JPH06216670A - 高出力増幅器 - Google Patents

高出力増幅器

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JPH06216670A
JPH06216670A JP667293A JP667293A JPH06216670A JP H06216670 A JPH06216670 A JP H06216670A JP 667293 A JP667293 A JP 667293A JP 667293 A JP667293 A JP 667293A JP H06216670 A JPH06216670 A JP H06216670A
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JP
Japan
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signal
strip line
feedback
transistor
circuit
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JP667293A
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English (en)
Inventor
Shin Watanabe
伸 渡辺
Haruki Nishida
治樹 西田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、マイクロ波無線装置等において、
送信信号電力増幅用として使用される、高出力増幅器に
関し、回路構成が単純でありながら優れた電力効率を持
ち、しかも、効率良く信号歪みを抑制することを目的と
する。 【構成】 信号線路用ストリップ線路1に、信号増幅用
トランジスタ2をそなえてなる高出力増幅器において、
トランジスタ2の出力側のストリップ線路1に接続され
るとともにトランジスタ2の入力側のストリップ線路1
に方向性結合器3を介して接続され高調波を抑制しうる
長さの線路長を有する帰還用ストリップ線路4をそなえ
るように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波無線装置等
において、送信信号電力増幅用として使用される、高出
力増幅器に関する。送信信号電力の増幅時において、高
出力増幅器は、大信号を扱うのため、信号歪みを起こし
易くなる他、電力が熱として変換され易い。このため、
信号歪みの少ない高効率な高出力増幅器が要求されてい
る。
【0002】
【従来の技術】図7は従来の高出力増幅器を示す回路図
で、この図7において、1は信号線路用ストリップ線路
であり、この信号線路用ストリップ線路1には、パワー
アンプとしての信号増幅用トランジスタ2が設けられて
いる。又、入力側のストリップ線路1には、リニアライ
ザ50が並列に接続されている。
【0003】ここで、信号増幅用トランジスタ2として
は、高周波増幅用の、例えばFET(電界効果トランジ
スタ)が使用され、リニアライザ50は、歪み信号を抑
制する回路である。このような構成により、入力側のス
トリップ線路1の電気信号は、信号増幅用トランジスタ
2で増幅されるが、このとき、リニアライザ50の作用
により、トランジスタ2での歪みを打ち消す様な逆位相
の信号を出力するため、歪みの抑制された信号が、信号
増幅用トランジスタ2から出力されるのである。
【0004】ところで、図8は従来における他の高出力
増幅器で、この図8において、1は信号線路用ストリッ
プ線路であり、この信号線路用ストリップ線路1には、
入力側から直列に、信号増幅用トランジスタ2と高調波
処理装置51がそなえられている。ここで、信号増幅用
トランジスタ2は、先の図7において、説明したものと
同様のものであり、高調波処理装置51は、スタブを配
置することにより、2倍波を増幅器側に反射させるもの
である。
【0005】このような構成により、入力側のストリッ
プ線路1の電気信号は、信号増幅用トランジスタ2で増
幅されて出力されるが、このとき、信号増幅用トランジ
スタ2からの2倍波が高調波処理装置51によって打ち
消される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようなリニアライザを使用する従来の高出力増幅器で
は、回路自体の構成が複雑になり、その結果、その設計
自体にも多くの労力が掛かってしまうという課題があ
る。又、高調波処理装置を用いた従来の高出力増幅器で
は、パワーアンプにとって重視されるところの電力の効
率が悪くなるという課題がある。すなわち、高調波処理
装置は、2倍波や3倍波による歪んだ信号を打ち消すた
めに、アンプの出力側にて、これらの信号を増幅器側に
反射させるため、その分の電力がロスするという課題が
ある。
【0007】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、回路構成が単純でありながら優れた電力効率
を持ち、しかも、効率良く信号歪みを抑制できるように
した、高出力増幅器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1,2は本発明の原理
を説明するための回路図で、この図1,2において、1
は信号線路用ストリップ線路であり、この信号線路用ス
トリップ線路1には、信号増幅用トランジスタ2が設け
られている。又、信号線路用ストリップ線路1には、高
調波を抑制しうる長さの線路長を有する帰還用ストリッ
プ線路4がトランジスタ2と並列にそなえられている。
即ち、この帰還用ストリップ線路4は、トランジスタ2
の出力側のストリップ線路1に接続されるとともに、ト
ランジスタ2の入力側のストリップ線路1に方向性結合
器3を介して接続されている(請求項1)。
【0009】この帰還用ストリップ線路4に、図1に示
すようなスタブ5を付加してもよく(請求項2)、又、
帰還量変更用抵抗6を設けてもよい(請求項3)。更
に、帰還用ストリップ線路4に、スタブ5の代わりとし
て、図2に示すようなフィルタ8を設けてもよい。この
場合のフィルタ8は、帰還させるべき信号の周波数を選
択するものである(請求項5)。
【0010】又、帰還用ストリップ線路4に設けられる
帰還量変更用抵抗6として、電界効果トランジスタを使
用してもよく(請求項4)、この場合、図1,2に示す
ように、トランジスタ2の出力レベルを検出するレベル
検出手段9を設け、このレベル検出手段9で検出された
検波レベルに応じ、電界効果トランジスタのゲートバイ
アスを自動的に調整して、高調波を抑圧する制御手段1
1を設けることができる(請求項6)。
【0011】尚、図1,2において、符号12は終端抵
抗、GNDはグランドである。
【0012】
【作用】上述の本発明の高出力増幅器では、図1,2に
示すように、信号増幅用トランジスタ2は、信号の増幅
を行なうのであるが、この際において、所要の線路長を
有する帰還用ストリップ線路4を経由した帰還信号が、
方向性結合器3を介して信号増幅用トランジスタ2の入
力側に伝達されるので、高調波が抑制される(請求項
1)。
【0013】尚、図1に示すように、帰還用ストリップ
線路4に、スタブ5を付加すれば、信号周波数部分にお
いて、ストリップ線路4による信号線路用ストリップ線
路1への影響を無くすことができる(請求項2)。又、
帰還用ストリップ線路4に、帰還量変更用抵抗(電界効
果トランジスタでもよい)6を設けることにより、帰還
量を変更することができる(請求項3,4)。
【0014】更に、図2に示すように、帰還用ストリッ
プ線路4に、フィルタ8を設けた場合は、このフィルタ
8によって、所要の周波数をもつ信号だけを信号線路用
ストリップ線路1の入力側へ帰還させることができる
(請求項5)。又、帰還用ストリップ線路4に、帰還量
変更用抵抗6として機能する電界効果トランジスタをそ
なえた場合は、レベル検出手段9によって、トランジス
タ2の出力レベルを検出し、このレベル検出手段9で検
出された検波レベルに応じ、制御手段11によって、電
界効果トランジスタのゲートバイアスを自動的に調整し
て、高調波を抑圧する(請求項6)。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。 (a)第1実施例の説明 図3は本発明の第1実施例を示す回路図で、この図3に
おいて、1は信号線路用ストリップ線路であり、この信
号線路用ストリップ線路1は、パワーアンプとしての信
号増幅用トランジスタ2をそなえている。
【0016】この信号線路用ストリップ線路1は、トラ
ンジスタ2によって分断されていることにより、入力側
のストリップ線路1aと出力側のストリップ線路1bと
で構成されている。そして、この入力側のストリップ線
路1aと出力側のストリップ線路1bとは、信号増幅用
トランジスタ2を介して接続される他に、この信号増幅
用トランジスタ2と並列に設けられた帰還回路40を介
して接続されている。
【0017】ここで、信号増幅用トランジスタ2として
は、従来におけるものと同様に、マイクロ波等の高周波
信号の増幅に適したFET(以下の実施例では、この信
号増幅用トランジスタを信号増幅用FET、又は単にF
ETという)が使用される。又、帰還回路40は、信号
増幅用FET2の電力の効率を殆ど落とさずに、高調波
を抑制してFET2の出力の信号歪みを取り省くもので
ある。つまり、帰還回路40は、FET2からの信号歪
みである2倍波の逆位相のもの得て、これにより、2倍
波の歪みをキャンセルするものである。
【0018】このため、帰還回路40は、帰還用ストリ
ップ線路4と、これに接続された、方向性結合器3,終
端抵抗12,スタブ5,帰還量変更用抵抗6a,6bに
よって構成されている。即ち、この帰還用ストリップ線
路4は、その一端(先端部)をFET2の出力側のスト
リップ線路1bに接続されているとともに、他方の一端
(終端部)の手前をFET2の入力側のストリップ線路
1aに、方向性結合器3を介して接続されている。
【0019】そして、この帰還用ストリップ線路4に
は、接続部A点から電気長λ/4の所に、帰還回路40
による出力側のストリップ線路1bへの影響を無くすた
めのスタブ5が付加されている。尚、電気長λ/4は、
信号周波数fに対する波長λの1/4の長さに相当する
ものである。又、このスタブ5と方向性結合器3との間
の所要箇所に、帰還量変更用抵抗6aが設けられてお
り、更に、そこから電気長λ2f/4(λ2f:2倍波の周
波数2fの波長、λ2f=λ/2)の所にも、帰還量変更
用抵抗6bが設けられている。なお、電気長λ2f/4間
隔で2つの帰還量変更用抵抗6a,6bが配置されてい
るのは、インピーダンスの劣化を生じることなく帰還量
の調節ができるからである。
【0020】そして、スタブ5から2つ目の帰還量変更
用抵抗6bに続いて、B点に方向性結合器3が設けら
れ、更に、この方向性結合器3の先の終端部には、終端
抵抗12がそなえられている。このA点からB点までの
距離は、電気長λ/2であり、2倍の信号周波数2fで
は、1波長分に相当する。尚、終端抵抗12は、更に、
グランドGNDに接続されている。
【0021】ここで、帰還用ストリップ線路4において
は、その名称の示す通り、接続部A点からのFET2の
出力信号を取り入れて、方向性結合器3を介して入力側
のストリップ線路1bに帰還させるようになっている。
方向性結合器3は、入力側のストリップ線路1aの信号
周波数fに対する2倍(2倍波)の信号周波数2fの結
合器であり、本例では、帰還用ストリップ線路4の終端
の手前の部分を、入力側のストリップ線路1aに対し所
要の間隔をあけて配置することにより、結合器を構成し
ている。
【0022】終端抵抗12は、送られて来た2倍波の信
号周波数2fの信号を終端するものであり、スタブ5
は、帰還用ストリップ線路4の一部を延在させるように
して構成された、λ/4波長の長さを持つ突出物であ
り、このスタブ5は、先に説明した様に、A点から電気
長λ/4の所に付加されているため、スタブ5のオープ
ン端からA点までλ/2となっている。これにより、A
点でインピーダンスがオープンとなり、信号周波数fに
おいては、出力側のストリップ線路1bへの影響は無く
なるようになっている。
【0023】2つの帰還量変更用抵抗6a,6bは、協
働して信号の減衰量を制御するものである。そして、こ
れらの帰還量変更用抵抗6a,6bは、λ2f/4間隔で
挿入されいるので、インピーダンスの劣化がほとんど無
く、帰還量の調節が可能となっている。これにより、信
号周波数2fの信号が、方向性結合器3で結合する時に
は、A点から信号周波数2fにとって1波長分(電気長
λ/2)離れており、線路長の位相変化量360°とF
ETの通過位相変化量180°で結果的に、180°ず
れた信号か合成されることになる。尚、この帰還量変更
用抵抗6a,6bを交換して減衰量を変えることによ
り、帰還量の調節ができるようになっている。
【0024】上述の構成により、信号周波数fの入力信
号はFET2で増幅されるが、このとき、FET2の増
幅作用に伴って信号歪み(2倍波)を含んだ信号が出力
される。しかし、この信号が帰還回路40でFET2の
入力側に帰還されることにより、結果として、FET2
の出力に歪みの無い出力を得ることができる。即ち、出
力側のストリップ線路1bに出力されたFET2の出力
信号は、帰還用ストリップ線路4を介してFET2の入
力側へ戻される。このときの帰還信号は、帰還量変更用
抵抗6a,6bによって帰還量をコントロールされてい
る。
【0025】このとき、信号周波数に対しA点でインピ
ーダンスがオープンとなる。これは、スタブ5の電気長
がλ/4でオープン端からA点までλ/2であるためで
ある。この結果、帰還回路40は、信号線路への影響を
信号周波数fについては与えなく無くなる。しかしなが
ら、2倍波の信号周波数2fは、1波長が電気長λ/2
に相当するため、スタブ5の影響は受けずに、2倍波
は、2つの帰還量変更用抵抗6a,6b側へ送られ、こ
こで、位相を180°ずらされた上で、B点の方向性結
合器3へ送られる。
【0026】そして、位相を180°ずらされた2倍波
は、A点から2倍波の1波長分離れたB点の方向性結合
器3へ送られて、ここで、入力側のストリップ線路1a
のFET2へ送られる手前の信号と結合する。このと
き、結合される信号は、歪み信号に対し逆位相を持った
信号であるので、FET2からは歪みのない信号が出力
されることになる。
【0027】尚、方向性結合器3は、2倍波に同調して
いるため、信号周波数fに関してインピーダンス等の影
響はない。このように、信号増幅用FET2の出力側の
ストリップ線路1に接続されるとともに、FET2の入
力側のストリップ線路1に方向性結合器3を介して接続
され、高調波を抑制しうる長さの線路長とスタブ5とを
有する帰還用ストリップ線路4をそなえたことにより、
2倍波抑制のための帰還回路を信号周波数fに影響する
ことなく構成でき、不必要の高周波をキャンセルするこ
とができる。然も、回路構成が単純でありながら優れた
電力効率を持ち、効率良く信号歪みを抑制することがで
きる。このため、増幅器自体の小型化が可能となるだけ
でなく、帰還回路自体の設計も簡単なものになる。
【0028】そして、上記の帰還用ストリップ線路4
に、帰還量変更用抵抗6a,6bが設けられていること
により、更に、信号増幅用FET2の入出力信号の状態
に応じた高調波の抑制処理ができるとともに、FET2
の出力効率をより効率化できる。その上、帰還量変更用
抵抗6a,6b自体の構成も単純で、又、規模の小さな
ものであるから増幅器自体の小型化と回路設計の容易さ
に貢献できる。
【0029】尚、上記の例では、帰還回路40に2つの
帰還量変更用抵抗6a,6bを設けたが、帰還量変更用
抵抗6a,6bの代わりに、図4に示すように、抵抗と
して機能するFET7a,7bを使用することも可能で
あり、このような場合、ゲートバイアス回路10が各F
ET7a,7bのゲートに接続される。尚、帰還量の調
節は、ゲートバイアス回路10からの出力を調整するこ
とにより、ドレイン・ソースの抵抗値が変わることによ
り行なわれるようになっている。
【0030】従って、この帰還量変更用FET7a,7
bを使用した帰還回路40では、2倍波のレベルに応じ
てバイアス値の調節を行なう。この結果、各FET7
a,7bの抵抗値が調節されて、信号増幅用FET2に
送られて来る信号の状態に応じた帰還量を得られる。こ
のように、帰還量変更用抵抗6a,6bとしてのFET
7a,7bと、ゲートバイアス回路10とを使用するこ
とにより、帰還量変更用抵抗6a,6bを使用した場合
と同様の効果を持つ他に、帰還回路40の帰還量を自在
に調節できるといった、レベル調整機能を持つことがで
きる。これにより、例えば、MMIC等調整が困難な回
路でも、ゲートバイアス回路10のバイアス値で帰還量
を調節が可能であり、又、帰還量調整のためのに付加さ
れるFET7a,7bとゲートバイアス回路10も単純
で少規模なものであるため、増幅器自体の小型化と回路
設計を容易できる。
【0031】(b)第2実施例の説明 図5は本発明の第2実施例としての高出力増幅器を示す
回路図であり、この図5に示す第2実施例では、帰還回
路40に付加したスタブ5の代わりに、帰還させるべき
信号の周波数を選択するフィルタ8が設けられている。
このようにすれば、スタブ5を設け無くても、帰還回路
40は、増幅時に発生する信号歪みを抑制することがで
きる。
【0032】従って、この第2実施例では、フィルタ8
によって、出力側のストリップ線路1bからの信号出力
の内の2倍波のみが、帰還量変更用FET7a,7b
(あるいは帰還量変更用抵抗6a,6b)側へ帰還され
る。そして、この帰還信号は、FET7a,7bによっ
て、帰還量をコントロールされるとともに、位相を18
0°ずらされた上で、B点の方向性結合器3へ送られ
る。
【0033】このようにして、位相を180°ずらされ
た2倍波は、方向性結合器3で、入力側のストリップ線
路1aの信号増幅用FET2へ送られる手前の信号と結
合する。このとき、結合される信号は、歪み信号に対し
逆位相を持った信号であるので、FET2からは歪みの
ない信号が出力されることになる。尚、スタブ5を用い
た場合と同様に、方向性結合器3は、2倍波に同調して
いるため、信号周波数fに関してインピーダンス等の影
響はない。
【0034】このように、スタブ5の代わりに、フィル
タ8を設けることにより、スタブ5を用いた場合と同様
の効果を得ることができ、回路設計の自由度が広がる。
例えば、スペース的にスタブ5では状況に応じえない様
な場合でも、帰還回路40の確立が可能となる。そし
て、フィルタ8自体もスタブ5と同様に単純なものであ
るため、増幅器自体の小型化と回路設計の容易さに貢献
できる。
【0035】(c)第3実施例の説明 図6は本発明の第3実施例としての高出力増幅器を示す
回路図で、この図6に示す第3実施例は、帰還用ストリ
ップ線路4に、帰還量変更用抵抗として機能するFET
7a,7bをそなえたものにおいて、信号増幅用FET
2の出力レベルに応じて、帰還量変更用FET7a,7
bの抵抗値を自動調節する高調波抑圧制御機能を持たせ
たものである。
【0036】即ち、この第3実施例では、トランジスタ
2の出力レベルを検出するレベル検出回路9が設けられ
るとともに、このレベル検出回路9で検出された検波レ
ベルに応じ、帰還量変更用FET7a,7bのゲートバ
イアスを自動的に調整して、高調波を抑圧する高調波抑
圧制御回路11が設けられている。ここで、レベル検出
回路9は、方向性結合用ストリップ線路17、およびこ
の方向性結合用ストリップ線路17と出力側のストリッ
プ線路1bの一部分によって構成される方向性結合器1
8をそなえるとともに、終端抵抗13,2倍波の信号の
みを通過するフィルタ14,2倍波の出力レベルを検出
するダイオード9′をそなえて構成されている。又、高
周波抑制回路11は、レベル検出回路9からの検出側出
力と参照側出力とを比較するコンパレータ11aによっ
て構成されている。尚、終端抵抗13,ダイオード9′
は、グランドGNDに接続されている。
【0037】このような構成により、この第3実施例で
は、方向性結合器18から出力側のストリップ線路1b
の出力が拾われて、この出力の内の2倍波の信号のみが
フィルタ14によって得られる。そして、ダイオード
9′は、フィルタ14によって得られた2倍波の信号の
レベルを検波して、その検波出力が高周波抑制回路11
のコンパレータ11aに入力されることにより、帰還量
変更用FET7a,7bのゲートバイアスが自動的に調
整される。この結果、各FET7a,7bの抵抗値は、
レベルに応じて適切な自動調整を施されて、上記と同様
の要領で、2倍波の抑制が行なわれる。
【0038】このように、上述の帰還量変更用抵抗6
a,6bとしてのFET7a,7bとともに、レベル検
出回路9と高調波抑圧制御回路11とが設けられたこと
により、上述の実施例の各効果を持つ他、自動的に帰還
量を適切な値に調節することができ、常に、信号増幅用
FET2の入出力信号の状態に応じた高調波の抑制処理
が可能となる。更に、高調波抑圧制御回路11の構成が
単純なものであるため、増幅器自体の小型化と回路設計
の容易さに貢献できる。
【0039】(d)その他 以上の各実施例で説明した本発明の高出力増幅器の効果
をまとめると、従来例におけるものと比べて、帰還量の
自動調整機能を持たせた場合のような最も回路構成が複
雑な場合でも、単純な回路構成を維持でき、しかも、電
界効果トランジスタ7a,7bやゲートバイアス回路1
0、およびスタブ5やフィルタ8、そして、高調波抑圧
制御回路11等の装置を用いない場合でも、従来の場合
よりも、優れた出力効率を得ることができる。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の高出力増
幅器によれば、信号線路用ストリップ線路に、信号増幅
用トランジスタをそなえてなる高出力増幅器において、
トランジスタの出力側のストリップ線路に接続されると
ともに、トランジスタの入力側のストリップ線路に方向
性結合器を介して接続され、高調波を抑制しうる長さの
線路長を有する帰還用ストリップ線路をそなえて構成さ
れたことにより、単純な回路構成で不必要の高周波を効
率良くキャンセルすることができる。このため、増幅器
自体の小型化が可能となるだけでなく、帰還回路自体の
設計も簡単なものになる利点がある(請求項1)。
【0041】そして、上記の帰還用ストリップ線路に、
スタブを付加することもできるが、このようにすること
により、更に、2倍波抑制のための帰還回路を信号周波
数に影響することなく構成できるとともに、より一層、
信号増幅用トランジスタの出力効率を上げることができ
る利点がある。更に、スタブ自体の構成も単純で、又、
規模の小さなものであるから、増幅器自体の小型化と回
路設計の容易さに貢献できる利点がある(請求項2)。
【0042】又は、帰還用ストリップ線路に、帰還させ
るべき信号の周波数を選択するフィルタを設けることも
できるが、このようにすることにより、スタブの場合と
同様の効果を得ることができ、回路設計の自由度が広が
る利点があるとともに、スタブを使用した場合と同様
に、増幅器自体の小型化と回路設計の容易さに貢献でき
る利点がある(請求項5)。
【0043】そして、帰還用ストリップ線路に、帰還量
変更用抵抗を設けることもできるが、このようにするこ
とにより、更に、帰還量を規定でき信号増幅用トランジ
スタの入出力信号の状態に応じた高調波の抑制処理がで
きるとともに、信号増幅用トランジスタの出力効率を上
げることができる利点がある。その上、帰還量変更用抵
抗自体の構成も単純で、又、規模の小さなものであるか
ら増幅器自体の小型化と回路設計の容易さに貢献できる
利点がある(請求項3)。
【0044】更に、帰還量変更用抵抗として電界効果ト
ランジスタを使用することもできるが、このようにする
ことにより、帰還回路の帰還量を規定するといった、帰
還量変更用抵抗を使用した場合と同様の効果を持つ他、
帰還量のレベル調整機能を持つことができる利点があ
る。そして、このような効果を持つ機能を付加しても、
帰還量変更用抵抗を使用した場合と比べて僅かな装置し
か付加する必要が無く、増幅器自体の小型化と回路設計
の容易さに貢献できる利点がある(請求項4)。
【0045】又、帰還用ストリップ線路に、帰還量変更
用抵抗として機能する電界効果トランジスタをそなえる
とともに、トランジスタの出力レベルを検出するレベル
検出手段をそなえ、レベル検出手段で検出された検波レ
ベルに応じ、電界効果トランジスタのゲートバイアスを
自動的に調整して、高調波を抑圧する制御手段を設ける
こともできるが、このようにすることにより、先の請求
項4の効果を持つ他、高調波に応じて、自動的に帰還量
を調節できる利点があるとともに、又、高調波抑圧制御
手段の構成が単純なものであるため、増幅器自体の小型
化と回路設計の容易さに貢献できる利点がある(請求項
6)。
【0046】即ち、本発明の高出力増幅器では、従来例
におけるものと比べて、帰還量の自動調整機能を持たせ
た場合でも、単純な回路構成で、優れた出力効率を得る
ことができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する回路図である。
【図2】本発明の原理を説明する回路図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す回路図である。
【図4】本発明の第1実施例の変形例を示す回路図であ
る。
【図5】本発明の第2実施例を示す回路図である。
【図6】本発明の第3実施例を示す回路図である。
【図7】従来例を示す回路図である。
【図8】他の従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 信号線路用ストリップ線路 1a 入力側のストリップ線路 1b 出力側のストリップ線路 2 信号増幅用トランジスタ(FET) 3 方向性結合器 4 帰還用ストリップ線路 5 スタブ 6a,6b 帰還量変更用抵抗 7a,7b 帰還量変更用FET(電界効果トランジス
タ) 8,14 フィルタ 9 レベル検出回路(レベル検出手段) 9′ ダイオード 10 ゲートバイアス回路 11 高調波抑圧制御回路(高調波抑圧制御手段) 11a コンパレータ 12,13 終端抵抗 17 方向性結合器用ストリップ線路 18 方向性結合器 40 帰還回路 50 リニアライザ 51 高調波処理装置 GND グランド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号線路用ストリップ線路(1)に、信
    号増幅用トランジスタ(2)をそなえてなる高出力増幅
    器において、 該トランジスタ(2)の出力側のストリップ線路(1)
    に接続されるとともに、該トランジスタ(2)の入力側
    のストリップ線路(1)に方向性結合器(3)を介して
    接続され、高調波を抑制しうる長さの線路長を有する帰
    還用ストリップ線路(4)をそなえて構成されたことを
    特徴とする、高出力増幅器。
  2. 【請求項2】 該帰還用ストリップ線路(4)に、スタ
    ブ(5)が付加されていることを特徴とする請求項1記
    載の高出力増幅器。
  3. 【請求項3】 該帰還用ストリップ線路(4)に、帰還
    量変更用抵抗(6)が設けられていることを特徴とする
    請求項1記載の高出力増幅器。
  4. 【請求項4】 該帰還量変更用抵抗(6)として電界効
    果トランジスタが使用されていることを特徴とする請求
    項3記載の高出力増幅器。
  5. 【請求項5】 該帰還用ストリップ線路(4)に、帰還
    させるべき信号の周波数を選択するフィルタ(8)が設
    けられていることを特徴とする請求項1記載の高出力増
    幅器。
  6. 【請求項6】 該帰還用ストリップ線路(4)に、帰還
    量変更用抵抗(6)として機能する電界効果トランジス
    タをそなえるとともに、 該トランジスタ(2)の出力レベルを検出するレベル検
    出手段(9)をそなえ、 該レベル検出手段(9)で検出された検波レベルに応
    じ、該電界効果トランジスタ(7)のゲートバイアスを
    自動的に調整して、高調波を抑圧する制御手段(11)
    が設けられたことを特徴とする請求項4記載の高出力増
    幅器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7123073B2 (en) 2002-03-28 2006-10-17 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Amplifier and frequency converter
US7298205B2 (en) 2003-09-24 2007-11-20 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Amplifier and frequency converter
JP2010161475A (ja) * 2009-01-06 2010-07-22 Toshiba Corp アレーアンテナ
JP2014003485A (ja) * 2012-06-19 2014-01-09 Nec Corp ハーモニックミキサ及びそのリーク電流抑制方法

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