JPS6255431B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6255431B2
JPS6255431B2 JP57135918A JP13591882A JPS6255431B2 JP S6255431 B2 JPS6255431 B2 JP S6255431B2 JP 57135918 A JP57135918 A JP 57135918A JP 13591882 A JP13591882 A JP 13591882A JP S6255431 B2 JPS6255431 B2 JP S6255431B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
fire
extinguishing agent
tempura
fatty acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP57135918A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5925763A (ja
Inventor
Isamu Iyotani
Kenichi Watanabe
Osamu Wada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYOTOSHI
Original Assignee
KYOTOSHI
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Filing date
Publication date
Application filed by KYOTOSHI filed Critical KYOTOSHI
Priority to JP13591882A priority Critical patent/JPS5925763A/ja
Publication of JPS5925763A publication Critical patent/JPS5925763A/ja
Publication of JPS6255431B2 publication Critical patent/JPS6255431B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、油なべ火災の消火に適した消火剤に
関する。
近年、全国的な傾向として油なべによる火災が
多く発生しており、消防庁をはじめとして各消防
関係機関等で、その消火方法が問題となつてい
る。この種の火災は、着火直後、すなわち燃焼点
では火災が5〜7cm程度で、油面を踊るように動
き回るだけで全面燃焼さず、この時期に火災を発
見した場合には、フタをする、濡れタオルで覆
う。野菜を入れる等という簡単な方法で消火でき
る。しかし、油なべ火災の大半は、油なべを火に
かけたまま台所を離れることにより発生するもの
であり、発見が遅れ、炎が1m以上になると完全
な消火方法が確立されていないのが現状である。
そこで、本発明は炎が相当に上がつた油なべ火
災にも、簡単に適用でき、効果の著しい消火剤を
提供する。
本発明の消火剤は、脂肪酸の金属塩と、リン酸
アンモニウム及び炭酸水素アルカリ金属塩からな
る群から選ばれる少なくとも一種の化合物を、重
量比率で2:8〜8:2の割合で含むものであ
る。
すなわち、本発明では、従来消火剤として使用
されていなかつた脂肪酸の金属塩、所謂石ケン
を、消火剤成分として知られる炭酸水素ナトリウ
ムなどと併用することによつて、両者の特性を相
乗的に作用させ、粉末消火剤特有の瞬間的な窒息
及び冷却効果だけでなく、火元である油自体を分
散希釈して、そのケン化反応を促進し、更には燃
焼し難い石ケンに変性して、根本的に油なべ火災
を消火しようとするものである。
消火剤中の脂肪酸の金属塩と炭酸水素アルカリ
金属塩等の量は重量比率で2:8〜8:2の割合
で任意に選ばれればよいが、前者が多くなり過ぎ
ると、投入時に油の分散効果が勝ち、油がオーバ
ーフローし易く危険であり、また逆に後者が多く
なり過ぎると、油なべ火災を根本的に消火でき
ず、再燃し易く効果がない。
脂肪酸の金属塩と炭酸水素アルカリ金属塩等の
割合は、3:7〜5:5であるのが特に好まし
い。
ここに、脂肪酸の金属塩としては、通常の脂肪
酸ソーダ石ケン、カリ石ケン、金属塩石ケン等、
界面活性剤として働くものがいずれも使用でき
る。
本発明の消火剤を、着火した油、主として脂肪
酸のグリセリンエステルからなる油脂類に投入す
ると、油脂類と親和性の強い脂肪酸の金属塩の存
在によつて、消火剤は油を飛散することなく、速
やかに油面に浸透分散され、油を冷却し、同時に
消火剤中の炭酸水素アルカリ金属塩及び/又はリ
ン酸アンモニウムは、油温又は炎によつて熱分解
され、その反応に伴う吸熱効果及び発生する炭酸
ガス等による窒息効果により、消火性を高める。
更に、本発明の消火剤の使用では、油全体に消
火剤が効果的に分散接触し、接触面のPHを転じる
ため、油すなわち油脂類の油温又は炎による加熱
でのケン化反応を速やかに進め、脂肪酸ナトリウ
ムやグリセリンを発生させ、油の粘度を増し可燃
性ガスの発生を抑制する効果もある。消火剤の使
用量によつては、油全体をグリース状又は塊状に
硬化し、油の再燃を完全に防止できる。
なお、本発明では、油脂類のケン化反応の促
進、又は不燃性気体(CO2、H2Oなど)の発生に
よる窒息効果を高めるため、消火剤にアルカリ性
触媒や起泡剤を含有させるのが好ましい。
アルカリ性触媒としては、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
などが使用でき、起泡剤としては一般にサポニン
の使用が好ましい。
次に、本発明の実施例を示す。
実施例 1 リン酸アンモニウム(市販のABC粉末) 60g 粉石ケン 35g 炭酸水素ナトリウム 5g からなる消火剤を第1図の如き紙容器1に入れ、
アルミ箔2で蓋をし、蓋中央に熱を感知し、爆発
する火災速知器3を取付けた。
この容器1を、火災速知器3の感知部4が天ぷ
ら油7の油面上約30cmに位置するように、天ぷら
ガード5に取付け、ガスコンロ6に天ぷら油7
700c.c.を入れたなべ8をかけ、加熱し、発煙後、
天ぷら油7に実験用点火棒で点火した。
天ぷら油7が発炎後数秒で、火災報知器3の感
知部4で熱を感知し、2〜3秒で爆発し、同時に
容器1の消火剤が天ぷら油なべ8に飛散すると、
油なべ8内の火災は瞬間的に消火され、そのまま
の状態で5分間加熱を続けても、再燃することな
く、油面は泡状物で完全に覆われた。
実施例 2 天ぷら油7をなべ8に入れ、ガスコンロ6で引
火点まで加熱し、引火させた状態で、実施例1の
消火剤を手で散布したところ、油なべ8内の火災
は瞬間的に消火され、実施例1と同様再燃するこ
とがなかつた。
実施例 3 泡消火剤のA剤(炭酸水素ナトリウムを主成分と
し、Na2CO3、NaOH及びサポニンを微量含有)
60g 粉石ケン 40g からなる消火剤を第3図の如き容器1に入れ、ア
ルミ箔2で蓋をした火災速知器3を取付けたもの
を、実施例1と同様天ぷら油ガード5に取付け、
天ぷら油7700c.c.を引火点まで加熱し、引火させ
たところ、瞬時にして爆発し、同時に容器1の消
火剤が油なべ8内に飛散し、少量の消火剤にもか
かわらず、油なべ8内の火災は完全に消火され、
再燃することがなく、さらに天ぷら油7は加熱に
より、グリス状となつた。
また、実施例3の消火剤の量を増すと、天ぷら
油7は黒砂糖の如き塊状になつた。
実施例 4 泡消火剤のA剤(炭酸水素ナトリウムを主成分と
し、NaCO3、NaOH及びサポニンを微量含有)
70g 粉石ケン 30g からなる消火剤を用いて、実施例3と同様の方法
を実施した。油なべ8内の火災は完全に消火さ
れ、再燃することはなかつた。
実施例 5 天ぷら油71を引火点まで加熱し、引火さ
せ、着火後さらに1分間加熱し、炎が1m以上に
達した時に、実施例3と同様の消火剤180gを油
なべ8内に投入した。火災は瞬間的に消火され、
加熱を中止すれば再燃することはなかつた。
実施例 6 天ぷら油71を引火点まで加熱し、引火さ
せ、着火後さらに1分間加熱し、炎が1m以上に
達した時に、実施例3と同様の消火剤300gを油
なべ8に投入した。この場合、更に加熱を5分間
続けても再燃しなかつた。
上記いずれの実施例においても、消火剤投入時
に油の飛散は認められず、2次災害や消火担当者
の火傷の危険性は全くなかつた。また、消火後の
油の処理も簡単で、なべ8の再利用が可能であつ
た。
更に、実施例5、6では、本発明の消火剤が油
なべ火災発生直後だけでなく、着火後しばらくし
て炎が大きくなつてからでも効果を示すことがわ
かる。
このように本発明の消火剤は動植物性油脂類の
火災に特に効果があるものであるが、木材等によ
る一般火災に対しても粉末消火剤としての効果が
認められた。ただし、ガソリン、灯油等の火災に
はあまり著しい効果が認められなかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は消火剤を含む容器の一例を示す斜視
図、第2図は本考案の一実施例を示す説明図、第
3図は消火剤を含む容器の異なる例を示す斜視図
である。 1…容器、2…アルミ箔、3…火災速知器、4
…感知部、5…天ぷらガード、6…ガスコンロ、
7…天ぷら油、8…鍋。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 脂肪酸の金属塩と、リン酸アンモニウム及び
    炭酸水素アルカリ金属塩からなる群から選ばれる
    少なくとも一種の化合物を、重量比率で2:8〜
    8:2の割合で含むことを特徴とする油なべ火災
    用消火剤。 2 脂肪酸の金属塩と炭酸水素アルカリ金属塩を
    重量比率で3:7〜5:5の割合で含むことを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の消火剤。 3 アルカリ性触媒及び起泡剤からなる群から選
    ばれる少なくとも一種の添加剤を含有することを
    特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項記載
    の消火剤。
JP13591882A 1982-08-03 1982-08-03 油なべ火災用消火剤 Granted JPS5925763A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13591882A JPS5925763A (ja) 1982-08-03 1982-08-03 油なべ火災用消火剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13591882A JPS5925763A (ja) 1982-08-03 1982-08-03 油なべ火災用消火剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5925763A JPS5925763A (ja) 1984-02-09
JPS6255431B2 true JPS6255431B2 (ja) 1987-11-19

Family

ID=15162884

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13591882A Granted JPS5925763A (ja) 1982-08-03 1982-08-03 油なべ火災用消火剤

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JP (1) JPS5925763A (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5027399A (ja) * 1973-07-13 1975-03-20

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5027399A (ja) * 1973-07-13 1975-03-20

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Publication number Publication date
JPS5925763A (ja) 1984-02-09

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