JPH06220234A - 気泡緩衝材用複合樹脂組成物 - Google Patents
気泡緩衝材用複合樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH06220234A JPH06220234A JP5028462A JP2846293A JPH06220234A JP H06220234 A JPH06220234 A JP H06220234A JP 5028462 A JP5028462 A JP 5028462A JP 2846293 A JP2846293 A JP 2846293A JP H06220234 A JPH06220234 A JP H06220234A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cushioning material
- weight
- filler
- resin composition
- composite resin
- Prior art date
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- Pending
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- Buffer Packaging (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 本発明の気泡緩衝材用複合樹脂組成物は、ポ
リオレフィン樹脂50〜95重量%と平均粒径0.5〜
20μmの粒状および/または板状の充填材5〜50重
量%とからなる。ポリオレフィン樹脂は、ポリエチレン
系およびポリプロピレン系樹脂の単体または混合体が好
適で、充填材は、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、硫
酸バリウムなどの無機充填材および/または木粉、オガ
クズ、果実殻、モミガラ、古紙などの有機充填材を使用
する。 【効果】 本発明の複合樹脂組成物を用いた気泡緩衝材
は、反発弾性が小で梱包作業が容易であり、インパクト
強度が高いので、突起物に対する抵抗力が大である。樹
脂特有の作業時発生する不快音が少ない。被包装物の重
さが幅広くとれ、重量物包装に適する。燃焼カロリ−が
小であるから、焼却廃棄処理が容易である。充填材の使
用により、省資源の効果をもたらす。
リオレフィン樹脂50〜95重量%と平均粒径0.5〜
20μmの粒状および/または板状の充填材5〜50重
量%とからなる。ポリオレフィン樹脂は、ポリエチレン
系およびポリプロピレン系樹脂の単体または混合体が好
適で、充填材は、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、硫
酸バリウムなどの無機充填材および/または木粉、オガ
クズ、果実殻、モミガラ、古紙などの有機充填材を使用
する。 【効果】 本発明の複合樹脂組成物を用いた気泡緩衝材
は、反発弾性が小で梱包作業が容易であり、インパクト
強度が高いので、突起物に対する抵抗力が大である。樹
脂特有の作業時発生する不快音が少ない。被包装物の重
さが幅広くとれ、重量物包装に適する。燃焼カロリ−が
小であるから、焼却廃棄処理が容易である。充填材の使
用により、省資源の効果をもたらす。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はとくに重量物を包装する
場合、緩衝材を薄くしても充分な緩衝効果が得られ、突
起物に対する抵抗力が大きい気泡緩衝材用複合樹脂組成
物に関する。
場合、緩衝材を薄くしても充分な緩衝効果が得られ、突
起物に対する抵抗力が大きい気泡緩衝材用複合樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、気泡緩衝材として、2枚のポリオ
レフィン樹脂フイルムを合わせ、その間に空気の泡を閉
じ込めた包装材料である、いわゆるエア−キャップが広
く知られている。しかし、ポリオレフィン樹脂単体から
なるエア−キャップは、反発弾性が大きいため、折り曲
げても、すぐ元に戻り、梱包作業性が不充分であり、イ
ンパクト強度が低いので、突起物に対する抵抗力も不充
分である。また樹脂特有のガサガサやキュキュという発
生音があり、作業上不快感を招く。とくに緩衝特性上、
重量物には幾重にも重ね合わせて使用する必要があるの
で、多量の緩衝材を必要とする。これらのほか、廃棄物
処理上、高燃焼カロリ−が発生し、炉が損傷し易いとい
う問題もある。
レフィン樹脂フイルムを合わせ、その間に空気の泡を閉
じ込めた包装材料である、いわゆるエア−キャップが広
く知られている。しかし、ポリオレフィン樹脂単体から
なるエア−キャップは、反発弾性が大きいため、折り曲
げても、すぐ元に戻り、梱包作業性が不充分であり、イ
ンパクト強度が低いので、突起物に対する抵抗力も不充
分である。また樹脂特有のガサガサやキュキュという発
生音があり、作業上不快感を招く。とくに緩衝特性上、
重量物には幾重にも重ね合わせて使用する必要があるの
で、多量の緩衝材を必要とする。これらのほか、廃棄物
処理上、高燃焼カロリ−が発生し、炉が損傷し易いとい
う問題もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来のポリオ
レフィン樹脂単体からなる気泡緩衝材にみられる前記の
問題点を解決する気泡緩衝材用の複合樹脂組成物を提供
せんとするものである。
レフィン樹脂単体からなる気泡緩衝材にみられる前記の
問題点を解決する気泡緩衝材用の複合樹脂組成物を提供
せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は気泡
緩衝材用として、ポリオレフィン樹脂50〜95重量%
と平均粒径0.5〜20μmの粒状および/または板状
の充填材5〜50重量%とからなる複合樹脂組成物を用
いる。そして、ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチ
レン系樹脂およびポリプロピレン系樹脂の単体または混
合体を使用し、充填材としては、炭酸カルシウム、タル
ク、マイカ、硫酸バリウムなどの無機充填材および/ま
たは木粉、オガクズ、果実殻、モミガラ、古紙などの有
機充填材を使用する。
緩衝材用として、ポリオレフィン樹脂50〜95重量%
と平均粒径0.5〜20μmの粒状および/または板状
の充填材5〜50重量%とからなる複合樹脂組成物を用
いる。そして、ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチ
レン系樹脂およびポリプロピレン系樹脂の単体または混
合体を使用し、充填材としては、炭酸カルシウム、タル
ク、マイカ、硫酸バリウムなどの無機充填材および/ま
たは木粉、オガクズ、果実殻、モミガラ、古紙などの有
機充填材を使用する。
【0005】本発明におけるポリエチレン系樹脂とし
て、たとえば線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレンが使用でき、ポリプロピレン
系樹脂として、たとえばホモポリプロピレン、ブロック
ポリプロピレンが使用できる。これらポリオレフィン樹
脂は、50重量%未満では最小緩衝係数およびインパク
ト強度が悪化し、95重量%を超えると最小緩衝係数が
悪化する。好ましくは、60重量%〜90重量%で使用
する。
て、たとえば線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレンが使用でき、ポリプロピレン
系樹脂として、たとえばホモポリプロピレン、ブロック
ポリプロピレンが使用できる。これらポリオレフィン樹
脂は、50重量%未満では最小緩衝係数およびインパク
ト強度が悪化し、95重量%を超えると最小緩衝係数が
悪化する。好ましくは、60重量%〜90重量%で使用
する。
【0006】充填材は平均粒径が0.5μmより小さい
と、分散性が悪くなり、インパクト強度や最小緩衝係数
が悪化する。最小緩衝係数の悪化は緩衝材の使用量の増
大を招く。20μmより大きいと、インパクト強度と最
小緩衝係数が悪化する。好ましくは、平均粒径1〜15
μmのものを使用する。充填材の形状として、繊維状フ
ィラ−は不適当で、これらを配合したものは、気泡緩衝
材の成形ができないことが判明している。充填材の配合
量は、好ましくは、10〜40重量%であり、最も好ま
しくは、10〜20重量%である。なお、本発明の気泡
緩衝材用複合樹脂組成物には、インパクト強度や最小緩
衝係数に悪影響をおよぼさない範囲で、任意の添加剤と
して、帯電防止剤や、着色剤、防臭剤、芳香剤、忌避
剤、その他酸化防止安定剤など必要に応じて添加して差
支えない。
と、分散性が悪くなり、インパクト強度や最小緩衝係数
が悪化する。最小緩衝係数の悪化は緩衝材の使用量の増
大を招く。20μmより大きいと、インパクト強度と最
小緩衝係数が悪化する。好ましくは、平均粒径1〜15
μmのものを使用する。充填材の形状として、繊維状フ
ィラ−は不適当で、これらを配合したものは、気泡緩衝
材の成形ができないことが判明している。充填材の配合
量は、好ましくは、10〜40重量%であり、最も好ま
しくは、10〜20重量%である。なお、本発明の気泡
緩衝材用複合樹脂組成物には、インパクト強度や最小緩
衝係数に悪影響をおよぼさない範囲で、任意の添加剤と
して、帯電防止剤や、着色剤、防臭剤、芳香剤、忌避
剤、その他酸化防止安定剤など必要に応じて添加して差
支えない。
【0007】複合樹脂組成物の原料の混合にはタンブラ
−ミキサ−、Vブレンダ−、高速ミキサ−など一般に知
られている各種方法が使用できる。得られた混合物は単
軸、二軸押出機、バンバリ−ミキサ−など一般に知られ
ている溶融混練機にて溶融混練し組成物を得、Tダイ押
出し成形やカレンダ−成形、インフレ−ション成形など
一般に知られている成形法にてフイルムとする。
−ミキサ−、Vブレンダ−、高速ミキサ−など一般に知
られている各種方法が使用できる。得られた混合物は単
軸、二軸押出機、バンバリ−ミキサ−など一般に知られ
ている溶融混練機にて溶融混練し組成物を得、Tダイ押
出し成形やカレンダ−成形、インフレ−ション成形など
一般に知られている成形法にてフイルムとする。
【0008】気泡緩衝材としては、内部に気体が封入さ
れている形状であって、緩衝効果を有するものであれ
ば、大きさや形状には制限されない。たとえば、エア−
キャップ形状のほか、個々に分離した密封袋状のもので
あってもよい。
れている形状であって、緩衝効果を有するものであれ
ば、大きさや形状には制限されない。たとえば、エア−
キャップ形状のほか、個々に分離した密封袋状のもので
あってもよい。
【0009】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに具体的に説明する。 (実施例1〜21、比較例1〜7)下記の各原料を第1
表−1に示す配合組成にしたがい、タンブラ−ミキサ−
で充分混合した後、単軸押出機〔ナカタニ機械(株)
製、NVC50〕にて200〜220℃で混練、押出し
て各々の配合ペレットを作成した。得られたペレットを
Tダイ押出機〔日立造船(株)製〕により、温度240
〜260℃の条件で、厚み20μm,幅500mmのフ
イルムに成形した。このフイルムを常法の真空成形機に
て、温度150〜180℃の条件で、突出部により気泡
直径10mm、気泡高さ3mmの円筒状の気泡が得られ
るような、ほぼ交互に凹凸状をした成形品を作成した。
本成形品の平坦部に厚さ20μmの同組成のフイルムを
熱溶着させ、平坦部の厚さ30μm、気泡を含む部分の
厚さ3.4mmの空気入り気泡緩衝材を作成した。、評
価結果を第1表−2に示す。使用ポリオレフィン樹脂 線状低密度ポリエチレン(LLD−PE):出光石油化
学(株)製 0234(MI=2) 低密度ポリエチレン(LD−PE):三菱油化(株)
製: NF40(MI=1) 高密度ポリエチレン(HD−PE):出光石油化学
(株)製 440M(MI=1) ポリプロピレン(PP):出光石油化学(株)製 F−
700N(MI=8)
らに具体的に説明する。 (実施例1〜21、比較例1〜7)下記の各原料を第1
表−1に示す配合組成にしたがい、タンブラ−ミキサ−
で充分混合した後、単軸押出機〔ナカタニ機械(株)
製、NVC50〕にて200〜220℃で混練、押出し
て各々の配合ペレットを作成した。得られたペレットを
Tダイ押出機〔日立造船(株)製〕により、温度240
〜260℃の条件で、厚み20μm,幅500mmのフ
イルムに成形した。このフイルムを常法の真空成形機に
て、温度150〜180℃の条件で、突出部により気泡
直径10mm、気泡高さ3mmの円筒状の気泡が得られ
るような、ほぼ交互に凹凸状をした成形品を作成した。
本成形品の平坦部に厚さ20μmの同組成のフイルムを
熱溶着させ、平坦部の厚さ30μm、気泡を含む部分の
厚さ3.4mmの空気入り気泡緩衝材を作成した。、評
価結果を第1表−2に示す。使用ポリオレフィン樹脂 線状低密度ポリエチレン(LLD−PE):出光石油化
学(株)製 0234(MI=2) 低密度ポリエチレン(LD−PE):三菱油化(株)
製: NF40(MI=1) 高密度ポリエチレン(HD−PE):出光石油化学
(株)製 440M(MI=1) ポリプロピレン(PP):出光石油化学(株)製 F−
700N(MI=8)
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】第1表−1において、充填材の〔平均粒
径〕は比表面積径で、(株)島津製作所製の機器を用い
た空気透過法により測定したものである。
径〕は比表面積径で、(株)島津製作所製の機器を用い
た空気透過法により測定したものである。
【0013】第1表−2において、〔インパクト強度〕
は真空成形前のフイルムについて、JIS−P8134
に準拠し、衝撃部1/2インチ半径で測定した。
は真空成形前のフイルムについて、JIS−P8134
に準拠し、衝撃部1/2インチ半径で測定した。
【0014】〔最小緩衝係数(cm )および最大応力
(σm )〕の測定方法については、実施例3の場合を例
にとれば、測定方法はJIS−Z0235に準拠し、吉
田精機(株)製の垂直落下型の衝撃試験機DST−80
0を用い、試験片は厚さ3.4mmの気泡緩衝材を15
0mm×150mmに切断し、各厚みとなるように重ね
合わせて使用した。手順として、 試験片を基板上に置く。 加速度計を備えた重量1kgの鉄板(おもり)を、厚
さ34cmとなるように重ね合わせた試験片上に、落下
高さが50、80、100、140cmとなるようにお
き、自然落下させて、各高さにおける最大加速度(G)
を求める。 つぎに、c=G・t/h(t:気泡緩衝材の厚み=3
4cm、h:落下高さ=50、80、100、140c
m)により、c(緩衝係数)を求める。また、σ=W・
G/A〔W:鉄板(おもり)の重さ(kg)、G:最大
加速度、A:試験片の面積=225cm2 〕により、σ
(応力)を求める。 つぎに、おもりの重量を3kg、気泡緩衝材の厚みを
68cmとし、落下高さを140、180、220、2
50cmとして、上記、と同様にしてc、σを求め
る。 さらに、重りの重量を5kg、気泡緩衝材の厚みを6
8cmとし、落下高さを250、300、350cmと
して、上記、と同様にしてc、σを求める。 cを縦軸に、σを横軸にとって、緩衝係数−応力図を
作成し、cが最小となる点を求め、cm (最小緩衝係
数)とし、cm に対応するσを求め、σm (最大応力)
とする。
(σm )〕の測定方法については、実施例3の場合を例
にとれば、測定方法はJIS−Z0235に準拠し、吉
田精機(株)製の垂直落下型の衝撃試験機DST−80
0を用い、試験片は厚さ3.4mmの気泡緩衝材を15
0mm×150mmに切断し、各厚みとなるように重ね
合わせて使用した。手順として、 試験片を基板上に置く。 加速度計を備えた重量1kgの鉄板(おもり)を、厚
さ34cmとなるように重ね合わせた試験片上に、落下
高さが50、80、100、140cmとなるようにお
き、自然落下させて、各高さにおける最大加速度(G)
を求める。 つぎに、c=G・t/h(t:気泡緩衝材の厚み=3
4cm、h:落下高さ=50、80、100、140c
m)により、c(緩衝係数)を求める。また、σ=W・
G/A〔W:鉄板(おもり)の重さ(kg)、G:最大
加速度、A:試験片の面積=225cm2 〕により、σ
(応力)を求める。 つぎに、おもりの重量を3kg、気泡緩衝材の厚みを
68cmとし、落下高さを140、180、220、2
50cmとして、上記、と同様にしてc、σを求め
る。 さらに、重りの重量を5kg、気泡緩衝材の厚みを6
8cmとし、落下高さを250、300、350cmと
して、上記、と同様にしてc、σを求める。 cを縦軸に、σを横軸にとって、緩衝係数−応力図を
作成し、cが最小となる点を求め、cm (最小緩衝係
数)とし、cm に対応するσを求め、σm (最大応力)
とする。
【0015】なお、他の実施例、比較例についても、c
m が求められるように、おもりの重量、落下高さ、気泡
緩衝材の厚みを変化させて、G値を測定した。おもりの
重量が軽いときは、緩衝材との衝突で生じるエネルギ−
が、緩衝材表面で吸収されるため、落下速度が急激に減
少し、比較的大きな最大加速度を生じる。おもりを重く
すると、衝突で生じるエネルギ−は、緩衝材内部でも吸
収されるようになり、落下速度の減少が緩くなり、最大
加速度は低下する。おもりをさらに重くすると、衝突で
生じるエネルギ−は、緩衝材内部でも吸収できなくな
り、最大加速度は大きくなる。すなわち、おもりの重
量、落下高さ、気泡緩衝材の厚みを変化させることによ
り、緩衝係数−応力図がU字状曲線として得られる。
m が求められるように、おもりの重量、落下高さ、気泡
緩衝材の厚みを変化させて、G値を測定した。おもりの
重量が軽いときは、緩衝材との衝突で生じるエネルギ−
が、緩衝材表面で吸収されるため、落下速度が急激に減
少し、比較的大きな最大加速度を生じる。おもりを重く
すると、衝突で生じるエネルギ−は、緩衝材内部でも吸
収されるようになり、落下速度の減少が緩くなり、最大
加速度は低下する。おもりをさらに重くすると、衝突で
生じるエネルギ−は、緩衝材内部でも吸収できなくな
り、最大加速度は大きくなる。すなわち、おもりの重
量、落下高さ、気泡緩衝材の厚みを変化させることによ
り、緩衝係数−応力図がU字状曲線として得られる。
【0016】第1表−2の評価結果によれば、ポリオレ
フィン樹脂の配合が95重量%を超え、充填材の配合が
5重量%未満では(比較例1)、最小緩衝係数が悪化
し、緩衝材の使用量の増大を招くので好ましくない。燃
焼カロリ−も大となりよくない。とくに、ポリオレフィ
ン樹脂が100重量%の場合は(比較例5〜7)、さら
にインパクト強度も悪化する。ポリオレフィン樹脂が5
0重量%未満で、充填材が50重量%を超えると(比較
例2)、最小緩衝係数とインパクト強度がともに悪化す
る。充填材の平均粒径が0.5μmより小さいか(比較
例3)、20μmを超えると(比較例4)、いずれの場
合も最小緩衝係数とインパクト強度が悪化する。なお、
インパクト強度および最小緩衝係数については、実施例
と比較例で数値の差は小さいが、実用上の差は大きい。
実施例においては、インパクト強度が大であり、燃焼カ
ロリ−が低く、σm 、cm の緩衝特性も良好である。緩
衝材としてσm が大で、cm が小なものは、重量物の包
装に適し、σm が小で、cmが小なものは、軽量物に適
する。重量物包装の場合、cm の値が同じであっても、
σm が大である必要がある。すなわち、重量物包装の場
合、σm 以外のσにおける使用となり、このときの緩衝
係数はcm より大となる。したがって、σm のときと同
等の緩衝性能を得るには、緩衝材の肉厚を厚くする必要
がある。実施例で充填材が10〜40重量%の場合、不
快音がなく、梱包作業性も良好であったが、充填材が5
重量%未満の比較例では、不快音があり、梱包作業性も
悪かった。
フィン樹脂の配合が95重量%を超え、充填材の配合が
5重量%未満では(比較例1)、最小緩衝係数が悪化
し、緩衝材の使用量の増大を招くので好ましくない。燃
焼カロリ−も大となりよくない。とくに、ポリオレフィ
ン樹脂が100重量%の場合は(比較例5〜7)、さら
にインパクト強度も悪化する。ポリオレフィン樹脂が5
0重量%未満で、充填材が50重量%を超えると(比較
例2)、最小緩衝係数とインパクト強度がともに悪化す
る。充填材の平均粒径が0.5μmより小さいか(比較
例3)、20μmを超えると(比較例4)、いずれの場
合も最小緩衝係数とインパクト強度が悪化する。なお、
インパクト強度および最小緩衝係数については、実施例
と比較例で数値の差は小さいが、実用上の差は大きい。
実施例においては、インパクト強度が大であり、燃焼カ
ロリ−が低く、σm 、cm の緩衝特性も良好である。緩
衝材としてσm が大で、cm が小なものは、重量物の包
装に適し、σm が小で、cmが小なものは、軽量物に適
する。重量物包装の場合、cm の値が同じであっても、
σm が大である必要がある。すなわち、重量物包装の場
合、σm 以外のσにおける使用となり、このときの緩衝
係数はcm より大となる。したがって、σm のときと同
等の緩衝性能を得るには、緩衝材の肉厚を厚くする必要
がある。実施例で充填材が10〜40重量%の場合、不
快音がなく、梱包作業性も良好であったが、充填材が5
重量%未満の比較例では、不快音があり、梱包作業性も
悪かった。
【0017】
【発明の効果】本発明の複合樹脂組成物を用いた気泡緩
衝材は、その反発弾性が小さいので、梱包作業が容易で
あり、インパクト強度が高いので、突起物に対する抵抗
力が大である。また、樹脂特有の作業時発生する不快音
が少ない。被包装物の重さが幅広くとれ、とくに重量物
包装に適する。焼却による廃棄処理に際し、燃焼カロリ
−が小であるから、焼却炉の損傷が少なく、その寿命が
伸びる。充填材の使用により、樹脂の使用量が軽減で
き、省資源の効果をもたらす。なお、気泡緩衝材が充填
材の使用により、半透明ないし不透明になるため、内容
物を遮蔽し好ましい場合もある。
衝材は、その反発弾性が小さいので、梱包作業が容易で
あり、インパクト強度が高いので、突起物に対する抵抗
力が大である。また、樹脂特有の作業時発生する不快音
が少ない。被包装物の重さが幅広くとれ、とくに重量物
包装に適する。焼却による廃棄処理に際し、燃焼カロリ
−が小であるから、焼却炉の損傷が少なく、その寿命が
伸びる。充填材の使用により、樹脂の使用量が軽減で
き、省資源の効果をもたらす。なお、気泡緩衝材が充填
材の使用により、半透明ないし不透明になるため、内容
物を遮蔽し好ましい場合もある。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリオレフィン樹脂50〜95重量%と
平均粒径0.5〜20μmの粒状および/または板状の
充填材5〜50重量%とからなる気泡緩衝材用複合樹脂
組成物。 - 【請求項2】 充填材が炭酸カルシウム、タルク、マイ
カ、硫酸バリウムなどの無機充填材および/または木
粉、オガクズ、果実殻、モミガラ、古紙などの有機充填
材である請求項1記載の気泡緩衝材用複合樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5028462A JPH06220234A (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | 気泡緩衝材用複合樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5028462A JPH06220234A (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | 気泡緩衝材用複合樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06220234A true JPH06220234A (ja) | 1994-08-09 |
Family
ID=12249332
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5028462A Pending JPH06220234A (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | 気泡緩衝材用複合樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06220234A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010002461A (ko) * | 1999-06-15 | 2001-01-15 | 유현식 | 왕겨 가루가 첨가된 폴리올레핀 수지조성물 |
-
1993
- 1993-01-26 JP JP5028462A patent/JPH06220234A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010002461A (ko) * | 1999-06-15 | 2001-01-15 | 유현식 | 왕겨 가루가 첨가된 폴리올레핀 수지조성물 |
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