JPH062166B2 - エアゾ−ル式消火具 - Google Patents

エアゾ−ル式消火具

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JPH062166B2
JPH062166B2 JP60046360A JP4636085A JPH062166B2 JP H062166 B2 JPH062166 B2 JP H062166B2 JP 60046360 A JP60046360 A JP 60046360A JP 4636085 A JP4636085 A JP 4636085A JP H062166 B2 JPH062166 B2 JP H062166B2
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fires
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淑人 清久
詔征 伊佐
幹一郎 鈴木
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TOKYO EAZORU KAGAKU KK
YOKOHAMASHI
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TOKYO EAZORU KAGAKU KK
YOKOHAMASHI
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Description

【発明の詳細な説明】 〔従来技術の背景と問題点〕 従来知られている小型消化器は、最小のものでもその重
量は2Kg以上もあって、家庭内での石油ストーブ、くず
かご、天ぷら鍋、クッション、カーテンの初期小火災、
あるいは自動車のエンジンルームの小火災等には、操作
勝手が悪く又設置場所も制限されるため発生頻度も多く
大事に至りやすい上記火災に対応し難いという問題があ
り、もっと小型で軽便な消火具の開発が望まれていた。
このため、自治省消防庁は昭和57年12月4日の消防
庁告示第6号においていわゆるエアゾール式簡易消火具
を規定して上述の問題点への対応を示した。
これに規定されるエアゾール式簡易消火具の内容基準は (イ)片手で操作しうること (ロ)消火薬剤量(噴射用の液化ガスを含む)が500g以下
であること (ハ)ガスの充填圧力は35℃で8Kg/cm2以下であること 等であり、又その消火性能は無風状態における0℃〜40
℃の温度範囲で次のいづれか1つ以上の小火災に適合で
きるものであることが必要とされている。
(A)天ぷら鍋の火災 (B)石油ストーブの火災 (C)カーテンの火災 (D)クッションの火災 (E)くずかごの火災 (F)自動車のエンジンルームの火災 そして、以上のような法定基準に合致するものがエアゾ
ール式簡易消火具として製造販売可能となり、ここに小
型軽量で然も初期小火災に対して迅速効果的に対応しう
る下地が形成されて、性能に優れるエアゾール式簡易消
火具の開発が期待されることとなったものである。
これをうけて、現在多くの種類のエアゾール式簡易消火
具が出現している。これを消火薬剤によって大別する
と、ハロン系(ハロン2402,1301)、強化液系
(炭酸カリウム水溶液)、機械泡系(弗素系界面活性剤
水溶液)に分けられる。これらを、適応しうる対象火災
によって作表すると次のようになる。
これで明らかなように自動車を除く家庭内の小火災に限
っても一種類の消火具で表中の5種の火災に対応するこ
とは不可能である。この理由は次のとおりである。
天ぷら鍋火災の場合、天ぷら油が350℃以上に過熱さ
れ、着火した場合の消火には油温を着火点以下に下げる
必要があるが、ハロン系エアゾール式簡易消火具で消火
する場合、ハロンガスの蒸発潜熱は50cal/g位で水の1
/10以下であるため500gのハロンガスでは、700mlの油が
400℃以上で着火した時、冷却効果がないため350℃以下
に下げられず、消火する事が出来ない。
又、石油ストーブに対する強化液系消火具の場合は、石
油の比重が約0.7位であるのに対し強化液の比重は約1.3
8であって、消火薬剤の水溶液は燃焼液面を拡張せず、
液面から沈火し、全く消火出来ない。
さらに、カーテンに対し、ハロン系エアゾール式簡易消
火具は有効であるが、強化液及び機械泡系エアゾール式
簡易消火具は500g以下でいずれも冷却が不足しカーテン
を消火することが出来ない。すなわち、上記従来のエア
ゾール式簡易消火具は、その有する消火薬剤によって適
応しうる火災が限定されてしまい、家庭内で予想される
火災に対応するには常時少なくとも二種以上の消火具を
備えておく必要性と、緊急時に火災の性質を正確かつ迅
速に判断し、適合する消火具を選択しなければならない
という問題点がある。
〔目的と発明の概要〕
この発明は、上記従来の問題点を解決するために、火災
すなわち、物の燃焼の分析とこれに対応する適切な消火
作用の考究、実験によってなされたものである。
すなわち、燃焼の形態を分析すると (イ)蒸発燃焼 エチルアルコール、エーテル、灯油などの可燃性液体が
空気中で燃える場合には、液面近くの蒸気が着火して火
災を生じ、この火災によって、さらに液面が過熱され蒸
発を促進し、燃焼を続けて行く。
石油ストーブ火災はこれに分類される。
(ロ)分解燃焼 紙、布、木材、石炭等の可燃性固体、または脂肪油(天
ぷら油)等沸点の高い可燃性液体が燃焼する場合には、
物質の熱分解が起こり、この熱分解で生じた可燃生物
(水素、一酸化炭素、メタン等)が着火して、火災を生
じ、この火災によってさらに熱分解が進行して燃焼を続
ける。
天ぷら油、カーテン、クッション、くずかごの火災はこ
れに分類される。
(ハ)表面燃焼 分解燃焼に伴なう熱分解によって有機物炭化作用が起こ
る場合には、生じた固形炭素と接触する表面部分が着火
し、所謂「おき」を生じて、燃焼が続くが、この場合に
は炎は生じない。
カーテン、くずかごの火災はこれに分類される。
以上のように燃焼はいづれの場合も熱による作用をうけ
て、原始物が可燃性の液体あるいは蒸気に転化し、これ
らが燃焼を続けていくというプロセスを途る。
従って、消火プロセスは A.冷却により熱分解を停止させる。
B.空気を遮断する C.化学作用(触媒反応)による を適切に為せば良い。
本発明は弗素系界面活性剤、例えばフロロアルキル系の
カルボン酸、燐酸塩、スルフォン酸塩等の陰イオン系、
フロロトリメチルアンモニウム塩等のカチオン系、及び
フロロアルキルベタイン等の両性系の内1種又は混合物
を、アルカリ金属塩の内、炭酸カリウム及び炭酸水素カ
リウムの水溶液、及びエチレングリコール、プロピレン
グリコール等の凍結防止剤を配合し、この混合物の水溶
液を消火薬剤として用いて適切な比重、表面張力を得る
と共に必要な噴射量を具えることにより上述の表中の5
種の家庭内火災に適合しうる消火具を得ようとするもの
である。
〔実施例〕
本実施例では、弗素系界面活性剤としてアニオン系パー
フロロアルキルカルボン酸を0.1重量%カリウム炭酸塩
として炭酸水素カリウムを15%、又は炭酸カリウムを20
重量%凍結防止剤としてエチレングリコールを10重量%
とする水溶液からなる消火薬剤を構成し、比重1.120〜
1.206、表面張力19〜22.6dyne/cmとし、さらに噴射量を
6g/sec以上として雰囲気温度20℃にて実験をなした。
(横浜市消防訓練センター)この結果、天ぷら鍋、石油
ストーブ、カーテン、クッション、くずかごの各火災の
初期状態において、それぞれ9.5〜10秒、14.0〜18.5
秒、10.5〜12.5秒、7.5〜8秒、18〜19秒の時間を以っ
て完全に消火をなし得た。これは、弗素系界面活性剤の
水溶液は20℃において15〜25dyne/cmの低表面張力を示
すため、低引火点の石油等の火災の燃焼液体の表面を急
速に拡張し、不燃性の水性膜で燃焼表面を覆って消火
し、他の天ぷら鍋、クッション等の4種の火災、すなわ
ち、分解燃焼、表面燃焼については、水が冷却作用を発
揮するとともに炭酸カリウム、重炭酸カリウムによる化
学作用(天ぷら鍋におけるカリ石鹸の生成、あるいは炭
酸ガスの発生)が相乗効果を発揮したものである。すな
わち、全体量が500g以内に規制されているエアゾール式
簡易消火具における水量の冷却作用のみで前記火災を鎮
静するには無理があるが、水溶液状態にある炭酸カリウ
ム、重炭酸カリウムは熱によって分解してカリウム原子
となり、この触媒反応と前記水の冷却作用が彼此補完し
合って、全体として500gという小容量でも消火が可能と
なるのである。
又、起泡性向上のため炭化水素系界面活性剤(ラウリル
アルコール硫酸エステル、ポリオキシエチレンラウリル
サルフェート等を添加した場合、石油ストーブ火災には
良好結果を得たが、他面カーテン火災にはカーテン布地
への消火薬剤の浸透が悪くなる傾向が認められる。な
お、噴射圧力は温度依存性が高く、圧力が高くなると噴
射速度、噴射量が増大し、スプレーミストも細かくなり
消火能力も高くなる。実施例実験において、噴射量を6g
/sec以下では消火薬剤500gでは消火不能であった。又、
他の火災においても、噴射量の現象は消火時間を増大す
る傾向が見られた。
以下に本実施例実験時における混合比その他の条件を変
えた場合の結果を示す表を提示する。表1はカリウム炭
酸塩として炭酸カリウムを用いた場合、表2は同じく炭
酸水素カリウムを用いた場合で、他の混合物は蒸気実施
例と同様である。なお、表3は噴射量と消火能力の関係
を示す実験結果で、6g/secでは万全の消火力が得られな
いことを明らかにしている。
〔効果〕 この発明は上述のように、家庭内で発生する天ぷら鍋、
石油ストーブ、カーテン、クッション、くずかごの5種
の火災全てに有効であるので、非常に備え多種類の消火
具を揃える必要もなく、又、緊急時における消火具の選
択ということも不用となるため無駄な費用をかけること
なく、火災に対して有効適切なエアゾール式簡易消火具
を得られるという効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−150900(JP,A) 特開 昭52−144193(JP,A) 特開 昭57−192573(JP,A) 特開 昭59−203574(JP,A) 特公 昭56−39905(JP,B2)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弗素系界面活性剤、カリウム炭酸塩、およ
    び凍結防止剤の水溶液からなる消火薬剤を用いたエアゾ
    ール式消火具であって、前記弗素系界面活性剤は、フロ
    ロアルキル系のカルボン酸、燐酸塩、アニオン系のスル
    フォン酸塩、カチオン系のフロロトリメチルアンモニウ
    ム塩、陽陰両性系フロロアルキルベタイン等から選択し
    た少なくとも一種であり、前記弗素系界面活性剤の消火
    薬剤中の割合は、0.01〜1.0重量%であり、前記カリウ
    ム炭酸塩は、炭酸カリウムおよび炭酸水素カリウムから
    選択した少なくとも一種であることを特徴とするエアゾ
    ール式消火具。
  2. 【請求項2】前記消火薬剤に、炭化水素系界面活性剤を
    添加したことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    エアゾール式消火具。
  3. 【請求項3】前記消火薬剤は、20℃において比重1.05
    〜1.40、表面張力25dyne/cm以下であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項または第2項記載のエアゾー
    ル式消火具。
JP60046360A 1985-03-11 1985-03-11 エアゾ−ル式消火具 Expired - Lifetime JPH062166B2 (ja)

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