JPH06218546A - 消耗電極式パルスアーク溶接装置 - Google Patents

消耗電極式パルスアーク溶接装置

Info

Publication number
JPH06218546A
JPH06218546A JP5007942A JP794293A JPH06218546A JP H06218546 A JPH06218546 A JP H06218546A JP 5007942 A JP5007942 A JP 5007942A JP 794293 A JP794293 A JP 794293A JP H06218546 A JPH06218546 A JP H06218546A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulse
current
arc
waveform
consumable electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5007942A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3018807B2 (ja
Inventor
Hitoshi Matsui
仁志 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP5007942A priority Critical patent/JP3018807B2/ja
Priority to US08/174,483 priority patent/US5473139A/en
Priority to DE69409674T priority patent/DE69409674T2/de
Priority to EP96113038A priority patent/EP0743125A1/en
Priority to EP94100187A priority patent/EP0607819B1/en
Priority to KR1019940000449A priority patent/KR970005922B1/ko
Publication of JPH06218546A publication Critical patent/JPH06218546A/ja
Priority to US08/439,661 priority patent/US5525778A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3018807B2 publication Critical patent/JP3018807B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)
  • Arc Welding Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はパルス電流を周期的に変化させる消
耗電極式パルスアーク溶接装置に関し、パルス電流のう
ねり周期を常に被溶接物の固有振動周期と同周期に維持
することを目的とする。 【構成】 周波数算出部17は必要な平均電流を基にパ
ルス発生周期fを算出する。パルタイミング設定部18
は被溶接物11の溶融池を振動させ得る固定振動周期T
Yとfとからアーク力大の大パルスとアーク力小の小パ
ルスそれぞれについて各TY中に各パルスを発生する期
間とその期間中に繰り返す数を設定する。パルス波形設
定部20は一パルス一溶滴条件を満たす範囲内で各パル
ス波形を設定する。増減量設定部26は基準波形設定部
22で設定された基準波形のfを変化させることなく平
均電流を調整するため各パルス波形の増減量を設定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は消耗電極式パルスアーク
溶接装置に係り、特にパルス電流を周期的に変化させて
溶融池を振動攪拌しながら溶接を行う消耗電極式パルス
アーク溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、消耗電極と被溶接物との間に
アーク放電を形成し、そのアーク電流を所定周期のパル
ス電流とベース電流とを重畳させた電流値に制御してア
ーク溶接を行う消耗電極式パルスアーク溶接装置が知ら
れている。
【0003】このようなパルスアーク溶接装置において
消耗電極と被溶接物との間にパルス電流が流通する際に
は、電流によって発生する磁界と電流との相互作用によ
って電流通路を絞り込む方向に強い電磁力が発生する、
いわゆる電磁ピンチ効果が発生する。そして、この電磁
ピンチ力がアーク放電の熱によって溶融した消耗電極の
先端部に作用すると、溶融部が絞り込まれて溶滴化し、
被溶接物側に溶滴として移行することになる。
【0004】従って、この消耗電極式パルスアーク溶接
装置において、アーク電流のピーク電流Ip及びパルス
時間幅Tp、ベース電流Ib及びベース時間幅Tbを適
当に設定すれば、パルス電流毎に消耗電極が溶滴として
被溶接物に移行させることができ、外観の美麗な溶接が
実現することが可能となる。
【0005】一方、このようなパルスアーク溶接装置に
おいては、共に一パルス毎に一の溶滴を移行させ得る波
形の異なる2種類のパルス電流を、所定のうねり周期に
合わせて切り換えて出力することにより、溶接品質の向
上を図った装置が知られている(溶接学会全国大会講演
概要第47集(116〜117頁)等)。
【0006】この装置は、パルス電流の波形を、一パル
ス一溶滴を確保できる範囲内でピーク電流Ipが大きく
パルス時間幅Tbの広い波形に設定されたパルス電流
と、ピーク電流Ipが小さくパルス時間幅Tbが狭い波
形に設定されたパルス電流とに適宜切り換えることによ
り、被溶接物に加わるアーク力を時間的に変化させるこ
とを目的としたものである。
【0007】ここでアーク力とは、アーク放電に伴って
被溶接物に向けて発生する電磁圧力のことをいい、消耗
電極から被溶接物に近づくにつれてアーク放電によるプ
ラズマ部の径が大となるに従って、そのプラズマ部に作
用するピンチ力が小さくなることにより、プラズマ内に
消耗電極側から被溶接物へ向けて圧力勾配が生じること
に起因するものである。
【0008】つまり、上記講演概要に記載された装置
は、被溶接物上の溶融池に振動を与え得る固有振動周期
TYに合わせてアーク力を変動させることにより、溶接
過程において溶融池を攪拌することを目的としたもので
ある。このように溶融池が攪拌されると、溶接ビード内
のブローホールが低減されると共に溶接金属が微細化
し、またアーク放電の熱が溶融池全体に広く行き渡るこ
とから溶接ビード全体が均一化する。
【0009】このためこの装置によれば、うねり周期に
合わせたパルス電流波形の切替えが行われない装置によ
り溶接が行われる場合に比べて、凝固割れが改善される
等溶接品質が向上すると共に、被溶接物が突合わせや重
ね継手である場合における溶接箇所のギャップ裕度を広
く確保することが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、消耗電極式
パルスアーク溶接装置においては、消耗電極の送給量と
その消耗量とは平衡状態にある必要がある。例えば、消
耗電極の送給量が消耗量に勝る場合、徐々にアーク放電
の長さ(以下、アーク長と称す)が短くなり、遂には両
者が短絡してスパッタを引き起こし、また消耗電極の送
給量が不足している場合は、アーク長が伸びるに伴って
所望のアーク電流が得られなくなり、十分な溶け込みの
得られない溶接となる場合があるからである。
【0011】このため、一般に消耗電極式パルスアーク
溶接装置には、消耗電極の送給量と消耗量とを平衡状態
に保つ機構が装備されている。このような機構として
は、アーク溶接を行う際にアーク電圧を監視し、アーク
電圧が一定の値となるようにアーク放電の平均電流Iav
をフィードバック制御する機構が知られている。アーク
電圧が消耗電極の先端と被溶接物との間の距離に応じた
値となり、また消耗電極の消耗量がアーク放電の平均電
流Iavに応じた値となることに着目したものである。
【0012】ところで、従来の消耗電極式パルスアーク
溶接装置においては、溶接開始時における条件設定で一
パルス一溶滴を実現し得る波形にパルス電流を設定し、
ベース時間幅Tbを調整して単位時間当たりのパルス数
を変化させることにより、所望の平均電流Iavを確保す
る構成である。
【0013】このため、上記従来の装置において、図6
(A)に示すように2種類のパルス電流が固有振動周期
TYと等しいうねり周期TIで繰り返されるように、そ
れぞれのパルス電流の波形と一うねり周期TIにおける
波数とを初期設定した場合、平均電流Iavの増減に伴っ
て、図6(B)に示すように(Tbによる調整例)うね
り周期TIが変動してTY=TIが成立しなくなる。
【0014】一方、このような弊害を除去するため上記
従来の装置において、図7に示すように2種類のパルス
電流が出力されるそれぞれの時期TH及びTLを固定す
る構成を採用した場合は、図7(B)に示すようにパル
ス電流が切り替わる時点で2種類のパルス電流波形が1
つのパルス電流内に混在してしまう場合が生ずる。2種
類の波形が混在するパルス電流は、一パルス一溶滴を実
現し得る条件から外れていることが多く、この場合溶滴
が大きく成長して細長くなり、消耗電極と被溶接物とが
短絡してスパッタの発生を引き起こすことになる。
【0015】このように、上記従来の消耗電極式パルス
アーク溶接装置は、パルス電流の周期を変更してアーク
長を一定に保持する構成であり、実際の溶接過程におい
ては、2種類のパルス電流を切り換えることによるアー
ク力変動の効果が十分に確保できないという問題を有し
ていた。
【0016】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、被溶接物の固有振動周期に基づいてパルス電流
の発生周期を設定し、アーク放電の平均電流をパルス電
流波形で調整することにより、常時溶融池を効果的に振
動させ得る消耗電極式パルスアーク溶接装置を提供する
ことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】図1は、上記の目的を達
成する消耗電極式パルスアーク溶接装置の原理図を示
す。
【0018】同図において、所定の速度で送給される消
耗電極M1と被溶接物M2は、電源M3と電気的に接続
している。電源M3は、消耗電極M1と被溶接物M2と
の間にアーク放電を形成すべく電流波形設定手段M4で
設定された電流を発生する。
【0019】基準波形設定手段M5は、所定周期で発生
すると共に、該発生周期に比べて長い周期であって被溶
接物M2の溶融池を振動させ得る固有振動周期と同じ周
期で電流波形が変動するパルス電流と、直流特性のベー
ス電流とを重畳させてなり、消耗電極M1に供給すべき
平均電流を実現できるアーク放電の基準波形を設定す
る。
【0020】アーク長検出手段M6は、消耗電極M1と
被溶接物M2との間に形成されるアーク放電の長さを検
出する。パルス電流増減量設定手段M7は、アーク長検
出手段M6の検出結果に基づいてアーク放電の長さを一
定に維持するために、調整すべきパルス電流の増減量を
設定するそして、電流波形設定手段M4は、基準波形設
定手段M5で設定された基準波形のパルス電流波形を、
パルス電流増減量設定手段M7で設定された増減量に基
づいて補正することにより、電源M3に指示すべき電流
波形を設定する。
【0021】
【作用】本発明に係る消耗電極式パルスアーク溶接装置
において、前記消耗電極M1と前記被溶接物M2との間
に形成されるアーク放電のパルス電流は、常に前記基準
波形設定手段M5において設定された所定の発生周期で
発生すると共に、前記被溶接物M2の固有振動周期に沿
って電流波形を変動させる。
【0022】そして、アーク放電の長さを一定に維持す
べく前記消耗電極M1の消耗速度の調整が必要な場合
は、所定の発生周期で発生する個々のパルス電流が、前
記パルス電流増減量設定手段M7により設定された増減
量に従って補正される。
【0023】従って、前記消耗電極M1と前記被溶接物
M2との間に形成されるアーク放電のアーク力は、常に
前記被溶接物M2の溶融池を有効に振動させ得る周期で
ある固有振動周期に沿って変動する。
【0024】
【実施例】図2は、本発明に係る消耗電極式パルスアー
ク溶接装置の一実施例の構成を表すブロック図を示す。
同図中、符号1は一次側入力の整流回路を示す。この整
流回路1の出力端子は平滑回路2に接続され、次いで、
インバータ回路3に接続される。インバータ回路3は、
後述のパワー素子駆動回路30の出力信号に基づいて、
所望の電流を発生する回路である。
【0025】また、インバータ回路3の出力端子は高周
波トランス4と接続されている。トランス4は整流回路
5に接続され、整流回路5の出力端子のうち正極は、リ
アクトル6を有するパワーケーブル8を介してコンタク
トチップ10に、また整流回路5の負極はシャント7を
有するパワーケーブル9を介して被溶接物11に接続さ
れている。
【0026】コンタクトチップ10には、その中心軸に
沿って、ワイヤリール12から供給されるワイヤ13が
挿入されている。このワイヤ13は溶接トーチ10内で
パワーケーブル8と電気的に導通しており、パワーケー
ブル8を介して必要な電力の供給を受けている。
【0027】またワイヤ13は本実施例装置でアーク溶
接を行う際の消耗電極に相当し、1対のローラからなる
ワイヤ供給ローラ14により所定の速度で送給される。
尚、ワイヤ供給ローラ14には、モータ制御部15の出
力端子が接続されており、ワイヤ13の送給速度は、モ
ータ制御部15の指令値により定められる。
【0028】以上の構成は、公知の消耗電極式パルスア
ーク溶接装置において広く用いられている構成である。
以下、簡単にその動作について説明する。
【0029】本実施例の消耗電極式パルスアーク溶接装
置の一次側に供給された3相交流は、整流回路1で整流
され、次いで平滑回路2で平滑された後直流電源として
インバータ回路3に供給される。インバータ回路3は、
後述の電流波形指令部21から供給される駆動信号に基
づいて所望の周期の信号を出力する。そして、インバー
タ回路3から出力された電流は高周波トランス4で変圧
され、整流回路5で整流されることにより直流のベース
電流と所望のパルス電流とが重畳した状態となり、ワイ
ヤ13及びワーク11に供給される。
【0030】従って、ワイヤ13と被溶接物11との間
には、所定の周期でパルス電流が発生するアーク放電が
形成される。ところで、本実施例装置においてワイヤ1
3と被溶接物11との間に上記のアーク放電が形成され
ると、ワイヤ13の先端部はアーク放電の熱により加熱
されて溶融状態となる。
【0031】そして、アーク放電が維持されるとワイヤ
13の溶融が進行すると共に、その溶融部にアーク電流
のピンチ力が作用して、ワイヤ13先端部が溶滴化して
被溶接物11上に移行する。モータ制御回路15は、ワ
イヤ供給モータ14を所定の速度で回転させて、この溶
滴移行によるワイヤ13の消耗分の補給を行う。
【0032】モータ制御部15には、平均電流設定部1
6が接続されている。この平均電流設定部16は、被溶
接物11を適切な継ぎ手強度で溶接するために必要なワ
イヤ13の送給速度をモータ制御部15に指示すると共
に、その送給速度で送給されるワイヤ13を適切に消耗
するためにワイヤ13に供給すべき平均電流を周波数算
出部17に指示している。尚、本実施例においてはワイ
ヤ13の送給速度、すなわちワイヤ13に供給すべき平
均電流は、ワイヤ13の材質及びワイヤ径によって決定
している。
【0033】また、本実施例装置において周波数算出部
17,パルスタイミング設定部18,うねり周期設定部
19,パルス波形設定部20,うねり振幅設定部21,
基準波形設定部22は、前記した基準波形設定手段M5
に相当する。以下、これら基準波形設定手段M5相当部
の動作について説明する。
【0034】周波数算出部17は、平均電流設定部16
により指示された平均電流を基に、その平均電流を実現
するために必要なパルス電流の発生周波数fを算出す
る。
【0035】以下簡単にその算出方法を説明すると、ワ
イヤ13と被溶接物11との間を流れる電流が、例えば
図3に示すようにピーク電流Ip,パルス時間幅Tp,
ベース電流Ib0 ,ベース時間幅Tb0 から構成される
とすれば、同図における平均電流Iavは以下の式で表す
ことができる。
【0036】 Iav=k・f(Ip・Tp+Ib0 ・Tb0 ) ・・・(1) 尚、式中kは定数を示し、またベース電流Ib0 はアー
ク放電を維持するために必要な最小限の電流であり、本
実施例装置においては50Aとしている。ベース時間幅
Tb0 は、ベース電流流通毎に一の溶滴が移行し得る最
小限の時間として設定された値であり、例えば外径1.
2mmの鋼ワイヤを使用した場合は、0.5msec程度に設
定している。
【0037】また、一パルス一溶滴が円滑に実行される
ためには、図4中斜線で示す範囲に示すようにピーク電
流Ipとパルス時間幅Tpとの間に一定の関係が要求さ
れることが知られている。この関係は、以下のように近
似的に表すことができる。
【0038】 Ipa ・Tp=const ・・・(2) ここで、指数aは実験的に求められた値であり、本実施
例装置においては1.5〜2.0程度となる。
【0039】一方、周波数fは、その定義から以下のよ
うに表すことができる。 f=1/(Tp+Tb0 ) ・・・(3) 従って、上記(1)式、(2)式、(3)式に、平均電
流設定部16から供給される平均電流Iavを与えれば、
Iavを実現するために要求されるパルス電流の発生周波
数fが求まることになる。
【0040】ところで本実施例装置は、アーク放電のパ
ルス電流として、比較的大きなアーク力を伴うパルス電
流(大パルス)と、比較的小さなアーク力を伴うパルス
電流(小パルス)の2種類を出力する構成を採用してい
る。アーク力の強度を所定の周期で変動させることによ
り、溶接過程において被溶接物11に形成される溶融池
を振動攪拌し、溶接品質を向上させるためである。
【0041】このため、パルスタイミング設定部18で
は、周波数算出部17において算出されたパルス電流の
発生周波数fと、うねり周期設定部19で設定されるパ
ルス電流のうねり周期に基づいて、大パルス及び小パル
スそれぞれを発生すべきタイミングを設定している。
【0042】ここで、うねり周期設定部19は、アーク
力のうねり周期TI、すなわち大パルス発生期間と小パ
ルス発生期間の切替え周期を設定するブロックである。
尚、本実施例においては、うねり周期TIを、被溶接物
11の溶融池を有効に振動させ得る固有振動周期TYと
同周期に設定している。
【0043】これを受けて、パルスタイミング設定部1
8は、パルス電流を発生させるタイミングを設定する
他、アーク力の変動周期を固有振動周期TYと同期させ
るべく一うねり周期内に発生させるべき大パルスの繰り
返し数、及び小パルスの繰り返し数を算出する。
【0044】パルス波形設定部20は、大パルス及び小
パルスの波形を設定するブロックであり、またうねり振
幅設定部21は、共振状態の溶融池の振動の大きさを設
定するためのブロックである。つまり、うねり振幅設定
部21では、溶融池に所望の振動を与えるために必要な
大パルスと小パルスのピーク電流の差等の条件が設定さ
れる。そして、パルス波形設定部20において、その設
定条件を満たすと共に上記図4に示す一パルス一溶滴条
件を満たす、大パルス及び小パルスそれぞれについての
ピーク電流Ipとパルス時間幅Tpとが設定される。
【0045】基準波形設定部22は、パルスタイミング
設定部18で設定されたパルス電流発生タイミング及び
大パルス小パルスそれぞれの繰り返し数と、パルス波形
設定部20において設定されたパルス波形とを組み合わ
せてなる基準波形を設定する。従って、基準波形設定部
22で設定された電流波形は、平均電流設定部16で設
定された平均電流を確保でき、被溶接物11の溶融池を
有効に振動させることができ、またパルス電流毎に一の
溶滴を被溶接物11へ移行させることができる波形とし
て設定されることになる。
【0046】このように、本実施例装置における基準波
形設定手段M5相当部によれば、共に一パルス一溶滴条
件を満たす2種類のパルス電流が所定周期で切り替わ
り、固有振動周期TYと同期したアーク力の変動を示す
基準波形を設定することが可能となる。
【0047】ところで、本実施例装置においては、この
ようにして設定された基準波形が直接ワイヤ13に供給
されるのではなく、ワイヤ13には、アーク長を一定に
維持するためのフィードバック制御による補正後の電流
が供給されることになる。アーク長が大きく変動する
と、それに伴ってアンダカットやハンピングまたはスパ
ッタ等の溶接不良が発生することになるからである。以
下、本実施例装置のフィードバック系について説明す
る。
【0048】図2中、符号23は電圧検出器を示す。電
圧検出器23はパワーケーブル8,9間の電位差を検出
して、その検出値を電圧比較器24に供給している。電
圧比較器24には、上記の電圧検出器23の他、パワー
ケーブル8,9間に発生すべき所定の電圧値を設定する
平均電圧設定部25の出力端子が接続されている。
【0049】尚、パワーケーブル8,9間に発生すべき
電圧を設定するに際して、平均電圧設定部25を用いて
いるのは、ワイヤ13の溶滴移行前後では必ずアーク長
が変動し、電圧検出器23で検出される実測電圧値が厳
密には一定の値とならないため、実測電圧値と設定電圧
値とは平均電圧で比較する必要があるからである。
【0050】ここでパワーケーブル8,9間に発生する
電位差は、ワイヤ13の先端と被溶接物11との間に生
じるアーク電圧であり、その値はワイヤ13の先端と被
溶接物11との間隔に応じた値を示す。つまり、本実施
例装置においては電圧検出器23が前記したアーク長検
出手段M6に相当することになる。従って、この電位差
を一定に保持することができれば、アーク長をほぼ一定
の長さに保持することが可能となる。
【0051】そこで、電圧比較器24において実測の電
圧値と設定電圧値との比較を行ったら、両電圧値を同一
にするべくその比較結果は増減量設定部26に供給され
る。増減量設定部26は、前記したパルス電流増減量設
定手段M7に相当し、電圧比較器24から供給される比
較結果に基づいて、ワイヤ13に供給される電流の増減
量を設定するブロックである。
【0052】つまり、ワイヤ13に図5(A)に示すよ
うな電流が供給されている間にワイヤ13の先端が被溶
接物11に近づきすぎて、実測電圧値が設定電圧値より
低く検出されるに至った場合は、ワイヤ13の消耗速度
を早めてアーク長を伸ばす必要がある。この場合増減量
設定部26では、ワイヤ13に供給する電流の増加量を
設定する。
【0053】また、逆にアーク長が長くなりすぎて、実
測電圧値が設定電圧値より高く検出されるに至った場合
は、ワイヤ13の消耗速度を鈍化させてアーク長を縮め
る必要が生じ、この場合はワイヤ13に供給される電流
の減少すべき量が設定されることになる。
【0054】ところで、従来の装置において、図5
(A)に示すような基準となる電流の平均値を増減する
場合は、パルス時間幅Tpやベース時間幅Tbを変化さ
せていた。ところが、パルス時間幅Tpやベース時間幅
Tbを変化させた場合は、それに伴ってパルス電流の発
生周期fが変動して、上記したようにアーク力のうねり
周期TIが固有振動周期TYから外れてしまうという問
題があった。
【0055】そこで、本実施例装置においては、増減量
設定部26においてワイヤ13に供給される電流のうち
パルス電流の増減量のみを設定し、その増減量を前記し
た電流波形設定手段M4に相当する電流波形設定部27
において、基準波形設定部22で設定された基準波形と
合成することとした。この結果、本実施例装置において
は、パルス電流の発生周波数fを変動させることなくワ
イヤ13に供給される電流の平均値を変動させることが
可能となった。
【0056】このため、電流波形設定部27で設定され
る電流は、図5(A)に示す基準波形に対して、パルス
時間幅Tpが変動し(図5(B))、またはピーク電流
Ipが変動し(図5(C))、大パルスが繰り返し現れ
る時期TH及び小パルスが繰り返し現れる時期TLは固
定され、各パルス電流の発生周波数fが変動することは
ない。
【0057】尚、パルス時間幅Tpやピーク電流Ipが
このように補正された後の各パルス電流についても、一
パルス一溶滴条件を満たすことが要求されるため、基準
波形設定部22で基準波形を設定する際には、各パルス
電流が上記図4中斜線で示す一パルス一溶滴条件の中央
値付近を満足するように設定されている。
【0058】また、パワーケーブル9の途中に設けられ
たシャント7には、電流検出器28が接続されている。
この電流検出器28は、ワイヤ13から被溶接物11へ
放電されている電流、すなわちアーク電流を検出してお
り、その検出値を電流比較器29に出力する。
【0059】そして、電流比較器29は、電流波形設定
部27で設定された電流波形が実際にワイヤ13と被溶
接物11との間に形成されるアーク放電の電流として再
現させるようにパワー素子駆動回路30を駆動する。
【0060】上記したように、本実施例装置によればワ
イヤ13に供給すべき電流の平均値が変動する場合で
も、大パルスと小パルスが切替えられる周期、すなわち
被溶接物11に加わるアーク力のうねり周期TIが変動
せず、常に溶融池を有効に振動させうる固有振動周期T
Yと同周期に維持できる。このため、従来の装置に比べ
て安定した溶接品質を確保することができ、従来より広
く行われていた亜鉛メッキ鋼板の溶接のみならず、樹脂
被覆鋼板や樹脂サンドイッチ鋼板の溶接が可能となり、
また密封容器のシール溶接等への適用も可能となる。
【0061】また、本実施例においては、2種類のパル
ス電流、すなわち大パルス及び小パルスが、共に上記図
4に示す一パルス一溶滴条件を満たしている。つまり、
大パルスは比較的高いピーク電流Ipと比較的狭いパル
ス時間幅Tpとの組み合わせとなり、また小パルスは比
較的低いピーク電流Ipと比較的広いパルス時間幅TP
との組み合わせとなる。
【0062】このため、各パルスで形成される溶滴の大
きさはほぼ均一となり、大パルスが繰り返し現れる期間
THと小パルスが繰り返し現れる期間TLとでワイヤ1
3の消耗速度に際立った差異は発生せず、アーク長も安
定した長さを維持できるため常に良好な外観及び継ぎ手
強度を維持することができる。
【0063】尚、本実施例装置においては大パルスと小
パルスからなる2種類のパルス電流によりアーク力を変
動させる構成としているが、アーク力を固定振動周期T
Yにそって変動させることができる構成であれば足り、
3種類以上のパルス電流を組み合わせる構成としてもよ
い。
【0064】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、一パルス一
溶滴条件を満足する範囲内で、かつ被溶接物の溶融池を
効果的に振動させ得る固有振動周期に沿って、パルス電
流の発揮するアーク力が変動するようにアーク放電の電
流を設定することができると共に、パルス電流の発生周
期を変動させることなく、消耗電極に供給する電流の平
均値を変動させることができる。
【0065】このため、本発明に係る消耗電極式パルス
アーク溶接装置は、パルス電流の発揮するアーク力のう
ねり周期を常に固有振動周期と同一周期に維持できるこ
ととなり、うねり周期が固有振動周期から外れる場合の
ある従来装置と比べて、画期的に良好な溶接品質及び高
い信頼性を確保できるという特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る消耗電極式パルスアーク溶接装置
の原理図である。
【図2】本発明に係る消耗電極式パルスアーク溶接装置
の一実施例の構成を表すブロック図である。
【図3】消耗電極式パルスアーク溶接装置のアーク放電
の電流波形の一例を表す図である。
【図4】消耗電極式パルスアーク溶接装置のアーク放電
のパルス電流の一パルス一溶滴条件を表す図である。
【図5】本実施例装置の電流波形設定部において設定さ
れる電流波形の例を示す図である。
【図6】従来の消耗電極式パルスアーク溶接装置におけ
るアーク電流の一例を示す図である。
【図7】従来の消耗電極式パルスアーク溶接装置におけ
るアーク電流の他の例を示す図である。
【符号の説明】
M1 消耗電極 M2,11 被溶接物 M3 電源 M4 電流波形設定手段 M5 基準波形設定手段 M6 アーク長検出手段 M7 パルス電流増減量設定手段 1 整流回路 2 平滑回路 3 インバータ回路 4 高周波トランス 5 整流回路 13 ワイヤ 17 周波数算出部 18 パルスタイミング設定部 19 うねり周期設定部 20 パルス波形設定部 21 うねり振幅設定部 22 基準波形設定部 23 電圧検出器 26 増減量設定部 27 電流波形設定部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の速度で送給される消耗電極と被溶
    接物との間に、所定周期で発生するパルス電流と直流特
    性のベース電流とが重畳してなるアーク放電を形成する
    と共に、アーク長検出手段により前記アーク放電の長さ
    を検出し、前記消耗電極の送給量と消耗量とが平衡して
    前記アーク放電の長さがほぼ一定となるように前記アー
    ク放電の電流波形を設定して溶接を行う消耗電極式パル
    スアーク溶接装置において、 一パルス一溶滴条件を満たす範囲内で、前記被溶接物の
    溶融池を振動させ得る固有振動周期に合わせてアーク力
    を変動させるべく波形が変化し、かつ前記消耗電極に供
    給すべき平均電流を確保するパルス電流と所定のベース
    電流とからなる基準波形を設定する基準波形設定手段
    と、 前記アーク長検出手段の検出結果に基づいてアーク放電
    の長さを一定に維持するために、前記基準波形設定手段
    で設定された基準波形のうち前記パルス電流の波形につ
    いて調整すべき量を設定するパルス電流増減量設定手段
    と前記基準波形設定手段で設定された基準波形を、前記
    パルス電流増減量設定手段で設定された増減量に基づい
    て補正する電流波形設定手段とを有することを特徴とす
    る消耗電極式パルスアーク溶接装置。
JP5007942A 1993-01-18 1993-01-20 消耗電極式パルスアーク溶接装置 Expired - Fee Related JP3018807B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5007942A JP3018807B2 (ja) 1993-01-20 1993-01-20 消耗電極式パルスアーク溶接装置
US08/174,483 US5473139A (en) 1993-01-18 1993-12-28 Pulsed arc welding apparatus having a consumable electrode wire
EP96113038A EP0743125A1 (en) 1993-01-18 1994-01-07 Pulsed arc welding apparatus having a consumable electrode wire
EP94100187A EP0607819B1 (en) 1993-01-18 1994-01-07 Pulsed arc welding apparatus having a consumable electrode wire
DE69409674T DE69409674T2 (de) 1993-01-18 1994-01-07 Vorrichtung zum Schweissen mit pulsierendem Lichtbogen und abschmelzendem Elektrodendraht
KR1019940000449A KR970005922B1 (ko) 1993-01-18 1994-01-13 소모 전극 와이어를 갖는 펄스 아크 용접 장치
US08/439,661 US5525778A (en) 1993-01-18 1995-05-12 Apparatus for welding with a current waveform controlled by sensing arc voltage

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5007942A JP3018807B2 (ja) 1993-01-20 1993-01-20 消耗電極式パルスアーク溶接装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06218546A true JPH06218546A (ja) 1994-08-09
JP3018807B2 JP3018807B2 (ja) 2000-03-13

Family

ID=11679563

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5007942A Expired - Fee Related JP3018807B2 (ja) 1993-01-18 1993-01-20 消耗電極式パルスアーク溶接装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3018807B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003084705A1 (de) * 2002-04-10 2003-10-16 Fronius International Gmbh Schweiss- und heftschweissverfahren mit einer nichtabschmelzenden elektrode
JP2004025140A (ja) * 2002-06-28 2004-01-29 Nippon Parkerizing Co Ltd 粉体塗装装置及び方法
JP2006503707A (ja) * 2001-10-30 2006-02-02 ティーアールアイ・トゥール・インコーポレーテッド 溶接電流制御システムおよび方法
US7238394B2 (en) 2001-11-16 2007-07-03 Nihon Parkerizing Co., Ltd. Powder coating apparatus and method for electrostatically coating an electrically grounded object
JP2007237253A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Taiyo Nippon Sanso Corp 接合方法
JP2013107085A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Hitachi Constr Mach Co Ltd プラズマアーク溶接方法及びプラズマアーク溶接装置
JP2013107086A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Hitachi Constr Mach Co Ltd プラズマアーク溶接方法及びプラズマアーク溶接装置
JP2020062666A (ja) * 2018-10-18 2020-04-23 株式会社ダイヘン アーク溶接制御方法
JP2023015062A (ja) * 2019-09-05 2023-01-31 日立Astemo株式会社 溶接方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3599046A1 (de) * 2018-07-27 2020-01-29 FRONIUS INTERNATIONAL GmbH Lichtbogenschweissverfahren mit einem abschmelzenden schweissdraht

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006503707A (ja) * 2001-10-30 2006-02-02 ティーアールアイ・トゥール・インコーポレーテッド 溶接電流制御システムおよび方法
US7238394B2 (en) 2001-11-16 2007-07-03 Nihon Parkerizing Co., Ltd. Powder coating apparatus and method for electrostatically coating an electrically grounded object
WO2003084705A1 (de) * 2002-04-10 2003-10-16 Fronius International Gmbh Schweiss- und heftschweissverfahren mit einer nichtabschmelzenden elektrode
CN1325216C (zh) * 2002-04-10 2007-07-11 弗罗纽斯国际有限公司 使用不熔化电极的焊接和定位焊接方法
US7256368B2 (en) 2002-04-10 2007-08-14 Fronius International Gmbh Welding and tack welding method involving the use of a non-fusing electrode
JP2004025140A (ja) * 2002-06-28 2004-01-29 Nippon Parkerizing Co Ltd 粉体塗装装置及び方法
JP2007237253A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Taiyo Nippon Sanso Corp 接合方法
JP2013107085A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Hitachi Constr Mach Co Ltd プラズマアーク溶接方法及びプラズマアーク溶接装置
JP2013107086A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Hitachi Constr Mach Co Ltd プラズマアーク溶接方法及びプラズマアーク溶接装置
JP2020062666A (ja) * 2018-10-18 2020-04-23 株式会社ダイヘン アーク溶接制御方法
JP2023015062A (ja) * 2019-09-05 2023-01-31 日立Astemo株式会社 溶接方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3018807B2 (ja) 2000-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4806735A (en) Twin pulsed arc welding system
US8338750B2 (en) AC pulse arc welding control method
US5473139A (en) Pulsed arc welding apparatus having a consumable electrode wire
US6259059B1 (en) Arc welder and torch for same
US8492678B2 (en) Method and apparatus for short-circuit welding utilizing cycle history
US20150014283A1 (en) Hybrid Hot-Wire And Arc Welding Method And System Using Offset Positioning
JP2000158132A (ja) 短絡溶接機
US6037554A (en) Consumable electrode type pulsed arc welder and controlling method for the same
JP5558881B2 (ja) プラズマミグ溶接方法
JP3018807B2 (ja) 消耗電極式パルスアーク溶接装置
JP2973714B2 (ja) パルスアーク溶接装置
JP4391877B2 (ja) 入熱制御直流アーク溶接/パルスアーク溶接切換溶接方法
US5889262A (en) System for and method of automatically controlling amount of input heat in high-frequency electric resistance welding machine
JPH08318375A (ja) 消耗電極式ガスシールドパルスアーク溶接用電源の出力制御方法
JP4175781B2 (ja) 多電極パルスアーク溶接制御方法及び溶接装置
JP2985552B2 (ja) 消耗電極式パルスアーク溶接装置
JP5557515B2 (ja) プラズマミグ溶接方法
JP2002283050A (ja) パルスアーク溶接電源装置の出力制御方法
JPH06142927A (ja) 消耗電極式パルスアーク溶接方法
JPH09206941A (ja) 炭酸ガスシールドパルスアーク溶接方法
JP3856355B2 (ja) 消耗電極式の交流ガスシールドアーク溶接方法および装置
JP2000254779A (ja) 交流パルスアーク溶接方法及び溶接装置
JPH05138355A (ja) 消耗電極式ガスシールドアーク溶接方法および装置
JP2000042740A (ja) 短絡移行式アーク溶接方法
JPH09271945A (ja) 消耗電極アーク溶接のアーク長復帰制御方法及び溶接装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080107

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090107

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100107

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees