JPH0621437Y2 - 洗濯物乾燥用治具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、洗濯物を乾燥させる際に使用する、洗濯物
乾燥用治具に関するものである。

（従来の技術・問題点） 出願人は、板に洗濯物を張りつけて乾燥させる、洗濯物
の乾燥手段を考案した。この乾燥手段は洗濯物を板に張
りつけて乾燥させることにより、皺のない状態で洗濯物
を干し上げ、アイロン掛け等を不要とするものである。

ところで、洗濯物を板に張りつける場合、洗濯物の周囲
を刺し針で板に固定するのであるが、ワイシャツのカフ
スやスカートの裾のような折り返し部分において、上下
に重なる布を密着させると、折り返し部分に折り目線が
付いてしまう。このような問題点を解決するには、折り
返し部に緩いＲを付けて板に固定する必要があるが、従
来かかる目的の治具は存在しない。

（問題点を解決するための手段） この考案は、湾曲部と、該湾曲部の一端縁に連設された
平面部と、前記湾曲部の他端縁に連設されたスロープ部
とを有する中空体を形成し、該中空体は刺し針の刺突可
能な材質として洗濯物乾燥用治具を構成したものであ
る。そして、請求項２の考案は平面部に刺し針刺突用の
孔を設けることにより上記材質の制約を外したもの、請
求項３の考案は平面部に窓を形成したものであり、更に
請求項４の考案は、前記中空体の平面部外側に刺し針を
突設したものである。また、請求項５の考案は、湾曲部
を有する治具本体の外側にクリップを取りつけることに
より、洗濯物をハンガー等に吊るして干す場合にも、ワ
イシャツのカフス部分等に対して使用できるようにした
ものである。

（考案の作用） この考案の洗濯物乾燥用治具は、湾曲部をワイシャツの
カフス、スカートの裾等、折り目線の発生を防ぎたい折
り返し部の内側にあてがって使用するものである。

洗濯物の折返し部に洗濯物乾燥用治具の湾曲部をあてが
い、刺し針で板に固定することにより、洗濯物の折返し
部は湾曲部に沿った形状で乾燥し、折り目が生じること
がない。

以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

（実施例） 第１図及び第２図において、比較的剛性がありかつ刺し
針の刺突可能な材質（例えばセルロイド）のシートによ
り、湾曲部１の一端縁に平面部２が連設され、湾曲部１
の他端縁にスロープ部３が連設された中空体である洗濯
物乾燥用治具Ａを構成している。ワイシャツのカフスや
スカートの裾に使用する場合には、前記シートの幅は数
センチである。

前記平面部２には、第３図に示すように多数の窓４が設
けてあると共に、端縁部には切り込み５が形成してあ
る。これは洗濯物の平面部に押さえられた部分の乾燥を
促進するためである。

第３図には止め針刺突用の透孔６を多数示してあるが、
透孔６を設ければ中空体の材質に制約はなく、金属製と
することもできる。また第１図に鎖線で示したように、
平面部２及びスロープ部３の端部に夫々クリップ７を取
付ければ、請求項５の考案となり、洗濯物を吊るして乾
燥する際にも使用することができる。尚、吊るし乾燥用
の場合は中空体である必要はない。

また、中空体の平面部２の外側に刺し針（図示していな
い）を複数本突設すれば請求項４の考案となる。

次に、この考案の洗濯物乾燥用治具の使用方法を説明す
る。

第４図及び第５図に示すように、洗濯物乾燥用板１０の
表面に洗濯物（例えばワイシャツ）１１を、皺を延ばし
た状態で止め針１３によって固定する。このとき、カフ
ス１２の内側にこの考案の治具Ａをあてがい、治具Ａに
カフス１２を皺を延ばして張りつける。次いで止め針１
３によって洗濯物１１、治具Ａを板１０に固定する。こ
のような状態で洗濯物を乾燥させると、洗濯物は治具Ａ
の形状に沿った形状をなして乾燥し、カフスその他の折
り返し部分に折り目線が生じることはない。特にカフス
部分はアイロン掛けに際しても折り目が生じやすいが、
この治具を利用すると適度に湾曲した状態のカフスを得
ることができる。

尚、スカートに使用する場合には、スカートの裾部分両
側に治具Ａを介在させて使用する。

（考案の効果） この考案によれば、治具が湾曲面を有するので、この湾
曲面を洗濯物の折り返し部分にあてがうことにより、折
り返し部分を湾曲した状態で乾燥させることができ、折
り目線が生じることなくアイロンでも得ることが困難な
好ましい仕上がりを得ることができる。

さらに、湾曲部を挟んで平面部とスロープ部を形成して
あるので、この治具が洗濯物を案内する面積が大きく、
洗濯物は安定して支持される。請求項３の考案によれ
ば、平面部に窓を形成したので平面部に押さえられた洗
濯物の下層部分も外気に触れ、乾燥が促進される。請求
項４の考案によれば、治具本体と刺し針とを一体化した
ので、使用が簡便である。更に請求項５の考案によれ
ば、治具本体にクリップを取付けたので、ハンガー等に
吊るす従来の乾燥方法を採用した場合にもこの考案の治
具を使用することができ、カフス等の良好な仕上がりを
得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案実施例の斜視図、第２図は同じく正面
図、第３図は同じく底面図、第４図は使用状態を示す正
面図、第５図は同じく拡大断面図である。 １……湾曲部、２……平面部 ３……スロープ部、４……窓 ６……透孔、７……クリップ Ａ……洗濯物乾燥用治具

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】湾曲部と、該湾曲部の一端縁に連設された
   平面部と、前記湾曲部の他端縁に連設されたスロープ部
   とを有する中空体であって、該中空体は刺し針の刺突可
   能な材質とした、洗濯物乾燥用治具
2. 【請求項２】湾曲部と、該湾曲部の一端縁に連設された
   平面部と、前記湾曲部の他端縁に連設されたスロープ部
   とを有する中空体であって、前記平面部には刺し針挿通
   用の透孔が設けられた、洗濯物乾燥用治具
3. 【請求項３】平面部には窓が形成された、請求項１又は
   ２記載の洗濯物乾燥用治具
4. 【請求項４】中空体の平面部外側に刺し針が突設され
   た、請求項１ないし３の何れか１項に記載の洗濯物乾燥
   用治具
5. 【請求項５】中空体の外側面にクリップが取付けられ
   た、請求項１ないし３の何れか１項に記載の洗濯物乾燥
   用治具