JPH06215872A - 有機分散型el素子 - Google Patents
有機分散型el素子Info
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- JPH06215872A JPH06215872A JP5023698A JP2369893A JPH06215872A JP H06215872 A JPH06215872 A JP H06215872A JP 5023698 A JP5023698 A JP 5023698A JP 2369893 A JP2369893 A JP 2369893A JP H06215872 A JPH06215872 A JP H06215872A
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- organic dispersion
- light emitting
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Abstract
(57)【要約】
【目的】高輝度が得られ且つ絶縁性に優れた有機分散型
EL素子を提供する。 【構成】少なくとも一方が透明である2枚の電極間に発
光層を設けて成る有機分散型EL素子において、少なく
とも、1個以上の炭素−炭素二重結合を有する官能基と
1個以上のシアノエチル基とを有するラジカル重合性化
合物の重合物を含有する被膜にて表面を被覆した電場発
光型蛍光体と有機高誘電体バインダーとを主成分とする
組成物により、前記の発光層を構成する。
EL素子を提供する。 【構成】少なくとも一方が透明である2枚の電極間に発
光層を設けて成る有機分散型EL素子において、少なく
とも、1個以上の炭素−炭素二重結合を有する官能基と
1個以上のシアノエチル基とを有するラジカル重合性化
合物の重合物を含有する被膜にて表面を被覆した電場発
光型蛍光体と有機高誘電体バインダーとを主成分とする
組成物により、前記の発光層を構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機分散型EL素子に
関するものであり、詳しくは、高輝度が得られ且つ絶縁
性に優れた有機分散型EL素子に関するものである。
関するものであり、詳しくは、高輝度が得られ且つ絶縁
性に優れた有機分散型EL素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エレクトロルミネッセント(EL)を利
用した有機分散型EL素子は、少なくとも一方が透明で
ある2枚の電極間に発光層を設けて構成される。そし
て、斯かる有機分散型EL素子は、一般的には、次の方
法によって製造される。
用した有機分散型EL素子は、少なくとも一方が透明で
ある2枚の電極間に発光層を設けて構成される。そし
て、斯かる有機分散型EL素子は、一般的には、次の方
法によって製造される。
【0003】先ず、アルミニウム箔などの金属箔を背面
電極とし、その上に、無機高誘電体粉末を有機高誘電体
バインダー溶液に分散させた高誘電体ペーストを塗布し
て加熱乾燥することにより、反射絶縁層を形成する。無
機高誘電体粉末としては、酸化チタンや酸化チタン酸バ
リウム等が使用され、有機高誘電体バインダーとして
は、ポバールやプルラン等の水酸基含有化合物のシアノ
エチル化化合物が使用される。
電極とし、その上に、無機高誘電体粉末を有機高誘電体
バインダー溶液に分散させた高誘電体ペーストを塗布し
て加熱乾燥することにより、反射絶縁層を形成する。無
機高誘電体粉末としては、酸化チタンや酸化チタン酸バ
リウム等が使用され、有機高誘電体バインダーとして
は、ポバールやプルラン等の水酸基含有化合物のシアノ
エチル化化合物が使用される。
【0004】次いで、上記の反射絶縁層の上に、電場発
光型蛍光体粉末をシアノエチル化化合物などの有機誘高
電体バインダー溶液に分散させた発光体ペーストを塗布
して加熱乾燥することにより、発光層を形成する。電場
発光型蛍光体粉末としては、通常、硫化亜鉛系蛍光体
(ZnS:Cu,C1)が使用される。硫化亜鉛系蛍光
体は、硫化亜鉛(ZnS)を母体材料とし、銅(Cu)
を付活剤、塩素(C1)を共付活剤とした電場発光型蛍
光体であり、共付活剤としては、塩素の他に臭素(B
r)やアルミニウム(Al)が使用される。一方、有機
誘電体バインダーとしては、シアノエチル化化合物など
が使用される。
光型蛍光体粉末をシアノエチル化化合物などの有機誘高
電体バインダー溶液に分散させた発光体ペーストを塗布
して加熱乾燥することにより、発光層を形成する。電場
発光型蛍光体粉末としては、通常、硫化亜鉛系蛍光体
(ZnS:Cu,C1)が使用される。硫化亜鉛系蛍光
体は、硫化亜鉛(ZnS)を母体材料とし、銅(Cu)
を付活剤、塩素(C1)を共付活剤とした電場発光型蛍
光体であり、共付活剤としては、塩素の他に臭素(B
r)やアルミニウム(Al)が使用される。一方、有機
誘電体バインダーとしては、シアノエチル化化合物など
が使用される。
【0005】次いで、上記の発光層の上に、酸化インジ
ウム酸化錫化合物を蒸着した透明導電性フィルム(IT
Oフィルム)を熱ラミネートし、電極間に絶縁体層と発
光層を挟んだ構造を形成する。電極の形成は、上記の
他、ITO粉末を含有する透明導電性塗料の塗布法によ
っても行われる。そして、両電極にリード線を接続した
後、3フッ化塩化ポリエチレン等の防湿フィルムで被覆
して実用に供される。なお、上記の構造の他、電極間に
発光層のみを挟んだ構造のEL素子も知られている。
ウム酸化錫化合物を蒸着した透明導電性フィルム(IT
Oフィルム)を熱ラミネートし、電極間に絶縁体層と発
光層を挟んだ構造を形成する。電極の形成は、上記の
他、ITO粉末を含有する透明導電性塗料の塗布法によ
っても行われる。そして、両電極にリード線を接続した
後、3フッ化塩化ポリエチレン等の防湿フィルムで被覆
して実用に供される。なお、上記の構造の他、電極間に
発光層のみを挟んだ構造のEL素子も知られている。
【0006】有機分散型EL素子における蛍光体の発光
は、電極間に交流電場を印加することにより行われる。
そして、前述の有機高誘電体バインダーは、約15〜4
0の高誘電率を有し、従って、蛍光体に対して高電界が
付与されて高い輝度が発揮される。
は、電極間に交流電場を印加することにより行われる。
そして、前述の有機高誘電体バインダーは、約15〜4
0の高誘電率を有し、従って、蛍光体に対して高電界が
付与されて高い輝度が発揮される。
【0007】ところで、従来の有機分散型EL素子は、
絶縁破壊が起こり易いと言う欠点がある。上記の絶縁破
壊は、本発明者等の知見によれば、主として、次のよう
なことが原因となっている。すなわち、発光層の上に透
明電極フィルムを熱ラミネートし、または、透明導電性
塗料を塗布する電極形成工程においては、蛍光体の粒子
同士が互いに接触し易く、また、蛍光体が表面の電極と
も直接接触することがある。蛍光体の粒子同士が接触し
ていると導電経路が形成され易く、しかも、蛍光体粒子
の耐絶縁性が低下し、低駆動電圧においても絶縁破壊が
起こり易くなる。
絶縁破壊が起こり易いと言う欠点がある。上記の絶縁破
壊は、本発明者等の知見によれば、主として、次のよう
なことが原因となっている。すなわち、発光層の上に透
明電極フィルムを熱ラミネートし、または、透明導電性
塗料を塗布する電極形成工程においては、蛍光体の粒子
同士が互いに接触し易く、また、蛍光体が表面の電極と
も直接接触することがある。蛍光体の粒子同士が接触し
ていると導電経路が形成され易く、しかも、蛍光体粒子
の耐絶縁性が低下し、低駆動電圧においても絶縁破壊が
起こり易くなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題を解決する
方法として、シリコン系樹脂やアルマイト等で蛍光体の
表面を被覆する方法が考えられる。しかしながら、シリ
コン系樹脂やアルマイト等は、誘電率が低く(3〜
8)、蛍光体に対して高電界を付与することが出来ない
ため、高輝度が得られないという欠点がある。本発明
は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、
高輝度が得られ且つ絶縁性に優れた有機分散型EL素子
を提供することにある。
方法として、シリコン系樹脂やアルマイト等で蛍光体の
表面を被覆する方法が考えられる。しかしながら、シリ
コン系樹脂やアルマイト等は、誘電率が低く(3〜
8)、蛍光体に対して高電界を付与することが出来ない
ため、高輝度が得られないという欠点がある。本発明
は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、
高輝度が得られ且つ絶縁性に優れた有機分散型EL素子
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、シアノエチル基
を有して高誘電体となされたラジカル重合性化合物によ
り、予め、その表面が被覆された蛍光体を使用するなら
ば、上記の目的を容易に達成し得るとの知見を得、本発
明の完成に至った。すなわち、本発明の要旨は、少なく
とも一方が透明である2枚の電極間に発光層を設けて成
る有機分散型EL素子において、少なくとも、1個以上
の炭素−炭素二重結合を有する官能基と1個以上のシア
ノエチル基とを有するラジカル重合性化合物の重合物を
含有する被膜にて表面を被覆した電場発光型蛍光体と有
機高誘電体バインダーとを主成分とする組成物により、
前記の発光層を構成して成ることを特徴とする有機分散
型EL素子に存する。
的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、シアノエチル基
を有して高誘電体となされたラジカル重合性化合物によ
り、予め、その表面が被覆された蛍光体を使用するなら
ば、上記の目的を容易に達成し得るとの知見を得、本発
明の完成に至った。すなわち、本発明の要旨は、少なく
とも一方が透明である2枚の電極間に発光層を設けて成
る有機分散型EL素子において、少なくとも、1個以上
の炭素−炭素二重結合を有する官能基と1個以上のシア
ノエチル基とを有するラジカル重合性化合物の重合物を
含有する被膜にて表面を被覆した電場発光型蛍光体と有
機高誘電体バインダーとを主成分とする組成物により、
前記の発光層を構成して成ることを特徴とする有機分散
型EL素子に存する。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
有機分散型EL素子の基本的構成は、従来と同様であ
り、少なくとも一方が透明である2枚の電極間に発光層
を設けて構成される。本発明の有機分散型EL素子にお
いては、少なくとも、1個以上の炭素−炭素二重結合を
有する官能基と1個以上のシアノエチル基とを有するラ
ジカル重合性化合物の重合物を含有する被膜にて表面を
被覆した電場発光型蛍光体と有機バインダーとを主成分
とする組成物により、発光層を構成する。上記のラジカ
ル重合性化合物は、シアノエチル基を含有することによ
り、シリコン系樹脂やアルマイト等に比して高い誘電率
を有する。
有機分散型EL素子の基本的構成は、従来と同様であ
り、少なくとも一方が透明である2枚の電極間に発光層
を設けて構成される。本発明の有機分散型EL素子にお
いては、少なくとも、1個以上の炭素−炭素二重結合を
有する官能基と1個以上のシアノエチル基とを有するラ
ジカル重合性化合物の重合物を含有する被膜にて表面を
被覆した電場発光型蛍光体と有機バインダーとを主成分
とする組成物により、発光層を構成する。上記のラジカ
ル重合性化合物は、シアノエチル基を含有することによ
り、シリコン系樹脂やアルマイト等に比して高い誘電率
を有する。
【0011】先ず、上記のラジカル重合性化合物につい
て説明する。本発明で使用するラジカル重合性化合物
は、少なくとも、1個以上の炭素−炭素二重結合を有す
る官能基(重合性官能基)と1個以上のシアノエチル基
(−C2 H4 CN)とを有する化合物である。重合性官
能基としては、下記の化学式(a)〜(d)の何れかが
好適である。
て説明する。本発明で使用するラジカル重合性化合物
は、少なくとも、1個以上の炭素−炭素二重結合を有す
る官能基(重合性官能基)と1個以上のシアノエチル基
(−C2 H4 CN)とを有する化合物である。重合性官
能基としては、下記の化学式(a)〜(d)の何れかが
好適である。
【0012】
【化2】
【0013】上記の化学式(a)は、(メタ)アクリ酸
エステルの残基である。該当するラジカル重合性化合物
としては、シアノエチル基を有するアクリル酸エステル
誘導体またはメタクリル酸エステル誘導体が挙げられ
る。具体的には、シアノエチルアクリレート、シアノエ
チルメタクリレート、2−(2−シアノエトキシ)エチ
ルアクリレート、2−(2−シアノエトキシ)エチルメ
タクリレート等が挙げられる。また、上記の他、例え
ば、マイケル付加反応により多価アルコールの水酸基に
アクリロニトリルを付加させてシアノエチル化合物を合
成し、当該化合物の残存水酸基を(メタ)アクリル酸や
(メタ)アクリル酸クロライドでエステル化することに
より得られる化合物が挙げられる。
エステルの残基である。該当するラジカル重合性化合物
としては、シアノエチル基を有するアクリル酸エステル
誘導体またはメタクリル酸エステル誘導体が挙げられ
る。具体的には、シアノエチルアクリレート、シアノエ
チルメタクリレート、2−(2−シアノエトキシ)エチ
ルアクリレート、2−(2−シアノエトキシ)エチルメ
タクリレート等が挙げられる。また、上記の他、例え
ば、マイケル付加反応により多価アルコールの水酸基に
アクリロニトリルを付加させてシアノエチル化合物を合
成し、当該化合物の残存水酸基を(メタ)アクリル酸や
(メタ)アクリル酸クロライドでエステル化することに
より得られる化合物が挙げられる。
【0014】上記の多価アルコールとしては、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ネオペンチルグリコール、ソルビトール、キシリトー
ル、イノシトール、サッカロース等の低分子化合物、ヒ
ドロキシエチルアクリレート重合体、ポバール、プルラ
ン、セルロース、スターチ等の合成高分子や天然高分子
が使用される。
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ネオペンチルグリコール、ソルビトール、キシリトー
ル、イノシトール、サッカロース等の低分子化合物、ヒ
ドロキシエチルアクリレート重合体、ポバール、プルラ
ン、セルロース、スターチ等の合成高分子や天然高分子
が使用される。
【0015】上記の化学式(b)は、ビニロキシカルボ
ニルメチレン基である。該当するラジカル重合性化合物
は、例えば、上記のマイケル付加反応物の残存水酸基に
クロロ酢酸ビニルを反応させることにより得られる化合
物が挙げられる。斯かる反応は、N,N−ジメチルホル
ムアミド、アセトン、アセトニトリル等の溶媒中、1,
8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、
炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の触媒の存在下に行わ
れる。
ニルメチレン基である。該当するラジカル重合性化合物
は、例えば、上記のマイケル付加反応物の残存水酸基に
クロロ酢酸ビニルを反応させることにより得られる化合
物が挙げられる。斯かる反応は、N,N−ジメチルホル
ムアミド、アセトン、アセトニトリル等の溶媒中、1,
8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、
炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の触媒の存在下に行わ
れる。
【0016】上記の化学式(c)は、(メタ)アクリ酸
アミドの残基である。該当するラジカル重合性化合物と
しては、シアノエチル基を有するアクリル酸アミド誘導
体またはメタクリル酸アミド誘導体が挙げられる。具体
的には、例えば、マイケル付加反応により(メタ)アク
リ酸アミドやN−メチロール(メタ)アクリ酸アミドに
アクリロニトリルを付加させて得られる、N,N−ビス
(2−シアノエチル)(メタ)アクリル酸アミド、N−
メチロール−N−シアノエチル(メタ)アクリル酸アミ
ド等が挙げられる。また、該当するラジカル重合性化合
物は、前記のマイケル付加反応物の残存水酸基にN−メ
チロールアクリル酸アミドを反応させることにより得る
ことも出来る。斯かる反応は、燐酸、塩酸、パラトルエ
ンスルホン酸などの酸触媒の存在下で行われる。
アミドの残基である。該当するラジカル重合性化合物と
しては、シアノエチル基を有するアクリル酸アミド誘導
体またはメタクリル酸アミド誘導体が挙げられる。具体
的には、例えば、マイケル付加反応により(メタ)アク
リ酸アミドやN−メチロール(メタ)アクリ酸アミドに
アクリロニトリルを付加させて得られる、N,N−ビス
(2−シアノエチル)(メタ)アクリル酸アミド、N−
メチロール−N−シアノエチル(メタ)アクリル酸アミ
ド等が挙げられる。また、該当するラジカル重合性化合
物は、前記のマイケル付加反応物の残存水酸基にN−メ
チロールアクリル酸アミドを反応させることにより得る
ことも出来る。斯かる反応は、燐酸、塩酸、パラトルエ
ンスルホン酸などの酸触媒の存在下で行われる。
【0017】上記の化学式(d)は、ケイ皮酸エステル
の残基である。該当するラジカル重合性化合物として
は、シアノエチル基を有するケイ皮酸エステル誘電体が
挙げられる。斯かる誘導体は、上記のマイケル付加反応
物の残存水酸基にケイ皮酸やケイ皮酸クロライドを反応
させてエステル化することにより得られる。
の残基である。該当するラジカル重合性化合物として
は、シアノエチル基を有するケイ皮酸エステル誘電体が
挙げられる。斯かる誘導体は、上記のマイケル付加反応
物の残存水酸基にケイ皮酸やケイ皮酸クロライドを反応
させてエステル化することにより得られる。
【0018】本発明で使用するラジカル重合性化合物
は、モノマーの他、オリゴマー等であってもよいが、1
分子内のシアノエチル基の含有率は、重合性官能基との
合計に対して50〜90%が好ましい。シアノエチル基
含有率が著しく少ない場合は、誘電率が小さくなり好ま
しくない。ラジカル重合性化合物におけるシアノエチル
基含有率は、25℃における誘電率が10以上になるよ
うにコントロールするのが好ましい。
は、モノマーの他、オリゴマー等であってもよいが、1
分子内のシアノエチル基の含有率は、重合性官能基との
合計に対して50〜90%が好ましい。シアノエチル基
含有率が著しく少ない場合は、誘電率が小さくなり好ま
しくない。ラジカル重合性化合物におけるシアノエチル
基含有率は、25℃における誘電率が10以上になるよ
うにコントロールするのが好ましい。
【0019】次に、ラジカル重合性化合物による蛍光体
の被覆方法について説明する。蛍光体の表面に重合物の
被膜を形成するための重合は、パール重合や乳化重合の
方法に準じた次の方法によって行うことが出来る。先
ず、攪拌機付き反応容器にポバール等の水溶性高分子水
溶液を採取した後、蛍光体粉末を添加し分散させる。蛍
光体としては、硫化亜鉛系蛍光体が使用される。次い
で、得られた分散液にラジカル重合性化合物と熱重合開
始剤とを主成分とする混合物を添加し攪拌する。
の被覆方法について説明する。蛍光体の表面に重合物の
被膜を形成するための重合は、パール重合や乳化重合の
方法に準じた次の方法によって行うことが出来る。先
ず、攪拌機付き反応容器にポバール等の水溶性高分子水
溶液を採取した後、蛍光体粉末を添加し分散させる。蛍
光体としては、硫化亜鉛系蛍光体が使用される。次い
で、得られた分散液にラジカル重合性化合物と熱重合開
始剤とを主成分とする混合物を添加し攪拌する。
【0020】その後、窒素バブリングによりフラスコ内
の酸素を除去し、次いで、加熱して重合を開始する。上
記の重合において、前述のラジカル重合性化合物は、単
独または数種を混合して使用することが可能である。ま
た、蛍光体表面の被膜の強度、耐溶剤性などの向上のた
め、前述のラジカル重合性化合物に通常のラジカル重合
性化合物を混合して使用することも出来る。
の酸素を除去し、次いで、加熱して重合を開始する。上
記の重合において、前述のラジカル重合性化合物は、単
独または数種を混合して使用することが可能である。ま
た、蛍光体表面の被膜の強度、耐溶剤性などの向上のた
め、前述のラジカル重合性化合物に通常のラジカル重合
性化合物を混合して使用することも出来る。
【0021】通常のラジカル重合性化合物としては、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、メトキシエチルアク
リレート、エチレングリコールジアクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、ヘキサンジオール
ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポ
リエステルアクリレート、スチレン、酢酸ビニル等が挙
げられる。これらの化合物は、誘電率が低いため、前述
のラジカル重合性化合物との合計量に対して5〜50%
の範囲で使用するのが好ましい。何れにしても、蛍光体
の被膜の25℃における誘電率が10以上となるように
コントロールするのが好ましい。
−ヒドロキシエチルアクリレート、メトキシエチルアク
リレート、エチレングリコールジアクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、ヘキサンジオール
ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポ
リエステルアクリレート、スチレン、酢酸ビニル等が挙
げられる。これらの化合物は、誘電率が低いため、前述
のラジカル重合性化合物との合計量に対して5〜50%
の範囲で使用するのが好ましい。何れにしても、蛍光体
の被膜の25℃における誘電率が10以上となるように
コントロールするのが好ましい。
【0022】また、前述のラジカル重合性化合物にはマ
イケル付加反応物などの高誘電体物質を混合して使用す
ることも出来る。そして、熱重合開始剤としては、ベン
ゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチルニトリル等
の過酸物やアゾ化合物が挙げられる。
イケル付加反応物などの高誘電体物質を混合して使用す
ることも出来る。そして、熱重合開始剤としては、ベン
ゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチルニトリル等
の過酸物やアゾ化合物が挙げられる。
【0023】重合が完全に終了した後、フラスコより内
容物を取り出し、デカンテーションにより蛍光体を分離
する。次いで、水洗、アセトン洗浄を行った後、加熱乾
燥して重合性化合物の重合体被膜で被覆された蛍光体を
得る。ラジカル重合性化合物の量は、蛍光体表面に所定
厚さの被膜が形成されるように適宜選択される。ラジカ
ル重合性化合物の重合物を含有する被膜の厚さは、1〜
5μmの範囲から選択するのが好ましい。
容物を取り出し、デカンテーションにより蛍光体を分離
する。次いで、水洗、アセトン洗浄を行った後、加熱乾
燥して重合性化合物の重合体被膜で被覆された蛍光体を
得る。ラジカル重合性化合物の量は、蛍光体表面に所定
厚さの被膜が形成されるように適宜選択される。ラジカ
ル重合性化合物の重合物を含有する被膜の厚さは、1〜
5μmの範囲から選択するのが好ましい。
【0024】次に、本発明の有機分散型EL素子の製造
方法について説明する。本発明の有機分散型EL素子
は、基本的には、前述の従来法に従って製造することが
出来る。材料としては、蛍光体、有機高誘電体、無機高
誘電体、透明導電性フィルム、背面電極、防湿フィルム
等が使用される。そして、本発明においては、前述のラ
ジカル重合性化合物の重合物を含有する被膜にて表面を
被覆した電場発光型蛍光体と有機高誘電体バインダーと
を主成分とする組成物により、発光層を構成する。
方法について説明する。本発明の有機分散型EL素子
は、基本的には、前述の従来法に従って製造することが
出来る。材料としては、蛍光体、有機高誘電体、無機高
誘電体、透明導電性フィルム、背面電極、防湿フィルム
等が使用される。そして、本発明においては、前述のラ
ジカル重合性化合物の重合物を含有する被膜にて表面を
被覆した電場発光型蛍光体と有機高誘電体バインダーと
を主成分とする組成物により、発光層を構成する。
【0025】上記の有機高誘電体バインダーは、蛍光体
に対して高電界を付与するために使用される。有機高誘
電体バインダーとしては、特に、マイケル付加反応物が
好適に使用される。そして、N,N−ジメチルホルムア
ミド(DMF)等の溶媒に有機高誘電体バインダーを溶
解した後、表面を被覆した蛍光体を混合して発光層用ペ
ーストとして使用する。発光層用ペーストにおいて、有
機高誘電体バインダーと表面を被覆した蛍光体の配合比
は、2:1〜1:5(体積比)の範囲から選択するのが
好ましい。
に対して高電界を付与するために使用される。有機高誘
電体バインダーとしては、特に、マイケル付加反応物が
好適に使用される。そして、N,N−ジメチルホルムア
ミド(DMF)等の溶媒に有機高誘電体バインダーを溶
解した後、表面を被覆した蛍光体を混合して発光層用ペ
ーストとして使用する。発光層用ペーストにおいて、有
機高誘電体バインダーと表面を被覆した蛍光体の配合比
は、2:1〜1:5(体積比)の範囲から選択するのが
好ましい。
【0026】発光層は、反射絶縁層の上に発光層用ペー
ストを塗布して加熱乾燥することにより形成される。発
光層用ペーストの塗布は、通常、スクリーン印刷、ドク
ターコーター等の公知の方法を採用して行われる。その
後、発光層の上にはITOフィルム等の透明導電性フィ
ルムが熱ラミネートされて電極が形成される。電極は、
ITO粉末を含有する透明導電性塗料の塗布法によって
形成してもよい。
ストを塗布して加熱乾燥することにより形成される。発
光層用ペーストの塗布は、通常、スクリーン印刷、ドク
ターコーター等の公知の方法を採用して行われる。その
後、発光層の上にはITOフィルム等の透明導電性フィ
ルムが熱ラミネートされて電極が形成される。電極は、
ITO粉末を含有する透明導電性塗料の塗布法によって
形成してもよい。
【0027】従来の有機分散型EL素子においては、上
記の電極形成工程において、蛍光体の粒子同志が接触す
る等の問題があったが、本発明においては、ラジカル重
合性化合物の重合物を含有する被膜にて表面を被覆した
蛍光体を使用しているため、粒子同士の接触が確実に防
止される。しかも、被膜は、シリコン系樹脂やアルマイ
ト等に比して高い誘電率を有するため、蛍光体に付与さ
れる電界強度を低下させることがない。
記の電極形成工程において、蛍光体の粒子同志が接触す
る等の問題があったが、本発明においては、ラジカル重
合性化合物の重合物を含有する被膜にて表面を被覆した
蛍光体を使用しているため、粒子同士の接触が確実に防
止される。しかも、被膜は、シリコン系樹脂やアルマイ
ト等に比して高い誘電率を有するため、蛍光体に付与さ
れる電界強度を低下させることがない。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。 <蛍光体の被覆>攪拌機付き500mlのセパラブルフ
ラスコに5重量%ポバール(株式会社クラレ製、商品名
「ゴーセノール2000」) 水溶液を400gを採り、
これに硫化亜鉛系蛍光体粉末(GTE製社製、商品名
「Type728」、平均粒径31μm) を100g添
加して分散させた。
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。 <蛍光体の被覆>攪拌機付き500mlのセパラブルフ
ラスコに5重量%ポバール(株式会社クラレ製、商品名
「ゴーセノール2000」) 水溶液を400gを採り、
これに硫化亜鉛系蛍光体粉末(GTE製社製、商品名
「Type728」、平均粒径31μm) を100g添
加して分散させた。
【0029】次いで、上記のセパラブルフラスコに表1
及び2に示す各単量体と0.2gの過酸化ベンゾイル
(熱重合開始剤)から成る混合物を添加して攪拌し、窒
素バブリングによりフラスコ内の酸素を除去し、80℃
に加熱して重合を4時間行った。その後、フラスコより
内容物を取り出し、デカンテーションにより、蛍光体を
分離した。次いで、水洗、アセトン洗浄を行った後、加
熱乾燥し、各種の表面被覆蛍光体を得た。X線解析と電
子顕微鏡写真により、蛍光体表面に有機物被膜が形成さ
れたことを確認し、IR分析により、被膜中のCN基を
確認した。また、被膜厚さは計算値で2μmである。
及び2に示す各単量体と0.2gの過酸化ベンゾイル
(熱重合開始剤)から成る混合物を添加して攪拌し、窒
素バブリングによりフラスコ内の酸素を除去し、80℃
に加熱して重合を4時間行った。その後、フラスコより
内容物を取り出し、デカンテーションにより、蛍光体を
分離した。次いで、水洗、アセトン洗浄を行った後、加
熱乾燥し、各種の表面被覆蛍光体を得た。X線解析と電
子顕微鏡写真により、蛍光体表面に有機物被膜が形成さ
れたことを確認し、IR分析により、被膜中のCN基を
確認した。また、被膜厚さは計算値で2μmである。
【0030】
【表1】 (蛍光体1)2−(2−シアノエトキシ) エチルアクリ
レート10gとトリメチロールプロパントリアクリレー
ト1gの混合単量体 (蛍光体2)シアノエチル化アクリロイル化サッカロー
ス(シアノエチル化率75%、アクリロイル化率25
%) 5gとシアノエチルアクリレート6gの混合単量体 (蛍光体3)シアノエチル化ビニロキシカルボニルメチ
ル化サッカロース(シアノエチル化率62%、ビニロキ
シカルボニルメチル化率10%) 7gとヘキサンジオー
ルアクリレート4gの混合単量体
レート10gとトリメチロールプロパントリアクリレー
ト1gの混合単量体 (蛍光体2)シアノエチル化アクリロイル化サッカロー
ス(シアノエチル化率75%、アクリロイル化率25
%) 5gとシアノエチルアクリレート6gの混合単量体 (蛍光体3)シアノエチル化ビニロキシカルボニルメチ
ル化サッカロース(シアノエチル化率62%、ビニロキ
シカルボニルメチル化率10%) 7gとヘキサンジオー
ルアクリレート4gの混合単量体
【0031】
【表2】 (蛍光体4)N,N−ビス(2−シアノエチル) アクリ
ル酸アミド10gとネオペンチルグリコールジアクリレ
ート1gの混合単量体 (蛍光体5)2−(2−シアノエトキシ) エチルアクリ
レートと10gとシアノエチル化シンナモイル化プルラ
ン(シアノエチル化率86%、シンナモイル化率5.5
%)1gの混合単量体 (蛍光体6)トリメチロールプロパントリアクリレート
11g (蛍光体7)ヘキサンジオールアクリレート11g
ル酸アミド10gとネオペンチルグリコールジアクリレ
ート1gの混合単量体 (蛍光体5)2−(2−シアノエトキシ) エチルアクリ
レートと10gとシアノエチル化シンナモイル化プルラ
ン(シアノエチル化率86%、シンナモイル化率5.5
%)1gの混合単量体 (蛍光体6)トリメチロールプロパントリアクリレート
11g (蛍光体7)ヘキサンジオールアクリレート11g
【0032】実施例1〜5 シアノエチル化プルラン50gとシアノエチル化サッカ
ロース50gとをDMF150gに溶解した後、チタン
酸バリウム粉末464gを分散させて絶縁体ペーストを
調製した。これを100μmのアルミニウム箔にスクリ
ーン印刷で塗布し、120℃で2時間乾燥して反射絶縁
層を形成した。塗膜の厚さは30μmであった。
ロース50gとをDMF150gに溶解した後、チタン
酸バリウム粉末464gを分散させて絶縁体ペーストを
調製した。これを100μmのアルミニウム箔にスクリ
ーン印刷で塗布し、120℃で2時間乾燥して反射絶縁
層を形成した。塗膜の厚さは30μmであった。
【0033】次いで、シアノエチル化プルラン34gと
シアノエチル化サッカロース34gとをDMF150g
に溶解した後、これに各表面被覆蛍光体(表1及び2中
の1〜5)400g(蛍光体重量は328g) を分散さ
せて発光層形成用組成物を調製した。これを絶縁体層上
にスクリーン印刷で塗布し、120℃で2時間乾燥して
発光層を形成した。塗膜の厚さは50μmであった。ま
た、発光層内における蛍光体の体積含有率は50%であ
る。
シアノエチル化サッカロース34gとをDMF150g
に溶解した後、これに各表面被覆蛍光体(表1及び2中
の1〜5)400g(蛍光体重量は328g) を分散さ
せて発光層形成用組成物を調製した。これを絶縁体層上
にスクリーン印刷で塗布し、120℃で2時間乾燥して
発光層を形成した。塗膜の厚さは50μmであった。ま
た、発光層内における蛍光体の体積含有率は50%であ
る。
【0034】次いで、発光層の上にITOフィルムを熱
ラミネートして電極間に絶縁体層と発光層を挟んだ構造
を形成した。この両電極にリード線を接続した後、3フ
ッ化塩化ポリエチレンフィルムで封止し、有機分散型E
L素子を得た。
ラミネートして電極間に絶縁体層と発光層を挟んだ構造
を形成した。この両電極にリード線を接続した後、3フ
ッ化塩化ポリエチレンフィルムで封止し、有機分散型E
L素子を得た。
【0035】上記の有機分散型EL素子について、輝度
と絶縁破壊電圧を測定し、その結果を表3に示す。ま
た、蛍光体の被膜と発光層のバインダーの25℃におけ
る各誘電率を測定し、その結果を併せて表3に示す。な
お、輝度は、100V−400Hzの交流電圧を印加し
て測定し、絶縁破壊電圧は、50Hz交流電圧を印加し
て10秒間に10Vづつ電圧を上昇させ、発光面にショ
ートが発生して黒点が生じた電圧を測定し、これを絶縁
破壊電圧とした。
と絶縁破壊電圧を測定し、その結果を表3に示す。ま
た、蛍光体の被膜と発光層のバインダーの25℃におけ
る各誘電率を測定し、その結果を併せて表3に示す。な
お、輝度は、100V−400Hzの交流電圧を印加し
て測定し、絶縁破壊電圧は、50Hz交流電圧を印加し
て10秒間に10Vづつ電圧を上昇させ、発光面にショ
ートが発生して黒点が生じた電圧を測定し、これを絶縁
破壊電圧とした。
【0036】比較例1 実施例1において、発光層形成用組成物として、シアノ
エチル化プルラン50gとシアノエチル化サッカロース
50gをDMF150gに溶解した後、これに表面被覆
をしない蛍光体粉末(GTE製社製Type728 平
均粒径31μm) 328gを分散して得られた組成物を
使用した以外は、実施例1と同様にして有機分散型EL
素子を得た。有機分散型EL素子の評価結果を表3に示
す。
エチル化プルラン50gとシアノエチル化サッカロース
50gをDMF150gに溶解した後、これに表面被覆
をしない蛍光体粉末(GTE製社製Type728 平
均粒径31μm) 328gを分散して得られた組成物を
使用した以外は、実施例1と同様にして有機分散型EL
素子を得た。有機分散型EL素子の評価結果を表3に示
す。
【0037】比較例2 シアノエチル化プルラン50gとシアノエチル化ポバー
ル50gをDMF150gに溶解した後、チタン酸バリ
ウム粉末464g分散させて絶縁体ペーストを調製し
た。これを100μmのアルミニウム箔にスクリーン印
刷で塗布し、120℃で2時間乾燥して反射絶縁層を形
成した。塗膜の厚さは30μmであった。
ル50gをDMF150gに溶解した後、チタン酸バリ
ウム粉末464g分散させて絶縁体ペーストを調製し
た。これを100μmのアルミニウム箔にスクリーン印
刷で塗布し、120℃で2時間乾燥して反射絶縁層を形
成した。塗膜の厚さは30μmであった。
【0038】次いで、シアノエチル化プルラン50gと
シアノエチル化ポバール50gとをDMF150gに溶
解した後、これに表面被覆をしない蛍光体粉末(GTE
製社製、商品名「Type728」、平均粒径31μ
m) 328gを分散させて発光層形成用組成物を調製し
た。これを絶縁体層上にスクリーン印刷で塗布し、12
0℃で2時間乾燥して発光層を形成した。塗膜の厚さは
50μmであった。それ以降は、実施例1と同様にして
有機分散型EL素子を得た。有機分散型EL素子の評価
結果を表3に示す。なお、発光層内における蛍光体の体
積含有率は50%である。
シアノエチル化ポバール50gとをDMF150gに溶
解した後、これに表面被覆をしない蛍光体粉末(GTE
製社製、商品名「Type728」、平均粒径31μ
m) 328gを分散させて発光層形成用組成物を調製し
た。これを絶縁体層上にスクリーン印刷で塗布し、12
0℃で2時間乾燥して発光層を形成した。塗膜の厚さは
50μmであった。それ以降は、実施例1と同様にして
有機分散型EL素子を得た。有機分散型EL素子の評価
結果を表3に示す。なお、発光層内における蛍光体の体
積含有率は50%である。
【0039】比較例3 実施例1において、蛍光体6を使用した以外は、実施例
1と同様にして有機分散型EL素子を得た。有機分散型
EL素子の評価結果を表3に示す。なお、発光層内にお
ける蛍光体の体積含有率は50%である。
1と同様にして有機分散型EL素子を得た。有機分散型
EL素子の評価結果を表3に示す。なお、発光層内にお
ける蛍光体の体積含有率は50%である。
【0040】比較例4 実施例1において、蛍光体6を使用した以外は、実施例
1と同様にして有機分散型EL素子を得た。有機分散型
EL素子の評価結果を表3に示す。なお、発光層内にお
ける蛍光体の体積含有率は50%である。
1と同様にして有機分散型EL素子を得た。有機分散型
EL素子の評価結果を表3に示す。なお、発光層内にお
ける蛍光体の体積含有率は50%である。
【0041】
【表3】 実施例 比較例 1 2 3 4 5 1 2 3 4 ──────────────────────────────────── <誘電率> 被膜 26 19 21 10 27 − − 2.8 3.0 バインダー 26 26 26 26 26 26 16 26 26 <輝度> (cd/m2 ) 80 70 75 64 82 80 49 55 57 <絶縁破壊電圧> 610 640 600 660 590 350 400 700 670 (V) ────────────────────────────────────
【0042】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、高輝度が
得られ且つ絶縁性に優れた有機分散型EL素子が提供さ
れる。よって、本発明の工業的価値は顕著である。
得られ且つ絶縁性に優れた有機分散型EL素子が提供さ
れる。よって、本発明の工業的価値は顕著である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山浦 真生子 福島県いわき市小名浜字高山34番地 日本 化成株式会社研究所内
Claims (5)
- 【請求項1】 少なくとも一方が透明である2枚の電極
間に発光層を設けて成る有機分散型EL素子において、
少なくとも、1個以上の炭素−炭素二重結合を有する官
能基と1個以上のシアノエチル基とを有するラジカル重
合性化合物の重合物を含有する被膜にて表面を被覆した
電場発光型蛍光体と有機高誘電体バインダーとを主成分
とする組成物により、前記の発光層を構成して成ること
を特徴とする有機分散型EL素子。 - 【請求項2】 ラジカル重合性化合物における炭素−炭
素二重結合を有する官能基が下記の化学式(a)〜
(d)の何れかである請求項1に記載の有機分散型EL
素子。 【化1】 - 【請求項3】 ラジカル重合性化合物の25℃における
誘電率が10以上である請求項1又は2に記載の有機分
散型EL素子。 - 【請求項4】 蛍光体の被膜厚さが1〜5μmである請
求項1〜3の何れかに記載の有機分散型EL素子。 - 【請求項5】 発光層における有機高誘電体バインダー
と蛍光体の配合比が2:1〜1:5(体積比)である請
求項1〜4の何れかに記載の有機分散型EL素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5023698A JPH06215872A (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | 有機分散型el素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5023698A JPH06215872A (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | 有機分散型el素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06215872A true JPH06215872A (ja) | 1994-08-05 |
Family
ID=12117625
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5023698A Withdrawn JPH06215872A (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | 有機分散型el素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06215872A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06263825A (ja) * | 1993-03-11 | 1994-09-20 | Sunstar Eng Inc | 高誘電性ポリマー組成物 |
JPH06336506A (ja) * | 1993-05-28 | 1994-12-06 | Sunstar Eng Inc | 紫外線硬化性高誘電組成物およびその用途 |
JP2003504506A (ja) * | 1999-07-15 | 2003-02-04 | プレセンス プレシジョン センシング ゲーエムベーハー | 発光性ミクロ粒子およびナノ粒子の製造および使用 |
KR100475849B1 (ko) * | 2002-04-17 | 2005-03-10 | 한국전자통신연구원 | 습식 공정에 의하여 형성된 엔캡슐레이션 박막을 갖춘유기 전기발광 소자 및 그 제조 방법 |
-
1993
- 1993-01-19 JP JP5023698A patent/JPH06215872A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06263825A (ja) * | 1993-03-11 | 1994-09-20 | Sunstar Eng Inc | 高誘電性ポリマー組成物 |
JPH06336506A (ja) * | 1993-05-28 | 1994-12-06 | Sunstar Eng Inc | 紫外線硬化性高誘電組成物およびその用途 |
JP2003504506A (ja) * | 1999-07-15 | 2003-02-04 | プレセンス プレシジョン センシング ゲーエムベーハー | 発光性ミクロ粒子およびナノ粒子の製造および使用 |
KR100475849B1 (ko) * | 2002-04-17 | 2005-03-10 | 한국전자통신연구원 | 습식 공정에 의하여 형성된 엔캡슐레이션 박막을 갖춘유기 전기발광 소자 및 그 제조 방법 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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