JPH06220217A - 摩擦材の製造方法 - Google Patents

摩擦材の製造方法

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JPH06220217A
JPH06220217A JP983393A JP983393A JPH06220217A JP H06220217 A JPH06220217 A JP H06220217A JP 983393 A JP983393 A JP 983393A JP 983393 A JP983393 A JP 983393A JP H06220217 A JPH06220217 A JP H06220217A
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JP983393A
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Shoichi Shimamura
正一 島村
Yukinori Omote
征則 表
Keisuke Morita
啓介 森田
Hiroshi Sasaki
博 佐々木
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 より耐摩耗性に優れ、相手材攻撃性が低く、
安定した摩擦係数を示す高性能摩耗材を製造する。 【構成】 補強用繊維、無機質充填材、有機質充填材及
び熱硬化性樹脂を混合して得られる成形原料を加熱成形
して摩擦材を製造する。有機質充填材の少なくとも一部
として、表面が無機質研掃材でコーティングされた複合
粒子を用いる。熱硬化性樹脂として、ノボラック型フェ
ノール樹脂と変性ノボラック型フェノール樹脂との樹脂
混合物を用いる。 【効果】 有機質充填材の表面に無機質研掃材のコーテ
ィング層を形成した複合粒子を用いることにより、耐摩
耗性、耐攻撃性、摩擦係数の安定性等の摩擦特性が著し
く良好な摩擦材を製造することができる。耐熱性に優れ
た変性ノボラック型フェノール樹脂を併用することによ
り、成形性を損うことなく、耐熱性、熱間での摩擦性能
に優れた摩擦材を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は摩擦材の製造方法に係
り、特に、自動車等の車輌用摩擦材として有用な耐摩耗
性に優れ、相手材攻撃性の低い摩擦材を製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌や産業機械等に用いられ
る摩耗材の代表的なものとしては、ディスクブレーキパ
ッドとブレーキライニングがある。ディスクブレーキパ
ッドは小型でしかも性能が良いため、乗用車や小型トラ
ックに多く用いられ、また、ブレーキライニングは大型
の車輌に多く用いられている。
【0003】従来の摩耗材は、一般に繊維材(アスベス
ト、有機質繊維、無機質繊維、金属繊維)、無機質充填
材、有機質充填材、及び樹脂材料よりなり、これらのう
ちの10〜20種類の素材が混合、成形されて製造され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の摩耗材に
は、通常の場合、繊維材としてアスベストが用いられて
いることから、健康上の問題が提起されている。
【0005】また、従来の摩耗材には摺動面のすりへり
摩耗の低減、相手材(ローターやドラム等)への攻撃性
の低減、摩耗材表面の摩擦熱によるクラック発生、伸展
及びこれによる強度劣化等の軽減などの、なお改良すべ
き様々な要件がある。
【0006】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであって、より耐摩耗性に優れ、相手材攻撃性が低
く、安定した摩擦係数を示す高性能摩耗材を製造する方
法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の摩擦材の製造
方法は、補強用繊維、無機質充填材、有機質充填材及び
熱硬化性樹脂を混合して得られる成形原料を加熱成形し
て摩擦材を製造する方法であって、前記有機質充填材の
うちの少なくとも一部は、表面に無機質研掃材によるコ
ーティング層が形成された複合粒子であることを特徴と
する。
【0008】請求項2の摩擦材の製造方法は、請求項1
に記載の方法において、前記複合粒子は、カシューダス
トの表面にアルミナ及び/又はジルコニアのコーティン
グ層が形成されたものであることを特徴とする。
【0009】請求項3の摩擦材の製造方法は、補強用繊
維、無機質充填材、有機質充填材及び熱硬化樹脂を混合
して得られる成形原料を加熱成形して摩擦材を製造する
方法であって、前記熱硬化性樹脂として、ノボラック型
フェノール樹脂と変性ノボラック型フェノール樹脂との
樹脂混合物を用いることを特徴とする。
【0010】請求項4の摩擦材の製造方法は、請求項3
に記載の方法において、変性ノボラック型フェノール樹
脂がボロン変性樹脂であることを特徴とする。
【0011】請求項5の摩擦材の製造方法は、請求項3
又は4に記載の方法において、前記成形原料中の熱硬化
性樹脂の割合が15〜35体積%であり、樹脂混合物中
の変性ノボラック型フェノール樹脂の割合が40〜70
体積%であることを特徴とする。
【0012】請求項6の摩擦材の製造方法は、請求項3
ないし5のいずれか1項に記載の方法において、樹脂混
合物中にメラミンが1〜5体積%含有されていることを
特徴とする。
【0013】以下に本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明において、補強用繊維は、摩擦材と
しての強度を維持するために配合するものであり、各種
有機質繊維、無機質繊維及び金属質繊維を用いることが
できる。有機質繊維としてはアラミド繊維、アクリル繊
維、セルロース繊維、ビニル繊維、フェノール繊維が、
無機質繊維としてはアルミナ、ジルコニア、チタン酸カ
リウム等のセラミックス繊維、ガラス繊維、炭素繊維
が、また金属質繊維としてはスチール繊維、銅及び銅合
金繊維などが用いられる。なお、補強用繊維としては、
アスベスト以外のものを用いることが重要である。
【0015】本発明において、これらの繊維は、1種を
単独で或は2種以上を組み合わせて使用することができ
る。これら補強用繊維は、要求される強度、その他の特
性に応じて、その配合量や繊維径、繊維長さ等が決定さ
れるが、通常の場合、その配合量は、成形原料中の割合
で5〜30体積%とするのが好ましい。
【0016】この、補強用繊維の配合割合が5体積%未
満では、得られる摩擦材の強度が不足し、30体積%を
超えると相対的に他の充填材の割合が減って十分な摩擦
特性が得られない。
【0017】無機質充填材は、摩擦材の摩擦係数、フェ
ード、すりへり摩耗、相手材(ディスクロータ、ドラ
ム)攻撃性に影響を及ぼすものであり、一般には、黒
鉛、二硫化モリブデン、三酸化アンチモン、硫化バリウ
ム、フェライト、ガーネット、石灰、アルミナ、ジルコ
ニアなどの粒子を単独で、或いは2種以上を併用して用
いられる。
【0018】本発明においては、これらの無機質充填材
を成形原料に対して20〜45体積%配合する。無機質
充填材の配合割合が20体積%未満では十分な摩擦特性
が得られず、45体積%を超えると相対的に他の成分の
割合が減って、十分な摩擦特性及び強度が得られない。
【0019】有機質充填材は、無機質充填材と同様の効
果を奏すると共に、摩擦調整剤としての機能を奏する。
有機質充填材としてはカシューダスト、ゴム粉末、パル
プ、セルロース系粉末などの1種を単独で、或いは2種
以上を併用して用いることができ、これら有機質充填材
は成形原料に対して10〜25体積%の割合で配合す
る。この有機質充填材の割合が10体積%未満では、十
分な摩擦特性が得られず、25体積%を超えると相対的
に他の成分の割合が減って、十分な摩擦特性及び強度が
得られない。
【0020】請求項1の方法においては、この有機質充
填材の少なくとも一部を、有機質充填材の表面に無機質
研掃材によるコーティング層が形成された複合粒子とす
る。好ましくは、有機質充填材の少なくとも50体積%
以上、より好ましくは全量をカシューダストにアルミナ
及び/又はジルコニアのコーティング層を形成した複合
粒子とする。
【0021】このような、複合粒子は、カシューダスト
の粒子表面に、アルミナ及び/又はジルコニアの粒子を
ポリビニルアルコール(PCV)等の適当な有機質バイ
ンダーを用いてコーティングすることにより、容易に製
造することができる。ここで、カシューダストの粒径は
40〜200メッシュとし、また、アルミナ及び/又は
ジルコニア粒子の平均粒径は0.05〜10μmである
ことが好ましく、そのコーティング量はカシューダスト
に対するアルミナ及び/又はジルコニアのコーティング
量が5〜20体積%となるようにするのが好ましい。こ
こで、アルミナ及び/又はジルコニア粒子の平均粒径が
0.05μm未満では取り扱い性が悪く、10μmを超
えると大き過ぎてコーティングに不利である。また、ア
ルミナ及び/又はジルコニアのコーティング量が5体積
%未満では本発明による十分な改善効果が得られず、2
0体積%を超えるとコーティング量が多過ぎてコーティ
ング層の剥離現象が生じ、好ましくない。
【0022】なお、このような複合粒子を用いる請求項
1の方法においては、特に成形原料中のこの複合粒子の
配合割合は15〜25体積%であることが好ましい。
【0023】請求項1の方法において、成形固化のため
のバインダーとして用いられる熱硬化性樹脂としては、
特に耐熱性に優れたフェノール樹脂(ストレートノボラ
ック型フェノール樹脂)を用いるのが好ましい。この場
合、熱硬化性樹脂は、好ましくは、10〜35体積%の
割合で配合される。この配合割合が10体積%未満では
十分な成形性が得られず、35体積%を超えると、相対
的に他の成分の割合が減って、十分な摩擦特性及び強度
が得られない。
【0024】請求項3の方法においては、熱硬化性樹脂
として、ストレートノボラック型フェノール樹脂と、変
性ノボラック型フェノール樹脂、好ましくはボロン変性
樹脂との樹脂混合物を用いる。
【0025】この樹脂混合物中の変性ノボラック型フェ
ノール樹脂の割合は、40〜70体積%とするのが好ま
しい。この割合が40体積%未満では耐熱性の改善効果
が少なく、70体積%を超えると成形性が低下し、ま
た、コスト面で不利となる。なお、用いる変性ノボラッ
ク型フェノール樹脂の変性の程度はBの導入量で表して
Bによる変性率は50%以上であることが好ましい。
【0026】また、請求項3の方法において、ストレー
トノボラック型フェノール樹脂にメラミンを添加するな
どして、樹脂混合物中に、メラミンを含有させることに
より、より一層優れた改善効果を得ることができる。こ
の場合、樹脂混合物中のメラミンの割合は1〜5体積%
とするのが好ましい。この割合が1体積%未満では改善
効果が小さく、5体積%を超えると配合量が多過ぎて好
ましくない。
【0027】請求項2の方法において、上記樹脂混合物
は、成形性及び得られる摩擦材の性能の面から、成形原
料に対して15〜35体積%の割合で配合するのが好ま
しい。
【0028】本発明においては、前記補強用繊維、無機
質充填材、有機質充填材及び熱硬化性樹脂を所定割合で
ミキサー等により均一に混合し、50〜150kg/c
2程度の圧力で仮成形した後、150〜500kg/
cm2 、130〜200℃で10〜30分間程度加熱成
形し、更に、200〜300℃で20〜60分間程度焼
成することにより所望形状の摩擦材を製造することがで
きる。
【0029】
【作用】前述の如く、摩擦材は10〜20種類の素材を
混合してなる材料であるため、摩擦特性や性能は、添加
材料の相乗効果により発揮されることとなる。このた
め、新規な単一材料を添加配合しただけでは、十分な摩
擦材の特性は得られない。
【0030】ところで、アルミナやジルコニアは、研掃
材として摩擦材に従来より多く用いられている。これら
アルミナやジルコニアに限らず、各種素材はその粒径や
粒度分布などを考慮して混合されているが、いずれの場
合においても多種類のものを均一に混合することが難し
く、十分な添加効果が得られていないのが現状である。
因みに、アルミナやジルコニアは硬く、摩擦物性の向上
に有効であるが、その粒子径が大きいと得られる摩擦材
の相手材攻撃性が高まり、相手材が損傷しやすくなると
いう点がある。このため微粒子を用いるが、この場合に
は均一分散性が低下する。
【0031】請求項1の方法においては、アルミナやジ
ルコニア等の研掃材を均一な分散状態で混合して、その
高特性を十分に引き出すために、これをバインダーであ
る熱硬化性樹脂に対する混合性に優れたカシューダスト
等の有機質充填材にコーティングして配合する。
【0032】このように請求項1の方法に従って、有機
質充填材の表面にアルミナやジルコニア等の研掃材のコ
ーティング層を形成した複合粒子を用いることにより、
耐摩耗性、耐攻撃性、摩擦係数の安定性等の摩擦特性が
著しく良好な摩擦材を製造することが可能となった。こ
れは、このような複合粒子であれば、比較的硬度が小さ
く研磨性を緩和する材料としての有機質充填材粒子がア
ルミナ等の硬い微粉でコーティングされることにより、
アルミナ等の高い摩擦特性を維持しながら、相手材に対
する攻撃性がおさえられること、及び、このような複合
粒子は均一分散性に優れることから、当該複合粒子の特
性が十分に発揮されることによるものである。
【0033】ところで、摩擦材の主成分として多種類の
材料を混合し、これを強固に成形、固化して、全体の強
度を維持しているのが、バインダーである熱硬化性樹脂
であり、樹脂の種類、配合及び成形条件等は摩擦特性を
左右する重要な因子である。従って、摩擦材の耐熱性を
上げるためには、熱的に強い樹脂が必要である。
【0034】請求項3の方法においては、摩擦材の耐熱
性及び熱間での摩擦物性を向上させるために、特殊な耐
熱樹脂として変性ノボラック型フェノール樹脂を用い
る。
【0035】従来、熱硬化性樹脂としてのフェノール樹
脂には、ストレートノボラック型フェノール樹脂が用い
られている。これに対して、耐熱性に優れた変性ノボラ
ック型フェノール樹脂を用いることにより、得られる摩
擦材の耐熱性が改善される。なお、変性樹脂には多くの
種類があるが、ボロン変性樹脂を用いることが、特に摩
擦物性に良好な結果を与えるため好まない。
【0036】しかし、変性ノボラック型樹脂は、耐熱性
に優れる反面、各種材料を固化成形する場合、その固化
強度については十分とは言えない。そこで請求項3の方
法においては、従来のストレートノボラック型フェノー
ル樹脂と変性ノボラック型フェノール樹脂とを混合して
用いることにより、成形性を損うことなく、耐熱性、耐
熱間物性等の改善を図る。また、熱間で昇華するメラミ
ンを添加することにより、更に優れた改善効果を得るこ
とができる。
【0037】このように、請求項3の方法によれば、従
来の摩擦材では十分ではなかった耐熱性、熱間の摩擦特
性などの物性が著しく改善された摩擦材を得ることがで
きる。
【0038】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0039】実施例1〜3 40〜100メッシュの粒度のカシューダストに、表1
に示す配合の粒径0.1〜0.5μm(平均粒径0.7
μm)のアルミナ及び/又はジルコニア粒子を用いてコ
ーティング層を形成して複合粒子A、B、Cを製造し
た。
【0040】即ち、まず、アイリッヒミキサーにカシュ
ーダストを入れ、これに回転させながらPVCをバイン
ダーとして0.5重量%添加し、次にアルミナ及び/又
はジルコニア粒子を表1に示す割合(カシューダストに
対する割合)となるように少量づつ添加してカシューダ
ストの表面にコーティングした。なお、コーティングは
ミキサーの他、ペレタイザー等も使用可能である。
【0041】
【表1】
【0042】上記複合粒子を用いて、表2に示す配合に
て各材料をミキサーで均一混合し、圧力50kg/cm
2 で仮成形した後、熱間プレスで300kg/cm2
160℃で20分間加熱成形し、その後、250℃で3
0分焼成してディスクパッドを製造した。なお、ここで
用いた材料はいずれも通常入手可能な市販材料である。
【0043】得られたディスクパッドについて、ブレー
キダイナモ試験機により、フルサイズ摩擦試験を行ない
(JASO法に準拠)、結果を表2に示した。 比較例1 複合粒子Aの代りに、カシューダストを用い、表2に示
す配合としたこと以外は実施例1と同様にしてディスク
パッドを製造し、その摩擦性能を調べ、結果を表2に示
した。
【0044】
【表2】
【0045】表2より、請求項1の方法によれば、高性
能摩擦材が得られることが明らかである。
【0046】実施例4〜6 表3に示す配合で各種樹脂等を混合して樹脂混合物I、I
I、IIIを調製した。ストレートノボラック型フェノール
樹脂及びボロン変性ノボラック型フェノール樹脂として
は各々カシュー社製の樹脂(40〜100メッシュ)を
用いた。また、メラミンは試薬を用い、混合はアイリッ
ヒミキサーで300r.p.mにて15分間行なった。
【0047】
【表3】
【0048】上記樹脂混合物を用いて、表4に示す配合
にて各材料をアイリッシュミキサーで均一混合し、圧力
50kg/cm2 で仮成形した後、熱間プレスで300
kg/cm2 、160℃で20分間加熱成形し、その
後、210℃で40分焼成してディスクパッドを製造し
た。なお、ここで用いた材料はいずれも通常入手可能な
市販材料である。
【0049】得られたディスクパッドについて、ブレー
キダイナモ試験機により、フルサイズ摩擦試験を行なっ
た(JASO法に準拠)。また、耐熱耐久性を調べ、結
果を表4に示した。なお、耐熱耐久性は300℃におい
て摩耗試験を行い、その表面を観察することにより調
べ、クラックの発生のないものを「良」、クラックの入
るものを「不良」として評価した。
【0050】比較例2 樹脂混合物Iの代りに、ストレートノボラック型フェノ
ール樹脂のみを用い、表4に示す配合としたこと以外は
実施例4と同様にしてディスクパッドを製造し、その摩
擦性能及び耐熱耐久性を調べ、結果を表4に示した。
【0051】
【表4】
【0052】表4より、請求項3の方法によれば、高耐
熱性の高性能摩擦材が得られることが明らかである。
【0053】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の摩擦材の
製造方法に従って、軟かい有機質充填材の表面に硬い研
掃材微粒子をコーティングした複合粒子を添加すること
により、 摩擦係数が大きく、 相手材への攻撃性が低く、 摩擦材自身のすりへりも少なく、 安定した摩擦特性を示す、 高特性摩擦材を製造することができる。
【0054】請求項2の方法によれば、より一層優れた
効果が得られる。
【0055】また、請求項3の方法に従って、熱硬化性
樹脂として、耐熱性に優れた変性ノボラック型フェノー
ル樹脂を併用することにより、 摩擦特性が高く、 高温時でも安定した摩擦係数を示し、 相手材への攻撃性が低く、 摩擦材自身のすりへりが少なく、クラック等の発生
のおそれもなく、 フェード性も良好な、 高特性摩擦材を製造することができる。
【0056】請求項4、5、6の方法によれば、より一
層優れた効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/14 X (72)発明者 佐々木 博 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社セメント研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補強用繊維、無機質充填材、有機質充填
    材及び熱硬化性樹脂を混合して得られる成形原料を加熱
    成形して摩擦材を製造する方法であって、 前記有機質充填材のうちの少なくとも一部は、表面に無
    機質研掃材によるコーティング層が形成された複合粒子
    であることを特徴とする摩擦材の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、前記複
    合粒子は、カシューダストの表面にアルミナ及び/又は
    ジルコニアのコーティング層が形成されたものであるこ
    とを特徴とする摩擦材の製造方法。
  3. 【請求項3】 補強用繊維、無機質充填材、有機質充填
    材及び熱硬化樹脂を混合して得られる成形原料を加熱成
    形して摩擦材を製造する方法であって、 前記熱硬化性樹脂として、ノボラック型フェノール樹脂
    と変性ノボラック型フェノール樹脂との樹脂混合物を用
    いることを特徴とする摩擦材の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の方法において、変性ノ
    ボラック型フェノール樹脂がボロン変性樹脂であること
    を特徴とする摩擦材の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載の方法において、
    前記成形原料中の熱硬化性樹脂の割合が15〜35体積
    %であり、樹脂混合物中の変性ノボラック型フェノール
    樹脂の割合が40〜70体積%であることを特徴とする
    摩擦材の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3ないし5のいずれか1項に記載
    の方法において、樹脂混合物中にメラミンが1〜5体積
    %含有されていることを特徴とする摩擦材の製造方法。
JP983393A 1993-01-25 1993-01-25 摩擦材の製造方法 Withdrawn JPH06220217A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016050283A (ja) * 2014-09-02 2016-04-11 日産自動車株式会社 摩擦材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016050283A (ja) * 2014-09-02 2016-04-11 日産自動車株式会社 摩擦材

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