JPH0621891B2 - 光導波路の製造方法 - Google Patents

光導波路の製造方法

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JPH0621891B2
JPH0621891B2 JP61030773A JP3077386A JPH0621891B2 JP H0621891 B2 JPH0621891 B2 JP H0621891B2 JP 61030773 A JP61030773 A JP 61030773A JP 3077386 A JP3077386 A JP 3077386A JP H0621891 B2 JPH0621891 B2 JP H0621891B2
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守 金澤
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、ガラス薄膜を用いた低損失の光導波路の製造
方法に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
薄膜光導波路を用いた素子は、光の集束,分波,合波,
分岐等の機能を基板上に実現する光集積回路にとって重
要である。この様な光導波路の構成材料としては、低損
失で安定なものが要求され、従来より各種ガラス薄膜を
用いた光導波路について検討がなされている。特に、コ
ーニング7059ガラスを熱酸化膜が形成されたシリコ
ン基板上のスパッタリング法により被着して形成される
光導波路は、製造が簡単でしかも単一モード光ファイバ
との結合効率も高いため、広く注目されている。この光
導波路は、スパッタリングしたままの状態で伝搬損失
0.4〜1dB/cm程度のものが得られているが、高性
能の光集積回路を構成するためには、より低損失の光導
波路が望まれる。
ガラス薄膜を用いた光導波路を低損失化する一つの方法
として、ガラス薄膜をスパッタリングにより被着した後
熱処理を加えることが既に知られている。一方、この光
導波路の光ファイバなどとの結合効率を十分大きいもの
として更に低損失化するためには、光入射端面および光
出射端面の端面研磨を行うことが不可欠である。
ところが本発明者らの実験によると、この端面研磨の工
程でしばしば光導波路層のはがれが生じる。顕微鏡観察
によると、ガラス薄膜を被着した後熱処理を行うことに
より、熱酸化膜のガラス薄膜との界面近傍に熱応力によ
ると思われるボイド状の欠陥ができ、この部分でガラス
薄膜表面に僅かな凸が生じる。この状態は光伝搬には特
に支障はないが、この後端面研磨を行うと、凸部のガラ
ス薄膜が剥がれるのである。従ってシリコン基板とガラ
ス薄膜の組合わせによる光導波路の製造歩留りが低い、
という問題があった。
〔発明の目的〕
本発明は上記した点に鑑みなされたもので、低損失化と
製造歩留り向上を図った,ガラス薄膜を用いた光導波路
の製造方法を提供することを目的とする。
〔発明の概要〕
本発明は、熱酸化膜が形成されたシリコン基板の表面に
SiO,Al,BaO及びBを主成分と
するガラス薄膜を被着して光導波路層を形成し、前記光
導波路層の光入射端面及び出射端面の研磨を行った後、
700℃近傍の乾燥酸素中或は630℃近傍の水蒸気添
加酸素中で熱処理することを特徴とする。
〔発明の効果〕
本発明によれば、熱処理前に光導波路層の端面研磨を行
うことにより、光導波路層の剥がれを防止することがで
き、光導波路の製造歩留りを高いものとすることができ
る。また最終工程としての熱処理条件を最適化すること
により、光導波路の十分な低損失化を図ることができ
る。
〔発明の実施例〕
以下図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図は一実施例による光導波路の構成を示す。1はシ
リコン基板であり、この上に熱酸化膜2が形成されてい
る。熱酸化膜2は1050℃,水蒸気添加酸素中で60
時間の熱酸化を行って約4μmの厚さに形成したもので
ある。この上に光導波路層となるガラス薄膜3をスパッ
タリング法により形成している。スパッタリング条件
は、真空度1×10−3torr,ガスがAr+O(30
%),印加RF電力600Wである。ガラス薄膜3とし
てこの実施例では、SiO(49%),Al(11
%),BaO(25%),B(15%)を主成分とす
るコーニング7059を用いて2μmの厚さ被着形成し
た。このようにガラス薄膜3を被着形成した後、光導波
路の入射部,出射部となる端面4を研磨し、その後全体
を所定の雰囲気中で熱処理する。熱処理は、所定のガス
を流した石英管に試料を入れ、外側からヒータで加熱す
る方式を用いた。
このように端面研磨を行った後に熱処理をすることによ
り、ガラス薄膜3の剥がれを生じることなく、低損失の
光導波路が得られる。
最適熱処理熱処理条件を求めるための種々の実験を行っ
た結果を次に説明する。
第2図は、乾燥酸素中(○印)および水蒸気添加酸素中
(×印)での熱処理温度と光導波路の伝搬損失の関係を
測定した結果である。◎印はスパッタリングしたままの
状態での値である。スパッタリングは室温で開始し、水
冷や加熱を行わず放置し、4時間の連続スパッタリング
を行っているが、このとき試料温度は約340℃に達す
るので、図ではこの初期値を340℃の点にプロットし
てある。この初期値は0.8〜1.2dB/cmである。
熱処理時間は30分であるが、この実験は400℃で3
0分の熱処理をして伝搬損失を測定し、同じ試料を次に
500℃,30分の熱処理をするというように、熱処理
を累積的に重ねた場合のデータである。伝搬損失測定波
長は0.63μmである。
第2図から明らかなように、乾燥酸素中の熱処理では、
700℃近傍(700℃±50℃)で伝搬損失の極少値
を示し、その値は初期値の約1/4になっている。また
水蒸気添加酸素中では630℃近傍(630℃±50
℃)で極少値が得られる。このように熱処理雰囲気によ
り最適熱処理温度が異なる。なお以上では熱処理時間を
30分としたが、10分以上であれば効果が得られるこ
とが確認されている。
以上のデータは累積的熱処理を行った場合であるが、第
3図は同様の試料につき、乾燥酸素中,700℃,30
分の熱処理のみを行った場合の伝搬距離と相対光強度の
関係を示す。図から明らかなように、伝搬損失0.15
dB/cmという小さい値が得られている。
第4図はやはり同様の試料につき、異なる雰囲気で熱処
理した場合の伝搬損失を比較して示したものである。雰
囲気は窒素,乾燥酸素,水蒸気添加酸素の3種類であ
り、いずれも750℃,30分の熱処理を行った場合で
ある。この温度条件では、窒素雰囲気および乾燥酸素雰
囲気の場合は小さい伝搬損失が得られるが、水蒸気添加
酸素中では効果が小さい。
次に光導波路層表面に光回路素子として回析格子を形成
した実施例につき説明する。
第5図はその試料の断面形状であり、第1図と対応する
部分には第1図と同一符号を付してある。即ち熱酸化膜
2が形成されたシリコン基板1上に先の実施例と同様に
してガラス薄膜3を被着形成し、その表面にエッチング
により周期1μmの凹凸を形成して回析格子5を形成し
たものである。先の実施例と同様に端面研磨を行った後
に所定の熱処理をすることにより、良好な結果が得られ
た。
このような回析格子を含む光導波路の熱処理の最適条件
を求める実験データを以下に具体的に説明する。
第6図(a)(b)は、それぞれ熱処理前と熱処理後の
回析格子の凹凸部をターリステップにより測定した結果
である。熱処理前の格子深さは、(a)に示すように、
約1660Åである。乾燥酸素中で700℃,30分の
熱処理を行うと(b)に示すようになり、格子の凹凸形
状は殆ど変わっていない。
第7図(a)〜(c)は同様の試料についての他の熱処
理条件でのターリステップ測定結果を示す。(a)はエ
ッチングしたままの結果であり、格子深さは約1050
Åである。(b)はこの試料を乾燥窒素中で750℃,
30分の熱処理をした場合であり、格子深さは約133
0Åと深くなっている。また凸部の形状が丸みを帯びて
いるがこれは、凸部が粘性流動を起こしたためと思われ
る。(c)は更に同じ試料に乾燥酸素中,750℃,3
0分の熱処理を加えた場合である。格子深さは約120
0Åとやや浅くなる。これは粘性流動が進み格子凹部が
浅くなった結果と思われる。
なおこの後更に、水蒸気添加酸素中で750℃,30分
の熱処理を行った結果、回析格子は消失した。このとき
光導波路層の伝搬損失は約0.6dBであり、乾燥酸素
中熱処理後の値の約1.4〜2.2倍になっている。他
の同様に試料につき乾燥酸素中で800℃,30分の熱
処理を行った結果、回析格子は消失した。
以上の結果から、回析格子に関しては、乾燥酸素中では
750℃未満、水蒸気添加酸素中では700℃未満の温
度で熱処理を行うことが好ましい。
第8図は、本発明を適用した集積化光分波器を示す。1
1は先に説明した実施例と同様に熱酸化膜が形成された
シリコン基板にガラス薄膜をスパッタリングにより被着
した光導波路である。その表面には、コリメーションレ
ンズ12,集束レンズ13および回析格子14が形成さ
れている。コリメーションレンズ12および集束レンズ
13は、予め基板表面に浅い凹部を形成しておくことに
より形成されるジオデシックレンズである。光の入射端
面15および出射端面16の研磨は、前述の実施例と同
様に熱処理前に行う。
入射端面15には光ファイバ17が結合され、出射端面
16には受光ダイオードアレイ18が配置される。この
構成は、波長多重伝送システムに用いられる。即ち、光
ファイバ17を介して伝送された波長多重化されたレー
ザ光は端面15で光導波路11に結合する。光導波路1
1に入った光はコリメーションレンズ12で平行光にさ
れた後、回析格子14により波長毎に分波される。この
分波された光は集束レンズ13により集束され、端面1
6に設けられた受光ダイオードアレイ18により各波長
成分が検出される。
この様な集積化光分波器は低挿入損で良好な漏話特性を
持つことが必要である。光導波路の低損失化を図り、も
って挿入損の低減を実現すべく本発明方法を適用した。
即ち前述のように熱処理前に端面15,16の研磨を行
い、この後乾燥酸素雰囲気中で700℃,30分の熱処
理を行った。波長1.3μmの光を用いて光ファイバと
の結合損および回析損を含む挿入損を測定したところ、
熱処理前が12dBであり、熱処理後は9.5dBとな
った。集束像も熱処理によって損われず良好であり、本
発明の有効性が確認された。
以上では回析格子やレンズを含む二次元導波路の場合の
み説明したが、本発明は光分岐回路や他の合波器,分波
器等に利用される三次元導波路に対しても同様に適用で
きる。また以上では光導波路層材料として専らコーニン
グ7059ガラスを用いたが、、シリコン熱酸化膜より
屈折率の大きい他のガラス材料を用いて同様の光導波路
を形成する場合にも本発明を適用できることは勿論であ
る。熱処理装置としても、ヒータ加熱方式の炉に限らず
例えば赤外線ランプ加熱方式等を利用することが可能で
ある。
その他本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々変形し
て実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による光導波路を示す図、第
2図はその熱処理温度と伝搬損失の関係を測定したデー
タを示す図、第3図は同じく光伝搬距離と相対光強度の
関係を測定したデータを示す図、第4図は各種熱処理雰
囲気と伝搬損失の関係を測定したデータを示す図、第5
図は他の実施例による回析格子付光導波路を示す図、第
6図(a)(b)はその熱処理による格子深さの変化を
測定したデータを示す図、第7図(a)〜(c)は同様
の光導波路に対する他の熱処理条件での格子深さの変化
を測定したデータを示す図、第8図は更に他の実施例に
よる集積化光分波器を示す図である。 1……シリコン基板、2……熱酸化膜、3……ガラス薄
膜(光導波路層)、4……端面、5……回析格子、11
……光導波路、12……コリメーションレンズ、13…
…集束レンズ、14……回折格子、15,16……端
面、17……光ファイバ、18……受光ダイオードアレ
イ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱酸化膜が形成されたシリコン基板の表面
    にSiO,Al,BaO及びBを主成分
    とするガラス薄膜を被着して光導波路層を形成し、前記
    光導波路層の光入射端面及び出射端面の研磨を行った
    後、700℃近傍の乾燥酸素中或は630℃近傍の水蒸
    気添加酸素中で熱処理することを特徴とする光導波路の
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記光導波路層は、導波路レンズ、回折格
    子若しくは三次元導波路、またはこれらの二以上を含む
    光回路素子が形成されたものである特許請求の範囲第1
    項記載の光導波路の製造方法。
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