JPH06217579A - 電動機制御装置 - Google Patents
電動機制御装置Info
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- JPH06217579A JPH06217579A JP50A JP324493A JPH06217579A JP H06217579 A JPH06217579 A JP H06217579A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 324493 A JP324493 A JP 324493A JP H06217579 A JPH06217579 A JP H06217579A
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- amplifier
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 負荷機械系の複雑さに関係なく、簡単な構成
でねじり振動を効率良く抑制し得るようにする。 【構成】 電動機の速度検出値をその目標値に一致させ
るべく制御する速度調節器1と、その出力にもとづき電
動機電流を制御する電流調節器2とを持つ電動機制御装
置に、トルク演算器3からの出力と電動機速度とから電
動機の軸トルクを推定する外乱オプザーバ4と、その出
力を増幅する増幅器7Aと、速度信号を入力されるフィ
ルタ6と、その出力を増幅する増幅器7Bとを設け、電
動機の軸トルク変化に対する速度の位相変化の位相を進
ませることにより、ねじり振動を効果的に抑制する。
でねじり振動を効率良く抑制し得るようにする。 【構成】 電動機の速度検出値をその目標値に一致させ
るべく制御する速度調節器1と、その出力にもとづき電
動機電流を制御する電流調節器2とを持つ電動機制御装
置に、トルク演算器3からの出力と電動機速度とから電
動機の軸トルクを推定する外乱オプザーバ4と、その出
力を増幅する増幅器7Aと、速度信号を入力されるフィ
ルタ6と、その出力を増幅する増幅器7Bとを設け、電
動機の軸トルク変化に対する速度の位相変化の位相を進
ませることにより、ねじり振動を効果的に抑制する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電動機の速度検出値
をその目標値に一致させるべく制御する速度調節器と、
その出力にもとづき電動機電流を制御する電流調節器と
を備えた電動機制御装置に関する。
をその目標値に一致させるべく制御する速度調節器と、
その出力にもとづき電動機電流を制御する電流調節器と
を備えた電動機制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5にこの種の従来例を示す。これは、
電動機15に対し制御装置11,電力変換器12,電流
検出器13および速度検出器14などを設け、制御装置
11からの出力にもとづき電力変換器12を介して電動
機15を可変速駆動することにより、負荷機械16に動
力を伝達するものである。ここで、制御装置11には速
度調節器1,電流調節器2,負荷側機械系の速度や軸ト
ルクを推定するオブザーバ(状態観測器)4B,重み加
算器5および電流調節器2内部の信号から駆動トルクを
求めるトルク演算器3などを設けるようにしている。
電動機15に対し制御装置11,電力変換器12,電流
検出器13および速度検出器14などを設け、制御装置
11からの出力にもとづき電力変換器12を介して電動
機15を可変速駆動することにより、負荷機械16に動
力を伝達するものである。ここで、制御装置11には速
度調節器1,電流調節器2,負荷側機械系の速度や軸ト
ルクを推定するオブザーバ(状態観測器)4B,重み加
算器5および電流調節器2内部の信号から駆動トルクを
求めるトルク演算器3などを設けるようにしている。
【0003】上記オブザーバ4Bとしては複雑な機械系
を表現する数式モデルをもとに、例えばGopinat
h氏のアルゴリズムに従って構築されている。つまり、
この方式では、オブザーバ4Bから得られる軸トルクや
負荷速度などの状態変数を、重み加算器5を介して速度
調節器1の出力である駆動トルク指令τa * (「*」印
を付して指令値を示す)に加算して、機械系のねじり振
動の抑制を図るようにしている。
を表現する数式モデルをもとに、例えばGopinat
h氏のアルゴリズムに従って構築されている。つまり、
この方式では、オブザーバ4Bから得られる軸トルクや
負荷速度などの状態変数を、重み加算器5を介して速度
調節器1の出力である駆動トルク指令τa * (「*」印
を付して指令値を示す)に加算して、機械系のねじり振
動の抑制を図るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記オブザーバは機械
系の数式モデルから導出され、伝達関数の次数は原理的
に機械系と同等以上になる。したがって、機械系の複雑
さが増すにつれて構造も複雑となって実現が容易でなく
なり、調整作業も複雑になる。例えば、2慣性機械系の
オブザーバでは積分器を3個以上使用した構成、3慣性
機械系のオブザーバでは積分器を5個以上使用した構成
となる。また、オブザーバは機械系の構造が既知の場合
の最適解となっているため、機械系のパラメータや構造
の変化があると特性が大きく劣化し、所望の制御特性が
得られなくなるという問題もある。したがって、この発
明の課題は、負荷機械系の複雑さにかかわらず、簡潔な
構成でねじり振動を効果的に抑制し得るようにすること
にある。
系の数式モデルから導出され、伝達関数の次数は原理的
に機械系と同等以上になる。したがって、機械系の複雑
さが増すにつれて構造も複雑となって実現が容易でなく
なり、調整作業も複雑になる。例えば、2慣性機械系の
オブザーバでは積分器を3個以上使用した構成、3慣性
機械系のオブザーバでは積分器を5個以上使用した構成
となる。また、オブザーバは機械系の構造が既知の場合
の最適解となっているため、機械系のパラメータや構造
の変化があると特性が大きく劣化し、所望の制御特性が
得られなくなるという問題もある。したがって、この発
明の課題は、負荷機械系の複雑さにかかわらず、簡潔な
構成でねじり振動を効果的に抑制し得るようにすること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、第1の発明では、電動機の速度検出値をその目
標値に一致させるべく制御する速度調節器と、その出力
にもとづき電動機電流を制御する電流調節器とを備えて
なる電動機制御装置において、前記電動機の軸トルクを
推定する外乱オブザーバと、その出力を増幅する第1の
増幅器と、速度検出信号を入力されるフィルタと、その
出力を増幅する第2の増幅器とを設け、前記速度調節器
の出力に対し第1増幅器の出力を加算し、かつ第2増幅
器の出力を減算した結果を前記電流調節器に入力するこ
とを特徴としている。この第1の発明では前記速度調節
器の出力を増幅し、その結果を外乱オブザーバの入力か
ら減算し、かつ外乱オブザーバの出力に加算する別の増
幅器を付加することができる。
るため、第1の発明では、電動機の速度検出値をその目
標値に一致させるべく制御する速度調節器と、その出力
にもとづき電動機電流を制御する電流調節器とを備えて
なる電動機制御装置において、前記電動機の軸トルクを
推定する外乱オブザーバと、その出力を増幅する第1の
増幅器と、速度検出信号を入力されるフィルタと、その
出力を増幅する第2の増幅器とを設け、前記速度調節器
の出力に対し第1増幅器の出力を加算し、かつ第2増幅
器の出力を減算した結果を前記電流調節器に入力するこ
とを特徴としている。この第1の発明では前記速度調節
器の出力を増幅し、その結果を外乱オブザーバの入力か
ら減算し、かつ外乱オブザーバの出力に加算する別の増
幅器を付加することができる。
【0006】第2の発明では、電動機の速度検出値をそ
の目標値に一致させるべく制御する速度調節器と、その
出力にもとづき電動機電流を制御する電流調節器とを備
えてなる電動機制御装置において、前記電動機の慣性よ
りも大きい慣性に対する軸トルク推定を行なう外乱オブ
ザーバと、その出力を増幅する増幅器とを設け、前記速
度調節器の出力に対しこの増幅器の出力を加算した結果
を前記電流調節器に入力することを特徴としている。こ
の第2の発明では、前記速度調節器の出力を増幅し、そ
の結果を外乱オブザーバの入力から減算し、かつ外乱オ
ブザーバの出力に加算する別の増幅器を付加することが
できる。
の目標値に一致させるべく制御する速度調節器と、その
出力にもとづき電動機電流を制御する電流調節器とを備
えてなる電動機制御装置において、前記電動機の慣性よ
りも大きい慣性に対する軸トルク推定を行なう外乱オブ
ザーバと、その出力を増幅する増幅器とを設け、前記速
度調節器の出力に対しこの増幅器の出力を加算した結果
を前記電流調節器に入力することを特徴としている。こ
の第2の発明では、前記速度調節器の出力を増幅し、そ
の結果を外乱オブザーバの入力から減算し、かつ外乱オ
ブザーバの出力に加算する別の増幅器を付加することが
できる。
【0007】
【作用】電動機の軸トルクを推定する外乱オブザーバ,
フィルタおよび2つの増幅器を設けて、電動機の軸トル
ク変化に対する速度変化の位相を進ませることにより、
ねじり振動を効果的に抑制する。
フィルタおよび2つの増幅器を設けて、電動機の軸トル
ク変化に対する速度変化の位相を進ませることにより、
ねじり振動を効果的に抑制する。
【0008】
【実施例】図1はこの発明の第1実施例を示すブロック
図である。これは制御装置の内部を示すもので、外乱オ
ブザーバ4に対してフィルタ6および増幅器7A,7B
を付加して構成される。速度調節器1,電流調節器2お
よびトルク演算器3については、図5と同様である。す
なわち、駆動トルクτa と速度ωM から、外乱オブザー
バ4において演算される電動機の軸トルク推定値τ
S (∧)(以下、「∧」印を符号などの上または横に付
して推定値を示すこととする)と、フィルタ6を介して
得られる速度の変化分をそれぞれ増幅器7A,7Bで増
幅し、速度調節器1の出力である駆動トルク指令τa *
に加減算する。このようにすると、軸ねじり振動が発生
しても外乱オブザーバおよびフィルタによって電動機慣
性を加速するトルクの位相が進むため、振動を抑制する
ことが可能となる。
図である。これは制御装置の内部を示すもので、外乱オ
ブザーバ4に対してフィルタ6および増幅器7A,7B
を付加して構成される。速度調節器1,電流調節器2お
よびトルク演算器3については、図5と同様である。す
なわち、駆動トルクτa と速度ωM から、外乱オブザー
バ4において演算される電動機の軸トルク推定値τ
S (∧)(以下、「∧」印を符号などの上または横に付
して推定値を示すこととする)と、フィルタ6を介して
得られる速度の変化分をそれぞれ増幅器7A,7Bで増
幅し、速度調節器1の出力である駆動トルク指令τa *
に加減算する。このようにすると、軸ねじり振動が発生
しても外乱オブザーバおよびフィルタによって電動機慣
性を加速するトルクの位相が進むため、振動を抑制する
ことが可能となる。
【0009】この点について、もう少し具体的に説明す
る。なお、使用するオブザーバは電動機の速度と電流か
ら軸トルクを推定する働きをするものとし、従来例と同
じくGopinath氏のアルゴリズムに従って構築す
るものとするが、その入出力の関係は次の(1)式で示
されるものとする。 ここに、τa −sJM ωM =τS とし、s;ラプラス演
算子、τa ;駆動トルク、τS ;軸トルク、JM ;電動
機の慣性モーメント、ωM ;電動機の速度、G(s);
オブザーバの伝達関数とする。
る。なお、使用するオブザーバは電動機の速度と電流か
ら軸トルクを推定する働きをするものとし、従来例と同
じくGopinath氏のアルゴリズムに従って構築す
るものとするが、その入出力の関係は次の(1)式で示
されるものとする。 ここに、τa −sJM ωM =τS とし、s;ラプラス演
算子、τa ;駆動トルク、τS ;軸トルク、JM ;電動
機の慣性モーメント、ωM ;電動機の速度、G(s);
オブザーバの伝達関数とする。
【0010】ここで、トルク演算器3は電流調節器2の
内部の信号から駆動トルクを演算する。一般に、駆動ト
ルクは検出した電流から簡単に求められるが、簡単に得
られない場合は、トルク演算器3に伝達関数H(s)の
電流調節器と等価な伝達関数を持たせて電流指令を与え
ることにより、容易に得ることができる。 また、フィ
ルタ6はその伝達関数をF(s)とし、電動機の速度ω
M が入力される。さらに、速度調節器1が出力する駆動
トルク指令τa * に対し、軸トルク推定値をゲインK1
の増幅器7Aを通して加算し、フィルタ6の出力をゲイ
ンK2の増幅器7Bを通して減算すると、速度ωM は、
次の(2)式のようになる。
内部の信号から駆動トルクを演算する。一般に、駆動ト
ルクは検出した電流から簡単に求められるが、簡単に得
られない場合は、トルク演算器3に伝達関数H(s)の
電流調節器と等価な伝達関数を持たせて電流指令を与え
ることにより、容易に得ることができる。 また、フィ
ルタ6はその伝達関数をF(s)とし、電動機の速度ω
M が入力される。さらに、速度調節器1が出力する駆動
トルク指令τa * に対し、軸トルク推定値をゲインK1
の増幅器7Aを通して加算し、フィルタ6の出力をゲイ
ンK2の増幅器7Bを通して減算すると、速度ωM は、
次の(2)式のようになる。
【0011】
【0012】この(2)式の右辺第2項のτS に掛かる
伝達関数は、G(s),F(s),K1,K2などを適
切に設定することにより、位相進み特性にすることが可
能である。例えば、G(s)およびF(s)を次の
(3),(4)式のように設定する。ここで、フィルタ
としては例えばハイパスフィルタを使用する。
伝達関数は、G(s),F(s),K1,K2などを適
切に設定することにより、位相進み特性にすることが可
能である。例えば、G(s)およびF(s)を次の
(3),(4)式のように設定する。ここで、フィルタ
としては例えばハイパスフィルタを使用する。
【0013】簡単のため、H(s)=1とすると、上記
(2)式は次の(5)式のように表現できる。
(2)式は次の(5)式のように表現できる。
【0014】(5)式の右辺第2項はハイパスフィルタ
による位相進み、同第3項の括弧内第2項は軸トルクに
対する位相進みをそれぞれ示している。このことから、
外乱オブザーバとハイパスフィルタの伝達特性や、増幅
器による帰還ゲインを適切に設定しておくことにより、
制御がない場合よりも軸トルク成分と駆動トルク指令に
対する位相を進ませることが可能なことが明らかであ
る。機械系の共振は軸のねじれによる電動機速度と負荷
側の速度の間の伝達遅れによって生じるものであるか
ら、以上のような位相特性の改善によってねじり振動の
抑制を実現できることになる。
による位相進み、同第3項の括弧内第2項は軸トルクに
対する位相進みをそれぞれ示している。このことから、
外乱オブザーバとハイパスフィルタの伝達特性や、増幅
器による帰還ゲインを適切に設定しておくことにより、
制御がない場合よりも軸トルク成分と駆動トルク指令に
対する位相を進ませることが可能なことが明らかであ
る。機械系の共振は軸のねじれによる電動機速度と負荷
側の速度の間の伝達遅れによって生じるものであるか
ら、以上のような位相特性の改善によってねじり振動の
抑制を実現できることになる。
【0015】図2はこの発明の第2実施例を示すブロッ
ク図である。これは、駆動トルクτa と速度ωM から電
動機のトルク推定値τS1(∧)を演算する外乱オブザー
バ4Aを、機械系の慣性が電動機単体よりも大きいと仮
定し、共振に対して位相補償が最適となるように設計し
た伝達特性を持つものを使用することにより、図1のよ
うなフィルタを省略可能としたものである。そして、こ
の外乱オブザーバ4Aから得られるトルク推定値τ
S1(∧)を、増幅器7Aを介して速度調節器1からの出
力である駆動トルク指令τa * に加算する。こうするこ
とにより、軸ねじり振動が発生しても、外乱オブザーバ
4Aによる補償効果によって電動機慣性を加速するトル
クの位相が進み、振動を抑制することが可能となる。
ク図である。これは、駆動トルクτa と速度ωM から電
動機のトルク推定値τS1(∧)を演算する外乱オブザー
バ4Aを、機械系の慣性が電動機単体よりも大きいと仮
定し、共振に対して位相補償が最適となるように設計し
た伝達特性を持つものを使用することにより、図1のよ
うなフィルタを省略可能としたものである。そして、こ
の外乱オブザーバ4Aから得られるトルク推定値τ
S1(∧)を、増幅器7Aを介して速度調節器1からの出
力である駆動トルク指令τa * に加算する。こうするこ
とにより、軸ねじり振動が発生しても、外乱オブザーバ
4Aによる補償効果によって電動機慣性を加速するトル
クの位相が進み、振動を抑制することが可能となる。
【0016】この点について、もう少し具体的に説明す
る。外乱オブザーバ4Aから得られるトルク推定値をτ
S1(∧)とし、(1)式の慣性JM をJM ’に置き換え
ると、次の(6)式のようになる。 これを、増幅器7AでK1倍して駆動トルク指令に加算
すると、次の(7)式のようになる。
る。外乱オブザーバ4Aから得られるトルク推定値をτ
S1(∧)とし、(1)式の慣性JM をJM ’に置き換え
ると、次の(6)式のようになる。 これを、増幅器7AでK1倍して駆動トルク指令に加算
すると、次の(7)式のようになる。
【0017】
【0018】(7)式の右辺第3項は(2)式の右辺第
2項と同じであり、G(s)とともにJM ’をJM より
も大きい適切な値に設定することにより、(7)式の右
辺第3項に位相進み特性を持たせることができる。例と
して、H(s)=1,G(s)を先の(3)式と同じと
して上記(7)式に代入すると、(8)式となる。 これは、先の(5)式において、ωc1=ωc2、K2
=(JM ’−JM )×ωc1となる場合と同じであり、
オブザーバの設定パラメータおよび増幅器のゲインK1
を適当にすることで、第1の発明と同様にねじり振動抑
制効果を得ることができる。
2項と同じであり、G(s)とともにJM ’をJM より
も大きい適切な値に設定することにより、(7)式の右
辺第3項に位相進み特性を持たせることができる。例と
して、H(s)=1,G(s)を先の(3)式と同じと
して上記(7)式に代入すると、(8)式となる。 これは、先の(5)式において、ωc1=ωc2、K2
=(JM ’−JM )×ωc1となる場合と同じであり、
オブザーバの設定パラメータおよび増幅器のゲインK1
を適当にすることで、第1の発明と同様にねじり振動抑
制効果を得ることができる。
【0019】図3はこの発明の第3実施例を示すブロッ
ク図である。同図からも明らかなように、この実施例は
図1に示すものに対し、増幅器7Cを付加して構成した
点が特徴である。すなわち、速度調節器1の出力を増幅
器7Cを通して駆動トルクτa から減算し、同じく増幅
器7Cの出力を外乱オブザーバ4の出力に加算すること
により、速度調節器1からの出力に対しても位相進み特
性とし、ねじり振動の抑制効果を高めるようにしたもの
である。この点について、数式を用いて以下に説明す
る。
ク図である。同図からも明らかなように、この実施例は
図1に示すものに対し、増幅器7Cを付加して構成した
点が特徴である。すなわち、速度調節器1の出力を増幅
器7Cを通して駆動トルクτa から減算し、同じく増幅
器7Cの出力を外乱オブザーバ4の出力に加算すること
により、速度調節器1からの出力に対しても位相進み特
性とし、ねじり振動の抑制効果を高めるようにしたもの
である。この点について、数式を用いて以下に説明す
る。
【0020】増幅器7CのゲインをK3とすると、この
場合のトルク推定値τS2(∧)は(9)式のようにな
る。 τS2(∧)をτS (∧)の代わりとして、(2)式に代
入すると、次の(10)式になる。
場合のトルク推定値τS2(∧)は(9)式のようにな
る。 τS2(∧)をτS (∧)の代わりとして、(2)式に代
入すると、次の(10)式になる。
【0021】(10)式の右辺第2項の括弧内第1項の
τa * に掛かる伝達関数は、ゲインK3を適切に与える
ことにより、駆動トルク指令に対する位相遅れを小さく
できることを示している。例えば、H(s)=1とし、
G(s)が(3)式で与えられるものとすると、(1
0)式は(11)式のように表わすことができる。
τa * に掛かる伝達関数は、ゲインK3を適切に与える
ことにより、駆動トルク指令に対する位相遅れを小さく
できることを示している。例えば、H(s)=1とし、
G(s)が(3)式で与えられるものとすると、(1
0)式は(11)式のように表わすことができる。
【0022】図4はこの発明の第4実施例を示すブロッ
ク図である。同図からも明らかなように、この実施例は
図2に示すものに対し、増幅器7Cを付加して構成した
点が特徴である。すなわち、速度調節器1の出力を増幅
器7Cを通して駆動トルクτa から減算し、同じく増幅
器7Cの出力を外乱オブザーバ4Aの出力に加算するこ
とにより、速度調節器1からの出力に対しても位相進み
特性とし、ねじり振動の抑制効果を高めるようにしたも
のである。この点について、数式を用いて以下に説明す
る。
ク図である。同図からも明らかなように、この実施例は
図2に示すものに対し、増幅器7Cを付加して構成した
点が特徴である。すなわち、速度調節器1の出力を増幅
器7Cを通して駆動トルクτa から減算し、同じく増幅
器7Cの出力を外乱オブザーバ4Aの出力に加算するこ
とにより、速度調節器1からの出力に対しても位相進み
特性とし、ねじり振動の抑制効果を高めるようにしたも
のである。この点について、数式を用いて以下に説明す
る。
【0023】増幅器7CのゲインをK3とすると、この
場合のトルク推定値τS3(∧)は数9の場合と同様に、
(12)式のようになる。 τS3(∧)をτS (∧)の代わりとして、(12)式に
代入すると、次の(13)式になる。
場合のトルク推定値τS3(∧)は数9の場合と同様に、
(12)式のようになる。 τS3(∧)をτS (∧)の代わりとして、(12)式に
代入すると、次の(13)式になる。
【0024】
【0025】上式の第2項は先の(7)式と同じであ
り、第3項は(10)式と同じでいずれも位相進み特性
を持っている。したがって、オブザーバの伝達関数G
(s)とゲインK1,K3に適切な値を与えることによ
り、位相特性が改善されねじり振動を抑制することが可
能になる。なお、図1〜図4の各部をハード構成とした
が、マイコン等を用いてソフト的に対処可能なことはい
うまでもない。
り、第3項は(10)式と同じでいずれも位相進み特性
を持っている。したがって、オブザーバの伝達関数G
(s)とゲインK1,K3に適切な値を与えることによ
り、位相特性が改善されねじり振動を抑制することが可
能になる。なお、図1〜図4の各部をハード構成とした
が、マイコン等を用いてソフト的に対処可能なことはい
うまでもない。
【0026】
【発明の効果】この発明によれば、制御系の位相を進ま
せるだけでねじり振動を抑えることができるので、負荷
機械系が複雑な場合でも効果的にねじり振動を抑制する
ことが可能となる。また、構成が簡単なので機械定数や
制御定数の設定誤差などの影響を受け難くなり、調整も
容易となる利点が得られる。
せるだけでねじり振動を抑えることができるので、負荷
機械系が複雑な場合でも効果的にねじり振動を抑制する
ことが可能となる。また、構成が簡単なので機械定数や
制御定数の設定誤差などの影響を受け難くなり、調整も
容易となる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示すブロック図であ
る。
る。
【図2】この発明の第2実施例を示すブロック図であ
る。
る。
【図3】この発明の第3実施例を示すブロック図であ
る。
る。
【図4】この発明の第4実施例を示すブロック図であ
る。
る。
【図5】電動機制御装置の従来例を示すブロック図であ
る。
る。
1…速度調節器、2…電流調節器、3…トルク演算器、
4,4A,4B…外乱オブザーバ、5…重み付加算器、
6…フィルタ、7A,7B,7C…増幅器、11…制御
装置、12…電力変換器、13…電流検出器、14…速
度検出器、15…電動機、16…負荷機械。
4,4A,4B…外乱オブザーバ、5…重み付加算器、
6…フィルタ、7A,7B,7C…増幅器、11…制御
装置、12…電力変換器、13…電流検出器、14…速
度検出器、15…電動機、16…負荷機械。
Claims (4)
- 【請求項1】 電動機の速度検出値をその目標値に一致
させるべく制御する速度調節器と、その出力にもとづき
電動機電流を制御する電流調節器とを備えてなる電動機
制御装置において、 前記電動機の軸トルクを推定する外乱オブザーバと、そ
の出力を増幅する第1の増幅器と、速度検出信号を入力
されるフィルタと、その出力を増幅する第2の増幅器と
を設け、前記速度調節器の出力に対し第1増幅器の出力
を加算し、かつ第2増幅器の出力を減算した結果を前記
電流調節器に入力することを特徴とする電動機制御装
置。 - 【請求項2】 電動機の速度検出値をその目標値に一致
させるべく制御する速度調節器と、その出力にもとづき
電動機電流を制御する電流調節器とを備えてなる電動機
制御装置において、 前記電動機の慣性よりも大きい慣性に対する軸トルク推
定を行なう外乱オブザーバと、その出力を増幅する増幅
器とを設け、前記速度調節器の出力に対しこの増幅器の
出力を加算した結果を前記電流調節器に入力することを
特徴とする電動機制御装置。 - 【請求項3】 前記速度調節器の出力を増幅し、その結
果を外乱オブザーバの入力から減算し、かつ外乱オブザ
ーバの出力に加算する別の増幅器を付加してなることを
特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。 - 【請求項4】 前記速度調節器の出力を増幅し、その結
果を外乱オブザーバの入力から減算し、かつ外乱オブザ
ーバの出力に加算する別の増幅器を付加してなることを
特徴とする請求項2に記載の電動機制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP50A JPH06217579A (ja) | 1993-01-12 | 1993-01-12 | 電動機制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP50A JPH06217579A (ja) | 1993-01-12 | 1993-01-12 | 電動機制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06217579A true JPH06217579A (ja) | 1994-08-05 |
Family
ID=11552050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP50A Pending JPH06217579A (ja) | 1993-01-12 | 1993-01-12 | 電動機制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06217579A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005348528A (ja) * | 2004-06-03 | 2005-12-15 | Railway Technical Res Inst | 電動機制御装置 |
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-
1993
- 1993-01-12 JP JP50A patent/JPH06217579A/ja active Pending
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