスチレン20gと過酸化ジ第三ブチル5
gとを充填した熱分解炉2に流しながら、熱分解を行な
った。熱分解炉温度は種々の温度に変えて行なった。熱
分解生成物は0℃に調節された油分離装置11に導入さ
れ、油回収した。各温度での油回収率をプロットした結
果を図4に示す。過酸化ジ第三ブチル添加により、油回
収量のピークが低温側へシフトした。
【0024】(実施例4)図5は本発明の一実施例を示
すシステム図である。
【0025】紫外線12をポリスチレン20gとポリビ
ニルケトン5gとを充填した熱分解炉13の下側から照
射しながら熱分解を行なった。キャリアガスである窒素
ガス1は熱分解炉13の側面下側から500ml/min
で流し、プラスチックの撹拌も同時に行なった。熱分解
炉温度は種々の温度に変えて行なった。熱分解生成物は
0℃に調節された油分離装置11に導入され、油回収し
た。その結果、最大の油回収量が得られる熱分解温度が
400℃から370℃へ低温シフトした。
【0026】(実施例5)図6は本発明の一実施例を示
すシステム図である。
【0027】窒素ガス1をキャリアガスとして500m
l/min でポリスチレン,ユリア樹脂,エポキシ樹脂を
各10gずつ混合した混合物を充填した熱分解炉2に流
しながら昇温速度10℃/min で500℃まで加熱し
た。触媒反応塔15は3本の触媒反応管A,B,Cが円
状に装着してあり、熱分解炉の温度が所定温度に達した
ときに自動的に回転するようにし、350℃に調節し
た。360℃までの熱分解生成物は触媒反応管Aに、3
60℃〜420℃までの熱分解生成物は触媒反応管B
に、420℃以上での熱分解生成物は触媒反応管Cに導
入した。触媒はH型Y型ゼオライト(HYと略す)、及
びHYに触媒活性金属La,Sn,Mn,Fe,Co,
Ga,Ru,Pt,Reを担持させたもの(それぞれL
a/HY,Sn/HY,Mn/HY,Fe/HY,Co
/HY,Ga/HY,Ru/HY,Pt/HY,Re/
HYと略す)、HYのHをNa,Ca,K,Rb,Cs
で交換したもの(それぞれNaY,CaY,KY,Rb
Y,CsYと略す)を組み合わせて用い、各触媒反応管
に20mlずつ充填した。触媒反応塔出口ガスは0℃に
調節された油分離装置11に導入し、油回収を行なっ
た。得られた油回収率を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】一種類の触媒のみのときと比べ、三種の触
媒を用いたときの油回収率はいずれの場合も増大してお
り、三種の触媒を用いたことにより最適な軽質化が行な
われたことが分かった。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば廃プラスチックの処理に
おいて高効率で低沸点炭化水素油を回収することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すシステムブロック図。
【図2】本発明の一実施例を示すシステムブロック図。
【図3】本発明の一実施例を示すシステムブロック図。
【図4】図3のシステムを用いて得られた熱分解温度に
対する油回収量をプロットした特性図。
【図5】本発明の一実施例を示すシステムブロック図。
【図6】本発明の一実施例を示すシステムブロック図。
【符号の説明】
1…窒素ガス、2…熱分解炉、3…第一油分離装置、4
…第二油分離装置、5…加熱炉、6…触媒反応塔、7…
第三油分離装置、8…温度勾配付熱分解炉、9…ベルト
コンベア、10…しきり板、11…油分離装置、12…
紫外線、13…熱分解炉、14…制御装置、15…回転
式触媒反応塔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 明 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 山下 寿生 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 宮寺 博 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃プラスチックを熱分解する熱分解炉と前
    記熱分解炉から発生した熱分解生成物を触媒により軽質
    化する触媒反応塔,触媒反応塔出口ガスをガス成分と油
    成分とに分離する油分離装置からなる廃プラスチック処
    理システムにおいて、前記熱分解炉と触媒反応塔との間
    に第一油分離装置を持ち、熱分解生成物を一度ガス成分
    と油成分とに分離し、ガス成分はそのまま第二油分離装
    置へ導入し、油成分は加熱炉で再び蒸発して触媒反応塔
    へ導入し軽質化を行ない、触媒反応塔出口ガスを第三油
    分離装置へ導入することを特徴とする廃プラスチック処
    理システム。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記熱分解炉と触媒反
    応塔との間に熱分解生成物分析装置をもち、熱分解生成
    物分析装置で検出された熱分解生成物の組成によって第
    一油分離装置の温度を制御し、触媒反応塔へ導入する熱
    分解生成物を調節する廃プラスチック処理システム。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記第一油分離装置で
    回収された廃熱をリサイクルし、前記加熱炉及び触媒反
    応塔の加温に利用する廃プラスチック処理システム。
  4. 【請求項4】廃プラスチックを熱分解する熱分解炉と前
    記熱分解炉から発生した熱分解生成物を触媒により軽質
    化する触媒反応塔、前記触媒反応塔の出口ガスをガス成
    分と油成分とに分離する油分離装置からなる廃プラスチ
    ック処理システムにおいて、前記熱分解炉が、温度勾配
    のついた前記熱分解炉かつ所定温度領域での熱分解生成
    物を取り出すことのできる熱分解炉で、熱分解炉中を低
    温側から廃プラスチックを移動させ、低温側で発生する
    熱分解生成物は触媒反応塔を通さずに、直接、前記油分
    離装置へ導入し、高温側で発生する熱分解生成物は触媒
    反応塔へ導入し軽質化を行なうことを特徴とする廃プラ
    スチック処理システム。
  5. 【請求項5】廃プラスチックを熱分解する熱分解炉と前
    記熱分解炉から発生した熱分解生成物を触媒により軽質
    化する触媒反応塔、並びに触媒反応塔出口ガスをガス成
    分と油成分とに分離する油分離装置からなる廃プラスチ
    ック処理システムにおいて、前記触媒が、細孔径5Å以
    上のゼオライト系触媒であることを特徴とする廃プラス
    チック処理システム。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記ゼオライトが、金
    属担持及び/又はカチオン置換ゼオライトである廃プラ
    スチック処理システム。
  7. 【請求項7】請求項5において、前記ゼオライトにおい
    て、担持する金属が、希土類金属,Sn,Mn,Fe,
    Co,Ga,Ru,Pt、およびReの中の少なくとも
    1種である廃プラスチック処理システム。
  8. 【請求項8】請求項5において、前記ゼオライトの置換
    する金属が、Na,Ca,K,Rb,Csの中の少なく
    とも1種である廃プラスチック処理システム。
  9. 【請求項9】廃プラスチックを熱分解する熱分解炉と前
    記熱分解炉から発生した熱分解生成物を触媒により軽質
    化する触媒反応塔、前記触媒反応塔出口ガスをガス成分
    と油成分とに分離する油分離装置からなる廃プラスチッ
    ク処理システムにおいて、前記廃プラスチックに、熱分
    解によりラジカル分子を生成する熱分解性分子を混合す
    ることを特徴とする廃プラスチック処理システム。
  10. 【請求項10】請求項9において、前記熱分解炉が、熱
    分解炉内に光照射可能な熱分解炉であり、廃プラスチッ
    クに、光照射によりラジカル分子を生成する光分解性分
    子を混合し、光照射を行ないながら熱分解を行なう廃プ
    ラスチック処理システム。
  11. 【請求項11】請求項9において、前記廃プラスチック
    に、前記油分離装置で回収される油をリサイクルし、廃
    プラスチックと混合したのち、熱分解する廃プラスチッ
    ク処理システム。
  12. 【請求項12】廃プラスチックを熱分解する熱分解炉と
    前記熱分解炉から発生した熱分解生成物を触媒により軽
    質化する触媒反応塔、前記触媒反応塔の出口ガスをガス
    成分と油成分とに分離する油分離装置からなる廃プラス
    チック処理システムにおいて、酸点量の異なる触媒を複
    数種用い、前記熱分解炉と前記触媒反応塔との間に置か
    れた熱分解生成物分析装置により検出される熱分解生成
    物の組成によって、最適な軽質化が行なわれるよう、使
    用する触媒を変化させる廃プラスチック処理システム。
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