JPH08209116A - ブレーキパッド用摩擦材組成物及びブレーキパッドの製造法 - Google Patents

ブレーキパッド用摩擦材組成物及びブレーキパッドの製造法

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JPH08209116A
JPH08209116A JP1913295A JP1913295A JPH08209116A JP H08209116 A JPH08209116 A JP H08209116A JP 1913295 A JP1913295 A JP 1913295A JP 1913295 A JP1913295 A JP 1913295A JP H08209116 A JPH08209116 A JP H08209116A
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JP
Japan
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friction
brake pad
increasing agent
material composition
liquid rubber
Prior art date
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Pending
Application number
JP1913295A
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English (en)
Inventor
Manabu Ono
学 小野
Makoto Kikuchi
誠 菊地
Takanori Kato
貴則 加藤
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制動時の鳴きや異音を防止すると共に制動特
性及び耐摩耗性に優れ、更に、材料の偏析や飛散を防止
出来るブレーキパッドの摩擦材組成物及びブレーキパッ
ドの製造法を提供する。 【構成】 モース硬度が5以上の増摩擦剤、充填剤、摩
擦調整剤、熱硬化性樹脂及び粘度が0.03Pa・s以下の
液状ゴムを含むブレーキパッド用摩擦材組成物並びにモ
ース硬度が5以上の増摩擦剤を粘度が0.03Pa・s以下
の液状ゴムに均一分散させた後、その分散液を充填剤及
び摩擦調整剤を含む他の材料に加えて湿式混合し、乾燥
後熱硬化性樹脂を加えて粉砕混合し、加熱加圧成形する
ブレーキパッドの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、鉄道車両、各
種産業用機械等に用いられるブレーキパッド用摩擦材組
成物及びブレーキパッドの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】制動時のブレーキパッドの鳴きや異音を
低減させるものとして、パッド自体を低弾性率化して、
振動を緩和する方法がある。また、耐摩耗性を向上させ
るものとして、黒鉛等の固体潤滑剤を粒子充填剤として
多量に用いる方法があり、制動特性を向上させるものと
しては、相手材を研削する効果のある増摩擦剤を用いる
方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の方法でブレーキパッドの鳴きを低減する場合、強度
や耐摩耗特性が低下する問題がある。また、従来の方法
で耐摩耗性を向上させる場合には制動特性が低下する問
題がある。更に、従来の方法で制動特性を向上させる場
合、相手材攻撃性が悪化する等、従来の技術ではトータ
ル特性に優れる摩擦材組成物を得ることが出来ない状況
にあった。本発明は、制動時の鳴きや異音を防止すると
共に、制動特性及び耐摩耗性に優れ、更に、材料の偏析
や飛散を防止出来るブレーキパッドの摩擦材組成物及び
ブレーキパッドの製造法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、モース硬度が
5以上の増摩擦剤、充填剤、摩擦調整剤、熱硬化性樹脂
及び粘度が0.03Pa・s以下の液状ゴムを含むブレーキ
パッド用摩擦材組成物並びにモース硬度が5以上の増摩
擦剤を粘度が0.03Pa・s以下の液状ゴムに均一分散さ
せた後、その分散液を充填剤及び摩擦調整剤を含む他の
材料に加えて湿式混合し、乾燥後熱硬化性樹脂を加えて
粉砕混合し、加熱加圧成形するブレーキパッドの製造法
に関する。本発明において、液状ゴムはその粘度が0.
03Pa・s以下とされ、溶媒等で希釈して粘度を調整して
もよい。粘度が0.03Pa・sを越えると、該液状ゴムに
増摩擦剤を添加分散させる増摩擦剤の均一分散性及びそ
の後の工程の湿式混合における配合材料の分散性や濡れ
性が低下する。
【0005】増摩擦剤はモース硬度が5以上の粒子状材
料を用いる。その理由は、相手材(ローター)のモース
硬度が約3であるため、5未満では増摩擦効果(制動特
性の向上)が不足するからである。この粒子状材料とし
ては、アルミナ、シリカ、ジルコニア、ムライト、酸化
鉄、酸化マグネシウム等から選ばれる少なくとも1種を
用いるのが好ましく、これらの増摩擦剤の平均粒径は相
手材攻撃性、鳴きや異音の発生防止の点で3μm以下が
好ましい。また、増摩擦剤の含有量は、増摩擦効果(制
動特性の向上)、相手材攻撃性、鳴きの発生防止の点で
摩擦材組成物中に0.1〜6容量%で、且つ分散性の点
で液状ゴムに対し15容量%以下であることが好まし
い。
【0006】本発明の摩擦材組成物におけるその他の成
分(材料)は公知のものが用いられる。なお充填剤は硫
酸バリウム等、摩擦調整剤はフリクションダスト等、配
合物全体の結合剤としての熱硬化性樹脂はフェノール樹
脂等が用いられる。また、必要に応じて金属繊維等が加
えられる。ブレーキパッドの製造は、先ず前記モース硬
度が5以上の増摩擦剤を粘度が0.03Pa・s以下の液状
ゴムに均一分散させた後、その分散液を充填剤及び摩擦
調整剤を含む他の材料に加えて湿式混合し、それを乾燥
後熱硬化性樹脂を加えて粉砕混合して成形粉とし、この
成形粉を加熱加圧成形する方法による。湿式混合は、充
填剤等の他の材料中に分散液をシャワー状に投入しなが
ら行うことにより、より均一な分散が可能となる。
【0007】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。本実施例で
は次に示す材料を使用した。 A…液状ゴム;日本ゼオン製、SBR系ラテックス、粘
度0.015Pa・s B…粒子状増摩擦剤;エルケムジャパン製、マイクロシ
リカ、モース硬度8、平均粒径0.15μm C…粒子状増摩擦剤;戸田工業製、酸化鉄、モース硬度
6〜7、平均粒径0.30μm D…アラミド繊維;東レ製、ケブラー繊維 E…充填剤;堺化学製、硫酸バリウムBC F…摩擦調整剤;カシュー製フリクションダスト、H1
01 G…金属繊維;東京製綱製、銅ファイバー H…黒鉛;中越黒鉛製、G−30 I…熱硬化性樹脂;日立化成工業製ノボラック型フェノ
ール樹脂、HP491
【0008】実施例1 表1に示す材料のうち、先ずA及びBを表1に示す量配
合し、撹拌機で均一に分散させ、分散液を得た。一方、
D〜Hの材料を表1に示す量混合機で均一に分散させて
おき、これに前記分散液をシャワー状に投入しながら湿
式混合を行った。その後、これを乾燥して表1に示す材
料Iを添加し、粉砕混合して成形粉を得た。次いで成形
粉を室温下で予備成形した後、所定の金型中で予備成形
体と裏金とを重ねあわせ、160±10℃、圧力50M
Paの条件で5分間加熱加圧成形し、更に、300℃で
2時間焼成し、摺動面の焼付け処理(以下、スコーチ処
理と呼ぶ)を500℃で5分間施し、冷却後摩擦材摺動
部を研磨してブレーキパッドを得た。
【0009】
【表1】
【0010】実施例2 表1に示す材料のうち、先ずA、B及びCを表1に示す
量配合し、撹拌機で均一に分散させ、分散液を得た。一
方、D〜Hの材料の表1に示す量を混合機で均一に分散
させておき、これに前記分散液をシャワー状に投入しな
がら湿式混合を行った。その後、これを乾燥して表1に
示す材料Iを添加し、粉砕混合して成形粉を得た。以下
実施例1と同様の工程を経てブレーキパッドを得た。
【0011】比較例1 実施例1におけるA材料の液状ゴムを固形SBR粉末に
代えた以外は実施例1と同じ配合とし、また、製造工程
に関しては湿式混合及び乾燥工程を省略した以外は実施
例1と同じ工程を経てブレーキパッドを得た。
【0012】次に、本発明になるブレーキパッド(実施
例1、2)及び従来のブレーキパッド(比較例1)につ
いて、2400ccオートマチック車(イナーシャ:59
kgm2、タイヤ半径:0.283m)でJASO C40
2−79の実車試験を行って効力(フェード含む)を評
価した。また、同試験の中で制動時の鳴き(音圧:75
dB以上)発生率及び異音のレベルを評価した。更に、
試験前後の相手材の表面状態から攻撃性を評価した。そ
の結果を表2に示す。表2に示されるように、本発明に
なる摩擦材組成物は、従来のものと比較して鳴きや異音
の発生が殆どなく良好であり、更に、制動特性(効力)
に優れ、相手材攻撃性が小さく、従来問題とされていた
全ての性能に優れていることが確認された。
【0013】
【表2】
【0014】
【発明の効果】本発明の摩擦材組成物は、粘度が0.0
3Pa・s以下の液状ゴムを使用するので増摩擦剤のコ
ーティング効率が良くなる。また、モース硬度が5以上
の増摩擦剤を使用するので、得られるブレーキパッドは
増摩擦効果が向上する。増摩擦剤として平均粒径が3μ
m以下の微粉末を使用し、摩擦材組成物中に0.1〜6
容量%で、且つ液状ゴムに対し15容量%以下含有させ
れば、相手材攻撃性が悪化することなく、更に前記効果
が向上する。また本発明のブレーキパッドの製造法によ
れば、相手材を研削する増摩擦剤を柔軟性及び粘着性を
有する液状ゴムに均一分散させ、その分散液で湿式混合
することにより、他の配合材料に均一にコーティング出
来るので、材料の偏析や飛散も防止され、得られるブレ
ーキパッドは、摩擦及び振動を緩和する効果が互いにバ
ランスよく発揮出来る。その結果、得られるブレーキパ
ッドは、鳴きや異音の発生が殆どなく、更に、耐摩耗性
が良好で相手材攻撃性が少なく、且つ優れた制動特性
(効力)を保持しており、工業的に極めて好適である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16D 69/02 Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モース硬度が5以上の増摩擦剤、充填
    剤、摩擦調整剤、熱硬化性樹脂及び粘度が0.03Pa・s
    以下の液状ゴムを含むブレーキパッド用摩擦材組成物。
  2. 【請求項2】 増摩擦剤の平均粒径が3μm以下である
    請求項1記載のブレーキパッド用摩擦材組成物。
  3. 【請求項3】 増摩擦剤の含有量が摩擦材組成物中に
    0.1〜6容量%であり、且つ液状ゴムに対し15容量
    %以下である請求項1又は2記載のブレーキパッド用摩
    擦材組成物。
  4. 【請求項4】 モース硬度が5以上の増摩擦剤を粘度が
    0.03Pa・s以下の液状ゴムに均一分散させた後、その
    分散液を充填剤及び摩擦調整剤を含む他の材料に加えて
    湿式混合し、乾燥後熱硬化性樹脂を加えて粉砕混合し、
    加熱加圧成形することを特徴とするブレーキパッドの製
    造法。
JP1913295A 1995-02-07 1995-02-07 ブレーキパッド用摩擦材組成物及びブレーキパッドの製造法 Pending JPH08209116A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000309641A (ja) * 1999-02-22 2000-11-07 Nisshinbo Ind Inc 非石綿系摩擦材
JP2010209214A (ja) * 2009-03-10 2010-09-24 Toyota Motor Corp 摩擦対
JP2016079248A (ja) * 2014-10-14 2016-05-16 日本ブレーキ工業株式会社 摩擦材組成物、摩擦材及び摩擦部材
JP2019151854A (ja) * 2019-05-17 2019-09-12 日本ブレーキ工業株式会社 摩擦材組成物、摩擦材及び摩擦部材
JP2019172929A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 株式会社アドヴィックス 無焼成セラミックス摩擦材、ブレーキパッド及び無焼成セラミックス摩擦材の製造方法

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